JP3954818B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータ制御装置、特に可動部の同一移動軸上での動作を複数のモータで駆動制御するタンデム制御を行なうモータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工作機械等において、移動させようとする可動部が大きく、一つのモータだけで駆動することが出来ない場合や、可動部を制御する上で無視できない大きさのバックラッシュが可動部とモータ間にある場合において、二つのモータに対して同一の移動についての指令を行ない、可動部の同一移動軸上での動作を二つのモータで駆動制御するタンデム制御が行なわれている。タンデム制御で可動部の位置を制御するときの可動部及びモータの配置の例を図5(a),(b)に示す。図5(a)では、2つのモータ54,55が可動部33に対して同方向にあり、2つのモータが同じ方向に回転することで、ボールネジ34,35を介して可動部33を移動する。また、図5(b)では、2つのモータ54,55が可動部33を挟んで反対方向にあり、モータが互いに逆方向に回転することで、ボールネジ34,35を介して可動部33を移動する。
【0003】
図5(a),(b)のように配置される2つのモータでタンデム制御を行う、従来技術のモータ制御装置の制御ブロック図を図6及び図7に示す。
【0004】
まず、図6の制御ブロック図について説明する。マスタ軸側では、位置指令とマスタ軸モータ54に接続されているエンコーダ56からの位置フィードバックに基づき位置制御部51Mにて速度指令値を算出し、その速度指令値とエンコーダ56からの速度フィードバックに基づき速度制御部52Mにて電流指令値を算出する。さらに、この電流指令値とマスタ軸モータに備えられた電流検出器59Mからの電流フィードバックに基づき電流制御部53Mにてマスタ軸電流指令を算出し、このマスタ軸電流指令によりマスタ軸モータ54を制御する。また、スレーブ軸側でも同様に、マスタ軸と同一の位置指令とスレーブ軸モータ55に接続されているエンコーダ57からの位置フィードバックに基づき位置制御部51Sにて速度指令値を算出し、その速度指令値とエンコーダ57からの速度フィードバックに基づき速度制御部52Sにて電流指令値を算出する。さらに、この電流指令値とスレーブ軸モータに備えられた電流検出器59Sからの電流フィードバックに基づき電流制御部53Sにてスレーブ軸電流指令を算出し、このスレーブ軸電流指令によりスレーブ軸モータ55を制御する。各位置制御部51M,51Sに与えられる位置指令は同期がとられており、また位置制御部51M,51S、速度制御部52M,52S、電流制御部53M,53Sについても同期を取って処理を行っているので、電流制御部53M,53Sからマスタ軸モータ54及びスレーブ軸モータ55に同じタイミングで電流指令が与えられる。
【0005】
次に、図7に示される従来技術のタンデム制御を行うモータ制御装置の制御ブロック図について説明する。図7のモータ制御装置68では、まず、位置指令P*と位置帰還Pとの差である位置誤差ΔPに位置ループゲインKvを掛けて速度指令V*を算出し、この速度指令V*と速度帰還Vとの差である速度誤差ΔVに対して、速度制御部62でPI制御等の制御を行ない、トルク指令値T*を算出する。そして、トルク指令値T*にプリロードトルクTp1を加算し、加算されたトルク指令値T1*と電流帰還Imfbに基づいて電流制御部63がマスタ軸電流指令を演算する。また同様に、トルク指令値T*にプリロードトルクTp2を加算して得られたトルク指令値T2*と電流帰還Isfbに基づいて電流制御部64がスレーブ軸電流指令を演算する。図7において図示されていない二つのモータ(マスタ軸モータ54とスレーブ軸モータ55)は、それぞれ電流制御部63,64で算出されたマスタ軸電流指令、スレーブ軸電流指令により駆動制御される。
【0006】
図7に示される制御ブロックでは、トルク指令値T*にプリロードトルクTp1,Tp2を付加しているが、これはバックラッシュの影響を低減するためである。プリロードトルクTp1,Tp2は二つのモータの回転方向が同じ場合は逆符号のトルクであり、回転方向が逆方向の場合は同符号のトルクである。そのため、速度制御部62により算出されたトルク指令値T*に一定のオフセットを付加し、マスタ軸モータ54とスレーブ軸モータ55とを互いにバックラッシュの反対方向に張り合わせることができる。このトルクを付加することにより、機械機構上バックラッシュがある場合でもバックラッシュからの影響を低減することが可能となる。
【0007】
図7に示すモータ制御装置68では、速度帰還平均器65を備えている。マスタ軸側に大きなトルクが必要となると、トルク指令値T*が大きくなり、マスタ軸側だけでなくスレーブ軸側にも大きなトルク指令値T*が与えられる。トルク指令値T*が大きいとプリロードトルクTp1,Tp2が与えるオフセットでは反対方向に張り合わせることができず、マスタ軸モータ54とスレーブ軸モータ55が可動部33に対して互いに反対方向に力を与える状態から、スレーブ軸側のボールネジ35の係合部でバックラッシュ内での動作が発生し、2つのモータが同じ方向に力を与える状態となる。このとき、スレーブ軸モータ55の速度制御を行っていないと、バックラッシュが大きい場合、高速で衝突することになり可動部33の制御の安定性が悪化してしまうが、速度帰還平均器65でマスタ軸モータ54の速度帰還Vmfbとスレーブ軸モータ55の速度帰還Vsfbとからその平均値を算出することにより、スレーブ軸の速度を抑制し衝突を防止している。
【0008】
また、反転器66はマスタ軸モータ54とスレーブ軸モータ55の回転方向に応じて、符号反転させるために用いられ、図5(a)に示されるようにマスタ軸モータとスレーブ軸モータの回転方向が同じ場合には符号を変化させないように設定し、図5(b)に示されるように回転方向が異なる場合には符号を反転させるように設定する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図6のタンデム方式の制御を同期制御で行なった場合の問題点を以下に説明する。上述したように、図6に示されるモータ制御装置58では、マスタ軸モータ54、スレーブ軸モータ55にそれぞれ位置制御部51M,51S、速度制御部52M,52S、電流制御部53M,53Sが備えられ、独立に位置制御を行なっているため、マスタ軸モータ54、スレーブ軸モータ55にそれぞれボールネジ34,35を接続し、可動部33を駆動する場合には、ボールネジ34,35のピッチ誤差によりマスタ軸側のエンコーダ56で検出される位置とスレーブ軸側のエンコーダ57で検出される位置との間に位置誤差が発生することになる。その結果、機械剛性が高い場合には、軸間でモータ54,55が与える駆動力の干渉が発生し、安定した制御を行なうことが出来なくなり問題となる。一例を挙げ説明すると、マスタ軸モータ54が位置指令の位置で停止しても、スレーブ軸モータ55の位置がボールネジ34,35のピッチ誤差に起因する位置誤差があると、この誤差を修正するように移動しようとして可動部33に駆動力を与える。それに対してマスタ軸モータ54は可動部33の位置が移動しないように反対方向に駆動力を与える。さらにスレーブ軸モータ55とマスタ軸モータ54が互いの所望の位置に移動するように駆動力を与えあい駆動力が大きくなってしまい、モータ54,55に流される電流が大きくなってしまうという問題があった。
【0010】
また、図7に示されるモータ制御装置68では、速度帰還平均器65が速度平均を算出してフィードバックすることにより、衝突を防止しているものの、単に速度帰還Vmfb,Vsfbを平均するのみであるので、マスタ軸側で大きなトルクが必要なときに、スレーブ軸側の可動部33との係合部でのバックラッシュ内での動作が抑えられず、衝突が発生してしまう場合があり、制御の安定性が悪化する問題があった。
【0011】
この発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、タンデム方式の制御にて、マスタ軸−スレーブ軸間で駆動力の干渉が発生せず、また、バックラッシュ動作により制御の不安定が生じず、安定した制御を行うことができるタンデム制御のモータ制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のモータ制御装置は、マスタ軸モータとスレーブ軸モータとを用いて、一つの可動部を駆動するタンデム制御を行うモータ制御装置であって、前記モータ毎に、可動部の位置を制御するための共通の位置指令に基づき、対応するモータの速度指令を演算する位置制御部と、前記位置制御部で演算された速度指令に基づき、対応するモータのトルク指令を演算する速度制御部と、前記速度制御部で演算されたトルク指令に基づき、対応するモータの電流指令を演算する電流制御部とをそれぞれ備えるモータ制御装置において、マスタ軸モータに対応する速度制御部で演算されたトルク指令と、スレーブ軸モータに対応する速度制御部で演算されたトルク指令と、の差に対してその急な変化を緩和するようローパスフィルタ処理を行うことにより、スレーブ軸のトルク指令を徐々にマスタ軸のトルク指令に補正するためのトルク調停値を演算するトルク調停部を備え、トルク調停値をスレーブ軸のトルク指令のみに加算することによりスレーブ軸のトルク指令を徐々にマスタ軸のトルク指令に補正することを特徴とするものである。
【0013】
本発明のモータ制御装置では、トルク調停部を備えることで、位置誤差によるモータ同士の駆動力の干渉が発生することを防止でき、また、マスタ軸のトルク指令値が急に大きく変化した場合でも、スレーブ軸のトルク指令値に影響を与えることを防止でき、安定したタンデム方式の制御を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、図1から図3により、本発明のタンデム制御を行うモータ制御装置の第一の実施形態について説明する。図1はタンデム制御されるモータ及び可動部の構成を示す説明図である。図2はこの第一の実施形態にかかるモータ制御装置18の制御回路を示すブロック図である。図3はトルク調停部5の詳細を示すブロック図である。
【0015】
まず、本実施形態の構成を図1を参照して説明する。図1に示される可動部33は、マスタ軸モータ31とスレーブ軸モータ32の二つのモータにより、それぞれのモータに接続されたボールネジ34,35を介して、駆動し制御される。ボールネジ34,35の他端は、固定部36に軸支される。このとき、マスタ軸モータ31では、エンコーダ37からの検出値に基づき、位置帰還Pmと速度帰還Vmとを算出し、図2に示されるモータ制御装置18の制御回路にフィードバックする。スレーブ軸モータ32でも同様に、エンコーダ38からの位置検出値に基づき、位置帰還Psと速度帰還Vsとを算出し、図2で示されるモータ制御装置18の制御回路にフィードバックする。制御回路ではこのフィードバックされた情報を入力し、マスタ軸モータ31、スレーブ軸モータ32を制御する指令を算出する。図1ではエンコーダ37,38を用いてモータの回転軸の位置を検出しているが、可動部33に位置検出を行なう検出器を備え、この位置器からの情報をモータ制御装置18にフィードバックしてタンデム制御することも可能である。
【0016】
次に、第一の実施形態のモータ制御装置内で、位置指令からマスタ軸電流指令、スレーブ軸電流指令が演算される処理を図2を参照して説明する。マスタ軸側では、位置指令P*と位置帰還Pmとから位置制御部1Mで速度指令値Vm*を算出し、この算出された速度指令値Vm*と速度帰還Vmとから速度制御部2Mでトルク指令値Tm*を算出する。電流制御部3Mは、このトルク指令値Tm*と、マスタ軸モータ31に与えられる電流を測定して得られた電流帰還Imとからマスタ軸電流指令を算出し、マスタ軸モータ31を駆動制御する。一方、スレーブ軸側では、マスタ軸側と同一の位置指令値P*と位置帰還Psとから位置制御部1Sで速度指令値Vs*を算出し、この算出された速度指令値Vs*と速度帰還Vsとから速度制御部2Sでトルク指令値Ts*を算出する。このトルク指令値Ts*は加算器6に送られるのと同時にトルク調停部5に送られる。また、速度制御部2で算出されたトルク指令値Tm*は、反転器4を通してトルク調停部5に渡される。これらのトルク指令値Tm*、Ts*に基づいて、トルク調停部5でトルク調停値Ta*が演算される。この演算されたトルク調停値Ta*を、加算器6でトルク指令値Ts*に加算し、トルク指令値Ts*を補正して、補正されたトルク指令値Ts1*を算出する。この補正されたトルク指令値Ts1*と、スレーブ軸モータ32に流される電流を測定して得られた電流帰還Isとからスレーブ軸電流指令を算出し、スレーブ軸モータ32を駆動制御する。この場合、トルク指令値Tm*は、マスタ軸からスレーブ軸へのデータ転送のために時間遅れが発生するが、マスタ軸とスレーブ軸に同一の指令を行なっているため、スレーブ軸のフィードフォワード分については時間遅れがなくなっている。尚、反転器4はマスタ軸モータとスレーブ軸モータの回転方向に応じて、符号を反転させるために用いられており、回転方向が同一の場合には符号反転を行なわず、回転方向が異なる場合には符号反転を行なう。
【0017】
上述した本実施形態のモータ制御装置18において特徴的なことは、マスタ軸のトルク指令値Tm*とスレーブ軸トルク指令値Ts*を入力して、トルク調停値Ta*を演算するトルク調停部5を備えたことである。トルク調停部5で行われる処理について図3を参照して詳しく説明する。図3はトルク調停部5の処理ブロック図である。トルク調停部5では、マスタ軸側のトルク指令値Tm*とスレーブ軸側のトルク指令値Ts*を入力する。ここで、モータ制御装置は同期制御で制御されるため、トルク指令値Tm*、Ts*はトルク調停部に一定周期で送られてくる。その一定周期のn番目のマスタ軸のトルク指令値をTm*(n)、スレーブ軸のトルク指令値Ts*(n)とする。トルク調停部5では、マスタ軸トルク指令値Tm*(n)とスレーブ軸トルク指令値Ts*(n)を入力し、マスタ軸のトルク指令値Tm*(n)とスレーブ軸のトルク指令値Ts*(n)の差(Tm*(n)−Ts*(n))から前回の調停トルク指令値Ta*(n−1)を減算した値に対して定数K(K≦1)を掛け、前回のトルク調停値Ta*(n−1)を加算することにより、今回のトルク調停値Ta*(n)を算出する。これらの処理は、マスタ軸のトルク指令値Tm*とスレーブ軸のトルク指令値Ts*との差、トルク調停値をそれぞれTd(n),Ta*(n)とすれば、次の式1で表される。
【0018】
Ta*(n)=K*(Td(n)−Ta*(n−1))+Ta*(n−1)・・・式1
ここで、初期値Ta*(0)=0である。
【0019】
式1で算出されたトルク調停値Ta*が、加算器6でスレーブ軸のトルク指令値Ts*に加算され、補正されたトルク指令値Ts1*が演算される。
【0020】
上の式1、式2から、スレーブ軸の補正されたトルク指令値Ts1*について次のことが理解できる。トルク調停値Ta*(n)はスレーブ軸のトルク指令値Ts*(n)をマスタ軸のトルク指令値Tm*(n)と同じ値に近づくように補正するのであるが、トルク指令値の差Td(n)から前回のトルク調停値Ta(n−1)を引き、さらにその値に定数Kを掛けた値が前回のトルク調停値Ta(n−1)からの増加分であるので、トルク調停値Ta*(n)はマスタ軸のトルク指令値Tm*(n)が急に大きく変化しても、その変化を緩和して、スレーブ軸のトルク指令値を徐々にマスタ軸のトルク指令値の値に補正する。言い換えると、マスタ軸のトルク指令値Tm*(n)とスレーブ軸のトルク指令値Ts*(n)との差Td(n)に対して、ある時定数によるローパスフィルタ処理を行い、低周波成分を抽出して、スレーブ軸のトルク指令値Ts*(n)を補正する。したがって、トルク調停部を備えることで、位置誤差によるモータ同士の駆動力の干渉が発生することを防止でき、また、マスタ軸のトルク指令値が急に大きく変化した場合でも、スレーブ軸のトルク指令値に影響を与えることを防止でき、安定した制御が可能となる。
【0021】
次に、同一のシャフト44を二つのモータ42,43で駆動する場合に、本発明のモータ制御装置18を適用した第二の実施形態について説明する。図4は、第二の実施形態のモータの概略構造を示す説明図である。図4のようにモータユニット45は、マスタ軸モータ42とスレーブ軸モータ43とで共有のシャフト44を駆動させ、このシャフト44には検出器41が接続された構成をしている。このモータユニット45は、モータの出力が足りない時などに、同じ出力のモータを2個使用することで、所望の出力を得るためのものである。第二の実施形態でも、図2に示される第一の実施形態と同じモータ制御装置18が用いられる。ここで、シャフト44の回転位置の制御を行なうために、マスタ軸では、シャフト44に接続されている検出器41からの検出値に基づき、位置帰還Pmと速度帰還Vmとを算出し、図2で示される制御回路によりマスタ軸モータ42を制御する指令を算出する。スレーブ軸でも同様に、検出器41からの検出値に基づき、位置帰還Psと速度帰還Vsとを算出し、図1で示される制御回路により、スレーブ軸モータ43を制御する指令を算出する。
【0022】
尚、以上に説明した第一、第二の実施形態では、位置指令P*をモータ制御装置18に入力し、シャフト44の回転位置の制御を行なう位置制御について述べたが、回転数指令をモータ制御装置18に入力する、モータ45の回転数制御についても本発明を適用できる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のモータ制御装置では、トルク調停部を備えることで、位置誤差によるモータ同士の駆動力の干渉が発生することを防止でき、また、マスタ軸のトルク指令値が急に大きく変化した場合でも、スレーブ軸のトルク指令値に影響を与えることを防止でき、安定したタンデム方式の制御を行うことができる。さらに、スレーブ軸にはマスタ軸と同一の指令を行なっているため、スレーブ軸のフィードフォワード分については、時間遅れがなくなり、安定したタンデム方式の制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態にかかるタンデム制御されるモータの概略構造を示す説明図である。
【図2】 第一の実施形態にかかるモータ制御装置の制御回路を示すブロック図である。
【図3】 第一の実施形態にかかるモータ制御装置のトルク調停部の詳細を示すブロック図である。
【図4】 本発明の第二の実施形態にかかるタンデム制御されるモータの概略構造を示す説明図である。
【図5】 タンデム制御されるモータの配置を示す説明図である。
【図6】 従来のタンデム方式の制御を同期制御で行なうための制御ブロックの詳細を示すブロック図である。
【図7】 従来の二つのモータによるタンデム制御を行なうための制御ブロックの詳細を示すブロック図である。
【符号の説明】
1M,1S 位置制御部、2M,2S,52M,52S,62 速度制御部、3M,3S,53M,53S,63,64 電流制御部、4,66 反転器、5 トルク調停部、6 加算器、18 モータ制御装置、21 定数乗算部、22 前回値記憶部、23,24 減算器、25 加算器、31,42,54 マスタ軸モータ、32,43,55 スレーブ軸モータ、33 可動部、34,35 ボールネジ、36 固定部、37,38,56,57 エンコーダ、41 検出器、44 シャフト、45 モータユニット、51M,51S 位置制御部、59M,59S 電流検出器、58,68 モータ制御装置、61 位置ループゲイン、65 速度帰還平均器。
Claims (1)
- マスタ軸モータとスレーブ軸モータとを用いて、一つの可動部を駆動するタンデム制御を行うモータ制御装置であって、前記モータ毎に、可動部の位置を制御するための共通の位置指令に基づき、対応するモータの速度指令を演算する位置制御部と、前記位置制御部で演算された速度指令に基づき、対応するモータのトルク指令を演算する速度制御部と、前記速度制御部で演算されたトルク指令に基づき、対応するモータの電流指令を演算する電流制御部とをそれぞれ備えるモータ制御装置において、
マスタ軸モータに対応する速度制御部で演算されたトルク指令と、スレーブ軸モータに対応する速度制御部で演算されたトルク指令と、の差に対してその急な変化を緩和するようローパスフィルタ処理を行うことにより、スレーブ軸のトルク指令を徐々にマスタ軸のトルク指令に補正するためのトルク調停値を演算するトルク調停部を備え、
トルク調停値をスレーブ軸のトルク指令のみに加算することによりスレーブ軸のトルク指令を徐々にマスタ軸のトルク指令に補正することを特徴とするモータ制御装置。
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