JP2005341405A - 通信方法およびそれを利用した無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 他の端末装置の影響を考慮して通信速度を決定する。
【解決手段】 モデム部16は、変調処理として、QPSK、16QAMの変調方式によって、送信すべき情報信号を変調する。また、復調処理として、受信信号を復調して、送信された情報信号を再生する。EVM計算部202は、モデム部16で復調されるべき信号あるいは復調された信号のEVMを計算する。信号処理部14は、アダプティブアレイアンテナによる送受信処理に必要な信号処理を行って、複数の端末装置26を空間分割多重接続する。制御部20は、適応変調処理を実行して、モデム部16で使用される変調方式を決定する。信号処理部14による空間の分割によって多重接続した端末装置26の数にもとづいて、適応変調のためのしきい値を設定し、しきい値と計算したEVMにもとづいて、端末装置26と通信する際の通信速度を決定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通信技術に関し、特に端末装置に対する通信速度が可変である場合に、当該通信速度を設定する通信方法およびそれを利用した無線装置に関する。
移動通信システムなどの無線通信システムは、一般的に、端末装置と基地局装置で構成されており、端末装置と基地局装置との間の通信が所定の変調方式を使用して実行されている。近年の移動通信システムでは、音声通信に加えてデータ通信も多く使用されるようになっている。データ通信は、従来の音声通信に比べて高速、大容量のデータ伝送を要求する。このような要求のために、データ通信では音声通信の場合よりも多値数の多い変調方式の使用が好ましい。一方、多値数の多い変調方式は、多値数の少ない変調方式よりも受信エラーが生じやすいという特性を有する。
したがって、このような課題を解決するために、適応変調方式が使用されている。適応変調方式では、伝送路の特性、すなわち通信品質に応じて、多値数の少ない変調方式と多値数の多い変調方式とを適応的に切り替えて通信することによって、通信品質を維持しつつ通信速度をより向上させている。具体的には、所定のパラメータを使用して伝送路の特性を評価し、所定の品質を満たしている場合に、変調方式の多値数を増加して通信速度を向上させる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−56499号公報
ワイヤレス通信において、周波数資源の有効利用を図るべく、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access:FDMA)、時間分割多重接続(Time Division Multiple Access:TDMA)、符号分割多重接続(Code Division Multiple Access:CDMA)を含む多重接続技術が、実施されている。近年の携帯電話機の普及等によって、一般に、周波数利用効率の更なる向上が望ましく、その解決策のひとつとして、空間分割多重接続(Space Division Multiple Access:SDMA)やパス分割多重接続(Path Division Multiple Access:PDMA)といわれる新たな多重接続技術が検討されている。
SDMAを実行する基地局装置は、例えば、同一周波数におけるひとつのタイムスロットを空間的に複数に分割して、分割した空間のそれぞれに対応した無線チャネルに端末装置を割り当てる。その結果、当該基地局装置は無線チャネルを割り当てた端末装置との間でデータを伝送する。基地局装置は、同一周波数におけるひとつのタイムスロットにおいて、SDMAによって多重化した複数の端末装置からの信号を受信する。このような複数の端末装置からの信号を分離するために、基地局装置に設けられたアダプティブアレイアンテナなどの相互干渉除去装置が使用される。アダプティブアレイアンテナは、複数のアンテナで受信した信号を、伝搬環境に応じたウエイトベクトルでそれぞれ重み付けして合成し、所望の端末装置に関する信号を抽出する。
このようなSDMAに前述の適応変調を組み合わせれば、通信品質の低下を抑えつつ、通信速度を高められる。本発明者はこうした状況下、以下の課題を認識するに至った。アダプティブアレイアンテナによる空間の分割が不十分になると、複数の端末装置間で干渉を生じ、その干渉のために、基地局装置に高い通信速度で接続されている端末装置の通信品質が特に低下する。一方、基地局装置に低い通信速度で接続されている端末装置の通信品質の低下は小さい。また、SDMAで多重化している場合、基地局装置は、複数の端末装置との間で信号を同時に送受信しているので、いずれかの端末装置の移動等によって信号の特性が変動しやすい環境にあるといえる。すなわち、SDMAで多重化している端末装置の数が増加すれば、アダプティブアレイアンテナによる空間の分割が十分であっても、将来的に空間の分割が不十分になる可能性が高くなる。
本発明者はこうした状況を認識して、本発明をなしたものであり、その目的はSDMAで多重化している端末装置に対して、通信品質の低下を抑えつつ、通信速度を高める通信方法およびそれを利用した無線装置を提供することである。
本発明のある態様は、無線装置である。この装置は、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信する通信部と、少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出する導出部と導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定する決定部とを備える。この装置によれば、決定部は、空間の分割によって多重接続した端末装置の数にもとづいて、しきい値を設定できる。
「通信速度」とは、単位時間における通信速度を含み、その値は変調方式、誤り訂正の符号化率等によって決定される。
「伝送路の特性を導出する」は、無線装置が伝送路の特性を計算あるいは測定することによって導出してもよいし、通信対象の端末装置が伝送路の特性を計算あるいは測定して、その結果を受け付けることによって導出してもよい。
以上の装置により、空間の分割によって多重接続した端末装置の数に応じて、適応変調する際のしきい値を決定するので、変調方式を決定する際に他の端末装置の影響を考慮できる。
決定部は、空間の分割によって多重接続した端末装置の数が増加すれば、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定してもよい。
「少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値」とは、導出した伝送路の特性としきい値との比較によって、通信速度の低い値が選択されやすくなるようなしきい値である。
決定部は、空間の分割によって多重接続した端末装置の数として、通信部が空間の分割による多重接続を実行しているか否かの情報を使用し、かつ空間の分割による多重接続を実行していれば、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定してもよい。
「空間の分割による多重接続を実行しているか否かの情報」は、多重接続を実行しているか否かがわかればよく、接続している端末装置の台数が1台の場合に多重接続を実行していないと解してもよい。
本発明の別の態様も、無線装置である。この装置は、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信する通信部と、少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出する導出部と導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定する決定部とを備える。この装置によれば、通信部は、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置に対する受信ウエイトベクトルをそれぞれ計算する受信ウエイトベクトル計算部と、計算した受信ウエイトベクトル間の相関値を計算する相関値計算部とを備え、決定部は、計算した相関値にもとづいて、しきい値を設定してもよい。決定部は、計算した相関値が大きくなれば、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定してもよい。
以上の装置により、少なくともひとつの端末装置に対する受信ウエイトベクトル間の相関値に応じて、適応変調する際のしきい値を決定するので、変調方式を決定する際に他の端末装置からの干渉の影響を考慮できる。
本発明のさらに別の態様は、通信方法である。この方法は、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信する場合に、少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性としきい値にもとづいて、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定し、さらに空間の分割によって多重接続した端末装置の数にもとづいて、しきい値を設定する。
本発明のさらに別の態様も、通信方法である。この方法は、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信するステップと、少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出するステップと導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定するステップとを備える。この方法によれば、決定するステップは、空間の分割によって多重接続した端末装置の数にもとづいて、しきい値を設定してもよい。
決定するステップは、空間の分割によって多重接続した端末装置の数が増加すれば、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定してもよい。決定するステップは、空間の分割によって多重接続した端末装置の数として、通信部が空間の分割による多重接続を実行しているか否かの情報を使用し、かつ空間の分割による多重接続を実行していれば、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定してもよい。
本発明のさらに別の態様も、通信方法である。この方法は、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信する場合に、少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性としきい値にもとづいて、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定し、さらに空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置に対する受信ウエイトベクトルをそれぞれ計算し、計算した受信ウエイトベクトル間の相関値にもとづいて、しきい値を設定する。
本発明のさらに別の態様も、通信方法である。この方法は、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信するステップと、少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出するステップと導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定するステップとを備える。この方法によれば、通信するステップは、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置に対する受信ウエイトベクトルをそれぞれ計算するステップと、計算した受信ウエイトベクトル間の相関値を計算するステップとを備え、決定するステップは、計算した相関値にもとづいて、しきい値を設定してもよい。決定するステップは、計算した相関値が大きくなれば、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定してもよい。
本発明のさらに別の態様は、プログラムである。このプログラムは、無線ネットワークを介して、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信するステップと、少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出するステップと導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定するステップとを備える。このプログラムによれば、通信速度を決定するステップは、通信するステップでの空間の分割によって多重接続した端末装置の数をメモリに記憶し、当該記憶した端末装置の数にもとづいて、しきい値を設定してもよい。
決定するステップは、空間の分割によって多重接続した端末装置の数が増加すれば、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定してもよい。決定するステップは、空間の分割によって多重接続した端末装置の数として、通信部が空間の分割による多重接続を実行しているか否かの情報を使用し、かつ空間の分割による多重接続を実行していれば、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定してもよい。
本発明のさらに別の態様も、プログラムである。このプログラムは、無線ネットワークを介して、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信するステップと、少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出するステップと導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定するステップとを備える。このプログラムによれば、通信するステップは、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置に対する受信ウエイトベクトルをそれぞれ計算してメモリに記憶するステップと、記憶した受信ウエイトベクトル間の相関値を計算するステップとを備え、通信速度を決定するステップは、計算した相関値をメモリに記憶し、当該記憶した相関値にもとづいて、しきい値を設定してもよい。決定するステップは、計算した相関値が大きくなれば、少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、SDMAで多重化している端末装置に対して、通信品質の低下を抑えつつ、通信速度を高めることができる。
(実施例1)
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例1は、簡易型携帯電話システムのようなTDMA通信にもとづく通信システムであって、さらに複数の端末装置を空間分割多重によって接続する通信、すなわちSDMA通信も実行可能な通信システムにおける基地局装置に関する。また、基地局装置は、端末装置との通信に使用する変調方式を適応変調方式によって決定する。すなわち、基地局装置と端末装置との間の通信で使用可能な変調方式が複数種類規定されており、そのうちのひとつが通信のために選択される。複数種類の変調方式は、例えば、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)(以下、単に「QPSK」という)や16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)を含む。ここでは、伝送路の品質としてEVM(Error Vector Magnitude)を計算し、計算したEVMがしきい値以下であれば、受信した信号のひずみが小さいと推定し、より通信速度の高い変調方式、前述の16QAMを選択する。一方、計算したEVMがしきい値より大きければ、受信した信号のひずみが大きいと推定し、より通信速度の低い変調方式、前述のQPSKを選択する。
EVMは、一般的に受信した信号に含まれた干渉成分や雑音成分を反映した値であるので、EVMにもとづいて変調方式を決定すれば、通信している伝送路の特性に適合した変調方式を決定できる。しかしながら、基地局装置がSDMAによって複数の端末装置を多重化していれば、EVMの変動が大きくなりやすいといえる。これは、複数の端末装置のそれぞれが移動する可能性を有しており、それぞれの移動によってEVMが変動するためである。その結果、現在は16QAMを選択していても、EVMの変動によってQPSKに変更される可能性が高いといえ、この可能性はSDMAによって多重化された端末装置の数が大きくなればより高くなる。一般的に、変調方式の変動が少ないほど、通信システムの安定性が高くなる。そのため、SDMAによって多重化された端末装置の数が大きい場合に合わせて、適応変調のためのしきい値が通信速度の低い変調方式が選択されやすくなるように設定されれば、端末装置の数が少ない場合でも通信速度の高い変調方式が選択されにくくなり、通信速度が高くならない。一方、SDMAによって多重化された端末装置の数が小さい場合に合わせて、適応変調のためのしきい値が通信速度の高い変調方式が選択されやすくなるように設定されれば、端末装置の数が多く、かつ通信速度の高い変調方式が使用されている場合での誤りが増加する。
そのため、本実施例に係る基地局装置は、SDMAによって多重化された端末装置の数のそれぞれに対応した複数種類のしきい値を予め記憶しており、SDMAによって多重化された端末装置の数に応じて記憶した複数種類のしきい値の中からひとつを選択する。ここでは、SDMAによって多重化された端末装置の数が小さければ、EVMの変動の可能性が低いといえるので、通信速度の高い変調方式が選択されやすくなるようなしきい値、すなわち大きな値のしきい値を設定する。一方、SDMAによって多重化された端末装置の数が大きければ、EVMの変動の可能性が高いといえるので、通信速度の低い変調方式が選択されやすくなるようなしきい値、すなわち小さな値のしきい値を設定する。このようなしきい値を設定することによって、SDMAによって多重化された端末装置の数が小さければ、通信速度を高くでき、SDMAによって多重化された端末装置の数が大きければ、通信品質の低下を抑えられる。
図1は、実施例1に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、基地局装置10、端末装置26、ネットワーク24を含む。基地局装置10は、アンテナ22と総称される第1アンテナ22a、第2アンテナ22b、第nアンテナ22n、無線部12、信号処理部14、モデム部16、ベースバンド部18、EVM計算部202、制御部20を含み、ネットワーク24と接続している。また、無線部12は、第1無線部12a、第2無線部12b、第N無線部12nを含み、信号処理部14は、第1信号処理部14a、第2信号処理部14b、第M信号処理部14mを含む。また、信号として、無線部制御信号318、モデム部制御信号320、ベースバンド部制御信号322、EVM値信号330を含む。図1の通信システムでは、ひとつの端末装置26が基地局装置10と接続しているが、実際にはひとつのタイムスロットあたりM個の端末装置26が接続可能である。
ベースバンド部18は、ネットワーク24とのインターフェースであり、通信システムで伝送の対象となる情報信号の送受信処理を行う。また、誤り訂正や自動再送処理がなされてもよいが、ここでは説明を省略する。
モデム部16は、変調処理として、π/4シフトQPSK(以下、単に「QPSK」という)、16QAMの変調方式によって、送信すべき情報信号を変調する。また、復調処理として、受信信号を復調して、送信された情報信号を再生する。なお、変調処理および復調処理で使用されるQPSKあるいは16QAMの選択は、後述する制御部20によって実行されるので、モデム部16は制御部20からの指示によって動作する。
EVM計算部202は、モデム部16で復調されるべき信号あるいは復調された信号のEVMを計算する。EVMは、端末装置26との間の伝送路の特性に相当する。ここでは、ひとつのタイムスロットで空間分割多重接続されたM個の端末装置26に対して、EVMをそれぞれ計算する。また、EVM計算部202は、EVM値信号330を出力する。
信号処理部14は、アダプティブアレイアンテナによる送受信処理に必要な信号処理を行って、複数の端末装置26を空間分割多重接続する。ここで、M個の信号処理部14は、ひとつのタイムスロットで空間分割多重接続できる端末装置26の数に対応する。そのため、信号処理部14、モデム部16、ベースバンド部18は、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置26と所定の通信速度で通信する。
無線部12は、信号処理部14、モデム部16、ベースバンド部18で処理されるベースバンドの信号と無線周波数の信号間の周波数変換処理、増幅処理、ADまたはDA変換処理等を行う。
アンテナ22は、無線周波数の信号を送受信処理する。アンテナの指向性は任意でよく、アンテナ22のアンテナ数はNとされる。
制御部20は、無線部12、信号処理部14、モデム部16、ベースバンド部18のタイミングやチャネル配置を制御する。また、適応変調処理を実行して、モデム部16で使用される変調方式を決定する。詳細は後述するが、信号処理部14による空間の分割によって多重接続した端末装置26の数にもとづいて、適応変調のためのしきい値を設定し、しきい値とEVM計算部202で計算したEVMにもとづいて、端末装置26と通信する際の通信速度を決定する。
図2は、実施例1に係るバーストフォーマットを示す。これは簡易型携帯電話システムのバーストフォーマットである。バーストの先頭から4シンボルの間に、タイミング同期に使用するためのプリアンブルが、それに続く8シンボルの間に、ユニークワードが配置されている。プリアンブルとユニークワードは、基地局装置10や端末装置26にとって既知であるため、後述するトレーニング信号としても使用できる。本実施例では、説明の簡略化のために図2に示した簡易型携帯電話システムのバーストフォーマットを対象にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図3は、実施例1に係るチャネル配置を示す。ここでは、SDMAによる空間分割の多重度を4としており、この多重度「4」が図1のM個の信号処理部14に対応する。さらに図3は、TDMAによる時間分割の多重度、すなわちタイムスロット数を3としており、その中にチャネル(1,1)からチャネル(3,4)の合計12チャネルを配置している。ひとつのチャネルにはひとつの端末装置26が割当てられている。また、図3は、上り回線あるいは下り回線のいずれかを示している。さらに、周波数軸方向などに多重化されていてもよい。
図4は、第1無線部12aの構成を示す。第1無線部12aは、スイッチ部36、受信部38、送信部40を含む。さらに、受信部38は、周波数変換部42、直交検波部44、AGC(Automatic Gain Control)46、AD変換部48を含み、送信部40は、増幅部50、周波数変換部52、直交変調部54、DA変換部56を含む。また、信号として、デジタル受信信号300と総称される第1デジタル受信信号300a、デジタル送信信号302と総称される第1デジタル送信信号302aを含む。
スイッチ部36は、無線部制御信号318の指示にもとづいて、受信部38と送信部40に対する信号の入出力を切りかえる。
受信部38の周波数変換部42と送信部40の周波数変換部52は、無線周波数の信号とひとつまたは複数の中間周波数の信号間の周波数変換を行う。
AGC46は、中間周波数のアナログ信号の振幅をAD変換部48のダイナミックレンジ内の振幅にするために、利得を自動的に制御する。
AD変換部48は、中間周波数のアナログ信号をデジタル信号に変換し、DA変換部56は、中間周波数のデジタル信号をアナログ信号に変換する。
直交検波部44は、中間周波数の信号から直交検波によって、ベースバンドのデジタル信号を生成する。なお、一般的にベースバンドの信号は同相成分と直交成分のふたつの成分を含んでいるので、ふたつの信号線によって示されるべきであるが、ここでは図の明瞭性からベースバンド信号をひとつの信号線によって示す。以下も同様である。一方、直交変調部54は、ベースバンドのデジタル信号から直交変調によって、中間周波数の信号を生成する。ここで、直交検波部44から出力されるデジタル信号をデジタル受信信号300、直交変調部54に入力されるデジタル信号をデジタル送信信号302とする。
増幅部50は、送信すべき無線周波数の信号を増幅する。
図5は、第1信号処理部14aの構成を示す。第1信号処理部14aは、参照信号生成部72、受信ウエイトベクトル計算部70、合成部68、受信応答ベクトル計算部200、送信ウエイトベクトル計算部76、分離部74を含む。さらに、合成部68は、乗算部78と総称される第1乗算部78a、第2乗算部78b、第N乗算部78n、加算部80を含み、分離部74は、乗算部82と総称される第1乗算部82a、第2乗算部82b、第N乗算部82nを含む。
また、信号として、合成信号304、分離前信号306、受信ウエイトベクトル308と総称される第1受信ウエイトベクトル308a、第2受信ウエイトベクトル308b、第N受信ウエイトベクトル308n、送信ウエイトベクトル310と総称される第1送信ウエイトベクトル310a、第2送信ウエイトベクトル310b、第N送信ウエイトベクトル310n、参照信号312、入力制御信号314と総称される第1入力制御信号314a、出力制御信号316と総称される第1出力制御信号316a、受信応答ベクトル402を含む。
参照信号生成部72は、図2に示したプリアンブル信号を記憶しており、トレーニング期間中は、記憶したプリアンブル信号を参照信号312として出力し、トレーニング終了後は、合成信号304を判定して判定した信号を参照信号312として出力する。なお、トレーニング終了の判定は、第1入力制御信号314aによって通知されるものとする。
受信ウエイトベクトル計算部70は、デジタル受信信号300の重み付けに必要な受信ウエイトベクトル308を、RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムやLMS(Least Mean Squares)アルゴリズムなどの適応アルゴリズムによって計算する。なお、適応アルゴリズムの演算は、デジタル受信信号300、合成信号304、参照信号312にもとづいてなされる。例えば、LMSアルゴリズムは次のように示される。
Figure 2005341405
ここで、Wは受信ウエイトベクトル308、μは忘却係数、uは、デジタル受信信号300、eは符号間干渉を示した誤差、すなわち合成信号304と参照信号312との間の誤差を示す。
乗算部78は、デジタル受信信号300を受信ウエイトベクトル308で重み付けする。加算部80は、乗算部78からの出力を加算して、合成信号304を出力する。
受信応答ベクトル計算部200は、送信信号に対する受信信号の受信応答特性として受信応答ベクトル402を計算する。そのために、受信応答ベクトル計算部200は、デジタル受信信号300と参照信号312の間における第1の相関行列を計算する。なお、参照信号312は第1信号処理部14a内からだけではなく、図示しない信号線によって、他の端末装置26に対応する第2信号処理部14b、第M信号処理部14mなどからも入力されるものとする。説明の便宜のため端末装置26の数を2とし、第1の端末装置26に対応する参照信号はS1(t)、第2の端末装置26に対応する参照信号はS2(t)と示す。さらに、基地局装置10のアンテナ22の数を2とすれば、第1デジタル受信信号300aに相当するx1(t)、第2デジタル受信信号300bに相当するx2(t)は、次の式で示される。
Figure 2005341405
ここで、hijは、第i番目の端末装置26から第jアンテナ22jまでの応答特性であり、また雑音は無視する。第1の相関行列R1は、Eをアンサンブル平均として、次の式で示される。
Figure 2005341405
受信応答ベクトル計算部200は、参照信号間の第2の相関行列R2を計算し、これは次の式で示される。
Figure 2005341405
受信応答ベクトル計算部200は、第2の相関行列R2の逆行列を計算する。
最終的に受信応答ベクトル計算部200は、第2の相関行列R2の逆行列と第1の相関行列R1を乗算し、次の式のように受信応答ベクトル402を計算する。また、計算した受信応答ベクトル402は、第1出力制御信号316aによって出力される。なお、受信ウエイトベクトル計算部70で計算された受信ウエイトベクトル308が第1出力制御信号316aとして出力されてもよい。
Figure 2005341405
送信ウエイトベクトル計算部76は、分離前信号306の重み付けに必要な送信ウエイトベクトル310を、受信応答特性である受信ウエイトベクトル308や受信応答ベクトル402から推定する。送信ウエイトベクトル310の推定方法は、任意とするが、最も簡易な方法として、受信ウエイトベクトル308や受信応答ベクトル402をそのまま使用すればよい。あるいは、受信処理と送信処理の時間差で生じる伝搬環境のドップラー周波数変動を考慮して、従来の技術によって、受信ウエイトベクトル308あるいは受信応答ベクトル402を補正してもよい。なお、送信ウエイトベクトル310の推定には、受信ウエイトベクトル308と受信応答ベクトル402のどちらかのみを使用してもよいが、通常は受信ウエイトベクトル308を使用し、受信ウエイトベクトル308に含まれる誤差が大きいと判断された場合に、受信応答ベクトル402を使用する。
乗算部82は、分離前信号306を送信ウエイトベクトル310で重み付けし、デジタル送信信号302を出力する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリのロードされた予約管理機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図6は、EVM計算部202で計算されるEVMの概要を示し、ここではIQ座標平面でのπ/4シフトQPSKシンボル点を示す。図中の黒丸印が本来のπ/4シフトQPSKシンボル点を示し、X印が受信した信号の受信シンボル点を示す。なお、信号処理部14においてアダプティブアレイ信号処理が実行されているので、図6はひとつの端末装置26に対するIQ座標平面でのπ/4シフトQPSKシンボル点を示す。図示のごとく、伝送路での雑音や干渉波によって、受信した信号の受信シンボル点が本来のπ/4シフトQPSKシンボル点からずれている。図において矢印で示したずれが、EVMである。なお、EVMは、例えば、Wayne Music,Broadcom Corp.による”Statistical Analysis of Noise Measure Accuracy”(IEEE P802.15 Wireless Personal Area Networks,2001年3月8日)に開示されている。
EVM計算部202は、EVMを次のように計算する。図6での本来のπ/4シフトQPSKシンボル点の座標を(di,dq)とし、受信シンボル点を(yi,yq)とすれば、EVMは次のように示される。
(数6)
EVM = (yi−di)+(yq−dq)
なお、EVMの計算に関する詳細は、前述の文献に記載されているので、ここでの説明を省略する。
図7は、通信システム100におけるEVMとBER(Bit Error Rate)との関係を示す。図は、計算機シミュレーションで得られた結果にもとづいたものである。図中において、黒丸印は変調方式がQPSKの場合を示し、白丸印は変調方式が16QAMの場合を示す。図示のごとく、QPSKと16QAMにおいて、同一の通信品質、例えばBER=1×10−3を満たすEVMは、16QAMの方が小さい値となる。すなわち、EVMが小さければ、16QAMのように通信速度の高い変調方式でも所定の通信品質を満足できるが、EVMが大きくなれば、通信速度の高い変調方式で所定の通信品質を満足できず、QPSKのように通信速度の低い変調方式を使用すべきである。
そのため、適応変調を実行するために予め計算機シミュレーション等によって図7のようなEVMとBERの関係を取得し、通信速度の高い変調方式が基準となる通信品質を満たす場合のEVMの値をしきい値として設定する。受信した信号のEVMがしきい値以下であれば通信速度の高い変調方式を選択し、受信した信号のEVMがしきい値より大きければ通信速度の低い変調方式を選択する。このような選択は、次に説明する制御部20で実行される。
図8は、制御部20の構成を示す。制御部20は、入力部214、決定部216、しきい値管理部218、チャネル管理部220を含み、決定部216は、多重数検出部212を含む。
入力部214は、ひとつの端末装置26を単位にしてEVM値信号330を入力する。
チャネル管理部220は、基地局装置10が複数の端末装置26に割り当てているチャネルを管理する。すなわち、図3のごとく、チャネル(1,1)からチャネル(3,4)に端末装置26を割り当てているかについての情報、およびそれらのチャネルに割り当てた端末装置26の識別番号を記憶する。さらに、それらのチャネルに割り当てた端末装置26との間で使用されている変調方式も記憶する。端末装置26との通信において上下回線で同一の変調方式を使用している場合に、チャネル管理部220は当該変調方式を記憶するが、上下回線で異なった変調方式を使用している場合に、チャネル管理部220は上下回線の変調方式をそれぞれ記憶する。また、チャネル管理部220に記憶された情報は、端末装置26の新たな接続、切断、および変調方式の変更に応じて、決定部216からの指示によって随時書き換えられる。
しきい値管理部218は、適応変調に使用するためのしきい値を記憶する。図9は、しきい値管理部218に記憶されたしきい値を示す。「SDMA端末数」は、同一のタイムスロットで接続している端末装置26の数を示す。これは、例えば、図3のタイムスロット1に対して、チャネル(1,1)から(1,4)の4つのチャネルのうちで端末装置26に割り当てられているチャネルの数に相当する。「QPSK→16QAM」は、QPSKから16QAMへ変調方式が変更される場合、すなわち通信速度の高い変調方式に変更される場合のしきい値を示す。このうち、「A1」は、「SDMA端末数」が「1」の場合のしきい値であるが、図7で説明したように、予め取得されたEVMとBERの関係から決定される。
「A2」から「A4」は、「SDMA端末数」が「2」から「4」に増加した場合のしきい値である。これらの値は、「SDMA端末数」が増加するにしたがって小さくなるように設定されている。すなわち、「SDMA端末数」が増加すると、EVMがより小さくならなければしきい値以下の条件を満たさず、その結果、16QAMへの変調方式の変更が決定されにくくなる。これは、SDMA端末数が増加すれば、端末装置26と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定しているともいえる。なお、SDMA端末数の増加によってしきい値を低下させることは、EVMが変動しやすくなることに対するマージンであるともいえる。「SDMA端末数」が「2」から「4」にそれぞれ対応したしきい値は、図7とは別の計算機シミュレーションによって設定されてもよいし、図7の計算機シミュレーションの結果から所定の値だけ小さくする操作によって設定されてもよい。
「16QAM→QPSK」は、16QAMからQPSKへ変調方式が変更される場合、すなわち通信速度の低い変調方式に変更される場合のしきい値を示す。「SDMA端末数」が「1」の場合に、16QAMからQPSKへ変調方式が変更される場合のしきい値「B1」は、それと反対にQPSKから16QAMへ変調方式が変更される場合のしきい値「A1」と独立して設定されている。これは、QPSKと16QAMが交互に選択されるような場合、すなわち短期間で変調方式が変更され続ける場合を防止するためである。つまり、ヒステリシスを持たせるためである。具体的には、「B1」は「A1」よりも大きな値に設定される。変調方式がQPSKで通信している場合、図1のEVM計算部202で計算したEVMが「A1」よりも小さくなれば、変調方式を16QAMへ変更する。その後、EVMがある程度大きくなっても、「B1」が「A1」よりも大きな値に設定されているので、直ちに変調方式がQPSKに変更されない。最初の変調方式が16QAMである場合も同様である。
「B2」から「B4」は、「SDMA端末数」が「2」から「4」に増加した場合のしきい値である。「B2」から「B4」は、「B1」の場合と同様に、「A2」から「A4」にそれぞれ対応し設定される。
また、しきい値は次のように設定されてもよい。図9の「SDMA端末数」の代わりに、「SDMAを実行しているか」、すなわち「SDMA端末数」が「1」である場合と、それ以外の場合にしきい値を分類し、かつSDMAを実行していれば、SDMAを実行していない場合よりしきい値を小さい値に設定する。すなわち、SDMAを実行していれば、端末装置26と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定する。この変形例は、装置構成が容易になる利点を有する。
図8に戻る。多重数検出部212は、制御部20から同一のタイムスロットで接続している端末装置26の数、すなわち前述のSDMA端末数を検出する。
決定部216は、しきい値管理部218に記憶したしきい値のうち、多重数検出部212で検出したSDMA端末数に対応したしきい値を選択する。また、チャネル管理部220から現在の変調方式を取得し、選択したしきい値のうち、16QAMからQPSKへ変調方式が変更される場合のしきい値あるいはQPSKから16QAMへ変調方式が変更される場合のしきい値を選択する。さらに、入力部214を介して取得したEVMと選択したしきい値を比較して、該当する端末装置26に対する変調方式を決定する。決定した変調方式は、図1のモデム部制御信号320としてモデム部16に伝送される。また、決定した変調方式を端末装置26への下り信号に含めて端末装置26に対して送信する。
図10は、基地局装置10による変調方式を決定する手順を示すフローチャートである。多重数検出部212は、SDMA端末数を取得する(S10)。決定部216は、チャネル管理部220から現在の変調方式を取得する(S12)。決定部216は、取得したSDMA端末数と変調方式にもとづいて、しきい値管理部218から適応変調の制御に使用すべきしきい値を取得する(S14)。決定部216は、入力部214を介して、EVMを取得する(S16)。決定部216は、EVMとしきい値を比較する(S18)。EVMがしきい値以下であれば(S20のY)、決定部216は多値数の多い変調方式を選択する(S22)。一方、EVMがしきい値以下でなければ(S20のN)、決定部216は多値数の少ない変調方式を選択する(S24)。ここで、現在の変調方式と選択された変調方式が同一であれば、実質的に変調方式は変更されない。
これまでは、図1の制御部20が、図1のEVM計算部202で計算されたEVM、すなわち上り回線に対応するEVMにもとづいて変調方式を決定した。これは、上下回線の変調方式が同一である場合、および上下回線の変調方式が異なり、かつ上り回線の変調方式を決定する場合に有効である。ここで、上下回線の変調方式が異なり、かつ下り回線の変調方式を決定する場合にEVMを計算する形態を説明する。なお、本実施例の通信システム100は簡易型携帯電話システムを対象としているので、上下回線の変調方式が異なる場合であっても変調方式の決定は制御部20でなされる。そのため、下り回線のEVMを計算する端末装置26を説明する。
図11は、端末装置26の構成を示す。端末装置26は、ベースバンド部28、モデム部30、無線部32、EVM計算部240、制御部242を含む。
ベースバンド部28は、端末装置26と接続したPCや、端末装置26内部のアプリケーションとのインターフェースであり、通信システムで伝送の対象となる情報信号の送受信処理を行う。また、誤り訂正や自動再送処理がなされてもよいが、ここでは説明を省略する。
モデム部30は、変調処理として、QPSK、16QAMの変調方式によって、送信すべき情報信号を変調する。また、復調処理として、受信信号を復調して、送信された情報信号を再生する。なお、変調処理および復調処理で使用されるQPSKあるいは16QAMの選択は、図1の基地局装置10からの指示によって実行される。すなわち、変調方式の決定は基地局装置10で行い、モデム部30は当該決定に従って動作する。
アンテナ34は、無線周波数の信号を送受信処理する。アンテナの指向性は任意でよい。
EVM計算部240は、モデム部30で復調されるべき信号あるいは復調された信号のEVMを計算する。EVMは、基地局装置10との間の伝送路の特性、より厳密には、下り回線の伝送路の特性に相当する。計算したEVMは、端末装置26から基地局装置10への上り回線の信号に含めて送信される。すなわち、端末装置26は、EVMを計算するが、計算したEVMにもとづく変調方式の選択は、前述したように基地局装置10でなされる。
制御部242は、ベースバンド部28、モデム部30、無線部32、EVM計算部240のタイミングを制御する。また、基地局装置10によって送信された下り信号から、変調方式に関する情報を抽出し、抽出した変調方式をモデム部30に対して指示する。
図12は、基地局装置10と端末装置26の間の変調方式を変更する手順を示すシーケンス図である。基地局装置10と端末装置26は、QPSKで通信を実行している(S30)。端末装置26は、測定したEVMを基地局装置10に通知する(S32)。基地局装置10は、受信したEVMにもとづいて、変調方式を決定する処理を実行する(S34)。ここで、変調方式を決定する処理は、EVMを計算する代わりに受信したEVMを使用する点で異なるが、それ以外は前述の通りである。基地局装置10は、決定した変調方式を端末装置26に通知するが、決定した変調方式が16QAMの場合は、変調方式を変更する通知に相当する(S36)。基地局装置10と端末装置26は、16QAMで通信を実行する(S38)。
本発明の実施例によれば、SDMAで多重接続している端末装置の数に応じて適応変調を実行する際のしきい値を決定するので、端末装置の数の影響を考慮して適応変調を実行できる。また、SDMAで多重接続している端末装置の数が多ければ、EVMが変動する可能性が高いといえるので、通信品質の低下を防ぎつつ通信速度が高速になるような変調方式を決定できる。また、SDMAで多重接続している端末装置の数が少なければ、EVMが変動する可能性が低いといえるので、通信速度が高速になるような変調方式を決定できる。また、SDMAで多重接続している端末装置の数が多ければ、現在のEVMが小さくても将来的に大きくなる可能性が高いといえるので、通信品質の低下を防ぎつつ通信速度が高速になるような変調方式を決定できる。また、SDMAで多重接続している端末装置の数が少なければ、現在のEVMが小さく、かつ将来的に大きくなる可能性も低いといえるので、通信速度が高速になるような変調方式を決定できる。また、SDMAによって多重接続しているか否かに応じて適応変調を実行する際のしきい値を切り替えるだけなので、SDMAによる多重接続の影響を考慮した適応変調を実行でき、かつ処理も容易になる。
(実施例2)
本発明の実施例2は、実施例1と同様に簡易型携帯電話システムのようなTDMA通信にもとづく通信システムであって、さらに複数の端末装置を空間分割多重によって接続する通信、すなわちSDMA通信も実行可能な通信システムにおける基地局装置に関する。また、基地局装置は、端末装置との通信に使用する変調方式を適応変調方式によって決定する。実施例2に係る基地局装置は、実施例1と同様に計算したEVMをしきい値と比較し、比較した結果にもとづいて端末装置との通信に使用すべき変調方式を決定する。しかしながら、しきい値を決定する手段が実施例1と異なる。実施例1では、SDMAによって多重接続している端末装置の数に応じてしきい値を設定した。実施例2では、しきい値を設定するために、アダプティブアレイ信号処理において計算される受信ウエイトベクトルを使用する。
基地局装置が複数の端末装置を接続している場合、それぞれの端末装置に対する受信ウエイトベクトルを計算する。さらに計算した受信ウエイトベクトルの相関値を計算する。例えば、第1端末装置から第3端末装置の3台の端末装置を接続しており、その中の第1端末装置の変調方式を決定する場合、第1端末装置とそれ以外の端末装置との相関値、すなわち第1端末装置と第2端末装置の相関値、第1端末装置と第3端末装置の相関値を計算する。基地局装置は、ふたつの相関値のうち、値が大きい方の相関値を選択する。また、基地局装置は、予め計算されうる相関値の値を複数の領域に分割し、分割した複数の領域にそれぞれ対応した複数のしきい値を記憶している。選択した相関値を分割した複数の領域と比較して、選択した相関値が含まれる領域に対応したしきい値を選択し、選択したしきい値とEVMにもとづいて変調方式を決定する。
大きい値の相関値に対応した領域は、他の端末装置に対する信号の干渉が大きい場合に相当し、小さい値の相関値に対応した領域は、他の端末装置に対する信号の干渉が小さい場合に相当する。前者に対するしきい値が、通信速度の低い変調方式が選択されやすくなるように設定され、後者に対するしきい値が、通信速度の高い変調方式が選択されやすくなるように設定される。前者の場合に計算したEVMが小さい値になっても、干渉が大きい環境であるために、EVMが大きくなる可能性が高い。そのため、予め前述したようなしきい値を設定し、通信速度の低い変調方式が選択されやすくなるようにする。一方、後者の場合に計算したEVMが大きい値になっても、干渉が小さい環境であるために、EVMが小さくなる可能性が高い。そのため、予め前述したようなしきい値を設定し、通信速度の高い変調方式が選択されやすくなるようにする。
図13は、実施例2に係る基地局装置10の構成を示す。図13の基地局装置10は、図1の基地局装置10と比較して、相関値計算部204を含み、信号として相関値信号332を含む。また、図1の基地局装置10と同一の部分に関しては、説明を省略する。
信号処理部14、モデム部16、ベースバンド部18は、SDMAによって接続した少なくともひとつの図示しない端末装置26と所定の通信速度で通信する。ここで、信号処理部14は、図5に示した構成を有しており、受信ウエイトベクトル計算部70がSDMAによって接続した少なくともひとつの端末装置26に対する受信ウエイトベクトルをそれぞれ計算し、計算した受信ウエイトベクトルを出力制御信号316として出力する。また、受信応答ベクトル計算部200で計算した受信応答ベクトルを受信ウエイトベクトルの代わりに出力制御信号316として出力してもよい。
相関値計算部204は、出力制御信号316を入力し、計算した受信ウエイトベクトル間の相関値を計算する。ここで、SDMAによって接続した端末装置26の台数を3台とし、それらを第1端末装置26aから第3端末装置26cと示す。さらに、説明の簡潔性のために第1端末装置26aのみを適応変調の対象として説明すれば、相関値計算部204は、第1端末装置26aに対する受信ウエイトベクトルと第2端末装置26bに対する受信ウエイトベクトルとの相関値、および第1端末装置26aに対する受信ウエイトベクトルと第3端末装置26cに対する受信ウエイトベクトルとの相関値をそれぞれ計算し、計算した値が大きい方の相関値を選択する。また、選択した相関値は、相関値信号332として出力する。なお、ここでは大きい方の相関値を選択したが、相関値計算部204の処理はこれに限られず、ふたつの相関値に平均等の統計処理を施してひとつの新たな相関値を生成してもよい。
制御部20は、相関値計算部204で計算した相関値にもとづいて、適応変調のためのしきい値を設定し、EVM計算部202で計算したEVMとしきい値にもとづいて、端末装置26と通信する際の通信速度を決定する。詳細は後述する。
図14は、制御部20の構成を示す。制御部20は、図8の制御部20と比較して、第1入力部222、第2入力部224を含む。
第1入力部222は、相関値信号332を入力する。第2入力部224は、図8の入力部214と同様に、ひとつの端末装置26を単位にしてEVM値信号330を入力する。
しきい値管理部218は、適応変調に使用するためのしきい値を記憶する。図15は、しきい値管理部218に記憶されたしきい値を示す。図15は、図9の「SDMA端末数」が「相関値」に変更されている。ここでは、図示のごとく相関値を4つの領域に分類しており、4つの領域の境界を規定する値は、X1<X2<X3<X4のように定義されている。図中の「C≦X1」に対応する相関値CがX1以下の領域は、相関値が最小の領域である。さらに、「X1<C≦X2」、「X2<C≦X3」、「X3<C」の順に相関値が大きい値の領域に対応する。
「C≦X1」の領域であれば、計算したEVMにかかわらず干渉の影響が小さいと推定でき、「X3<C」の領域であれば、計算したEVMにかかわらず干渉の影響が大きいと推定できる。その結果、図の「QPSK→16QAM」と「16QAM→QPSK」に記載されたしきい値「A1」から「A4」および「B1」から「B4」は、図9におけるしきい値「A1」から「A4」および「B1」から「B4」と同様に、計算した相関値が大きくなれば、端末装置26と通信する際の通信速度が低い値になるように決定される。そのため、ここでは、しきい値「A1」から「A4」および「B1」から「B4」についての説明は省略する。
図16は、基地局装置10による変調方式を決定する手順を示すフローチャートである。多重数検出部212は、相関値を取得する(S50)。決定部216は、チャネル管理部220から現在の変調方式を取得する(S52)。決定部216は、取得した相関値と変調方式にもとづいて、しきい値管理部218から適応変調の制御に使用すべきしきい値を取得する(S54)。決定部216は、第2入力部224を介して、EVMを取得する(S56)。決定部216は、EVMとしきい値を比較する(S58)。EVMがしきい値以下であれば(S60のY)、決定部216は多値数の多い変調方式を選択する(S62)。一方、EVMがしきい値以下でなければ(S60のN)、決定部216は多値数の少ない変調方式を選択する(S64)。ここで、現在の変調方式と選択された変調方式が同一であれば、実質的に変調方式は変更されない。
本発明の実施例によれば、相関値に応じて適応変調を実行する際のしきい値を決定するので、他の端末装置による干渉の影響を考慮して適応変調を実行できる。また、相関値が大きければ、現在のEVMが小さくても将来的に大きくなる可能性が高いといえるので、通信品質の低下を防ぎつつ通信速度が高速になるような変調方式を決定できる。また、相関値が小さければ、現在のEVMが小さく、かつ将来的に大きくなる可能性も低いといえるので、通信速度が高速になるような変調方式を決定できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例1と2において、通信システム100は、簡易型携帯電話システムを対象とした。しかしこれに限らず例えば、無線LAN(Local Area Network)などであってもよい。本変形例によれば、様々な通信システムに対して本発明を適用可能になる。つまり、複数の端末装置26を空間分割多重接続し、かつ適応変調を実行する通信システムであればよい。
本発明の実施例1と2において、端末装置26に対する通信速度は変調方式によって決定されるとして、決定部216は変調方式を決定している。しかしこれに限らず例えば、誤り訂正における符号化率を複数種類設け、決定部216は、変調方式と同様にひとつの符号化率を選択することによって通信速度を決定してもよい。本変形例によれば、通信速度をより細かく設定可能である。つまり、通信速度の決定に影響を与える要素であればよい。
本発明の実施例1と2において、EVM計算部202は、伝送路の特性としてEVMを計算している。しかしこれに限らず例えば、伝送路の特性が、受信レベル、誤り率、干渉波レベルのようなパラメータによって規定されてもよい。なお、これらのパラメータの測定は、従来の方法によってなされればよく、ここでは説明を省略する。また、基地局装置10や端末装置26は、以上のパラメータを導出する手段を備えるものとする。さらに、ふたつ以上のパラメータを組み合わせて、適応変調を実行してもよい。本変形例によれば、通信システム100での通信品質に影響を及ぼすパラメータを使用して、適応変調を実行できる。つまり、通信品質と関連したパラメータであればよい。
実施例1に係る通信システムの構成を示す図である。 実施例1に係るバーストフォーマットを示す図である。 実施例1に係るチャネル配置を示す図である。 図1の第1無線部の構成を示す図である。 図1の第1信号処理部の構成を示す図である。 図1のEVM計算部で計算されるEVMの概要を示す図である。 図1の通信システムにおけるEVMとBERとの関係を示す図である。 図1の制御部の構成を示す図である。 図8のしきい値管理部に記憶されたしきい値を示す図である。 図1の基地局装置による変調方式を決定する手順を示すフローチャートである。 図1の端末装置の構成を示す図である。 図1の基地局装置と図11の端末装置の間の変調方式を変更する手順を示すシーケンス図である。 実施例2に係る基地局装置の構成を示す図である。 図13の制御部の構成を示す図である。 図14のしきい値管理部に記憶されたしきい値を示す図である。 図13の基地局装置による変調方式を決定する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 基地局装置、 12 無線部、 14 信号処理部、 16 モデム部、 18 ベースバンド部、 20 制御部、 22 アンテナ、 24 ネットワーク、 26 端末装置、 28 ベースバンド部、 30 モデム部、 32 無線部、 34 アンテナ、 36 スイッチ部、 38 受信部、 40 送信部、 42 周波数変換部、 44 直交検波部、 46 AGC、 48 AD変換部、 50 増幅部、 52 周波数変換部、 54 直交変調部、 56 DA変換部、 68 合成部、 70 受信ウエイトベクトル計算部、 72 参照信号生成部、 74 分離部、 76 送信ウエイトベクトル計算部、 78 乗算部、 80 加算部、 82 乗算部、 100 通信システム、 200 受信応答ベクトル計算部、 202 EVM計算部、 204 相関値計算部、 212 多重数検出部、 214 入力部、 216 決定部、 218 しきい値管理部、 220 チャネル管理部、 222 第1入力部、 224 第2入力部、 240 EVM計算部、 242 制御部、 300 デジタル受信信号、 302 デジタル送信信号、 304 合成信号、 306 分離前信号、 308 受信ウエイトベクトル、 310 送信ウエイトベクトル、 312 参照信号、 314 入力制御信号、 316 出力制御信号、 318 無線部制御信号、 320 モデム部制御信号、 322 ベースバンド部制御信号、 330 EVM値、 332 相関値、 402 受信応答ベクトル。

Claims (9)

  1. 空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信する通信部と、
    前記少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出する導出部と
    前記導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、前記少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定する決定部とを備え、
    前記決定部は、空間の分割によって多重接続した端末装置の数にもとづいて、しきい値を設定することを特徴とする無線装置。
  2. 前記決定部は、前記空間の分割によって多重接続した端末装置の数が増加すれば、前記少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定することを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記決定部は、前記空間の分割によって多重接続した端末装置の数として、前記通信部が空間の分割による多重接続を実行しているか否かの情報を使用し、かつ空間の分割による多重接続を実行していれば、前記少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定することを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  4. 空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信する通信部と、
    前記少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出する導出部と
    前記導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、前記少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定する決定部とを備え、
    前記通信部は、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置に対する受信ウエイトベクトルをそれぞれ計算する受信ウエイトベクトル計算部と、
    前記計算した受信ウエイトベクトル間の相関値を計算する相関値計算部とを備え、
    前記決定部は、前記計算した相関値にもとづいて、しきい値を設定することを特徴とする無線装置。
  5. 前記決定部は、前記計算した相関値が大きくなれば、前記少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度が低い値になるようなしきい値を設定することを特徴とする請求項4に記載の無線装置。
  6. 空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信する場合に、前記少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性としきい値にもとづいて、前記少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定し、さらに空間の分割によって多重接続した端末装置の数にもとづいて、しきい値を設定することを特徴とする通信方法。
  7. 空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信する場合に、前記少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性としきい値にもとづいて、前記少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定し、さらに空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置に対する受信ウエイトベクトルをそれぞれ計算し、前記計算した受信ウエイトベクトル間の相関値にもとづいて、しきい値を設定することを特徴とする通信方法。
  8. 無線ネットワークを介して、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信するステップと、
    前記少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出するステップと
    前記導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、前記少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定するステップとを備え、
    前記決定するステップは、前記通信するステップでの空間の分割によって多重接続した端末装置の数をメモリに記憶し、当該記憶した端末装置の数にもとづいて、しきい値を設定することをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 無線ネットワークを介して、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置と所定の通信速度で通信するステップと、
    前記少なくともひとつの端末装置との間の伝送路の特性を導出するステップと
    前記導出した伝送路の特性としきい値にもとづいて、前記少なくともひとつの端末装置と通信する際の通信速度を決定するステップとを備え、
    前記通信するステップは、空間の分割によって多重接続した少なくともひとつの端末装置に対する受信ウエイトベクトルをそれぞれ計算してメモリに記憶するステップと、
    前記記憶した受信ウエイトベクトル間の相関値を計算するステップとを備え、
    前記決定するステップは、前記計算した相関値をメモリに記憶し、当該記憶した相関値にもとづいて、しきい値を設定することをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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