JP3956268B2 - ブーム装置及びブーム式作業車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブーム装置及びブーム式作業車に関するものであり、特に、ブームが障害物等の物体に衝突した時の衝撃吸収機構を備えたブーム装置及びブーム式作業車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
走行機体と、該走行機体の進行方向後方へ揺動できるように該走行機体側に取着されたブームと、を備え、該ブームを前記走行機体の進行方向に対して左右方向外方へ開いた展張姿勢に保持して走行しながら作業を行うブーム式作業車の一例として、薬液等を広幅に散布するための農用ブームスプレーヤが知られている。該ブームスプレーヤにおいては、前記ブームを前記展張姿勢に保持し、前記走行機体を進行させながら、前記ブームの長さ方向に沿って所定間隔で配設された多数の噴霧ノズルから、前記薬液等を噴霧する。
【0003】
前記ブームスプレーヤにおいては、前記ブームを展張して散布作業を行う際に、該ブームが杭等の障害物に衝突してブーム装置が破損することを防止するため、障害物の抵抗に応じて前記ブームを前記走行機体の進行方向後方へ揺動せしめて衝撃を吸収するとともに、障害物の抵抗がなくなった後には前記ブームを自動的に元の展張姿勢に復帰せしめる、衝撃吸収機構を設けることが望ましい。
【0004】
また、前記の如きブームスプレーヤにおいては、通常、非散布移動時や収納時等の非散布作業時に、前記ブームを前記走行機体に沿わせて閉じた収納姿勢に保持せしめて、その全体形状をコンパクト化せしめる目的で、前記ブームを前記展張姿勢と前記収納姿勢とに開閉作動せしめるブーム開閉機構が設けられている。
【0005】
前記衝撃吸収機構および前記ブーム開閉機構は、従来、図5及び図6に示す従来例においては、次のように構成されていた。
【0006】
走行機体50の前部に左右一対のブーム開閉機構51,51を備えたブームスプレーヤにおいて、一方の右ブーム開閉機構51を形成する右ブーム52が展張姿勢Oにある時の平面図である図5を参照して説明すると、前記走行機体50側には、ブーム枢支軸53で、前記ブーム52と、ブーム開閉駆動レバー54と、が枢支されている。該ブーム開閉駆動レバー54は、前記走行機体50側との間に架設された直線動アクチュエータ55で駆動されて、前記ブーム枢支軸53を中心として回動せしめられる。また、前記ブーム52と前記ブーム開閉駆動レバー54との間には、引張コイルばね56が張設されている。該引張コイルばね56によって、前記ブーム52は、前記ブーム枢支軸53を中心として、前記走行機体4の前方へ向けて揺動するように常に付勢され、前記ブーム52の基端部のストッパ57が、前記ブーム開閉駆動レバー54に当接することによって、それ以上の揺動を規制されている。
【0007】
前記のような構成において、散布作業中に、前記展張状態Oにある前記ブーム52が、圃場内に立てられた杭等の障害物59に衝突したとする。この場合、前記ブーム52は、前記引張コイルばね56の伸びにより、前記走行機体50の進行方向後方(R)へ揺動して逃げることができる。このため、衝突による衝撃が吸収されて、前記ブーム52が破損することが防止される。
【0008】
散布作業が終わって、前記展張状態Oにある前記ブーム52を収納姿勢Cへと変位させる場合には、前記アクチュエータ55の伸縮ロッド58を伸長状態から収縮せしめ、前記ブーム開閉駆動レバー54を、図5で見て時計回り方向に回転駆動する。すると、前記ブーム開閉駆動レバー54が前記ブーム52を押して、該ブーム52を前記収納姿勢Cへとほぼ90度、時計回り方向へ回動せしめる。前記収納姿勢Cへの回動後の状態が、図6に示されている。
【0009】
逆に、前記収納姿勢Cにある前記ブーム52を前記展張姿勢Oへと変位させる場合には、図6において、前記アクチュエータ55の前記伸縮ロッド58を収縮状態から伸長せしめ、前記ブーム開閉駆動レバー54を、図6で見て反時計回り方向に回転駆動する。すると、前記ブーム開閉駆動レバー54と前記引張コイルばね56とを介して前記ブーム52が前方へと揺動駆動され、該ブーム52が、図5に実線で示す前記展張姿勢Oへと変位する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成によれば、図5に示したように、前記引張コイルばね56は、前記ブーム52の前記展張姿勢Oにおいては、必然的に、前記ブーム52における前記走行機体50の進行方向前方(F)側に位置することになる。このため、前記走行機体50の進行方向前方(F)側に、前記ブーム開閉駆動レバー54や前記引張コイルばね56が突出して露出することになり、それらによって、散布作業時に作物が傷付けられることもあり得る。
【0011】
また、図6に示したように、前記ブーム52の前記収納姿勢Cにおいては、前記ブーム開閉駆動レバー54及び前記引張コイルばね56が、前記ブーム52の左右方向外方へ突出する寸法Eが大きくなるので、その分だけ、ブーム折り畳み時の前記ブームスプレーヤの左右幅が広くなり、細い道を走行する場合や、トラックへの積込み時等の制約となっていた。
【0012】
本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、ブームが、走行機体の進行方向左右外方へ開かれた展張姿勢にある時に、該ブームにおける前記走行機体の進行方向前方側に余計な突出部分が存在しない、衝撃吸収機構を備えたブーム装置及びブーム式作業車を提供しようとするものである。
【0013】
本発明は、さらに、前記ブームが、前記走行機体に沿わせて閉じられた収納姿勢にある時に、該ブームにおける前記走行機体の左右方向外方への余計な突出部分が存在しない、衝撃吸収機構およびブーム開閉機構を備えたブーム装置及びブーム式作業車を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係るブーム装置は、走行機体の進行方向後方へ揺動できるように該走行機体側に取着されるブームを備え、該ブームを前記走行機体の進行方向に対して左右方向外方へ開いた展張姿勢に保持しながら作業を行うブーム装置であって、前記ブームにおける前記走行機体の進行方向後方側に、前記ブームを前記走行機体側との間で前記展張姿勢に保持せしめるとともに前記ブームが物体に衝突した時に前記ブームの前記展張姿勢から前記走行機体の進行方向後方への退避揺動を許容する圧縮ばねを備え、前記走行機体側に回動自在に取着されるブーム開閉駆動レバーと前記ブームとの間に前記圧縮ばねが介装され、前記ブームを、前記ブーム開閉駆動レバーと前記圧縮ばねとを介して、前記展張姿勢と、前記走行機体に沿わせて閉じた収納姿勢と、に開閉揺動駆動せしめるアクチュエータを備えたものである(請求項1)。
【0015】
また、本発明に係るブーム式作業車は、走行機体と、該走行機体の進行方向後方へ揺動できるように該走行機体側に取着されたブームと、を備え、該ブームを前記走行機体の進行方向に対して左右方向外方へ開いた展張姿勢に保持して走行ながら作業を行うブーム式作業車であって、前記ブームにおける前記走行機体の進行方向後方側に、前記ブームを前記走行機体側との間で前記展張姿勢に保持せしめるとともに前記ブームが物体に衝突した時に前記ブームの前記展張姿勢から前記走行機体の進行方向後方への退避揺動を許容する圧縮ばねを備え、前記走行機体側に回動自在に取着されたブーム開閉駆動レバーと前記ブームとの間に前記圧縮ばねが介装され、前記ブームを、前記ブーム開閉駆動レバーと前記圧縮ばねとを介して、前記展張姿勢と、前記走行機体に沿わせて閉じた収納姿勢と、に開閉揺動駆動せしめるアクチュエータを備えたものである(請求項)。
【0016】
前記ブーム装置及び前記ブーム式作業車によれば、前記ブームが、前記圧縮ばねによって、前記走行機体側との間で前記展張姿勢に保持される。また、前記走行機体が進行中に、前記ブームがその前方にある物体に衝突した時には、前記圧縮ばねの圧縮によって、前記ブームの前記展張姿勢から前記走行機体の進行方向後方への退避揺動が許容される。このため、前記物体への衝突時の衝撃が吸収され、前記ブーム装置または前記ブーム式作業車の損傷が防止される。ここで、前記圧縮ばねは、前記ブームにおける前記走行機体の進行方向後方側に位置しているので、前記ブームにおける前記走行機体の進行方向前方側に、余計な突出部分は存在しない。
【0017】
また、前記ブーム装置または前記ブーム式作業車は、前記走行機体側に回動自在に取着されたブーム開閉駆動レバーと、前記ブームと、の間に前記圧縮ばねを介装し、前記ブームを、前記ブーム開閉駆動レバーと前記圧縮ばねとを介して、前記展張姿勢と、前記走行機体に沿わせて閉じた収納姿勢と、に開閉揺動駆動せしめるアクチュエータが備えている。
【0018】
したがって、該アクチュエータの作動により、前記ブーム開閉駆動レバーと前記圧縮ばねとを介して、前記ブームが、前記展張姿勢と前記収納姿勢とに開閉揺動駆動される。ここで、前記圧縮ばねは、前記ブームにおける前記走行機体の進行方向後方側であって、ブーム開閉駆動レバーと前記ブームとの間に位置しているので、前記ブームが、前記収納姿勢にある時に、前記ブームにおける前記走行機体の左右方向外方への余計な突出部分は存在しない。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な一実施の形態を説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態に係るブーム装置を備えたブーム式作業車としてのブーム式散布機(ブームスプレーヤ)の平面図である。
【0021】
図1において、本実施の形態に係るブーム式散布機1は、左右一対の操向前輪2,2と、左右一対の駆動後輪3,3と、を有する、最低地上高の高い、いわゆるハイクリアランス式の乗用走行機体4の前部に、噴霧作業時には左右方向外方へと開かれて展張せしめられる、本実施の形態に係るブーム装置5を備えている。該ブーム装置5は、平行リンケージ式等の昇降装置6によって、前記走行機体4に対して上下動自在とされ、作物に対する噴霧地上高を調節できるようになっている。
【0022】
前記走行機体4には、また、走行用等の駆動源としての内燃エンジン7のほか、薬液や液体肥料等の噴霧液を収容するタンク8と、該タンク8内の前記噴霧液を前記ブーム装置5の多数の噴霧ノズル9へ向けて圧送する高圧プランジャ式等の噴霧液圧送ポンプ10と、が搭載されている。
【0023】
前記ブーム装置5は、前記走行機体4側の前記昇降装置6によって水平に支持された横長の中央ブーム11と、該中央ブーム11の左右両外端部にブーム枢支軸12によって折り畳み自在にそれぞれ連結された、左右一対のブーム13,13と、を備えている。前記各ブーム11,13,13の下面には、その長さ方向に沿って、前記多数の噴霧ノズル9が所定間隔をおいて取り付けられている。前記ブーム式散布機1によれば、前記左右一対のブーム13,13を前記走行機体4の左右方向外方へ一直線状に展張して、走行しながら、前記多数の噴霧ノズル9によって、一度に広幅の噴霧作業を行うことができる。
【0024】
前記ブーム装置5は、前記左右一対のブーム13,13を、それぞれ別々に、前記走行機体4の左右方向外方へ開いた展張姿勢O(図1に実線で示した姿勢)と、前記走行機体4の左右側部に沿わせて閉じた収納姿勢C(図1に仮想線で示した姿勢)と、の間で開閉揺動せしめる左右一対のブーム開閉機構14,14を備えている。該各ブーム開閉機構14は、電動式または液圧式等のアクチュエータ15で駆動され、該各アクチュエータ15は、前記走行機体4の運転席16から運転者Mの手が届く位置に配設されたスイッチ装置やレバー装置等の操作装置17によって、遠隔操作される。
【0025】
前記各ブーム開閉機構14の詳細について、図2乃至図4を参照して説明する。図2は、図1における右ブーム開閉機構(楕円で囲んだA部)の拡大図、図3は、図2の状態のブームが障害物等の物体に衝突した時の、前記ブーム開閉機構の作動状態を示す平面図、図4は、図2のブームを収納姿勢へと閉じ操作した状態の平面図である。
【0026】
なお、以下、一方の右ブーム開閉機構14について詳細に説明するが、以下の説明において、「右」を「左」と読み替えれば、他方の左ブーム開閉機構の説明となる。
【0027】
図2において、前記中央ブーム11の右端部11Rには、前記ブーム枢支軸12によって、前記右ブーム13と、ブーム開閉駆動レバー18と、が枢支されている。該ブーム開閉駆動レバー18は、前記アクチュエータ15によって回動駆動される。前記右ブーム13と前記ブーム開閉駆動レバー18との相対的な位置関係は、それらの前部側同士の間に対にして形成された当接部19,20の相互当接と、前記右ブーム13と前記ブーム開閉駆動レバー18との間に介装された圧縮コイルばね21のばね力と、によって、常時は一体的に保持されている。したがって、前記ブーム開閉駆動レバー18が、前記アクチュエータ15で前記ブーム枢支軸12を中心として回動駆動される時、前記右ブーム13も、前記ブーム枢支軸12を中心として一緒に回動せしめられる。
【0028】
前記ブーム開閉駆動レバー18は、本実施の形態では、前記右ブーム13が前記展張姿勢Oにある時に前記走行機体4の前後方向F−Rに延びる前側部分22と、該前側部分22との間に屈曲部23を挟んで前記走行機体4の右斜め後方へと延びる後側部分24と、からなり、前記前側部分22において、前記ブーム枢支軸12で、前記右ブーム11の前記右端部11Rに枢支されている。
【0029】
また、前記アクチュエータ15は、本実施の形態では、前記走行機体4側の前記中央ブーム11と、前記ブーム開閉駆動レバー18と、の間に架設されている。すなわち、前記アクチュエータ15のシリンダ部25側の端部25eが、前記中央ブーム11に固着された取付板26にアクチュエータ枢支軸27で相対回動自在に枢支されるとともに、前記アクチュエータ15の伸縮ロッド28側の端部28eが、前記ブーム開閉駆動レバー18の前記後側部分24に、アクチュエータ枢支軸29で相対回動自在に枢支されている。したがって、前記アクチュエータ15は、前記ブーム枢支軸12の後側で伸縮作動して、前記ブーム開閉駆動レバー18を回動駆動せしめることになる。本実施の形態では、前記アクチュエータ18が最大伸長状態にある時に、前記右ブーム13が前記展張姿勢Oをとり、前記アクチュエータ15が最大収縮状態にある時に、前記右ブーム13が前記収納姿勢Cをとるようになっている。
【0030】
圧縮ばねの一例としての前記圧縮コイルばね21は、前記右ブーム13における前記走行機体4の進行方向後方R側と、前記ブーム開閉駆動レバー18の前記後側部分24と、の間に介装されている。本実施の形態では、前記ブーム開閉駆動レバー18の前記後側部分24にばね受け板30を固着し、該ばね受け板30と、前記右ブーム13の基端部側後面31との間に、前記圧縮コイルばね21を介装している。該圧縮コイルばね21は、前記展張姿勢Oにある前記右ブーム13に、相対的に見て前記走行機体4の進行方向後方Rへの外力が作用した時に、前記右ブーム13の前記展張姿勢Oから前記走行機体4の進行方向後方Rへの退避揺動を許容し、前記右ブーム13に対する衝撃を吸収する。
【0031】
前記圧縮コイルばね21は、その前後両端部21a,21bを前記右ブーム13の前記基端部側後面31と前記ばね受け板30とにそれぞれ固着しても良いが、本実施の形態では、前記圧縮コイルばね21の前記前端部21aを前記右ブーム13の前記基端部側後面31に溶接により固着し、前記圧縮コイルばね21の前記後端部21bは、単に、前記ばね受け板30に圧接しているのみの状態とされている。
【0032】
前記構成において、前記走行機体4の前進走行時に、前記展張姿勢Oにある前記右ブーム13の先端部13a側が、圃場内に立てられた杭等の障害物32に衝突すると、図3に示すように、前記圧縮コイルばね21が圧縮せしめられて、前記右ブーム13が、前記ブーム開閉駆動レバー18から独立して、前記ブーム枢支軸12を中心として、前記走行機体4の進行方向後方Rへと、例えば、15度程度退避揺動することができる。このため、衝突時の衝撃が吸収され、前記右ブーム13等の破損が防止される。
【0033】
衝突後、前記障害物32を避ける等してその抵抗がなくなれば、縮められていた前記圧縮コイルばね21のばね力によって、前記右ブーム13が、図2に示した前記展張姿勢Oへと自動的に復帰する。
【0034】
散布作業が終わって、前記右ブーム13を、前記展張姿勢Oから前記収納姿勢Cへと折り畳む場合には、前記伸縮ロッド28が収縮するように前記アクチュエータ15を作動せしめる。すると、前記ブーム開閉駆動レバー18が、前記ブーム枢支軸12を中心として、図2で見て時計回り方向へと回動する。この時、前記ブーム開閉駆動レバー18と前記右ブーム13との間の前記一対の当接部20,19の相互当接によって、前記右ブーム13も一緒に、前記ブーム枢支軸12を中心として、図2で見て時計回り方向へと回動する。そして、図4に示すように、前記アクチュエータ15の前記伸縮ロッド28が最大収縮状態となった時に、前記右ブーム13が前記収納姿勢Cとなる。
【0035】
図4と、それに対応する前記従来構成の場合を示す図6と、を比較すれば明らかなように、本実施の形態のものによれば、前記収納姿勢Cにある前記右ブーム13の右外方に、図6における前記引張コイルばね56の存在を原因とする、外方へ突出する寸法Eが大きな余計な突出部分が存在しない。よって、前記左右一対のブーム13,13を折り畳んだ状態で見ると、本実施の形態に係る前記ブーム式散布機1によれば、その機体左右幅を、前記従来構成のものと比べて、前記突出部分の寸法差(E−e)の二倍分だけ減少せしめることができることになる。このため、細い道での走行が容易となり、トラック等の輸送手段への積込みや積降ろしも容易となる。
【0036】
次に、図4の状態の前記右ブーム13を、図2に示す前記展張姿勢Oへと回動変位せしめる場合には、前記アクチュエータ15の前記伸縮ロッド28を伸長せしめる。すると、前記ブーム開閉駆動レバー18が、図4で見て反時計回り方向へと回動し、前記圧縮コイルばね21を介して、前記右ブーム13も、図4で見て反時計回り方向へと回動せしめられる。そして、図2に示すように、前記アクチュエータ15の前記伸縮ロッド28が最大伸長状態となった時に、前記右ブーム13が前記展張姿勢Oとなる。
【0037】
図2と、それに対応する前記従来構成の場合を示す図5と、を比較すれば明らかなように、本実施の形態のものによれば、前記展張姿勢Oにある前記右ブーム13の前方に、図5における前記引張コイルばね56の存在を原因とする、外方へ突出する寸法Eが大きな余計な突出部分が存在しない。よって、前記走行機体4を前進させながら行う薬液等の散布作業時に、作物が損傷する等の問題がなくなる。
【0038】
以上のように、本実施の形態のものによれば、前記ブーム13の衝撃吸収機構の構成要素として、前記圧縮コイルばね21を用いているので、前記従来構成における前記引張コイルばね56のように外方への大きな突出が存在しない。よって、前記ブーム式散布機1全体としての外観意匠も良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るブーム式作業車としてのブーム式散布機の平面図である。
【図2】図1における右ブーム開閉機構(楕円で囲んだA部)の拡大図である。
【図3】図2の状態のブームが障害物に衝突した時の、ブーム開閉機構の作動状態を示す平面図である。
【図4】図2のブームを収納姿勢へと閉じ操作した状態の平面図である。
【図5】従来構成において、ブームが展張姿勢にある時の平面図である。
【図6】従来構成において、ブームが収納姿勢にある時の平面図である。
【符号の説明】
1 ブーム式作業車(ブーム式散布機)
4 走行機体
5 ブーム装置
13 ブーム
15 アクチュエータ
18 ブーム開閉駆動レバー
21 圧縮ばね(圧縮コイルばね)
32 物体(障害物)
O 展張姿勢
C 収納姿勢
F 進行方向前方
R 進行方向後方

Claims (2)

  1. 走行機体(4)の進行方向(R)へ揺動できるように該走行機体(4)側に取着されるブーム(13)を備え、該ブーム(13)を前記走行機体(4)の進行方向(F−R)に対して左右方向外方へ開いた展張姿勢(O)に保持して走行しながら作業を行うブーム装置(5)であって、前記ブーム(13)における前記走行機体(4)の進行方向後方(R)側に、前記ブーム(13)を前記走行機体(4)側との間で前記展張姿勢に保持せしめるとともに前記ブーム(13)が物体(32)に衝突した時に前記ブーム(13)の前記展張姿勢(O)から前記走行機体(4)の進行方向後方(R)への退避揺動を許容する圧縮ばね(21)を備え、前記走行機体〈4〉側に回動自在に取着されるブーム開閉駆動レバー(18)と前記ブーム(13)との間に前記圧縮ばね(21)が介装され、前記ブーム(13)を、前記ブーム開閉駆動レバー(18)と前記圧縮ばね(21)を介して、前記展張姿勢(O)と、前記走行機体(4)に沿わせて閉じた収納姿勢(C)と、に開閉揺動駆動せしめるアクチュエータ(15)を備えてなる、ブーム装置。
  2. 走行機体(4)と、該走行機体(4)の進行方向後方(R)へ揺動できるように該走行機体(4)側に取着されたブーム(13)と、を備え、該ブーム(13)を前記走行機体(4)の進行方向(F−R)に対して左右方向外方へ開いた展張姿勢(O)に保持して走行しながら作業を行うブーム式作業車(1)であって、前記ブーム(13)における前記走行機体(4)の進行方向後方(R)側に、前記ブーム(13)を前記走行機体(4)側との間で前記展張姿勢(O)に保持せしめるとともに前記ブーム(13)が物体(32)に衝突した時に前記ブーム(13)の前記展張姿勢(O)から前記走行機体(4)の進行方向後方(R)への退避揺動を許容する圧縮ばね(21)を備え、前記走行機体(4)側に回動自在に取着されたブーム開閉駆動レバー(18)と前記ブーム(13)との間に前記圧縮ばね(21)が介装され、前記ブーム(13)を、前記ブーム開閉駆動レバー(18)と前記圧縮ばね(21)とを介して、前記展張姿勢(O)と、前記走行機体(4)に沿わせて閉じた収納姿勢(C)と、に開閉揺動駆動せしめるアクチュエータ(15)を備えてなる、ブーム式作業車。
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