JP3955321B2 - 酢酸ビニル製造用触媒 - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は蒸気相でエチレン、酸素、及び酢酸を反応させて酢酸ビニルを形成する際に有用な新規な触媒に関する。特に、本発明は酢酸ビニルの触媒的形成に有用な新規の触媒に向けられており、前記触媒が適当な多孔質支持体に沈着させた金属パラジウム、金、並びにそれに加えてレニウム及びジルコニウムから成る群の少なくとも1の金属を含む触媒に向けられている。
先行技術の説明
当技術分野では酢酸ビニルは、エチレン、酸素、及び酢酸を気相で、シリカのようなある種の担体物質上に担持されたパラジウム、金、及びアルカリ金属酢酸塩を含む触媒の存在下で反応させることによって製造できることが知られている。このような触媒系は許容しうる活性と、一般に二酸化炭素、酢酸エチル、及び重質残のような副産物に対する低い選択性しか示さない。
一般に、酢酸、エチレン、及び酸素からの酢酸ビニルの商業製造用のための触媒の製造を記載する特許は、金属成分、すなわちパラジウム、金、カドミウム等を沈着させて触媒支持体の表面に狭い金属帯を形成させるための多様な方法を記載して特許請求している。より関係が深いいくつかの酢酸ビニル触媒及びそれらの製造方法を以下に述べる。
米国特許第3,190,912号は不飽和有機エステルを製造するための触媒の調製を開示しており、この触媒は非担持型又は担持型のプラチナ若しくはパラジウムグループ金属又はその酸化物又は有機若しくは無機の塩から成る。担持型触媒は、単一又は複数の金属塩を例えば水に溶解し、支持体を加えて溶媒を留去することにより調製される。それら貴金属は支持体上全体に均質に分布する。この特許によれば、触媒の活性はハロゲン化金属促進剤を添加することにより促進することができる。
米国特許第3,275,680号は酸化アルミニウム支持体上のパラジウム触媒を開示しており、これはアルカリ酢酸塩で促進させると、有機アセテート、特に酢酸ビニルの製造に適していることが見出されている。このパラジウム触媒は触媒支持体上全体に沈着している。この特許には、二種類の貴金属の組み合わせ又は合金の使用について具体的開示がない。この触媒は支持体を貴金属塩の水溶液に含浸させて還元により貴金属を支持体上に沈降させることによって調製される。
米国特許第3,743,607号はパラジウム、金、及びアルカリ金属酢酸塩を含む触媒を開示している。この触媒は、珪酸、酸化アルミニウム又は珪酸アルミニウム、リン酸アルミニウム等のような担体をパラジウム塩及び金塩の水溶液に含浸させ、そしてできた混合物を蒸発乾固させて調製される。パラジウム塩と金塩は還元剤で還元して金属状態にする。その後、この触媒を水で洗浄し、酢酸ナトリウム溶液に含浸させて乾燥すると使用できる状態になる。
英国特許第1,333,449号は酢酸ビニルの製造に適したパラジウム−金触媒を記載している。この特許の方法でパラジウム塩が触媒支持体上全体に沈着されることは立証できる。この触媒は、触媒支持体に酢酸パラジウム、アセト金酸バリウム及び酢酸カリウムの酢酸溶液を含浸させ、その後乾燥させることによって調製される。この触媒は、担体上に担持されたパラジウム塩、並びに金、金塩、アルカリ土類金属塩、及びアルカリ金属塩のような他の添加物であると開示されている。
日本特許公報第48-10135/1973号は表面含浸担持酢酸ビニル触媒の製造方法を記載している。予備工程として少量の(金のような)還元金属を多孔質支持体上全体に沈着させる。この後、必要量のパラジウム触媒を含浸させ、予め成形された金属粒子の周囲の表面に沈着させる。このパラジウム触媒は、粒子比の約15%以下の厚みの表面層として沈着している。共触媒としてアルカリ金属酢酸塩の使用が推奨されている。
英国特許明細書第1,283,737号は、多孔質触媒支持体にアルカリ性溶液を含浸させて25〜90%の水又はアルコールで飽和させておいて、この支持体をプラチナ、パラジウム等の金属の化合物の溶液に接触させて、析出した化合物を金属状態に転化することにより、担持型金属触媒を調製する方法を開示している。触媒支持体ペレット中への金属の浸透度はペレット半径の50%までと開示されている。酢酸ナトリウム及び酢酸カリウムのような少量の活性化剤の使用が推奨されている。
米国特許第3,939,199号は、気孔容積が0.4〜1.0ml/gで総気孔容積の10%未満が直径30オングストローム未満の微細孔によるものである触媒支持体上にパラジウムが沈着されている触媒の使用を開示している。珪酸、珪酸塩、珪酸アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム及び種々のガラスのような通常の不活性物質が適当な支持体物質として開示されている。エチレンと酸素から酢酸ビニルを調製するには、この触媒支持体に酢酸パラジウム、酢酸カドミウム、及び酢酸カリウムの酢酸溶液を含浸させた後に乾燥させる。
米国特許第3,822,308号は、シリカ支持体上に0.6〜6.0g/lのパラジウムと0.1〜3.0g/lの金を含有する酢酸ビニル触媒の調製を記載しており、吸着された金属塩は支持体の吸収力の1〜110%に等しい量の水酸化ナトリウム水溶液の使用によって触媒支持体上に沈降されていた。
米国特許第4,048,096号は、回転容器中で支持体を機械的にタンブリングすることによって支持体の気孔容量に等しい溶液から支持体上に溶解金属塩を吸収させるという酢酸ビニル触媒の製造法を記載している。この塩は、その後、塩を装填した支持体を乾燥させずにアルカリで固定させた。
米国特許第4,087,622号は、2工程方式の含浸・沈降方法により製造されるパラジウム−金触媒を開示している。
米国特許第3,775,342号は、一般に気孔容量含浸と呼ばれる触媒調製法を記載している。この特許は、触媒支持体に沈着されたパラジウム−金合金の内部帯を提供する酢酸ビニル触媒を開示している。この触媒は、触媒支持体を同時に又は逐次に、その間に乾燥処理を行うか又は行うことなく、パラジウム塩及び金塩の溶液並びに、触媒支持体上でパラジウム−金塩と反応して非水溶性のパラジウム化合物と金化合物を形成することができる化合物を含有する溶液で処理し、その後その非水溶性パラジウム化合物と金化合物を還元剤で処理して貴金属に変換させ、そして洗浄により水溶性化合物を除去することによって調製されることが開示されている。乾燥後に触媒が1〜30重量パーセントのアルカリ金属カルボン酸塩を含有するように、触媒上にアルカリ金属カルボン酸塩、例えばアルカリ金属酢酸塩を用いることが推奨されている。触媒支持体がパラジウム化合物と金化合物の溶液及び沈降用溶液で逐次処理される全ての実施例において、この逐次処理の間に触媒を乾燥させていた。気孔容積含浸では、貴金属の塩を含有する溶液の量は多孔質支持体の気孔容積にほぼ等しい。その特許では、金及びパラジウムと共沈降させてもよい他の金属のリストが開示されており、それには銅が含まれている。しかしながら、その開示には第三の金属種として銅を含有する触媒をどのように作るかという実施例や、又は銅の存在が酢酸ビニルの製造速度か、酢酸エチル、二酸化炭素若しくは多くの不純物に対する選択性のいずれかに有利に働くということは示されていない。その発明者らは開示されている16かそれ以上の何らかの金属が何らかの濃度で最終的な触媒中に存在することができると推測しただけと思われる。
本発明者らが承知している他の特許及び文献にも、酢酸、エチレン、及び酸素を気相反応させて酢酸ビニルを形成するための触媒であって、還元された金属成分として銅を含むものが記載されている。しかしながら、これら触媒は、金成分は含んでいない。これらには、米国特許第3,759,839号、米国特許第3,641,121号、米国特許第3,671,576号;フランス特許第1,566,972号及び第1,583,899号;日本特許公告公報54-8638、日本特許46033013(Chemical Abstracts 76(8):34719a)、日本特許46032644(Chemical Abstracts 76(8):34718z);及びRevista de Chemie Vol. 26, No. 9, p.719-723(1975)が含まれる。
幾つかの新しい特許が、改良された方法及びそれによる製品に関して登録されている。これらの特許の例には、パラジウム及び金を含有する触媒を製造する新しい方法に関する米国特許第5,332,710号及び米国特許第5,314,858号が挙げられる。
米国特許第5,314,858号によれば、金属をその塩の形で組み合わせて気孔容積含浸法により触媒の気孔中に吸着させる米国特許第3,775,342号の方法によって有用な触媒が形成される。すなわち、(1)触媒支持体に塩化パラジウムナトリウム及び塩化金のようなパラジウム塩及び金塩の水溶液を同時又は逐次含浸させること、(2)反応して支持体表面上にパラジウム及び金の水酸化物を形成する水酸化ナトリウム水溶液のような反応性塩基性溶液で含浸支持体を処理することにより非水溶性のパラジウム及び金の化合物を沈降させて支持体上に貴金属を固定すること、(3)水で洗浄して塩素イオン(又は他の陰イオン)を除去すること、及び(4)その貴金属の水酸化物をフリーのパラジウム及び金に還元する方法であって、固定工程(2)の間に2回の別々の沈降段階を利用することを含み、各段階で塩−含浸支持体と接触する反応性化合物の量が支持体に含浸されている水溶性貴金属化合物と反応するのに必要な量よりも多くないことを特徴とする方法である。別々の固定又は沈降段階の間に、反応性塩基溶液を含浸してある支持体を所定時間放置して、別の反応性塩基化合物を支持体に加える第二の固定段階の前に非水溶性貴金属化合物が沈降できるようにする。
米国特許第5,332,710号は、(1)塩化パラジウムナトリウム及び塩化金のようなパラジウム塩及び金塩の水溶液を触媒支持体に同時又は逐次含浸させること、(2)反応して支持体表面上にパラジウム及び金の水酸化物を形成する水酸化ナトリウム水溶液のような反応性塩基性溶液にその含浸支持体を浸すことにより非水溶性のパラジウム及び金の化合物を沈降させてその支持体上に貴金属を固定すること、(3)水で洗浄して塩素イオン(又は他の陰イオン)を除去すること、及び(4)その貴金属の水酸化物をフリーのパラジウム及び金に還元することを開示しており、固定工程(2)の間に、そのような含浸済み支持体を少なくとも最初の沈降期間中であって含浸処理済み触媒を長時間放置して非水溶性のパラジウム及び金の化合物の沈降を継続させる前に、該反応溶液中に浸しながら含浸済みの触媒支持体を回転させることを含むことを特徴としている。
米国特許第5,194,417号は、未使用の触媒を不活性環境中で少なくとも15分間焼付けて触媒の酢酸ビニル製造に対する選択性を改良する方法を記載している。
米国特許第5,185,308号は、他のパラメーターも規定されている中で特に貴金属の比率が規定されているパラジウム−金触媒を開示している。その開示によれば、この触媒は必須成分として(1)約3〜約7mmの粒子径で気孔容積が0.2〜1.5ml/gの触媒支持体、(2)0.60〜1.25の範囲の比率で触媒支持体粒子の1.0mmの厚みの最外層中に分布する金及びパラジウム、及び(3)約3.5〜約9.5重量%の酢酸カリウムから成る。
上記の先行技術の例でわかるように、触媒支持体上に沈着したパラジウム及び金を含有する酢酸ビニル触媒を形成する基本的方法は、(1)支持体に水溶性のパラジウム及び金の化合物の水溶液を含浸させること、(2)水溶性のパラジウム化合物及び金化合物と反応して不溶性の金属化合物を形成することができる化合物の溶液に含浸触媒支持体を接触させることによって触媒支持体上に非水溶性のパラジウム及び金の化合物を沈降させること、(3)処理した触媒を水で洗浄して、最初に含浸されたパラジウム及び金の化合物から沈降の間に遊離する陰イオンを除去すること、及び(4)還元剤で処理することによって非水溶性のパラジウム及び金の化合物をフリーの金属に転化することを含む方法に発展してきた。最終処理には通常、(5)還元済みの触媒にアルカリ金属酢酸塩の水溶液を含浸させること、及び(6)最終触媒製品を乾燥させることが含まれる。
多孔質支持体上に規定された量及び比率のパラジウム、金、それに加えてレニウム及びジルコニウムから成る群の少なくとも1種の金属を含有する酢酸ビニル触媒を提供することが本発明の目的である。
発明の要旨
今回、高温の常圧又は高圧の気相でエチレン、2〜4の炭素原子を有する低級カルボン酸、及び酸素からビニルエステルを製造する際に有用な特に活性の高い担持触媒が、触媒を製造する先行技術方法のいずれかにより、先行技術に認められる2種の金属又は第三の金属として銅を含有する新たに記載された触媒であって米国特許第5,347,046号がその第三の金属である銅を含有する触媒を記載しているその触媒の代わりに3種又は4種の金属を用いることによって得られることが見出された。本発明の有用な触媒を構成する金属は、パラジウム、金、及びレニウム又はジルコニウムのうち少なくとも1種である。支持体上のパラジウムの濃度は約2〜約14g/lであり、その触媒支持体上の金の濃度は約1〜約8g/lあり、そしてジルコニムを使用する場合には、その触媒支持体上の濃度は約0.5〜約4g/lであり、そして/又はレニウムを使用する場合には、その触媒支持体上のレニウムの濃度は約1〜約8g/lである。
発明の詳細な説明
本発明の触媒はエチレン、酢酸、及び酸素の反応による酢酸ビニルの製造に有用な触媒を製造するための先行技術方法のいずれかにより作ることができる。米国特許第3,775,342号、第5,314,858号、又は第5,332,710号に記載の方法が特に価値がある。
本発明の触媒に用いる支持体物質は、多様な幾何学的形状のいずれでもよい。例えば、本支持体は規則的又は不規則的形状を有する球体、タブレット、又は円筒として形成されることができる。支持体物質の幾何学的寸法は、一般に1〜8mmの範囲でもよい。最も適した幾何学的形状は、とりわけ球形であり、例えば、直径が4〜8mmの範囲の球体である。これら支持体は一般にピルと呼ばれる。
支持体物質の比表面積は広い範囲内で変化してもよい。例えば、内部表面積が50〜300m2/g、特に100〜200m2/g(BETにより測定)の支持体物質が適している。
使用できる支持体物質の例には、シリカ、酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム又はスピネルが含まれる。シリカが好ましい支持体物質である。
本活性金属触媒は、パラジウム−金触媒を調製するための上記の方法であって、ジルコニウム又はレニウム金属塩を触媒支持体の含浸に用いる金属塩混合液に加えるいずれの方法によっても調製することができる。水溶液中の金、パラジウム、及びレニウム及び/又はジルコニウムの塩は、気孔容積含浸法として先行技術に記載されている方法で支持体の気孔中に吸着され;その処理された支持体は、金属を非水溶性化合物として沈降させるために固定され;そして、例えば、エチレン又はヒドラジンのような還元剤で処理することによりその金属塩が還元される。
本発明の触媒を調製する一つの方法では、適切な量のパラジウム、金、及びレニウム及び/又はジルコニウムの水溶性塩を十分量の水に溶解して多孔質支持体の気孔容積の約90〜110%に等しい溶液を作る。塩化パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)ナトリウム及び硝酸パラジウム(II)が適する水溶性パラジウム化合物の例であるが、塩化金(III)又はテトラクロロ金(III)酸及びそのアルカリ金属塩を水溶性金化合物として使用してもよい。一般的に入手できるテトラクロロ金(III)酸及び塩化パラジウム(II)ナトリウムが水溶性が高いために好ましい。硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、及び塩化ジルコニウムが本発明の触媒の製造に有用なジルコニウム塩を代表するものである。過レニウム酸ナトリウムはレニウムの可溶性塩として用いるのに適切な塩であるが、七酸化レニウム(VII)又は塩化レニウム(III)も本発明において有用である。典型的には、使用されるこれら化合物の量は、約2〜約14g/lのパラジウム、約1〜約8g/lの金、及び約0.5〜約4g/lのジルコニウムで、約1〜約8g/lの仕上がり触媒が得られるような量である。従って、触媒中に存在する金の量はパラジウムの量の約10〜70%となる。この溶液を支持体上に吸着させ、その支持体を乾燥させて、金属塩が水に不溶性になるのに十分な濃度のアルカリ水溶液中に少なくとも約16時間その支持体を浸すことによって金属を固定する。
或いは、支持体全体の容積をカバーするのに十分な容量の固定溶液に処理した支持体を浸し、例えば、米国特許第5,332,710号に記載の方法(この方法は参照により本明細書中に組み入れられるものとする)に従って支持体を回転させることによってこの固定工程を行ってもよい。それを参照すれば、含浸支持体をアルカリ溶液に浸し、酸化物又は水酸化物のような非水溶性の貴金属化合物が沈降する初期の段階の間その溶液中でタンブリング又は回転させる。アルカリ固定溶液中でのこの支持体の回転又はタンブリングは、初期の処理では少なくとも約0.5時間、好ましくは少なくとも1時間行うべきである。回転浸漬処理は4時間まで続けてもよい。処理した支持体は固定溶液中に放置して非水溶性貴金属化合物の沈降が確実に完全に行われるようにしてもよい。
実際に用いられる装置が重要なわけではなく、支持体を動かし続ける回転装置、タンブリング装置、又は同等の装置であればどのようなタイプのものも使用できる。しかしながら、重要になりうるのは運動の程度である。かくして、この運動は、含浸支持体の全表面がアルカリ固定溶液に均一に触媒するのに十分でなければならない。また、この運動は、不溶性貴金属化合物の摩滅が実際に起きるほど激しくてその不溶性化合物が支持体表面からこすれ落ちるほどであってはならない。一般に、回転の程度は約1〜10rpmで、用いる実際の支持体及びその支持体上に沈着させるべき貴金属の量に依存してそれよりも早くてもよい。使用するrpmは様々であり、用いられる装置、支持体のサイズと形状、支持体のタイプ、金属負荷量等にも依存すると考えられるが、上に述べた大枠の範囲内にあるべきである。少量の摩滅は起きてもよいが、不溶性化合物が支持体表面から許容しがたい程度に実際にこすれ落ちるようなことはあってはならない。
固定溶液は、アルカリ溶液を含む溶液で、例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属重炭酸塩及び/又はアルカリ金属炭酸塩を含有する水溶液である。水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶液の使用が特に好ましい。沈降又は固定工程に続いて、支持体上に依然として含まれかつ沈降処理によって初期含浸溶液から遊離してくる塩素のような陰イオンを除去するために支持体を蒸留水などで洗浄する。洗浄は全ての陰イオンが支持体から除去されるまで続ける。触媒上には約1,000ppmを越える陰イオンが残存すべきではない。塩素イオンのような陰イオンが触媒から実質的に完全に除去されていることを確認するために、洗浄液を硝酸銀で試験してもよい。その後、触媒を窒素連続気流又は空気流のような不活性環境下の約150℃を超えない温度で乾燥させる。
次いで、固定されかつ洗浄された物質を、存在する金属塩及び金属化合物を金属形態に転化するために還元剤で処理する。還元は液相中で、例えばヒドラジン水化物で、又は気相中で例えば水素又はエチレンのような炭化水素で行うことができる。還元をヒドラジン水化物溶液で行う場合は、反応は常温で行うのが好ましい。還元を気相で行う場合、エチレンで還元する場合には反応を例えば100〜200℃の高温で行うと有利にできる。還元剤は、金属塩及び金属化合物の全てが確実に金属形態に転化されるように過剰に用いるのが適切である。
本発明の改良された触媒の調製に有用な別の方法では、適当な触媒支持体に、まず、水溶性のパラジウム、金、並びにジルコニウム及びレニウムのいずれか又は両方の化合物を含有する水溶液を含浸させる。パラジウム、金、並びにレニウム及びジルコニウムのいずれか又は両方の化合物の別々の溶液を逐次的に使用してもよいが、そのようなやり方で処理するのはより不便である。金属で支持体を含浸するのに用いる溶液の容量は重要である。効果的に沈着させるには、含浸溶液の容量を触媒支持体の吸収力の95〜100%にするべきであり、好ましくは98〜99%にするべきである。
支持体に水溶性のパラジウム、金、並びにジルコニウム及びレニウムのいずれか又は両方の化合物を含浸させた後、パラジウム、金、並びにジルコニウム及びレニウムのいずれか又は両方の化合物を支持体上に非水溶性化合物として固定する前に含浸支持体を乾燥させる。固定工程は、アルカリ固定溶液での少なくとも2回の別々の処理段階に分けられる。それぞれの別個の固定処理で、アルカリ反応性化合物の量は、支持体上に水溶性化合物として存在する全ての金属化合物と反応するのに必要なモル量に等しい量を越えない。好ましくは、各固定段階で使用する反応性化合物の量は、全ての水溶性金属化合物と反応するのに必要なモル量よりも少ない。第一固定段階は、乾燥させた含浸支持体にその支持体のおよその乾燥吸収力に等しい量のアルカリ固定溶液を含浸させることによって行う。溶液中に含まれるアルカリ化合物の量は、アルカリ金属の、水溶性金属塩からの陰イオンに対する比が約0.7:1から約1:1モルになるような量であるべきであり、その容量は乾燥支持体吸収力に等しくあるべきである。アルカリ固定溶液を含浸支持体上に単に注ぎ、処理した支持体を沈降の間24時間までかそれ以上放置する。第二固定段階は、未乾燥部分固定ピルを第二部分の固定水溶液に加えることによって行う。この溶液中では、アルカリ金属の、金属塩からの陰イオンに対する比は約0.2:1から約0.9:1モルとすべきである。溶液の容量はピルを覆う量であるべきである。好ましくは、アルカリ金属の陰イオンに対する全体量は、合わせた固定工程について約1.1:1モルから約1.6:1モルとすべきである。第一固定段階での処理の後、処理した支持体を不溶性金属化合物を沈降させるのに十分な時間放置する。この第一固定工程にかかる時間は様々であるが、典型的には支持体を再び第二部分のアルカリ固定溶液で処理する前に約2〜8時間の範囲となる。
第二固定段階での処理に続いて、処理した支持体を再び少なくともさらに2時間、好ましくは少なくとも4時間放置し、沈降を完了させるために約16時間まで放置してもよい。
第二固定段階での処理は、第一段階の処理と同等でもよく、処理して乾燥させた部分的に固定され支持体に望ましいアルカリ濃度で固定溶液を含浸させる。溶液の全体容量は支持体の容積を覆うのに十分な量である。
或いは、第二固定段階において、米国特許第5,332,710号に示されている回転含浸と呼ばれる方法により支持体に含浸させてもよい。この方法では、一度固定した触媒をアルカリ固定溶液中に浸し、非水溶性金属化合物を沈降させる初期段階の間にその溶液中でタンブリング又は回転させる。アルカリ固定溶液中における支持体の回転又はタンブリングは、初期の処理については少なくとも0.5時間、好ましくは少なくとも1時間行うべきである。処理した支持体を水溶性金属化合物の沈降を確実に完了させるために固定溶液中に放置する前に回転浸漬処理を4時間まで続けてもよい。
上述のように、用いる実際の装置が重要なわけではなく、どのようなタイプの回転又はタンブリング装置も使用できる。しかしながら、重要になりうるのは回転運動の程度である。かくして、この回転は含浸支持体の全表面がアルカリ固定溶液に均一に接触するのに十分でなければならない。回転は不溶性金属化合物の摩滅が実際に起きるほど激しくて不溶性化合物が支持体表面からこすれ落ちるほどであってはならない。一般に、回転の程度は約1〜10rpmで、利用する実際の支持体及び支持体上に沈着させるべき金属の量によってそれよりも早くてもよい。使用するrpmは様々であり、利用する装画支持体のサイズと形状、支持体のタイプ、金属負荷量等にも依存し得るが、上に述べた大枠の範囲内にあるべきである。少量の摩滅は起きてもよいが、不溶性化合物が支持体表面から許容しがたい程度に実際にこすれ落ちるようなことはあってはならない。
次いで、固定したピルを当技術分野において周知のやり方でエチレンガス流中又はヒドラジン水化物の溶液中で還元する。
この方法で調製した触媒に意図されている用途に依存して、この触媒には通例の添加物を加えてもよい。かくして、例えば、アルカリ金属酢酸塩を添加すると、オレフィン類、酸素及び有機酸類からの不飽和エステルの調製にこの触媒を使用する場合に有利である。この場合、例えば、この目的で触媒に酢酸カリウム水溶液を含浸させた後に乾燥させてもよい。
本発明の触媒は、気相でエチレン、酸素及び酢酸からの酢酸ビニルを製造するのに特に有利に使用できる。この目的には、支持体物質としてシリカ及びアルカリ金属酢酸塩の添加物を含有する本発明の触媒が特に適している。上記の酢酸ビニルの調製においては、そのような触媒は、高い活性及び選択性並びに長い寿命によっても区別される。
実施例1
球形で直径が7.3mmのSud Chemie製のシリカ触媒支持体250gに、18.95%のパラジウムイオンを含有する塩化パラジウムナトリウムの水溶液9.24gと七酸化レニウム1.33gと20.02%の金イオンを含有するテトラクロロ金ナトリウムの水溶液5.01gとを含む水溶液85mlを含浸させる。その含浸支持体を100℃を超えない温度の熱空気で乾燥させる。乾燥した支持体を水酸化ナトリウム1.76gを含有する水溶液85mlでそのピルをその溶液に浸すことにより含浸させる。水酸化ナトリウム溶液の容量は、第一固定段階での乾燥支持体の吸収力と等しい。第一段階の後、この塩基処理したピルを4時間放置し、その後続いて第二の水酸化ナトリウム溶液(1.54gNaOHを含有する水溶液250ml)中に注入する。第二処理に続いて、この塩基処理物質をさらに約16時間放置する。固定後、この塩基処理物質を蒸留水で徹底的に洗浄して、多くても塩素が1,000ppmである許容レベルまで塩素イオンを除去する。水の流速は約200cc/分でおよそ5時間行う。その触媒を窒素連続的気流下、150℃を越えない温度で乾燥させる。乾燥した触媒を温度150℃で窒素中5%エチレンを含有する還元ガスで還元する。この還元ガスは、触媒上に大気圧で5時間通気する。還元した触媒に酢酸カリウム10gを含有する水溶液を支持体の乾燥吸収力に等しい溶液容量で含浸させる。触媒を150℃の温度で乾燥させる。
実施例2
七酸化レニウムの代わりに硫酸ジルコニウム1.59gを用いて実施例1の方法を繰り返す。各固定工程で2.24gのNaOHの水溶液を使用する。
実施例3
触媒を実施例1で使用したものと同じ支持体上に調製する。支持体に、18.95%のパラジウムイオンを含有する塩化パラジウムナトリウムの水溶液9.24gと硫酸ジルコニウム1.59gと20.02%の金イオンを含有するテトラクロロ金ナトリウムの水溶液5.01gとを含む水溶液85mlを含浸させる。沈降は金属塩をその水酸化物に転化するのに必要な理論当量の120%に等しい水酸化ナトリウム水溶液283mlを加えることにより行う。フラスコを直ちにロータリーエバポレーターで(減圧せず)およそ5rpmで回転させて、2.5時間回転を続ける。2.5時間後に回転を停止し、アルカリ処理した支持体をさらに16時間放置して金属塩の不溶性水酸化物としての最大の沈降を確実にさせる。フラスコから出してアルカリ処理した物質を蒸留水で洗浄して塩素イオンを除去する。流速は約200cc/分でおよそ5時間行う。触媒をヒドラジン水化物(12/1過剰)の水溶液で室温で4時間還元する。ピルを洗浄し100℃で1時間乾燥させる。この還元触媒に支持体の乾燥吸収力に等しい溶液容量で酢酸カリウム10gを含有する水溶液を含浸させ、触媒を乾燥させる。
Claims (9)
- 酢酸、エチレン、及び酸素からの酢酸ビニルの蒸気相製造に有用な触媒であって、その上に沈着した金属を含有する多孔質支持体からなり、該金属が2〜14g/lのパラジウム、1〜8g/lの金、並びに0.5〜4g/lのジルコニウムと1〜8g/lのレニウムとからなる群のうちの少なくとも1種の金属を含む触媒を調製する方法であって:前記支持体に前記金属の水溶性化合物を含浸させること;前記水溶性化合物と反応性の化合物を含有する固定溶液中に前記含浸支持体を浸して前記支持体上に非水溶性金属化合物を沈降させ、この際、前記含浸支持体を前記固定溶液中に浸している間にその中で前記含浸支持体を該含浸支持体を該固定溶液で均一に被覆するのに十分な時間タンブリングすることにより、前記水溶性金属化合物を前記非水溶性金属化合物に転化すること;前記非水溶性化合物の沈降を完結させること;前記支持体を洗浄すること;及び前記非水溶性金属化合物を還元してフリーの金属を前記支持体上に形成させることを含む方法。
- その上に沈着した金属を含有する多孔質支持体からなり、該金属が2〜14g/lのパラジウム、1〜8g/lの金、及び0.5〜4g/lのジルコニウムを含む、請求項1に記載の方法。
- その上に沈着した金属を含有する多孔質支持体からなり、該金属が2〜14g/lのパラジウム、1〜8g/lの金、及び1〜8g/lのレニウムを含む、請求項1に記載の方法。
- その上に沈着した金属を含有する多孔質支持体からなり、該金属が2〜14g/lのパラジウム、1〜8g/lの金、並びに0.5〜4g/lのジルコニウム及び1〜8g/lのレニウムを含む、請求項1に記載の方法。
- 酢酸、エチレン、及び酸素からの酢酸ビニルの蒸気相製造に有用な触媒であって、その上に沈着した金属を含有する多孔質支持体からなり、該金属が2〜14g/lのパラジウム、1〜8g/lの金、並びに0.5〜4g/lのジルコニウムと1〜8g/lのレニウムとからなる群のうちの少なくとも1種の金属を含む触媒を調製する方法であって:前記支持体を少なくとも1種の前記金属の水溶性化合物に接触させて該水溶性化合物を該支持体に含浸させること;前記含浸支持体を第一固定工程において前記水溶性化合物と反応性の化合物を含有する溶液に接触させることにより、前記水溶性金属化合物を非水溶性金属化合物に転化して前記支持体上に前記非水溶性金属化合物を沈降させること;前記第一含浸固定支持体を少なくとも1種の別の前記金属の水溶性化合物に接触させて該水溶性化合物を該支持体に含浸させること;前記含浸支持体を第二固定工程において前記第二水溶性化合物と反応性の化合物を含有する第二溶液に接触させることにより、前記金属の前記第二水溶性化合物を非水溶性金属化合物に転化して前記支持体上に前記第二非水溶性金属化合物を沈降させること;及びその後に前記非水溶性金属化合物を還元して前記支持体上にフリーの貴金属を形成させることを含む方法。
- その上に沈着した金属を含有する多孔質支持体からなり、該金属が2〜14g/lのパラジウム、1〜8g/lの金、及び0.5〜4g/lのジルコニウムを含む、請求項5に記載の方法。
- その上に沈着した金属を含有する多孔質支持体からなり、該金属が2〜14g/lのパラジウム、1〜8g/lの金、及び1〜8g/lのレニウムを含む、請求項5に記載の方法。
- その上に沈着した金属を含有する多孔質支持体からなり、該金属が2〜14g/lのパラジウム、1〜8g/lの金、並びに0.5〜4g/lのジルコニウム及び1〜8g/lのレニウムを含む、請求項5に記載の方法。
- 酢酸、エチレン、及び酸素からの酢酸ビニル製造のための請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法により製造された触媒の使用。
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