JP3960057B2 - 二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、燃料タンク内の燃料を、燃料ポンプによって吸入し、燃料ポンプによって昇圧された燃料を、プレッシャーレギュレターにより所定の一定圧力に調圧し、燃料分配管に装着された燃料噴射弁を介して機関へ供給する燃料噴射装置に関するもので、そのうち特に、二輪車及びこれに準ずる3輪車、汎用機関等に用いられる燃料噴射装置であって、且つ燃料ポンプとしてプランジャー、吸入側逆止弁、吐出側逆止弁よりなるポンプ部がソレノイド部に生起する磁力によって駆動される電磁ポンプを用いた二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
二輪車用の燃料供給装置としては従来、図7に示されるように気化器Cが用いられる。
すなわち気化器Cは、内部を貫通する吸気路50と、吸気路50を開閉する絞り弁51とを備える気化器本体52と、気化器本体52の下方に配置されて浮子室53を形成する浮子室本体54と、浮子室53内に一定液面を形成するバルブシート54、フロートバルブ55、フロート56とよりなる定液面制御装置Fと、を備える。
Tは内部に燃料を貯溜する燃料タンクであり、その上方に給油孔T1が開口して形成され、底部T2には後述する燃料コックKを挿入する為の挿入孔T3が形成される。
この挿入孔T3は、底部T2より下方に向かって突出する挿入孔筒部T4に穿設されるもので、挿入孔T3は挿入孔筒部T4内を通って燃料タンクTの底部T2に開口することになる。
燃料コックKは、流入路K1と流出路K2とが切換え弁K3によって切換えられて流入路K1と流出路K2とを連通及び遮断するものである。
そして、燃料コックKの流入路K3を含む筒部K4が燃料タンクTの挿入孔T3内に挿入されて固定され、一方燃料コックKの流出路K2は燃料管57を介してバルブシート54に接続配置される。
以上によると、燃料コックKの切換え弁K3が操作されて、流入路K1と流出路K2とが連通保持されると、燃料タンクT内の燃料は、流入路K1、流出路K2、燃料管57を介して気化器Cのバルブシート54に達し、この燃料が浮子室53内に供給される。そして浮子室53内に一定なる燃料液面が形成されると、フロート56がフロートバルブ55を上動してバルブシート54を閉塞するもので、燃料管57から浮子室53内への燃料の供給が停止され、これによって浮子室53内を常に一定液面に制御できる。
【0003】
ここで近年、地球の温暖化防止、有害排気ガスの規制、省エネルギーの観点から前記気化器による燃料の制御から燃料噴射弁を用いた燃料噴射装置が二輪車においても用いられるようになった。
ここで燃料噴射装置において、電磁ポンプを用いて燃料タンク内の燃料を燃料噴射弁に向けて供給する燃料ポンプ装置の第1例が特許第3098166号公報に示される。(尚、符号は図中を用いた)
これによると、燃料タンク1の上面1aに開口部1Cが穿設され、この開口部1Cを閉塞するように燃料タンク1の上面1aに電磁ポンプよりなる燃料ポンプ本体21が配置される。
そして燃料ポンプ本体21から下方に向かってのびる吸入管21aが燃料タンク1の底部1bに向かって開口する。
又、前記において燃料ポンプ本体21は、燃料タンク1の上面1aに2本の取付けボルト23、締付けナット24によって締結される。
【0004】
電磁ポンプを用いた燃料噴射装置の第2例は特開2001−140733号公報に示される。(尚、符号は図中を用いた)
これによると、プランジャーポンプ50が燃料タンク40の下方に配置され、プランジャーポンプ50の吸入路がフィルター140を介して燃料タンク40の底部に配管をもって接続され、プランジャーポンプ50の吐出路が配管をもって燃料噴射弁30を装着する燃料分配管に接続される。
又、燃料分配管にはプレッシャーレギュレターが配置されるもので、プレッシャーレギュレターの燃料リターンパイプ150は燃料タンク40の底部と連結され、燃料リターンパイプ150内を流れる燃料は燃料タンク40内へと戻される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる燃料ポンプ装置の第1例によると、燃料タンクの上面に、給油孔とは別に新たな開口部を穿設する必要があることから従来の気化器による燃料供給装置において使用される燃料タンクをそのまま使用することができない。すなわち燃料タンクの上面に新たに開口部を穿設する必要があり、更に、従来底部に開口する挿入孔を閉塞する必要がある。
特に、二輪車用の燃料タンクにあっては、軽量化、デザインの自由度の鑑点から燃料タンクを合成樹脂材料を用い、射出成形によって製造することが多いもので、かかる燃料タンクにおいて新たな開口部を設けることは、金型には開口部に相当する突起部を用意する必要があり、金型をほりこんで製品に突部を形成するのに比較して金型の改修が容易ではない。
又、電磁ポンプが燃料タンクの上面に配置され、電磁ポンプの内部に形成されるポンプ部は吸入管を介して燃料タンクの底部に向けて開口されるもので、これによると、燃料タンク内の燃料液面が変位した場合、電磁ポンプの初期駆動時において、燃料タンク内の燃料が電磁ポンプのポンプ部に到達する時間に差異が生じて好ましいものでない。
特に、燃料タンク内の燃料が少ない状態において、ポンプ部へ燃料が達するのに要する時間がかかる。
又、上記において、機関の停止時には吸入管内に燃料タンク内の燃料液面と略同一高さの液面が形成され、その液面とその上方にあるポンプ部との間には燃料が満たされない空気部分が存在することになり、燃料タンク内の燃料の少ない状態にあっては前記空気部分が多く存在することになる。
以上によると、電磁ポンプの駆動初期において、前記吸入管内の空気部分が空気圧縮をくり返す恐れがあり電磁ポンプの吐出応答性が阻害される恐れがある。
又、電磁ポンプはボルトとナットによって、燃料タンクへ取りつけられるもので、これによると、ボルトの6角部分あるいはナットの何れか一方が燃料タンクの内方へ配置される必要があり、電磁ポンプの燃料タンクへの装着作業性を向上できない。
【0006】
又、従来の第2例によると、プランジャーポンプは燃料タンクと別個に配置されるもので、これによると燃料タンクの近傍等に固定部を見出し、その固定部にプランジャーポンプを取りつけて固定する必要があり、特別な取付け部材を用意する必要があり、装着性が劣る。又前記によれば、燃料タンクと燃料分配管との空間部分にプランジャーポンプを配置する為の空間部分を見出す必要があり、特に二輪車の如く、スペースが限られるものにあってプランジャーポンプの配置の自由度が制限される。
又、燃料タンクの底部には、プレッシャーレギュレターの燃料リターンパイプが接続されるもので、気化器による燃料供給装置において用いられる燃料タンクをそのまま用いることができない。すなわち燃料リターンパイプを接続する為の開口を燃料タンクに新たに穿設する必要がある。
更にプランジャーポンプが燃料タンクと離れて配置されることからプランジャーポンプは配管をもって燃料タンクと接続される必要があり、これによると配管を用意すること。及び配管の一端をプランジャーポンプに接続し、配管の他端を燃料タンクへ接続する必要があり、部品点数と組みつけ工数が増加し、製造コストの低減が阻害される。
【0007】
本発明になる二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置は、前記不具合に鑑み成されたもので、その目的とするところは、従来の気化器を用いた燃料供給装置において使用される燃料タンクを使用することのできる電磁ポンプ装置を提供すること。電磁ポンプ装置と燃料タンクとの配管接続及びプレッシャーレギュレターの燃料リターン通路と燃料タンクとの配管接続が容易な電磁ポンプ装置を提供すること。又、二輪車への搭載性の優れた電磁ポンプ装置を提供すること。更には、燃料タンク内の燃料液面の変化に影響を受けることがなく、常に安定した燃料の供給が行なわれるとともに応答性の優れた電磁ポンプ装置を提供すること。にある。
【0008】
【課題を達成する為の手段】
本発明になる二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置は前記目的を達成する為に、燃料タンク内の燃料を、電磁ポンプによって昇圧し、この昇圧された燃料をプレッシャーレギュレターにより所定の一定圧力に調圧し、燃料分配管に装着された燃料噴射弁に向けて供給される二輪車用燃料供給装置において、
ポンプボデーは、上方へのびる挿入筒部と、挿入筒部の側方にのびる取付け鍔部と、を備え、
前記挿入筒部には、挿入筒部内にあって挿入筒部の上端面に向かって開口するポンプ吸入路と、第2燃料通路とが区分され、
前記取付け鍔部には、有底カップ状をなすハウジングの内方に配置される電磁コイルと、
ハウジングに固定配置されるとともに電磁コイルの内方に配置される固定鉄心と、
固定鉄心に対向配置される可動鉄心と、よりなるソレノイド部が取着され、
又、前記ポンプボデー内には、前記ポンプ吸入路に吸入路を介して連絡されるとともに吸入側逆止弁、吐出側逆止弁を備えるポンプ室と、ポンプ室内に摺動自在に配置されるとともに前記可動鉄心と同期的に移動するプランジャーと、よりなるポンプ部を備え、
更に、前記第2燃料通路には、プレッシャーレギュレターのリターン燃料通路が連絡され、前記ポンプボデーの挿入筒部を燃料タンクの底部に開口する挿入孔内に挿入配置することによりポンプボデーを燃料タンクに取着するとともにポンプ吸入路、第2燃料通路、を挿入筒部の上端面を介して燃料タンク内へ開口配置したことを第1の特徴とする
【0009】
又、本発明は、前記第1の特徴に加え、前記ポンプ吸入路又は第2燃料通路の何れか一方に、それらの通路を開閉することのできるドレン部材を配置したことを第2の特徴とする。
【0010】
又、本発明は、前記第1の特徴に加え、前記ポンプボデーの挿入筒部の上端面に、上端面の投影面内にあって、ポンプ吸入路に連なる筒状のフィルター部材を配置したことを第3の特徴とする。
【0011】
更に本発明は、前記第1の特徴に加え、前記ポンプボデーの挿入筒部は、燃料タンクの挿入孔内にシール部材を介して挿入配置されるとともに挿入筒部は、挿入孔が穿設される燃料タンクの挿入孔筒部の外周に配置される第1締めつけバンドによって締結支持され、更にソレノイド部を、ハウジングの外周に配置される第2締めつけバンドを介して燃料タンクに締結支持したことを第4の特徴とする。
【0012】
更に又、本発明は、前記第1の特徴に加え、前記ソレノイド部を構成する固定鉄心にポンプ部に連なる流路を穿設するとともに該固定鉄心の流路にプレッシャーレギュレターを接続配置したことを第5の特徴とする。
【0013】
【作用】
本発明の第1の特徴によると、ポンプボデーの上方にのびる挿入筒部には、挿入筒部の上端面に向かって開口するポンプ吸入路と第2燃料通路とが区分形成され、挿入筒部の側方にのびる取付け鍔部には、ハウジング、電磁コイル、固定鉄心、可動鉄心、よりなるソレノイド部が取着され、又ポンプボデー内には吸入側逆止弁、吐出側逆止弁を備えるポンプ室、プランジャーよりなるポンプ部が配置され、第2燃料通路にはリターン燃料通路が連絡される。
ポンプボデーの挿入筒部が燃料タンクの底部に開口する挿入孔内に挿入されて固定され、これによって電磁ポンプ装置が燃料タンクの底部に直接的に固定配置される。
ソレノイド部に通電されてポンプ部が駆動されると、燃料タンク内の燃料は、挿入筒部の上端面に開口するポンプ吸入路からポンプ部内に吸入され、ポンプ部において昇圧された燃料が電磁ポンプ装置より外方に配置される燃料噴射弁に向けて供給される。
又、リターン燃料通路内を流れるリターン燃料はポンプボデーの挿入筒部に穿設された第2燃料通路を介して燃料タンク内へと戻される。
ソレノイド部はハウジング内に配置されるコイルボビンに巻回された電磁コイルと、固定鉄心と、可動鉄心により形成され、ハウジングがポンプボデーの取付け鍔部に(着脱自在に)配置されるので、ポンプボデーが燃料タンクに装着された状態で、ポンプボデー内に配置される吸入側逆止弁、吐出側逆止弁、プランジャーよりなるポンプ部及びソレノイド部のメンテナンス作業を行なうことができる。
【0014】
又、本発明の第2の特徴によると、例えば電磁ポンプ装置のメンテナンスの為に電磁ポンプ装置を燃料タンクから取外す際、事前に何れか一方のドレン部材を開放することに燃料タンク内の燃料を燃料タンク外へ取り出すことができる。
【0015】
又、本発明の第3の特徴によると、挿入筒部の上端面に、挿入筒部の上端面の投影面内に位置するフィルター部材を配置したので、挿入筒部を燃料タンクの挿入孔内に挿入する際、支障なくフィルター部材を挿入孔を介して燃料タンク内へ挿入配置できる。
【0016】
更に、本発明の第4の特徴によると、電磁ポンプ装置は、燃料タンクの挿入孔筒部の外周に配置される第1締めつけバンドを締結することによってポンプボデーの挿入筒部が燃料タンクの挿入孔に締結支持され、更にハウジングの外周に配置される第2締めつけバンドによって燃料タンクに締結支持される。
従って、第1締めつけバンドによって挿入筒部と挿入孔との間の気密がシール部材によって保持され、特に重量部となすソレノイド部が第2締めつけバンドによって燃料タンクに締結支持される。
【0017】
更に又、本発明の第5の特徴によると、ソレノイド部を構成する固定鉄心に流路が穿設されるとともにこの流路にプレッシャーレギュレターが接続配置される。
而してポンプボデーと、ソレノイド部とプレッシャーレギュレターとを一体的に集約配置できるのでそれらをコンパクトにまとめることができるとともに二輪車への装着性を大きく向上できる。
又、上記によると、プレッシャーレギュレターとポンプボデーの第2燃料通路とを連結するリターン燃料通路の長さを短くすることができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明になる二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置の一実施例について図1及び図2により説明する。
図1は電磁ポンプ装置の要部縦断面図、図2は図1の上部平面図である。
1は、アルミニウム材料、亜鉛合金材料、合成樹脂材料等によって形成されるポンプボデーであり、ポンプボデー1は挿入筒部1Aと取付け鍔部1Bとを備える。
挿入筒部1Aは図1において上方に向かって筒状に形成され、上方の端面(上端面1Cという)の近傍の挿入筒部1Aの外周には環状のシール溝1Dが凹設される。
一方、上端面1Cから挿入筒部1A内の下方に向かってポンプ吸入路1Eが穿設される。
更に、上端面1Cから挿入筒部1A内の下方に向かって第2燃料通路1Fが穿設される。
以上によると、挿入筒部1Aの内方にはポンプ吸入路1Eと第2燃料通路1Fが穿設されるもので、上端面1Cにはポンプ吸入路1Eと第2燃料通路1Fとが開口することになる。
尚、前記ポンプ吸入路1E及び第2燃料通路1Fの下方は、開口部1Ea及び開口部1Faをもってポンプボデー1より外方に向かって開口するもので、これら開口部1Ea,1Faには該開口を開閉することのできるドレン部材2がそれぞれ配置される。
本例におけるドレン部材2は外周にオネジが形成されたボルトであって、このボルトが前記各開口部に螺着配置され、通常時にあっては前記各開口部はドレン部材2によって閉塞保持される。
又、前記ドレン部材2は少なくとも1個備えればよいもので、例えばポンプ吸入路1Eの下方の開口部1Eaにドレン部材2を配置した場合、第2燃料通路1Fは開口部1Faをもって外方へ開放させる必要がない。(いいかえると第2燃料通路1Fにドレン部材2を配置する必要がない。)
又、第2燃料通路1Fは外方に向かって開口する第2開口部1Fbを有するもので、これには後述するリターン燃料通路が接続されることになる。
【0019】
取付け鍔部1Bは挿入筒部1Aの下方配置にあって且つ挿入筒部1Aの側方に形成され、更に取付け鍔部1Bの一部は右側方に向かって突出する環状鍔部1Baを備え、この環状鍔部1Baの外周には環状をなすシール溝1Bbが穿設される。
【0020】
そして、ポンプボデー1内には、以下にのべるポンプ部Pが形成されて配置される。
3は取付け鍔部1Bの図1における右端面1Bc側に臨んで開口するように形成されるポンプ室であり、ポンプ室3には吸入路4と吐出路5とが開口する。
そして、吸入路4の上流側はポンプ吸入路1Eに連絡され、吐出路5の下流側は、取付け鍔部1Bの右端面1Bcに開口するプランジャー摺動孔1G内に連絡される。
又、前記吸入路内にはポンプ吸入路1Eからポンプ室3内への燃料流れのみを許容する吸入側逆止弁6が配置され、吐出路5内にはポンプ室3からプランジャー摺動孔1G内への燃料流れのみを許容する吐出側逆止弁7が配置される。
更に又、ポンプ室3内にはプランジャー8が進退自在に配置される。
プランジャー8は円筒状をなし、ポンプボデー1に支持されるホルダー9に摺動自在に支持され、その右端には係止鍔部8Aが一体形成され、この係止鍔部8Aには係止鍔部8Aを貫通する切欠き溝8Bが穿設される。
前記係止鍔部8Aはホルダー9の右端より右方へ突出し、プランジャー摺動孔1G内に配置される。
以上の如く、ポンプ部Pは、ポンプ室3、吸入側逆止弁6、吐出側逆止弁7、プランジャー8によって形成される。
【0021】
Sはポンプ部Pのプランジャー8を電気的に駆動するソレノイド部で以下よりなる。
10は導電材料によって形成された有底カップ状をなすハウジングであり、開口端10Aには側方にのびる鍔部10Bが形成される。
11はハウジング10の開口端10Aから底部10Cに向けて、ハウジング10内に配置される筒状をなすコイルボビンであり、コイルボビン11の外周には電磁コイル12が積層して巻回される。
又、13はハウジング10の底部10Cの中心に固着され、その左端がコイルボビン11の内方に向けて挿入配置される導電性材料よりなる固定鉄心であり、固定鉄心13の中心部には右端から左端に向けて流路13Aが貫通して穿設され、且つ前記右端には燃料ジョイント14が螺着されるもので、この燃料ジョイント14は前記流路13Aに流路接続される。
15はコイルボビン11内に摺動自在に配置されるとともに固定鉄心13に対向配置される中空円筒状をなす可動鉄心であり、この可動鉄心15は第1スプリング16によって固定鉄心13の左端より離れるように付勢される。
【0022】
以上よりなるソレノイド部Sは次の如くポンプボデー1の取付け鍔部1Bに取着される。
ハウジング10の開口端10Aを取付け鍔部1Bの環状鍔部1Baの外周に向けて挿入配置するもので、このとき、ハウジング10の開口端10Aの内周と環状鍔部1Baの外周との間には、シール溝1Bb内に配置されたOリング等のシール部材17が配置される。
又、環状鍔部1Baの右端面1Bcとコイルボビン11の左端の鍔部との間には磁性材料よりなる磁極円板18が配置される。
更に可動鉄心15の左端側はポンプボデー1のプランジャー摺動孔1G内に挿入して配置される。
そして、かかる状態において、ポンプボデー1の取付け鍔部1B上に配置されるハウジング10の鍔部10Bがビス19によってポンプボデー1の取付け鍔部1Bに螺着される。
以上によってソレノイドSがポンプボデー1に取着されたもので、このとき、プランジャー8の係止鍔部8Aは第2スプリング20によって可動鉄心15の係止段部15Aに当接配置されるもので、可動鉄心15とプランジャー8とは第1スプリング16と第2スプリング20とによって互いに当接してバランス状態に支持される。
図1に示された可動鉄心15、プランジャー8の状態は、電磁コイル12への非通電状態を示す。
【0023】
22はポンプボデー1の挿入筒部1Aの上端面1C上に立設されるフィルター部材であり、本例では筒状をなし、その外周部に濾過網22Aが貼られ、その下端が挿入筒部1Aの上端面1Cに開口するポンプ吸入路1E内に螺着配置される。
そして、このフィルター部材22は、挿入筒部1Aの上端面1Cの投影面内に配置される。これは、図2において、一点鎖線で示される上端面1Cの内方にフィルター部材22が配置されることである。
【0024】
以上によって電磁ポンプ装置Aが形成されるもので、この電磁ポンプ装置Aは図3に示されるように燃料タンクTに取着されて二輪車用燃料供給装置が形成される。
図3に示される燃料タンクTは図7に示されるものと同一であり、同一部分は同一の符号を使用して説明を省略する。
燃料タンクTの挿入孔T3の下方に開口する開口部を介して電磁ポンプ装置Aのフィルター部材22を含む挿入筒部1Aを挿入孔T3内へ挿入配置するもので、このとき挿入筒部1Aの外周と挿入孔T3との間は、シール溝1D内に配置されたOリング等のシール部材23によって液密的にシールされる。
かかるフィルター部材22を含む挿入筒部1Aを挿入孔T3内へ挿入する際、フィルター部材22を挿入筒部1Aの上端面1Cの投影面内に配置したので、かかる挿入孔T3内への挿入は何等支障なく行なうことができる。
次いで、挿入孔T3内に挿入筒部1Aが挿入配置された状態において、挿入孔筒部T4の外周に、図4,図5に示される如き欠円形状をなす第1締付けバンド24を配置し、第1締付けバンド24の欠円部分から側方にのびる一対の腕部24A,24Bをボルト25及び図示せぬナットによって締めつけて螺着し、これによって電磁ポンプ装置Aが燃料タンクTの底部T2に固定配置される。
【0025】
Dは機関に向けて燃料を噴射供給する燃料噴射弁Jが装着される燃料分配管であり、内部に穿設された一側の流路Daは燃料管26を介して電磁ポンプ装置Aの燃料ジョイント14に接続される。一方燃料分配管Dの他側の流路DbはプレッシャーレギュレターRの燃料室Raに接続され、ダイヤフラムDcに取着された弁体Ddによって開閉制御されるリターン燃料通路27は電磁ポンプ装置Aの第2燃料通路1Fの第2開口部1Fbに連絡される。
前記、燃料分配管D、燃料噴射弁J、プレッシャーレギュレターRそのものは公知なものである。以上をもって電磁ポンプ装置Aが燃料タンクTに接続配置されるとともに燃料噴射弁J、プレッシャーレギュレターRへの配管接続が完了する。
【0026】
次にその作用について説明すると、かかる二輪車用燃料供給装置において、ソレノイド部Sの電磁コイル12に電気的パルス信号が付加されると、可動鉄心15は、ソレノイド部Sに生起する電磁吸引力とそれに抗する第1スプリング16との相対力関係によって往復動するもので、プランジャー8もまた可動鉄心15と同期して往復動を行なう。
すなわち、可動鉄心15の右方向移動時において、プランジャー8は第2スプリング20によって同期的に右方向へ移動し、可動鉄心15の左方向移動時において、プランジャー8は可動鉄心15の係止段部15Aによって左方向へ押圧移動される。
そして、このプランジャー8の往復動によってポンプ室3内の室容積が変化することによってポンプ部Pは燃料の吸入、吐出ポンプ作用をなす。
すなわち、プランジャー8が図1において右方へ移動してポンプ室3内の室容積が増加してポンプ室3内の圧力が低下することによると、吐出側逆止弁7は吐出路5を閉塞して保持するとともに吸入側逆止弁6は吸入路4を開放し、燃料タンクT内の燃料がフィルター部材22、ポンプ吸入路1E、吸入路4を介してポンプ室3内へ吸入されて充満される。
一方、プランジャー8が図1において左方へ移動してポンプ室3内の室容積が減少してポンプ室3内の圧力が上昇することによると、吸入側逆止弁6は吸入路4を閉塞して保持するとともに吐出側逆止弁7は吐出路5を開放する。
そして、吐出路5内を流れる燃料は、プランジャー摺動孔1G、プランジャー8の切欠き溝8B、可動鉄心15の内方、流路13A内へ流入し、この燃料が燃料ジョイント14、燃料管26を介して燃料分配管Dの一側の流路Da、他側の流路Dbへと供給される。
ここで他側の流路Db内の燃料は、プレッシャーレギュレターRの燃料室Ra内へ導入されるもので、ダイヤフラムDc、弁体Ddによる調圧作用によって生ずる余剰燃料はリターン燃料通路27を介して電磁ポンプ装置Aの第2燃料流路1Fへ還流され、次いで燃料タンクT内へと戻される。
以上のプレッシャーレギュレターRの減圧及び調圧作用によって、燃料分配管D内の燃料圧力は、所定の一定圧力に調圧されるもので、この燃料が燃料分配管Dに装着された燃料噴射弁Jを介して図示せぬ機関へ噴射供給される。
【0027】
以上よりなる本発明の電磁ポンプ装置によると、電磁ポンプ装置Aは、挿入筒部1Aと取付け鍔部1Bとを備えるポンプボデー1と、ポンプ部Pと、ソレノイド部S、により構成されるもので、気化器において従来用いられる燃料タンクTをそのまま利用することができる。
すなわち、第1には、電磁ポンプ装置Aのポンプボデー1の挿入筒部1Aを燃料タンクTの挿入孔T3内に挿入配置し、しかる後に第1締付けバンド24によって、燃料タンクTの挿入孔筒部T4をポンプボデー1の挿入筒部1Aに向けて締結すればよい。
第2には、プレッシャーレギュレターRのリターン燃料通路27が、ポンプボデー1の第2燃料通路1Fに接続され、第2燃料通路1Fを介してリターン燃料を燃料タンクT内へと戻したもので、リターン燃料用の開口を燃料タンクTに設ける必要がないことによる。
以上の如く、従来の気化器による燃料供給装置において用いられる燃料タンクTをそっくりそのまま使用できることは、気化器方式から燃料噴射方式への変更を極めて容易に行なうことができる。例えば、かかる変更に際して燃料タンクTの金型改造が不要となり改造費用の発生がない。
【0028】
又、電磁ポンプ装置Aが挿入筒部1Aを介して直接的に燃料タンクTに装着されたことによると、第1には、電磁ポンプ装置Aを固定する為に、新たな固定ベースを見出す必要がなく、且つ電磁ポンプ装置を、固定ベースへ取りつける為のステー等の高価な取付け部材を用意する必要がない。
第2には、特に二輪車の如く、取付け空間が狭い範囲に限定されるものにあっては電磁ポンプ装置Aのレイアウト性及び装着性を向上できる。
第3には、ポンプボデー1に設けたポンプ吸入路1Eが直接的に燃料タンクT内に開口するので、電磁ポンプ装置と燃料タンクTとを接続する為の配管が不要となったもので部品点数の削減と配管作業性を向上できる。
【0029】
又、電磁ポンプ装置Aに、流路13Aに連なる燃料ジョイント14が設けられること、及び第2燃料通路1Fの第2開口部1Fbが設けられること、によると、燃料配管26及びリターン燃料通路27は共に単一の電磁ポンプ装置Aに向けて接続すればよいので前記配管の接続作業性を向上できる。
【0030】
又、燃料タンクTからポンプ吸入路1Eを介してポンプ部Pに向かう燃料中に含まれる異物を除去する役目をなすフィルター部材22が、ポンプボデー1の挿入筒部1Aの上端面1Cに配置され、且つ前記上端面1Cの投影面内に配置されたことによると、ポンプボデー1の挿入筒部1Aを燃料タンクTの挿入孔T3内へ何等支障なく挿入することができる。
かかるフィルター部材22の形状としては本例に示されるような筒状とすることが望ましい。
【0031】
又、本発明の電磁ポンプ装置Aによるとそのメンテナンス性を向上できる。
第1にはメンテナンス作業をする前に燃料タンクT内の燃料を外部へ飛散させることなく確実に排出することができる。
すなわち、電磁ポンプ装置Aが燃料タンクTの底部T2に装着された状態で、例えばポンプ吸入路1Eの開口部1Eaを閉塞するドレン部材2を回転し、開口部1Eaを開放する。
以上によると燃料タンクT内の燃料をポンプ吸入路1Eの開口部1Eaを介して飛散させることなく確実に外部へ排出できる。かかるドレン部材2は燃料タンクTに直接的に設けることによって前記燃料のドレン作業は行なえるものであるが、これは燃料タンクに改造を加える必要があり、従来の気化器方式において用いられる燃料タンクTをそのまま使用することができないことにつながる。
而して、かかる燃料タンクTを空とした状態で、電磁ポンプ装置Aを燃料タンクTから外したとしても燃料が外部へ溢出するという不具合は発生するものでなく、メンテナンス作業性を向上できる。
第2には、ソレノイド部Sは有底カップ状のハウジング10と、ハウジング10内に配置される電磁コイル12が巻回されたコイルボビン11と、ハウジング10に固定された固定鉄心13とにより形成され、かかるハウジング10の鍔部10Bがポンプボデー1の取付け鍔部1Bにビス19によって着脱自在に配置されるので、電磁ポンプ装置Aが燃料タンクTに取着された状態で、ソレノイド部S及びポンプ部Pのメンテナンス作業を行なうことができる。
すなわち、ビス19をユルメることによってハウジング10をポンプボデー1から取り外すことができるもので、これによってハウジング10内の電磁コイル12を含むコイルボビン11、磁極円板18、可動鉄心15をハウジング10より取り出すことができ、更にプランジャー8、ホルダー9、吸入側逆止弁6をポンプボデー1から取り出すことができ、これら取り出された各部品のメンテナンスを行なうことができる。
【0032】
再び図3に戻って説明すると、28はソレノイド部Sのハウジング10の外周に配置される第2締付けバンドであり、その形状は図4に示される第1締付けバンド24と相似形状をなすもので、対向する一対の腕部28A,28Bを有する。
かかる第2締付けバンド28はハウジング10の外周に配置され、腕部28A,28Bがボルト25及び図示せぬナットにより燃料タンクTから突出する突部T5に締結される。
以上によると、電磁ポンプ装置Aは、挿入筒部1Aが第1締付けバンド24にて挿入孔筒部T4に締結支持され、ハウジング10が第2締付けバンド28にて突部T5に締結支持されるもので、これによると比較的に重量を有し、且つ側方に片持ち状態に支持される(ハウジング10の鍔部10Bがポンプボデー1の取付け鍔部1Bに取着されること)ソレノイド部Sが第2締付けバンド28によって支持されるので、特に振動の激しい二輪車への搭載時において好ましい。
但し、かかる第2締付けバンド28を用いる際において、気化器方式において用いられる燃料タンク(図7に記載される)を改造して突部T5を設ける必要があるが、射出成形、ブロー成形時において使用する金型にあっては、金型を突部T5に相当して彫り込めばよいもので、その金型は極めて簡単に実施できる。
【0033】
次に図6により電磁ポンプ装置の他の実施例について説明する。
尚、図1と同一構造部分については同一符号を使用して説明を省略する。
ハウジング10の底部10Cに固着された固定鉄心13には左端から右端に向けて流路13Aが貫通して穿設され、流路13Aの中間部より上方に向けて燃料ジョイント14が分岐する。
プレッシャーレギュレターRはレギュレターボデー30とカバー31との間にダイヤフラムDcが挟持され、このダイヤフラムDcによって燃料室Raとスプリング室Rbとに区分される。レギュレターボデー30には、燃料室Raに開口する流入路32と流出路33が形成され、流出路33の燃料室Ra内への開口端に配置される弁座34はダイヤフラムDcと同期的に移動する弁体Ddによって開閉される。
(尚、前記プレッシャーレギュレターR自体は公知である)
そして、かかるプレッシャーレギュレターRは流入路32の外周のボス部35に形成されたオネジをもって固定鉄心13の右端に螺着されて固定されるもので、このとき固定鉄心13の流路13Aと、レギュレターボデー30の流入路32が連絡され、更に流出路33はリターン通路27を介して第2燃料通路1Fの第2開口部1Fbに接続される。
【0034】
かかる電磁ポンプ装置Aによると、プレッシャーレギュレターRが電磁ポンプ装置Aにあらかじめ一体的に取着されてリターン燃料通路27を予め接続できたので、電磁ポンプ装置Aを燃料タンクTに取りつけた後において、単に燃料ジョイント14と燃料分配管Dの流路とを燃料管26によって接続すればよいので二輪車への搭載時における配管接続作業性を大きく向上できる。
又、電磁ポンプ装置A自体に、プレッシャーレギュレターRのリターン燃料を流す配管(流出路33、リターン燃料通路27、第2燃料通路1F)を集約的に配置できたので、特にリターン燃料通路27の通路長さを大きく短縮でき、特に二輪車の如く周囲が開放されるものにおいて、配管のレイアウト及び外観上好ましいばかりでなく、リターン燃料通路27内において発生するベーパーを減少でき、燃料タンクT内へ進入するベーパー量を減少できる。
又、電磁ポンプ装置Aを燃料タンクTから取り外すことによって、電磁ポンプ装置(ポンプ部Pとソレノイド部S)とプレッシャーレギュレターRを同時に取り外すことができるので、それらのメンテナンス作業性を向上できる。
又、プレッシャーレギュレターRが電磁ポンプ装置Aに取着されたことによって、燃料分配管Dの周囲にプレッシャーレギュレターRの収納空間を用意する必要がないもので、特に燃料分配管D及び燃料噴射弁Jが配置される機関近傍のスペースを有効活用できる。
【0035】
【発明の効果】
以上の如く、本発明になる二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置によると、ポンプボデーは、上方へのびる挿入筒部と、挿入筒部の側方に配置される取付け鍔部と、を備え、
前記取付け鍔部にはソレノイド部が取着され、
ポンプボデー内には、ソレノイド部によって駆動されるプランジャーと、吸入側逆止弁と吐出側逆止弁とよりなるポンプ部を備え、
前記吸入側逆止弁に連なるポンプ吸入路を、挿入筒部内を通って挿入筒部の上端部に開口したので、従来、気化器方式において用いられる燃料タンクが有する燃料コックを取着する為の挿入孔に、前記ポンプボデーの挿入筒部を挿入することによって電磁ポンプ装置を従来の燃料タンクに取りつけることができ、気化器方式から燃料噴射方式への変換を容易に達成できる。
そして、かかる電磁ポンプ装置の燃料タンクへの取りつけ時において、新たな固定部を見出す必要がなく、且つ固定部に電磁ポンプ装置を取りつける為の特別新たな取りつけ部材を必要としない。
又、電磁ポンプ装置のポンプ部に向かうポンプ吸入路が直接的に燃料タンクの底部に開口して接続されるので、燃料タンクと電磁ポンプとの流入配管及び流入配管の接続作業が不要となったもので部品点数の削減、接続作業の削減によって製造コストの低減を達成できる。
又、流入配管が無くなったことにより配管が外部へ露出することが抑止でき、特に二輪車の如く電磁ポンプ装置等が直接外部へ露出するものにおいて好ましい。
又、ポンプ吸入路が燃料タンクの底部に開口することによると、ポンプ部に連なるポンプ吸入路内には燃料タンクの残留燃料の多少に拘わらず常に燃料が満たされて空気が含まれることがないので、電磁ポンプ装置の駆動初期から即座に安定した燃料を供給開始することができる。
【0036】
ポンプボデーの挿入筒部に、挿入筒部内にあって挿入筒部の上端面に向かって開口する第2燃料通路を穿設したことにより、従来、気化器方式において用いられる燃料タンクに、プレッシャーレギュレターのリターン燃料通路を接続する為のパイプ部を設ける必要がなく、従来の燃料タンクに対して何等の変更を必要としない。
又、電磁ポンプ装置に、燃料ジョイント、第2燃料通路の第2開口部を設けたので、電磁ポンプ装置が燃料タンクへ取りつけられた際、燃料分配管へ連なる燃料管及びプレッシャーレギュレターに連なるリターン燃料通路は、共に電磁ポンプ装置(燃料ジョイント、第2開口部)に向けて接続すればよく、このときその接続部が電磁ポンプ装置部に特定されるので燃料管及びリターン燃料通路の接続作業を効果的に且つ容易に実施できる。
【0037】
又、ポンプ吸入路又は第2燃料通路の何れか一方に、それらの通路を開閉することのできるドレン部材を配置したことによると、前記ドレン部材によってポンプ吸入路又は第2燃料通路の何れか一方を開放することによって燃料タンク内の燃料を周囲に飛散させることなく確実に抜きさることができるもので、電磁ポンプ装置を燃料タンクから取り外してそのメンテナンス作業を行なう際に効果的である。これは、二輪車を長期間に渡って格納する際においても燃料タンク内の燃料劣化を抑止する上で好ましい。
【0038】
又、ポンプボデーの挿入筒部の上端面に、上端面の投影面内にあって、ポンプ吸入路に連なる筒状のフィルター部材を配置したことによると、挿入筒部を燃料タンクの挿入孔内に挿入する際、フィルター部材が挿入孔に干渉することがなく、電磁ポンプ装置の燃料タンクへの装着を円滑に実施できる。
【0039】
又、ソレノイド部のハウジングをポンプボデーの取付け鍔部上に着脱自在に配置したことによると、ハウジングを取付け鍔部より取り外すことによって、ソレノイド部を構成する固定鉄心、電磁コイルが巻回されたコイルボビン、可動鉄心、更にはポンプ部を構成するプランジャー、吸入側逆止弁、等をポンプボデーの取付け鍔部の右端面より、燃料ポンプ装置を燃料タンクから取り外すことなく取り出すことができ、それらのメンテナンス作業性を向上できる。
【0040】
更に、燃料タンクの挿入孔内に挿入配置されるポンプボデーの挿入筒部が第1締付けバンドによって締結支持され、ソレノイド部のハウジングの外周に配置された第2締付けバンドを介してハウジングを燃料タンクに締結支持したことによると、特に二輪車の使用時において振動条件のきびしいものにおいて確実に電磁ポンプ装置を燃料タンクに組みつけることができる。
【0041】
更に又、ソレノイド部を構成する固定鉄心にポンプ部に連なる流路を穿設するとともに該固定鉄心の流路にプレッシャーレギュレターを接続配置したことによると、リターン燃料通路の長さを短縮できて、特にこれらが外部に露出する二輪車の外観上好ましい。又、リターン燃料通路内において生起するベーパーを減少でき、燃料タンク内へのベーパーの進入が効果的に抑止される。
又、電磁ポンプ装置にプレッシャーレギュレターが配置され、これらは予め組みつけられるので二輪車への装着作業性を向上できるとともにプレッシャーレギュレターが機関の近傍から取り外されたことにより機関近傍に配置される燃料分配管及び燃料噴射弁の配置の自由度を高めることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置の一実施例を示す要部縦断面図。
【図2】 図1の上部平面図。
【図3】 電磁ポンプ装置が燃料タンクに取りつけられた状態における二輪車用燃料供給装置のシステム図。
【図4】 第1締付けバンドの平面図。
【図5】 図4の側面図。
【図6】 電磁ポンプ装置の他の実施例を示す要部縦断面図。
【図7】 従来の気化器を用いた燃料供給装置を示すシステム図。
【符号の説明】
1 ポンプボデー
1A 挿入筒部
1B 取付け鍔部
1C 挿入筒部1Aの上端面
1E ポンプ吸入路
1F 第2燃料通路
2 ドレン部材
6 吸入側逆止弁
7 吐出側逆止弁
8 プランジャー
10 ハウジング
11 コイルボビン
12 電磁コイル
13 固定鉄心
13A 流路
22 フィルター部材
23 シール部材
24 第1締付けバンド
28 第2締付けバンド
P ポンプ部
R プレッシャーレギュレター
S ソレノイド部
T 燃料タンク
T2 底部
T3 挿入孔
T4 挿入孔筒部
Claims (5)
- 燃料タンク内の燃料を、電磁ポンプによって昇圧し、この昇圧された燃料をプレッシャーレギュレターにより所定の一定圧力に調圧し、燃料分配管に装着された燃料噴射弁に向けて供給される二輪車用燃料供給装置において、
ポンプボデー(1)は、上方へのびる挿入筒部(1A)と、挿入筒部(1A)の側方にのびる取付け鍔部(1B)と、を備え、
前記挿入筒部には、挿入筒部(1A)内にあって挿入筒部(1A)の上端面(1C)に向かって開口するポンプ吸入路(1E)と、第2燃料通路(1F)とが区分形成され、
前記取付け鍔部には、有底カップ状をなすハウジング(10)の内方に配置される電磁コイル(12)と、
ハウジング(10)に固定配置されるとともに電磁コイル(12)の内方に配置される固定鉄心(13)と、
固定鉄心(13)に対向配置される可動鉄心(15)と、よりなるソレノイド部(S)が取着され、
又、前記ポンプボデー内には、前記ポンプ吸入路に吸入路(4)を介して連絡されるとともに吸入側逆止弁(6)、吐出側逆止弁(7)を備えるポンプ室(3)と、ポンプ室(3)内に摺動自在に配置されるとともに前記可動鉄心と同期的に移動するプランジャー(8)と、よりなるポンプ部(P)を備え、
更に、前記第2燃料通路には、プレッシャーレギュレター(R)のリターン燃料通路(27)が連絡され、前記ポンプボデーの挿入筒部(1A)を燃料タンク(T)の底部(T2)に開口する挿入孔(T3)内に挿入配置することによりポンプボデー(1)を燃料タンク(T)に取着するとともにポンプ吸入路(1E)、第2燃料通路(1F)、を挿入筒部(1A)の上端面(1C)を介して燃料タンク(T)内へ開口配置したことを特徴とする二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置。 - 前記ポンプ吸入路又は第2燃料通路(1F)の何れか一方に、それらの通路を開閉することのできるドレン部材(2)を配置したことを特徴とする請求項1記載の二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置。
- 前記ポンプボデーの挿入筒部(1A)の上端面(1C)に、上端面(1C)の投影面内にあって、ポンプ吸入路(1E)に連なる筒状のフィルター部材(22)を配置したことを特徴とする請求項1記載の二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置。
- 前記ポンプボデーの挿入筒部(1A)は、燃料タンク(T)の挿入孔(T3)内にシール部材(23)を介して挿入配置されるとともに挿入筒部(1A)は、挿入孔(T3)が穿設される燃料タンク(T)の挿入孔筒部(T4)の外周に配置される第1締めつけバンド(24)によって締結支持され、更にソレノイド部(S)を、ハウジング(10)の外周に配置される第2締めつけバンド(28)を介して燃料タンク(T)に締結支持したことを特徴とする請求項1記載の二輪車用燃料供給装置における電磁ポンプ装置。
- 前記ソレノイド部を構成する固定鉄心(13)にポンプ部(P)に連なる流路(13A)を穿設するとともに該固定鉄心の流路(13A)にプレッシャーレギュレター(R)を接続配置したことを特徴とする請求項1記載の車輌用燃料供給装置における電磁ポンプ装置。
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