JP2004356936A - 回線品質測定方法及び装置、通信諸元制御方法、無線通信システム並びに無線通信局 - Google Patents

回線品質測定方法及び装置、通信諸元制御方法、無線通信システム並びに無線通信局 Download PDF

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Hiroyuki Sawasa
博行 澤佐
Kazunori Kimura
和仙 木村
Hideo Sakauchi
秀夫 坂内
Koji Kofukada
孝二 小深田
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Abstract

【課題】制御信号のデータ量を抑えて回線品質の測定時間を短くし、繰り返し回線品質の測定を行うことにより、伝送効率に大きな影響を及ぼすことなく、回線品質の変動に対して高い追随性を有する無線通信システムを提供する。
【解決手段】デジタル変調方式の無線通信の回線品質を測定する際に、局甲から局乙に測定用の信号を送信し、局乙が、受信した測定用信号を復調し、シンボルを取得して、取得したシンボルに基づいて回線品質を測定する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル変調方式の無線通信に関し、特に移動通信における伝搬特性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル変調方式の無線通信では、回線の品質を測定し、測定結果に応じてその回線の通信諸元を制御することが一般に行われている。
【0003】
従来の回線品質測定の概要について図10を参照して説明する。予め基準局Aから加入局Bに品質測定信号として疑似ノイズ(PNノイズ)を送出(ステップT1)し、疑似ノイズに基づいて加入局Bは回線品質を測定しておく。所定の時間が経過した後、再び、基準局Aから疑似ノイズを送出(ステップT2)して加入局Bにて回線品質を測定する。ステップT1とステップT2で測定した回線品質に変動が見られる場合、加入局Bは基地局Aに対して、測定結果を通知すると共に変調方式の変更を要求する(ステップT3)。変更要求を受信すると、基地局Aは、変調方式を変更し、再び疑似ノイズを加入局Bに対して送信(ステップT4)し、変更後の通信の諸元を通知する(ステップT5)。これを確認する応答を加入局Bが基地局Aに送信すると、変調方式の変更はいったん完了する。その後、基地局Aは所定の時間が経過した後で疑似ノイズを再度送信(ステップT7)し、回線品質の変動に応じてステップT2〜T6が繰り返される。
【0004】
加入局Bは図11に示す品質測定部7Cを備える。加入局Bで受信された品質測定信号、即ち疑似ノイズは復調された後で比較部101に入力される。1回の回線品質測定で比較部101に入力される疑似ノイズは10〜10のオーダーのビット数を有する。比較部101は回線品質信号の疑似ノイズを予め格納してあるPNパターン102と比較する。比較部101でのビット誤り率を、誤り数測定部103にて測定し、回線状況判断部104に出力する。回線状況判断部104は、誤り数測定部103の出力と、予め格納した基準値105とを比較して、現在の回線の状況を判断して、制御データとして出力する。この出力に応じて、加入局BはステップT3での変調方式の変更要求を基地局Aに対して送信する。
【0005】
基地局A−加入局B間の伝搬路状況(回線品質)の変化と、これに伴う伝送データの誤り率の変動について図12を参照して説明する。2点鎖線で示す伝搬路状況は伝搬路の現実の変動を示すグラフであり、時刻t1、t2、…、t5にて向きが変化している。ここでは、測定した伝送路状況に応じて、高低2種類の伝送レートのいずれかを選択するものとする。
【0006】
図12のグラフでは回線品質の測定が3回行われている。1回目の測定時における伝搬路状況と、伝搬状況による伝送レート切換基準とを比較すると、伝搬路状況は基準を上回っているので、高伝送レートを選択している。時刻t1から時刻t2にかけて伝送路状況が悪化し、この間に伝送路状況は基準を下回った。このため、2回目の測定によって伝送レートを下げるまでの間、伝送データの誤り率は大きい。
【0007】
伝送レートを下げた後の時刻t3から時刻t4にかけて伝送路状況は好転しているが、この間に測定が行われていないため、本来高伝送レートで伝送可能な伝送路状況であるにも関わらず低伝送レートが維持され、良好な伝送路状況が生かし切れていない。
【0008】
更に、時刻t4前後で測定が行われて低伝送レートから高伝送レートへの切り替えがなされているが、時刻t4から時刻t5にかけて伝送路状況が再び悪化して基準を下回ったため、今度は本来低伝送レートを選択すべき伝送路状況に変化しているにも関わらず、高伝送レートを維持しているために伝送データの誤り率が高くなっている。
【0009】
また、復調器の有効ビット長に対する負荷は、伝送レートに関係なくほぼ一定の高水準を保ち続ける。
【0010】
本願発明に関連する従来技術には例えば特許文献1に記載のものがある。この従来技術によれば、受信信号の振幅値に応じてその受信信号の変調方式を推定し、その結果に応じて受信シンボルを判定する際の変調方式を選択している。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−324081号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図10及び11に示した従来技術には次のような問題がある。
【0013】
第1に、上記のPNパターン送受信によるビット誤り率測定では、復調したデジタル信号を使用するため、品質がよい回線の測定には大量の情報(ビット数)の送信が必要となり、その結果、回線品質の測定に時間がかかることになる。
【0014】
第2に、回線品質の測定に時間がかかるので、測定の頻度を高くするのが難しく、結果として回線品質の時間変動に対する追従性を向上するのが難しい。例えば通信開始の時点でのみ回線品質を測定することが考えられるが、移動体通信のように回線品質が時間的に変化する回線では、時間の経過に伴って当初の通信諸元が回線品質に適さなくなることがある。
【0015】
また、特許文献1に記載のような自律判定方式では、判定処理に要する時間が比較的長い。また、装置構成が大規模になりやすい。更に、判定の精度によっては確実に変調方式を取得することができない、といった問題が考えられる。
【0016】
このように、従来の方法は、制御信号のデータ量を抑えると同時に、適用されている変調方式を確実に受信局へ伝達することができなかった。
【0017】
このような状況に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、制御信号のデータ量を抑えて回線品質の測定時間を短くし、繰り返し回線品質の測定を行うことにより、伝送効率に大きな影響を及ぼすことなく、回線品質の変動に対して高い追随性を有する無線通信システムを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
無線通信系において、回線品質が変動するとビット誤りが多くなり、データの伝達率が低下してしまう。そのため、適応変復調の様に通信の途中で変復調方式を変化させる方式が検討されているが、無線区間においては、変動要素が多いため、回線品質の測定方法として、ビット誤り率で測定することが考えられる。しかし、ビット誤り率の測定では測定に要する時間が長くなり、回線品質の変動に追従できない。
【0019】
本発明による回線品質測定方式は、送信局における制御装置において、受信局における回線品質測定時間のために回線品質測定用信号を送出する手段と、受信局における復調回路において、受信した信号から回線品質を測定するためのEVM(Error Vector Magnitude、誤りベクトル)測定部を有し、デジタル復調判定データであるPNパターンによるビット誤り率測定ではなく、デジタル復調信号そのものから回線品質の測定を行う。具体的には、複数の受信信号のシンボルをシンボルの基準点と比較し、その誤差範囲の大きさに基づいて回線品質を測定する。
【0020】
言い換えると、回線品質の測定方法として、制御信号の一部を用いて基準信号を送受信し、その信号のEVMを測定することにより回線品質の測定を行う。これにより短時間での回線品質の測定が可能となり、回線に負荷をかけない継続的な回線品質の測定ができる。
【0021】
従って、回線品質の測定時間が短縮でき、通信における回線品質測定のための時間的な占有率が低減できる、即ち回線の伝送効率が向上するという効果が得られる。また、測定時間が短いことにより、定期的に回線品質が測定でき、移動体通信における回線品質の変動に追従できるという効果が得られる。
【0022】
即ち、上述の課題を解決するため本発明は以下の技術を提供する。
【0023】
本発明は、デジタル変調方式の無線通信の回線品質を測定する方法において、局甲から局乙に測定用の信号を送信する段階1と、局乙が、受信した測定用信号を復調し、シンボルを取得する段階2と、取得したシンボルに基づいて回線品質を測定する段階3と含むことを特徴とする回線品質測定方法を提供する。
【0024】
段階3は、取得したシンボルと、予め定められたシンボルの基準位置を示す基準点とを比較して、当該比較結果に基づいて回線品質を測定することが考えられる。
【0025】
デジタル変調方式としては特に多値変調方式に好適である。例えば、QPSK、16QAM、64QAMといったQAM(Quadrature Amplitude Modulation)が考えられる。
【0026】
この回線品質測定方法によって回線品質を測定し、その結果に応じて当該回線の通信諸元を制御することが目的のひとつである。
【0027】
また、本発明は、デジタル変調方式の無線通信システムにおいて、測定用の信号を送信する局甲と、局甲から測定用信号を受信し、測定用信号を復調し、測定用信号のシンボルを取得し、シンボルに基づいて回線品質を測定する局乙とを備えることを特徴とする無線通信システムを提供する。
【0028】
局乙は、取得したシンボルと、予め定められたシンボルの基準配置を示す基準点とを比較して、当該比較結果に基づいて回線品質を測定することが考えられる。
【0029】
局乙は測定結果を前記局甲に送信し、局甲は、受信した測定結果に応じて前記局乙との回線の通信諸元を制御することとしてもよい。
【0030】
更に、本発明は、デジタル変調方式の無線通信の回線品質を測定する装置において、受信信号のシンボルを指標として回線品質を測定することを特徴とする回線品質測定装置を提供する。
【0031】
この回線品質測定装置は、受信信号のシンボルと、予め定められたシンボルの基準配置を示す基準点とを比較する回路と、前記比較結果に基づいて回線品質を判断する回路とを備えることが考えられる。
【0032】
測定回路による測定結果の平均値を求める回路を更に備え、回線品質判断回路は更に平均値を参照して回線品質を判断することとしてもよい。
【0033】
回線品質判断手段は、更に、復調データの振幅値を参照して回線品質を判断することとしてもよい。
【0034】
この回線品質測定装置を備え、回線品質測定装置による測定結果に基づいて通信諸元の変更を要求する信号を相手局に送信する無線通信局や、この無線通信基地局を含む無線通信システムをも、本発明は提供する。
【0035】
【発明の実施の形態】
デジタル変調方式のシンボルは複素平面上の点として表すことができる。本発明では、復調した受信信号のシンボルの位置と、基準シンボルの位置とを比較し、その誤差範囲の大きさに基づいて回線品質を測定する。
【0036】
本発明による回線品質の測定原理について図1を参照して説明する。ここでは変調方式として16QAMを例に挙げている。この場合、送信局が回線品質測定用の信号を変調する際には、図1(a)に示す16個の基準シンボルの信号配置に従って変調を行う。
【0037】
変調された信号が伝搬路(回線)を介して受信局にて受信される。測定用信号は基準シンボルの信号配置に従って変調されたが、伝搬路の状況に応じて誤差を含むようになる。その結果、受信された測定用信号のシンボル、即ち受信シンボルは基準シンボルの位置からずれることになる。このずれは伝送路の状況が良好であれば小さく、劣悪であれば大きい。
【0038】
100前後の受信シンボルの実際の分布を示したのが図1(b)である。図中の十字の交点はそれぞれ基準シンボルの位置を示し、その周囲に分散した点がそれぞれ受信シンボルを示す。例えば、図中左上の十字の交点を基準シンボルとする受信シンボルが、交点を囲む円内に分散しているのがわかる。
【0039】
本発明の第1の実施の形態である無線通信システムについて説明する。この無線通信システムはA局及びB局からなる。A局は基準局であり、例えば移動通信網における基地局である。B局は加入局であり、例えば移動通信端末装置である。
【0040】
図2を参照して動作の概略を説明する。基準局Aと加入局Bが無線通信を行っている。基準局Aが回線品質測定用信号を送出する(ステップS1)。基準局Aから送出された回線品質測定用信号を受信すると、加入局Bは、A局とB局と間の回線品質を測定し、測定結果を伝送フォーマットに従って基準局Aへ送出する(ステップS2)。測定結果を受信することにより基準局AはA局−B局間の回線品質を把握することになる。この測定結果に基づいて基準局Aは回線の通信諸元を決定し、その通信諸元を加入局Bに通知する(ステップS3)。通信諸元の通知を受けた加入局Bはこれに対する応答を基地局Aに送信する(ステップS4)。応答を受信した基地局AはステップS3にて決定した通信諸元で加入局Bにデータを送信する(ステップS5)。
【0041】
加入局B、即ち加入局100の構成について図3を参照して説明する。
【0042】
アンテナ1は無線信号の送受信を行い、切換器2はアンテナへの送受信信号の入出力を切り替える。復調部3は受信した無線信号の復調を行う。同期検出部4は受信した信号から図4に示す基準フレームの同期信号(SYNC1、SYNC2)を検出する。
【0043】
クロック抽出部6は、同期検出部4で検出した同期パターン及び受信信号から送受信クロックを抽出する。フレーム生成部5は、同期検出部4で検出した基準フレームタイミング及びクロック抽出部6で検出した送受信クロックよりTDMAフレームの送受信チャンネルタイミングを生成する。
【0044】
回線品質測定部7は、復調部8から出力した復調データからフレーム生成部5から受信したフレーム信号に基づき回線品質測定用信号を抽出し、回線品質を測定する。測定結果は回線品質測定結果として制御部8へ送る。尚、回線品質測定部7については後に更に説明する。
【0045】
制御部8は、回線品質測定部7で測定した測定結果から基準局Aに対いて送出する制御信号を生成する。
【0046】
送信タイミング制御部9は、受信した基準フレームの同期に基づいた送信タイミングを生成し、変調部の送信タイミングを制御する。
【0047】
データ生成部10は、送信データの生成を行い、制御部8からの指示により、回線品質測定の結果通知メッセージ及びそれに基づく通信諸元変更要求通知メッセージの生成を行う。
【0048】
変調部11は、データ生成部10からのデータの変調を行い、送信タイミング制御部9の指示に基づくタイミングでデータを送信する。
【0049】
次に、回線品質測定部7について図5を参照して更に説明する。図3の復調部3で得られた復調データはEVM測定部201に入力される。基準パターン格納部202には比較対象となる基準パターン、即ち、図1(a)に示した信号点配置パターンが格納されている。EVM測定部201は、復調部3から入力された復調データと、基準パターン格納部202に格納されている基準パターンとを比較する。EVM測定部200は復調データと基準パターンの誤差を求め、回線状況判断部203に出力する。基準値格納部204には予め定められた誤差の基準値が格納されている。回線状況判断部203は、EVM測定部201が出力した誤差と、基準値格納部204に格納されている基準値とを比較して回線品質を判定し、制御データとして図3の制御部8に出力する。
【0050】
上述の説明を踏まえて、本実施の形態の無線通信システムによる通信諸元の制御動作について説明する。
【0051】
基準局Aは、図4に示す伝送フォーマットに従って、制御フレーム内に回線品質測定用の信号を送出する(ステップS1)。
【0052】
加入局Bは、復調部3において回線の同期処理、復調処理を実行し、EVM測定部201へ受信アナログ信号を送出する。
【0053】
EVM測定部201においては、復調信号の信号点配置から受信信号のサンプルタイミングにおける理想点(基準シンボルの位置)との誤差を検出し、誤りベクトル(EVM)を測定する。
【0054】
測定したEVMは、回線品質測定結果として回線状況判断部203へ送出され、回線品質の判定のために予め定められた閾値との大小関係が比較される。閾値を上回っていた場合、回線品質が劣悪であると判断し、測定結果を制御データとして制御部8に通知する。
【0055】
制御データを受信した制御部8は、データ生成部10に対して、基地局Aに測定結果を通知するためのデータを生成するように指示する。生成したデータは変調部11で変調され、切換器2、アンテナ1を経て基準局Aに送出される(ステップS2)。
【0056】
加入局Bから測定結果通知を受信した基地局Aは、通信諸元の変更の要否を判断し、判断結果を伝送フォーマットの通信諸元指定コードとして加入局Bへ送出する(ステップS3)。
【0057】
その後、これに対する応答を加入局Bから受信する(ステップS4)と、基準局Aは、ステップS3で指定した通信諸元指定コードが示す通信諸元と同じ通信諸元にてデータを加入局Bに送信する(ステップS5)。
【0058】
以上のようにして通信諸元が決定され、基準局A−加入局B間での最適な通信諸元で伝送が行われることになる。
【0059】
図12と比較対照しつつ、本願発明によるデータ転送効率について図6を参照して説明する。図12と同様、図6においても、2点鎖線で示す伝搬路状況は伝搬路の現実の変動を示すグラフである。図6及び図12において、本願発明及び従来技術による無線通信システムは共に同じように変動する伝搬路状況におかれている。この例では、本発明の無線通信システムも、測定した伝送路状況に応じて、高低2種類の伝送レートのいずれかを選択するものとする。
【0060】
図12に見る従来技術によるデータ転送効率と異なり、本発明によるデータ転送では、伝送データの誤り率が大きくなる区間がほとんど見られない。これは、受信した疑似ノイズを指標として回線品質を測定する場合、1回の測定につき、10〜10のオーダーのビット数を有する疑似ノイズを測定用信号として用いているのに対して、EVMを指標とする測定の場合では、1回の測定につき、10〜10のオーダーのビット数からなる測定用信号でも十分な精度で測定できることが、発明者らにより確認されている。
【0061】
本発明では、測定用信号のデータ量が小さいために実データを送信するための帯域を圧迫しない。また、測定用信号のデータ量が少ないため、受信データと基準データとを比較する処理の負荷が小さい。このため、図6のように測定回数を増やすことが可能であり、回数を増やしても実データのための帯域を圧迫しない。測定回数が増えるので、伝搬路状況の変動により高い追従性を有することができる。その結果、伝送効率の向上を図ることができる。更に、復調器の有効ビット長に対する負荷を、伝送レートが高い間は下げることができる。このため、復調器による消費電力を削減することができる。一面の見方としては、従来技術では疑似ノイズをマッチングする際に符号化が必要であるが、本発明では符号化が必要でないと言ってもよい。
【0062】
次に、本発明の第2の実施の形態である無線通信システムについて説明する。第1の実施の形態との相違点は、回線品質測定部7に代わり、図8に示す回線品質測定部7Aを用いる点である。回線品質測定部7Aは記憶部205を備える点で異なる。
【0063】
図8を参照すると、EVM測定部201における測定結果は回線状況判断部203へ送出されると共に、記憶部205に送出される。記憶部205では、ある一定時間EVM測定結果を保持して平均化処理を行い、その平均値を回線状況判断部203へ送出する。回線状況判断部203では、EVM測定部201による測定結果、記憶部205が算出した平均値、及び、基準値格納部204に予め格納されている基準値のそれぞれに重み付けを行って評価し、測定結果を求める。
【0064】
このように、本実施の形態では、記憶部205において、過去の測定結果を保持している。このため、周期の長い回線状況の変動に対して判断を行うことができるようになり、より好適な回線状況の判断が可能となる。
【0065】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。第1及び第2の実施の形態と違い、図8に示すように、第3の実施の形態では復調部3から回線品質測定部7への入力に違いがある。前2者では、回線品質測定部7及び7Aに対し、復調データのみが復調部3から供給されていた。これに対し、本実施の形態の加入局B、即ち加入局200では、これに加えて、復調部3で得られる受信レベル、即ち復調データの振幅値を、受信レベルデータとして回線品質測定部7Bに入力する点で異なる。
【0066】
図9を参照して回線品質測定部7Bについて説明する。復調部3から得られた受信レベルデータは、受信レベル記憶部206に記憶される。受信レベル記憶部206は、一定時間分の受信レベルを記憶して平均化処理を実施する。その平均値を回線状況判断部203へ出力する。回線状況判断部203では、受信レベル記憶部206から得られる平均値の差分を求め、レベル変動としてEVM測定部202からの測定結果と共に回線状況の判断を行う際に参照する。
【0067】
本実施の形態では、受信レベルの変動を回線状況判断に使用する事により、EVM測定結果の劣化の要因が回線雑音の増加か、受信レベルの低下かを判断することが可能となり、より好適な回線状況の判断が可能となる。
【0068】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当業者の通常の知識の範囲内でその変更や改良が可能であることは勿論である。
【0069】
例えば、同期検出部及びクロック抽出部は、説明を分かり易くするためのもの一例であり、本発明の請求の範囲を限定するものではない。また、変調部及び復調部による変復調方法は各種方式があり、本発明とは直接関係しないので、その詳細な構成は省略する。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は次のような効果を奏する。
【0071】
第1の効果は、回線の品質測定時間を短縮することができることにある。その理由は、回線品質の測定にEVMを使用しているために、短時間において回線品質の測定若しくは評価を行うことができるためである。
【0072】
第2の効果は、回線品質の変動に高速に追従することにより、データ伝送効率が向上することができることにある。その理由は、EVM測定による回線品質測定により、短時間で回線の品質測定が可能となり、定期的に回線品質を測定することができ、移動体通信の回線品質の変動に追随できるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシンボルを指標とした回線品質測定の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の実施の形態による通信諸元の制御について説明するための図である。
【図3】本発明の第1及び第2の実施の形態に係る加入局100の機能ブロック図である。
【図4】伝送フォーマットを説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る回線品質測定部7の機能ブロック図である。
【図6】本発明によるデータ転送効率を説明するための図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る回線品質測定部7Aの機能ブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る加入局200の機能ブロック図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る回線品質測定部7Bの機能ブロック図である。
【図10】従来技術による通信諸元の制御について説明するための図である。
【図11】従来の回線品質測定部7Cの機能ブロック図である。
【図12】従来技術によるデータ転送効率を説明するための図である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 切換器
3 復調部
4 同期検出部
5 フレーム生成部
6 クロック抽出部
7、7A、7B、7C 回線品質測定部
8 制御部
9 送信タイミング制御部
10 データ生成部
11 変調部
100、200 加入局
201 EVM測定部
202 基準パターン格納部
203 回線状況判断部
204 基準値格納部
205 記憶部
206 受信レベル記憶部

Claims (15)

  1. デジタル変調方式の無線通信の回線品質を測定する方法において、
    局甲から局乙に測定用の信号を送信する段階1と、
    局乙が、受信した測定用信号を復調し、シンボルを取得する段階2と、
    取得したシンボルに基づいて回線品質を測定する段階3と
    を含むことを特徴とする回線品質測定方法。
  2. 請求項1に記載の回線品質測定方法において、前記段階3は、取得したシンボルと、予め定められたシンボルの基準位置を示す基準点とを比較して、当該比較結果に基づいて回線品質を測定することを特徴とする回線品質測定方法。
  3. 請求項1に記載の回線品質測定方法において、前記デジタル変調方式は多値変調方式であることを特徴とする回線品質測定方法。
  4. 請求項1乃至3に記載の回線品質測定方法によって回線品質を測定し、その結果に応じて当該回線の通信諸元を制御することを特徴とする通信諸元制御方法。
  5. デジタル変調方式の無線通信システムにおいて、
    測定用の信号を送信する局甲と、
    局甲から測定用信号を受信し、測定用信号を復調し、測定用信号のシンボルを取得し、シンボルに基づいて回線品質を測定する局乙と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  6. 請求項5に記載の無線通信システムにおいて、前記局乙は、取得したシンボルと、予め定められたシンボルの基準配置を示す基準点とを比較して、当該比較結果に基づいて回線品質を測定することを特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項5に記載の無線通信システムにおいて、前記デジタル変調方式は多値変調方式であることを特徴とする無線通信システム。
  8. 請求項5に記載の無線通信システムにおいて、
    前記局乙は測定結果を前記局甲に送信し、
    前記局甲は、受信した測定結果に応じて前記局乙との回線の通信諸元を制御する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  9. デジタル変調方式の無線通信の回線品質を測定する装置において、受信信号のシンボルを指標として回線品質を測定することを特徴とする回線品質測定装置。
  10. 請求項9に記載の回線品質測定装置において、
    受信信号のシンボルと、予め定められたシンボルの基準配置を示す基準点とを比較する手段と、
    前記比較結果に基づいて回線品質を判断する手段と
    を備えることを特徴とする回線品質測定装置。
  11. 請求項9に記載の回線品質測定装置において、前記デジタル変調方式は多値変調方式であることを特徴とする回線品質測定装置。
  12. 請求項9に記載の回線品質測定装置において、
    前記測定手段による測定結果の平均値を求める手段を更に備え、
    前記回線品質判断手段は更に前記平均値を参照して回線品質を判断する
    ことを特徴とする回線品質測定装置。
  13. 請求項9に記載の回線品質測定装置において、前記回線品質判断手段は、更に、復調データの振幅値を参照して回線品質を判断することを特徴とする回線品質測定装置。
  14. 請求項9乃至13のいずれかに記載の回線品質測定装置を備え、前記回線品質測定装置による測定結果に基づいて通信諸元の変更を要求する信号を相手局に送信する無線通信局。
  15. 請求項14に記載の無線通信基地局を含む無線通信システム。
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