JP2003143045A - 平均二乗誤差最小化アルゴリズムを用いて信号を処理する装置 - Google Patents

平均二乗誤差最小化アルゴリズムを用いて信号を処理する装置

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JP2003143045A
JP2003143045A JP2001337339A JP2001337339A JP2003143045A JP 2003143045 A JP2003143045 A JP 2003143045A JP 2001337339 A JP2001337339 A JP 2001337339A JP 2001337339 A JP2001337339 A JP 2001337339A JP 2003143045 A JP2003143045 A JP 2003143045A
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JP
Japan
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signal
error function
adaptive
weight
adaptive weight
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JP2001337339A
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English (en)
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Shiyuuji Kobayakawa
周磁 小早川
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
    • H04B7/08Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station
    • H04B7/0837Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station using pre-detection combining
    • H04B7/0842Weighted combining
    • H04B7/0848Joint weighting
    • H04B7/0854Joint weighting using error minimizing algorithms, e.g. minimum mean squared error [MMSE], "cross-correlation" or matrix inversion

Abstract

(57)【要約】 【課題】 平均二乗誤差最小化アルゴリズムを用いて信
号を処理する装置において、安定した収束動作を実現す
る。 【解決手段】 乗算機1−1〜1−Mは、入力信号X1
(n)〜Xm(n)に適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)を乗算す
る。加算機2は、乗算機1−1〜1−Mの出力を合成す
る。誤差関数導出部3は、合成値Y(n) と参照信号r
(n) との差分を表す誤差関数e(n) を算出する。適応ウ
エイト更新部4は、誤差関数e(n) に基づいて次に適応
ウエイトW1(n+1)〜Wm(n+1)を算出する。誤差関数導出
部3は、適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)に基づいて補正係
数α、βを生成する補正係数生成部11、合成値Y(n)
に補正係数βを乗算する演算部12、参照信号r(n) に
補正係数αを乗算する演算部13、演算部12および演
算部13の出力の差分を算出する引き算機14を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平均二乗誤差最小
化アルゴリズムを用いて信号を処理する装置および方法
に係わり、特に、平均二乗誤差最小化アルゴリズムを用
いて無線信号を処理する受信装置および方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】平均二乗誤差最小化(MMSE:Minimu
m Mean Square Error )アルゴリズムは、重み付けされ
た入力信号と参照信号との差分(すなわち、誤差の二
乗)が最小になるようにウエイトを推定するフィードバ
ック制御方法であり、入力信号の品質を向上させるため
に様々な分野で利用されている。具体的には、例えば、
無線信号を受信する装置や、音声を分析する装置などに
おいて利用されている。
【0003】図22は、既存の平均二乗誤差最小化アル
ゴリズムを利用するアダプティブアレー受信機の構成図
である。なお、アダプティブアレー受信機は、例えば、
無線通信システムの基地局に設けられ、ユーザ間(また
は、チャネル間)の干渉を除去または抑制するように所
望のビームパターンを形成する。
【0004】図22に示すアダプティブアレー受信機
は、複数のアンテナ101−1〜101−Mを備える。
そして、アンテナ101−1〜101−Mにより受信さ
れた信号は、それぞれ受信回路102−1〜102−M
においてデジタル信号に変換される。ここで、各ブラン
チのデジタル信号は、それぞれ対応するアンテナが受信
した信号の振幅および位相を表す複素数であり、ブラン
チ信号X1(n)〜Xm(n)と呼ぶことにする。
【0005】乗算機1−1〜1−Mは、適応ウエイト更
新部104により生成される適応ウエイトW1(n)〜Wm
(n)を対応するブランチ信号X1(n)〜Xm(n)に乗算す
る。加算機2は、乗算機1−1〜1−Mの出力を合成す
る。引き算機105は、加算機2から出力される合成値
Y(n) と参照信号r(n) との差分を表す誤差信号e(n)
を生成する。電力検出部103は、ブランチ信号X1(n)
〜Xm(n)の電力の総和を検出する。
【0006】適応ウエイト更新部104は、ブランチ信
号X1(n)〜Xm(n)、ブランチ信号X1(n)〜Xm(n)の電力
の総和、および誤差関数e(n) に基づいて、誤差関数e
(n)が最小になるように次の適応ウエイトW1(n+1)〜Wm
(n+1)を生成する。ここで、適応ウエイトW1 〜Wm
は、下記(1)式により生成される。なお、(1)式で
使用される定義は以下の通りである。 Wk(n):ブランチkにおける第n番目の適応ウエイト μ :ステップ定数 e(n) :第n番目の誤差関数 Xk(n):ブランチkにおける第n番目のブランチ信号 M :ブランチ数
【0007】
【数1】
【0008】上記(1)式に示すように、次の適応ウエ
イトW(n+1) は、現在の適応ウエイトW(n) に補正値を
加えることにより得られる。ここで、この補正値は、適
応ウエイトの変化量であって、誤差関数e、ブランチ信
号X、ブランチ信号Xの電力の総和から求められる。そ
して、適応ウエイトWは、誤差関数eがゼロに収束する
ように、随時、更新されていく。
【0009】また、上記(1)式において、右辺第2項
の分母の値は、受信信号の電力を表している。従って、
このアルゴリズムでは、受信信号の電力が大きいときは
適応ウエイトWの変化量が小さくなり、受信信号の電力
が小さいときは適応ウエイトWの変化量は大きくなる。
そして、このようにして入力レベルに応じて適応ウエイ
トWの変化量を自動的に調整することにより、アルゴリ
ズムの異常動作(適応ウエイトWがゼロになる状態、或
いは適応ウエイトWが発散する状態など)を回避してい
る。なお、この方式は、一般には、NLMS(Normaliz
ed Least MeanSquare)と呼ばれている。
【0010】このように、平均二乗誤差最小化アルゴリ
ズムを利用するアダプティブアレー受信機では、NLM
S等を利用して誤差関数の収束を行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記(1)
式においては、適応ウエイトWの変化量が1つのパラメ
ータ(受信信号の電力)により制御されるので、参照信
号rの生成方法によっては、誤差関数eが収束せずに、
適応ウエイトWが不適切な値になることがある。例え
ば、フェージングを考慮しながら受信信号に基づいて参
照信号rを生成すると、誤差関数eが収束しないことが
ある。また、上述の適応ウエイトを生成する処理は、デ
ジタル演算により実行されるのが一般的であるが、適応
ウエイトの値がビット制限幅の上限を越えた場合や、小
さすぎて所定の精度が得られない場合には、入力信号に
ウエイト乗算することが意味を持たなくなる。
【0012】このように、適切な適応ウエイトが得られ
なくなると、エラー率が悪化し、場合によっては通信サ
ービスを提供できなくなる。なお、この問題は、アダプ
ティブアレー受信機のみに発生するものではなく、各ア
ンテナブランチの非線形素子による振幅および位相の偏
差を補正するためのキャリブレータや、音声を分析する
装置などにおいても発生し得る。
【0013】本発明は、平均二乗誤差最小化アルゴリズ
ムを用いて信号を処理する装置において、安定した収束
動作を実現することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の信号処理装置
は、平均二乗誤差最小化アルゴリズムを用いて信号を処
理する構成を前提とし、入力信号に適応ウエイトを乗算
することにより得られる出力信号と参照信号との差分を
表す誤差関数を生成する誤差関数生成手段と、上記誤差
関数生成手段により生成される誤差関数に基づいて上記
適応ウエイトを生成するウエイト生成手段と、上記出力
信号または参照信号の少なくとも一方を補正する補正手
段と、を有する。
【0015】この構成においては、補正手段により出力
信号または参照信号を補正することができるので、適応
ウエイトを生成する際に利用される誤差関数を所望の値
に制御することが容易である。したがって、適応ウエイ
トがゼロに収束すること、および発散することを回避で
きる。
【0016】本発明の他の態様の信号処理装置は、上記
誤差関数生成手段、上記ウエイト生成手段に加え、入力
信号に乗算された適応ウエイトを保持する保持手段、上
記ウエイト生成手段により生成された適応ウエイトが予
め設定されている基準を満たしているか否かを判定する
判定手段、および上記ウエイト生成手段により新たに生
成された適応ウエイトが上記基準を満たしているときは
その新たに生成された適応ウエイトを次の入力信号に乗
算されるように出力し、その新たに生成された適応ウエ
イトが上記基準を満たしていないときは上記保持手段に
保持されている適応ウエイトを次の入力信号に乗算され
るように出力する選択手段を有する。
【0017】この構成においては、基準を満たさない適
応ウエイトは使用されないので、アルゴリズムが不安定
になるこをが回避される。本発明のさらに他の態様の信
号処理装置は、上記誤差関数生成手段、上記ウエイト生
成手段に加え、上記ウエイト生成手段により生成される
適応ウエイトが最適化されるように上記出力信号および
参照信号の上記誤差関数生成手段への入力タイミングを
調整する調整手段を有する。
【0018】この構成においては、誤差関数生成手段に
より生成される誤差関数の信頼性が高くなるので、その
誤差関数に基づいて生成される適応ウエイトの信頼性も
高くなる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の基本構成を説明
する図である。なお、本発明は、平均二乗誤差最小化ア
ルゴリズムを用いて信号を処理する装置および方法を前
提とする。
【0020】乗算機1−1〜1−Mは、適応ウエイト更
新部4により生成される適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)を
対応する入力信号X1(n)〜Xm(n)に乗算する。加算機2
は、乗算機1−1〜1−Mから出力される出力信号(す
なわち、適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)が乗算された入力
信号X1(n)〜Xm(n))を合成する。誤差関数導出部3
は、加算機2から出力される合成値Y(n) および参照信
号r(n) に基づいて誤差信号e(n) を生成する。適応ウ
エイト更新部4は、適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)が乗算
される前の入力信号X1(n)〜Xm(n)および誤差関数e
(n) に基づいて、誤差関数e(n) が最小になるように、
次の適応ウエイトW1(n+1)〜Wm(n+1)を生成する。
【0021】誤差関数導出部3は、補正係数生成部1
1、演算部12、13、および引き算機14を備える。
補正係数生成部11は、適応ウエイト更新部4により生
成される適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)をモニタし、参照
信号r(n) を変化させるための補正係数α(n) および/
または合成値Y(n) を変化させるための補正係数β(n)
を生成する。演算部12は、補正係数生成部11により
補正係数β(n) が生成されたときに、それを用いて合成
値Y(n) を変化させる。一方、演算部13は、補正係数
生成部11により補正係数α(n) が生成されたときに、
それを用いて参照信号r(n) を変化させる。なお、ここ
では、演算部12は補正係数β(n) を合成値Y(n) に乗
算し、演算部13は補正係数α(n) を参照信号r(n) に
乗算するものとする。そして、引き算機14は、演算部
12の出力と演算部13の出力の差分を表す誤差関数e
(n) を生成する。
【0022】適応ウエイト更新部4は、適応ウエイトW
1(n)〜Wm(n)が乗算される前の入力信号X1(n)〜Xm(n)
および誤差関数導出部3により生成される誤差関数e
(n) に基づいて、下記(2)式に従って次の適応ウエイ
トW1(n+1)〜Wm(n+1)を生成する。なお、(2)式で使
用される定義は以下の通りである。 Wk(n):ブランチkにおける第n番目の適応ウエイト μ :ステップ定数 Xk(n):ブランチkにおける第n番目のブランチ信号 M :ブランチ数 r(n) :第n番目の参照信号 Y(n) :ΣWk(n)・Xk(n) (ただし、k=1〜M) α(n) :参照信号r(n) を変化させるための補正係数 β(n) :合成値Y(n) を変化させるための補正係数
【0023】
【数2】
【0024】上記(2)式において、「α(n) r(n) −
β(n) Y(n) 」は、誤差関数e(n)に相当する。上記構
成において、誤差関数導出部3は、適応ウエイトW1(n)
〜Wm(n)をモニタし、それらの値に応じて参照信号r
(n) または合成値Y(n) の少なくとも一方を変化させる
ことにより、適応ウエイトが適正値なるように誤差関数
e(n) を調整する。ここで、適応ウエイトの変化量は、
参照信号rまたは合成値Yを制御することにより決めら
れるので、自由度が大きい。したがって、適応ウエイト
が不適切な値(ゼロ、発散など)にならないように出来
る。
【0025】なお、上記(2)式では、入力信号が正規
化されているが、本発明はこれに限定されるものではな
い。次に、本発明の実施形態を説明する。なお、以下で
は、本発明が、無線通信システムの基地局が備えるアダ
プティブアレー受信機に適用される場合の実施形態を採
り上げる。
【0026】図2は、本発明に係る信号処理装置が利用
される無線通信システムを示す図である。この無線通信
システムは、複数の基地局21を備える。なお、図2で
は、1つの基地局のみが描かれている。そして、各基地
局21は、それぞれセル(通信エリア)を管理し、自分
のセルの中に位置している移動機22との間で無線信号
を送受信する。また、各セルは、それぞれ複数のセクタ
に分割されて管理されている。図2に示す例では、各セ
ルは3つのセクタに分割されている。さらに、基地局2
1は、各セクタ毎にアダプティブアレー受信機(また
は、アダプティブアレーアンテナ)を備えている。
【0027】図3は、本発明に係る信号処理装置を備え
る基地局21の構成図である。尚、図3では、送信用回
路および上位レイヤ装置は省略されている。基地局21
は、上述したように、アダプティブアレー受信機を備え
ている。ここで、アダプティブアレー受信機は、無線信
号を受信するアンテナ101−1〜101−M、アンテ
ナ101−1〜101−Mが受信した信号をそれぞれデ
ジタル信号に変換する受信回路102−1〜102−
M、および受信回路102−1〜102−Mから所望の
信号を再生するアダプティブアレーアンテナベースバン
ド処理部31を備える。そして、復調部32は、アダプ
ティブアレー受信機の出力を復調して上位レイヤ装置に
渡す。上記構成の基地局21において、本発明に係る信
号処理装置は、アダプティブアレーアンテナベースバン
ド処理部31に設けられる。
【0028】図4は、実施形態のアダプティブアレー受
信機の構成図である。なお、このアダプティブアレー受
信機は、例えば、図3に示すアンテナ101−1〜10
1−M、受信回路102−1〜102−M、アダプティ
ブアレーアンテナベースバンド処理部31から構成され
る。
【0029】アダプティブアレー受信機は、複数のアン
テナを備える無線受信機であり、各アンテナが受信した
信号にそれぞれ適切な振幅/位相シフトを加えた後、そ
れらを合成することによりその指向性を制御できる。こ
こで、振幅/位相シフトは、各ブランチ毎に適応的に算
出される複素数のウエイトとして与えられる。これによ
り、無線通信システムの基地局において、ユーザ間の干
渉を除去または抑制するようなビームパターンが形成さ
れる。
【0030】アンテナ101−1〜101−M、及び受
信回路102−1〜102−Mは、図3を参照しながら
説明した通りである。ここで、受信回路102−1〜1
02−Mは、それぞれ、例えば、無線周波数領域の受信
信号を増幅するRFアンプ、RFアンプで増幅された無
線周波数領域の信号を中間周波数領域の信号に変換する
変換回路、変換回路の出力を制御するAGC回路、およ
びAGC回路の出力をデジタルデータに変換するADコ
ンバータ等を備える。なお、受信回路102−1〜10
2−Mの出力は、それぞれ、受信信号の振幅および位相
を表す複素数のデジタルデータである。すなわち、複素
数の実部の値と虚部の値の比率により受信信号の位相が
表され、その複素数の実部の値および虚部の値の二乗和
により受信信号の電力が表される。以下では、各ブラン
チのデジタル信号を、ブランチ信号X1(n)〜Xm(n)と呼
ぶことにする。
【0031】乗算機1−1〜1−M、加算機2、及び適
応ウエイト更新部4は、図1を参照しながら説明した通
りである。すなわち、乗算機1−1〜1−Mは、それぞ
れ、適応ウエイト更新部4により生成される適応ウエイ
トW1(n)〜Wm(n)を対応するブランチ信号X1(n)〜Xm
(n)に乗算する。また、加算機2は、乗算機1−1〜1
−Mの出力(すなわち、適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)が
乗算されたブランチ信号X1(n)〜Xm(n))を合成する。
さらに、適応ウエイト更新部4は、ブランチ信号X1(n)
〜Xm(n)および誤差関数導出部3aにより生成される誤
差関数e(n) に基づいて、次の適応ウエイトW1(n+1)〜
Wm(n+1)を生成する。
【0032】誤差関数導出部3aは、補正係数生成部1
1a、演算部12a、および引き算機14を備える。補
正係数生成部11aは、適応ウエイト更新部4により生
成される適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)をモニタし、合成
値Y(n) を変化させるための補正係数β(n) を生成す
る。演算部12aは、乗算機であり、補正係数生成部1
1aにより生成された補正係数β(n) を合成値Y(n) に
乗算する。そして、引き算機14は、演算部12aの出
力と参照信号r(n) との差分を計算することにより、誤
差関数e(n) を生成する。したがって、誤差関数導出部
3aにより生成される誤差関数e(n) は、「r(n) −β
(n) Y(n) 」になる。
【0033】適応ウエイト更新部4は、ブランチ信号X
1(n)〜Xm(n)および誤差関数導出部3aにより生成され
る誤差関数e(n) に基づいて、上記(2)式に従って次
の適応ウエイトW1(n+1)〜Wm(n+1)を生成する。ただ
し、図4に示す構成では、上記(2)式において「α=
1」が与えられる。
【0034】図5は、誤差関数導出部の変形例を示す図
である。図5に示す誤差関数導出部3bは、補正係数生
成部11b、演算部13b、および引き算機14を備え
る。補正係数生成部11bは、適応ウエイトW1(n)〜W
m(n)に基づいて、参照信号r(n) を変化させるための補
正係数α(n) を生成する。演算部13bは、乗算機であ
り、補正係数生成部11bにより生成された補正係数α
(n) を参照信号r(n)に乗算する。そして、引き算機1
4は、演算部13bの出力と合成値Y(n) との差分を計
算することにより、誤差関数e(n) を生成する。したが
って、誤差関数導出部3bにより生成される誤差関数e
(n) は、「α(n) r(n) −Y(n) 」になる。
【0035】適応ウエイト更新部4は、ブランチ信号X
1(n)〜Xm(n)および誤差関数導出部3bにより生成され
る誤差関数e(n) に基づいて、上記(2)式に従って次
の適応ウエイトW1(n+1)〜Wm(n+1)を生成する。ただ
し、図5に示す誤差関数導出部3bが使用される場合
は、上記(2)式において「β=1」が与えられる。
【0036】図6は、他の実施形態のアダプティブアレ
ー受信機の構成図である。なお、このアダプティブアレ
ー受信機は、図4に示した構成において、補正係数αお
よび補正係数βを生成し、それぞれ参照信号rおよび合
成値Yに乗算できるようにしたものである。すなわち、
図6に示す誤差関数導出部3cは、補正係数生成部11
c、演算部12a、13b、および引き算機14を備え
る。補正係数生成部11cは、補正係数α(n) および補
正係数β(n) を生成する。演算部12aは、補正係数β
(n) を合成値Y(n) に乗算し、演算部13bは、補正係
数α(n) を参照信号r(n) に乗算する。そして、引き算
機14は、演算部12aの出力と演算部13bの出力と
の差分を計算することにより、誤差関数e(n) を生成す
る。従って、誤差関数導出部3cにより生成される誤差
関数e(n) は、「α(n) r(n) −β(n) Y(n) 」にな
る。
【0037】このように、図6に示すアダプティブアレ
ー受信機では、1組の補正係数α、βを用いて合成値Y
および参照信号rの双方が補正される。具体的には、誤
差関数eは「α(n) r(n) −β(n) Y(n) 」により表さ
れる。従って、誤差関数eを大きくする場合には、補正
係数αの値を大きくしてもよいし、補正係数βの値を小
さくしてもよい。反対に、誤差関数eを小さくする場合
には、補正係数αの値を小さくしてもよいし、補正係数
βの値を大きくしてもよい。このため、各補正係数を表
すデジタルデータのビット数が少なくても、誤差関数e
を計算する際のダイナミックレンジが広くなり、適切な
適応ウエイトを確実に生成できる。
【0038】ここで、図4または図5に示した構成と比
較しながら具体例を示す。なお、各補正係数は、1ビッ
トの符号ビット、および3ビットのデータビットから構
成される4ビットのデジタルデータであるものとする。
この場合、各補正係数の範囲は、それぞれ1/7≦α,
β≦7に制限される。従って、例えば図4に示す構成で
は、誤差関数eの範囲は「r(n) −7Y(n) 」≦e≦
「r(n) −Y(n) /7」になる。これに対して、図6に
示す構成では、誤差関数eの範囲は「r(n) /7−7Y
(n) 」≦e≦「7r(n) −Y(n) /7」になる。
【0039】なお、補正係数を表すデジタルデータのビ
ット数を増やせば、図4または図5に示す構成において
も広いダイナミックレンジが得られる。しかし、補正係
数のビット数を増やすと、演算部12、13の回路規模
が大きくなってしまう。
【0040】ところで、各補正係数は、基本的に、所望
の値を取り得るが、その値を「2k (k=0,±1,±
2,±3,...)」に限定すれば、演算機12、13
をそれぞれシフトレジスタで実現できる。ここで、合成
値Yおよび参照信号rはそれぞれ複素数である。このた
め、演算機12、13は、それぞれ対応する複素数の実
部データおよび虚部データを格納する1組のシフトレジ
スタから構成される。そして、その1組のシフトレジス
タは、与えられた補正係数に従ってビットシフト動作を
行う。「k=2」および「k=−1」とした場合のシフ
トレジスタの動作を、それぞれ図7(a) および図7(b)
に示す。ただし、符号ビットを除く8ビットのデータビ
ットから構成されるデジタルデータの場合を示してい
る。
【0041】このように、各補正係数の取り得る値を
「2k 」に限定すれば、演算機12、13の構成が簡単
になる。図8は、補正係数生成部11の実施形態を示す
図である。この補正係数生成部11は、適応ウエイト更
新部4により生成される適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)に
基づいて、補正係数α(n) および補正係数β(n) を生成
する。
【0042】振幅演算部41は、各適応ウエイトW1(n)
〜Wm(n)の絶対値等を算出することにより、各々の振幅
を求める。なお、各適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)はそれ
ぞれ複素数であり、その絶対値を算出する方法は既知で
ある。判定部42は、振幅演算部41により得られた各
振幅値が、予め設定されている範囲の中に入っているか
否かを調べ、その判定結果に従って補正係数の変化量を
決定する。そして、判定部42により決定された変化量
に従って、更新部43は補正係数αを更新し、更新部4
4は補正係数βを更新する。
【0043】図9は、図8に示す判定部42の動作を示
すフローチャートである。なお、このフローチャートの
処理は、1セットの適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)が生成
される毎に実行されるものとする。また、ここでは、振
幅演算部41により各適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)の振
幅値が算出されているものとする。また、ステップS1
〜S6の処理は、各ブランチについて実行される。
【0044】ステップS1〜S2では、各適応ウエイト
W1(n)〜Wm(n)の振幅値が、予め設定されている振幅範
囲の中に入っているか、その範囲の下限閾値SL よりも
小さいか、或いはその範囲の上限閾値Sh よりも大きい
か、が判定される。ここで、この振幅範囲は、適応ウエ
イトが発散しないことを保証する範囲であり、下限閾値
SL および上限閾値Sh は、例えば、試験またはシミュ
レーション等により求められる。
【0045】適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)の振幅値がそ
れぞれ上記振幅範囲の中に入っている場合は、ステップ
S3において、補正係数の変化量Δα、Δβとしてそれ
ぞれ「1」が生成される。この場合、演算部43、44
から出力される補正係数α、βは、それぞれ変化しない
ことになる。
【0046】上限閾値Sh よりも大きな振幅を持つ適応
ウエイトが含まれている場合は、ステップS4におい
て、変化量Δαとして所定の値(1/Cα)が生成さ
れ、変化量Δβとして所定の値(Cβ)が生成される。
なお、「Cα」「Cβ」は、それぞれ「1」よりも大き
な値であるものとする。この場合、補正係数αは、更新
部43において現在よりも小さな値に更新され、補正係
数βは、更新部44において現在よりも大きな値に更新
されることになる。
【0047】一方、下限閾値SL よりも小さな振幅を持
つ適応ウエイトが含まれている場合は、ステップS5に
おいて、変化量Δαとして所定の値(Cα)が生成さ
れ、変化量Δβとして所定の値(1/Cβ)が生成され
る。この場合、補正係数αは、更新部43において現在
よりも大きな値に更新され、補正係数βは、更新部44
において現在よりも小さな値に更新されることになる。
【0048】ステップS6において、各ブランチ毎に生
成した変化量Δα、Δβが出力される。そして、ステッ
プS7において、各ブランチ毎の変化量Δα、Δβが集
められ、以下の選択処理が行われる。即ち、すべてのブ
ランチにおいて「(Δα、Δβ)=(1、1)」が得ら
れた場合は「(Δα、Δβ)=(1、1)」が出力され
る。また、「(Δα、Δβ)=(1/Cα、Cβ)」が
含まれていた場合は、「(Δα、Δβ)=(1/Cα、
Cβ)」が出力される。一方、これとは反対に「(Δ
α、Δβ)=(Cα、1/Cβ)」が含まれていた場合
には、「(Δα、Δβ)=(Cα、1/Cβ)」が出力
される。そして、このようにして選択された「Δα、Δ
β」は、対応する演算部43、44に送信される。
【0049】このように、図8に示す補正係数生成部1
1によれば、適応ウエイトが適正範囲内に収まっていれ
ば、補正係数は現在の値のまま維持される。一方、適応
ウエイトが大きすぎると判断された場合は、参照信号r
を小さくし、且つ/または、合成値Yを大きくするよう
に、各補正係数が更新される。また、適応ウエイトが小
さすぎると判断された場合は、参照信号rを大きくし、
且つ/または、合成値Yを小さくするように、各補正係
数が更新される。
【0050】なお、アダプティブアレー受信機において
は、一般に、適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)の中の1また
は複数の適応ウエイトの振幅値が上述の上限閾値よりも
大きかった場合には、他の適応ウエイトが上述の下限閾
値よりも小さくなる可能性は極めて小さい。同様に、1
または複数の適応ウエイトの振幅値が上述の下限閾値よ
りも小さかった場合には、他の適応ウエイトが上述の上
限閾値よりも大きくなる可能性は極めて小さい。
【0051】図10は、さらに他の実施形態のアダプテ
ィブアレー受信機の構成図である。図1、図4、図5、
または図6に示したアダプティブアレー受信機では、参
照信号r(n) および合成値Y(n) を変化させるための補
正係数は、上述したように、適応ウエイトW1(n)〜Wm
(n)に基づいて生成される。これに対して、図10に示
すアダプティブアレー受信機では、各補正係数は、ブラ
ンチ信号X1(n)〜Xm(n)に基づいて生成される。なお、
この実施形態は、ブランチ信号X1(n)〜Xm(n)の電力と
適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)との間に強い相関関係があ
ることに起因して導き出されたものである。
【0052】補正係数生成部50は、対応する適応ウエ
イトW1(n)〜Wm(n)が乗算される前の各ブランチ信号X
1(n)〜Xm(n)の電力を算出し、その算出結果に基づいて
補正係数α(n) 、β(n) を生成する。なお、他の構成
は、基本的に、図4〜図6を参照しながら説明した通り
である。すなわち、演算部12aは、補正係数生成部5
0により生成された補正係数β(n) を合成値Y(n) に乗
算する。また、演算部13bは、補正係数生成部50に
より生成された補正係数α(n) を参照信号r(n)に乗算
する。そして、引き算機14は、それらの差分を表す誤
差関数e(n) を適応ウエイト更新部4に与える。ここ
で、適応ウエイト更新部4の動作は、図4〜図6を参照
しながら説明した通りであり、上記(2)式を利用して
適応ウエイトを生成する。
【0053】図11は、図10に示す補正係数生成部5
0の実施形態である。電力検出部51−1〜51−M
は、対応する適応ウエイトW1(n)〜Wm(n)が乗算される
前の各ブランチ信号X1(n)〜Xm(n)の電力を算出する。
ここで、各ブランチ信号はそれぞれ複素数なので、その
電力は、その複素数の実部の値および虚部の値の二乗和
により求められる。電力加算部52は、電力検出部51
−1〜51−Mにより検出された各ブランチ信号の電力
の総和を算出する。
【0054】判定部53は、電力加算部52により検出
されたブランチ信号の総電力に基づいて補正係数の変化
量を決定する。そして、判定部53により決定された変
化量に従って、更新部54は補正係数αを更新し、更新
部55は補正係数βを更新する。
【0055】図12は、図11に示す判定部53の動作
を示すフローチャートである。このフローチャートの処
理は、1セットのブランチ信号X1(n)〜Xm(n)が入力さ
れる毎に実行されるものとする。また、ここでは、電力
加算部52によりブランチ信号X1(n)〜Xm(n)の総電力
Pが算出されているものとする。
【0056】ステップS11、S12では、ブランチ信
号X1(n)〜Xm(n)の総電力Pが、予め設定されている電
力範囲の中に入っているか、その範囲の下限閾値AL よ
りも小さいか、或いはその範囲の上限閾値Ah よりも大
きいか、が判定される。ここで、この電力範囲は、適応
ウエイトが発散しないことを保証する範囲であり、下限
閾値AL および上限閾値Ah は、例えば、試験またはシ
ミュレーション等により求められる。
【0057】ブランチ信号X1(n)〜Xm(n)の総電力Pが
上記電力範囲の中に入っている場合は、ステップS13
において、補正係数の変化量Δα、Δβとしてそれぞれ
「0(ゼロ)」が生成される。この場合、演算部54、
55から出力される補正係数α、βは、それぞれ変化し
ないことになる。
【0058】総電力Pが上限閾値Ah よりも大きかった
場合は、ステップS14において、変化量Δαとして所
定の値「1/Cα(<1)」が生成され、変化量Δβと
して所定の値「Cβ(>1)」が生成される。この場
合、補正係数αは、更新部54において現在よりも小さ
な値に更新され、補正係数βは、更新部55において現
在よりも大きな値に更新されることになる。なお、「C
α」及び「Cβ」は共に「1」にりも大きな値である。
【0059】一方、総電力Pが下限閾値AL よりも小さ
かった場合は、ステップS15において、変化量Δαと
して所定の値「Cα(>1)」が生成され、変化量Δβ
として所定の値「1/Cβ(<1)」が生成される。こ
の場合、補正係数αは、更新部54において現在よりも
大きな値に更新され、補正係数βは、更新部55におい
て現在よりも小さな値に更新されることになる。なお、
「Cα」及び「Cβ」は共に「1」にりも大きな値であ
る。
【0060】そして、ステップS16において、選択さ
れた変化量Δα、Δβは、対応する演算部54、55に
送信される。このように、図11に示す補正係数生成部
50においては、入力信号のレベル(ここでは、ブラン
チ信号の電力)が適正範囲内に収まっていれば、補正係
数は現在の値のまま維持される。一方、入力信号のレベ
ルが大きすぎると判断された場合は、参照信号rを小さ
くし、且つ/または、合成値Yを大きくするように、各
補正係数が更新される。また、入力信号のレベルが小さ
すぎると判断された場合は、参照信号rを大きくし、且
つ/または、合成値Yを小さくするように、各補正係数
が更新される。
【0061】なお、図10に示すアダプティブアレー受
信機では、受信回路102−1〜102−Mによりデジ
タルデータに変換された信号(ブランチ信号X1 〜Xm
)に基づいて補正係数が決定されているが、図13に
示すように、アンテナ101−1〜101−Mにより受
信された直後のアナログ信号に基づいて補正係数が決定
されてもよい。この場合、アンテナ101−1〜101
−Mにより受信されたアナログ信号は、例えば、不図示
のアナログデバイス(方向性結合器など)を用いて補正
係数生成部50aに分岐される。また、補正係数生成部
50aは、アナログ信号の振幅レベルを検出して電圧に
変換する機能を備える。
【0062】図14は、本発明のさらに他の実施形態の
アダプティブアレー受信機の構成図である。このアダプ
ティブアレー受信機は、更新制御部60を備え、適応ウ
エイトまたは受信信号の電力が予め設定されている基準
を満たさないときに、適応ウエイトを更新することな
く、過去に生成した基準値を満たす適応ウエイトを出力
する。これにより、不適切な適応ウエイトが使用される
ことが回避されるので、ユーザ間の干渉が抑制される。
なお、乗算機1−1〜1−M、加算機2、引き算機1
4、アンテナ101−1〜101−M、受信回路102
−1〜102−Mは上述したものと同じである。
【0063】図15は、図14に示す更新制御部60の
実施形態である。この更新制御部60は、引き算機14
により演算される誤差関数e(n) 、及び適応ウエイトW
1(n)〜Wm(n)が乗算される前のブランチ信号X1(n)〜X
m(n)に基づいて、次の適応ウエイトW1(n+1)〜Wm(n+1)
を生成する。
【0064】乗算機61は、各ブランチ信号X1(n)〜X
m(n)に誤差関数e(n) を乗算する。また、乗算機62
は、乗算機61の出力にステップ定数μを乗算する。そ
して、加算機63は、遅延回路64の出力と乗算機62
の出力とを加算する。ここで、遅延回路64の出力は、
乗算機1−1〜1−Mに与えられている現在の適応ウエ
イトW1(n)〜Wm(n)であり、上述した(2)式の右辺第
1項に相当する。また、乗算機62の出力は、上述した
(2)式の右辺第2項に相当する。したがって、加算機
63の出力は、次に出力すべき適応ウエイトW1(n+1)〜
Wm(n+1)に相当する。そして、この適応ウエイトW1(n+
1)〜Wm(n+1)は、セレクタ65に与えられる。
【0065】セレクタ65は、判定部68により生成さ
れる選択信号に従って、新たに生成した適応ウエイトW
1(n+1)〜Wm(n+1)、または保持回路66に保持されてい
る適応ウエイトを選択して出力する。そして、セレクタ
65により選択された適応ウエイトは、乗算機1−1〜
1−Mに与えられる。このとき、保持回路66には、現
在の適応ウエイトが保持されている。すなわち、セレク
タ65は、選択信号に従って、新たに生成した適応ウエ
イトまたは前回の適応ウエイトを選択して出力する。な
お、前回の適応ウエイトを選択して出力することは、適
応ウエイトを更新しないことを意味する。
【0066】電力検出部67は、ブランチ信号X1(n)〜
Xm(n)の電力の総和を検出する。なお、電力を検出する
方法は、上述した通りである。判定部68は、次に出力
すべき適応ウエイトW1(n+1)〜Wm(n+1)が基準を満たし
ているか否か、および入力信号の電力が基準を満たして
いるか否か、に基づいて選択信号を生成する。
【0067】図16は、図15に示す判定部68の動作
を示すフローチャートである。ステップS21では、各
適応ウエイトW1(n+1)〜Wm(n+1)が予め決められている
基準を満たしているか否かが判定される。ここで、この
基準は、例えば、適応ウエイトの振幅の範囲として定義
され、試験またはシミュレーション等により求められ
る。
【0068】すべての適応ウエイトW1(n+1)〜Wm(n+1)
が上記基準を満たしている場合は、ステップS22にお
いて、入力信号の電力Pが予め決められている基準を満
たしているか否かが判定される。ここで、この基準は、
上限値および下限値により定義され、試験またはシミュ
レーション等により求められる。そして、入力信号の電
力が基準を満たしていた場合は、ステップS23におい
て、更新指示を表す選択信号を出力する。なお、セレク
タ65は、更新指示が与えられると、新たに生成された
適応ウエイトW1(n+1)〜Wm(n+1)を選択して出力する。
【0069】一方、適応ウエイトが基準を満たしていな
い場合(ステップS21:No)、あるいは入力信号の
電力が基準を満たしていない場合(ステップS22:N
o)には、ステップS24において、保持指示を表す選
択信号を出力する。なお、セレクタ65は、保持指示が
与えられると、保持回路66に保持されている前回の適
応ウエイトを選択して出力する。
【0070】このように、この実施形態のアダプティブ
アレー受信機においては、新たに生成した適応ウエイト
が異常値を示す場合、あるいは異常値を示すと推定され
る場合には、その新たな適応ウエイトを使用せず、過去
に使用した適正な適応ウエイトを再度使用する。したが
って、不適切な適応ウエイトを使用して入力信号が処理
されることはない。また、参照信号rまたは合成値Yに
補正係数を乗算しても適切な適応ウエイトを生成できず
に、アルゴリズムが不安定状態に進みそうになった場合
には、適応ウエイトの更新が停止するので、そのような
事態は回避される。すなわち、適応ウエイトは、安定領
域内に保持される。
【0071】ところで、電源投入またはリセットの直後
は、適応ウエイトを生成するフィードバック系の動作が
安定していないので、しばしば不適切な適応ウエイトが
生成されてしまう。このため、これらの期間は、図8に
示した判定部42、図11に示した判定部53、または
図15に示した判定部68において、そのことが考慮さ
れるべきである。そこで、以下の実施形態では、電源投
入またはリセットからの経過時間に応じて、適応ウエイ
トまたは受信レベルが適正であるか否かを判定するため
の範囲(閾値)を変化させる機能を備える。
【0072】図17は、適応ウエイトまたは受信レベル
の適正範囲を設定する機能の構成図である。カウンタ7
1は、クロック信号が入力されており、電源投入時(リ
セットを含む)からの経過時間を計時する。そして、予
め決められている所定時間が経過すると、閾値設定部7
2に対して切替信号を送る。一方、閾値設定部72に
は、複数の範囲情報が設定されている。ここで、各範囲
情報は、上限閾値および下限閾値により定義される。例
えば、判定部42に与えるべき範囲情報は、適応ウエイ
トの振幅の上限閾値および下限閾値により定義される。
そして、閾値設定部72は、切替信号を受信すると、出
力すべき範囲情報を切り替える。
【0073】図18(a) は、閾値の設定方法を説明する
図である。ここでは、適応ウエイトの適正範囲を定義す
る閾値を設定する場合を示す。閾値設定部72は、初期
状態では、比較的広い適正範囲を定義する閾値を設定す
る。図18(a) に示す例では、「上限閾値=Wh1」およ
び「下限閾値=WL1」が設定されている。そして、閾値
設定部72は、カウンタ71から切替信号を受信する
と、比較的狭い適正範囲を定義する閾値を設定する。図
18(a) に示す例では、「上限閾値=Wh2」および「下
限閾値=WL2」が設定されている。
【0074】なお、図18(a) では、2つの適正範囲が
用意されているが、図18(b) に示すように、3以上の
適正範囲を用意し、時間経過に伴ってその範囲が徐々に
狭くなっていくようにしてもよい。
【0075】このように、この実施形態では、電源投入
(リセットを含む)直後には広い適正範囲が設定され
る。この結果、電源投入直後に適応ウエイト等が適正範
囲から外れていると判断されることが少なくなり、不必
要な処理の実行を排除できるので、適応ウエイトの収束
時間が短縮される。また、電源投入から一定時間が経過
した後は、比較的狭い適正範囲が設定されるので、適応
ウエイトは確実に安定領域に保持される。
【0076】次に、合成値Y(n) および参照信号r(n)
のタイミングを調整する方法について説明する。本発明
に係る平均二乗誤差最小化アルゴリズムでは、上述した
ように、引き算機を用いて合成値Y(n) と参照信号r
(n) との差分を算出し、その差分値が誤差関数e(n) と
して使用される。そして、その誤差関数e(n) を利用し
て適応ウエイトが生成されるようになっている。したが
って、合成値Y(n) および参照信号r(n) のタイミング
が互いに一致していないと、正しい誤差関数e(n) が生
成されず、さらに正しい適応ウエイトが生成されないの
で、その結果、ユーザ間の干渉を適切に除去できなくな
る。
【0077】図19は、合成値Y(n) および参照信号r
(n) のタイミングを調整する機能を備えた誤差関数導出
部の構成図である。この誤差関数導出部は、合成値Y
(n) を保持する遅延回路81−1〜81−3、参照信号
r(n) を保持する遅延回路82−1〜82−3、引き算
回路83−1〜83−3、及びセレクタ84を備える。
ここで、遅延回路81−1〜81−3、遅延回路82−
1〜82−3の遅延時間は、不図示の制御回路により個
々に設定/更新される。また、引き算機83−1は、遅
延回路81−1の出力と遅延回路82−1の出力との差
分を算出し、引き算機83−2は、遅延回路81−2の
出力と遅延回路82−2の出力との差分を算出し、引き
算機83−3は、遅延回路81−3の出力と遅延回路8
2−3の出力との差分を算出する。さらに、セレクタ8
4は、セレクタ信号に従って、引き算回路83−1〜8
3−3から出力される誤差関数の中からいずれか1つを
選択する。
【0078】セレクタ信号は、以下のようにして決定さ
れる。すなわち、まず、セレクタ84が、引き算回路8
3−1〜83−3から出力される誤差関数を順番に選択
して出力する。そして、それぞれの場合について適応ウ
エイトの収束状況をモニタする。この結果、収束状況が
最適となる誤差関数がセレクタ84により選択されるよ
うにセレクタ信号が決定される。
【0079】初期状態においては、図20に示すよう
に、遅延回路81−1、2、3に設定される遅延時間
は、それぞれ「0」「Ts 」「0」であり、遅延回路8
2−1、2、3に設定される遅延時間は、それぞれ
「0」「0」「Ts 」である。なお、「Ts 」は単位時
間であり、例えばシステムクロックの周期であってもよ
い。
【0080】この状態において、もし、合成値Y(n) お
よび参照信号r(n) のタイミングが互いに完全に一致し
ていたとすると、図20(a) に示すように、遅延時間が
ゼロである遅延回路81−1の出力、および遅延時間が
ゼロである遅延回路82−1の出力のタイミングが互い
に一致する。一方、遅延回路81−2および82−2の
出力では、合成値Y(n) の方が時間Ts だけ遅延し、遅
延回路81−3および82−3の出力では、参照信号r
(n) の方が時間Ts だけ遅延することになる。この場
合、これら3つのパターンについて誤差関数e(n) を生
成し、各誤差関数e(n) について適応ウエイトを生成す
れば、遅延回路81−1および82−1の出力から生成
された誤差関数e(n) を使用したときの適応ウエイトが
最も好適に収束するはずである。すなわち、この場合、
セレクタ84は、遅延回路81−1および82−1の出
力から生成された誤差関数e(n) を選択する。
【0081】このように、図19に示す誤差関数導出部
においては、遅延回路81−1および82−1の出力を
基準とすると、遅延回路81−2および82−2により
合成値Y(n) を時間Ts だけ遅延させた状態が生成さ
れ、遅延回路81−3および82−3により参照信号r
(n) を時間Ts だけ遅延させた状態が生成される。そし
て、これら3つのパターンについて適応ウエイトの収束
状況等を調べることにより、合成値Y(n) および参照信
号r(n) のタイミングを調整する。
【0082】ところが、合成値Y(n) および参照信号r
(n) のタイミングを互いに完全に一致させることは困難
である。このため、例えば、図21(a) に示すように、
遅延回路81−2及び82−2の出力において、合成値
Y(n) および参照信号r(n)のタイミングが互いに一致
することもある。この場合、各引き算機83−1〜83
−3により算出される誤差関数e(n) についてそれぞれ
適応ウエイトを生成すれば、引き算機83−2から出力
される誤差関数e(n) を使用したときの適応ウエイトが
最も好適に収束するはずである。即ち、この場合、セレ
クタ84は、引き算機83−2から出力される誤差関数
e(n) を選択する。
【0083】このように、合成値Y(n) および参照信号
r(n) のタイミングが互いに一致していない場合には、
遅延回路81−1〜81−3、82−1〜82−3によ
りそれらのタイミングが調整される。このとき、セレク
タ84により引き算機81−1の出力選択されるよう
に、遅延回路81−1〜81−3、82−1〜82−3
の遅延時間が再設定される。具体的には、図21(b) に
示すように、遅延回路81−1、2、3にそれぞれ「T
s 」「2Ts 」「0」が設定され、遅延回路82−1、
2、3にそれぞれ「0」「0」「0」が設定される。こ
れによって、引き算機83−1を基準とした場合に、引
き算機83−2においては合成値Y(n) を時間Ts だけ
遅延させた状態が生成され、引き算機83−3において
は参照信号r(n) を時間Ts だけ遅延させた状態が生成
される。なお、基準引き算機の位置は、一例として示し
たものであり、これに限定されるものではない。
【0084】一方、遅延回路81−1〜81−3、82
−1〜82−3に対して図20に示す遅延時間が設定さ
れているときに、遅延回路81−3および82−3の出
力において、合成値Y(n) および参照信号r(n) のタイ
ミングが互いに一致したとすると、遅延回路81−1、
2、3にはそれぞれ「0」「0」「0」が設定され、遅
延回路82−1、2、3にはそれぞれ「Ts 」「0」
「2Ts 」が設定されることになる。
【0085】上記構成を導入することにより、合成値Y
(n) および参照信号r(n) のタイミングが自動的に最適
化され、平均二乗誤差最小化アルゴリズムは常に安定化
の方向に修正される。
【0086】(付記1)平均二乗誤差最小化アルゴリズ
ムを用いて信号を処理する装置であって、入力信号に適
応ウエイトを乗算することにより得られる出力信号と参
照信号との差分を表す誤差関数を生成する誤差関数生成
手段と、上記誤差関数生成手段により生成される誤差関
数に基づいて上記適応ウエイトを生成するウエイト生成
手段と、上記出力信号または参照信号の少なくとも一方
を補正する補正手段と、を有することを特徴とする信号
処理装置。
【0087】(付記2)付記1に記載の信号処理装置で
あって、上記補正手段は、上記出力信号および参照信号
の双方を同時に補正する。 (付記3)付記1に記載の信号処理装置であって、上記
補正手段は、上記ウエイト生成手段により生成される適
応ウエイトに基づいて上記出力信号または参照信号を補
正するための補正係数を生成する。
【0088】(付記4)付記1に記載の信号処理装置で
あって、上記適応ウエイトの上限閾値を設定する設定手
段をさらに有し、上記補正手段は、上記ウエイト生成手
段により生成された適応ウエイトが上記上限閾値よりも
大きかったときに、上記出力信号のレベルを上げる処理
または上記参照信号のレベルを下げる処理の少なくとも
一方を実行する。
【0089】(付記5)付記1に記載の信号処理装置で
あって、上記適応ウエイトの下限閾値を設定する設定手
段をさらに有し、上記補正手段は、上記ウエイト生成手
段により生成された適応ウエイトが上記下限閾値よりも
小さかったときに、上記出力信号のレベルを下げる処理
または上記参照信号のレベルを上げる処理の少なくとも
一方を実行する。
【0090】(付記6)付記1に記載の信号処理装置で
あって、上記補正手段は、上記入力信号のレベルに基づ
いて上記出力信号または参照信号を補正するための補正
係数を生成する。
【0091】(付記7)付記1に記載の信号処理装置で
あって、上記入力信号のレベルの上限閾値を設定する設
定手段をさらに有し、上記補正手段は、上記入力信号の
レベルが上記上限閾値よりも大きかったときに、上記出
力信号のレベルを上げる処理または上記参照信号のレベ
ルを下げる処理の少なくとも一方を実行する。
【0092】(付記8)付記1に記載の信号処理装置で
あって、上記入力信号のレベルの下限閾値を設定する設
定手段をさらに有し、上記補正手段は、上記入力信号の
レベルが上記下限閾値よりも小さかったときに、上記出
力信号のレベルを下げる処理または上記参照信号のレベ
ルを上げる処理の少なくとも一方を実行する。
【0093】(付記9)付記4または7に記載の信号処
理装置であって、上記設定手段は、電源投入またはリセ
ットの直後に第1の上限閾値を設定し、上記電源投入ま
たはリセットから所定時間経過後に上記第1の上限閾値
よりも低い第2の上限閾値を設定する。
【0094】(付記10)付記5または8に記載の信号
処理装置であって、上記設定手段は、電源投入またはリ
セットの直後に第1の下限閾値を設定し、上記電源投入
またはリセットから所定時間経過後に上記第1の下限閾
値よりも高い第2の下限閾値を設定する。
【0095】(付記11)平均二乗誤差最小化アルゴリ
ズムを用いて信号を処理する装置であって、入力信号に
適応ウエイトを乗算することにより得られる出力信号と
参照信号との差分を表す誤差関数を生成する誤差関数生
成手段と、上記誤差関数生成手段により生成される誤差
関数に基づいて上記適応ウエイトを生成するウエイト生
成手段と、上記入力信号に乗算された適応ウエイトを保
持する保持手段と、上記ウエイト生成手段により生成さ
れた適応ウエイトが予め設定されている基準を満たして
いるか否かを判定する判定手段と、上記ウエイト生成手
段により新たに生成された適応ウエイトが上記基準を満
たしているときは、その新たに生成された適応ウエイト
を次の入力信号に乗算されるように出力し、その新たに
生成された適応ウエイトが上記基準を満たしていないと
きは、上記保持手段に保持されている適応ウエイトを次
の入力信号に乗算されるように出力する選択手段と、を
有することを特徴とする信号処理装置。
【0096】(付記12)平均二乗誤差最小化アルゴリ
ズムを用いて信号を処理する装置であって、入力信号に
適応ウエイトを乗算することにより得られる出力信号と
参照信号との差分を表す誤差関数を生成する誤差関数生
成手段と、上記誤差関数生成手段により生成される誤差
関数に基づいて上記適応ウエイトを生成するウエイト生
成手段と、上記入力信号に乗算された適応ウエイトを保
持する保持手段と、上記入力信号のレベルが予め設定さ
れている基準を満たしているか否かを判定する判定手段
と、上記入力信号のレベルが上記基準を満たしていると
きは、上記ウエイト生成手段により新たに生成された適
応ウエイトを次の入力信号に乗算されるように出力し、
上記入力信号のレベルが上記基準を満たしていないとき
は、上記保持手段に保持されている適応ウエイトを次の
入力信号に乗算されるように出力する選択手段と、を有
することを特徴とする信号処理装置。
【0097】(付記13)平均二乗誤差最小化アルゴリ
ズムを用いて信号を処理する装置であって、入力信号に
適応ウエイトを乗算することにより得られる出力信号と
参照信号との差分を表す誤差関数を生成する誤差関数生
成手段と、上記誤差関数生成手段により生成される誤差
関数に基づいて上記適応ウエイトを生成するウエイト生
成手段と、上記ウエイト生成手段により生成される適応
ウエイトが最適化されるように、上記出力信号および参
照信号の上記誤差関数生成手段への入力タイミングを調
整する調整手段と、を有することを特徴とする信号処理
装置。
【0098】(付記14)平均二乗誤差最小化アルゴリ
ズムを用いて信号を処理するアダプティブアレー受信機
であって、複数のアンテナと、上記複数のアンテナを介
して受信した複数のブランチ信号にそれぞれ適応ウエイ
トを乗算する複数の乗算機と、上記複数の乗算機から出
力される複数の出力信号の合成値と参照信号との差分を
表す誤差関数を生成する誤差関数生成手段と、上記誤差
関数生成手段により生成される誤差関数に基づいて上記
適応ウエイトを生成するウエイト生成手段と、上記合成
値または参照信号の少なくとも一方を補正する補正手段
と、を有することを特徴とするアダプティブアレー受信
機。
【0099】(付記15)無線通信システムにおいて無
線信号を受信するアダプティブアレー受信機を備える基
地局装置であって、上記アダプティブアレー受信機が、
複数のアンテナと、上記複数のアンテナを介して受信し
た複数のブランチ信号にそれぞれ適応ウエイトを乗算す
る複数の乗算機と、上記複数の乗算機から出力される複
数の出力信号の合成値と参照信号との差分を表す誤差関
数を生成する誤差関数生成手段と、上記誤差関数生成手
段により生成される誤差関数に基づいて上記適応ウエイ
トを生成するウエイト生成手段と、上記合成値または参
照信号の少なくとも一方を補正する補正手段と、を有す
ることを特徴とする基地局装置。
【0100】(付記16)平均二乗誤差最小化アルゴリ
ズムを用いて信号を処理する方法であって、入力信号に
適応ウエイトを乗算することにより得られる出力信号と
参照信号との差分を表す誤差関数を生成し、上記誤差関
数に基づいて上記適応ウエイトを生成し、上記誤差関数
を生成する際に上記出力信号または参照信号の少なくと
も一方を補正するを有することを特徴とする信号処理方
法。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、平均二乗誤差最小化ア
ルゴリズムを用いて信号を処理する装置において、入力
信号に乗算すべき適応ウエイトの値が安定する。従っ
て、アダプティブアレー受信機またはキャリブレータに
おいて本発明が使用されると、無線通信の信頼性やロバ
ストネスが向上する。特に、無線通信システムにおい
て、ユーザ間の干渉が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を説明する図である。
【図2】本発明に係る信号処理装置が利用される無線通
信システムを示す図である。
【図3】本発明に係る信号処理装置を備える基地局の構
成図である。
【図4】実施形態のアダプティブアレー受信機の構成図
である。
【図5】誤差関数導出部の変形例を示す図である。
【図6】他の実施形態のアダプティブアレー受信機の構
成図である。
【図7】(a) および(b) は、シフトレジスタで実現され
た演算部の動作を説明する図である。
【図8】補正係数生成部の実施形態を示す図である。
【図9】図8に示す判定部の動作を示すフローチャート
である。
【図10】他の実施形態のアダプティブアレー受信機の
構成図である。
【図11】図10に示す補正係数生成部の実施形態であ
る。
【図12】図11に示す判定部の動作を示すフローチャ
ートである。
【図13】図10に示すアダプティブアレー受信機の変
形例である。
【図14】他の実施形態のアダプティブアレー受信機の
構成図である。
【図15】図14に示す更新制御部の実施形態である。
【図16】図15に示す判定部の動作を示すフローチャ
ートである。
【図17】適応ウエイトまたは受信レベルの適正範囲を
設定する機能の構成図である。
【図18】(a) および(b) は、閾値の設定方法を説明す
る図である。
【図19】タイミング調整機能を備えた誤差関数導出部
の構成図である。
【図20】図19に示す誤差関数導出部の動作を説明す
る図(その1)である。
【図21】図19に示す誤差関数導出部の動作を説明す
る図(その2)である。
【図22】既存の平均二乗誤差最小化アルゴリズムを利
用するアダプティブアレー受信機の構成図である。
【符号の説明】
1−1〜1−M 乗算機 2 加算機 3(3a〜3c) 誤算関数導出部 4 適応ウエイト更新部 11(11a〜11c) 補正係数生成部 12(12a) 演算部 13(13b) 演算部 14 引き算機 21 基地局 31 アダプティブアレーアンテナベースバンド処理部 42、53 判定部 60 更新制御部 65 セレクタ 66 保持回路 68 判定部 72 閾値設定部 81−1〜81−3 遅延回路 82−1〜82−3 遅延回路 101−1〜101−M アンテナ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均二乗誤差最小化アルゴリズムを用い
    て信号を処理する装置であって、 入力信号に適応ウエイトを乗算することにより得られる
    出力信号と参照信号との差分を表す誤差関数を生成する
    誤差関数生成手段と、 上記誤差関数生成手段により生成される誤差関数に基づ
    いて上記適応ウエイトを生成するウエイト生成手段と、 上記出力信号または参照信号の少なくとも一方を補正す
    る補正手段と、 を有することを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の信号処理装置であっ
    て、 上記補正手段は、上記ウエイト生成手段により生成され
    る適応ウエイトに基づいて上記出力信号または参照信号
    を補正するための補正係数を生成する。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の信号処理装置であっ
    て、 上記補正手段は、上記入力信号のレベルに基づいて上記
    出力信号または参照信号を補正するための補正係数を生
    成する。
  4. 【請求項4】 平均二乗誤差最小化アルゴリズムを用い
    て信号を処理する装置であって、 入力信号に適応ウエイトを乗算することにより得られる
    出力信号と参照信号との差分を表す誤差関数を生成する
    誤差関数生成手段と、 上記誤差関数生成手段により生成される誤差関数に基づ
    いて上記適応ウエイトを生成するウエイト生成手段と、 上記入力信号に乗算された適応ウエイトを保持する保持
    手段と、 上記ウエイト生成手段により生成された適応ウエイトが
    予め設定されている基準を満たしているか否かを判定す
    る判定手段と、 上記ウエイト生成手段により新たに生成された適応ウエ
    イトが上記基準を満たしているときは、その新たに生成
    された適応ウエイトを次の入力信号に乗算されるように
    出力し、その新たに生成された適応ウエイトが上記基準
    を満たしていないときは、上記保持手段に保持されてい
    る適応ウエイトを次の入力信号に乗算されるように出力
    する選択手段と、 を有することを特徴とする信号処理装置。
  5. 【請求項5】 平均二乗誤差最小化アルゴリズムを用い
    て信号を処理する装置であって、 入力信号に適応ウエイトを乗算することにより得られる
    出力信号と参照信号との差分を表す誤差関数を生成する
    誤差関数生成手段と、 上記誤差関数生成手段により生成される誤差関数に基づ
    いて上記適応ウエイトを生成するウエイト生成手段と、 上記ウエイト生成手段により生成される適応ウエイトが
    最適化されるように、上記出力信号および参照信号の上
    記誤差関数生成手段への入力タイミングを調整する調整
    手段と、 を有することを特徴とする信号処理装置。
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