JP2003218768A - 無線基地装置、端末動作切替制御方法および端末動作切替制御プログラム - Google Patents

無線基地装置、端末動作切替制御方法および端末動作切替制御プログラム

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JP2003218768A
JP2003218768A JP2002011329A JP2002011329A JP2003218768A JP 2003218768 A JP2003218768 A JP 2003218768A JP 2002011329 A JP2002011329 A JP 2002011329A JP 2002011329 A JP2002011329 A JP 2002011329A JP 2003218768 A JP2003218768 A JP 2003218768A
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正悟 中尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電波環境が劣化した場合でも通話品質を維持
できる無線基地装置、端末動作切替制御方法および端末
動作切替制御プログラムを提供する。 【解決手段】 アダプティブアレイ基地局100は、ダ
イバーシチ端末200からの電波環境の劣化(フェージ
ングの増大または弱電界化)が生じた場合には、ダイバ
ーシチ端末200に対し、選択ダイバーシチ動作の実行
を指示するメッセージを送信する。それ以外の場合は、
受信アンテナを送信アンテナに固定するよう指示するメ
ッセージを送信する。これにより、劣化した電波環境に
おいて端末の選択ダイバーシチ動作により、良好な通話
品質を保持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無線基地装置、
端末動作切替制御方法および端末動作切替制御プログラ
ムに関し、特に、選択ダイバーシチ動作可能な移動端末
装置と通信することができる無線基地装置、およびその
ような無線基地装置において、選択ダイバーシチ動作可
能な移動端末装置の動作を切替制御する方法およびプロ
グラムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、急速に発達しつつある移動体通信
システム(たとえば、Personal Handyphone System:以
下、PHS)では、基地局と移動端末装置との間の通信
に際し、基地局において、アダプティブアレイ処理によ
り所望の特定の移動端末装置からの受信信号を抽出する
方式が提案されている。
【0003】アダプティブアレイ処理とは、移動端末装
置からの受信信号に基づいて、基地局のアンテナごとの
受信係数(ウェイト)からなるウェイトベクトルを計算
して適応制御することによって、特定の移動端末装置か
らの信号を正確に抽出する処理である。
【0004】基地局においては、受信信号のシンボルご
とにこのようなウェイトベクトルを計算する受信ウェイ
トベクトル計算機が設けられ、この受信ウェイトベクト
ル計算機は、受信信号と算出されたウェイトベクトルと
の複素乗算和と、既知の参照信号との誤差の2乗を減少
させるようウェイトベクトルを収束させる処理、すなわ
ち特定の移動端末装置からの受信指向性を収束させるア
ダプティブアレイ処理を実行する。
【0005】アダプティブアレイ処理では、このような
ウェイトベクトルの収束を、時間や信号電波の伝搬路特
性の変動に応じて適応的に行ない、受信信号中から干渉
成分やノイズを除去し、特定の移動端末装置からの受信
信号を抽出している。
【0006】図9は、基地局のデジタルシグナルプロセ
ッサ(DSP)によってソフトウェア的に実行される、
従来のアダプティブアレイ処理を機能的に説明するため
の機能ブロック図である。
【0007】図9を参照して、基地局の複数本のアンテ
ナ、たとえば2本のアンテナA1およびA2でそれぞれ
受信された移動端末装置からの受信信号からなる受信信
号ベクトルは、スイッチ回路S1およびS2で受信部側
に切替えられ、受信部1で所定の受信信号処理が施され
る。受信部1から出力される受信信号は、図示しないA
/D変換機でそれぞれデジタル信号に変換される。
【0008】これらのデジタル信号は、基地局の図示し
ないDSPに与えられ、図9に示す機能ブロック図にし
たがって以後ソフトウェア的にアダプティブアレイ処理
が施される。
【0009】図9を参照して、スイッチ回路S1および
S2で受信部側に切替えられた受信信号ベクトルは、D
SPで実現されるユーザ信号処理部2に与えられる。ユ
ーザ信号処理部2に与えられた受信信号ベクトルは、乗
算器MR1およびMR2のそれぞれの一方入力に与えら
れるとともに、受信ウェイトベクトル計算機3に与えら
れる。
【0010】受信ウェイトベクトル計算機3は、後述す
るアダプティブアレイアルゴリズムにより、アンテナご
とのウェイトからなるウェイトベクトルを算出し、乗算
器MR1およびMR2のそれぞれの他方入力に与えて、
対応するアンテナからの受信信号ベクトルとそれぞれ複
素乗算する。加算器4によりその複素乗算結果の総和が
得られる。
【0011】上述のような複素乗算和の結果は、復調お
よびエラー判定回路5によってビットデータに復調され
た後、アレイ出力信号として後段の図示しないモデム部
に供給されるとともに、図示しない再変調回路によって
再変調されて受信ウェイトベクトル計算機3に与えられ
る。
【0012】受信ウェイトベクトル計算機3には、所定
の参照信号期間に、図示しないメモリに予め記憶されて
いる既知の参照信号d(t)が与えられ、アダプティブ
アレイアルゴリズムによるウェイトベクトルの計算に供
される。この参照信号d(t)は、移動端末装置からの
受信信号が含むすべてのユーザに共通の既知の信号であ
り、たとえばPHSでは、受信信号のうち、既知のビッ
ト列で構成されたプリアンブル(PR)およびユニーク
ワード(UW)の区間が用いられる。
【0013】一方、参照信号期間が終了すると、受信ウ
ェイトベクトル計算機3には、図示しない再変調回路に
よって再変調されたアレイ出力信号が与えられ、アダプ
ティブアレイアルゴリズムによるウェイトベクトルの計
算に供される。
【0014】この受信ウェイトベクトル計算機3では、
RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムやS
MI(Sample Matrix Inversion)アルゴリズムのよう
なアダプティブアレイアルゴリズムを使用している。
【0015】このようなRLSアルゴリズムやSMIア
ルゴリズムは、アダプティブアレイ処理の分野では周知
の技術であり、たとえば菊間信良著の「アレーアンテナ
による適応信号処理」(科学技術出版)の第35頁〜第
49頁の「第3章 MMSEアダプティブアレー」に詳
細に説明されているので、ここではその説明を省略す
る。
【0016】さらに、図示しないモデム部からの送信信
号が送信信号変調回路6によって変調され、乗算器MT
1およびMT2のそれぞれの一方入力端子に与えられ、
乗算器MT1およびMT2のそれぞれの他方入力端子に
は、受信ウェイトベクトル計算機3で計算されたウェイ
トベクトルがメモリ8を介して送信ウェイトベクトル計
算機7によってコピーされて印加される。
【0017】このように、ウェイトベクトルとの複素乗
算で重み付けされた送信信号は、図示しないD/A変換
機でそれぞれアナログ信号に変換され、送信部9で所定
の送信信号処理が施される。送信部9から出力される送
信信号は、スイッチ回路S1およびS2で選択されて、
アンテナA1およびA2を介して送信される。
【0018】受信時と同じアンテナA1およびA2を介
して送信される信号には、受信信号と同様に特定の移動
端末装置をターゲットとするウェイトベクトルによる重
み付けがされているため、これらのアンテナから送信さ
れた電波信号は、この特定の移動端末装置をターゲット
とする送信指向性を伴って飛ばされることになる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このようにアダプティ
ブアレイ処理により送信指向性を形成する基地局(以
下、アダプティブアレイ基地局)であっても、移動端末
装置からの伝搬路の電波環境の劣化によって、当該移動
端末装置に対して、正しく送信指向性を形成できなくな
る場合がある。
【0020】電波環境が劣化する場合として、たとえば
伝搬路の受信係数の変動が大きい場合すなわちフェージ
ングが大きい場合、または端末と基地局との距離が離れ
て端末からの受信電力が低下した場合すなわち基地局か
ら端末に届く電力が低下した場合がある。
【0021】このような電波環境下では、アダプティブ
アレイ基地局であっても、端末の送信アンテナに対し、
正確に送信指向性を向けることは困難になる。
【0022】特に、フェージングがある程度の大きさの
場合には、端末から基地局への上り回線で得られた受信
応答ベクトルを用いた外挿処理により、基地局から端末
への下り回線の送信応答ベクトルを推定し、下り回線の
送信指向性を伝搬路の変動に追従させる方法が提案され
ているが、フェージングの程度がさらに大きくなった場
合にはこの方法にも限界があり、送信指向性を追従させ
ることができなくなるという問題があった。
【0023】それゆえに、この発明の目的は、フェージ
ングが大きかったり基地局受信電力が低いような劣化し
た電波環境であっても、良好な通話品質を維持すること
ができる無線基地装置、端末動作切替制御方法および端
末動作切替制御プログラムを提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明の1つの局面に
よれば、選択ダイバーシチ動作可能な移動端末装置と通
信することができる無線基地装置は、送信指向性形成手
段と、電波環境判定手段と、端末動作切替指示手段とを
備える。送信指向性形成手段は、移動端末装置から受信
した信号にアダプティブアレイ処理を施すことにより、
移動端末装置に対する送信指向性を形成する。電波環境
判定手段は、移動端末装置から受信した信号の電波環境
を表わすパラメータが所定のしきい値レベルを超えて劣
化したか否かを判定する。端末動作切替指示手段は、電
波環境判定手段により受信信号の電波環境を表わすパラ
メータがしきい値レベルを超えて劣化したことが判定さ
れた場合に、移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動
作への切替を指示する信号を送信する。
【0025】したがって、この発明によれば、電波環境
が劣化した場合には、移動端末装置に選択ダイバーシチ
動作を実行させることにより、良好な通話品質を維持す
ることができる。
【0026】好ましくは、端末動作切替指示手段は、電
波環境判定手段により受信信号の電波環境を表わすパラ
メータがしきい値レベルを超えないレベルに回復したこ
とが判定された場合に、移動端末装置に対して選択ダイ
バーシチ動作の停止を指示する信号を送信する。
【0027】好ましくは、端末動作切替指示手段は、移
動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して送信す
る。
【0028】好ましくは、電波環境を表わすパラメータ
は、移動端末装置からの伝搬路におけるフェージングの
大きさによって表わされる。
【0029】好ましくは、電波環境を表わすパラメータ
は、移動端末装置からの受信信号の受信電力で表わされ
る。
【0030】この発明の他の局面によれば、選択ダイバ
ーシチ動作可能な移動端末装置と通信することができる
無線基地装置は、送信指向性形成手段と、フェージング
判定手段と、外挿処理手段と、端末動作切替指示手段と
を備える。送信指向性形成手段は、移動端末装置から受
信した信号にアダプティブアレイ処理を施すことによ
り、移動端末装置に対する送信指向性を形成する。フェ
ージング判定手段は、移動端末装置から受信した信号の
フェージングの大きさを所定の第1のしきい値レベルお
よび第1のしきい値レベルより大きい所定の第2のしき
い値レベルと対比して大小関係を判定する。外挿処理手
段は、フェージング判定手段により受信信号のフェージ
ングの大きさが第1のしきい値レベルを超えているが第
2のしきい値レベルを超えていないことが判定された場
合に、移動端末装置からの伝搬路の受信応答ベクトルの
推定結果に基づく外挿処理により移動端末装置に対する
送信指向性を形成するように送信指向性形成手段を制御
する。端末動作切替指示手段は、フェージング判定手段
により受信信号のフェージングの大きさが第2のしきい
値レベルを超えていることが判定された場合に、移動端
末装置に対して選択ダイバーシチ動作への切替を指示す
る信号を送信する。
【0031】したがって、この発明によれば、フェージ
ングが非常に大きくなって、受信応答ベクトルの外挿処
理では送信指向性の安定性を保持できなくなった場合に
は、移動端末装置に選択ダイバーシチ動作を実行させる
ことにより、良好な通話品質を維持することができる。
【0032】好ましくは、端末動作切替指示手段は、フ
ェージング判定手段により受信信号のフェージングの大
きさが第2のしきい値レベルを超えないレベルに回復し
たことが判定された場合に、移動端末装置に対して選択
ダイバーシチ動作の停止を指示する信号を送信する。
【0033】好ましくは、端末動作切替指示手段は、移
動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して送信す
る。
【0034】この発明のさらに他の局面によれば、選択
ダイバーシチ動作可能な移動端末装置と通信することが
できる無線基地装置は、送信指向性形成手段と、受信電
力判定手段と、端末動作切替指示手段とを備える。送信
指向性形成手段は、移動端末装置から受信した信号にア
ダプティブアレイ処理を施すことにより、移動端末装置
に対する送信指向性を形成する。受信電力判定手段は、
移動端末装置から受信した信号の受信電力の大きさを所
定のしきい値レベルと対比して大小関係を判定する。端
末動作切替指示手段は、受信電力判定手段により受信信
号の受信電力の大きさがしきい値レベルよりも低いこと
が判定された場合に、移動端末装置に対して選択ダイバ
ーシチ動作への切替を指示する信号を送信する。
【0035】したがって、この発明によれば、移動端末
装置からの受信電力が弱く移動端末装置に下り回線の電
波が届きにくい場合には、移動端末装置に選択ダイバー
シチ動作を実行させることにより、良好な通話品質を維
持することができる。
【0036】好ましくは、端末動作切替指示手段は、受
信電力判定手段により受信信号の受信電力の大きさがし
きい値レベルを超えるレベルに回復したことが判定され
た場合に、移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作
の停止を指示する信号を送信する。
【0037】好ましくは、端末動作切替指示手段は、移
動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して送信す
る。
【0038】この発明のさらに他の局面によれば、選択
ダイバーシチ動作可能な移動端末装置と通信することが
できる無線基地装置における端末動作切替制御方法は、
移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレイ処
理を施すことにより、移動端末装置に対する送信指向性
を形成するステップと、移動端末装置から受信した信号
の電波環境を表わすパラメータが所定のしきい値レベル
を超えて劣化したか否かを判定するステップと、受信信
号の電波環境を表わすパラメータがしきい値レベルを超
えて劣化したことが判定された場合に、移動端末装置に
対して選択ダイバーシチ動作への切替を指示する信号を
送信するステップとを備える。
【0039】したがって、この発明によれば、電波環境
が劣化した場合には、移動端末装置に選択ダイバーシチ
動作を実行させることにより、良好な通話品質を維持す
ることができる。
【0040】好ましくは、端末動作切替制御方法は、受
信信号の電波環境を表わすパラメータがしきい値レベル
を超えないレベルに回復したことが判定された場合に、
移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作の停止を指
示する信号を送信するステップをさらに備える。
【0041】好ましくは、指示信号を送信するステップ
は、移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
送信する。
【0042】好ましくは、電波環境を表わすパラメータ
は、移動端末装置からの伝搬路におけるフェージングの
大きさによって表わされる。
【0043】好ましくは、電波環境を表わすパラメータ
は、移動端末装置からの受信信号の受信電力で表わされ
る。
【0044】この発明のさらに他の局面によれば、選択
ダイバーシチ動作可能な移動端末装置と通信することが
できる無線基地装置における端末動作切替制御方法は、
移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレイ処
理を施すことにより、移動端末装置に対する送信指向性
を形成するステップと、移動端末装置から受信した信号
のフェージングの大きさを所定の第1のしきい値レベル
および第1のしきい値レベルより大きい所定の第2のし
きい値レベルと対比して大小関係を判定するステップ
と、受信信号のフェージングの大きさが第1のしきい値
レベルを超えているが第2のしきい値レベルを超えてい
ないことが判定された場合に、移動端末装置からの伝搬
路の受信応答ベクトルの推定結果に基づく外挿処理によ
り移動端末装置に対する送信指向性を形成するように送
信指向性形成ステップを制御するステップと、受信信号
のフェージングの大きさが第2のしきい値レベルを超え
ていることが判定された場合に、移動端末装置に対して
選択ダイバーシチ動作への切替を指示する信号を送信す
るステップとを備える。
【0045】したがって、この発明によれば、フェージ
ングが非常に大きくなって、受信応答ベクトルの外挿処
理では送信指向性の安定性を保持できなくなった場合に
は、移動端末装置に選択ダイバーシチ動作を実行させる
ことにより、良好な通話品質を維持することができる。
【0046】好ましくは、端末動作切替制御方法は、受
信信号のフェージングの大きさが第2のしきい値レベル
を超えないレベルに回復したことが判定された場合に、
移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作の停止を指
示する信号を送信するステップをさらに備える。
【0047】好ましくは、指示信号を送信するステップ
は、移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
送信する。
【0048】この発明のさらに他の局面によれば、選択
ダイバーシチ動作可能な移動端末装置と通信することが
できる無線基地装置における端末動作切替制御方法は、
移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレイ処
理を施すことにより、移動端末装置に対する送信指向性
を形成するステップと、移動端末装置から受信した信号
の受信電力の大きさを所定のしきい値レベルと対比して
大小関係を判定するステップと、受信信号の受信電力の
大きさがしきい値レベルよりも低いことが判定された場
合に、移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作への
切替を指示する信号を送信するステップとを備える。
【0049】したがって、この発明によれば、移動端末
装置からの受信電力が弱く移動端末装置に下り回線の電
波が届きにくい場合には、移動端末装置に選択ダイバー
シチ動作を実行させることにより、良好な通話品質を維
持することができる。
【0050】好ましくは、端末動作切替制御方法は、受
信信号の受信電力の大きさがしきい値レベルを超えるレ
ベルに回復したことが判定された場合に、移動端末装置
に対して選択ダイバーシチ動作の停止を指示する信号を
送信するステップをさらに備える。
【0051】好ましくは、指示信号を送信するステップ
は、移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
送信する。
【0052】この発明のさらに他の局面によれば、選択
ダイバーシチ動作可能な移動端末装置と通信することが
できる無線基地装置における端末動作切替制御プログラ
ムは、コンピュータに、移動端末装置から受信した信号
にアダプティブアレイ処理を施すことにより、移動端末
装置に対する送信指向性を形成するステップと、移動端
末装置から受信した信号の電波環境を表わすパラメータ
が所定のしきい値レベルを超えて劣化したか否かを判定
するステップと、受信信号の電波環境を表わすパラメー
タがしきい値レベルを超えて劣化したことが判定された
場合に、移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作へ
の切替を指示する信号を送信するステップとを実行させ
る。
【0053】したがって、この発明によれば、電波環境
が劣化した場合には、移動端末装置に選択ダイバーシチ
動作を実行させることにより、良好な通話品質を維持す
ることができる。
【0054】好ましくは、端末動作切替制御プログラム
は、コンピュータに、受信信号の電波環境を表わすパラ
メータがしきい値レベルを超えないレベルに回復したこ
とが判定された場合に、移動端末装置に対して選択ダイ
バーシチ動作の停止を指示する信号を送信するステップ
をさらに実行させる。
【0055】好ましくは、指示信号を送信するステップ
は、移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
送信する。
【0056】好ましくは、電波環境を表わすパラメータ
は、移動端末装置からの伝搬路におけるフェージングの
大きさによって表わされる。
【0057】好ましくは、電波環境を表わすパラメータ
は、移動端末装置からの受信信号の受信電力で表わされ
る。
【0058】この発明のさらに他の局面によれば、選択
ダイバーシチ動作可能な移動端末装置と通信することが
できる無線基地装置における端末動作切替制御プログラ
ムは、コンピュータに、移動端末装置から受信した信号
にアダプティブアレイ処理を施すことにより、移動端末
装置に対する送信指向性を形成するステップと、移動端
末装置から受信した信号のフェージングの大きさを所定
の第1のしきい値レベルおよび第1のしきい値レベルよ
り大きい所定の第2のしきい値レベルと対比して大小関
係を判定するステップと、受信信号のフェージングの大
きさが第1のしきい値レベルを超えているが第2のしき
い値レベルを超えていないことが判定された場合に、移
動端末装置からの伝搬路の受信応答ベクトルの推定結果
に基づく外挿処理により移動端末装置に対する送信指向
性を形成するように送信指向性形成ステップを制御する
ステップと、受信信号のフェージングの大きさが第2の
しきい値レベルを超えていることが判定された場合に、
移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作への切替を
指示する信号を送信するステップとを実行させる。
【0059】したがって、この発明によれば、フェージ
ングが非常に大きくなって、受信応答ベクトルの外挿処
理では送信指向性の安定性を保持できなくなった場合に
は、移動端末装置に選択ダイバーシチ動作を実行させる
ことにより、良好な通話品質を維持することができる。
【0060】好ましくは、端末動作切替制御プログラム
は、コンピュータに、受信信号のフェージングの大きさ
が第2のしきい値レベルを超えないレベルに回復したこ
とが判定された場合に、移動端末装置に対して選択ダイ
バーシチ動作の停止を指示する信号を送信するステップ
をさらに実行させる。
【0061】好ましくは、指示信号を送信するステップ
は、移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
送信する。
【0062】この発明のさらに他の局面によれば、選択
ダイバーシチ動作可能な移動端末装置と通信することが
できる無線基地装置における端末動作切替制御プログラ
ムは、コンピュータに、移動端末装置から受信した信号
にアダプティブアレイ処理を施すことにより、移動端末
装置に対する送信指向性を形成するステップと、移動端
末装置から受信した信号の受信電力の大きさを所定のし
きい値レベルと対比して大小関係を判定するステップ
と、受信信号の受信電力の大きさがしきい値レベルより
も低いことが判定された場合に、移動端末装置に対して
選択ダイバーシチ動作への切替を指示する信号を送信す
るステップとを実行させる。
【0063】したがって、この発明によれば、移動端末
装置からの受信電力が弱く移動端末装置に下り回線の電
波が届きにくい場合には、移動端末装置に選択ダイバー
シチ動作を実行させることにより、良好な通話品質を維
持することができる。
【0064】好ましくは、端末動作切替制御プログラム
は、コンピュータに、受信信号の受信電力の大きさがし
きい値レベルを超えるレベルに回復したことが判定され
た場合に、移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作
の停止を指示する信号を送信するステップをさらに実行
させる。
【0065】好ましくは、指示信号を送信するステップ
は、移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
送信する。
【0066】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相
当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0067】[実施の形態1]この発明の実施の形態1
は、アダプティブアレイ基地局が、移動端末装置として
選択ダイバーシチ動作を行なうダイバーシチ端末と通信
する場合を前提とする。
【0068】このようなダイバーシチ端末は、一般に、
2本のアンテナを有しており、基地局への送信(上り回
線)には固定された1本のアンテナを使用し、基地局か
らの受信(下り回線)には2本のアンテナのうち受信レ
ベルが高い方のアンテナまたは受信エラーの少ない方の
アンテナを選択して使用する。
【0069】図1は、そのようなダイバーシチ端末の構
成を概略的に示すブロック図である。
【0070】図1を参照して、ダイバーシチ端末200
は、アンテナA10およびA20と、CPUなどを含む
制御部300とを備えている。図1の例の場合、送信用
のアンテナはアンテナA20に固定されており、制御部
300からアンテナA20には送信用の上り回線の信号
が供給される。
【0071】選択ダイバーシチ動作時には、アンテナA
10およびA20でそれぞれ受信した信号のいずれの受
信レベルが高いかまたは受信エラーが少ないかを制御部
300で判定し、受信レベルが高い方または受信エラー
が少ない方のアンテナを受信用のアンテナとして選択す
る。
【0072】図1をさらに参照して、前述のようなアダ
プティブアレイ基地局100は、複数のアンテナからな
るアレイアンテナA00により、端末の電波を送信して
くるアンテナに対して送信指向性を形成する(ビームを
向ける)が、2本アンテナのダイバーシチ端末200の
場合、電波環境によっては、送信用の固定アンテナA2
0とは異なる方のアンテナA10を選択して受信する可
能性がある。この場合、アダプティブアレイ基地局10
0の下り送信指向性は、送信用の固定アンテナA20に
向けられているため、受信アンテナA10に対して正し
く下り送信指向性を向けることができなくなる。
【0073】特に、フェージングが小さく電波環境が良
好な場合、上述のような選択ダイバーシチ動作は行なわ
ない方が好ましい。すなわち、電波環境が良好であれ
ば、端末の送信アンテナに対し、アダプティブアレイ基
地局の送信指向性は特に鋭く向けられることになるが、
そのようなときに端末側でダイバーシチ動作を行なえ
ば、上述のように状況によって送信アンテナと異なるア
ンテナを受信アンテナとして選択した場合には選択され
た受信アンテナに送信指向性が正しく向けられなくなる
からである。
【0074】そこで、この発明の実施の形態1によるア
ダプティブアレイ基地局では、フェージングが小さい良
好な電波環境では、アダプティブアレイ基地局は、通常
の方法(受信ウェイトベクトルのコピー)で下り送信指
向性を形成する一方、端末にダイバーシチ動作をさせ
ず、送信アンテナを受信アンテナとして固定し、フェー
ジングがある程度の大きさになれば、アダプティブアレ
イ基地局において前述の外挿処理による送信指向性の形
成を行い、さらにフェージングの程度が大きくなって電
波環境が劣化した場合には、外挿処理に加えて、端末に
ダイバーシチ動作を実行させるように構成したものであ
る。
【0075】すなわち、フェージングが著しく大きくな
って、もはや送信指向性の安定を保持することが困難に
なった場合には、端末の動作を選択ダイバーシチ動作に
切替えて受信条件のよりよいアンテナを受信アンテナと
して選択する方が通話品質の保持に有効だからである。
【0076】図2は、この発明の実施の形態1によるア
ダプティブアレイ基地局において、DSPによってソフ
トウェア的に実行される処理を機能的に説明するための
機能ブロック図である。図2に示す構成は、以下の点を
除いて、図9に示した従来例と同じであり、共通する部
分についての説明は繰返さない。
【0077】図2に示す実施の形態1によるアダプティ
ブアレイ基地局は、図9に示した従来のアダプティブア
レイ基地局に加えて、フェージングがある大きさになっ
た場合に、受信応答ベクトルの外挿処理により下り送信
指向性を形成するための構成と、さらにフェージングが
大きくなった場合に、ダイバーシチ端末に対して選択ダ
イバーシチ動作への切替えを指示する信号を発生するた
めの構成とを備えている。
【0078】図2を参照して、ユーザ信号処理部20お
よびメッセージ生成部12は、基地局のDSPによって
ソフトウェア的に実現される。
【0079】まず、フェージングがある大きさになった
場合に、受信応答ベクトルの外挿処理により下り送信指
向性を形成するための構成について説明する。この外挿
処理は、後述する方法によって、送信応答ベクトル計算
機11によって推定された、フェージングの大きさを表
わすドップラー周波数fDが所定の第1のしきい値を超
えた場合に実行される。
【0080】図2に示すアダプティブアレイ基地局にお
いては、アダプティブアレイのウェイトベクトルがアン
テナA1およびA2の各々における受信応答ベクトルに
より一意に表わせることに着目し、受信応答ベクトルの
時間変動を推定することによって間接的に送信応答ベク
トルを推定する。
【0081】受信応答ベクトル計算機10は、受信信号
の伝搬路の受信係数の推定、すなわち受信応答ベクトル
の計算を行う。より具体的には、受信応答ベクトル計算
機10は、周知のアルゴリズムにより、2本のアンテナ
A1およびA2で受信した受信信号ベクトルと、アダプ
ティブアレイ処理により抽出され復調およびエラー判定
回路5から出力された当該ユーザのアレイ出力信号を再
変調した信号との積を所定時間にわたってアンサンブル
平均(時間平均)することによって、受信応答ベクトル
を算出する。
【0082】受信応答ベクトル計算機10で算出された
受信応答ベクトルベクトルは、送信応答ベクトル計算機
11に与えられ、外挿処理(直線外挿)により下り回線
のタイミングにおける受信応答ベクトルを推定する。
【0083】図3は、このような外挿処理の基本原理を
説明するための概念図である。図3の例では、上下回線
にそれぞれ4ユーザずつ割当てた8スロット構成を想定
する。上り回線の各スロットの先頭および最後尾にそれ
ぞれトレーニングシンボル列を設け、受信応答ベクトル
計算機10は、双方のトレーニングシンボル列に対応す
る受信応答ベクトルを計算する。
【0084】そして、送信応答ベクトル計算機11は、
基本的に、以下の外挿処理を行う。すなわち、受信応答
ベクトルの要素の任意の1つの時刻tにおける値をf
(t)とすると、上り回線スロットの先頭トレーニング
シンボル列の時刻t0での値f(t0)と、上り回線ス
ロットの最後尾トレーニングシンボル列の時刻t1での
値f(t1)とに基づいて、下り回線スロットの時刻t
における値f(t)は、以下のように予測できる。
【0085】f(t)=[f(t1)−f(t0)]/
(t1−t0)×(t−t0)+f(t0) なお、以上の説明では、上り回線スロットの先頭と最後
尾にトレーニングシンボル列を設け、一次外挿すること
としたが、さらに、上り回線スロットの中央部にもトレ
ーニングシンボル列を設け、受信応答ベクトルの上り回
線スロット中の3点の値から、時刻tの値f(t)を2
次外挿で推定する構成としてもよい。もしくは、上り回
線スロット中のトレーニングシンボル列を設ける位置を
増やせば、さらに高次の外挿を行うことも可能である。
【0086】このようにして、図3の(A)および
(B)に示すように、受信応答ベクトル計算機10によ
って計算された上り回線の同一スロット内の2点の受信
応答ベクトルである受信応答ベクトル1および受信応答
ベクトル2に基づいて、下り回線の対応するスロットの
本来の送信タイミングまで直線外挿を行なうことによっ
て、下り回線の正しい受信応答ベクトルすなわち送信応
答ベクトルを推定することができる。
【0087】ただし、図3の受信応答ベクトル2に、ノ
イズやサンプリング誤差による推定誤差が生じ、受信応
答ベクトル2’のようにずれが生じた場合に、これらの
受信応答ベクトル1および2’に基づいてそのまま直線
外挿を行えば、送信タイミングにおける送信応答ベクト
ルは、正しい送信応答ベクトルから大きくずれてしまう
ことになる。
【0088】そこで、この発明の実施の形態1で採用さ
れる外挿処理では、伝搬路における電波環境に応じて下
り回線における正しい送信応答ベクトルを推定するよう
に構成されている。
【0089】伝搬路の伝搬環境は、たとえば伝搬路の受
信係数の変動、すなわちフェージングの程度によって表
わされる。フェージングの程度は物理量としては、いわ
ゆるドップラー周波数(fD)によって表現される。
【0090】伝搬環境におけるドップラー周波数fDは
たとえば次のようにして推定される。すなわち、アダプ
ティブアレイ処理で抽出されたユーザの受信信号の時間
的に前後する2つの受信応答ベクトルの相関値を計算す
る。フェージングがなければ、2つの受信応答ベクトル
は一致し、相関値は1となる。一方、フェージングが激
しければ受信応答ベクトルの差は大きくなり、相関値は
小さくなる。このような受信応答ベクトルの相関値とド
ップラー周波数fDとの関係を予め実験的に求め、その
テーブルをメモリに保持しておけば、受信応答ベクトル
の相関値を算出することによって、そのときのドップラ
ー周波数fDを推定することができる。
【0091】まず、フェージングの程度を表わすドップ
ラー周波数に着目して、この発明の実施の形態1で採用
される外挿処理の動作原理について説明する。
【0092】前述のように、受信応答ベクトル2が推定
誤差により受信応答ベクトル2’のようにずれていると
き、外挿距離が長くなるほど外挿誤差が大きくなり、本
来の送信応答ベクトルからますます誤ったものになって
しまうことになる。
【0093】一般的に、フェージングが小さいほど、す
なわちドップラー周波数fDが低いほど、伝搬路の受信
係数の変動は小さい。そこでこのような場合には外挿距
離を短くすることにより実際の変動量以上の外挿を行な
ってしまうことを防止している。より具体的には、ドッ
プラー周波数fDが低いときには、図3(A)の場合の
ように受信応答ベクトル2’からX印のa点までの短距
離の外挿を行ない、このa点の送信応答ベクトルを推定
してX印のb点の正しい送信応答ベクトルとみなすよう
にしている。
【0094】これに対し、フェージングが大きいほど、
すなわちドップラー周波数fDが高いほど、伝搬路の受
信係数の変動は大きい。そこでこのような場合には外挿
距離を長くすることにより十分な外挿を行うようにして
いる。より具体的には、ドップラー周波数fDが高いと
きには、図3(B)の場合のように受信応答ベクトル
2’からX印のc点までの比較的長距離の外挿を行な
い、このc点の送信応答ベクトルを推定してX印のd点
の正しい送信応答ベクトルとみなすようにしている。
【0095】このような処理は、図2の送信応答ベクト
ル計算機11によって実行される。このようにして送信
応答ベクトル計算機11によって推定された送信応答ベ
クトルは、送信ウェイトベクトル計算機7に与えられ
る。
【0096】送信ウエイトベクトル計算機7は、周知の
アルゴリズムを用いて、推定された送信応答ベクトルか
ら、当該ユーザにビームを向ける、すなわち送信指向性
を形成する送信ウェイトベクトルを算出する。
【0097】次に、フェージングがさらに大きさになっ
た場合に、ダイバーシチ端末に対して選択ダイバーシチ
動作への切替えを指示する信号(メッセージ)を発生す
るための構成について説明する。
【0098】図2を参照して、送信応答ベクトル計算機
11によって推定された、フェージングの大きさを表わ
すドップラー周波数fDは、基地局のDSPで実現され
るメッセージ生成部12に与えられる。
【0099】メッセージ生成部12は、推定されたドッ
プラー周波数fDが、前述の第1のしきい値より大きい
所定の第2のしきい値を超えたときには、ダイバーシチ
端末に対して選択ダイバーシチ動作への切替えを指示す
る信号(メッセージ)を発生して、モデム部からの送信
信号に重畳する。このメッセージは、アダプティブアレ
イ基地局から送信され、これを受信したダイバーシチ端
末は、選択ダイバーシチ動作に切替わる。
【0100】図4は、この発明の実施の形態1によるア
ダプティブアレイ基地局の動作(端末動作切替制御)を
示すフロー図である。
【0101】まず、ステップS1において、図2の受信
応答ベクトル計算機10により伝搬路の推定がなされ、
具体的には、図3に示した受信応答ベクトル1および
2’が推定される。
【0102】次に、ステップS2において、前述の方法
により、送信応答ベクトル計算機11によりフェージン
グの程度、すなわちドップラー周波数fDが推定され
る。
【0103】次に、ステップS3において、推定された
ドップラー周波数fDと、前述の第1および第2のしき
い値との大小関係が判定される。なお、第1のしきい値
は、上述の外挿処理を行なわなくても、伝搬路の変動に
対する下り送信指向性の追従が可能な上限の値であり、
第2のしきい値は、外挿処理を行なっても追従できなく
なる上限の値に設定される。
【0104】より具体的に、ステップS3において、推
定されたドップラー周波数fDが第1のしきい値以下で
あれば、端末に対するメッセージを何ら発生することな
く、そして外挿処理を行なうことなく処理を終了する。
この場合、図2のアダプティブアレイ基地局は、図9に
示した従来のアダプティブアレイ基地局と同様の通常の
アダプティブアレイ処理を行なう。
【0105】一方、ステップS3において、推定された
ドップラー周波数fDが、第1のしきい値よりも大きい
が第2のしきい値以下である場合、前述の外挿処理を実
行するとともに、ステップS5において、端末がすでに
ダイバーシチ動作を行っていた場合(ダイバーシチモー
ド)は、ダイバーシチ動作を停止し、受信アンテナを送
信アンテナに固定するよう(アンテナ固定モード)指示
するメッセージを発生して端末に送信する。
【0106】さらに、ステップS3において、推定され
たドップラー周波数fDが第2のしきい値よりも大きい
場合、前述の外挿処理を実行するとともに、ステップS
4において、アンテナ固定モードにあるダイバーシチ端
末に対し、ダイバーシチモードに移行するよう指示する
メッセージを発生して端末に送信する。
【0107】次に、ステップS6からステップS10の
外挿処理について説明する。以下に説明する外挿処理で
は、前述のドップラー周波数fDに加えて、アダプティ
ブアレイ出力から得られる信号値と期待される所望信号
値との平均自乗誤差(Mean Square Error:MSE)を
も考慮して最適の外挿距離を決定しようとするものであ
る。
【0108】すなわち、この実施の形態の外挿処理で
は、基本的にはドップラー周波数fDに基づいて外挿パ
ラメータ(外挿距離)を仮に決定し、その後MSEに基
づいて外挿パラメータを補正して最終的に決定しようと
するものである。
【0109】一般に、伝搬路の電波環境は、アダプティ
ブアレイ出力から得られる信号のウェイト推定誤差によ
っても表わされる。このような誤差は、アダプティブア
レイ出力から得られる信号値と、期待される所望信号値
とのMSEで表わされ、このMSEが小さいほど上り回
線において理想的なウェイトベクトルの推定ができたこ
とになり、アダプティブアレイ出力信号の精度が良いこ
とになる。逆に、MSEが大きいほど上り回線において
推定されたウェイトベクトルが最適ではなかったことに
なり、アダプティブアレイ出力信号の精度が悪いことに
なる。なお、このMSEの算出方法については周知であ
るためその説明を省略する。
【0110】したがって、このMSEの大きさに応じて
上り回線の受信応答ベクトルに推定誤差が生じ、さらに
外挿誤差が生じることになる。以下に、上述のMSEに
着目した外挿処理の原理について説明する。
【0111】図3の(A)に戻って、MSEが大きく受
信応答ベクトルの推定誤差が大きい場合には、外挿距離
が長くなると外挿誤差が大きくなるため、外挿距離を短
く補正する。
【0112】一方、図3の(B)に示すように、MSE
が小さく受信応答ベクトルの推定誤差が小さい場合に
は、外挿距離が長くなっても外挿誤差が小さいため、外
挿誤差を比較的長く補正する。
【0113】ステップS2においてドップラー周波数f
Dが推定されれば、ステップS6において、送信応答ベ
クトル計算機11内のメモリに予め保持されているドッ
プラー周波数fDと外挿距離との対応関係のテーブルか
ら、最適な外挿距離が選択され、仮に決定される。
【0114】その後、ステップS7においてMSEが推
定されれば、ステップS8において、このMSEの大小
に応じて外挿距離が補正される。たとえば、MSEが大
きい場合には外挿距離を短く補正する必要があり、X<
1の係数で補正される。一方、MSEが小さい場合には
外挿距離を長く補正する必要があり、X>1の係数で補
正される。これらの係数は、予め実験的に求められ、図
示しないメモリに保持されているものとする。
【0115】次に、ステップS9において、ステップS
8で決定された外挿パラメータ(外挿距離)を用いて外
挿処理がなされ、下り回線の伝搬路の推定、すなわち送
信応答ベクトルの推定がなされる。
【0116】最後に、ステップS10において、送信ウ
ェイトベクトル計算機7により、ステップS9で決定さ
れた下り回線の送信応答ベクトルに基づいて送信ウェイ
トベクトルが推定される。
【0117】次に、図5は、図4のステップS4または
ステップS5で基地局から送信されたメッセージを受取
ったダイバーシチ端末(図1の200)の動作を説明す
るフロー図である。
【0118】図5を参照して、ステップS11で、端末
が基地局から信号を受信すると、ステップS12におい
て、基地局からのメッセージによって指示されたのがア
ンテナ固定モードであるかダイバーシチモードであるか
を判定する。
【0119】そして、ダイバーシチモードが指示されて
いれば、ステップS13においてダイバーシチモードに
移行し、受信レベルの高い(または受信エラーの少な
い)アンテナを受信アンテナとして選択する。
【0120】一方、アンテナ固定モードが指示されてい
れば、ステップS14において送信用の固定アンテナを
受信アンテナとして選択する。
【0121】以上のように、この発明の実施の形態1に
よれば、フェージングが非常に大きくなって、受信応答
ベクトルの外挿処理では送信指向性の安定性を保持する
のが困難になった場合には、アダプティブアレイ基地局
は、ダイバーシチ端末に選択ダイバーシチ動作を実行さ
せることにより、良好な通話品質を維持することができ
る。
【0122】[実施の形態2]この発明の実施の形態2
も、上述の実施の形態1と同様に、図1に示すようにア
ダプティブアレイ基地局がダイバーシチ端末と通信する
場合を前提とする。
【0123】移動端末装置と基地局との距離が短く、基
地局での上り回線の受信電力が大きいとき、すなわち移
動端末装置への下り回線の電波も十分に届く強電界の良
好な電波環境においては、フェージングが小さい場合と
同様に、選択ダイバーシチ動作は行なわない方が好まし
い。すなわち、電波環境が良好であれば、端末の送信ア
ンテナに対し、アダプティブアレイ基地局の送信指向性
は鋭く向けられることになるが、そのようなときに端末
側でダイバーシチ動作を行なえば、状況によって送信ア
ンテナと異なるアンテナを受信アンテナとして選択する
可能性があり、そのような場合には選択された受信アン
テナに送信指向性が正しく向けられなくなるからであ
る。
【0124】そこで、この発明の実施の形態2によるア
ダプティブアレイ基地局では、上り回線の受信電力が大
きい強電界の良好な電波環境では、端末にダイバーシチ
動作をさせず、送信アンテナを受信アンテナとして固定
し、上り回線の受信電力が小さくなって電波環境が弱電
界に劣化した場合には、端末にダイバーシチ動作を実行
させるように構成したものである。
【0125】すなわち、弱電界となり下り回線の電波が
端末に十分届かなくなった場合には、端末の動作を選択
ダイバーシチ動作に切替えて受信条件のよりよいアンテ
ナを受信アンテナとして選択する方が通話品質の保持に
有効だからである。
【0126】図6は、この発明の実施の形態2によるア
ダプティブアレイ基地局において、DSPによってソフ
トウェア的に実行される処理を機能的に説明するための
機能ブロック図である。図6に示す構成は、以下の点を
除いて、図9に示した従来例と同じであり、共通する部
分についての説明は繰返さない。
【0127】図6に示す実施の形態2によるアダプティ
ブアレイ基地局は、図9に示した従来のアダプティブア
レイ基地局に加えて、上り回線の受信電力がある大きさ
よりも低くなった場合に、ダイバーシチ端末に対して選
択ダイバーシチ動作への切替えを指示する信号を発生す
るための構成を備えている。
【0128】図6を参照して、ユーザ信号処理部30、
受信レベル測定部13およびメッセージ生成部14は、
基地局のDSPによってソフトウェア的に実現される。
【0129】以下に、上り回線の受信電力がある大きさ
よりも低くなった場合に、ダイバーシチ端末に対して選
択ダイバーシチ動作への切替えを指示する信号を発生す
るための構成について説明する。
【0130】図6に示すアダプティブアレイ基地局で
は、復調およびエラー判定回路5のアレイ出力が、モデ
ム部に与えられるとともに、受信レベル測定部13に与
えられる。
【0131】受信レベル測定部13は、アダプティブア
レイ処理により抽出されたユーザからの受信信号の受信
電力を測定し、メッセージ生成部14に測定結果を与え
る。メッセージ生成部14は、測定された受信電力を、
所定のしきい値と比較し、受信電力が所定のしきい値以
下に低下したときには、ダイバーシチ端末に対して選択
ダイバーシチ動作への切替えを指示する信号(メッセー
ジ)を発生して、モデム部からの送信信号に重畳する。
このメッセージは、アダプティブアレイ基地局から送信
され、これを受信したダイバーシチ端末は、選択ダイバ
ーシチ動作に切替わる。
【0132】図7は、この発明の実施の形態2によるア
ダプティブアレイ基地局の動作(端末動作切替制御)を
示すフロー図である。
【0133】まず、ステップS21において、図6の受
信レベル測定部13により受信信号の受信電力(受信レ
ベル)が測定される。
【0134】次に、ステップS22において、測定され
た受信電力と、前述のしきい値との大小関係が判定され
る。なお、このしきい値は、下り送信指向性が伝搬路の
変動に追従できなくなる上限の値に設定される。
【0135】ステップS22において、測定された受信
電力が、しきい値よりも大きい場合、ステップS24に
おいて、端末がすでにダイバーシチ動作を行っていた場
合(ダイバーシチモード)は、ダイバーシチ動作を停止
し、受信アンテナを送信アンテナに固定するよう(アン
テナ固定モード)指示するメッセージを発生して端末に
送信する。
【0136】一方、ステップS22において、測定され
た受信電力がしきい値以下の場合、ステップS23にお
いて、アンテナ固定モードにあるダイバーシチ端末に対
し、ダイバーシチモードに移行するよう指示するメッセ
ージを発生して端末に送信する。
【0137】その後、ステップS25において、図6の
アダプティブアレイ基地局は、図9に示した従来のアダ
プティブアレイ基地局と同様の通常のアダプティブアレ
イ処理による受信動作を行なう。
【0138】なお、ステップS23またはステップS2
4で基地局から送信されたメッセージを受取ったダイバ
ーシチ端末の動作は、図5に関して既に説明したとおり
なので、ここでは説明を省略する。
【0139】以上のように、この発明の実施の形態2に
よれば、ダイバーシチ端末からの受信電力が弱くしたが
って下り回線の電波が届きにくい場合には、アダプティ
ブアレイ基地局は、ダイバーシチ端末に選択ダイバーシ
チ動作を実行させることにより、良好な通話品質を維持
することができる。
【0140】ところで、実施の形態1の図4のステップ
S4またはステップS5で、および実施の形態2の図7
のステップS23またはステップS24で基地局から端
末に送信されるメッセージは、伝搬路の状態など、何ら
かの原因により、端末で受信に失敗することが考えられ
る。
【0141】このため、基地局からの上記メッセージが
確実に端末で受信されるよう、実施の形態1および2で
は、ダイバーシチ端末の動作切替のためのメッセージ
を、複数回連続して送信するように構成している。
【0142】図8は、実施の形態1の図4のステップS
4またはステップS5で、および実施の形態2の図7の
ステップS23またはステップS24で、メッセージを
送信する動作を、より詳細に示すフロー図である。
【0143】図8を参照して、ステップS31で、送信
されようとするメッセージが最初のメッセージであるか
否かが判定される。最初のメッセージであれば、ステッ
プS32において、メッセージの送信回数をカウントす
る送信カウンタをクリアし、さらにステップS33で送
信カウンタをインクリメントする。
【0144】一方、ステップS31で、最初のメッセー
ジでなければ、ステップS33で送信カウンタをインク
リメントする。
【0145】そして、ステップS34で、送信カウンタ
の示す送信回数が、予め規定された再送回数よりも多く
なっているか否かが判定される。
【0146】ステップS34で、規定回数よりも多くな
ければ、ステップS35でメッセージを再送し、規定回
数よりも多ければ、ステップS36でメッセージの再送
を停止する。
【0147】このようなメッセージの再送処理により、
ダイバーシチ端末側で、メッセージを受信できる可能性
を向上させることができる。
【0148】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0149】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、伝搬
路の電波環境が劣化した場合には、アダプティブアレイ
基地局は、ダイバーシチ端末に選択ダイバーシチ動作を
実行させることにより、良好な通話品質を維持すること
ができる。
【0150】さらに、この発明によれば、伝搬路のフェ
ージングが非常に大きくなって、受信応答ベクトルの外
挿処理では下り回線の送信指向性の安定性を保持できな
くなった場合には、アダプティブアレイ基地局は、ダイ
バーシチ端末に選択ダイバーシチ動作を実行させること
により、良好な通話品質を維持することができる。
【0151】さらに、この発明によれば、遠方のダイバ
ーシチ端末からの受信電力が弱く、したがってそのダイ
バーシチ端末に下り回線の電波が届きにくい場合には、
アダプティブアレイは、そのダイバーシチ端末に選択ダ
イバーシチ動作を実行させることにより、良好な通話品
質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1および2による端末
動作切替制御が適用される選択ダイバーシチ端末の構成
を示す機能ブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるアダプティブ
アレイ基地局の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による受信応答ベク
トルの外挿処理の原理を示す模式図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による端末動作切替
制御を示すフロー図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による端末動作切替
制御が適用されるダイバーシチ端末の動作を示すフロー
図である。
【図6】 この発明の実施の形態2によるアダプティブ
アレイ基地局の構成を示す機能ブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態2による端末動作切替
制御を示すフロー図である。
【図8】 この発明の実施の形態1および2による端末
動作切替制御に適用されるメッセージ連続送信方法を示
すフロー図である。
【図9】 従来のアダプティブアレイ基地局の構成を示
す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 受信部、2,20,30 ユーザ信号処理部、3
受信ウェイトベクトル計算機、4 加算器、5 復調お
よびエラー判定回路、6 送信信号変調回路、7 送信
ウェイトベクトル計算機、8 メモリ、9 送信部、1
0 受信応答ベクトル計算機、11 送信応答ベクトル
計算機、12,14 メッセージ生成部、13 受信レ
ベル測定部、100 基地局、200 ダイバーシチ端
末、300 制御部、A1,A2,A00,A10,A
20 アンテナ、S1,S2 スイッチ回路、MR1,
MR2,MT1,MT2 乗算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土居 義晴 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 中尾 正悟 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 宮田 健雄 大阪府大東市三洋町1番1号 三洋テレコ ミュニケーションズ株式会社内 Fターム(参考) 5K059 CC03 CC04 DD02 5K067 AA02 CC24 EE02 EE10 GG01 GG11 HH21 KK02 KK03

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択ダイバーシチ動作可能な移動端末装
    置と通信することができる無線基地装置であって、 前記移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレ
    イ処理を施すことにより、前記移動端末装置に対する送
    信指向性を形成する送信指向性形成手段と、 前記移動端末装置から受信した信号の電波環境を表わす
    パラメータが所定のしきい値レベルを超えて劣化したか
    否かを判定する電波環境判定手段と、 前記電波環境判定手段により前記受信信号の電波環境を
    表わすパラメータが前記しきい値レベルを超えて劣化し
    たことが判定された場合に、前記移動端末装置に対して
    選択ダイバーシチ動作への切替を指示する信号を送信す
    る端末動作切替指示手段とを備えた、無線基地装置。
  2. 【請求項2】 前記端末動作切替指示手段は、前記電波
    環境判定手段により前記受信信号の電波環境を表わすパ
    ラメータが前記しきい値レベルを超えないレベルに回復
    したことが判定された場合に、前記移動端末装置に対し
    て選択ダイバーシチ動作の停止を指示する信号を送信す
    る、請求項1に記載の無線基地装置。
  3. 【請求項3】 前記端末動作切替指示手段は、前記移動
    端末装置に対する指示信号を所定回数連続して送信す
    る、請求項1または2に記載の無線基地装置。
  4. 【請求項4】 前記電波環境を表わすパラメータは、前
    記移動端末装置からの伝搬路におけるフェージングの大
    きさによって表わされる、請求項1から3のいずれかに
    記載の無線基地装置。
  5. 【請求項5】 前記電波環境を表わすパラメータは、前
    記移動端末装置からの受信信号の受信電力で表わされ
    る、請求項1から3のいずれかに記載の無線基地装置。
  6. 【請求項6】 選択ダイバーシチ動作可能な移動端末装
    置と通信することができる無線基地装置であって、 前記移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレ
    イ処理を施すことにより、前記移動端末装置に対する送
    信指向性を形成する送信指向性形成手段と、 前記移動端末装置から受信した信号のフェージングの大
    きさを所定の第1のしきい値レベルおよび前記第1のし
    きい値レベルより大きい所定の第2のしきい値レベルと
    対比して大小関係を判定するフェージング判定手段と、 前記フェージング判定手段により前記受信信号のフェー
    ジングの大きさが前記第1のしきい値レベルを超えてい
    るが前記第2のしきい値レベルを超えていないことが判
    定された場合に、前記移動端末装置からの伝搬路の受信
    応答ベクトルの推定結果に基づく外挿処理により前記移
    動端末装置に対する送信指向性を形成するように前記送
    信指向性形成手段を制御する外挿処理手段と、 前記フェージング判定手段により前記受信信号のフェー
    ジングの大きさが前記第2のしきい値レベルを超えてい
    ることが判定された場合に、前記移動端末装置に対して
    選択ダイバーシチ動作への切替を指示する信号を送信す
    る端末動作切替指示手段とを備えた、無線基地装置。
  7. 【請求項7】 前記端末動作切替指示手段は、前記フェ
    ージング判定手段により前記受信信号のフェージングの
    大きさが前記第2のしきい値レベルを超えないレベルに
    回復したことが判定された場合に、前記移動端末装置に
    対して選択ダイバーシチ動作の停止を指示する信号を送
    信する、請求項6に記載の無線基地装置。
  8. 【請求項8】 前記端末動作切替指示手段は、前記移動
    端末装置に対する指示信号を所定回数連続して送信す
    る、請求項6または7に記載の無線基地装置。
  9. 【請求項9】 選択ダイバーシチ動作可能な移動端末装
    置と通信することができる無線基地装置であって、 前記移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレ
    イ処理を施すことにより、前記移動端末装置に対する送
    信指向性を形成する送信指向性形成手段と、 前記移動端末装置から受信した信号の受信電力の大きさ
    を所定のしきい値レベルと対比して大小関係を判定する
    受信電力判定手段と、 前記受信電力判定手段により前記受信信号の受信電力の
    大きさが前記しきい値レベルよりも低いことが判定され
    た場合に、前記移動端末装置に対して選択ダイバーシチ
    動作への切替を指示する信号を送信する端末動作切替指
    示手段とを備えた、無線基地装置。
  10. 【請求項10】 前記端末動作切替指示手段は、前記受
    信電力判定手段により前記受信信号の受信電力の大きさ
    が前記しきい値レベルを超えるレベルに回復したことが
    判定された場合に、前記移動端末装置に対して選択ダイ
    バーシチ動作の停止を指示する信号を送信する、請求項
    9に記載の無線基地装置。
  11. 【請求項11】 前記端末動作切替指示手段は、前記移
    動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して送信す
    る、請求項9または10に記載の無線基地装置。
  12. 【請求項12】 選択ダイバーシチ動作可能な移動端末
    装置と通信することができる無線基地装置における端末
    動作切替制御方法であって、 前記移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレ
    イ処理を施すことにより、前記移動端末装置に対する送
    信指向性を形成するステップと、 前記移動端末装置から受信した信号の電波環境を表わす
    パラメータが所定のしきい値レベルを超えて劣化したか
    否かを判定するステップと、 前記受信信号の電波環境を表わすパラメータが前記しき
    い値レベルを超えて劣化したことが判定された場合に、
    前記移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作への切
    替を指示する信号を送信するステップとを備えた、端末
    動作切替制御方法。
  13. 【請求項13】 前記受信信号の電波環境を表わすパラ
    メータが前記しきい値レベルを超えないレベルに回復し
    たことが判定された場合に、前記移動端末装置に対して
    選択ダイバーシチ動作の停止を指示する信号を送信する
    ステップをさらに備える、請求項12に記載の端末動作
    切替制御方法。
  14. 【請求項14】 前記指示信号を送信するステップは、
    前記移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
    送信する、請求項12または13に記載の端末動作切替
    制御方法。
  15. 【請求項15】 前記電波環境を表わすパラメータは、
    前記移動端末装置からの伝搬路におけるフェージングの
    大きさによって表わされる、請求項12から14のいず
    れかに記載の端末動作切替制御方法。
  16. 【請求項16】 前記電波環境を表わすパラメータは、
    前記移動端末装置からの受信信号の受信電力で表わされ
    る、請求項12から14のいずれかに記載の端末動作切
    替制御方法。
  17. 【請求項17】 選択ダイバーシチ動作可能な移動端末
    装置と通信することができる無線基地装置における端末
    動作切替制御方法であって、 前記移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレ
    イ処理を施すことにより、前記移動端末装置に対する送
    信指向性を形成するステップと、 前記移動端末装置から受信した信号のフェージングの大
    きさを所定の第1のしきい値レベルおよび前記第1のし
    きい値レベルより大きい所定の第2のしきい値レベルと
    対比して大小関係を判定するステップと、 前記受信信号のフェージングの大きさが前記第1のしき
    い値レベルを超えているが前記第2のしきい値レベルを
    超えていないことが判定された場合に、前記移動端末装
    置からの伝搬路の受信応答ベクトルの推定結果に基づく
    外挿処理により前記移動端末装置に対する送信指向性を
    形成するように前記送信指向性形成ステップを制御する
    ステップと、 前記受信信号のフェージングの大きさが前記第2のしき
    い値レベルを超えていることが判定された場合に、前記
    移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作への切替を
    指示する信号を送信するステップとを備えた、端末動作
    切替制御方法。
  18. 【請求項18】 前記受信信号のフェージングの大きさ
    が前記第2のしきい値レベルを超えないレベルに回復し
    たことが判定された場合に、前記移動端末装置に対して
    選択ダイバーシチ動作の停止を指示する信号を送信する
    ステップをさらに備える、請求項17に記載の端末動作
    切替制御方法。
  19. 【請求項19】 前記指示信号を送信するステップは、
    前記移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
    送信する、請求項17または18に記載の端末動作切替
    制御方法。
  20. 【請求項20】 選択ダイバーシチ動作可能な移動端末
    装置と通信することができる無線基地装置における端末
    動作切替制御方法であって、 前記移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレ
    イ処理を施すことにより、前記移動端末装置に対する送
    信指向性を形成するステップと、 前記移動端末装置から受信した信号の受信電力の大きさ
    を所定のしきい値レベルと対比して大小関係を判定する
    ステップと、 前記受信信号の受信電力の大きさが前記しきい値レベル
    よりも低いことが判定された場合に、前記移動端末装置
    に対して選択ダイバーシチ動作への切替を指示する信号
    を送信するステップとを備えた、端末動作切替制御方
    法。
  21. 【請求項21】 前記受信信号の受信電力の大きさが前
    記しきい値レベルを超えるレベルに回復したことが判定
    された場合に、前記移動端末装置に対して選択ダイバー
    シチ動作の停止を指示する信号を送信するステップをさ
    らに備える、請求項20に記載の端末動作切替制御方
    法。
  22. 【請求項22】 前記指示信号を送信するステップは、
    前記移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
    送信する、請求項20または21に記載の端末動作切替
    制御方法。
  23. 【請求項23】 選択ダイバーシチ動作可能な移動端末
    装置と通信することができる無線基地装置における端末
    動作切替制御プログラムであって、コンピュータに、 前記移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレ
    イ処理を施すことにより、前記移動端末装置に対する送
    信指向性を形成するステップと、 前記移動端末装置から受信した信号の電波環境を表わす
    パラメータが所定のしきい値レベルを超えて劣化したか
    否かを判定するステップと、 前記受信信号の電波環境を表わすパラメータが前記しき
    い値レベルを超えて劣化したことが判定された場合に、
    前記移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作への切
    替を指示する信号を送信するステップとを実行させる、
    端末動作切替制御プログラム。
  24. 【請求項24】 コンピュータに、前記受信信号の電波
    環境を表わすパラメータが前記しきい値レベルを超えな
    いレベルに回復したことが判定された場合に、前記移動
    端末装置に対して選択ダイバーシチ動作の停止を指示す
    る信号を送信するステップをさらに実行させる、請求項
    23に記載の端末動作切替制御プログラム。
  25. 【請求項25】 前記指示信号を送信するステップは、
    前記移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
    送信する、請求項23または24に記載の端末動作切替
    制御プログラム。
  26. 【請求項26】 前記電波環境を表わすパラメータは、
    前記移動端末装置からの伝搬路におけるフェージングの
    大きさによって表わされる、請求項23から25のいず
    れかに記載の端末動作切替制御プログラム。
  27. 【請求項27】 前記電波環境を表わすパラメータは、
    前記移動端末装置からの受信信号の受信電力で表わされ
    る、請求項23から25のいずれかに記載の端末動作切
    替制御プログラム。
  28. 【請求項28】 選択ダイバーシチ動作可能な移動端末
    装置と通信することができる無線基地装置における端末
    動作切替制御プログラムであって、コンピュータに、 前記移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレ
    イ処理を施すことにより、前記移動端末装置に対する送
    信指向性を形成するステップと、 前記移動端末装置から受信した信号のフェージングの大
    きさを所定の第1のしきい値レベルおよび前記第1のし
    きい値レベルより大きい所定の第2のしきい値レベルと
    対比して大小関係を判定するステップと、 前記受信信号のフェージングの大きさが前記第1のしき
    い値レベルを超えているが前記第2のしきい値レベルを
    超えていないことが判定された場合に、前記移動端末装
    置からの伝搬路の受信応答ベクトルの推定結果に基づく
    外挿処理により前記移動端末装置に対する送信指向性を
    形成するように前記送信指向性形成ステップを制御する
    ステップと、 前記受信信号のフェージングの大きさが前記第2のしき
    い値レベルを超えていることが判定された場合に、前記
    移動端末装置に対して選択ダイバーシチ動作への切替を
    指示する信号を送信するステップとを実行させる、端末
    動作切替制御プログラム。
  29. 【請求項29】 コンピュータに、前記受信信号のフェ
    ージングの大きさが前記第2のしきい値レベルを超えな
    いレベルに回復したことが判定された場合に、前記移動
    端末装置に対して選択ダイバーシチ動作の停止を指示す
    る信号を送信するステップをさらに実行させる、請求項
    28に記載の端末動作切替制御プログラム。
  30. 【請求項30】 前記指示信号を送信するステップは、
    前記移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
    送信する、請求項28または29に記載の端末動作切替
    制御プログラム。
  31. 【請求項31】 選択ダイバーシチ動作可能な移動端末
    装置と通信することができる無線基地装置における端末
    動作切替制御プログラムであって、コンピュータに、 前記移動端末装置から受信した信号にアダプティブアレ
    イ処理を施すことにより、前記移動端末装置に対する送
    信指向性を形成するステップと、 前記移動端末装置から受信した信号の受信電力の大きさ
    を所定のしきい値レベルと対比して大小関係を判定する
    ステップと、 前記受信信号の受信電力の大きさが前記しきい値レベル
    よりも低いことが判定された場合に、前記移動端末装置
    に対して選択ダイバーシチ動作への切替を指示する信号
    を送信するステップとを実行させる、端末動作切替制御
    プログラム。
  32. 【請求項32】 コンピュータに、前記受信信号の受信
    電力の大きさが前記しきい値レベルを超えるレベルに回
    復したことが判定された場合に、前記移動端末装置に対
    して選択ダイバーシチ動作の停止を指示する信号を送信
    するステップをさらに実行させる、請求項31に記載の
    端末動作切替制御プログラム。
  33. 【請求項33】 前記指示信号を送信するステップは、
    前記移動端末装置に対する指示信号を所定回数連続して
    送信する、請求項31または32に記載の端末動作切替
    制御プログラム。
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JP2011086991A (ja) * 2009-10-13 2011-04-28 Ricoh Co Ltd 無線通信装置
JP2016201743A (ja) * 2015-04-13 2016-12-01 株式会社東芝 受信装置及び受信方法

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