JPWO2014207998A1 - 無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法 Download PDF

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Abstract

変調方式ごとに送信電力が異なる場合に変調方式の変更を安定させることが可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法を提供する。無線通信装置(1)は、変調方式判定手段(12)と、送信手段(14)とから構成される。変調方式判定手段(12)は、例えば送信局である他の無線通信装置から受信された無線信号の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定する。送信手段(14)は、変調方式判定手段(12)によって判定された変調方式を示す判定変調方式情報を、他の無線通信装置に対して送信する。変調方式判定手段(12)は、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように構成されている。

Description

本発明は、無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法に関し、特に、受信電力に応じて変調方式を変更可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法に関する。
最適な無線通信を行うための技術として、伝搬路の状態に応じて変調方式を変更する適応変調方式がある。適応変調方式では、受信電力に応じて変調方式を切り替える技術が提案されている。
適応変調方式の技術として、例えば、特許文献1には、受信信号の強度を検出する手段と、該検出した受信信号の強度に基づいて、時定数を長くとった平均値を演算する第1の平均演算手段と、時定数を短くとった平均値を演算する第2の平均演算手段と、前記第1の平均演算手段の出力が任意に定めた第1の閾値を上回った場合は、前記複数の変調方式を現在選択している変調方式より変調値数が大きい変調方式へ移行し、前記第2の平均演算手段の出力が任意に定めた第2の閾値を下回った場合は、前記複数の変調方式を現在選択している変調方式より変調値数が小さい変調方式へ移行する適応変調方法が開示されている。
また、特許文献2には、変調多値数が増加する方向に変調方式を変更する際に、先に送信電力を低くし、その後で変調多値数を増加するように変調方式を変更することによって、送信ひずみの発生を抑制する技術が開示されている。
特開2005−94605号公報 国際公開第2012/074041号
適応変調方式において、高い多値数の変調方式は、信号のひずみに対する耐性が弱いので、ビット誤りを発生させないように、最大送信電力を低く設定することが行われている。言い換えれば、変調方式によって、送信電力が異なるように設定されている。
このような場合において、多値数が低い変調方式における最大送信電力が設定された状態から、多値数が高い変調方式に変更されると、送信電力が、変更後の変調方式における最大送信電力を超える可能性がある。そのような条件下では、電力増幅後の変調波にひずみが生じることによって、ビット誤りが発生しやすくなる。そこで、特許文献2に開示されているように、変調多値数が増加する方向に変調方式を変更する際に、先に送信電力を低くし、その後で変調多値数を増加するように変調方式を変更する技術がある。なお、変調多値数とは、1シンボルあたりのビット数である。
ここで、特許文献1の技術においては、受信信号の平均値が第1の閾値を上回った場合に、変調値数が大きい変調方式へ移行するようになっている。このような場合に、上述したようにビット誤りの発生を抑制するため、先に送信電力を低くし、その後で変調多値数を増加するように変調方式を変更するようにすると、第1の閾値を上回った後で送信電力が低くなるために、受信電力が小さくなる。そのため、受信電力が第1の閾値を下回る可能性があり、このような場合、変更前の、多値数が低い変調方式に戻すような制御がなされる。
そして、多値数が低い変調方式に変更されると、最大送信電力が高くなるように制御されるので、再び、受信電力が第1の閾値を上回る可能性があり、このような場合、再び、変調多値数が増加するように変調方式が変更される。つまり、短期間で変調方式が繰り返し切り替わるように制御されるので、変調方式の変更が安定しないといった問題があった。
本発明の目的は、このような課題を解決するためになされたものであり、変調方式ごとに送信電力が異なる場合に変調方式の変更を安定させることが可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法を提供することにある。
本発明にかかる第1の無線通信装置は、他の無線通信装置から受信された無線信号の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定する変調方式判定手段と、前記変調方式判定手段によって判定された変調方式を示す判定変調方式情報を、前記他の無線通信装置に対して送信する送信手段とを有し、前記変調方式判定手段は、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように構成されている。
本発明にかかる第2の無線通信装置は、無線通信装置であって、当該無線通信装置から送信された無線信号を受信する他の無線通信装置の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定する変調方式判定手段と、当該無線通信装置の送信電力を予め定められた電力に制御する電力制御手段と、前記変調方式判定手段による判定結果に応じて変調方式を変更し、変更された変調方式で変調を行う変調手段とを有し、前記変調方式判定手段は、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように構成されている。
本発明にかかる無線通信システムは、受信側の無線通信装置の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定する変調方式判定手段と、送信側の無線通信装置の送信電力を予め定められた電力に制御する電力制御手段と、前記変調方式判定手段による判定結果に応じて変調方式を変更し、変更された変調方式で変調を行う変調手段とを有し、前記変調方式判定手段は、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように構成されている。
本発明にかかる第1の無線通信方法は、他の無線通信装置から受信された無線信号の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定し、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように処理し、前記判定された変調方式を示す判定変調方式情報を、前記他の無線通信装置に対して送信する。
本発明にかかる第2の無線通信方法は、受信側の無線通信装置の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定し、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように処理し、送信側の無線通信装置の送信電力を予め定められた電力に制御し、前記判定の結果に応じて変調方式を変更し、変更された変調方式で変調を行う。
本発明によれば、変調方式ごとに送信電力が異なる場合に変調方式の変更を安定させることが可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法を提供できる。
本発明の実施の形態にかかる無線通信システムの概要を示す図である。 実施の形態1にかかる無線通信システムを示す図である。 実施の形態1にかかる無線通信装置の構成を示す図である。 受信電力に応じて変調方式を判定する方法を説明するための図である。 実施の形態1にかかる、判定局として機能する無線通信装置の処理を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる、送信局として機能する無線通信装置の処理を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる、送信局である無線通信装置と、判定局である無線通信装置との通信を示すシーケンス図である。 実施の形態1にかかるタイムチャートを例示する図である。 比較例にかかるタイムチャートを例示する図である。 実施の形態2にかかる、判定局として機能する無線通信装置の処理を示すフローチャートである。 実施の形態3にかかる、判定局として機能する無線通信装置の処理を示すフローチャートである。 実施の形態4にかかる無線通信装置の構成を示す図である。
[本発明にかかる実施の形態の概要]
実施の形態の説明に先立って、図1を用いて、本発明にかかる実施の形態の概要を説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置1の概要を示す図である。図1に示すように、無線通信装置1は、変調方式判定手段12と、送信手段14とから構成される。なお、無線通信装置1は、例えば判定局(受信局)であってもよい。
変調方式判定手段12は、例えば送信局である他の無線通信装置から受信された無線信号の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定する。送信手段14は、変調方式判定手段12によって判定された変調方式を示す判定変調方式情報を、他の無線通信装置に対して送信する。変調方式判定手段12は、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように構成されている。
本発明の実施の形態にかかる無線通信装置1によれば、変調方式ごとに送信電力が異なる場合に変調方式の変更を安定させることができる。また、判定局(受信局)である無線通信装置と送信局である無線通信装置とで構成される無線通信システムによっても、変調方式ごとに送信電力が異なる場合に変調方式の変更を安定させることができる。
なお、変調方式判定手段12は、判定局(受信局)である無線通信装置1に設けられるとしたが、送信局である無線通信装置に設けられていてもよい。この場合、送信局である無線通信装置によっても、変調方式ごとに送信電力が異なる場合に変調方式の変更を安定させることができる。
[実施の形態1]
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
図2は、実施の形態1にかかる無線通信システム50を示す図である。無線通信システム50は、無線通信装置A100Aと、無線通信装置B100Bとから構成される。無線通信装置A100Aと無線通信装置B100Bとは、無線回線を介して無線通信可能に接続されている。
また、無線通信装置A100A及び無線通信装置B100Bは、それぞれデータ回線60A,60Bと接続されている。データ回線60A,60Bは、例えば通信事業者又はプロバイダ事業者等のネットワークと接続される回線である。無線通信装置A100A及び無線通信装置B100Bは、データ回線60A,60Bを介して、パケット又はフレーム等のユーザデータを送受信する。ここで、無線通信システム50は、例えば、イーサネット(登録商標)に準拠していてもよい。
無線通信装置A100A及び無線通信装置B100Bは、例えばディジタルマイクロ波通信装置であってもよい。また、無線通信装置A100A及び無線通信装置B100Bの一方は、携帯端末又は無線LAN(Local Area Network)装置であってもよく、他方は無線基地局又は無線LAN基地局であってもよい。
また、例えば、無線通信装置A100Aは、送信局として機能してもよく、無線通信装置B100Bは、判定局(受信局)として機能してもよい。つまり、無線通信装置A100Aが無線通信装置B100Bに対して無線信号を伝送し、無線通信装置B100Bがその無線信号を受信した際の受信電力に基づいて、判定局としての無線通信装置B100Bが変調方式を変更するか否かを判定するように構成してもよい。
以下、無線通信装置A100Aから無線通信装置B100Bに対してデータが伝送されることを前提として説明するが、無線通信装置B100Bから無線通信装置A100Aに対して無線信号が伝送されてもよい。この場合、無線通信装置B100Bが送信局として機能し、無線通信装置A100Aが判定局として機能する。
また、無線通信装置A100A及び無線通信装置B100Bは、同じ構成要素を有していてもよい。以下、無線通信装置A100A及び無線通信装置B100Bは、同じ構成要素を有していることを前提として説明する。また、以下、無線通信装置A100A及び無線通信装置B100Bを総称して、無線通信装置100と称する。
図3は、実施の形態1にかかる無線通信装置100の構成を示す図である。無線通信装置100は、アンテナ102、送信ベースバンド処理部112、変調器114、可変減衰器116、送信電力制御部118、増幅器120、受信電力検出器132、復調器134、受信ベースバンド処理部136及び受信変調方式判定部138を有する。
送信ベースバンド処理部112は、データ回線60を介して、送信対象となるデータ(入力データ)を受信する。入力データは、無線通信装置100において生成されるデータであってもよいし、データ回線60を介して無線通信装置100に接続された他の装置から送信されるデータであってもよい。
また、送信ベースバンド処理部112は、送信電力制御部118から、送信変調方式制御情報を受け付ける。また、送信ベースバンド処理部112は、受信変調方式判定部138から、判定変調方式情報を受け付ける。なお、送信変調方式制御情報は、変調器114において変調する際の変調方式を指定するための情報である。また、判定変調方式情報は、受信変調方式判定部138によって判定された変調方式を示す情報である。これらの送信変調方式制御情報及び判定変調方式情報については後述する。
また、送信ベースバンド処理部112は、入力データに対し、送信変調方式制御情報及び判定変調方式情報を、パケットヘッダ又は制御情報領域等に付加(多重化)して、送信無線フレームデータを生成する。さらに、送信ベースバンド処理部112は、生成された送信無線フレームデータを、変調器114に対して送信する。
変調器114は、送信ベースバンド処理部112から送信無線フレームデータを受信する。変調器114は、受信された送信無線フレームデータから送信変調方式制御情報を読み出す。変調器114は、読み出された送信変調方式制御情報に示された変調方式で送信無線フレームデータを変調し、送信変調信号を生成する。さらに、変調器114は、生成された送信変調信号を、可変減衰器116に対して送信する。
可変減衰器116は、送信電力制御部118による制御に応じて、送信電力を変更する。ここで、可変減衰器116は、送信電力を変更することが可能であればよく、例えば、電圧レベルを変更することによって送信電力を変更してもよいし、電流値を変更することによって送信電力を変更してもよい。
送信電力制御部118は、判定局として機能する無線通信装置100(無線通信装置B100B)からの判定変調方式情報を受信ベースバンド処理部136から受信する。また、送信電力制御部118は、判定変調方式情報に示された変調方式に対応した送信電力となるように、可変減衰器116を制御する。さらに、送信電力制御部118は、自身が受信した判定変調方式情報に示された変調方式を示す送信変調方式制御情報を生成し、送信ベースバンド処理部112に対して送信する。この送信電力制御部118の処理については後述する。
増幅器120は、例えば増幅率が固定された増幅器であってもよい。増幅器120は、可変減衰器116によって減衰された送信信号の送信電力(例えば電圧レベル)を、予め定められた増幅率で増幅させる。アンテナ102は、増幅器120によって増幅された送信信号を、電波として無線回線を介して、対向する無線通信装置100に対して送信する。
また、アンテナ102は、対向する無線通信装置100から送信された無線信号を受信する。ここで、受信された信号を、受信信号と称する。
受信電力検出器132は、受信信号の受信電力(受信レベル)を検出し、その受信電力の値を示す受信レベル情報を、受信変調方式判定部138に対して送信する。さらに、受信電力検出器132は、受信信号を復調器134に対して送信する。
復調器134は、後述するように、受信ベースバンド処理部136から受信された受信変調方式情報に示された変調方式で受信信号を復調して、受信無線フレームデータを生成する。さらに、復調器134は、生成された受信無線フレームデータを、受信ベースバンド処理部136に対して送信する。
受信ベースバンド処理部136は、受信無線フレームデータから、送信局として機能する無線通信装置100(無線通信装置A100A)において送信対象となっていたデータ(入力データ)を抽出する。さらに、受信ベースバンド処理部136は、抽出されたデータを出力データとして、データ回線60を介して送信する。データの出力先は、無線通信装置100が備える情報処理機能であってもよいし、データ回線60を介して無線通信装置100に接続された他の装置であってもよい。
また、受信ベースバンド処理部136は、受信無線フレームデータから、受信変調方式情報を抽出する。この受信変調方式情報は、送信元の無線通信装置100(送信局として機能する無線通信装置A100A)において付加された送信変調方式制御情報である。つまり、この受信変調方式情報は、送信元の無線通信装置100の変調器114によって用いられた変調方式を示す情報である。受信ベースバンド処理部136は、抽出された受信変調方式情報を、復調器134及び受信変調方式判定部138に対して送信する。
さらに、受信ベースバンド処理部136は、受信無線フレームデータから、判定変調方式情報を抽出する。この判定変調方式情報は、判定局として機能する無線通信装置100(無線通信装置B100B)において付加された判定変調方式情報である。受信ベースバンド処理部136は、抽出された判定変調方式情報を、送信電力制御部118に対して送信する。
復調器134は、受信ベースバンド処理部136から受信変調方式情報を受信する。そして、復調器134は、その受信した受信変調方式情報を用いて、次のタイミングで受信された受信変調信号に対して、復調を行う。言い換えれば、復調器134は、1つ前のタイミングで受信された受信変調信号が復調されて得られた受信無線フレームデータに含まれていた受信変調方式情報に示された変調方式で、受信変調信号を復調する。
受信変調方式判定部138は、変調方式判定手段12に対応する。受信変調方式判定部138は、例えば判定局として機能する無線通信装置100(無線通信装置B100B)において動作する。受信変調方式判定部138は、受信ベースバンド処理部136から受信された受信変調方式情報から、受信変調方式(受信信号の変調方式)を判断する。そして、受信変調方式判定部138は、図4を用いて説明するように、受信変調方式と、受信電力検出器132からの受信レベル情報に示された受信電力とに応じて、変調方式を判定する。
図4は、受信電力に応じて変調方式を判定する方法を説明するための図である。図4においては、受信変調方式がQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)及び16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)である場合の判定方法が例示されている。変調方式「QPSK」には、QPSKにおける受信電力の下限値であるQPSK下限閾値と、QPSKにおける受信電力の上限値であるQPSK上限閾値とが、予め設定されている。また、変調方式「16QAM」には、16QAMにおける受信電力の下限値である16QAM下限閾値と、16QAMにおける受信電力の上限値である16QAM上限閾値とが、予め設定されている。
つまり、受信変調方式がQPSKである場合、受信変調方式判定部138は、受信電力がQPSK上限閾値以下であってQPSK下限閾値以上となったときに、変調方式を維持、つまり変調方式をQPSKと判定する。また、受信変調方式がQPSKである場合、受信変調方式判定部138は、受信電力がQPSK上限閾値を上回ったときに、変調方式を変更、つまり変調方式を16QAMと判定する。
同様に、受信変調方式が16QAMである場合、受信変調方式判定部138は、受信電力が16QAM上限閾値以下であって16QAM下限閾値以上となったときに、変調方式を維持、つまり変調方式を16QAMと判定する。また、受信変調方式が16QAMである場合、受信変調方式判定部138は、受信電力が16QAM下限閾値を下回ったときに、変調方式を変更、つまり変調方式をQPSKと判定する。
なお、上位変調方式(変調多値数が大きい変調方式)の下限閾値と、下位変調方式(変調多値数が小さい変調方式)の上限閾値とは、ヒステリシス特性を有している。つまり、例えば、図4の例では、QPSK上限閾値は、16QAM下限閾値よりも大きな値となっている。このように、各閾値がヒステリシス特性を有していることによって、環境のわずかな変動によってQPSKと16QAMとの間で短時間の間に変調方式の変更が繰り返されることが防止される。
また、図4には、変調方式としてQPSK及び16QAMを例示したが、本実施形態にかかる変調方式は、例えば64QAM、128QAM又は256QAM等の任意の変調方式であってもよい。
受信変調方式判定部138(図3)は、例えば、現在の受信変調方式がQPSKである場合、受信電力がQPSK下限閾値以上であるか否か、及びQPSK上限閾値以下であるか否かを判断する。この場合、受信変調方式判定部138は、受信電力がQPSK上限閾値を超えたときに、変調方式を、QPSKから、変調多値数が大きい16QAMに変更すると判定する。同様に、受信変調方式判定部138は、受信電力がQPSK下限閾値未満となったときに、変調方式を、QPSKよりも変調多値数が小さい変調方式に変更すると判定する。
また、受信変調方式判定部138は、例えば、現在の受信変調方式が16QAMである場合、受信電力が16QAM下限閾値以上であるか否か、及び16QAM上限閾値以下であるか否かを判断する。この場合、受信変調方式判定部138は、受信電力が16QAM下限閾値未満となったときに、変調方式を、16QAMから、変調多値数が小さいQPSKに変更すると判定する。同様に、受信変調方式判定部138は、受信電力が16QAM上限閾値を超えたときに、変調方式を、16QAMよりも変調多値数が大きい変調方式に変更すると判定する。
さらに、受信変調方式判定部138は、変調方式を変更すると判定してから、判定結果固定期間を経過するまでの間、受信電力に関わらず、判定結果を固定するように構成されている。ここで、判定結果固定期間は、予め定められた期間であって、変調方式を変更すると判定してから、少なくとも受信側における変調方式が変更されるまでの期間である。具体的な処理については後述する。
以下、変調多値数が大きくなる方向に変調方式が変更される場合等の処理について、判定局として機能する無線通信装置100(無線通信装置B100B)、及び、送信局として機能する無線通信装置100(無線通信装置A100A)それぞれについて説明する。
図5は、判定局として機能する無線通信装置100(無線通信装置B100B)の処理を示すフローチャートである。
判定局である無線通信装置100(無線通信装置B100B)は、判定期間で受信電力が上限閾値を超えたか否かを判断する(S102)。ここで、判定期間とは、現在の環境下において最適な変調方式を判断するために受信電力を測定する期間である。具体的には、受信変調方式判定部138は、受信レベル情報に示された受信電力が、判定期間の間、上限閾値を超えたか否かを判断する。
さらに具体的には、判定局である無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、受信ベースバンド処理部136から受信された受信変調方式情報に示された変調方式から、現在の受信変調方式を判断する。受信変調方式判定部138は、その受信変調方式に対応する上限閾値と、受信レベル情報に示された受信電力とを、判定期間の間、比較する。
ここで、受信レベル情報は、一定期間における受信電力の平均値であってもよい。つまり、受信電力検出器132は、受信電力の平均値を受信レベル情報として受信変調方式判定部138に対して送信してもよい。このように、受信レベル情報を受信電力の平均値とすることによって、受信電力のノイズを除去して受信レベル情報に示される受信電力を平滑化することができる。
また、このように、受信レベル情報を受信電力の平均値とした場合、受信電力検出器132は、一定期間ごとに、受信電力の平均値である受信レベル情報を受信変調方式判定部138に対して送信し、受信変調方式判定部138は、その一定期間ごとに、上限閾値と、受信レベル情報に示された受信電力の平均値とを比較してもよい。そして、受信変調方式判定部138は、例えば5回、受信レベル情報に示された受信電力の平均値が上限閾値を超えた場合に、判定期間で受信電力が上限閾値を超えたと判定してもよい。
判定期間で受信電力が上限閾値を超えなかったと判定された場合(S102のNO)、判定局である無線通信装置B100Bは、判定変調方式(判定結果に対応する変調方式)を変更せず、現在の判定変調方式を示す判定変調方式情報を、送信局である無線通信装置A100Aに対して送信する(S104)。具体的には、受信変調方式判定部138は、受信変調方式がQPSKであって、判定期間の間、受信電力がQPSK上限閾値を超えなかった場合に、判定変調方式を「QPSK」のままとする。また、受信変調方式判定部138は、現在の判定変調方式「QPSK」を示す判定変調方式情報を、送信ベースバンド処理部112に対して送信する。
送信ベースバンド処理部112は、判定変調方式情報をパケットヘッダ又は制御情報領域等に付加(多重化)して、送信無線フレームデータを生成する。そして、判定局である無線通信装置B100Bは、この送信無線フレームデータを変調器114によって変調して送信変調情報を生成し、送信局である無線通信装置A100Aに無線回線を介して送信する。これによって、判定局である無線通信装置B100Bから送信局である無線通信装置A100Aに対して、現在の判定変調方式情報が送信される。
一方、判定期間で受信電力が上限閾値を超えたと判定された場合(S102のYES)、判定局である無線通信装置B100Bは、判定変調方式を、変調多値数の大きな変調方式に変更する(S106)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、例えば、受信変調方式がQPSKであって、判定期間の間、受信電力がQPSK上限閾値を超えた場合に、判定変調方式を「QPSK」から「16QAM」に変更する。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、判定結果固定処理を行う(S108)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、変調多値数が増加する方向に変調方式が変更された場合、変更後の変調方式に、判定結果を固定する。変調多値数が増加する方向に変調方式が変更された場合、例えば、受信変調方式判定部138は、受信変調方式判定部138から送信ベースバンド処理部112への出力を、変更後の変調方式を示す変調方式情報に置き換えるマスク処理を行うことによって、判定結果を固定してもよい。また、例えば、受信変調方式判定部138は、変調方式の判定処理を中断することによって、判定結果を固定してもよい。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、変更後の変調方式を示す判定変調方式情報を、送信局である無線通信装置A100Aに対して送信する(S110)。具体的には、例えば、判定変調方式が「QPSK」から「16QAM」に変更された場合、受信変調方式判定部138は、「16QAM」を示す判定変調方式情報を、送信ベースバンド処理部112に対して送信する。
送信ベースバンド処理部112は、S104の処理と同様に、判定変調方式情報をパケットヘッダ又は制御情報領域等に付加(多重化)して、送信無線フレームデータを生成する。そして、判定局である無線通信装置B100Bは、この送信無線フレームデータを変調器114によって変調して送信変調情報を生成し、送信局である無線通信装置A100Aに無線回線を介して送信する。これによって、判定局である無線通信装置B100Bから送信局である無線通信装置A100Aに対して、変更後の判定変調方式情報(16QAM)が送信される。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、判定結果固定期間を経過したか否かを判断する(S120)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、上述のS106において判定変調方式を変更すると判定してから、判定結果固定期間を経過したか否かを判断する。ここで、判定結果固定期間は、変調方式を変更すると判定されてから、判定局である無線通信装置B100Bの変調方式が変更されるために充分な期間であって、任意に設定されうる。
判定結果固定期間が経過したかと判定された場合(S120のYES)、判定局である無線通信装置B100Bは、判定結果固定処理を解除する(S122)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、判定結果固定処理を解除する。例えば、受信変調方式判定部138は、上述したマスク処理を解除することによって、判定結果固定処理を解除してもよい。また、例えば、受信変調方式判定部138は、変調方式の判定処理の中断を解除して判定処理を再開することによって、判定結果固定処理を解除してもよい。
図6は、送信局として機能する無線通信装置100(無線通信装置A100A)の処理を示すフローチャートである。
送信局である無線通信装置A100Aは、判定局である無線通信装置B100Bから、判定変調方式情報を受信する(S202)。具体的には、無線通信装置A100Aは、図5のS104又はS110において無線通信装置B100Bから無線通信装置A100Aに対して送信された判定変調方式情報を受信する。さらに具体的には、無線通信装置A100Aは、無線通信装置B100Bから送信された、判定変調方式情報が含まれた変調信号を、受信変調信号として受信する。無線通信装置A100Aの復調器134は、受信変調信号を復調して、得られた受信無線フレームデータを、受信ベースバンド処理部136に対して送信する。さらに、受信ベースバンド処理部136は、受信無線フレームデータに含まれる判定変調方式情報を抽出し、送信電力制御部118に対して送信する。
送信局である無線通信装置A100Aは、変調多値数が増加する方向に判定変調方式が変更されたか否かを判断する(S204)。具体的には、無線通信装置A100Aの送信電力制御部118は、判定変調方式情報に示された判定変調方式と、現在の送信変調方式(送信信号の変調方式)とを比較する。また、送信電力制御部118は、それぞれの判定変調方式における変調多値数を比較する。例えば、現在の送信変調方式が「QPSK」であって、判定変調方式情報に示された変調方式が「16QAM」である場合、「QPSK」の変調多値数は2(1シンボルあたり2ビット)、「16QAM」の変調多値数は4(1シンボルあたり4ビット)である。したがって、送信電力制御部118は、変調多値数が増加すると判断する。
変調多値数が増加すると判断された場合(S204のYES)、送信局である無線通信装置A100Aは、まず、送信電力を制御する(S206)。具体的には、無線通信装置A100Aの送信電力制御部118は、判定変調方式情報に示された変調方式に対応した送信電力となるように、可変減衰器116を制御する。可変減衰器116は、送信電力制御部118による制御に応じて、送信電力を変更する。例えば、判定変調方式情報に示された変調方式が「16QAM」である場合、送信電力制御部118は、「16QAM」に対応した送信電力(例えば15dBm)まで低くなるように、可変減衰器116を制御する。
次に、送信局である無線通信装置A100Aは、送信電力の制御が終了したか否かを判断する(S208)。具体的には、無線通信装置A100Aの送信電力制御部118は、送信電力が、判定変調方式情報に示された変調方式に対応した送信電力まで低下したか否かを判断する。
送信電力の制御が終了していない場合、つまり、送信電力が判定変調方式情報に示された変調方式に対応した送信電力まで低下していない場合(S208のNO)、S206の処理が繰り返される。
一方、送信電力の制御が終了した場合、つまり、送信電力が判定変調方式情報に示された変調方式に対応した送信電力まで低下した場合(S208のNO)、送信局である無線通信装置A100Aの送信電力制御部118は、変更後の変調方式を示す送信変調方式制御情報を出力する(S210)。具体的には、例えば、判定変調方式情報に示された変調方式が「16QAM」である場合であって、「16QAM」に対応した送信電力(例えば15dBm)まで低下したときに、送信電力制御部118は、変更後の変調方式(16QAM)を示す送信変調方式制御情報を、送信ベースバンド処理部112に対して送信する。
次に、送信局である無線通信装置A100Aは、変調方式を変更する(S212)。具体的には、無線通信装置A100Aの送信ベースバンド処理部112は、変更後の変調方式を示す送信変調方式制御情報を、パケットヘッダ又は制御情報領域等に付加(多重化)して、送信無線フレームデータを生成する。変調器114は、送信無線フレームデータから変更後の変調方式を示す送信変調方式制御情報を読み出し、読み出された送信変調方式制御情報に示された変調方式で送信無線フレームデータを変調する。これによって、送信局である無線通信装置A100Aの変調方式(送信変調方式)が変更される。
一方、変調多値数が増加しないと判断された場合(S204のNO)、送信局である無線通信装置A100Aの送信電力制御部118は、送信変調方式制御情報を出力する(S220)。具体的には送信電力制御部118は、判定変調方式情報に示された変調方式を示す送信変調方式制御情報を、送信ベースバンド処理部112に対して送信する。
次に、送信局である無線通信装置A100Aは、変調方式が変更されたか否かを判断する(S222)。具体的には、送信電力制御部118は、判定変調方式情報に示された判定変調方式と、現在の送信変調方式とを比較して、両者が異なるか否かを判断する。変調方式が変更されないと判断された場合(つまり変調多値数が変化しない場合)(S222のNO)、処理は終了する。
一方、変調方式が変更されると判断された場合(つまり変調多値数が減少する場合)(S222のYES)、送信局である無線通信装置A100Aは、変調方式を変更する(S224)。具体的には、S212と同様に、無線通信装置A100Aの送信ベースバンド処理部112は、変更後の変調方式を示す送信変調方式制御情報を、パケットヘッダ又は制御情報領域等に付加(多重化)して、送信無線フレームデータを生成する。変調器114は、送信無線フレームデータから変更後の変調方式を示す送信変調方式制御情報を読み出し、読み出された送信変調方式制御情報に示された変調方式で送信無線フレームデータを変調する。これによって、送信局である無線通信装置A100Aの変調方式(送信変調方式)が変更される。
次に、送信局である無線通信装置A100Aは、送信電力を制御する(S226)。具体的には、無線通信装置A100Aの送信電力制御部118は、判定変調方式情報に示された変調方式に対応した送信電力となるように、可変減衰器116を制御する。可変減衰器116は、送信電力制御部118による制御に応じて、送信電力を変更する。例えば、判定変調方式情報に示された変調方式が「QPSK」である場合、送信電力制御部118は、「QPSK」に対応した送信電力(例えば20dBm)まで高くなるように、可変減衰器116を制御する。
次に、送信局である無線通信装置A100Aは、送信電力の制御が終了したか否かを判断する(S228)。具体的には、無線通信装置A100Aの送信電力制御部118は、送信電力が、判定変調方式情報に示された変調方式に対応した送信電力まで上昇したか否かを判断する。
送信電力の制御が終了していない場合、つまり、送信電力が判定変調方式情報に示された変調方式に対応した送信電力まで上昇していない場合(S228のNO)、S226の処理が繰り返される。一方、送信電力の制御が終了した場合、つまり、送信電力が判定変調方式情報に示された変調方式に対応した送信電力まで上昇した場合(S228のYES)、処理は終了する。
図5及び図6に示した処理によって、判定局である無線通信装置B100Bにおいて、判定結果固定期間が経過するまでは判定結果が固定される。したがって、送信局である無線通信装置A100Aが送信電力を下げたことによって、判定局である無線通信装置B100Bにおいて受信電力が低下した場合であっても、変調方式が変更されることはない。よって、変調方式の変更を安定させることが可能である。
以下、無線通信システム50の全体的な動作についてさらに説明する。
図7は、送信局である無線通信装置A100Aと、判定局である無線通信装置B100Bとの通信を示すシーケンス図である。図8は、本実施形態にかかるタイムチャートを例示する図である。
図8において、送信局である無線通信装置A100Aの送信電力が実線で示されている。また、判定局である無線通信装置B100Bの受信電力が破線で示されている。また、図7及び図8においては、変調方式がQPSKから16QAMに変更される場合を例示している。また、変調方式がQPSKである場合の無線通信装置A100Aの送信電力を20dBmとし、変調方式が16QAMである場合の無線通信装置A100Aの送信電力を15dBmとしている。また、判定局である無線通信装置B100Bにおける受信電力の、QPSK上限閾値(QPSK→16QAM切替閾値)を−65dBmとし、16QAM下限閾値(16QAM→QPSK切替閾値)を−75dBmとしている。
送信局である無線通信装置A100Aは、判定期間T1の間、判定局である無線通信装置B100Bに対して無線信号を送信する(S302−1〜S302−k)(kは任意の自然数)。このとき、送信変調方式はQPSKである。判定期間T1の間、判定局である無線通信装置B100Bは、送信局である無線通信装置A100Aから無線信号を受信し、受信電力とQPSK上限閾値とを比較することによって、変調方式を判定する。
そして、判定期間T1の間、受信電力がQPSK上限閾値である−65dBmを超えると、判定局である無線通信装置B100Bは、時刻t1において、変調方式を「QPSK」から「16QAM」に変更する(S304)。この処理は、図5のS102及びS106の処理に対応する。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、判定結果固定処理を行う(S306)。この処理は、図5のS108の処理に対応する。これによって、図8に示すように、判定結果固定期間T2の間、判定局における判定変調方式は、16QAMに固定される。
次に、時刻t2において、判定局である無線通信装置B100Bは、判定変調方式情報(16QAM)を、送信局である無線通信装置A100Aに対して送信する(S308)。この処理は、図5のS110の処理に対応する。送信局である無線通信装置A100Aは、判定変調方式情報を受信すると、送信電力の制御を開始する(S310)。この処理は、図6のS202〜S206の処理に対応する。判定変調方式が「QPSK」から「16QAM」に変更、つまり変調多値数が増加する方向に変調方式が変更されるので、送信局である無線通信装置A100Aは、まず、送信電力を低下するように制御する。これによって、図8に示すように、時刻t2から、判定局である無線通信装置B100Bにおける受信電力が低下する。
送信電力を制御している間も、送信局である無線通信装置A100Aは、判定局である無線通信装置B100Bに対して、無線信号を送信する(S312)。このときの送信変調方式は、変調方式の変更前なので、QPSKである。したがって、判定局である無線通信装置B100Bにおける受信変調方式も、QPSKである。したがって、時刻t2以後も、判定局である無線通信装置B100Bは、QPSK上限閾値と、受信電力とを比較する。この場合、図8に示すように、受信電力はQPSK上限閾値を下回る可能性があるが、判定結果固定処理のため、判定局の判定変調方式は、16QAMに維持される。つまり、判定局である無線通信装置B100Bは、判定結果固定期間T2の間は、QPSKを示す判定変調方式情報を、送信局である無線通信装置A100Aに対して送信しない。
次に、時刻t3において、送信電力が16QAMに対応する送信電力(15dBm)まで低下すると、送信局である無線通信装置A100Aは、送信変調方式をQPSKから16QAMに変更する(S314)。この処理は、図6のS212の処理に対応する。そして、時刻t4において、送信局である無線通信装置A100Aは、判定局である無線通信装置B100Bに対して無線信号を送信する(S316)。これによって、判定局である無線通信装置B100Bは、受信変調方式をQPSKから16QAMに変更する。
さらに、時刻t5において、判定結果固定期間が経過すると、判定局である無線通信装置B100Bは、判定結果固定処理を解除する(S320)。この処理は、図5のS122の処理に対応する。これによって、判定局である無線通信装置B100Bは、受信変調方式が16QAMなので、受信電力と、16QAM下限閾値及び16QAM上限閾値とを比較することで、変調方式を判定する。
[比較例]
以下、判定結果固定処理を行わない比較例について説明する。
図9は、比較例にかかるタイムチャートを例示する図である。図9においては、図8と同様に、送信局の送信電力が実線で示され、判定局の受信電力が破線で示されている。また、図9においては、図8と同様に、変調方式がQPSKから16QAMに変更される場合を例示している。また、図8と同様に、変調方式がQPSKである場合の送信局の送信電力を20dBmとし、変調方式が16QAMである場合の送信局の送信電力を15dBmとしている。また、図8と同様に、判定局における受信電力の、QPSK上限閾値(QPSK→16QAM切替閾値)を−65dBmとし、16QAM下限閾値(16QAM→QPSK切替閾値)を−75dBmとしている。
判定期間T1の間、判定局は、送信局から無線信号を受信し、受信電力とQPSK上限閾値とを比較することによって、変調方式を判定する。そして、判定期間T1の間、受信電力がQPSK上限閾値である−65dBmを超えると、図9の判定局判定変調方式に示すように、判定局は、時刻t11において、変調方式を「QPSK」から「16QAM」に変更する。
判定局が、変更後の判定変調方式情報(16QAM)を送信局に対して送信すると、送信局は、時刻t12から、送信電力の制御を開始し、送信電力を低下するように制御する。これによって、図9に示すように、時刻t12から、判定局における受信電力が低下する。そして、時刻t13において、送信電力が16QAMに対応する送信電力(15dBm)まで低下すると、図9の送信局送信変調方式に示すように、送信局は、送信変調方式をQPSKから16QAMに変更する。そして、時刻t15において、判定局は、受信変調方式をQPSKから16QAMに変更する。
一方、送信電力を制御している間にも、送信局は、判定局に対して無線信号を送信する。このときの送信変調方式は、変調方式の変更前なので、QPSKである。したがって、判定局における受信変調方式も、QPSKである。したがって、時刻t12以後も、判定局は、QPSK上限閾値と、受信電力とを比較する。この場合、図9に示すように、判定期間T1の間、受信電力がQPSK上限閾値を下回った状態が継続すると、図9の判定局判定変調方式に示すように、判定局は、時刻t14において、判定変調方式を16QAMからQPSKに戻す。なお、時刻t15は、時刻t14よりも後であるとする。このように、判定局は、変調方式をQPSKから16QAMに変更しても、送信局が送信電力を低下させるために、変調方式をQPSKに戻してしまう。
また、時刻t14において、判定局は、変調方式をQPSKに戻し、判定変調方式情報を送信局に送信する。この場合、変調多値数が減少する方向に変調方式が変更されるので、送信局は、まず、時刻t16において送信変調方式を16QAMからQPSKに変更した後、時刻t17において、送信電力を20dBmまで上昇させるように制御する。なお、この処理は、図6のS224,S226の処理に対応する。また、送信変調方式がQPSKに変更されたことに伴い、時刻t18において、判定局の受信変調方式がQPSKに変更される。
そして、送信局の送信電力が20dBmまで上昇し、判定局の受信電力が、再び、QPSK上限閾値を超えると、時刻t21〜t24において、上述したような、QPSK→16QAM→QPSKといった、変調方式の変更(切替)が頻繁に繰り返される。つまり、変調方式の変更(切替)が不安定となる。
一方、上述した実施の形態1においては、判定結果固定処理を行うことによって、比較例のように変調方式の切替が頻繁に繰り返されるということがなく、変調方式の変更が安定する。さらに、変調方式の変更が安定することによって、無線帯域が不要に変動することを防止できる。
[実施の形態2]
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2においては、判定結果固定期間を経過したか否かが判断される代わりに、受信電力が予め定められた受信電力降下値だけ低下したか否かが判断される点で、他の実施の形態と異なる。なお、受信電力降下値については後述する。
図10は、実施の形態2にかかる、判定局として機能する無線通信装置100(無線通信装置B100B)の処理を示すフローチャートである。
判定局である無線通信装置100(無線通信装置B100B)は、図5のS102の処理と同様に、判定期間で受信電力が上限閾値を超えたか否かを判断する(S402)。具体的には、受信変調方式判定部138は、受信レベル情報に示された受信電力が、判定期間の間、上限閾値を超えたか否かを判断する。
判定期間で受信電力が上限閾値を超えなかったと判定された場合(S402のNO)、判定局である無線通信装置B100Bは、図5のS104の処理と同様に、判定変調方式を変更せず、現在の判定変調方式を示す判定変調方式情報を、送信局である無線通信装置A100Aに対して送信する(S404)。具体的には、受信変調方式判定部138は、受信変調方式がQPSKであって、判定期間の間、受信電力がQPSK上限閾値を超えなかった場合に、判定変調方式を「QPSK」のままとする。また、受信変調方式判定部138は、現在の判定変調方式「QPSK」を示す判定変調方式情報を、送信ベースバンド処理部112に対して送信する。
送信ベースバンド処理部112は、判定変調方式情報をパケットヘッダ又は制御情報領域等に付加(多重化)して、送信無線フレームデータを生成する。そして、判定局である無線通信装置B100Bは、この送信無線フレームデータを変調器114によって変調して送信変調情報を生成し、送信局である無線通信装置A100Aに無線回線を介して送信する。これによって、判定局である無線通信装置B100Bから送信局である無線通信装置A100Aに対して、現在の判定変調方式情報が送信される。
一方、判定期間で受信電力が上限閾値を超えたと判定された場合(S402のYES)、判定局である無線通信装置B100Bは、図5のS106の処理と同様に、判定変調方式を、変調多値数の大きな変調方式に変更する(S406)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、例えば、受信変調方式がQPSKであって、判定期間の間、受信電力がQPSK上限閾値を超えた場合に、判定変調方式を「QPSK」から「16QAM」に変更する。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、図5のS108の処理と同様に、判定結果固定処理を行う(S408)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、変調多値数が増加する方向に変調方式が変更された場合、変更後の変調方式に、判定結果を固定する。このとき、図5のS108の処理と同様に、例えば、受信変調方式判定部138は、受信変調方式判定部138から送信ベースバンド処理部112への出力を、変更後の変調方式を示す変調方式情報に置き換えるマスク処理を行うことによって、判定結果を固定してもよい。また、例えば、受信変調方式判定部138は、変調方式の判定処理を中断することによって、判定結果を固定してもよい。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、図5のS110の処理と同様に、変更後の変調方式を示す判定変調方式情報を、送信局である無線通信装置A100Aに対して送信する(S410)。具体的には、例えば、判定変調方式が「QPSK」から「16QAM」に変更された場合、受信変調方式判定部138は、「16QAM」を示す判定変調方式情報を、送信ベースバンド処理部112に対して送信する。
送信ベースバンド処理部112は、S404の処理と同様に、判定変調方式情報をパケットヘッダ又は制御情報領域等に付加(多重化)して、送信無線フレームデータを生成する。そして、判定局である無線通信装置B100Bは、この送信無線フレームデータを変調器114によって変調して送信変調情報を生成し、送信局である無線通信装置A100Aに無線回線を介して送信する。これによって、判定局である無線通信装置B100Bから送信局である無線通信装置A100Aに対して、変更後の判定変調方式情報(16QAM)が送信される。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、受信電力が受信電力降下値だけ低下したか否かを判断する(S420)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、受信電力が、判定変調方式を変更すると判定したときの受信電力から、受信電力降下値だけ低下した受信電力まで低下したか否かを判断する。ここで、「受信電力降下値」とは、変調多値数が小さい変調方式(例えばQPSK)から変調多値数が大きい変調方式(例えば16QAM)に変調方式が変更される場合に、送信局である無線通信装置A100Aの送信電力が低下することに伴って、判定局である無線通信装置B100Bの受信電力がどれだけ低下するかを表す、受信電力の電力差を示す値である。
例えば、変調方式が、QPSKから16QAMに変更される場合、図8の例では、変調方式がQPSKの場合の無線通信装置A100Aの送信電力は20dBmであり、このときの無線通信装置B100Bの受信電力が−64dBmであるとする。また、変調方式が16QAMの場合の無線通信装置A100Aの送信電力は15dBmであり、このときの無線通信装置B100Bの受信電力が−69dBmであるとする。この場合、変調方式がQPSKから16QAMに変調方式が変更される場合に、送信局である無線通信装置A100Aの送信電力が低下することに伴って、判定局である無線通信装置B100Bの受信電力が、受信電力は5dBm(−64dBm−(−69dBm))降下する。つまり、QPSKから16QAMへ変更された場合の受信電力降下値は、5dBmである。
無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、変調多値数が小さい変調方式から変調多値数が大きい変調方式に変調方式が変更される場合(例えばQPSK→16QAM、16QAM→64QAM、64QAM→256QAM)それぞれの受信電力降下値を記憶している。なお、この受信電力降下値は、無線通信の環境の優劣に応じて、適宜、微調整されるように構成されてもよい。
受信電力が受信電力降下値だけ低下したと判定された場合(S420のYES)、判定局である無線通信装置B100Bは、図5のS122の処理と同様に、判定結果固定処理を解除する(S422)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、判定結果固定処理を解除する。例えば、受信変調方式判定部138は、上述したマスク処理を解除することによって、判定結果固定処理を解除してもよい。また、例えば、受信変調方式判定部138は、変調方式の判定処理の中断を解除して判定処理を再開することによって、判定結果固定処理を解除してもよい。
受信電力が受信電力降下値だけ低下した場合には、送信局である無線通信装置A100Aにおいて変調方式が変更されるので、その後まもなく、判定局である無線通信装置B100Bにおける受信変調方式も変更される。
実施の形態1において、送信局である無線通信装置A100Aの何らかの原因等によって、判定結果固定期間の間に送信局の変調方式が変更されない場合に、判定局の変調方式が変更される前に判定結果固定処理が解除されてしまうことがありうる。しかしながら、実施の形態2においては、より確実に、変調多値数が大きくなる方向に受信変調方式が変更されるまで、判定結果を固定することが可能である。さらに、実施の形態2においては、送信局である無線通信装置A100Aにおいて変調方式が変更されてから間もなく判定結果固定処理が解除されるので、判定結果固定処理の期間を、より短くすることが可能である。
[実施の形態3]
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3においては、判定結果固定処理を行う代わりに、閾値切替処理を行う点で、他の実施の形態と異なる。なお、閾値切替処理については後述する。
図11は、実施の形態3にかかる、判定局として機能する無線通信装置100(無線通信装置B100B)の処理を示すフローチャートである。
判定局である無線通信装置100(無線通信装置B100B)は、図5のS102の処理と同様に、判定期間で受信電力が上限閾値を超えたか否かを判断する(S502)。具体的には、受信変調方式判定部138は、受信レベル情報に示された受信電力が、判定期間の間、上限閾値を超えたか否かを判断する。
判定期間で受信電力が上限閾値を超えなかったと判定された場合(S502のNO)、判定局である無線通信装置B100Bは、図5のS104の処理と同様に、判定変調方式を変更せず、現在の判定変調方式を示す判定変調方式情報を、送信局である無線通信装置A100Aに対して送信する(S504)。具体的には、受信変調方式判定部138は、受信変調方式がQPSKであって、判定期間の間、受信電力がQPSK上限閾値を超えなかった場合に、判定変調方式を「QPSK」のままとする。また、受信変調方式判定部138は、現在の判定変調方式「QPSK」を示す判定変調方式情報を、送信ベースバンド処理部112に対して送信する。
送信ベースバンド処理部112は、判定変調方式情報をパケットヘッダ又は制御情報領域等に付加(多重化)して、送信無線フレームデータを生成する。そして、判定局である無線通信装置B100Bは、この送信無線フレームデータを変調器114によって変調して送信変調情報を生成し、送信局である無線通信装置A100Aに無線回線を介して送信する。これによって、判定局である無線通信装置B100Bから送信局である無線通信装置A100Aに対して、現在の判定変調方式情報が送信される。
一方、判定期間で受信電力が上限閾値を超えたと判定された場合(S502のYES)、判定局である無線通信装置B100Bは、図5のS106の処理と同様に、判定変調方式を、変調多値数の大きな変調方式に変更する(S506)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、例えば、受信変調方式がQPSKであって、判定期間の間、受信電力がQPSK上限閾値を超えた場合に、判定変調方式を「QPSK」から「16QAM」に変更する。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、閾値切替処理を行う(S508)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、変調方式の判定に用いる閾値を、判定後の変調方式に対応する閾値に切り替える。
図4を用いて説明したように、他の実施の形態においては、変調方式の判定には、受信変調方式に対応する閾値が用いられる。例えば、受信変調方式がQPSKである場合は、判定変調方式が16QAMであったとしても、受信電力と、QPSK上限閾値及びQPSK下限閾値とが比較される。
一方、実施の形態3においては、受信変調方式判定部138は、例えば判定変調方式をQPSKから16QAMに変更した場合には、たとえ受信変調方式がQPSKのままであったとしても、判定後の変調方式である16QAMに対応する閾値に切り替える。つまり、この場合、受信変調方式判定部138は、受信電力と、16QAM上限閾値及び16QAM下限閾値とを比較する。
例えば、図8の例を用いて説明すると、受信変調方式判定部138は、時刻t1で判定変調方式をQPSKから16QAMに変更すると、変調方式の判定に使用する閾値を、16QAMに対応する閾値に切り替える。つまり、これ以後、受信変調方式判定部138は、受信電力と、16QAM上限閾値及び16QAM下限閾値とを比較する。例えば、図8において、時刻t2からt3の間で受信電力が低下するが、低下後の受信電力は16QAM下限閾値よりも大きい。したがって、この場合、受信変調方式判定部138は、変調方式を「16QAM」と判定する。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、図5のS110の処理と同様に、変更後の変調方式を示す判定変調方式情報を、送信局である無線通信装置A100Aに対して送信する(S510)。具体的には、例えば、判定変調方式が「QPSK」から「16QAM」に変更された場合、受信変調方式判定部138は、「16QAM」を示す判定変調方式情報を、送信ベースバンド処理部112に対して送信する。
送信ベースバンド処理部112は、S404の処理と同様に、判定変調方式情報をパケットヘッダ又は制御情報領域等に付加(多重化)して、送信無線フレームデータを生成する。そして、判定局である無線通信装置B100Bは、この送信無線フレームデータを変調器114によって変調して送信変調情報を生成し、送信局である無線通信装置A100Aに無線回線を介して送信する。これによって、判定局である無線通信装置B100Bから送信局である無線通信装置A100Aに対して、変更後の判定変調方式情報(16QAM)が送信される。
次に、判定局である無線通信装置B100Bは、判定変調方式と受信変調方式とが一致したか否かを判断する(S520)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、判定変調方式情報に示された変調方式と、受信無線フレームデータに含まれる受信変調方式情報に示された変調方式とが一致したか否かを判断する。
判定変調方式と受信変調方式とが一致したと判定された場合(S520のYES)、判定局である無線通信装置B100Bは、閾値切替処理を解除する(S522)。具体的には、無線通信装置B100Bの受信変調方式判定部138は、閾値切替処理を解除する。つまり、受信変調方式判定部138は、変調方式の判定に用いる閾値を、判定後の変調方式に対応する閾値から、受信変調方式に対応する閾値に戻す。
図8の例では、時刻t4で、受信変調方式がQPSKから16QAMに変更される。したがって、受信変調方式判定部138は、この時刻t4において、判定変調方式と受信変調方式とが一致したと判断し、閾値切替処理を解除する。つまり、このとき、受信変調方式判定部138は、受信変調方式(16QAM)に対応する閾値に切り替える。もっとも、判定変調方式と受信変調方式とが一致している(16QAM)ので、閾値自体の変更はなされない。
このように、実施の形態3においても、判定局である無線通信装置B100Bが変調方式をQPSKから16QAMに変更すると判定してから、判定局である無線通信装置B100Bの受信変調方式がQPSKから16QAMに変更されるまでの間、判定結果が、16QAMに固定されるようになっている。つまり、実施の形態3においても、判定局である無線通信装置B100Bが変調方式を変更すると判定してから、判定局である無線通信装置B100Bの受信変調方式が変更されるまでの間、判定結果が固定されるようになっている。
実施の形態1においては、判定結果固定期間が経過しなければ、判定結果固定処理が解除されない。しかしながら、実施の形態3においては、判定局である無線通信装置B100Bにおいて受信変調方式が変更されると閾値切替処理が解除されるので、判定結果が固定される期間を、より短くすることが可能である。
[実施の形態4]
次に、実施の形態4について説明する。実施の形態4においては、送信局である無線通信装置が変調方式の判定を行う点で、他の実施の形態と異なる。
図12は、実施の形態4にかかる無線通信装置200の構成を示す図である。無線通信装置200は、アンテナ102、送信ベースバンド処理部112、変調器114、可変減衰器116、送信電力制御部118、増幅器120、受信電力検出器232、復調器134、受信ベースバンド処理部136及び受信変調方式判定部238を有する。なお、実施の形態1と実質的に同様の構成部分については同じ符号を付し、説明を省略する。
なお、実施の形態4においては、送信局を無線通信装置A200Aとし、受信局を無線通信装置B200Bとする。
受信局である無線通信装置B200Bの受信電力検出器232は、受信信号の受信電力(受信レベル)を検出し、その受信電力の値を示す受信レベル情報を、受信変調方式判定部138ではなく送信ベースバンド処理部112に対して送信する。さらに、受信電力検出器232は、受信信号を復調器134に対して送信する。
送信ベースバンド処理部112は、受信レベル情報を入力データに付加(多重化)して送信無線フレームデータを生成する。さらに、受信局である無線通信装置B200Bは、変調器114によって送信無線フレームデータを変調して送信変調信号を生成して、送信局である無線通信装置A200Aに対して送信する。
送信局である無線通信装置A200Aは、受信局である無線通信装置B200Bから、受信レベル情報を含む変調信号を受信する。そして、送信局である無線通信装置A200Aは、変調信号(受信変調信号)を復調して受信無線フレームデータを生成する。
送信局である無線通信装置A200Aの受信変調方式判定部238は、受信ベースバンド処理部136から、受信局である無線通信装置B200Bの受信電力を示す受信レベル情報を抽出する。さらに、受信変調方式判定部238は、受信変調方式と、受信局である無線通信装置B200Bからの受信レベル情報に示された受信電力とに応じて、変調方式を判定する。なお、判定方法については、受信変調方式判定部138と同様である。
なお、実施の形態4においては、図5に示す処理は、送信局である無線通信装置A200Aによって実行される。また、この場合、図5のS102の前に、受信局である無線通信装置B200Bから受信レベル情報を受信する処理が追加され、S104及びS110の処理が省略される。
[変形例]
上述したように、複数の実施の形態についてそれぞれ別個に説明したが、これらの実施の形態は、相互に組み合わせ可能である。例えば、実施の形態4において実施の形態2の処理(図10に示す処理)又は実施の形態3の処理(図11に示す処理)を適用してもよい。
また、上述した実施形態においては、受信電力検出器を用いて受信電力を検出するとしたが、このような構成に限定されない。例えば、CNR(carrier to noise ratio)情報に基づいて受信電力を検出してもよい。
また、上述したフローチャートにおいて、処理(ステップ)の順序は、適宜、変更可能である。また、複数ある処理(ステップ)のうちの1つ以上は、省略されてもよい。例えば、図5のS108の処理は、S110の処理の後になされてもよい。図10及び図11においても同様である。
また、上述した実施形態においては、変調多値数が増加するように変調方式が変更されると判定した場合に、判定結果固定処理(閾値切替処理)が行われるとしたが、これに限られない。変調方式に応じて送信電力が異なるような無線通信システムであって、判定結果固定処理(閾値切替処理)を行うことによって、変調方式の変更が安定するシステムであればよい。
また、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、無線通信装置内の各回路の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2013年6月26日に出願された日本出願特願2013−134068を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 無線通信装置
12 変調方式判定手段
14 送信手段
50 無線通信システム
60 データ回線
100 無線通信装置
102 アンテナ
112 送信ベースバンド処理部
114 変調器
116 可変減衰器
118 送信電力制御部
120 増幅器
132 受信電力検出器
134 復調器
136 受信ベースバンド処理部
138 受信変調方式判定部
200 無線通信装置
232 受信電力検出器
238 受信変調方式判定部

Claims (15)

  1. 他の無線通信装置から受信された無線信号の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定する変調方式判定手段と、
    前記変調方式判定手段によって判定された変調方式を示す判定変調方式情報を、前記他の無線通信装置に対して送信する送信手段と
    を有し、
    前記変調方式判定手段は、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように構成されている
    無線通信装置。
  2. 前記変調方式判定手段は、変調多値数が増加するように変調方式を変更すると判定してから、少なくとも当該無線通信装置における変調方式が変更されるまでの間、判定結果が固定されるように構成されている
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記変調方式判定手段は、変調方式を変更すると判定してから、予め定められた期間を経過するまで、判定結果を固定する
    請求項1又は2に記載の無線通信装置。
  4. 前記変調方式判定手段は、変調方式を変更すると判定してから、受信電力が変更後の変調方式に対応する値になるまで、判定結果を固定する
    請求項1又は2に記載の無線通信装置。
  5. 前記変調方式判定手段は、受信電力と受信信号の変調方式に対応する第1の閾値とに基づいて、変調方式を変更するか否かを判定し、
    前記変調方式判定手段は、変調方式を変更すると判定した後、受信電力と、前記変調方式判定手段による判定結果に対応する変調方式に対応する第2の閾値とに基づいて、変調方式を変更するか否かを判定する
    請求項1又は2に記載の無線通信装置。
  6. 無線通信装置であって、
    当該無線通信装置から送信された無線信号を受信する他の無線通信装置の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定する変調方式判定手段と、
    当該無線通信装置の送信電力を予め定められた電力に制御する電力制御手段と、
    前記変調方式判定手段による判定結果に応じて変調方式を変更し、変更された変調方式で変調を行う変調手段と
    を有し、
    前記変調方式判定手段は、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように構成されている
    無線通信装置。
  7. 前記電力制御手段は、前記変調方式判定手段によって、変調多値数が増加するように変調方式を変更すると判定された場合に、変調方式を変更する前に、当該無線通信装置の送信電力を予め定められた電力まで下げるように制御し、
    前記変調手段は、前記電力制御手段によって送信電力が制御された後で変調方式を変更し、変更された変調方式で変調を行い、
    前記変調方式判定手段は、変調多値数が増加するように変調方式を変更すると判定してから、少なくとも前記他の無線通信装置における変調方式が変更されるまでの間、判定結果が固定されるように構成されている
    請求項6に記載の無線通信装置。
  8. 受信側の無線通信装置の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定する変調方式判定手段と、
    送信側の無線通信装置の送信電力を予め定められた電力に制御する電力制御手段と、
    前記変調方式判定手段による判定結果に応じて変調方式を変更し、変更された変調方式で変調を行う変調手段と
    を有し、
    前記変調方式判定手段は、予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように構成されている
    無線通信システム。
  9. 前記電力制御手段は、前記変調方式判定手段によって、変調多値数が増加するように変調方式を変更すると判定された場合に、変調方式を変更する前に、送信側の無線通信装置の送信電力を予め定められた電力まで下げるように制御し、
    前記変調手段は、前記電力制御手段によって送信電力が制御された後で変調方式を変更し、変更された変調方式で変調を行い、
    前記変調方式判定手段は、変調多値数が増加するように変調方式を変更すると判定してから、少なくとも前記受信側の無線通信装置における変調方式が変更されるまでの間、判定結果が固定されるように構成されている
    請求項8に記載の無線通信システム。
  10. 前記変調方式判定手段は、変調方式を変更すると判定してから、予め定められた期間を経過するまで、判定結果を固定する
    請求項8又は9に記載の無線通信システム。
  11. 前記変調方式判定手段は、変調方式を変更すると判定してから、受信電力が変更後の変調方式に対応する値になるまで、判定結果を固定する
    請求項8又は9に記載の無線通信システム。
  12. 前記変調方式判定手段は、受信電力と受信信号の変調方式に対応する第1の閾値とに基づいて、変調方式を変更するか否かを判定し、
    前記変調方式判定手段は、変調方式を変更すると判定した後、受信電力と、前記変調方式判定手段による判定結果に対応する変調方式に対応する第2の閾値とに基づいて、変調方式を変更するか否かを判定する
    請求項8又は9に記載の無線通信システム。
  13. 前記変調方式判定手段は、前記受信側の無線通信装置に設けられ、
    前記電力制御手段及び前記変調手段は、前記送信側の無線通信装置に設けられている
    請求項8から12のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  14. 他の無線通信装置から受信された無線信号の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定し、
    予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように処理し、
    前記判定された変調方式を示す判定変調方式情報を、前記他の無線通信装置に対して送信する
    無線通信方法。
  15. 受信側の無線通信装置の受信電力に基づいて変調方式を変更するか否かを判定し、
    予め定められた要件に基づいて、判定結果が固定されるように処理し、
    送信側の無線通信装置の送信電力を予め定められた電力に制御し、
    前記判定の結果に応じて変調方式を変更し、変更された変調方式で変調を行う
    無線通信方法。
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