JP3955009B2 - 熱間鋼材の制御冷却装置 - Google Patents

熱間鋼材の制御冷却装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば熱間圧延して得られた熱間鋼材の制御冷却に関し、より詳しくは、形状特性が良好で材質が均一な鋼材を得るために適用される熱間鋼材の制御冷却装置に関するものである。
例えば、熱間圧延により厚鋼板を製造する場合、熱間圧延された熱間厚鋼板は、巻取や酸洗工程に搬送する際に冷却されるが、この際に、均一な材質特性および形状特性(平坦度)を確保することが重要であることから、特に板幅方向の温度分布が一様となるように制御冷却を行う必要がある。
このような制御冷却を行うための冷却装置として、例えば、特許文献1には、熱間圧延された鋼板をその長手方向に移送しながら該鋼板の上下の全面に指向するように配置された複数のノズルから前記鋼板に冷却水を制御供給する方法において、前記鋼板の少なくとも上下方向および幅方向の中央部と側端部における水冷開始前、水冷途中および水冷終了後の温度を検出して各測温点の温度と温度差を求め、各測温点の温度と各測温点間の温度差に対応して予め定めた関係式に基づき前記鋼板の常温域における変化量を予測・演算し、該予測値が目標値の許容範囲内となるように前記複数のノズルに対する冷却水の供給量を制御することが開示されている。
また、特許文献2には、(a)熱間圧延後の鋼板の面温度分布を測定する工程と、(b)前記後半の制御冷却中において鋼板の形状を超音波により測定する工程と、(c)前記面温度分布の測定結果と、前記鋼板の面形状の測定結果に基づいて制御冷却水を制御する工程からなる鋼板の冷却方法が開示されている。
また、そのための制御冷却装置として、(a)圧延直後の鋼板の面温度分布を測定する温度測定装置と、(b)冷却ヘッダーまたは冷却水配水管内に設置された鋼板の板形状を測定するための超音波センサーと、(c)前記冷却ヘッダーと該冷却水量を制御する手段とこれに接続されたラミナー状の冷却水を供給するノズルを含む冷却装置と、(d)鋼板の前記温度測定装置と前記超音波センサーからの信号を受けて記憶し、所定の計算プログラムにしたがって鋼板を平坦にし、かつ、鋼板の面温度分布を均一化するように冷却水量を制御する冷却水の制御装置が開示されている。
しかし、この特許文献1および特許文献2の冷却方法では、温度測定には熱放射によって発生する電磁波を測定する非接触式の表面温度計や放射温度計を用いており、この表面温度を伝熱計算式に導入して鋼板内部温度の推定が可能であるが、十分な精度を得るためには鋼板の冷却過程をすべて正確に把握する必要がある。
また、熱放射を用いた温度測定方法では、鋼板と温度計との間に冷却水や蒸気が介在した場合に測定精度が低下し、特に鋼板表面にスケールが存在する場合には、表面のスケール層のみが急激に温度が低下し、さらに、このスケールの厚み、生成分布が不均一であるため、著しく測定精度が低下する。
よって、ベースになる測定値自体の信頼性に問題があることから、表面温度をベースにして制御冷却を行う場合には、制御精度の安定確保が難しいという問題がある。
特開昭62−158825号公報(請求項、図1) 特開平8−294717号公報(請求項、図1) 特開昭57−24834号公報(請求項、図1〜図3)
本発明は、表面にスケールや冷媒、蒸気などが介在する熱間鋼管を噴射冷媒によって冷却する場合においても、冷却中に鋼材の内部温度分布(厚み方向温度分布)を高精度に予測して制御精度を高め、特に熱間鋼材の幅方向の形状特性および材質特性の均一性を確保できる熱間鋼材の制御冷却装置を提供するものである。
本発明は、上記課題の解決のため、以下の(1)〜(4)を要旨とするものである。
(1)冷媒を噴射するノズル群と、このノズル群からの噴射冷媒の供給制御手段と、搬送速度制御手段を備えた鋼材の冷却装置において、冷却中の鋼材の内部に超音波を入射・伝播させ、受信する超音波センサーと、超音波センサーからの超音波伝播速度と鋼材温度との関係から鋼材の分厚ごとでの平均温度を測定して、この測定結果を鋼材内部温度分布とし、この推定結果に基づいて鋼材内部平均温度を演算し、噴射冷媒量および搬送速度を演算制御する、演算制御装置と、を備え、前記超音波センサーとして電磁超音波センサーを使用し、鋼材を拘束ロール間で拘束して冷却する場合において、前記電磁超音波センサーを拘束ロールの外周部に設けたことを特徴とする熱間鋼材の制御冷却装置。
(2)冷媒を噴射するノズル群と、このノズル群からの噴射冷媒の供給制御手段と、搬送速度制御手段を備えた鋼材の冷却装置において、冷却中の鋼材の内部に超音波を入射・伝播させ、受信する超音波センサーと、超音波センサーからの超音波伝播速度と鋼材温度との関係から鋼材の分厚ごとでの平均温度を測定して、この測定結果を鋼材内部温度分布とし、この推定結果に基づいて鋼材内部平均温度を演算し、噴射冷媒量および搬送速度を演算制御する、演算制御装置と、を備え、前記超音波センサーとして、水柱超音波センサーを使用したことを特徴とする熱間鋼材の制御冷却装置。
(3)冷媒を噴射するノズル群と、このノズル群からの噴射冷媒の供給制御手段と、搬送速度制御手段を備えた鋼材の冷却装置において、冷却中の鋼材表面温度を測定する温度測定装置と、鋼材内部に超音波を入射・伝播させ、受信する超音波センサーと、超音波センサーからの超音波伝播速度と鋼材温度との関係から鋼材の分厚ごとでの平均温度を測定して、この測定結果からと鋼材表面温度から鋼材内部温度分布を推定し、この推定結果に基づいて鋼材内部平均温度を演算し、噴射冷媒量および搬送速度を演算制御する、演算制御装置と、を備え、前記超音波センサーとして電磁超音波センサーを使用し、鋼材を拘束ロール間で拘束して冷却する場合において、前記電磁超音波センサーを拘束ロールの外周部に設けたことを特徴とする熱間鋼材の制御冷却装置。
(4)冷媒を噴射するノズル群と、このノズル群からの噴射冷媒の供給制御手段と、搬送速度制御手段を備えた鋼材の冷却装置において、冷却中の鋼材表面温度を測定する温度測定装置と、鋼材内部に超音波を入射・伝播させ、受信する超音波センサーと、超音波センサーからの超音波伝播速度と鋼材温度との関係から鋼材の分厚ごとでの平均温度を測定して、この測定結果からと鋼材表面温度から鋼材内部温度分布を推定し、この推定結果に基づいて鋼材内部平均温度を演算し、噴射冷媒量および搬送速度を演算制御する、演算制御装置と、を備え、前記超音波センサーとして、水柱超音波センサーを使用したことを特徴とする熱間鋼材の制御冷却装置。
本発明では、熱間鋼材、例えば、表面にスケールや冷却水、蒸気などが介在する熱間厚鋼板を、スプレーノズル群からの噴射冷却水により制御冷却する場合において、冷却中にも超音波センサー、または超音波センサーと表面温度測定装置を用いて鋼材内部の分厚ごとの平均温度を測定し、この測定結果から鋼材内部温度分布(厚み方向温度分布)を高精度で推定でき、この推定結果に基づいて鋼材内部平均温度を高精度で予測することができ、この内部温度分布に適応して噴射冷却水量、または噴射冷却水量と搬送速度を制御して制御冷却精度を高めることができ、特に熱間厚鋼板の幅方向の形状特性および材質特性の均一性を安定確保できる。
本発明は、熱間鋼材、例えば、図1に示すように、熱間圧延機2で熱間圧延して得られた温度が800〜1000℃の厚鋼板3を、搬送状態で、熱間圧延機2の後段に配置した拘束ロール4a、4b間で、スプレーノズル群を備えた制御冷却装置1からの冷媒、例えば噴射冷却水により、450〜200℃に制御冷却する場合に適用できるものである。
本発明は、概念的には、制御冷却装置1で噴射冷却水により冷却中において、生成スケールや冷却水、蒸気などの影響を受けにくい超音波センサーを用いて、またはこの超音波センサーと表面温度測定装置を併用して、厚鋼板3の分厚ごとの平均温度を測定し、この測定結果から鋼材内部温度分布(厚み方向の温度分布)を高精度で推定して、この推定結果から求めた厚鋼板3の鋼材内部平均温度に基づいて、例えば厚鋼板3の平均温度あるいは冷却速度が目標範囲になるように、噴射冷却水量、搬送速度の制御精度を安定確保して、熱間厚鋼板の形状特性および材質特性の均一性を安定確保できるものである。
なお、厚鋼板3を搬送状態で制御冷却する場合には、搬送速度を一定にして噴射冷却水量を制御する方法や、噴射冷却水量を一定にして搬送速度を制御する方法があるが、よりきめ細かい制御冷却を実現するために、噴射冷却水量と搬送速度の両方を制御することが有効であり、厚鋼板3を非搬送状態で制御冷却する場合には、噴射冷却水量のみを制御する。
本発明では、鋼材内部に超音波センサーから超音波を入射・伝播させ、伝播速度を測定して鋼材内部温度分布を予測することから、本発明の適用は、内部温度分布予測部位が、少なくとも3mm以上の厚みを有し、温度が800〜1000℃である熱間鋼材を冷却対象とする場合に特に有効である。
以下に、本発明を、図2に示すように、搬送方向に3つの冷却列を配置した熱間厚鋼板の制御冷却装置の構造例に基づいて具体的に説明する。
この制御冷却装置1は、基本的には、厚鋼板3の上下に配置したヘッダー管6に連結され冷却水を噴射するスプレーノズル5群と、このスプレーノズル5群からの冷却水の供給制御装置11と、搬送速度制御装置(不図示)を備えた制御冷却装置であって、各冷却列で、それぞれ拘束ロール4a、4b間で拘束され搬送状態の厚鋼板3に対して、上面側と下面側にスプレーノズル5群から冷却水を噴射して、この冷却水噴流5aを衝突させ、該厚鋼板3を制御冷却するように構成したものである。
この制御冷却装置1においては、厚鋼板3の上下面を冷却するようにスプレーノズル5群を厚鋼板3の上面側と下面側にそれぞれ配置して、上面側と下面側を同時冷却するものであり、基本的には、スプレーノズル5群を上面側の場合と同様に配置して、それぞれ、厚鋼板温度(平均温度)あるいは冷却速度が目標範囲になる(近付ける)ように、冷却の途中または次(後続)の厚鋼板に対する噴射冷却水量を制御(冷却列全体の場合は搬送速度の制御も考慮)するものである。
ただし、下面側では冷却水噴射流の挙動が異なり上面側のように板上冷却水のような冷却水流がないことから、下面側の噴射冷却水量は、上面側の冷却と好ましい冷却バランスを確保する別途の条件で制御するものである。ここでは、上面側の冷却を主体に説明する。
ここで用いたスプレーノズル5群は、公知のフラットノズルであり、複数単位でヘッダー管6に連結されており、各冷却列において厚鋼板3の幅方向と搬送方向に複数列配置してスプレーノズル5群を形成しており、ヘッダー管6単位で冷却条件を変えられるようにしている。ここでは、各冷却列単位および厚鋼板3の幅方向で中心部とその両側で噴射冷却水量を変えることができる。搬送速度は冷却列全体で制御することになる。
この制御冷却装置1においては、中間の冷却列の後部側の拘束ロール4bの手前に、水柱超音波センサー8を備えており、この水柱超音波センサー8から冷却中または冷却後の厚鋼板3の内部に超音波を入射・伝播させ、伝播した超音波を受信して伝播速度を測定し、この測定値を演算装置10に入力して、伝播速度の測定値から厚鋼板内部温度分布(厚み方向温度分布)を演算・予測し、この予測結果から冷却後の目標の厚鋼板内部温度分布範囲と比較演算し、目標の厚鋼板内部温度分布範囲から外れている場合には、目標の厚鋼板内部温度分布範囲にする適切な冷却速度になるように、冷却水供給制御装置11を介してノズル5群からの噴射冷却水量を制御(補正)し、搬送速度制御装置12を介して搬送速度を制御できるように構成している。
また、この冷却列の前部の拘束ロール4aと後部の拘束ロール4b間に、電磁超音波センサー7を、常に厚鋼板3近傍に配置する装置とともに配置、または常に厚鋼板3と接触している後部側の拘束ロール4bの外周部に配置し、冷却中または冷却後の厚鋼板3の内部に超音波を入射・伝播させ、伝播した超音波を受信して伝播速度を測定し、この測定値を演算装置10に入力して、伝播速度の測定値から厚鋼板内部温度分布(厚み方向温度分布)を演算・予測し、この予測結果から予め設定した目標の厚鋼板内部温度分布にする冷却速度になるように、冷却水供給制御装置11を介してノズル5群からの噴射冷却水量を制御(補正)し、搬送速度制御装置12を介して搬送速度を制御する構成を有している。
本発明で用いる超音波センサーとしての水柱超音波センサー8は、厚鋼板に対してラミナーまたはジェット水流を介して探触子からの超音波を入射・伝播させ、伝播した超音波を受信する噴流探傷法の原理を利用するものであり、厚鋼板内部温度測定法の概念としては、図3に示すように、厚鋼板3に超音波を複数の斜角入射条件(例えばθ1〜θ4)で、超音波を入射・伝播させ、超音波伝播時間(T1、T2、T3、T4)と、発生点と検出点1、2、3、4間距離X1、X2、X3、X4を測定、以下の非線形連立方程式より、厚鋼板3の分厚d1、d2、d3、d4における伝播速度(m/秒)v1、v2、v3、v4を算出し、下式に基づいて厚鋼板の厚み方向の音速分布を求めることができる。
Tj=Fj(v1、v2、v3、v4)
Xj=Gj(v1 、v2 、v3 、v4 )
ただし、j:検出点1、2、3、4
F:音速と温度の関係式
G:音速と伝播距離の関係式
この伝播速度は、厚鋼板の温度(℃)と密接な相関があるとの知見から、これを厚鋼板内部温度(厚み方向温度分布)の測定に適用する。
このように、厚鋼板3に超音波を複数の斜角入射条件(例えばθ1 〜θ4 )で、超音波を入射・伝播させる方法を用いる場合には、不可欠ではないが、厚鋼板の内部温度測定位置の近くに、表面温度測定装置13を配置して、厚鋼板3の表面温度を実測し、この実測値を信号処理器9で処理して演算装置10に入力し、伝播速度(m/秒)から算出した厚鋼板3の内部温度分布に反映させる(補正を加える)ことが、さらに高精度で厚鋼板の内部温度分布を予測する上で有効である。
また、簡易に厚鋼板の内部温度を予測する方法として、厚鋼板3に垂直に超音波を入射・伝播させ、超音波伝播時間と予め測定した厚鋼板3の板厚から厚鋼板内部の平均伝播速度を算出し、伝播速度と厚鋼板内部温度との関係から厚鋼板内部の平均温度を平均伝播速度から予測する方法があるが、この方法を用いる場合には特に、表面温度測定装置13を配置して、厚鋼板3の表面温度を実測し、この実測値と垂直に超音波を入射・伝播させて測定した厚鋼板内部の平均温度を併用することにより、厚鋼板3の内部温度分布を2次曲線近似により予測することが有効である。
厚鋼板3の表面温度を実測する場合には、厚鋼板と温度測定装置との間に冷却水や蒸気やスケールができるだけ介在しない条件下で行うことが好ましい。例えば冷却水の噴射領域中で実測する場合では、一時的に冷却水の噴射を停止することも考慮する。
また、水柱超音波センサー8による厚鋼板の内部温度測定と同時に表面温度を測定する場合は、水柱超音波センサー8の水流により表面温度測定精度が悪化しないように、表面温度測定装置13を水柱超音波センサー8よりも上流側に設置することが望ましい。
電磁超音波センサー7は、基本的には、特許文献3に開示されるようなものであり、原理的には厚鋼板3に対し超音波を電磁誘導的に入射・伝播させ、伝播した超音波を受信する電磁超音波探傷法の原理を利用するものであり、水柱超音波センサー8とは、超音波の送・受信方法が異なるものであるが、厚鋼板に超音波を入射伝播させるところからは、基本的には、水柱超音波センサー8と概ね共通の内容を有し、同様にして厚鋼板3の内部温度分布(厚み方向温度分布)を高精度で予測することができる。表面温度測定装置13による厚鋼板3の表面温度の実測値の併用効果も水柱超音波センサー8を用いる場合と同様である。
この電磁超音波センサー7は、非接触測定が可能で水柱を介す必要がないため、流れの速い冷却媒体が存在する場合や厚鋼板表面に蒸気膜が存在する場合でも測定精度が悪化しないため、冷却中の測定や厚鋼板表面の温度が高い場合の測定に有効であるが、厚鋼板3の極く近傍にセンサー自体を配置する必要があるので、ここでは常に厚鋼板近傍にあるセンサーを配置できる装置または常に厚鋼板3に接触する後部側の拘束ロール4bの外周部に配置している。
本発明で用いる水柱超音波センサー8、電磁超音波センサー7、表面温度測定装置13は、その組み合わせを選択して使用するものであり、幅方向で温度管理位置を複数にして、厚鋼板3の幅方向で冷却条件を制御することもできる。
また、厚鋼板のサイズ変更がある場合には、厚鋼板3の幅方向の配置位置を変更する必要がある。そのために厚鋼板3の表面に対して変位可能にし、また厚鋼板3の幅方向に幅中心線を中心として対称に変位可能にすることを考慮する。また、スプレーノズル5群も、同様に変位可能とすることを考慮する。
この実施例は、本発明による電磁超音波センサーと水柱超音波センサーによる厚鋼板内部温度測定を指標として用いた場合と、従来の光温度計による表面温度測定値を指標とした場合のスケール厚変動に起因する停止温度変動幅を数値シミュレーションにより比較したものである。
ここでは、900℃に均一加熱した板厚20mmの溶接構造用圧延鋼板SM490をモデルとして、50μmの厚みのスケールがあるものと、ないものをそれぞれ水冷し、冷却終了の指標として表面温度を用いたものと内部平均温度を用いたものを比較した。比較結果を表1に示す。
Figure 0003955009
表1から明らかなように、表面にスケールが存在する場合は、熱伝導率の低いスケール層のみ温度が低下するため、表面の温度を指標として冷却条件を定めると、スケール厚の変動により、冷却後の厚鋼板温度に約100℃程度のバラツキが生じる。しかし内部平均温度を指標として冷却条件を定めると、冷却後の厚鋼板温度のバラツキは約10℃程度となる。
このことは、表面温度を指標とした場合に比べて内部平均温度を指標とした場合は、冷却後の厚鋼板温度のバラツキが小さくなることを意味しており、冷却中または冷却後に厚鋼板内部温度の測定を行う有効性を示している。
なお、本発明は、上記の内容に限定されるものではない。例えば、上記の例では冷却対象を搬送状態の厚鋼板として説明したが、冷却対象は他の鋼材であっても適用可能であり、また、非搬送状態の鋼材であっても適用可能である。
また、超音波センサー、表面温度測定装置の種類、これらの組み合わせ、配置条件、冷却列配置、ノズル群を形成するノズルの種類、構造、配置条件、冷却水などの冷媒の種類およびその噴射条件などは、冷却対象の鋼材条件(材質、形状、サイズ、温度)、鋼材に要求される形状特性、材質特性などを考慮して設定される冷却条件などに応じて、上記請求項を満足する範囲内で変更のあるものである。
本発明の熱間厚鋼板の制御冷却装置を適用する熱間圧延ラインの配置例を示す概念説明図。 本発明の熱間厚鋼板の制御冷却装置の構造例を示す側面概念説明図。 本発明で用いる水柱超音波センサーによる超音波の入射・伝播と厚鋼板内部温度分布予測の原理説明図。
符号の説明
1 制御冷却装置 2 熱間仕上圧延機
3 厚鋼板 4a、4b 拘束ロール
5 スプレーノズル 5a 冷却水噴流
6 ヘッダー管 7 電磁超音波センサー
8 水柱超音波センサー 9 信号処理器
10 演算制御装置 11 冷却水供給制御装置
3 表面温度測定装置

Claims (4)

  1. 冷媒を噴射するノズル群と、このノズル群からの噴射冷媒の供給制御手段と、搬送速度制御手段を備えた鋼材の冷却装置において、冷却中の鋼材の内部に超音波を入射・伝播させ、受信する超音波センサーと、超音波センサーからの超音波伝播速度と鋼材温度との関係から鋼材の分厚ごとでの平均温度を測定して、この測定結果を鋼材内部温度分布とし、この推定結果に基づいて鋼材内部平均温度を演算し噴射冷媒量および搬送速度を演算制御する演算制御装置とを備え、前記超音波センサーとして電磁超音波センサーを使用し、鋼材を拘束ロール間で拘束して冷却する場合において、前記電磁超音波センサーを拘束ロールの外周部に設けたことを特徴とする熱間鋼材の制御冷却装置。
  2. 冷媒を噴射するノズル群と、このノズル群からの噴射冷媒の供給制御手段と、搬送速度制御手段を備えた鋼材の冷却装置において、冷却中の鋼材の内部に超音波を入射・伝播させ、受信する超音波センサーと、超音波センサーからの超音波伝播速度と鋼材温度との関係から鋼材の分厚ごとでの平均温度を測定して、この測定結果を鋼材内部温度分布とし、この推定結果に基づいて鋼材内部平均温度を演算し噴射冷媒量および搬送速度を演算制御する演算制御装置とを備え、前記超音波センサーとして、水柱超音波センサーを使用したことを特徴とする熱間鋼材の制御冷却装置。
  3. 冷媒を噴射するノズル群と、このノズル群からの噴射冷媒の供給制御手段と、搬送速度制御手段を備えた鋼材の冷却装置において、冷却中の鋼材表面温度を測定する温度測定装置と、鋼材内部に超音波を入射・伝播させ、受信する超音波センサーと、超音波センサーからの超音波伝播速度と鋼材温度との関係から鋼材の分厚ごとでの平均温度を測定して、この測定結果からと鋼材表面温度から鋼材内部温度分布を推定し、この推定結果に基づいて鋼材内部平均温度を演算し噴射冷媒量および搬送速度を演算制御する演算制御装置とを備え、前記超音波センサーとして電磁超音波センサーを使用し、鋼材を拘束ロール間で拘束して冷却する場合において、前記電磁超音波センサーを拘束ロールの外周部に設けたことを特徴とする熱間鋼材の制御冷却装置。
  4. 冷媒を噴射するノズル群と、このノズル群からの噴射冷媒の供給制御手段と、搬送速度制御手段を備えた鋼材の冷却装置において、冷却中の鋼材表面温度を測定する温度測定装置と、鋼材内部に超音波を入射・伝播させ、受信する超音波センサーと、超音波センサーからの超音波伝播速度と鋼材温度との関係から鋼材の分厚ごとでの平均温度を測定して、この測定結果からと鋼材表面温度から鋼材内部温度分布を推定し、この推定結果に基づいて鋼材内部平均温度を演算し噴射冷媒量および搬送速度を演算制御する演算制御装置とを備え、前記超音波センサーとして、水柱超音波センサーを使用したことを特徴とする熱間鋼材の制御冷却装置。
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