JP3957346B2 - 光学活性アルコールの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学活性アルコールの製造方法に関し、特に、医薬品、農薬等の生理活性化合物の合成中間体、または液晶等の機能性材料、ファインケミカル等における合成原料として有用な光学活性アルコールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、アルコールは、対応するケトンから合成され、その合成方法として各種の方法が知られている。これらの方法の中でも、ケトンから光学活性アルコールを製造する方法として、従来、
1)酵素を利用する方法、
2)化学反応を利用する方法
等がある。1)酵素を利用する方法は、パン酵母(Saccharomyces cerevisiae)を活用し、ケトンから光学活性アルコールを得る方法である。一般に、ケトンのパン酵母による還元においては、プレローグ則に従い、ヒドリドがカルボニル基のre面を攻撃し、S体の光学活性第二級アルコールが生成するとされている。しかし、その選択性は、基質に大きく依存し、2つのエナンチオマーの内の一方しか合成できないという問題も抱えている。また、2)化学反応を利用する方法として、BINAPルテニウム錯体を用いる水素添加による方法があるが、20〜100気圧という高圧の水素雰囲気下で反応させる必要がある、触媒の調製が煩雑である等の問題がある。
【0003】
一方、水素化アルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、あるいはジボラン等に代表される金属水素化物を光学活性プロトン性化合物で修飾してなる光学活性金属水素化物を用いて、ケトンを還元するヒドリド還元法がある。しかし、このヒドリド還元法では、当量以上の光学活性プロトン性化合物を必要とする。最近、伊津野、Corey らにより、天然物であるL−プロリンから誘導されるアミノアルコールとボラン−スルフィド錯体を用いる触媒的不斉ヒドリド還元法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記方法でも、ボラン−スルフィド錯体を還元剤として用いているため、取扱い、価格等の面での改善が望まれている。
【0005】
そこで本発明の目的は、医薬品、農薬等の生理活性化合物の合成中間体、または液晶等の機能性材料、ファインケミカル等における合成原料として有用な光学活性アルコールを、取扱いが容易なヒドリド還元剤を用いて製造することができる新規な方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、前記課題を解決するために、還元剤として取扱いが容易なヒドリド還元剤を用いて、ケトンから光学活性アルコールを合成できる方法について鋭意検討を重ねてきた。その結果、光学活性金属化合物に特定のアルコール化合物を共存させると目的の達成に有効なことを見出し、本発明に到達した。
【0007】
すなわち、本発明は、前記課題を解決するために、ケトン化合物を、光学活性金属化合物および特定のアルコール化合物の存在下、ヒドリド試薬と反応させる工程を含む、光学活性アルコールの製造方法を提供するものである。
【0008】
本発明の方法において、触媒である光学活性金属化合物は、下記一般式(a):
【化2】
〔式中、R1とR2は異なる基であり、それぞれ、水素原子、直鎖または分岐状のア
ルキル基もしくはアリール基であり、置換基を有していてもよく、2個のR1同
士または2個のR2同士は、相互に結合して環を形成していてもよく、R3、R4
およびR5は同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖または分岐
状のアル
キル基もしくはアリール基、アシル基またはアルコキシカルボニル基であり、置
換基を有していてもよい〕
で表される化合物である。
【0009】
共存させるアルコール化合物は、テトラヒドロフルフリルアルコールまたはフルフリルアルコール、およびそれらと他の1種以上のアルコール化合物との混合系である。
【0010】
以下、本発明の光学活性アルコールの製造方法(以下、「本発明の方法」という)および触媒である光学活性コバルト(II)錯体について、詳細に説明する。
本発明の方法において、出発原料として用いられるケトン化合物は、分子内にカルボニル基を有するプロキラルな化合物であれば、特に制限されず、目的の光学活性アルコールに対応して適宜選択することができる。
【0011】
本発明の方法は、特に、下記一般式(b):
【化3】
で表されるケトン化合物を出発原料として、対応する光学活性アルコールを製造する際に好適である。
【0012】
前記一般式(b)において、R6、R7およびR8は、同一でも異なっていてもよく、直鎖または分岐状のアルキル基、シクロアルキル基または芳香族置換基であり、置換基を有していてもよい。このR6、R7およびR8の直鎖または分岐状のアルキル基の代表例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられ、シクロアルキル基の代表例として、シクロヘキシル基を挙げることができる。また、芳香族置換基の代表例として、フェニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、p−フルオロフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基等のアリール基、また、フラン環、チオフェン環、ピリジン環等の複素環式芳香族置換基などが挙げられる。また、R6同士、あるいはR7とR8は、相互に結合して環を形成していてもよい。
【0013】
本発明の方法において、出発原料として用いられるケトン化合物の代表例として、α−テトラロン、アセトフェノン、2,2−ジメチルクロマノン等の芳香族ケトン等が挙げられる。
【0014】
これらの中でも、本発明の方法は、出発物質であるケトン化合物として、下記式(b−1)で表されるアセトフェノン誘導体、または、下記式(b−2)で表されるα−テトラロン誘導体や下記式(b−3)で表されるクロマノン類を代表例とする縮環型ケトンを使用して、対応するアルコールを製造する場合に有効である。
【0015】
【化4】
【0016】
式(b−1)、(b−2)および(b−3)において、R6およびR7は、前記式(b)で定義したとおりである。また、R9、R10およびR11は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、直鎖または分岐状のアルキル基、シクロアルキル基もしくはアリール基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基またはシリル基であり、置換基を有していてもよい。ハロゲン原子の代表例としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。直鎖または分岐状のアルキル基の代表例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられ、シクロアルキル基の代表例としては、シクロヘキシル基を挙げることができ、また、アリール基の代表例としては、フェニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、p−フルオロフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、アルコキシ基の代表例としては、ベンジルオキシ基等を挙げることができる。
【0017】
アシル基の代表例としては、アセチル基、プロピオニル基等が挙げられ、アルコキシカルボニル基の代表例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等が挙げられ、アミノ基の代表例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が挙げられる。シリル基の代表例としては、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。nは0または1であり、mは1〜4の整数であり、mが2〜4の整数であるとき、複数のR10は、同一でも異なっていてもよい。
また、R10同士、あるいは、R11同士は、相互に結合して環を形成していてもよく、例えば、−(CH2 )4−、−(CH2 )5−等の基を介して相互に結合して5員環、6員環等のスピロ環構造を形成していてもよい。
さらに、Xは、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子である。
【0018】
本発明の方法は、ケトン化合物として、前記一般式(b−1)で表されるアセトフェノン類、(b−2)で表されるテトラロン類、(b−3)で表されるクロマノン類またはその誘導体を使用して、下記一般式(c−1)、(c−2)または(c−3):
【0019】
【化5】
〔式中、R6〜R11、nおよびmは前記一般式(b)または(b−1)〜(b−3) について定義したとおりである〕
で表される光学活性アルコールを得る方法として有用である。
【0020】
この一般式(c−1)、(c−2)または(c−3)で表される光学活性アルコールとして、フェネチルアルコール、α−テトラロール、2,2−ジメチル−1−テトラロール、2,2−ジメチルクロマノール、7−エトキシカルボニル−クロマノール等が挙げられる。
【0021】
本発明の方法において、触媒として用いられる光学活性金属化合物は、下記一般式(a):
【化6】
で表される光学活性コバルト(II)錯体である。これを用いると、高い光学収率で光学活性アルコールが得られる。
【0022】
この光学活性コバルト(II)錯体を表す前記一般式(a)において、R1とR2は異なる基であり、それぞれ、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール基であり、置換基を有していてもよい。この直鎖または分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が代表的である。アリール基としては、例えば、フェニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、p−フルオロフェニル基、ナフチル基等が代表的である。
【0023】
また、2個のR1同士または2個のR2 同士は、相互に結合して環を形成していてもよく、例えば、−(CH2)4−等の基を介して相互に結合して6員環等の環を形成していてもよい。
【0024】
さらに、R3、R4およびR5は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール基、アシル基またはアルコキシカルボニル基であり、置換基を有していてもよい。直鎖または分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が代表的である。アリール基としては、フェニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、p−フルオロフェニル基、ナフチル基等が代表的である。アシル基としては、アセチル基、パーフルオロアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基等が代表的であり、アルコキシカルボニル基の代表例としては、メトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロオクチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等が代表的である。
【0025】
この一般式(a)で表される光学活性コバルト(II)錯体の具体例として、下記式(a−1)〜(a−17)で表されるもの等が挙げられる。
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
この一般式(a)で表される光学活性コバルト(II)錯体は、公知の方法にしたがって調製することができる。例えば、Y. Nishida, et al,. Inorg. Chim. Acta,38,213(1980); L. Claisen, Ann. Chem., 297,57(1987); E.G. Jager, Z. Chem.,8,30, 392, and 475(1968) に報告された方法にしたがって調製することができる。例えば、光学活性コバルト(II)錯体は、1,3−ジケトン誘導体をホルミル化し、不斉源となる1,2−ジフェニルジアミン誘導体(光学活性ジアミン)と脱水縮合反応させて配位子とし、続いて、水酸化ナトリウム共存下で塩化コバルト(II)水溶液を添加して加熱する方法により調製することができる。例えば、前記式(a−7)で表される光学活性コバルト(II)錯体は、下記式(e−1)および(e−2)に示す工程にしたがって調製することができる。
【0031】
【化11】
【0032】
この光学活性コバルト(II)錯体の製造において、1,3−ジケトンのホルミル化は、例えば、1〜5モル当量のオルトギ酸トリメチルを加え、無水酢酸溶媒中で、加熱・還流することにより行うことができる。
【0033】
光学活性ジアミンとの脱水縮合反応は、アルコール溶媒中、前記ホルミル化体を2当量加え、室温で1〜2時間攪拌した後、さらに50℃に加熱することにより行うことができる。濃縮して得られる粗生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、再沈澱、再結晶等の通常の精製方法によって精製することができる。
【0034】
また、配位子と塩化コバルトとの錯形成反応における水酸化ナトリウムの使用量は、配位子に対して2.0モル当量以上であり、好ましくは2.0〜3.0モル当量である。
【0035】
さらに、塩化コバルト(II)水溶液は、塩化コバルト(II)が配位子に対して1.0モル当量以上、好ましくは1.0〜1.5モル当量となる量が使用される。
【0036】
反応は、窒素またはアルゴンガスの流通下で行い、溶媒および添加する水は脱気したものを使用する。また、反応温度は、0℃以上であれば反応が進行するが、30〜80℃程度に加熱することにより、反応時間を短縮することができ、さらに、好ましくは40〜60℃である。
【0037】
溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒が好ましい。
【0038】
光学活性コバルト(II)錯体の製造において、塩化コバルト(II)水溶液の添加後、間もなく、1〜10分程で光学活性コバルト錯体が析出を開始するが、さらに加熱および攪拌を30分〜2時間継続して行う。その後、反応混合物を室温まで冷却し、必要に応じて水を添加して反応生成物を十分に析出させる。次に、窒素ガス下、ろ別、水洗した後、真空乾燥により目的物を得ることができる。
【0039】
また、得られる光学活性コバルト(II)錯体は、空気中で非常に酸化されやすいものであるため、予めヨウ素を添加して、空気中で安定かつ取扱いの容易なコバルト(III) 錯体にして構造解析を行うことができる。すなわち、ジクロロメタン溶媒中で、光学活性コバルト(II)錯体にヨウ素(I2 )0.5モル当量を加え、室温で攪拌して反応させ、濃縮して得られる生成物を、ジクロロメタン−ジエチルエーテル−ヘキサンにより再結晶させて、X線分析可能なコバルト(III) 錯体結晶を得、これを分析に供することができる。例えば、式(a−10)で表される光学活性コバルト(II)錯体を上記方法によってヨウ素化して、下記式(a−18)で表される光学活性コバルト(III)錯体に変えて、X線回折による構造解析を行うことができる。この式(a−18)で表される光学活性コバルト(III)錯体も、本発明の方法で用いる触媒として有効である。
【0040】
【化12】
【0041】
本発明の方法において、触媒として、前記一般式(a)で表される光学活性コバルト(II)錯体を用いる場合、高い光学収率および高い化学収率で光学活性アルコールを得るためには、ケトン化合物1モルに対して、0.001〜50モル%の割合、好ましくは0.01〜50モル%の割合、さらに好ましくは0.05〜10モル%の割合で使用するのが望ましい。
【0042】
本発明の方法において、使用されるアルコール化合物は、テトラヒドロフルフリルアルコールまたはフルフリルアルコールである。テトラヒドロフルフリルアルコールまたはフルフリルアルコールは、他のアルコール化合物の1種または2種以上と共用することができる。
他のアルコール化合物の代表例として、下記式(d):
【化13】
で表される化合物が挙げられる。
【0043】
式(d)において、R12、R13およびR14は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、もしくはヘテロ原子を含む直鎖または分岐状のエーテル基であり、水酸基、アミノ基、エステル基またはカルボニル基等の置換基を有していてもよい。式(d)における直鎖または分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が代表的である。シクロアルキル基の代表例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、p−フルオロフェニル基、ナフチル基等が代表的である。ヘテロ原子を含む直鎖または分岐状のエーテル基としては、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、2−テトラヒドロピラニル基等が代表的である。また、R12、R13は、相互に結合して環を形成していてもよく、例えば、−(CH2)4−、−(CH2)5−等の基を介して相互に結合して5員環、6員環等の環を形成していてもよい。
【0044】
このアルコール化合物の具体例として、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール等の脂肪族または脂環式アルコール、フェノール、レゾルシン等の芳香族アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のポリアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロピレン−2−メタノール、テトラヒドロ−3−フラン−メタノール等の鎖状または環状エーテルアルコール、2−(メチルアミノ)エタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、2−ピリジンメタノール、2−ペパリジンメタノール等の鎖状または環状アミノアルコールなどが挙げられる。これらの中でも、高い光学収率および高い化学収率で光学活性アルコールが得られる点で、脂肪族アルコールが好ましい。
【0045】
本発明の方法において、前記一般式(d)で表されるアルコール化合物は、1種単独でも2種以上を組み合わせても用いられる。2種以上の組み合わせの具体例としては、エタノール/エチレングリコール、エタノール/プロピレングリコール、エタノール/エチレングリコールモノメチルエーテル、エタノール/プロピレングリコールモノメチルエーテル、エタノール/テトラヒドロピレン−2−メタノール、エタノール/テトラヒドロ−3−フラン−メタノール、エタノール/5−メチルテトラヒドロフラン−2−メタノール等の組合せ、および上記の組合せにおけるエタノールの代わりに、メタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール、2,2−ジメチルエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等を、それぞれ用いた組合せが代表的である。
【0046】
本発明の方法において、アルコール化合物の使用量は、高い光学収率および高い化学収率で光学活性アルコールを得るためには、ケトン化合物1モルに対して、0.01〜50モルの割合で使用するのが好ましく、さらに1〜30モルの割合で使用するのが好ましい。
【0047】
本発明の方法において、ヒドリド試薬として用いられる金属水素化物は、特に限定されず、例えば、水素化アルミニウムリチウム、トリ(t−ブトキシ)水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素カルシウム、水素化ホウ素アンモニウム、水素化シアノホウ素ナトリウム等が代表的である。また、トリ(メトキシ)水素化ホウ素ナトリウム、トリ(エトキシ)水素化ホウ素ナトリウム、トリ(イソプロポキシ)水素化ホウ素ナトリウム、トリ(t−ブトキシ)水素化ホウ素ナトリウム、トリ(イソプロポキシ)水素化ホウ素カリウム、トリ(t−ブトキシ)水素化ホウ素カリウム等のトリアルコキシ金属水素錯化合物を用いる場合は、前記一般式(d)で表されるアルコール化合物を用いなくても高い化学収率および高い光学収率で光学活性アルコールを得ることができる。
【0048】
また、本発明の方法において、前記反応は、好ましくは液相中で行われる。このとき、必要に応じて、溶媒を使用することができる。用いられる溶媒としては、脂肪族炭化水素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、脂環式炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、およびハロゲン系溶媒が有効である。特に、四塩化炭素、クロロホルム、フロン113等のハロゲン系溶媒、あるいはトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒が好ましい。
【0049】
溶媒を用いる場合、溶媒の使用量は、通常、ケトン化合物1ミリモルに対して、1ml〜1l程度の割合であり、5〜100ml程度の使用量が、高い光学収率および高い化学収率で光学活性アルコールを得ることができるため、有効である。
【0050】
反応温度は、通常、−100〜50℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは−80〜30℃の範囲、特に好ましくは−60〜0℃の範囲である。また、反応圧力は、溶媒が気化しないかぎり、常圧で十分である。
【0051】
また、反応時間は、通常、1分〜10日程度である。さらに、逐次、反応混合物のサンプルを採取して、薄層クロマトグラフィー(TLC)、ガスクロマトグラフィー(GC)等により分析して、反応の進行状況を確認することができる。
【0052】
本発明の方法において、以上の反応によって得られる反応混合物から、目的の光学活性アルコールの回収、精製は、公知の方法、例えば、蒸留、吸着による方法、抽出、再結晶等の方法を組み合わせて行うことができる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0054】
光学活性コバルト(II)錯体の調製
(参考例1)
配位子の合成
(S,S)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン1.06g(5mmol)を、エタノール70mlに溶解し、室温、窒素雰囲気下、2−ホルミル−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1,3−ジオキソブタン2.32g(10.5mmol)のエタノール溶液30mlを加えた後、室温で2時間攪拌した。さらに、50℃に昇温して2時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。この粗生成物を、ジクロロメタン/エーテル/ヘキサンで再結晶させると、光学活性配位子(N,N’−ビス〔3−オキソ−2−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ブチリデン〕−(1S,2S)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン)2.28g(単離収率:71%)が白色結晶として得られた。得られた光学活性配位子について、 1H−NMR、IR、元素分析、ならびに融点および比旋光度の測定を行った。結果を下記に示す。
【0055】
1H−NMR(CDCl3 ):d=1.92(6H,s), 1.97(6H, s), 2.26(6H, s),
2.62(6H, br), 4,41(2H, d, J=8.2Hz), 6.70-7.25(16H, m)
IR(KBr法):3028, 2968, 2916, 2856, 1614, 1589, 1454, 1404, 1352, 1299
, 1251 cm-1
元素分析:測定値:C, 78.72;H, 6.92; N,4.37 %
計算値:C42H44N2 O4 :C, 77.76;H, 6.85; N, 4.27 %
融点:206〜210℃
比旋光度〔α〕D 28+72.3°(c0.507,CHCl3)
【0056】
コバルト(II)錯体の合成
上記に得られた光学活性配位子6.4g(10mmol)に、メタノール180mlを加え、窒素流通下、攪拌を行って溶解させた。30分間攪拌した後、水酸化ナトリウム0.88g(22mmol)の水溶液10mlを加え、50℃で攪拌した。30分後、塩化コバルト・6水和物2.6g(11mmol)の水溶液14mlを滴下すると、橙色の沈澱が析出した。この沈澱を室温に冷却して水100mlを加えて反応懸濁液を得、窒素雰囲気下でこの反応懸濁液をろ過し、析出物を水120mlで洗浄した。窒素流通により析出物を乾燥させた後、窒素ボックス内で析出物を取出し、120℃で2時間減圧乾燥を行って、前記式(a−7)で表される橙色のコバルト(II)錯体6.5g(収率:93%)を得た。得られたコバルト(II)錯体について、融点、EIMSおよびIRの分析または測定を行った。その結果を下記に示す。
【0057】
融点:292〜296℃(DSC:293〜299℃)
EIMS:測定値: 697.2474;
計算値:C42H42N2 O4 Co:697.2477
IR(KBr法):3050, 3010, 2990, 2900, 1640, 1560, 1470, 1400, 1340, 1280
,1260, 1025, 1020, 990, 880, 840, 760, 740, 700, 595, 540
cm-1
【0058】
(参考例2〜8)
各例において、表1に示す1,3−ジケトン化合物および1,2−ジフェニルジアミン化合物を用いて参考例1と同様にして光学活性配位子の調製を行い、さらに、光学活性コバルト(II)錯体の調製を行った。その結果、(a−2)、(a−3)、(a−8)〜(a−12)で表される光学活性コバルト(II)錯体を得た。得られた光学活性コバルト(II)錯体について、その融点を測定し、さらに、(a−9)および(a−10)で表される光学活性コバルト(II)錯体については、質量分析(EIMS)により元素分析を行った。その結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
(参考例9)
式(a−10)で表される光学活性コバルト(II)錯体697mg(1mmol)を、ジクロロメタン5mlに溶解し、ヨウ素(I2)127mg(0.5mmol)を加え、室温、窒素雰囲気下で2時間攪拌して反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して、式(a−18)で表される光学活性コバルト(III)錯体を調製した。得られた光学活性コバルト(III)錯体について、X線回折により、構造を調べた。このX線回折データの解析結果に基づいて、式(a−18)で表される光学活性コバルト(III)錯体の立体構造を、図1に模式的に示す。
【0062】
光学活性アルコールの製造
(比較例1)
反応器に、水素化ホウ素ナトリウム0.55mmolを入れ、アルゴン雰囲気下でクロロホルム2.0mlを加え、エタノール100μl(1.7mmol)を添加した後、室温で30分間攪拌した。次に、−20℃に冷却し、前記式(a−7)で表される光学活性コバルト(II)錯体(0.0125mmol、2.5mol%)のクロロホルム溶液1.5mlを滴下した。−20℃で15分間攪拌した後、2,2−ジメチルクロマノン(0.5mmol)のクロロホルム溶液1.5mlをゆっくりと滴下した。引き続き−20℃で攪拌を続け、反応は3日で完結した。得られた反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより生成物を分離精製したところ、定量的に2,2−ジメチルクロマノールが得られた。生成物の光学純度(収率)を高速液体クロマトグラフィー(光学活性カラム:ダイセル社製、CHIRALPAK AD)により分析した結果、85%eeであった。
【0063】
(比較例2〜6)
各例において、水素化ホウ素ナトリウムの代わりに、表2に示す金属水素化物を使用した以外は、比較例1と同様にして反応を行った。反応は、2〜6日間で完結し、いずれの例においても定量的に2,2−ジメチルクロマノールが得られた。得られた生成物の光学純度(収率)を分析した結果を表2に示す。
【0064】
【0065】
(比較例7)
水素化ホウ素ナトリウムの代わりにトリ(メトキシ)水素化ホウ素ナトリウム[NaBH(OMe)3]を使用し、エタノールを添加せずに反応を行った。反応は、4日間で完結し、定量的に2,2−ジメチルクロマノールが得られた。生成物の光学純度(収率)は、54%eeであった。
【0066】
(比較例8〜15)
各例において、反応器に、水素化ホウ素ナトリウム0.75mmolを入れ、アルゴン雰囲気下でクロロホルム5.0mlを加え、表3に示すアルコール4.3mmolを添加した後、室温で1時間攪拌した。次に、前記式(a−7)で表される光学活性コバルト(II)錯体(0.025mmol、5.0モル%)のクロロホルム溶液2.0mlを滴下した。室温で15分間攪拌した後、−20℃に冷却した。さらに、20分間攪拌した後、2,2−ジメチルクロマノン(0.5mmol)のクロロホルム溶液2.0mlをゆっくりと滴下した。反応混合物を−20℃で6日間攪拌したところ、いずれの例においても定量的に2,2−ジメチルクロマノールが得られた。得られた生成物の光学純度(収率)を分析した。結果を表3に示す。
【0067】
【0068】
(比較例16〜23)
各例において、クロロホルムの代わりに、表3に示す溶媒を使用した以外は、比較例9と同様にして反応を行った。反応は、2〜6日間で完結し、いずれの例においても、定量的に2,2−ジメチルクロマノールが得られた。得られた生成物の光学純度(収率)を分析した。結果を表4に示す。
【0069】
【0070】
(比較例24〜27)
前記式(a−7)で表される光学活性コバルト(II)錯体の代わりに、表5に示す光学活性コバルト(II)錯体を用いた以外は、比較例9と同様にして反応を行った。反応は、3〜6日間で完結し、いずれの例においても、定量的に2,2−ジメチルクロマノールが得られた。得られた生成物の光学純度(収率)を分析した。結果を表5に示す。
【0071】
【表3】
【0072】
(比較例28〜44)
2,2−ジメチルクロマノンの代わりに、表6に示すケトンを用いた以外は、比較例9と同様にして反応を行った。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製して、得られた光学活性アルコールの光学純度(収率)を分析した。結果を表6に示す。
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】
(実施例1)
反応器に、水素化ホウ素ナトリウム0.75mmolを入れ、アルゴン雰囲気下でクロロホルム5.0mlを加え、エタノール1mlおよびテトラヒドロフルフリルアルコール1mlを添加した後、室温で0.5時間攪拌した。次に、−20℃に冷却し、前記式(a−9)で表される光学活性コバルト(II)錯体(0.025mmol、5モル%)のクロロホルム溶液2mlを滴下した。−20℃で15分間攪拌した後、6−メトキシテトラロン(0.5mmol)のクロロホルム溶液2mlをゆっくりと滴下した。引き続き−20℃で攪拌を続け、反応は3日で完結した。得られた反応混合物からシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより生成物を分離精製したところ、定量的に6−メトキシテトラロールが得られた。生成物の光学純度を高速液体クロマトグラフィー(光学活性カラム:ダイセル社製、CHIRALPAK AD)により分析した結果、91%eeであった。
【0076】
(比較例45〜49、実施例2)
各例において、テトラヒドロフルフリルアルコールの代わりに、表7に示すアルコール化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応は、0.5〜6日間で完結し、いずれの例においても、定量的に6−メトキシテトラロールが得られた。得られた生成物の光学純度(収率)を分析した。結果を表7に示す。
【0077】
【0078】
(実施例3〜7)
各例において、エタノールの代わりに、表8に示すアルコール化合物を使用した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応は、0.5〜6日間で完結し、いずれの例においても、定量的に6−メトキシテトラロールが得られた。得られた生成物の光学純度(収率)を分析した。結果を表8に示す。
【0079】
【0080】
(実施例8)
第1反応器に、アルゴン雰囲気下、水素化ホウ素ナトリウム29mg(0.75mmol)のクロロホルム懸濁液5.0mlを入れた後、メタノール30μlおよびテトラヒドロフルフリルアルコール1mlを添加し、0℃で3.0時間攪拌して混合物を調製した。次に、アルゴン雰囲気下、第2反応器に、前記式(a−10)で表される光学活性コバルト(II)錯体(0.005mmol)の1mol%クロロホルム溶液2.0ml、メタノール30μlおよび2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾフェノン105mg(0.5mmol)のクロロホルム溶液2.0mlを加え、0℃に冷却して10分間攪拌した後、第1反応器で調製した混合物を、第2反応器内にゆっくり滴下し、0℃で攪拌を続けて反応させたところ、反応は15分で完結した。得られた反応混合物からシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより生成物を分離精製したところ、定量的に光学活性アルコールが得られた。また、生成物の光学純度(収率)を高速液体クロマトグラフィー(光学活性カラム:ダイセル社製、CHIRALPAK AD)により分析した結果、85%eeであった。
【0081】
(実施例9〜15)
各例において、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾフェノンの代わりに、表9に示すケトン化合物を用いた以外は、実施例8と同様にして反応を行った。各例における反応は、15分〜3時間の範囲で完結し、いずれも定量的に光学活性アルコールが得られた。また、得られた生成物の光学純度(収率)を測定した。結果を表9に示す。
【0082】
【表6】
【0083】
(実施例16)
第1反応器に、アルゴン雰囲気下、水素化ホウ素ナトリウム29mg(0.75mmol)のクロロホルム懸濁液5.0mlを入れた後、メタノール30μlおよびテトラヒドロフルフリルアルコール1mlを添加し、0℃で3.0時間攪拌して混合物を調製した。次に、アルゴン雰囲気下、第2反応器に、前記式(a−18)で表される光学活性コバルト(III)錯体(0.005mmol)の1mol%クロロホルム溶液2.0ml、メタノール30μlおよびテトラロン80105mg(0.5mmol)のクロロホルム溶液2.0mlを加え、0℃に冷却して10分間攪拌した後、第1反応器で調製した混合物を、第2反応器内にゆっくり滴下し、0℃で攪拌を続けて反応させたところ、反応は15分で完結した。得られた反応混合物からシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより生成物を分離精製したところ、定量的に光学活性アルコールが得られた。また、生成物の光学純度(収率)を高速液体クロマトグラフィー(光学活性カラム:ダイセル社製、CHIRALPAK AD)により分析した結果、92%eeであった。
【0084】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、ヒドリド試薬として取扱いが容易な水素化ホウ素ナトリウムを用い、ケトン化合物から光学活性アルコールを製造することができる。この光学活性アルコールは、医薬品、農薬等の生理活性化合物の合成中間体、または液晶等の機能性材料、ファインケミカル等における合成原料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例9で調製された式(a−18)で表される光学活性コバルト(III)錯体のX線解析によって求められた構造図。
【図2】参考例1で調製された式(a−7)で表される光学活性コバルト(II)錯体の示差走査熱量分析測定チャート。
Claims (2)
- ケトン化合物を、下記一般式(a)で表される光学活性金属化合物、およびテトラヒドロフルフリルアルコールまたはフルフリルアルコールを含む1種または2種以上のアルコール化合物の存在下、ヒドリド試薬と反応させる工程を含む、光学活性アルコールの製造方法。
ルキル基もしくはアリール基であり、置換基を有していてもよく、2個のR 1 同
士または2個のR 2 同士は、相互に結合して環を形成していてもよく、R 3 、R 4
およびR 5 は同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖または分岐状のアル
キル基もしくはアリール基、アシル基またはアルコキシカルボニル基であり、置
換基を有していてもよい〕 - 前記ヒドリド試薬が、金属水素化物である請求項1に記載の光学活性アルコールの製造方法。
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