JP3959073B2 - アレイアンテナ通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のアンテナを用いて送受信アンテナパターンを制御するアレイアンテナ通信装置に関する。
空間的に離間して配置された複数の単位アンテナで受信された各信号を適切に加算合成することにより、所望波の到来方向にメインローブを有し、干渉波の到来方向にヌルを有するアンテナパターンを形成して、所望波を選択的に受信するアレイアンテナ通信装置が知られている。アレイアンテナ通信装置は、所望の送受信アンテナパターンを得るため、複数の単位アンテナで受信された受信信号(又は、送信信号)の振幅及び位相に適切な重み付け処理を施す。
ここで、従来のアレイアンテナ通信装置について、図5を用いて説明する。図5は、従来のアレイアンテナ通信装置の構成を示すブロック図である。まず図5に示すアレイアンテナ通信装置の構成について説明する。図5に示すアレイアンテナ通信装置は送受信系と、モニタ系とからなる構成である。
まず図5に示すアレイアンテナ通信装置の送受信系の構成から説明する。アレイアンテナ通信装置の送受信系はアンテナ1−1〜1−4、乗算部2−1〜2−4、加算部3、メイン受信信号伝送路4、送受信切替スイッチ5を有する構成である。アンテナ1−1〜1−4は、送受信共用のアンテナであり、空間的に離間して配置されている。乗算部2−1〜2−4は、アンテナ1−1〜1−4で受信した受信信号、又は、アンテナ1−1〜1−4から送信する送信信号に対して、後述するアダプティブ演算部7cから与えられるアンテナウエイトを乗算することにより、重み付け処理を施す。加算部3は、乗算部2−1〜2−4でアンテナウエイトが乗算された受信信号を加算する、又は、乗算部2−1〜2−4でアンテナウエイトを乗算する送信信号を分配する機能を有している。メイン受信信号伝送路4は、加算部3で加算された受信信号をダウンコンバートする、又は、加算部3で分配する送信信号をアップコンバートする機能を有している。送受信切替スイッチ5は、受信の場合は、メイン受信信号伝送路4、A/D変換部6、及び、ここでは図示しない復調部とを接続し、送信の場合は、メイン受信信号伝送路4と、ここでは図示しない変調部とを接続する機能を有している。
次に、アレイアンテナ通信装置のモニタ系の構成を説明する。まずメイン信号モニタ系について説明する。アレイアンテナ通信装置のモニタ系は、A/D変換部6、アダプティブ演算部7c、D/A変換部13を有するメイン信号モニタ系と、サブ受信信号伝送路21、キャリブレーション部22、A/D変換部23とを有するサブ信号モニタ系と、から構成されている。A/D変換部6は、メイン受信信号伝送路4から出力された受信信号y(t)をA/D変換する機能を有している。ここで、アダプティブ演算部7cについて、より詳細に説明する。ウエイト変換補正部8は、後述するウエイト変換部12がウエイトに対して施した変換の影響を補正する。A/D変換により受信信号y(t)は、ウエイト更新時間間隔ΔT毎にサンプリングされディジタルデータに変換される。ウエイト更新時間間隔ΔTで数えてn番目の時刻tはt=nΔTと表されるので、例えば受信信号y(t)をA/D変換を用いてディジタルデータに変換した場合には、ステップnを用いてこれをy(n)と表すことができる。以後、ステップnはこのような意味で用いられる。なおステップnは離散値である。参照信号生成部9は、振幅及び位相が既知の参照信号r(n)を生成し、これを出力する。減算部10は、参照信号生成部9より出力された参照信号r(n)から、ウエイト変換補正部8から出力された受信信号y0(n)を減算し、誤差信号e(n)を出力する。ウエイト計算部11cは、前述した誤差信号e(n)と、前述したサブ信号モニタ系を介して入力されたサブ受信信号X’(n)とからアンテナウエイトW(n)を演算し、1ステップ前のアンテナウエイトW(n−1)を出力する。ウエイト変換部12においては、アダプティブ演算部内部精度で計算されたウエイトに対し、D/A変換器が必要とする入力範囲と精度に整合するよう変換を施す。また、D/A変換部13はウエイト変換部12から出力されたアンテナウエイトW’(n−1)をD/A変換する。
次に、サブ信号モニタ系について説明する。サブ受信信号伝送路21は、アンテナ1−1〜1−4で受信した受信信号X(t)をダウンコンバートする。キャリブレーション部22は、各アンテナ信号がメイン受信信号伝送路を通過する際に生じる振幅および位相の変化と各アンテナ信号がサブ受信信号伝送路を通過する際に生じる振幅および位相の変化とが同一となるよう振幅および位相の補正を施す。A/D変換部23は、キャリブレーション部22から出力されたサブ受信信号X(n)をA/D変換する。以下、図5に示すアレイアンテナ通信装置の動作について説明する。
まず、受信時の動作について説明する。各アンテナ1−1〜1−4を介して受信された受信信号X(t)は、乗算部2−1〜2−4で、アダプティブ演算部7cから与えられるアンテナウエイトW(t―ΔT)と各々乗算され、重み付け処理がなされる。アンテナウエイトW(t―ΔT)で、重み付けされた受信信号は加算部3によって加算された後、メイン受信信号伝送路4を介して、受信信号y(t)が出力される。ここで、受信信号y(t)を式(1)に示す。
Figure 0003959073
ここで、
Figure 0003959073
である。また、ΔTはウエイト更新を行う時間間隔を表し、Kはアンテナ素子数を表す(なお、ここではK=4である)。またX及びWは、それぞれ、X及びWの転置ベクトルを表し、Wは、Wの複素転置ベクトルを表す。
受信信号y(t)は、送受信切替スイッチ5を介して、A/D変換部6に入力される。A/D変換部6に入力された受信信号y(t)は、アダプティブ演算部7cに搭載されたウエイト変換補正部8に入力される。そしてウエイト変換補正部8によって、ウエイト変換部12がアンテナウエイトに対して施した変換の影響を補正され、受信信号y0(n)が出力される。この受信信号y0(n)と、参照信号生成部9から出力された参照信号r(n)との間で式(4)に示す減算がなされ、誤差信号e(n)が出力される。
e(n) = r(n)−y(n) ・・・(4)
そして、この誤差信号e(n)がウエイト計算部11cに入力される。
ウエイト計算部11cでは、入力された誤差信号e(n)と、受信系であるサブ受信信号伝送路21、キャリブレーション部22、A/D変換部23を介して入力されたサブ受信信号X’(n)によって、アンテナウエイトW(n)が逐次演算される。なお、アンテナウエイトW(n)の演算アルゴリズムには、例えば、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムや、RLS(Recursive Least Square)アルゴリズムといったMMSE(Minimum Mean Square Error)アルゴリズムが用いられる。LMSアルゴリズムによるものを式(5)に、RLSアルゴリズムによるものを式(6)にそれぞれ示す。
Figure 0003959073
ここで、μLMS(0<μLMS<1)は、ステップサイズと呼ばれる係数である。
Figure 0003959073
式(6)のR−1(n)は、式(7)に示す相関行列R(n)の逆行列であり、式(8)を用いて逐次計算される。
これにより演算されたアンテナウエイトW(n)は、演算された次のステップでウエイト変換部12に出力される。ウエイト変換部12に出力されたアンテナウエイトW(n−1)はD/A変換器が必要とする入力範囲と精度に整合するよう変換が施され、D/A変換部13に入力される。そしてD/A変換部13に入力されたアンテナウエイトW’(n−1)は、D/A変換された後、乗算部2−1〜2−4に入力される。乗算部2−1〜2−4では、各アンテナ信号X(t)とアンテナウエイトが乗算され、更新されたアンテナウエイトが乗算された受信信号y(t)が得られる。このような処理を複数ステップ繰り返すうちにアレイアンテナ通信装置は、所望波の到来方向にメインローブを向け、干渉波の到来方向にヌルを向けるようアンテナパターンを形成することができる。
菊間信良著,「アダプティブアンテナ技術」,株式会社オーム社,初版(平成15年10月10日)
しかしながら、従来のアレイアンテナ通信装置は、ウエイト変換に伴う量子化誤差および、A/D変換部6の量子化誤差等の要因により、干渉波の到来方向にヌルを形成しつつも所望波の到来方向のアンテナゲインが抑圧されるようアンテナパターンが収束してしまうという課題があった。
本発明の目的は、従来のアレイアンテナ通信装置において発生していたような所望波到来方向のアンテナゲインを抑圧するアンテナパターンに収束することなく、最適なアンテナパターンに収束させるアレイアンテナ通信装置を実現することにある。
本発明は、アダプティブアレイアンテナを用いる送受信系と、アダプティブアレイアンテナの指向性をモニタするモニタ系と、を備え、送受信系は、離間配置された複数の単位アンテナと、複数の単位アンテナで受信された受信信号、又は、複数の単位アンテナから送信する送信信号に、各々のアンテナウエイトを乗算する手段と、アンテナウエイトが乗算された各々の受信信号を加算した第一の加算信号を出力するか、又は、複数の単位アンテナ毎に送信信号を分配して出力する手段と、を備え、モニタ系は、第一の加算信号をA/D変換する第1のA/D変換手段と、A/D変換された第一の加算信号と既知の参照信号との差に基づく誤差信号に応じてアンテナウエイトを更新する更新手段と、前記更新されたアンテナウエイトをD/A変換して前記アンテナウエイトを乗算する手段に与えるD/A変換部と、を備えるアレイアンテナ通信装置において、モニタ系に、複数の単位アンテナで受信した各々の信号をA/D変換する第2のA/D変換手段と、前記複数の単位アンテナで受信しA/D変換した各々の信号に、各々のアンテナウエイトを乗算し、これを加算した第二の加算信号を出力する手段と、第一の加算信号の位相成分からなる信号と、第二の加算信号の振幅レベルからなる信号と、を生成し、これを演算することにより、第一の加算信号の振幅レベルが第二の加算信号の振幅レベルとなるよう調整する手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記第一の加算信号の振幅レベルを調整する手段は、前記第一の加算信号と第一の加算信号の逆数とを乗算して正規化された位相成分からなる信号と、前記第二の加算信号の振幅レベルからなる信号と、を乗算し、振幅調整された第一の加算信号を出力する手段を備え、前記振幅調整された第一の加算信号により前記アンテナウエイトを更新することが望ましい。
また、前記第一の加算信号の振幅レベルを調整する手段に、前記第二の加算信号の振幅レベルからなる信号を平均化する手段を備えることが望ましい。
また、前記誤差信号により、前記アンテナウエイトの収束状態を判定する手段を備え、誤差信号が大きいとき、前記アンテナウエイトを大きく変動させ、誤差信号が小さいとき、前記アンテナウエイトを小さく変動させるよう、前記アンテナウエイトを設定するパラメータを変更することが望ましい。
本発明によれば、従来のアレイアンテナ通信装置において発生していたような所望波到来方向のアンテナゲインを抑圧するアンテナパターンに収束することなく、最適なアンテナパターンに収束させるアレイアンテナ通信装置を実現することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るアレイアンテナ通信装置のブロック図である。また図2は、本発明の第1の実施形態に係る振幅調整部30のブロック図である。また図3は本発明の第2の実施形態に係るアレイアンテナ通信装置のブロック図である。また図4は、本発明の第2の実施形態に係る収束状態判定部50のブロック図である。以下、図1及び図2を用いて本願の第1の実施形態について詳細に説明する。
「第1の実施形態」
図1において、アレイアンテナ通信装置は、モニタ系に、乗算部24−1〜24−4、加算部25、及び振幅調整部30を備えている。乗算部24−1〜24−4は、アンテナ1−1〜1−4で受信し、サブ受信信号伝送路21、キャリブレーション部22、A/D変換部23を介してアダプティブ演算部7aに入力されたサブ受信信号に対して、ウエイト計算部11aから与えられるアンテナウエイトを乗算することにより、重み付け処理を施す。加算部25は、乗算部24−1〜24−4でアンテナウエイトが乗算されたサブ受信信号を加算し、これにより生成されるyc(n)を出力する。振幅調整部30は、加算されたサブ受信信号yc(n)の振幅レベルによって、ウエイト変換補正部8から出力されたメイン受信信号ym(n)の振幅レベルを調整する。信号yc(n)は、アダプティブ演算部7aの内部精度で演算される。一般にアダプティブ演算部7aの内部精度は高く設定されるためyc(n)に生じる振幅誤差は、ym(n)に生じる振幅誤差と比較して非常に小さい。従って、yc(n)の振幅レベルで振幅調整されたym(n)を用いることにより、従来のアレイアンテナ通信装置において発生していたような所望波到来方向のアンテナゲインを抑圧するアンテナパターンに収束することなく、最適なアンテナパターンに収束させるアレイアンテナ通信装置を実現することが可能となる。
振幅調整部30の構成を、図2を用いて説明する。振幅逆数計算部31は、入力されたメイン受信信号ym(n)の振幅|ym(n)|の逆数(1/|ym(n)|)を計算する。乗算部32は、メイン受信信号ym(n)と、メイン受信信号ym(n)の振幅の逆数(1/|ym(n)|)とを乗算し、正規化されたメイン受信信号(ym(n)/|ym(n)|)を出力する。振幅計算部33は、入力されたサブ受信信号yc(n)の振幅レベルa(n)を計算する。忘却係数設定部34には、1から忘却係数γ(0≦γ≦1)を減算した値が設定されている。乗算部35は、サブ受信信号yc(n)の振幅レベルa(n)と、係数(1−γ)とを乗算し、これを出力する。忘却係数設定部36には、忘却係数γが設定されている。1ステップ遅延設定部37は、平均化された振幅レベルA(n)を1ステップだけ遅延させ出力させる。乗算部38は、忘却係数γと1ステップ遅延した平均化された振幅レベルA(n−1)とを乗算する。加算部39は、乗算部35と乗算部38とから出力された信号を加算しサブ受信信号yc(n)の振幅レベルを平均化した信号A(n)を出力する。乗算部40は、前述した正規化されたメイン受信信号(ym(n)/|ym(n)|)と、サブ受信信号yc(n)の振幅レベルを平均化した信号A(n)と、を乗算して振幅調整されたメイン受信信号y0(n)を出力する。なお、平均化手段については、他の平均化手段を用いても良いし、また平均化手段をまったく省略しても良い。以下、図1に示すアレイアンテナ通信装置の動作について細に説明する。
アンテナ1−1〜1−4を介して受信されたメイン受信信号X(n)は、乗算部2−1〜2−4で、アンテナウエイトで重み付けされ、加算部3により加算され、メイン受信信号伝送路4、送受信切替スイッチ5及びA/D変換部6を介してアダプティブ演算部7aに入力される。アダプティブ演算部7aに入力されたメイン受信信号はウエイト変換補正部8を介して、振幅調整部30に入力される。一方、乗算部24−1〜24−4及び加算部25を介して重み付け後加算されたサブ受信信号は、振幅調整部30に入力される。
図2に示すように、振幅調整部30に入力されたメイン受信信号ym(n)に対して、メイン受信信号の逆数(1/|ym(n)|)が乗算され、正規化されたメイン受信信号が出力される。これによりメイン受信信号(ym(n)/|ym(n)|)は、単位振幅を有しメイン受信信号の位相成分を有する信号となる。一方、振幅調整部30に入力されたサブ受信信号yc(n)は、振幅計算部33により振幅のみの信号に変換された後、振幅平均化部に入力され、平均化された振幅レベルA(n)が出力される。そして前述したメイン受信信号の位相成分を有するメイン受信信号(ym(n)/|ym(n)|)と、サブ受信信号yc(n)の平均振幅レベルA(n)と、が乗算部40により乗算される。これにより振幅調整された(サブ受信信号の平均振幅レベルA(n)を有する)メイン受信信号y0(n)が出力される。
振幅調整部30から出力されたメイン受信信号y0(n)と参照信号生成部9から出力された参照信号により、誤差信号e(n)が演算され、これによりアンテナウエイトW(n)が更新される。従って、A/D変換部6、及びウエイト変換補正部8による振幅への影響を排除した信号を用いて計算されたアンテナウエイトW(n)でアレイアンテナ通信装置の送受信信号を更新することが可能となる。従って、従来のアレイアンテナ通信装置において発生していたような所望波到来方向のアンテナゲインを抑圧するアンテナパターンに収束することなく、最適な指向特性に収束させることが可能となる。
「第2の実施形態」
MMSEアルゴリズムを用いた一例として、LMSアルゴリズムを用いる場合、前述した式(5)のステップサイズμLMSが大きいほど二乗誤差|e(t)|の収束速度が速く、すなわち、干渉波の抑圧に要する時間が短くなる(ただし、ステップサイズμLMSが大きくなると収束後の誤差変動が大きくなるので適当な値を設定する必要がある)。逆にステップサイズμLMSが小さいほど二乗誤差|e(t)|の収束速度は遅くなるが、収束後の誤差変動は小さくなる。そこで、本願の第2の実施形態では、収束状態(すなわち誤差信号の大きさ)に応じて、前述したステップサイズを変えることにより、収束速度を速め、かつ、収束後の誤差変動を小さくすることを目的とする。以下、図3及び図4を用いて本願の第2の実施形態に係るアレイアンテナ通信装置について説明する。
図3において、アレイアンテナ通信装置は、前述した第1の実施形態に係るアレイアンテナ通信装置に、新たに収束状態判定部50を備えている。この収束状態判定部50は、誤差信号e(n)の大きさを検出し、予め設定されたしきい値と比較することより、収束状態を判定し、この状態により、前述したステップサイズμLMSを変動させるよう収束状態判定信号f(n)を出力する。なお、誤差信号e(n)は、図4に示すような回路を用いて(忘却係数β(0≦β≦1)で)平均化させることが望ましい。なお図4に示す平均化部は、第1の実施形態で図2を用いて説明した振幅平均化部と同様の動作により、誤差信号e(n)の二乗誤差|e(t)|の平均値を算出する。
すなわち、誤差信号e(n)が大きいときに、ステップサイズμLMSを大きくし、誤差信号e(n)が小さい時に、ステップサイズμLMSを小さくするように制御する。これにより、干渉波の抑圧に要する時間が短縮され、かつ形成されたアンテナパターンの安定度が向上する。以上、MMSEアルゴリズムとして、LMSを用いる場合について説明したが、RLSアルゴリズムを用いる場合は、誤差信号e(n)が大きいときに、忘却係数αを小さくし、誤差信号e(n)が小さいときに、忘却係数αを大きくすることにより、LMSで得られた効果と同様な効果が得られる。
以上説明したように、本発明によればメイン受信信号の振幅レベルを、サブ受信信号の振幅レベルによって調整をしている。これにより、A/D変換部6による量子化誤差およびウエイト変換補正部8での量子化誤差を含まない振幅レベルでアンテナウエイトを調整することができ、従来のアレイアンテナ通信装置において発生していたような所望波到来方向のアンテナゲインを抑圧するアンテナパターンに収束することなく、最適なアンテナパターンに収束させるアレイアンテナ通信装置を実現することができる。
また、本実施形態は、MMSEアルゴリズムを用いて説明したが、これに限定されるものではなく、CMAアルゴリズムのようなメイン受信信号の振幅を一定に保つようにアンテナウエイトを算出するアルゴリズムにも適用されることは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態に係るアレイアンテナ通信装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る振幅調整部のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るアレイアンテナ通信装置のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る収束状態判定部のブロック図である。 従来のアレイアンテナ通信装置のブロック図である。
符号の説明
1−1,1−2,1−3,1−4 アンテナ、2 乗算部、3 加算部、4 メイン受信信号伝送路、5 送受信切替スイッチ、6 A/D変換部、7a,7b,7c アダプティブ演算部、8 ウエイト変換補正部、9 参照信号生成部、10 減算部、11a,11b,11c ウエイト計算部、12 ウエイト変換部、13 A/D変換部、21 サブ受信信号伝送路、22 キャリブレーション部、23 A/D変換部、24−1,24−2,24−3,24−4 乗算部、25 加算部、30 振幅調整部、40 乗算部、50 収束状態判定部。

Claims (4)

  1. アダプティブアレイアンテナを用いる送受信系と、アダプティブアレイアンテナの指向性をモニタするモニタ系と、を備え、
    送受信系は、
    離間配置された複数の単位アンテナと、
    複数の単位アンテナで受信された受信信号、又は、複数の単位アンテナから送信する送信信号に、各々のアンテナウエイトを乗算する手段と、
    アンテナウエイトが乗算された各々の受信信号を加算した第一の加算信号を出力するか、又は、複数の単位アンテナ毎に送信信号を分配して出力する手段と、
    を備え、
    モニタ系は、
    第一の加算信号をA/D変換する第1のA/D変換手段と、
    A/D変換された第一の加算信号と既知の参照信号との差に基づく誤差信号に応じてアンテナウエイトを更新する更新手段と、
    前記更新されたアンテナウエイトをD/A変換して前記アンテナウエイトを乗算する手段に与えるD/A変換部と、
    を備えるアレイアンテナ通信装置において、
    モニタ系に、
    複数の単位アンテナで受信した各々の信号をA/D変換する第2のA/D変換手段と、
    前記複数の単位アンテナで受信しA/D変換した各々の信号に、各々のアンテナウエイトを乗算し、これを加算した第二の加算信号を出力する手段と、
    第一の加算信号の位相成分からなる信号と、第二の加算信号の振幅レベルからなる信号と、を生成し、これを演算することにより、第一の加算信号の振幅レベルが第二の加算信号の振幅レベルとなるよう調整する手段と、
    を備えることを特徴とするアレイアンテナ通信装置。
  2. 請求項1記載のアレイアンテナ通信装置において、
    前記第一の加算信号の振幅レベルを調整する手段は、
    前記第一の加算信号と第一の加算信号の逆数とを乗算して正規化した位相成分からなる信号と、前記第二の加算信号の振幅レベルからなる信号と、を乗算し、振幅調整された第一の加算信号を出力する手段を備え、
    前記振幅調整された第一の加算信号により前記アンテナウエイトを更新することを特徴とするアレイアンテナ通信装置。
  3. 請求項2記載のアレイアンテナ通信装置において、
    前記第一の加算信号の振幅レベルを調整する手段に、
    前記第二の加算信号の振幅レベルからなる信号を平均化する手段を備えることを特徴とするアレイアンテナ通信装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1に記載のアレイアンテナ通信装置において、
    前記誤差信号により、前記アンテナウエイトの収束状態を判定する手段を備え、
    誤差信号が大きいとき、前記アンテナウエイトを大きく変動させ、誤差信号が小さいとき、前記アンテナウエイトを小さく変動させるよう、前記アンテナウエイトを設定するパラメータを変更することを特徴とするアレイアンテナ通信装置。
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