JP3954819B2 - バイパス吸気量制御装置におけるシール構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,スロットルボディの吸気道に,該吸気道を開閉するスロットルバルブを迂回するバイパスを接続し,このバイパスを開閉するバイパスバルブに,それを作動するアクチュエータを連結してなる,バイパス吸気量制御装置において,アクチュエータ及びバイパス間をシールして,バイパスからアクチュエータへの燃料や水分の浸入を防ぐようにした,シール構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝるバイパス吸気量制御装置におけるシール構造は,例えば特開平10−299624号公報に開示されているように,既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のバイパス吸気量制御装置におけるシール構造では,アクチュエータが装着されるアクチュエータハウジングと,バイパスバルブを軸方向移動可能に収容する弁孔との境界部に環状のシール部材を取り付け,このシール部材の内周に形成したリップを,バイパスバルブの外周面に軸方向に相対摺動可能に密接させているので,上記リップのバイパスバルブに対する軸方向の摺動抵抗が比較的大きく,それがバイパスバルブの応答性を低下させる虞がある。しかも,アクチュエータの出力軸とバイパスバルブとの間隙をバイパス側と遮断するために,バイパス弁は,出力軸の先端部を覆うように袋状に構成されている。したがってアクチュエータの出力軸の先端をバイパス側に露出させるようにして,バイパスバルブの構造を単純化した場合には,出力軸及びバイパスバルブ間のシールを果たす別のシール部材が必要となり,全体としてシール構造が複雑となる。
【0004】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,バイパスバルブの構造,形式に関係なく,単一のシール部材をもってアクチュエータ及びバイパス間を確実にシールでき,しかもシール部の摩擦抵抗を極力減少させてバイパスバルブの応答性の向上にも寄与し得る,バイパス吸気量制御装置におけるシール構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,スロットルボディの吸気道に,該吸気道を開閉するスロットルバルブを迂回するバイパスを接続し,このバイパスを開閉するバイパスバルブに,それを作動するアクチュエータを連結してなる,バイパス吸気量制御装置において,アクチュエータの出力軸を,その出力軸の回転によりバイパスバルブを軸方向に進退させ得るネジ機構を介してバイパスバルブに連結し,バイパスバルブが軸方向移動可能に嵌装される弁孔と,アクチュエータが装着されるアクチュエータハウジングとの間に段部を形成し,この段部とアクチュエータとの間に,アクチュエータの出力軸の根元部外周面に内周部が密接する環状のシール部材の外周部を気密に挟持したことを第1の特徴とする。
【0006】
この第1の特徴によれば,バイパスバルブの構造に関係なく,単一のシール部材をもってアクチュエータ及びバイパス間を確実にシールして,バイパスからアクチュエータへの燃料や水滴の浸入を防ぐことができる。しかも,そのシール部材の内周部の,アクチュエータ出力軸の回転面に対する摩擦抵抗は極めて小さいから,バイパスバルブの応答性への悪影響を回避することができる。またバイパスバルブの構造に関係なくアクチュエータ及びバイパス間のシールを果たすことができ,汎用性が高い。
【0007】
また,弁孔及びアクチュエータハウジング間に段部を形成し,この段部とアクチュエータとの間に前記環状のシール部材の外周部を気密に挟持したので,シール部材は,アクチュエータハウジングへのアクチュエータの装着と同時に定位置に保持されることになり,組付性が良好である。
【0008】
さらに本発明は,第1の特徴に加えて,前記シール部材を,環状の補強板と,この補強板の外面にモールド結合される弾性被覆とで構成し,その弾性被覆には,前記段部及びアクチュエータの挟持面の少なくとも一方に密接する外周リップと,前記出力軸の外周面に密接する内周リップとを形成したことを第2の特徴とする。
【0009】
この第2の特徴によれば,補強板により外周リップ及び内周リップのシール姿勢を適正に保持して,それらのシール機能を高めることができる。
【0010】
さらにまた本発明は,第2の特徴に加えて,前記補強板を合成樹脂製として,これに前記弾性被覆が充填されるアンカ孔を設けたことを第3の特徴とする。
【0011】
この第3の特徴によれば,補強板を合成樹脂製とすることで,シール部材の軽量化を図ることができ,また弾性被覆をアンカ孔に充填することにより,補強板及び弾性被覆の結合力を効果的に強化することができ,軽量で耐久性の高いシール部材の提供が可能となる。
【0012】
尚,前記アクチュエータは,後述する本発明の実施例中のステップモータ39に対応する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
【0014】
図1は本発明に係る吸気量制御装置を備える自動二輪車の側面図,図2は図1の2部拡大断面図,図3は図2の3−3線断面図,図4は上記吸気量制御装置の分解斜視図,図5は同吸気量制御装置の側面図,図6は図5の6矢視図,図7は図5の7矢視図,図8は図7の8矢視図,図9は図7の9−9線断面図,図10は図5の10−10線断面図,図11は図5の11−11線断面図,図12は図5の12−12線断面図,図13は図12のバイパスバルブ周辺部の拡大図,図14は図5の14−14線断面図,図15は図13の15−15線拡大断面図,図16(A)はバイパスバルブの計量溝側から見た側面図,図16(B)はバイパスバルブのキー溝側から見た側面図,図17は図12の17部拡大断面図である。
【0015】
先ず,図1〜図3において,自動二輪車1は,タンデム型のシート2をリッドに兼用した前後方向に長いラゲッジボックス3の直下にパワーユニット4を配してスクータ型に構成される。パワーユニット4は,シリンダブロック6を大きく前傾させたエンジン5と,このエンジン5のクランクケース9の一側に後方へ延びるミッションケース10を一体的に連ねる無段変速機8とからなっており,そのミッションケース10の後端部に,駆動輪たる後輪16が軸支される。
【0016】
自動二輪車1のボディフレーム11において,ラゲッジボックス3を支持する左右一対の上部フレーム11a,11aと,ヘッドパイプから延出した左右一対のダウンチューブ11b,11bの上向き後端部との接続部に上部ブラケット12,12が設けられる一方,エンジン5のクランクケース9上面に左右一対の下部ブラケット13,13が形成され,上部ブラケット12,12に両端部を揺動可能に支承されるクランク状のエンジンハンガ14の中間部で下部ブラケット13,13が揺動可能に支承される。こうしてパワーユニット4はボディフレーム11に上下揺動可能に支持され,後部フレーム11,11とミッションケース10間に,その上下揺動を緩衝するリアクッションユニット26が取り付けられる。
【0017】
シリンダブロック6の前端に接合されるシリンダヘッド7には,上流端を車体後方へ向けて開口する吸気ポート7aが形成されており,その吸気ポート7aに吸気道17aを連ねるスロットルボディ17がコネクティングチューブ15を介してシリンダヘッド7に取り付けられる。その際,スロットルボディ17は,ラゲッジボックス3及びエンジン5間において,吸気道17aが前後方向且つ略水平(図示例では,やゝ前下がり)に延びるように配置される。したがってスロットルボディ17はホリゾンタル型である。このスロットルボディ17の後端には,エンジンハンガ14の上方を通過する吸気ダクト18を介してエアクリーナ19が接続される。
【0018】
シリンダヘッド7には,吸気ポート7aの下流端に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられる。
【0019】
さて,上記スロットルボディ17を含む本発明の吸気量制御装置について詳細に説明する。
【0020】
図4〜図8に示すように,スロットルボディ17の吸気道17aには,これを開閉するバタフライ型のスロットルバルブ21が配設され,これを支持するバルブ軸22は,吸気道17aを水平に横断して,スロットルボディ17の左右両側壁に回転可能に支承させている。このバルブ軸22の,スロットルボディ17の一側方に突出する一端にはスロットルドラム23が固着され,これに単一のスロットルケーブル24と,スロットルバルブ21を閉じ方向に付勢する戻しばね25とが接続され,スロットルケーブル24を図示しないスロットル操作部材により牽引することにより,スロットルバルブ21は開放される。
【0021】
バルブ軸22の他端が突出するスロットルボディ17の外側壁には,吸気道17aと平行でバルブ軸22と直交する連結フランジ27が一体に形成され,この連結フランジ27に,スロットルボディ17とは別個に成形された合成樹脂製の制御ブロック28が複数本のボルト29,29…をもって着脱可能に接合される。これらスロットルボディ17及び制御ブロック28間に,スロットルバルブ21を迂回して吸気道17aに接続するバイパス30が形成される。
【0022】
バイパス30は,図4,図9及び図13に明示するように,吸気道17aの,スロットルバルブ21より上流側を前記連結フランジ27の接合面に連通すべくスロットルボディ17に穿設されるバイパス入口31iと,吸気道17aの,スロットルバルブ21より下流側を前記連結フランジ27の接合面に連通すべくスロットルボディ17に穿設されるバイパス出口31oと,前記連結フランジ27の接合面に形成されて一端をバイパス入口31iに接続するバイパス上流溝32iと,前記連結フランジ27の接合面に形成されて一端をバイパス出口31oに接続するバイパス下流溝32oと,制御ブロック28に形成されて,バイパス上流溝32iの他端に連なる弁孔入口33iと,制御ブロック28に形成されて,バイパス下流溝32oの他端に連なる弁孔出口33oと,これら弁孔入口33i及び弁孔出口33o間を連通すべく制御ブロック28に吸気道17aと平行に形成される有底シリンダ状の弁孔34とから構成される。その際,弁孔34はバイパス入口31i及びバイパス出口31oよりも上方に配置され,この弁孔34の下面に弁孔入口33i及び弁孔出口33oは開口する。
【0023】
図12及び図13において,弁孔34には,弁孔入口33i及び弁孔出口33o間の連通量を制御するピストン状のバイパスバルブ35が摺動自在に嵌装され,該バルブ35には,これを軸方向に駆動する駆動部材37がオルダムジョイント50を介して相互に径方向変位可能に連結され,この駆動部材37には,ステップモータ39の出力軸39aがねじ機構40を介して連結される。即ち,ねじ軸に形成された出力軸39aが駆動部材37のねじ孔41に螺合され,この出力軸39aの回転により駆動部材37を軸方向に進退させ,オルダムジョイント50を介してバイパスバルブ35をも同様に進退させ得るようになっている。
【0024】
このステップモータ39は,弁孔34と同軸に設けられて制御ブロック28の一側面に開口するアクチュエータハウジング42に挿入されると共に,このアクチュエータハウジング42の開口部にシール部材43を介して螺着されるプラグ44で保持される。
【0025】
バイパスバルブ35には,図16(A)及び(B)に明示するように,弁孔34の底部に向かって開口する比較的深い円筒状の有底中空部45と,この有底中空部45の内外を連通する切欠き状のキー溝47及び計量溝48とが設けられ,キー溝47には,弁孔34の底部から起立するキー49が係合して,バイパスバルブ35の摺動を許容しながら,その回り止めを果たす。計量溝48は弁孔出口33oに対応して配置されるもので,溝幅を一定としてバイパスバルブ35の軸方向に延びる幅広部48aと,その一端に連なると共に,幅広部48aから離れるにつれて溝幅を減少させるテーパ部48bとからなっている。
【0026】
前記オルダムジョイント50は,図13及び図15に示すように,前記有底中空部45に隣接してバイパスバルブ35に設けられる第1角孔51と,この第1角孔51に第1の横方向Xでの摺動を可能として嵌合されるジョイント部材53と,このジョイント部材53に設けられ,前記駆動部材37が第1の横方向Xと直角をなす第2の横方向Yでの摺動を可能として嵌合される第2角孔52とで構成される。駆動部材37は,ジョイント部材53を貫通するように比較的長く形成されると共に,その一端には,ジョイント部材53及びバイパスバルブ35の一端面に当接する大フランジ37aが設けられる。またジョイント部材53の他端には有底中空部45内に位置する小フランジ37bが形成され,この小フランジ37bとバイパスバルブ35間に,該バルブ35を大フランジ37a側に付勢する保持ばね54が縮設される。したがってバイパスバルブ35は,駆動部材37上で大フランジ37aと保持ばね54とで軸方向に弾性的に挟持されると共に,該バルブ35の軸方向両面は,第1及び第2角孔51,52や,該バルブ35及び弁孔34間の摺動間隙を通して相互に連通される。またジョイント部材53は,バイパスバルブ35の第1角孔51に臨む段部35aと,駆動部材37の大フランジ37aとで軸方向に挟持される。
【0027】
図9,図13及び図14から明らかなように,吸気道17aと平行に且つ同軸上に並ぶバイパスバルブ35及びステップモータ39は,スロットルバルブ21に水平に配置されたバルブ軸22の上方に配置される。しかもバイパスバルブ35は吸気道17aの上流側へ,ステップモータ39は吸気道17aの下流側へそれぞれ向けて配置され,それに伴いバイパス上流溝32iよりもバイパス下流溝32oの方が長く形成される。
【0028】
而して,弁孔34したがってバイパスバルブ35の吸気道17aに対する平行配置により,吸気量制御装置のコンパクト化が図られる。またステップモータ39及びバイパスバルブ35はスロットルバルブ軸22上方へのバランス良く配置でき,これも吸気量制御装置のコンパクト化に寄与する。
【0029】
図12及び図13において,アクチュエータハウジング42は,その前方に同軸に並ぶ弁孔34よりも大径になっていて,弁孔34との境界に環状段部55を形成している。この環状段部55と,アクチュエータハウジング42に装着されたステップモータ39の前端面との間にシール部材57が挟持される。即ち,シール部材57は,アクチュエータハウジング42へのステップモータ39の装着と同時に,その前端面と環状段部55との間の定位置に保持されるので,組付性が良好である。
【0030】
このシール部材57は,環状の合成樹脂製の補強板58と,この補強板58にそれを包むようにモールド結合されるゴム製の弾性被覆59とからなる。その弾性被覆59の外周部には前後一対のサイドリップ60,60が,また内周面には内周リップ61がそれぞれ形成されており,そのサイドリップ60,60は前記環状段部55及びステップモータ39の前端面にそれぞれ密接し,また内周リップ61は出力軸39aの根元部外周面に密接する。これらサイドリップ60,60及び内周リップ61は,補強板58によりシール姿勢を適正に保持されるので,常に良好なシール機能を発揮することができる。
【0031】
補強板58には,複数のアンカ孔62が穿設されており,これらに弾性被覆59が充填され,補強板58及び弾性被覆59の結合力を高めている。またこの補強板58を合成樹脂製とすることで,シール部材57の軽量化が図られる。
【0032】
図5,図10及び図11において,制御ブロック28には,スロットルバルブ21の開度を検知するスロットルセンサ64が取り付けられる。このスロットルセンサ64は,制御ブロック28の外側面に形成された取り付け凹部65に嵌合されるケース66と,このケース66内でスロットルバルブ21のバルブ軸22の端部に連結される回転子67と,この回転子67の回転角度をスロットルバルブ21の開度として検知すべくケース66に固着される固定子68とを備える。
【0033】
図5,図9及び図14に示すように,このスロットルセンサ64の取り付け凹部65の一側において,スロットルボディ17及び制御ブロック28には,連結フランジ27と直交しながら吸気道17aの上流側に開口する第1センサ装着孔71が設けられ,これに吸気道17aの上流の温度を検知する吸気温センサ73が制御ブロック28側から装着される。またスロットルボディ17には吸気道17aの下流側に開口するブースト負圧検知孔74が,制御ブロック28には前記第1センサ装着孔71の直上に位置する第2センサ装着孔72がそれぞれ形成され,これらブースト負圧検知孔74及び第2センサ装着孔72間を連通する連通路75がスロットルセンサ64の下方を迂回する屈曲溝として,連結フランジ27の接合面に形成される。そして第2センサ装着孔72には,ブースト負圧検知孔74を通して吸気道17aの下流側の吸気負圧,即ちエンジン5のブースト負圧を検知するブースト負圧センサ76が装着される。こうして,吸気温センサ73及びブースト負圧センサ76は相互に近接して配置される。
【0034】
バイパス30の上流端であるバイパス入口31iは,上記第1センサ装着孔71に,該装着孔71より吸気道17aの上流側で近接配置される。また連通路75がスロットルセンサ64の下方を迂回するように配置されるのに対して,バイパス下流溝32oはスロットルセンサ64の上方を迂回するように配置される。
【0035】
図4〜図8及び図14において,制御ブロック28の上部には上下に偏平化されたカプラ80が設けられる。このカプラ80は,制御ブロック28に一体に成形されたカプラ本体81と,それに埋設された多数の接続子82とからなっており,そのカプラ本体81は連結フランジ27を越えてスロットルボディ17の直上まで延びていて,結合口80aを制御ブロック28と反対の方向に向けている。その結合口80aには,電源等に連なるワイヤハーネス86を接続した外部カプラ83が結合される。
【0036】
このようなカプラ80付きの制御ブロック28は,前記連結フランジ27と反対側の外端面を開放したボックス型をなしており,その外端面に電子制御ユニット84の基板84aが設置される。その際,基板84aには前記吸気温センサ73,ブースト負圧センサ76及びスロットルセンサ64の接続端子64a,並びにカプラ80の接続子82の内端が半田付けにより直接接続される(図10〜図12参照)。符号85は,基板84a上に付設された各種半導体素子を示す。
【0037】
而して,ホリゾンタル型スロットルボディ17において,エンジン5の吸気吹き返し現象により燃料油滴等の異物が吸気道17aからブースト負圧検知孔74に侵入しても,ブースト負圧検知孔74と,その上方に位置するブースト負圧センサ76との間には,連通路75により大きな落差が付与され,しかも連通路75は流路抵抗の大きい屈曲路となっているから,上記異物はブースト負圧センサ76まで登り上がることができず,したがって異物からブースト負圧センサ76を保護して,その機能及び耐久性を確保することができる。
【0038】
またスロットルセンサ64の一側に吸気温センサ73及びブースト負圧センサ76が集中して配置されるので,それらを電子制御ユニット84に集中的に接続することが可能となり,該ユニット84のコンパクト化を図ることができる。
【0039】
さらに連通路75となる溝,並びにバイパス30の主要部となるバイパス上流溝及び下流溝32i,32oは,スロットルボディ17の連結フランジ27の接合面に形成されるので,スロットルボディ17の成形と同時に形成することができ,それらの形成のための特別な加工が不要となり,生産性の向上をもたらすことができる。
【0040】
さらにまたバイパス入口31iが,第2センサ装着孔72の下方に位置する第1センサ装着孔71に,該装着孔71より吸気道17aの上流側で近接配置されることで,第1,第2センサ装着孔71,72及びバイパス入口31iを,互いに干渉させることなく集中配置することができ,制御ブロック28のコンパクト化に寄与し得る。
【0041】
さらにまたバイパス下流溝32o及び連通路75が,スロットルセンサ64を上下から囲むように配置されることで,バイパス下流溝32o及び連通路75を,互いに干渉させることなくスロットルセンサ64周りにコンパクトに配置することが可能となり,制御ブロック28の更なるコンパクト化に寄与し得る。
【0042】
再び図4において,カプラ80付き制御ブロック28の外端面において,一方の対角線上の一対の角部には位置決め突起87が,また他方の対角線上の角部にはねじ孔88がそれぞれ形成される一方,基板84aには,位置決め突起87に対応する位置決め孔89と,ねじ孔88に対応するビス孔90とが設けられ,その位置決め孔89を位置決め突起87に嵌合し,ビス孔90に挿通したビス91をねじ孔88に螺合することにより,基板84aは制御ブロック28の所定位置に固着される。
【0043】
また制御ブロック28には,図12及び図17に示すように,ステップモータ39と基板84aとの間で略直方体の合成樹脂製コネクタピース92が位置決め固定される。このコネクタピース92には複数本のリードフレーム93,93…が埋設されており,各リードフレーム93の一端に成形される接続端子93aは基板84aに半田付けにより直接接続され,各リードフレーム93の他端にはコネクタ孔94が形成される。
【0044】
一方,ステップモータ39の外側面に突設された端子引き出し部95の前端面(ステップモータ39のアクチュエータハウジング42への挿入方向前方側端面)から複数のコネクタピン96,96…が突出しており,これらコネクタピン96,96…は,ステップモータ39のアクチュエータハウジング42への挿入と同時に上記コネクタ孔94,94…に嵌入されるようになっている。
【0045】
電子制御ユニット84は,スロットルセンサ64,ブースト負圧センサ76,吸気温センサ73の他,図示しないエンジン回転数センサやエンジン温度センサ等の出力信号に基づいて,ステップモータ39及び燃料噴射弁20のみならず点火装置(図示せず)等の作動をも制御するもので,信号及び電力の授受はカプラ80及び,それに結合される外部カプラ83を介して行われる。
【0046】
図4及び図9に示すように,連結フランジ27の接合面には,バイパス上流溝32i,バイパス下流溝32o,第1センサ装着孔71,ブースト負圧検知孔74及び連通路75の周囲を囲むシール溝97が形成され,それに制御ブロック28に密接するシール部材98が装着され,上記バイパス上流溝32i,バイパス下流溝32o等の気密が保持される。
【0047】
図4,図11及び図12に示すように,カプラ80付き制御ブロック28の外端部外周に形成された段付の嵌合面100には,電子制御ユニット84を収容するAl合金板製のキャップ101が印籠嵌合される。その際,これらの嵌合面に形成された係止突起105及び係止孔106(図4及び図11参照)が弾性的に係合される。このキャップ101は,Al合金板をプレス成形してなるものであり,皺の無い良好な外観が付与される。したがって,キャップ101は,制御ブロック28の外観を良好にするので,自動二輪車1のように制御ブロック28を外部の露出させる場合に有効である。
【0048】
制御ブロック28には,キャップ101の開放端面に近接して,キャップ101内に連通すると共にキャップ101と反対側に開口するポッティング口102(図8及び図14参照)が設けられる。そしてキャップ101を下方に向けて,ポッティング口102からキャップ101内に合成樹脂103がキャップ101の印籠嵌合部までポッティングされ,それにより電子制御ユニット84が包まれと共に,キャップ101の印籠嵌合部がシールされる。
【0049】
上記ポッティング樹脂103は,電子制御ユニット84を雨水や塵埃,振動から保護し,特にキャップ101の制御ブロック28への印籠嵌合部をシールすることで,防水,防塵を効果的に図ることができ,さらにポッティング樹脂103の接着力によりキャップ101の制御ブロック28との結合力を強化することができる。
【0050】
しかも,電子制御ユニット84をキャップ101内に収め,このキャップ101を下向きにして,上方のポッティング口102から合成樹脂103をポッティングするので,必要最小限のポッティング樹脂103をもって電子制御ユニット84の保護及びキャップ101の結合を効率的に行うことができ,したがってキャップ101より上方のバイパスバルブ35やステップモータ39への合成樹脂103の浸入を防ぐことができる。
【0051】
ポッティングに際しては,キャップ101内への合成樹脂のポッティング状態をポッティング口102から目視しながら,そのポッティング量を容易に調整することができる。またポッティング樹脂103は,各種センサ64,73,76の接続端子64a,73a,76a及びコネクタピース92の接続端子93aの基板84aに対する接続部をも包むことになるから,上記接続端子64a,73a,76a,93aの耐振性を向上させることができる。
【0052】
再び図3及び図7において,前記各種センサ64,73,76及び電子制御ユニット84を備える制御ブロック27は,スロットルボディ17の左右一側に配置されるのに対して,カプラ80は,スロットルボディ17の上方,即ちスロットルボディ17とラゲッジボックス3の底壁との間に配置される。このような各種センサ64,73,76及び電子制御ユニット84と,カプラ80との分散配置により,自動二輪車1におけるスロットルボディ17周りの狭小なスペースでも,それらを容易に配置することができ,特にカプラ80は上下の偏平化が可能であるから,これをスロットルボディ17の上方に配置しても,上方のラゲッジボックス3の底部を殆ど上方へ移動させる必要がなく,ラゲッジボックス3の容積の拡大を図ることができる。
【0053】
しかも,カプラ80の,外部カプラ83との結合口80aを電子制御ユニット84と反対側に向けたので,カプラ80に対する外部カプラ83の接続を電子制御ユニット84やエンジン5に邪魔されることなく容易に行うことができ,組付性及びメンテナンス性が良好である。
【0054】
また左右方向に延びるバルブ軸22の,電子制御ユニット84と反対側の一端にはスロットルドラム23が固着され,このスロットルドラム23に接続されるスロットルケーブル24は,カプラ80の結合口80aの下方を通るように配置される(図8参照)。こうすることによりスロットルケーブル24と,カプラ80に結合される外部カプラ83のワイヤハーネス86との干渉を回避でき,組付性及びメンテナンス性の向上を図ることができる。
【0055】
さらに図2,図3,図7及び図8に示すように,スロットルドラム23に接続されたスロットルケーブル24は,スロットルドラム23の下側部を通って一旦後方へ延び,エンジンハンガ14のクランク部内でU字状に屈曲した後,ボディフレーム11の一側のダウンチューブ11bに沿って前方へ延び,操向ハンドル36(図1)に付設されたスロットル操作部材(図示せず)に接続される。
【0056】
而して,自動二輪車1の操向中,パワーユニット4がリアクッションユニット26の伸縮の応じて上下したとき,スロットルボディ17もパワーユニット4と共に揺動するが,それに伴いスロットルケーブル24の,主としてU字状屈曲部が無理なく撓むことにより,スロットルケーブル24に過度な応力が発生するのを防ぎ,その耐久性を確保することができる。しかもスロットルドラム23及びカプラ80の結合口80aをスロットルボディ17の同側に配置したにも拘わらず,単一のスロットルケーブル24を上記のように配索することにより,カプラ80の結合口80aの周囲にはスロットルケーブル24に邪魔されない比較低大きな作業スペースを確保でき,該結合口80aへの外部カプラ83の接続が容易となる。
【0057】
こゝで上記吸気量制御装置の作用について説明する。
【0058】
スロットルバルブ21の全閉時,電子制御ユニット84は,スロットルセンサ64,吸気温センサ73及びブースト負圧センサ76等の出力信号に基づいて,エンジン始動時,ファストアイドリング時,通常アイドリング時,エンジンブレーキ時などのエンジンの運転条件を判定し,それに対応したバイパスバルブ35の開度を得べく,ステップモータ39を作動して出力軸39aを正転又は逆転させる。
【0059】
出力軸39aが正転又は逆転すると,駆動部材37が軸方向に進退することで,ジョイント部材53を介してバイパスバルブ35を弁孔34に沿って前後に摺動させ,計量溝48の弁孔出口33oに対する開口面積,即ちバイパス30の開度を増減させて,バイパス30での吸気流量を制御する。特に,計量溝48のテーパ部48bを弁孔出口33oに対して進退させることにより,上記吸気流量をゼロから所定の最大値まできめ細かく制御することができる。その結果,エンジン始動,ファストアイドリング及び通常アイドリングが自動的に適正に行われる。
【0060】
その際,オルダムジョイント50は,バイパスバルブ35と,ステップモータ39の出力軸39aとの軸線相互に製作誤差に起因するずれがあっても,そのずれは,ジョイント部材53の第1の横方向Xに沿う移動と,駆動部材37の第2の横方向Yに沿う移動とに吸収されるから,そのずれに係わりなく,バイパスバルブ35のスムーズな摺動を保証することができ,同時に保持ばね54によりバイパスバルブ35の振動を抑制する。
【0061】
またバイパスバルブ35の全閉状態では,弁孔出口33oに臨むバイパスバルブ35の側面にエンジン5の吸気負圧が作用するが,そのときオルダムジョイント50がバイパスバルブ35の上記吸気負圧作用方向への平行移動を許容するので,バイパスバルブ35は弁孔出口33oの周囲に確実に密着して,弁孔出口33oからのバイパス吸気のリークを防ぎ,もしくは極小に抑えることができる。したがって弁孔34及びバイパスバルブ35には特別高度な寸法精度は不要となり,生産性の向上に寄与し得る。
【0062】
さらにバイパスバルブ35の軸方向両端面は,オルダムジョイント50の第1及び第2角孔51,52や,該バルブ35及び弁孔34間の摺動間隙を通して相互に連通しているから,弁孔34にどのような圧力が伝達されても,バイパスバルブ35の軸方向両端面間に圧力差は発生せず,したがってステップモータ39の比較的小さい出力によってもバイパスバルブ35を軽快に作動することができる。このことは,バイパスバルブ35の応答性を高めながら,ステップモータ39の小出力化,延いては小型化を実現し得ることを意味する。
【0063】
さらにまたバイパスバルブ35は,保持ばね54により弁孔入口33iから弁孔出口33oの方向へ付勢されると共に,その付勢力を,ステップモータ39の出力軸39aが直接螺合する駆動部材37の大フランジ37aで支承されるので,特に,出力軸39aがバイパスバルブ35の閉じ方向に回転するときは,駆動部材37が大フランジ37aによりバイパスバルブ35を直接閉じ方向に押圧することになり,したがって保持ばね54の存在に関係なく,バイパスバルブ35の閉じ速度を高めることができる。
【0064】
一方,スロットルバルブ21を開放していけば,その開度増に応じた量の吸気が吸気道17aを通してエンジン5に供給され,その出力を制御することができる。
【0065】
ところで,このような吸気量制御装置において,スロットルボディ17の連結フランジ27に,それと別体でカプラ80付きの制御ブロック28が接合され,この制御ブロック28には,バイパスバルブ35,ステップモータ39,吸気温センサ73,ブースト負圧センサ76,スロットルセンサ64及び電子制御ユニット84が取り付けられるので,スロットルボディ17の加工と,制御ブロック28を含む制御系組立体の製作とを並行して行うことが可能となり,特に,制御ブロック28のスロットルボディ17への接合前に,カプラ80に電源等を適宜接続することにより,ステップモータ39,バイパスバルブ35,各種センサ64,73,76,電子制御ユニット84等の機能検査を行うことができ,したがって,その検査を合格したもののみをスロットルボディ17に取り付けることになるから,組立作業に無駄がなく,生産性の向上を図ることができる。
【0066】
しかも,制御ブロック28の外端面に電子制御ユニット84を設置し,それを介してステップモータ39,各種センサ64,73,76及びカプラ80の各間を電気的に接続したので,ステップモータ39,各種センサ64,73,76及びカプラ80の各間の結線を単純化して,組立性の向上を更に図ることができる。
【0067】
さらに,ステップモータ39には,アクチュエータハウジング42への挿入方向に向かって突出するコネクタピン96が設けられ,このコネクタピン96が嵌入されるコネクタ孔94が,制御ブロック28側のカプラ80に連なるリードフレーム93に設けられるので,制御ブロック28へのステップモータ39の取り付けと同時に,ステップモータ39及びカプラ80間の電気的接続がなされ,特別な電気的接続作業が不要となり,組立性の向上を更に図ることができる。
【0068】
また,上記コネクタ孔94を持ったリードフレーム93は,ステップモータ39及び電子制御ユニット84間で制御ブロック28に位置決め固定される小部品のコネクタピース92に埋設されるので,その埋設は,大部品の制御ブロック28に埋設する場合に比して極めて容易且つ正確であり,そしてコネクタピース92を制御ブロック28にセットすることにより,リードフレーム93のコネクタ孔94を定位置に正確に配置することができ,ステップモータ39のコネクタピン96との的確な嵌合が保証される。
【0069】
さらに,ステップモータ39を装着するアクチュエータハウジング42は,電子制御ユニット84を設置する制御ブロック28の外端面とは異なる,制御ブロック28の外周面に開口するように設けられるので,制御ブロック28のコンパクト化を図ることができると共に,電子制御ユニット84の設置と関係なくステップモータ39の着脱が可能となり,ステップモータ39及びバイパスバルブ35のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0070】
エンジン5の運転停止中には,弁孔34内の空気中の水分が弁孔34の内壁に結露することがあるが,その結露した水滴は,弁孔34及びアクチュエータハウジング42間に配設されたシール部材57によってステップモータ39への浸入を阻止されるので,ステップモータ39を保護して,その耐久性を高めることができる。
【0071】
特に,シール部材57は,弁孔34及びアクチュエータハウジング42間の環状段部55とステップモータ39との間に挟持され,その内周面に,ステップモータ39の出力軸39aの根元部外周面に密接する内周リップ61を備えるので,内周リップ61の,出力軸39aの回転面に対する摩擦抵抗は極めて小さく,バイパスバルブ35の応答性への影響を無くすることができ,しかも出力軸39aの先端を弁孔34内に露出させるようなバイパスバルブ35であっても,この単一のシール部材57をもって,ステップモータ39及び弁孔34間を確実にシールすることができる。即ち,バイパスバルブ35の構造は問わないから,このシール部材57の適用範囲は広い。
【0072】
またエンジン5の運転停止中には,通常,バイパスバルブ35は弁孔出口33oを全閉状態にするので,吸気道17aの下流側で発生した燃料ガスがバイパス30の下流側に浸入してきても,バイパスバルブ35によって弁孔34への浸入は阻止される。したがって,万一,前記シール部材57のシール機能が低下しても,ステップモータ39が燃料ガスに曝されることを防いで,その耐久性を確保することができる。
【0073】
さらにバイパス30の,弁孔34より下流側の長さは充分に長く設定されるため,吸気道17aの下流側で発生した燃料ガスは,充分に長いバイパスの下流部分を通過し難く,したがって燃料ガスの弁孔34への浸入を防いで,ステップモータ39の保護に一層寄与し得る。
【0074】
またバイパス30において,バイパス入口31i及びバイパス出口31oより高い位置を占める弁孔入口33i及び弁孔出口33oが弁孔34の下面に開口していることで,弁孔入口33i及び弁孔出口33oから弁孔34へは塵埃等の異物は侵入し難く,したがって侵入異物によるバイパスバルブ35の作動不良を回避することができる。
【0075】
本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,バイパス上流溝32i,バイパス下流溝32o及び連通路75は,制御ブロック28の連結フランジ27との接合面側に形成することもできる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,スロットルボディの吸気道に,該吸気道を開閉するスロットルバルブを迂回するバイパスを接続し,このバイパスを開閉するバイパスバルブに,それを作動するアクチュエータを連結してなる,バイパス吸気量制御装置において,アクチュエータの出力軸を,その出力軸の回転によりバイパスバルブを軸方向に進退させ得るネジ機構を介してバイパスバルブに連結し,バイパスバルブが軸方向移動可能に嵌装される弁孔と,アクチュエータが装着されるアクチュエータハウジングとの間に段部を形成し,この段部とアクチュエータとの間に,アクチュエータの出力軸の根元部外周面に内周部が密接する環状のシール部材の外周部を気密に挟持したので,バイパスバルブの構造に関係なく,単一のシール部材をもってアクチュエータ及びバイパス間を確実にシールして,バイパスからアクチュエータへの燃料や水滴の浸入を防ぐことができる。しかも,そのシール部材の内周部の,アクチュエータ出力軸に対する摩擦抵抗は極めて小さいから,バイパスバルブの応答性への悪影響を回避することができる。またバイパスバルブの構造に関係なくアクチュエータ及びバイパス間のシールを果たすことができ,汎用性が高い。
【0077】
また,弁孔及びアクチュエータハウジング間に段部を形成し,この段部とアクチュエータとの間に前記環状のシール部材の外周部を気密に挟持したので,シール部材は,アクチュエータハウジングへのアクチュエータの装着と同時に定位置に保持されることになり,組付性が良好である。
【0078】
さらに本発明の第2の特徴によれば,第1の特徴に加えて,前記シール部材を,環状の補強板と,この補強板の外面にモールド結合される弾性被覆とで構成し,その弾性被覆には,前記段部及びアクチュエータの挟持面の少なくとも一方に密接する外周リップと,前記出力軸の外周面に密接する内周リップとを形成したので,補強板により外周リップ及び内周リップのシール姿勢を適正に保持して,それらのシール機能を高めることができる。
【0079】
さらにまた本発明の第3の特徴によれば,第2の特徴に加えて,前記補強板を合成樹脂製として,これに前記弾性被覆が充填されるアンカ孔を設けたので,シール部材の軽量化を図りつゝ,補強板及び弾性被覆の結合力を効果的に強化することができ,軽量で耐久性の高いシール部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る吸気量制御装置を備える自動二輪車の側面図。
【図2】 図1の2部拡大断面図。
【図3】 図2の3−3線断面図。
【図4】 上記吸気量制御装置の分解斜視図。
【図5】 同吸気量制御装置の側面図。
【図6】 図5の6矢視図。
【図7】 図5の7矢視図。
【図8】 図7の8矢視図。
【図9】 図7の9−9線断面図。
【図10】 図5の10−10線断面図。
【図11】 図5の11−11線断面図。
【図12】 図5の12−12線断面図。
【図13】 図12のバイパスバルブ周辺部の拡大図。
【図14】 図2の14−14線拡大断面図。
【図15】 図13の15−15線拡大断面図。
【図16】 (A)バイパスバルブの計量溝側から見た側面図。
(B)バイパスバルブのキー溝側から見た側面図。
【図17】 図12の17部拡大断面図。
【符号の説明】
17・・・・スロットルボディ
17a・・・吸気道
21・・・・スロットルバルブ
30・・・・バイパス
34・・・・弁孔
35・・・・バイパスバルブ
39・・・・アクチュエータ(ステップモータ)
39a・・・出力軸
42・・・・アクチュエータハウジング
55・・・・段部
57・・・・シール部材
58・・・・補強板
60・・・・外周リップ
61・・・・内周リップ
62・・・・アンカ孔
Claims (3)
- スロットルボディ(17)の吸気道(17a)に,該吸気道(17a)を開閉するスロットルバルブ(21)を迂回するバイパス(30)を接続し,このバイパス(30)を開閉するバイパスバルブ(35)に,それを作動するアクチュエータ(39)を連結してなる,バイパス吸気量制御装置において,
アクチュエータ(39)の出力軸(39a)を,その出力軸(39a)の回転によりバイパスバルブ(35)を軸方向に進退させ得るネジ機構(40)を介してバイパスバルブ(35)に連結し,
バイパスバルブ(35)が軸方向移動可能に嵌装される弁孔(34)と,アクチュエータ(39)が装着されるアクチュエータハウジング(42)との間に段部(55)を形成し,この段部(55)とアクチュエータ(39)との間に,アクチュエータ(39)の出力軸(39a)の根元部外周面に内周部が密接する環状のシール部材(57)の外周部を気密に挟持したことを特徴とする,バイパス吸気量制御装置におけるシール構造。 - 請求項1記載のバイパス吸気量制御装置におけるシール構造において,
前記シール部材(57)を,環状の補強板(58)と,この補強板(58)の外面にモールド結合される弾性被覆(59)とで構成し,その弾性被覆(59)には,前記段部(55)及びアクチュエータ(39)の挟持面の少なくとも一方に密接する外周リップ(60)と,前記出力軸(39a)の外周面に密接する内周リップ(61)とを形成したことを特徴とする,バイパス吸気量制御装置におけるシール構造。 - 請求項2記載のバイパス吸気量制御装置におけるシール構造において,
前記補強板(58)を合成樹脂製として,これに前記弾性被覆(59)が充填されるアンカ孔(62)を設けたことを特徴とする,バイパス吸気量制御装置におけるシール構造。
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