JP4357332B2 - 光学活性ニトロアルコール類の製造法 - Google Patents

光学活性ニトロアルコール類の製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP4357332B2
JP4357332B2 JP2004086888A JP2004086888A JP4357332B2 JP 4357332 B2 JP4357332 B2 JP 4357332B2 JP 2004086888 A JP2004086888 A JP 2004086888A JP 2004086888 A JP2004086888 A JP 2004086888A JP 4357332 B2 JP4357332 B2 JP 4357332B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ring
substituent
halogen
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004086888A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005272339A (ja
Inventor
徹 山田
健人 池野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2004086888A priority Critical patent/JP4357332B2/ja
Priority to US10/979,795 priority patent/US6977315B2/en
Publication of JP2005272339A publication Critical patent/JP2005272339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4357332B2 publication Critical patent/JP4357332B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C201/00Preparation of esters of nitric or nitrous acid or of compounds containing nitro or nitroso groups bound to a carbon skeleton
    • C07C201/06Preparation of nitro compounds
    • C07C201/12Preparation of nitro compounds by reactions not involving the formation of nitro groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07BGENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
    • C07B2200/00Indexing scheme relating to specific properties of organic compounds
    • C07B2200/07Optical isomers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/14The ring being saturated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明は、不斉触媒を用いた、アルデヒド類のニトロアルドール反応による光学活性β−ニトロアルコール類の製造法に関するものである。特に、医薬品、農薬などの生理活性化合物の合成中間体、ファインケミカル等における合成原料として有用な光学活性アミノアルコールを製造する上で重要な中間体となる、光学活性ニトロアルコール類の製造法に関するものである。
不斉触媒を利用した、ニトロアルドール反応による光学活性ニトロアルコール類の製造法に関して、例えば、光学活性ビナフトール類、希土類金属化合物、アルカリ金属化合物よりなる不斉触媒を用いて、アルデヒドとニトロアルカン類から、化学収率、不斉収率ともに良好な成績で光学活性なニトロアルコールが得られることが報告されている(特許文献1−3、及び非特許文献1−3)。
また、光学活性な複核の亜鉛錯体よりなる不斉触媒を用いて、アルデヒドとニトロアルカン類から、光学活性なニトロアルコール類が得られることが報告されている(特許文献4、及び非特許文献4)。
しかし、これらは、反応に長時間を必要とすること、低温反応設備を必要とすること、高価な不斉配位子や希土類金属を多量に使用する必要があること、また、特許文献4及び非特許文献4に記載の方法においては、モレキュラーシーブズを添加する必要がある等の問題点があり、実用上十分といえるレベルにはなかった。
特開平6−154618号公報 特開平9−253502号公報 特開平9−255631号公報 米国特許 第6,610,889号公報 J. Am. Chem. Soc., 114巻, 4418頁(1992) Tetrahedron Letters, 34巻, 855頁(1993) J. Org. Chem., 60巻, 7388頁(1995) Angew. Chem. Int. Ed., 41巻, 861頁(2002)
本発明は、これまでに報告された触媒的な不斉ニトロアルドール反応による光学活性ニトロアルコールの製造法に前記の問題点があることに鑑みなされたものであり、反応時間や触媒使用量などの反応効率の面で高い生産性を有する、光学活性ニトロアルコール類の製造法を提供することを目的とする。
本発明は、アルデヒド類とニトロアルカン類とを反応させ、ニトロアルコール類を製造する際に、光学活性なシッフ塩基を配位子とする特定の金属錯体と塩基の存在下で反応を行うものである。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)アルデヒド類とニトロアルカン類とを不斉触媒の存在下にニトロアルドール反応により光学活性β―ニトロアルコール類を製造する方法において、
一般式(c):
Figure 0004357332
(式中、R4、R5及びR6は、独立して、水素原子、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、直鎖もしくは分岐状のアルケニル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、またはアラルキルオキシカルボニル基であり、これらは置換基を有していてもよく、また、R5とR6は一緒になって環を形成していてもよい。X*は、不斉炭素または軸不斉を有する、炭素原子4個以上からなる炭化水素基であり、Mはコバルトイオンまたはクロムイオンを表し、Mの価数が配位子の価数より大きいときYは塩を形成し得る陰イオンを表し、金属イオンの価数と配位子の価数が同じ時Yは存在しない。)
で表される光学活性金属錯体触媒、および塩基の存在下で反応を行うことを特徴とする光学活性β―ニトロアルコールの製造方法。
(2)前記アルデヒド類が一般式(a):
Figure 0004357332
(式中、R1は、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、直鎖、分岐状もしくは環状のアルケニル基、直鎖もしくは分岐状のアルキニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アラルキニル基であり、これらは置換基を有していてもよい。)で表され、
前記ニトロアルカン類が一般式(b):
Figure 0004357332
(式中、R2及びR3は、独立して水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基であり、R2とR3は一緒になって環を形成していてもよい。)で表されることを特徴とする上記(1)記載の製造方法。
(3)前記一般式(c)における炭化水素基X*が、一般式(x−1)、(x−2)、もしくは(x−3):
Figure 0004357332
(式中、Ra及びRbは、直鎖、分岐状、もしくは環状のアルキル基、またはアリール基であり、これらは置換基を有していてもよく、また、2個のRaが一緒になって環を形成していてもよい。Rc、Rd、Re、及びRfは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、アリール基、またはアルコキシ基であり、これらは置換基を有していてもよく、また、ReとRfは一緒になって置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。*'は不斉炭素を表し、*"は軸不斉を表す。)のいずれかで表される炭化水素基である上記(1)または(2)記載の製造方法。
(4)前記一般式(c)における金属イオンMが、コバルト(II)またはコバルト(III)のいずれかである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)前記塩基が、1級アミン、2級アミンおよび3級アミンからなる群より選ばれる化合物であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)前記塩基が、一般式(d):
Figure 0004357332
(式中、R7、R8及びR9は、独立して水素原子、または置換基を有していてもよい直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基を表し、また、R7、R8及びR9の少なくとも2つが一緒になって、R7、R8及びR9が結合しているNに加えてさらにヘテロ原子を含んでいてもよい環を形成していてもよい。)で表される化合物である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
本発明の方法により、従来の不斉合成触媒を用いて製造する場合と比べ、より少ない触媒使用量で、しかもより短時間で、化学収率、光学収率も同等程度の不斉ニトロアルコールを製造できる。この光学活性ニトロアルコールは、医薬品、農薬などの生理活性化合物の光学活性中間体、または機能性材料、ファインケミカル等における合成原料として有用である。
以下、本発明の光学活性ニトロアルコール類の製造法について、詳細に説明する。
原料となるアルデヒド類は、特に制限されず、従来よりニトロアルドール反応に使用される化合物を使用することができ、目的の光学活性ニトロアルコールに対応して適宜選択することができる。
原料のアルデヒド類を、一般式(a):
Figure 0004357332
で表したとき、R1としては、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、直鎖、分岐状もしくは環状のアルケニル基、直鎖もしくは分岐状のアルキニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アラルキニル基等を挙げることができる。これらは置換基を有していてもよい。
1における直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、炭素数18以下のシリル基等を挙げることができる。R1における直鎖状もしくは分岐状のアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、及び3,3−ジメチル−n−ブチル基等が挙げられる。
1における環状のアルキル基としては、置換または無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、炭素数18以下のシリル基等を挙げることができる。R1おける環状のアルキル基として、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
1における直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基としては、置換または無置換の炭素数2〜20のアルケニル基が好ましく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、炭素数18以下のシリル基等を挙げることができる。R1における直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基として、例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、クロチル基等が挙げられる。
1における環状のアルケニル基としては、置換または無置換の炭素数5〜10のシクロアルケニル基が好ましく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、炭素数18以下のシリル基等を挙げることができる。R1における環状のアルケニル基として、例えば、1−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基、3−メチル−1−シクロヘキセニル基等が挙げられる。
1における直鎖もしくは分岐状のアルキニル基としては、置換または無置換の炭素数2〜20のアルキニル基が好ましく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、炭素数18以下のシリル基等を挙げることができる。R1における直鎖もしくは分岐状のアルキニル基として、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、1−ペンチニル基、1−ヘプチニル基、2−トリメチルシリル−1−エチニル基等が挙げられる。
1におけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素環基、およびO、S、N等のヘテロ原子を含む芳香族複素環基が挙げられる。これらは、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、ニトロ基、炭素数18以下のシリル基等を有していてもよい。芳香族炭化水素環基としては、置換または非置換のフェニル基およびナフチル基が好ましく、例えば、フェニル基、o−フルオロフェニル基、o−クロロフェニル基、o−ブロモフェニル基、o−トリフルオロメチルフェニル基、o−トリル基、o−メトキシフェニル基、p−フルオロフェニル基、p−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基、p−トリフルオロメチルフェニル基、p−トリル基、p−メトキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、2,3,5−トリクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基等が挙げられる。芳香族複素環基としては、環員に4〜10個の炭素を含む単環、複環、縮合環が好ましく、例えば、フラン基、チオフェン基、ピリジン基、インデニル基等が挙げられる。
1におけるアラルキル基としては、フェニル、ナフチル、アントリル等のアリール基上に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、ニトロ基、炭素数18以下のシリル基等の置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、α−メチルベンジル基、2−フェネチル基、3−フェニルプロピル基等が挙げられる。
1におけるアラルケニル基としては、フェニル、ナフチル、アントリル等のアリール基上に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、ニトロ基、炭素数18以下のシリル基等の置換基を有していてもよい炭素数8〜20のアラルケニル基が好ましく、例えば、2−フェニルエテニル基等が挙げられる。
1におけるアラルキニル基としては、フェニル、ナフチル、アントリル等のアリール基上に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、ニトロ基、炭素数18以下のシリル基等の置換基を有していてもよい炭素数8〜20のアラルキニル基が好ましく、例えば、2−フェニルエチニル基等が代表的である。
一般式(a)で示されるアルデヒド類の代表例として、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、イソプロピルアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、シクロプロピルアルデヒド、シクロヘキシルアルデヒド、プロペニルアセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、2−フルオロベンズアルデヒド、2−クロロベンズアルデヒド、2−ブロモベンズアルデヒド、2−トリフルオロメチルベンズアルデヒド、4−クロロベンズアルデヒド、3−フェニルプロピオンアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、桂皮アルデヒド、ベンジルオキシアセトアルデヒド等が挙げられる。
次に、原料となるニトロアルカン類は、特に制限されず、アルデヒド類同様に従来よりニトロアルドール反応に使用される化合物を使用することができ、目的の光学活性ニトロアルコールに対応して適宜選択することができる。
本発明の方法は、特に一般式(b)で表されるニトロアルカン類を出発原料として、対応する光学活性ニトロアルコール化合物を製造する際に好適である。
Figure 0004357332
前記一般式(b)において、R2及びR3は、水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基であり、R2とR3は一緒になって環を形成していてもよい。
2及びR3におけるアルキル基としては、直鎖状もしくは分岐状の置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアルコキシカルボニル基、炭素数12以下のアシルオキシ基、炭素数12以下のアミノ基、炭素数18以下のシリル基等を挙げることができる。R2及びR3におけるアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基等が代表的である。
2とR3が、一緒になって環を形成するときは、飽和炭化水素環または飽和複素環が好ましく、特に飽和炭化水素環が好ましい。環員数としては、R2およびR3が結合している炭素原子と共に、10員以下の環が好ましく、特に3〜7員環が好ましい。例えば、R2とR3が連結して−(CH22−または−(CH24−となる場合、シクロプロパン環またはシクロペンタン環が形成される。環は置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基(好ましくは炭素数8以下)、フェニル基、ナフチル基等のアリール基から選ばれる1または2以上の置換基で置換されていてもよい。
一般式(b)で示されるニトロアルカン類の代表例として、ニトロメタン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン、1−ニトロブタン、2−ニトロエタノール、2−ベンジルオキシ−1−ニトロエタン等が挙げられる。
本発明の方法においては、一般式(c):
Figure 0004357332
で表される光学活性金属錯体を触媒に用いると、高い光学収率で光学活性ニトロアルコール類が収率良く得られるので好ましい。
前記一般式(c)において、R4、R5及びR6は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、直鎖もしくは分岐状のアルケニル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、またはアラルキルオキシカルボニル基であり、これらは置換基を有していてもよい。また、R5とR6は一緒になって環を形成していてもよい。
4、R5及びR6におけるアルキル基としては、置換または無置換の、炭素数1〜10の直鎖、分岐状または環状のアルキル基が好ましい。置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数18以下のシリル基等を挙げることができる。R4、R5及びR6におけるアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
4、R5及びR6におけるアルケニル基としては、置換または無置換の、炭素数2〜10の直鎖または分岐状のアルケニル基が好ましい。置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数18以下のシリル基等を挙げることができる。R4、R5及びR6におけるアルケニル基として具体的には、ビニル基、2−プロペニル基等が挙げられる。
4、R5及びR6におけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、置換基として、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン、ニトロ基、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルキル、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルコキシ等を有していてもよい。R4、R5及びR6におけるアリール基として、例えば、フェニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、p−フルオロフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基等の置換または非置換の芳香族炭化水素基が挙げられる。
4、R5及びR6におけるアシル基としては、脂肪族アシル基および芳香族アシル基が挙げられる。脂肪族アシル基としては、例えば、アセチル基、トリフルオロアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基等のような、例えばフッ素等のハロゲンおよび炭素数12以下のアルコキシ等で置換されていてもよい炭素数2〜10のアシル基が好ましい。芳香族アシル基としては、フェニル、ナフチル、アントリル等のアリール基上に、ハロゲン、ニトロ基、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルキル、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルコキシ等の置換基を有していてもよいアリールカルボニル基が挙げられる。具体的には、ベンゾイル基、3,5−ジメチルベンゾイル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル基、2,6−ジメトキシベンゾイル基、2,4,6−トリメトキシベンゾイル基、2,6−ジイソプロポキシベンゾイル基、α−ナフチルカルボニル基、β−ナフチルカルボニル基、9−アントリルカルボニル基等が挙げられる。
4、R5及びR6におけるアルコキシカルボニル基としては、置換または無置換の、直鎖状、分岐状または環状の炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましい。置換基としては、フッ素原子等のハロゲンおよび炭素数12以下のアルコキシ基等を挙げることができる。例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロオクチルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等が代表的である。
4、R5及びR6におけるアリールオキシカルボニル基としては、フェニル、ナフチル、アントリル等のアリール基上に、ハロゲン、ニトロ基、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルキル、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルコキシ等の置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基が挙げられ、炭素数7〜20のものが好ましい。具体的には、フェノキシカルボニル基、2,6−ジメチルフェノキシカルボニル基、α−ナフチルオキシカルボニル基、β−ナフチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
4、R5及びR6におけるアラルキルオキシカルボニル基としては、フェニル、ナフチル、アントリル等のアリール基上に、ハロゲン、ニトロ基、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルキル、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルコキシ等の置換基を有していてもよい炭素数8〜20のアラルキルオキシカルボニル基が好ましく、例えば、ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基等が代表的である。
また、R5とR6は一緒になってR5及びR6がそれぞれ結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。環は、脂肪族または芳香族の炭化水素環が好ましく、それぞれ縮合環を形成していてもよい。脂肪族炭化水素環の場合は、好ましくは10員以下の環、特に好ましくは3〜7員環、最も好ましくは6員環であり、芳香族炭化水素環の場合は、6員環即ちベンゼン環が好ましい。例えば、R5とR6が相互に連結して、−(CH24−または−CH=CH−CH=CH−となる場合、それぞれシクロヘキサン環またはベンゼン環が形成される。
このように形成された環は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基(好ましくは炭素数8以下);フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、1−メチル−1−フェネチル基等のアラルキル基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基等のアリールオキシ基;ベンジルオキシ基、1−フェネチルオキシ基、2−フェネチルオキシ基等のアラルキルオキシ基;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;トリメチルシリル基等のシリル基から選ばれる1または2以上の置換基で置換されていてもよい。また前記ベンゼン環は縮合して、ナフタレン環などの縮合多環を形成してもよい。
Mはコバルトイオン、またはクロムイオンを表し、2価または3価のコバルトイオン、または3価のクロムイオンが好ましい。Yは塩を形成し得る陰イオンを表す。Mの価数が配位子の価数より大きいとき、Yにより電荷が中和される。金属イオンの価数と配位子の価数が同じ時Yは存在しない。Yとしては、F- 、Cl-、Br- 、I- 、OH- 、CH3CO2 -、p−CH364SO3 -、CF3SO3 -、PF6 -、BF4 -、BPh4 -、SbF6 -、ClO4 -等が代表的である。
前記一般式(c)において、X*は、不斉炭素または軸不斉を有する、炭素原子4個以上で好ましくは炭素原子30個以下からなる光学活性な2価の炭化水素基であり、本発明において目的とされる反応を損なわない範囲で更に置換基を有していてもよい。
前記X*における炭化水素基としては、下記一般式(x−1)〜(x−3)で表される光学活性な炭化水素基等が好適である。
Figure 0004357332
前記一般式(x−1)において、Raは、直鎖、分岐状、もしくは環状のアルキル基、またはアリール基であり、これらは置換基を有していてもよい。また、2個のRa同士は、相互に結合して環を形成していてもよい。また*'は不斉炭素を表す。
aにおける直鎖状、分岐状、もしくは環状のアルキル基としては、置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。置換基としては、フッ素原子等のハロゲンおよび炭素数12以下のアルコキシ基等を挙げることができる。Raにおけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
aにおけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ニトロ基、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルキル、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルコキシ等を有していてもよい。Raにおけるアリール基として、例えば、フェニル基、p−フルオロフェニル基、p−トリフルオロメチルフェニル基、p−トリル基、p−メトキシフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジイソプロポキシフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基、2,4,6−トリイソプロポキシフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基等の置換または非置換の芳香族炭化水素基が挙げられる。
また、2個のRaが一緒になって環を形成するときは、飽和炭化水素環、不飽和結合を有する脂肪族もしくは芳香族炭化水素環、および飽和複素環等を挙げることができるが、好ましくは飽和炭化水素環である。環員数としては、2個のRaが結合している炭素原子と共に、10員以下の環を形成すことが好ましく、特に5〜7員環が好ましく、最も好ましくは6員環である。2個のRaが一緒になって−(CH24−基となる場合は6員環を形成することになる。
aとしては、以上のなかでも特にアリール基を用いることが、高い光学収率で光学活性ニトロアルコール類が得られるので好ましい。
前記一般式(x−2)において、Rbは、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、またはアリール基であり、これらは置換基を有していてもよい。また、*'は不斉炭素を表す。
bにおける直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基としては、置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、置換基としては、フッ素原子等のハロゲンおよび炭素数12以下のアルコキシ基等を挙げることができる。Rbにおけるアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
bにおけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ニトロ基、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルキル、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルコキシ等を有していてもよい。Rbにおけるアリール基として、例えば、フェニル基、p−フルオロフェニル基、p−トリフルオロメチルフェニル基、p−トリル基、p−メトキシフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジイソプロポキシフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基、2,4,6−トリイソプロポキシフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基等の置換または非置換の芳香族炭化水素基が挙げられる。
前記一般式(x−3)において、Rc、Rd、Re、及びRfは、同一でも異なっていてもよく、独立して水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、アリール基、またはアルコキシ基であり、これらは置換基を有していてもよい。また、ReとRfは一緒になって置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。*"は軸不斉を表す。
c、Rd、Re、及びRfにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が代表的である。
c、Rd、Re、及びRfにおけるアルキル基としては、置換または無置換の炭素数1〜10の直鎖、分岐状、もしくは環状のアルキル基が好ましい。置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、炭素数12以下のアルキル基、および炭素数12以下のアルコキシ基等を挙げることができる。Rc、Rd、Re、及びRfにおけるアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
c、Rd、Re、及びRfにおけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン、ニトロ基、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルキル、炭素数12以下(好ましくは炭素数4以下)のアルコキシ等を有していてもよい。Rc、Rd、Re、及びRfにおけるアリール基として、例えば、フェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基等が挙げられる。
c、Rd、Re、及びRfにおけるアルコキシ基としては、置換または無置換の、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましい。置換基としては、フッ素原子等のハロゲンを挙げることができる。Rc、Rd、Re、及びRfにおけるアルコキシ基として、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
また、ReとRfは一緒になってReとRfがそれぞれ結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。環は脂肪族環であっても芳香族環であってもよく、それぞれ縮合環を形成していてもよく、Oを含む複素環を形成していてもよい。脂肪族環(脂肪族複素環を含む)の場合は、好ましくは10員以下の環、特に好ましくは3〜7員環、最も好ましくは6員環であり、芳香族環の場合は、6員環即ちベンゼン環が好ましい。例えば、ReとRfが相互に連結して、−CH=CH−CH=CH−、−(CH24−、または―OCH2O―となる場合、それぞれベンゼン環、シクロヘキサン環、ジオキソラン環が形成される。
このように形成された環は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の直鎖、分岐状、または環状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基等の直鎖または分岐状のアルコキシ基(好ましくは炭素数8以下);フェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基等のアリール基から選ばれる1または2以上の置換基で置換されていてもよい。また、前記ベンゼン環は縮合し、ナフタレン環等の縮合多環を形成していてもよい。
前記一般式(c)で表される光学活性コバルト(II)錯体触媒の具体例として下記式(c−1)〜(c−10)で表されるもの、及びその鏡像異性体等が挙げられる。
Figure 0004357332
前記一般式(c)で表される光学活性コバルト(III)錯体触媒としては、前記式(c−1)〜(c−10)と同一の配位子を有する光学活性コバルト(III)錯体等が挙げられ、その際必要となる前記陰イオンとしては、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、CH3CO2 -、p−CH364SO3 -、CF3SO3 -、PF6 -、BF4 -、BPh4 -、SbF6 -、ClO4 -等が挙げられ、該配位子と該陰イオンとの組み合わせの中から、基質に応じて適宜選択することができる。すなわち、該光学活性コバルト(III)錯体触媒の具体例として、下記式(c−11)〜(c−18)で表されるもの、及びその鏡像異性体等が挙げられる。
Figure 0004357332
また、前記一般式(c)で表される光学活性クロム(III)錯体触媒の具体例としては、該光学活性コバルト(III)錯体触媒の具体例において、中心金属のコバルト(III)イオンの代わりに、クロム(III)イオンを挿入した光学活性クロム(III)錯体等が挙げられる。
この中でも該光学活性コバルト(II)錯体及び該光学活性コバルト(III)錯体を触媒に用いると、特に高い光学収率で光学活性ニトロアルコール類が収率良く得られるので好ましい。
前記一般式(c)で表される光学活性コバルト(II)錯体、及び光学活性コバルト(III)錯体は、公知の方法に従って調製することができる。例えば、Y. Nishidaら(Inorg. Chim. Acta, 38巻, 213頁(1980)5)、L. Claisen(Ann. Chem., 297巻, 57頁(1897))、E. G. Jager(Z. Chem., 8巻, 30,392,及び475頁(1968))によって報告された方法に従って調製することができ、特開平9−151143号公報にも開示されている。
本発明では、塩基の共存下で反応させることが好ましい。すなわち、系中に塩基を添加することにより、反応が加速され、収率良く目的とする光学活性ニトロアルコールが得られる。添加する塩基としては特に制限はないが、1級アミン、2級アミンおよび3級アミンからなる群より選ばれる化合物を使用することにより、収率良く、しかも高い光学収率で光学活性ニトロアルコールを製造できる。
上記化合物を一般式(d):
Figure 0004357332
で表したとき、R7、R8及びR9は次の基が好ましい。
即ち、R7、R8及びR9は、独立して水素原子、または置換基を有していてもよい直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基が好ましい。ここでR7、R8及びR9が同時に水素原子でないことが好ましい。
7、R8及びR9におけるアルキル基としては、置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン、ヒドロキシ基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアミノ基等を挙げることができる。R7、R8及びR9におけるアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
また、R7、R8及びR9はその中の少なくとも2つが一緒になって環を形成してもよく、その際にR7、R8及びR9が結合しているNに加えて、さらにNまたはO等のヘテロ原子を含んでいてもよい。環は飽和環(即ち、ヘテロ原子を1個以上含む飽和複素環)であることが好ましく、その際にNをさらに含むときは、―NR−(但し、Rは水素原子、炭素数8以下の直鎖もしくは分岐状アルキル基を表す。)で環に含まれる。例えば、R7及びR8が相互に連結して、−(CH24−、−(CH25−、−(CH22NMe(CH22−、または−(CH22O(CH22−となる場合、それぞれピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、またはモルホリン環が形成される。
このように形成された環は、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基(例えば炭素数8以下)、アルコキシ基(例えば炭素数8以下)等で置換されていてもよい。形成された環に置換基を有する基として、例えば−CMe2(CH23CMe2−等が挙げられる。
さらに前記一般式(d)で表される塩基化合物は、前記の条件を満たす限り、2個以上の窒素原子を有していてもよい。
一般式(d)で示される塩基の代表例として、シクロヘキシルアミン、tert−ブチルアミン、tert−アミルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、tert−ブチルイソプロピルアミン、tert−ブチルシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、tert−ブチルジエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、エチルジシクロヘキシルアミン、1−ブチルピロリジン、1−エチルピペリジン、4−エチルモルホリン、1,3,5−トリエチルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等が挙げられる。
これら塩基の中でも、特に短時間で、しかも高い光学収率で光学活性ニトロアルコール類が収率良く得られる点で、3級アミン(R7、R8及びR9がいずれもHでない。)が好ましく、例えば、tert−ブチルジエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等を挙げることができる。
共存させる塩基は、1種単独でも2種以上を組み合わせても用いられる。
次に、本発明の不斉ニトロアルドール反応の具体的な方法について説明する。反応は、無溶媒または適当な溶媒の存在下、アルデヒド類(例えば一般式(a)で表される化合物)と、ニトロアルカン類(例えば一般式(b)で表される化合物)とを、触媒として前記一般式(c)で表される光学活性金属錯体化合物を使用し、塩基を添加して行う。塩基としては特に前記一般式(d)で表される化合物が好適である。
式(b)のニトロアルカン類の使用量としては、式(a)のアルデヒド類に対して1〜100倍モル、好ましくは5〜50倍モルがよい。式(c)の光学活性金属錯体化合物の使用量としては、式(a)のアルデヒド類に対して、通常0.1モル%〜10モル%、好ましくは0.5〜8モル%の範囲である。反応溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限はなく、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジメトキシエタン等のエーテル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−オクタン、n−デカン等の脂肪族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、ブチロニトリル等のニトリル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチル尿素等の尿素類等が挙げられる。これらは、単独又は組み合わせて使用することもできる。
反応温度は、通常−100℃から30℃の範囲、好ましくは−80℃から10℃の範囲がよい。反応終了後は、有機溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィー等により分離すれば、生成物である光学活性ニトロアルコール類を単離することができる。得られた光学活性ニトロアルコール類の光学純度は、そのまま、又は誘導体に変換して、光学活性クロマトグラフィーカラムや旋光度によって分析することができる。
以上の反応によって得られる反応混合物から、目的の光学活性ニトロアルコール類の回収、精製は、公知の方法、例えば、蒸留、吸着による方法、抽出、再結晶等の方法を組み合わせて行うことができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(1R)−1−(2−ナフチル)−2−ニトロエタノールの合成:
反応容器に、窒素雰囲気下、N,N'−ビス[2−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−3−オキソブチリデン]−(1S,2S)−ビス(3,5−ジメチルフェニル)エチレン−1,2−ジアミナトコバルト(II)錯体(7.53 mg, 0.01 mmol, 2 mol%;式(c−4))のジクロロメタン溶液(2.0 mL)を室温下で加え、-70℃に降温した後に、2−ナフトアルデヒド(78.1 mg, 0.5 mmol)のジクロロメタン溶液(1.0 mL)、ニトロメタン(1.0 mL, 18.5 mmol)とジクロロメタン(1.0 mL)の混合溶液、ジイソプロピルエチルアミン(64.7 mg, 0.5 mmol)を順に加えた。この反応混合物を76時間撹拌した後、含水THFを加えて反応を停止させた。通常の後処理を行った後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で分離精製したところ、1−(2−ナフチル)−2−ニトロエタノールが得られた(89.7 mg, 収率 83%)。この生成物の光学純度を高速液体クロマトグラフィー(光学活性化カラム:ダイセル化学工業社製、Chiralpak AD-H; EtOH 10
% in hexane, 流速 1.0 mL/min, 254 nm; 保持時間 (-)-体 25.1 min, (+)-体 30.2 min)により分析したところ、81 %eeであった。比旋光度 [α]D 29 - 30.4°(c 0.90, CH2Cl2
<実施例2、3>
反応温度を-70℃から表1に示す温度で行った以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応時間、得られた(1R)−1−(2−ナフチル)−2−ニトロエタノールの収率、光学純度を表1に示す。
Figure 0004357332
<実施例4〜8>
塩基としてジイソプロピルエチルアミンの代わりに、表2に示すアミン化合物を使用した以外は実施例3と同様にして反応を行った。反応時間、得られた(1R)−1−(2−ナフチル)−2−ニトロエタノールの収率、光学純度を表2に示す。
Figure 0004357332
<実施例9〜13>
(1R)−1−(2−クロロフェニル)−2−ニトロエタノールの合成:
2−ナフトアルデヒドの代わりに2−クロロベンズアルデヒドを使用し、塩基として用いるジイソプロピルエチルアミンの、アルデヒドに対する添加量(倍モル)を表3に示した以外は実施例2と同様にして反応を行った。反応時間、得られた(1R)−1−(2−クロロフェニル)−2−ニトロエタノールの収率、光学純度を表3に示す。
Figure 0004357332
<実施例14>
溶媒としてジクロロメタンの代わりにアセトンを使用し、反応温度を-70℃とした以外は、実施例11と同様にして反応を行った。その結果、反応は65時間で完結し、(1R)−1−(2−クロロフェニル)−2−ニトロエタノールが定量的に得られた。光学純度は91%eeであった。
<実施例15〜22>
各種光学活性β−ニトロアルコールの合成:
2−ナフトアルデヒドの代わりに、表4に示すアルデヒド化合物を使用し、該アルデヒドに対する触媒量を5モル%に、またジイソプロピルエチルアミンの添加量を2.5倍モルとし、表4に示す反応温度とした以外は実施例1と同様にして反応を行った。反応時間、得られた光学活性β−ニトロアルコール{R1−C*H(OH)−CH2NO2}の収率、光学純度を表4に示す。
Figure 0004357332
<実施例23>
2−ナフトアルデヒドの代わりにケイ皮アルデヒドを使用し、反応温度を-65℃とした以外は、実施例1と同様にして反応を行った。その結果、反応は90時間で完結し、対応する光学活性β−ニトロアルコールが収率72%で得られた。光学純度は79%eeであった。
<実施例24〜28>
前記光学活性金属錯体触媒(c−4)の代わりに、表5に示す(S,S)の絶対立体配置を有する前記光学活性コバルト(II)錯体触媒または前記光学活性コバルト(III)錯体触媒を使用した以外は実施例2と同様にして反応を行った。各実施例における反応温度、反応時間と共に、得られた(1R)−1−(2−ナフチル)−2−ニトロエタノールの収率、光学純度を表5に示す。
Figure 0004357332
<実施例29〜32>
光学活性金属錯体触媒として、表6に示す(S,S)の絶対立体配置を有する前記光学活性コバルト(II)錯体触媒を使用し、反応温度を-65℃とした以外は実施例11と同様にして反応を行った。反応時間、得られた(1R)−1−(2−クロロフェニル)−2−ニトロエタノールの収率、光学純度を表6に示す。
Figure 0004357332
<実施例33、34>
前記光学活性金属錯体触媒(c−4)の代わりに、表7に示す(S,S)の絶対立体配置を有する前記光学活性コバルト(III)錯体触媒を使用し、塩基として用いるジイソプロピルエチルアミンの添加量をアルデヒドに対して3倍モルとし、反応温度を-70℃とした以外は実施例11と同様に反応を行った。各実施例における反応時間と共に、(1R)−1−(2−クロロフェニル)−2−ニトロエタノールの収率、光学純度を表7に示す。
Figure 0004357332
<実施例35>
前記光学活性金属錯体触媒(c−4)の代わりに、(S,S)の絶対立体配置を有する前記光学活性コバルト(II)錯体触媒(c−7)(2 mol%)を使用し、反応温度を-78℃とした以外は実施例11と同様にして反応を行った。95時間後に反応を停止させたところ、(1R)−1−(2−クロロフェニル)−2−ニトロエタノールが定量的に得られた。光学純度は95%eeであった。
<実施例36、37>
2−クロロベンズアルデヒドの代わりに、表8に示すアルデヒド化合物を使用した以外は実施例35と同様にして反応を行った。反応時間、得られた光学活性β−ニトロアルコールの収率、光学純度を表8に示す。
Figure 0004357332
<実施例38>
前記光学活性金属錯体触媒(c−4)の代わりに、(S,S)の絶対立体配置を有する前記光学活性コバルト(II)錯体触媒(c−8)(2 mol%)を使用し、反応温度を-78℃とした以外は実施例1と同様にして反応を行った。47時間後に反応を停止させたところ、(1R)−1−(2−ナフチル)−2−ニトロエタノールが収率12%で得られた。光学純度は51%eeであった。
<実施例39、40>
2−ナフトアルデヒドの代わりに、表9に示すアルデヒド化合物を使用した以外は実施例38と同様にして反応を行った。反応時間、得られた光学活性β−ニトロアルコールの収率、光学純度を表9に示す。
Figure 0004357332

Claims (7)

  1. アルデヒド類とニトロアルカン類とを不斉触媒の存在下にニトロアルドール反応により光学活性β―ニトロアルコール類を製造する方法において、
    前記アルデヒド類として一般式(a)の化合物、前記ニトロアルカン類として一般式(b)の化合物を用いて、一般式(c)で表される光学活性金属錯体触媒、及び塩基として2級アミンもしくは3級アミンの存在下で反応を行うことを特徴とする光学活性β―ニトロアルコール類の製造方法。
    Figure 0004357332
    (式中、R1は、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、直鎖、分岐状もしくは環状のアルケニル基、直鎖もしくは分岐状のアルキニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アラルキニル基であり、これらは置換基を有していてもよく、
    前記アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ベンジルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アミノ基及びシリル基から選択され、
    前記アリール基、アラルキル基、アラルケニル基及びアラルキニル基の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アミノ基、ニトロ基及びシリル基から選択される。)
    Figure 0004357332
    (式中、R2及びR3は、独立して水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基であり、R2とR3は一緒になって、置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、
    前記アルキル基の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アミノ基及びシリル基から選択され、
    前記R2とR3が一緒になって形成される環は、10員以下の、飽和炭化水素環または飽和複素環であり、該環の置換基はアルキル基及びアリール基から選択される。)
    Figure 0004357332
    (式中、R4は水素原子であり、R5及びR6は、独立して、水素原子、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、直鎖もしくは分岐状のアルケニル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、またはアラルキルオキシカルボニル基であり、これらは置換基を有していてもよく、また、R5とR6は一緒になって、置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、
    前記アリール基の置換基は、ハロゲン、ニトロ基、アルキル基またはアルコキシ基から選択され、
    前記アシル基の置換基は、脂肪族アシル基の場合はハロゲンまたはアルコキシ基から選択され、芳香族アシル基の場合はハロゲン、ニトロ基、アルキル基またはアルコキシ基から選択され、
    前記アルコキシカルボニル基の置換基は、ハロゲンまたはアルコキシ基から選択され、
    前記アリールオキシカルボニル基と前記アラルキルオキシカルボニル基の置換基は、ハロゲン、ニトロ基、アルキル基またはアルコキシ基から選択され、
    前記R5とR6が一緒になって形成される環は、10員以下の脂肪族炭化水素環、ベンゼン環またはナフタレン環であり、該環の置換基は、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子及びシリル基から選択される。
    *は、下記一般式(x−1)、(x−2)、もしくは(x−3)で表される不斉炭素または軸不斉を有する炭化水素基である。)
    Figure 0004357332
    (式中、Ra及びRbは、直鎖、分岐状、もしくは環状のアルキル基、またはアリール基であり、これらは置換基を有していてもよく、また、2個のRaが一緒になって環を形成していてもよく、
    前記Ra及びRbのアルキル基としての置換基は、ハロゲンおよびアルコキシ基から選択され、
    前記Ra及びRbのアリール基としての置換基は、ハロゲン、ニトロ基、アルキル基及びアルコキシ基から選択され、
    前記2個のRaが一緒になって形成される環は、10員以下の飽和炭化水素環である。
    c、Rd、Re、及びRfは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基、アリール基、またはアルコキシ基であり、これらは置換基を有していてもよく、また、ReとRfは一緒になって、置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、
    前記Rc、Rd、Re、及びRfのアルキル基としての置換基は、ハロゲン、アルキル基及びアルコキシ基から選択され、
    前記Rc、Rd、Re、及びRfのアリール基としての置換基は、ハロゲン、ニトロ基、アルキル基及びアルコキシ基から選択され、
    前記Rc、Rd、Re、及びRfのアルコキシ基としての置換基はハロゲンであり、
    前記ReとRfが一緒になって形成される環は、10員以下の脂肪族環(脂肪族複素環を含む)、ベンゼン環またはナフタレン環であり、該環の置換基は、ハロゲン原子、直鎖、分岐状、または環状のアルキル基、直鎖または分岐状のアルコキシ基及びアリール基から選択される。
    *'は不斉炭素を表し、*"は軸不斉を表す。
    Mはコバルトイオンを表し、Mの価数が配位子の価数より大きいときYは、F - 、Cl - 、Br - 、I - 、OH - 、CH 3 CO 2 - 、p−CH 3 6 4 SO 3 - 、CF 3 SO 3 - 、PF 6 - 、BF 4 - 、BPh 4 - 、SbF 6 - 、ClO 4 - から選ばれる塩を形成し得る陰イオンを表し、Mの価数と配位子の価数が同じ時Yは存在しない。)
  2. 前記一般式(c)におけるコバルトイオンMが、コバルト(II)またはコバルト(III)である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記ReとRfが一緒になって形成される環は、ベンゼン環、シクロヘキサン環またはジオキソラン環であることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記一般式(b)の化合物が、炭素数4以下のニトロアルカンであることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  5. 前記一般式(b)の化合物が、ニトロメタンであることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  6. 前記2級アミンもしくは3級アミンが、一般式(d)で表される化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
    Figure 0004357332
    (式中、R7、R8及びR9は、独立して水素原子、または置換基を有していてもよい直鎖、分岐状もしくは環状のアルキル基を表し、また、R7、R8及びR9の少なくとも2つが一緒になって、R7、R8及びR9が結合しているN原子を含む環を形成していてもよく、該環は更にO原子またはN原子を含んでいてもよく、更に該環は置換基を有していてもよく、
    前記アルキル基の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ基、アルコキシ基及びアミノ基から選択され、
    前記環は、炭素数8以下の飽和環であり、該環の置換基は、アルキル基及びアルコキシ基から選択される。
  7. 前記一般式(c)におけるX*が、請求項1記載の一般式(x−1)で表される炭化水素基である請求項5または6に記載の製造方法。
JP2004086888A 2004-03-24 2004-03-24 光学活性ニトロアルコール類の製造法 Expired - Fee Related JP4357332B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004086888A JP4357332B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 光学活性ニトロアルコール類の製造法
US10/979,795 US6977315B2 (en) 2004-03-24 2004-11-02 Process for producing optically active nitroalcohols

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004086888A JP4357332B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 光学活性ニトロアルコール類の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005272339A JP2005272339A (ja) 2005-10-06
JP4357332B2 true JP4357332B2 (ja) 2009-11-04

Family

ID=34990969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004086888A Expired - Fee Related JP4357332B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 光学活性ニトロアルコール類の製造法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6977315B2 (ja)
JP (1) JP4357332B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007013681A1 (ja) * 2005-07-29 2007-02-01 Nagase & Co., Ltd. グアニジン−チオウレア化合物およびそれを用いたニトロアルコールの製造方法
CN100348597C (zh) * 2005-12-29 2007-11-14 上海交通大学 5,5’位连接的1, 1’-联苯类轴手性配体的合成方法
JP5396578B2 (ja) 2007-11-21 2014-01-22 国立大学法人名古屋大学 光学活性テトラアミノホスホニウム塩、不斉合成反応用触媒、及び光学活性β−ニトロアルコールの製造方法
CN102892505B (zh) * 2010-03-12 2015-02-11 科学与工业研究会 用于不对称硝基羟醛反应的手性非均相催化剂
US20150368181A1 (en) 2013-02-01 2015-12-24 Council Of Scientific & Industrial Research Recyclable chiral catalyst for asymmetric nitroaldol reaction and process for the preparation thereof

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2792639B2 (ja) 1992-10-23 1998-09-03 チッソ 株式会社 不斉ニトロアルドール反応用触媒
JP3957346B2 (ja) 1995-09-29 2007-08-15 三井化学株式会社 光学活性アルコールの製造方法
US5756790A (en) 1995-09-29 1998-05-26 Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. Optically active cobalt (II) complexes and method for the preparation of optically active alcohols
JPH09255631A (ja) 1996-03-19 1997-09-30 Chisso Corp 不斉合成用触媒組成物、その製造法およびそれを用いた不斉ニトロアルコールの製造法
JP3724046B2 (ja) 1996-03-19 2005-12-07 チッソ株式会社 不斉合成触媒の調製法
EP1409122A2 (en) 2000-11-01 2004-04-21 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Catalytic compositions and methods for asymmetric aldol reactions

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005272339A (ja) 2005-10-06
US20050215832A1 (en) 2005-09-29
US6977315B2 (en) 2005-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5665890A (en) Stereoselective ring opening reactions
Reyes et al. How to make five contiguous stereocenters in one reaction: Asymmetric organocatalytic synthesis of pentasubstituted cyclohexanes
Zhong et al. New β-amino alcohols with a bicyclo [3.3. 0] octane scaffold in an asymmetric Henry reaction
Reddy et al. Novel Prolinamide–Camphor‐Containing Organocatalysts for Direct Asymmetric Michael Addition of Unmodified Aldehydes to Nitroalkenes
EP2279992A1 (en) Aluminum complex and use thereof
EP1724013B1 (en) Asymmetric reaction catalyst and process for production of optically active compounds with the same
JP4357332B2 (ja) 光学活性ニトロアルコール類の製造法
JP5275335B2 (ja) 光学活性シアノヒドリン誘導体の製造方法
US9321045B2 (en) Catalyst and process for synthesising the same
US6025503A (en) Process for producing optically active titanium alkoxide complexes
US8367871B2 (en) Process for production of optically active sulfoxide compound using iron-salan complex catalyst
JP2008514554A (ja) α、β‐不飽和カルボニル化合物の水素化法
JP2003313153A (ja) 光学活性2−アシル化1,2−ジオール化合物誘導体の製造方法
JP2009023927A (ja) 光学活性シアノヒドリンの製造方法
JP4284027B2 (ja) 光学活性イソオキサゾリジン類の製造方法
US20120077989A1 (en) Cyclic imidate ligands
Pootheri et al. Nickel‐Catalyzed Isotopic Labeling: Synthesis of Oxygen‐18‐Labeled Esters from Amides
Alkan Preparation Of A Chiral Cu II-Schiff Base Complex And Application For Asymmetric Catalysis
JPH11279100A (ja) 光学活性な1−置換−2−プロパノールの製造方法
JP5179430B2 (ja) 光学活性アルコールの製造方法
KR100392710B1 (ko) 에폭시 화합물의 비대칭 개환 반응을 이용한 키랄화합물의 제조방법
JP4618297B2 (ja) サイクリックエリスリトールリン酸誘導体およびそれを用いる不斉合成方法
KR100472572B1 (ko) 라세믹화합물의 비대칭 개환반응에 의한 키랄화합물의제조방법
EP1683791B1 (de) Verfahren zur Ruthenium-katalysierten Epoxidierung von Olefinen mit Wasserstoffperoxid
JP4407191B2 (ja) 光学活性ハロゲノヒドロキシプロピル化合物およびグリシジル化合物の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050830

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060614

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20071022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090617

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090729

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090804

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130814

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees