JP3953252B2 - クロメート系防錆膜の除去方法および配線基板の製造方法 - Google Patents

クロメート系防錆膜の除去方法および配線基板の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として金属板に形成されたクロメート系防錆膜の除去工程を経て回路材料と金属板を電気的に接続したり金属板に金メッキを行うなどのプリント回路基板用、特に半導体回路基板用の配線基板の製造を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子回路が搭載される電子機器の軽薄短小化やその動作速度の高速化に伴って、電子回路自体の高密度実装化や高速化が進んでいる。高密度実装、高速動作を行った場合、一般には消費電力が増加して電子回路の発熱量が増すことから、これら高速動作、高密度実装には放熱性を考慮した構造が必用である。近年、放熱性が良好である金属板を用いた金属ベース回路基板や金属ベース半導体基板が広く用いられてきている。
これらの回路基板や半導体基板は加工出発点の基本構成としては少なくとも金属板と有機絶縁層から構成される。それらの界面接着性は基本的に環境信頼性上、重要であり、有機絶縁層に接合する金属板の表面処理は接着信頼性に取り極めて重要であり種々の方法が提案され、使用されている。
【0003】
また、金属基板、有機絶縁層、導電性回路材料から構成される金属ベース回路基板、金属ベース半導体基板は回路の信号伝送上、金属板を電気的グランドとして用いることは極めて有用であり重要な方法であることも知られている。
【0004】
この金属板をグランドとして用いるためには導電性回路材料と金属板とを電気的に接合しなければならないが、その一般的な方法としては種々提案されている。
例を上げると、次のような方法である。
1)金属板に有機絶縁材料を形成した基板の有機材料の一部に穴をあけ、金属板を露出させた後、金属メッキを全面に形成し有機絶縁層に新たに形成した金属層と基板の金属を電気的に接続する方法。
2)金属基板、有機絶縁層、導電性回路材料からなるプリント回路基板の回路材料上からドリルなどの機械的方法で絶縁層、金属板を貫通させた孔をあけ、その後金属メッキ、導電性ペーストなどの方法で回路材料と金属板を電気的に接続する方法。
3)前記プリント回路基板の回路材料の一部を円などのパターン状に除去し、その後、回路材料をレジストにして露出した有機絶縁層部分のみを液体エッチング材料、プラズマガスあるいはレーザーで除去して金属板表面を露出させる。その後、金属メッキ、半田ペーストあるいは導電性ペーストで回路材料と金属板表面を電気的に接続する方法。
【0005】
この中で、1)、3)の方法は近年の回路加工にとり重要であり、この方法では有機絶縁層を部分的に除去すると金属板の表面処理層が露出する。表面処理層が電気的抵抗が大きければ、その層を除去する必要がある。
前記の金属板と有機絶縁層との接着性は特開平8−125295号で開示されているように金属板をクロメート処理(JIS−Z−0103で広義に表現されている)した場合が優れている。このクロメート処理の中でも、クロムを含む金属層及び酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜が特に優れている。
【0006】
しかしながら、このクロメート系防錆膜は電気抵抗が大きいため電気的接合のためには除去しなければならない。
このクロメート系防錆膜は耐食性に優れているために、砥粒を衝突させたり、研磨したりするなどの物理的除去以外には、その除去は困難であった。
【0007】
一方、電子回路の進展に伴って回路材料と金属板を電気的に繋ぐパターンが小さく、直径0.5mm以下、特に0.2mm以下のような場合には、前記の物理的手段では防錆膜の除去が困難である。直径0.5mmより大きい場合でも有機材料の壁面付近の防錆膜の除去は厳密には困難である。また、その物理的除去を強行した場合、回路材料の傷や、反りの発生等を引きおこし易いので、近年の微細な加工にとり好ましい結果が得られにくい。
他方、片面をクロメート系防錆膜で表面処理された金属板と、該防錆膜上に形成された有機絶縁層からなる基板の金属板をエッチングし、表面処理されていない金属板側から円形などのパターンを形成すると、該絶縁層上にクロメート層が露出する。このクロメート層は特開平10−126039号などに開示されているように、1規定以上の濃度で35℃以上の温度の塩酸水溶液で除去することができる。しかし、この方法では本課題の微細なパターンの場合、有機絶縁層を除去して露出した金属板上のクロメート層の除去はできないのである。
以上のようにクロム金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆処理を施した金属板は、有機絶縁材料との接着性に優れているが、回路材料と金属板を電気的に繋ぐ場合には、クロメート系防錆膜を除去する必要があり、その耐久性が良いため除去が困難である。
電気的に接続するパターンが微細で、直径0.5mm以下、特に0.2mm以下のような場合には特に困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
有機絶縁材料と金属板との接着性を顕著に向上させるクロメート系防錆膜処理の利点を生かしながら、有機絶縁層を除去して露出したクロメート系防錆膜を効率よく、完全に除去することは、金属ベース回路基板や金属ベース半導体基板にとり極めて有用である。本発明の目的は、このクロメート系防錆膜を実用的な手段で完全に除去する方法、さらにこの方法を用いて信頼性の高い配線基板の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、有機絶縁層を除去して露出したクロムを含む金属層と酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に浸漬した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に浸漬することによって容易に除去でき、金属板の素材の金属を露出させる事ができる事を見いだした。
【0010】
すなわち本発明は、クロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜で被覆された金属板に有機絶縁層を形成した基板の有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝すことを特徴とする基板のクロメート系防錆膜の除去方法である。
【0011】
また本発明は、クロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜で被覆された金属板に有機絶縁層と導電性回路材料を形成した配線基板の導電性材料と有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝すことを特徴とする配線基板のクロメート系防錆膜の除去方法である。
【0012】
さらに本発明は、表面にクロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜が被覆された金属板にさらに有機絶縁層を形成してなる基板を加工して得られる配線基板の製造方法において、前記有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝して該部分の防錆膜を除去し、その後金属メッキを行い、有機絶縁層及び露出した金属に金属メッキ層を形成することにより、有機絶縁層に新たに形成された金属メッキ層と基板の金属板を電気的に結合することを特徴とする配線基板の製造方法である。
【0013】
また本発明は、表面にクロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜が被覆された金属板に、さらに有機絶縁層と導電性材料を形成してなる基板を加工して得られる配線基板の製造方法において、前記導電性材料と有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝して該部分の防錆膜を除去し、その後さらに金属メッキを行い、導電性材料、有機絶縁層、及び露出した金属に金属メッキ層を形成することにより、導電性材料と基板の金属板を電気的に結合することを特徴とする配線基板の製造方法である。
【0014】
また本発明は、表面にクロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜が被覆された金属板に、さらに有機絶縁層と導電性材料を形成してなる基板を加工して得られる配線基板の製造方法において、前記導電性材料と有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝して該部分の防錆膜を除去し、さらに導電性材料と露出した金属とが導電性ペーストあるいは半田ペーストを用いて電気的に結合されたことを特徴とする配線基板の製造方法である。
【0015】
これらの発明においてクロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜の酸化クロム層が鱗片状をした結晶であり、1片の大きさが0.05μm以上、1μm以下であり、外観上黒色をしていることが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明のクロメート系防錆膜の除去方法と応用について説明する。発明の概要は次の通りである。
【0017】
クロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜(以下クロメート系防錆膜とする)は広義のクロメート処理である。このクロメート処理はJIS−Z−0103に規定されているクロム酸または重クロム酸塩を主成分とする溶液で金属表面を処理し防錆皮膜を生成させる方法をいう。ただし、該防錆膜にはクロム合金層が含まれていてもよい。すなわちクロムを含む金属層は、クロム金属層または銅クロム合金のようなクロム合金である。
【0018】
本発明のクロメート層の厚みは特に限定するものでは無いが、通常0.05μm以上、3μm以下が好ましい。これが薄薄すぎると処理ムラが大きくなったり、接着力が低下する。また、厚くすぎるとクロメート層の除去速度が遅くなり実用的でなくなる。
【0019】
また、本発明者はクロメート系防錆膜の中でも、酸化クロム層が鱗片状をした結晶であり、1片の大きさが0.05μm以上、1μm以下、より好ましくは0.1μm以上0.4μm以下であり、外観上黒色をしているクロメート系防錆膜が特に接着性に優れかつ除去する際の除去性に優れている事を見いだした。
【0020】
クロメート系防錆膜で処理された銅板などの金属板に有機絶縁層を形成した基板の有機絶縁層を、レーザー、プラズマガスあるいは液体エッチング液(有機絶縁層がポリイミドで有ればヒドラジン系のアルカリ性エッチング液などがその例である)で部分的に除去すると、クロメート系防錆膜が露出してくる。また、クロメート系防錆膜で処理された銅板などの金属板に、有機絶縁層、銅箔などの導電性回路材料を積層したプリント回路基板の回路材料の一部を除去して、回路材料をレジストにして、有機絶縁層を同様にしてレーザー、プラズマガスあるいは液体エッチング液で部分的に除去するとクロメート系防錆膜が露出してくる。
次にこれらの基板をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に浸漬すると、クロメート系防錆膜の酸化クロム層が部分的に除去される。この際に酸化クロム層を全面的に除去しないことが好ましい。
次にこれらの基板を加熱したアルカリ性過マンガン酸溶液に浸漬することによってクロム金属あるいはクロム合金層が効率良く除去されるのである。
【0021】
以下に詳細を記す。
本発明の配線基板は、片面あるいは両面をクロメート系防錆膜を被覆した金属板の片面あるいは両面に有機絶縁層を形成したものや、または片面あるいは両面をクロメート系防錆膜で処理した金属板の片面あるいは両面に有機絶縁材料と導電性材料を形成したものをいう。有機絶縁層の積層にはシート状材料の積層やいわゆるビルドアップなどように塗布する方法が採られる。導電性材料の積層にはシート状導電性材料の積層、金属メッキ、あるいは導電性材料の塗布などの方法が採られるが、方法は特に規定するものではない。
【0022】
金属板の金属の種類は目的とする熱伝導性から考えて銅、銅系リードフレーム材が特に好適であるが、洋白や真鍮などの銅合金、アルミニウム、鉄、SUS等も用いる事ができる。
有機絶縁層は回路基板の絶縁層として耐えれば特に規定するものではない。好適には熱可塑性ポリイミドを接着層としたポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、感光性エポキシ樹脂等がある。
【0023】
導電性回路材料としては接着する側を粗化した市販の銅箔、SUS箔、アルミニウム箔などの箔材、有機絶縁層上にメッキにより形成積層したメッキ銅、メッキニッケルなどのメッキ金属、及び導電性ペーストの塗布膜など導電性材料であれば特にこだわらない。導電性回路材料と金属板の熱膨張率差は、10ppm以内、好ましくは5ppm以内で有ることが形状の安定性から好ましい。
【0024】
有機絶縁層を除去して露出したクロメート系防錆膜の除去は、露出したクロメート系防錆膜を含む基板あるいは回路基板をハロゲンイオンを含んだ溶液、あるいガス中に浸漬して、露出した酸化クロム層を部分的に除去する。ハロゲンイオンを含んだガスとしては、フッ化水素ガス、塩化水素ガス、臭化水素ガスが好ましい。またハロゲンイオンを含んだ溶液としては、フッ化水素、塩化水素、臭化水素のそれぞれの水溶液や、塩素酸液、次亜塩素酸液、塩化鉄や塩化銅の水溶液が好ましい。なかでも有効塩素イオンの多い塩化水素ガスまたは塩酸が酸化クロム層の部分的除去の速度が速くさらに好ましい。
【0025】
好ましい塩素イオン濃度は水溶液で3%以上、36%以下であり、好ましい液の温度は15℃以上、50℃以下である。気中濃度は水溶液濃度が15%以上、36%以下の場合、液温が20℃以上、60℃以下で平衡状態のガス中濃度が好適に使用される。処理時間として、酸化クロム層が部分的に除去され薄いクロム金属層あるいはクロム合金層が部分的に露出し、下地の金属色(例えば銅であればピンク色)が現れるような時間が、次の過マンガン酸溶液での除去が促進されるので、精密な回路加工上好ましい。その時間は塩素イオン濃度、温度に依存する。
【0026】
クロメート系防錆膜の中でも、酸化クロム層が鱗片状をした結晶であり、1片の大きさが0.05μm以上、1μm以下、より好ましくは0.1μm以上、0.4μm以下である。外観上黒色をしているクロメート系防錆膜の場合は微小斑点状に酸化クロム層が除去され、全面的に黒色であった面が微小部分的に薄いクロム金属層あるいはクロム合金層が部分的に露出し、下地の金属色(例えば銅であればピンク色)が現れる状態が次の過マンガン酸溶液での除去性など回路加工上優れている。
酸化クロム層の除去が不十分で下地の金属色が微視的にも見えない状態ではアルカリ性過マンガン酸溶液で処理してもクロメート防錆膜は実用的には除去できない。
【0027】
一方、有機絶縁層を除去した部分の酸化クロム層を全て除去するまでハロゲンイオンで処理すると、処理液あるいは処理ガスが有機絶縁層と金属板の間のクロメート防錆膜を一部浸食する傾向にあり、さらに、アルカリ性過マンガン酸溶液でのクロム金属層あるいはクロム合金層の除去の際にも有機絶縁層と金属板の間のクロメート防錆膜をより大きく浸食する。
【0028】
酸化クロム層を部分的に除去した後、これらの基板を加熱したアルカリ性過マンガン酸溶液に浸漬することによって、クロム金属またはクロム合金層が効率良く除去され金属板が露出する。アルカリ性過マンガン酸溶液の条件としては特にこだわらないが、例としては過マンガン酸カリの濃度を20g/l以上、75g/l以下、カセイソダーの濃度を20g/l以上、50g/l以下の様な水溶液で、温度が20〜90℃、より好ましくは50〜85℃の液条件が加工効率上好ましい。この処理で、完全にクロム金属層あるいはクロム合金層が除去される。その後、水洗、酸による中和、水洗をする事によってメッキなどの次工程に進めることができる。
【0029】
以上のようにして、金属板の表面を接着性に優れたクロメート防錆膜で処理し、その上を有機絶縁層で被覆した基板あるいは有機絶縁層と導電性回路材料を積層した基板において部分的に有機絶縁層を除去し、その部分のクロメート防錆膜を除去した配線基板は下記の様に応用する事ができる。
1)基板に金属メッキを行い、有機絶縁層、及び露出した金属に金属メッキ層を形成することにより、有機絶縁層に新たに形成された金属メッキ層と金属板が電気的に結合でき、いわゆる2層プリント回路基板や3層プリント回路基板が製造できる。
2)回路基板に金属メッキを行い、導電性回路材料、有機絶縁層、および露出した金属に金属メッキを形成することにより、導電性回路材料と金属板が電気的に結合され、いわゆる2層プリント回路基板や3層プリント回路基板が製造できる。
3)回路基板の有機絶縁層を除去した穴に市販の銀ペーストや銅ペーストなどの導電性ペーストを充填、硬化させる、あるいは半田ペーストを充填、溶融させることで導電性回路材料と金属板とを電気的に結合させ、2層プリント回路基板や3層プリント回路基板を製造できる。
これらの1)乃至3)で形成された2層プリント回路基板は有機絶縁層に新たに形成された金属層あるいは導電性回路材料を常法に従って回路を形成し信号層とし、金属板を電気的グランド層にすると電位が安定した優れた2層プリント配線板が形成できる。
【0030】
この2層プリント配線板は有機絶縁層と金属板の接着信頼性に優れ、電気的グランドの電位が安定しているために半導体用基板として優れている。特に有機絶縁層が電気的特性に優れた耐熱性熱可塑性樹脂である場合には半導体用基板として好適である。この耐熱性熱可塑性樹脂の中でも接着層に熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどを用いたポリイミド系樹脂である場合には特に誘電特性、絶縁特性などの電気的特性、耐熱性、曲げ絞り加工性などに優れ半導体用基板として好適である。
以下に実施例に基づき具体的に説明する。
【0031】
【実施例】
(実施例1)
厚さ0.4mmの銅板(JIS C−1220)の片面にクロメート防錆膜を形成した。これは図1に断面を示すように、ベース銅板1と酸化クロム層3の間には金属クロム層あるいは金属銅クロム合金層である金属層2が50nm以下の厚さで形成されていた。酸化クロム層は鱗片状をした結晶であり、1片の大きさは平均的には0.3μmであった。この酸化クロム層は外観的に黒色をしていた。この表面処理した基板は三菱伸銅(株)からプラメイトの商品名で市販されている。このクロメート防錆膜側に絶縁層4としてポリエーテルイミドの25μm厚みのフィルム(三菱樹脂(株)のスペリオ)、銅箔5として18μm厚みの市販電解銅箔を積層し、真空プレスを用いて260℃、50kgf/cm2 で60分間圧締して銅ベースの銅張り積層板を得た。図1に断面の概念図を記した。図の中の寸法は実サイズを表していない、以降の図も同様である。
この銅ベース銅張り積層板にエッチングレジストを両面に形成し、常法に従って露光、現像、エッチングを行い、銅箔の所定の位置に0.2mmΦの銅箔が除去された部分6を形成し、ポリエーテルイミド層を露出させた。図2に断面の概念図を示した。
【0032】
次に、図3の断面の概念図に示すように、NF3 ガスのプラズマ処理によって露出したポリエーテルイミド層からなる絶縁層4を除去し、絶縁層が除去された部分7には黒色のクロメート防錆膜層を露出させた。穴の側面はポリエーテルイミドが露出している。
【0033】
次に、塩酸濃度10%の塩化第二鉄水溶液を約40℃にし、その中に防錆膜層を露出させた積層板を約90秒間浸漬したところ、黒色のクロメート防錆膜の一部が除去され、酸化クロム層が部分的に除去された部分8には微小な面積の銅色をした面が黒色の中に多数露出した。図4に断面の概念図を示した。
【0034】
次に、約5%の過マンガン酸カリと約4%の苛性ソーダを主成分とする水溶液を約80℃にし、その中に防錆膜の一部が除去された基板を約30秒間浸漬し、水洗後観察した。黒色の防錆膜が完全に除去された部分9は銅金属の色をしていた。また、ポリエーテルイミド層の下の黒色防錆膜は全く変化していなかった。概念図を図5に示した。また、銅金属色をした面をX線マイクロアナライザーで観察したところクロムは全く検出されなかった。
【0035】
次に、常法に則って無電解銅メッキおよび電解銅メッキを銅箔、銅板、露出したポリエーテルイミドの上に行い、銅箔と銅板を電気的に結合した。(この結合部分は通常ビアホールと呼ばれているので、以降、この結合部分をビアホール10で表す。)
次に、図6にその断面を示すように、銅メッキ層11が形成された銅箔側をパターン加工し、ビアホール10の周囲をビアホールの中心から0.4mmΦの部分の銅箔を残して他の銅箔面を除去した。
【0036】
このパターンを持った基板のビアホール部に0.76mmΦの半田ボールを載せ、加熱し、ハンダボールをビアホール部の上に固定した。その後半田ボールを垂直に引き上げたが、半田が破壊して剥がれたり、ポリエーテルイミド上の銅箔だけが半田と一緒に剥がれたが銅板の上の銅メッキは剥がれず半田が破壊した。このように、銅メッキと銅板の結合は強固であった。
次に、このパターン加工した基板をヒドラジン水和物と苛性カリの混合溶液に浸漬しポリエーテルイミドを溶解除去した。このパターン部分をピンセットで摘み引き上げたところ銅箔が材破し、銅メッキと銅板は接合したままであった。
また、ビアホールの銅メッキと銅板の接合度合いを断面観察した。方法は断面を精密研磨した後、5000倍でSEM観察した。銅メッキと銅板は完全に一体化しており、境界は見られなかった。
【0037】
(比較例1)
実施例1の加工工程で概念図、図3のようにクロメート防錆膜を露出させる段階までを、実施例1と同様に行った。次に、20%濃度の塩酸水溶液を約50℃にし、その中に防錆膜層を露出させた積層板を約5分間浸漬したところ、黒色のクロメート防錆膜の黒色の層が完全に除去され、ややくすんだ銅色の面が露出した。この際図7に示すように、ポリエーテルイミドの下の防錆膜が一部浸食されてポリエーテルイミドのオーバーハング12が生じていた。ややくすんだ銅色の面をX線マイクロアナライザーで検査したところクロムが検出された。
次に、常法に則って無電解銅メッキおよび電解銅メッキを銅箔、銅板、露出したポリエーテルイミドの上に行い、ビアホールを形成した。
次に、実施例1と同様に銅メッキされた銅箔側をパターン加工し、ビアホールの周囲をビアホールの中心から0.4mmΦの部分の銅箔を残して他の銅箔面を除去した。
【0038】
このパターンを持った基板のビアホール部に0.76mmΦの半田ボールを載せ、加熱しハンダボールをビアホール部の上に固定した。その後半田ボールを垂直に引き上げた所、半田ボールがビアホール部の銅パターンと一緒に剥離した。
【0039】
次に、このパターン加工した基板をヒドラジン水和物と苛性カリの混合溶液に浸漬しポリエーテルイミドを溶解除去した。このパターン部分をピンセットで摘み引き上げたところビアホール部の銅箔が銅板から容易に剥離した。
【0040】
(比較例2)
実施例1の加工工程で概念図、図3のようにクロメート防錆膜を露出させる段階までを、実施例1と同様に行った。
次に、約5%の過マンガン酸カリと約4%の苛性ソーダを主成分とする水溶液を約80℃にし、その中に防錆膜の一部を露出させた基板を約5分間浸漬した。水洗後観察すると、黒色の防錆膜がほとんど除去されず、銅色をした面は露出されなかった。
【0041】
(実施例2)
厚さ0.5mmの銅板(JIS C−1020)の片面にクロメート防錆膜を形成した。銅板と酸化クロム層の間には金属クロム層あるいは金属銅クロム合金層が50nm以下の厚さで形成されていた。酸化クロム層は鱗片状をした結晶であり、1片の大きさは平均的には0.2μmであった。この酸化クロム層は外観的に黒色をしていた。この表面処理した基板のクロメート防錆膜側にエポキシ樹脂を塗布、乾燥、硬化させて50μmの均一な厚みの絶縁層を形成した。
次に、所定の場所を炭酸ガスレーザーを用いてエポキシ樹脂を0.3mmΦの円形に除去した。その結果、エポキシ樹脂の残さが若干残ったが黒色の防錆膜が露出した。この基板を、約6%の過マンガン酸カリと約4%の苛性ソーダを主成分とする約80℃の水溶液に浸漬してエポキシ樹脂の残さを除去した。
次に、20%濃度の塩酸水溶液を約50℃にし、その中に防錆膜層を露出させた積層板を約30秒間浸漬したところ、黒色のクロメート防錆膜の一部が除去され微小な面積の銅色をした面が黒色の中に多数露出した。
【0042】
次に、約5.5%の過マンガン酸カリと約5%の苛性ソーダを主成分とする水溶液を約80℃にし、その中に防錆膜の一部が除去された基板を約20秒間浸漬した。水洗後観察すると、黒色の防錆膜が完全に除去され、銅金属の色をしていた。
また、エポキシ樹脂層の下の黒色防錆膜は全く変化していなかった。
また、銅金属色をした面をX線マイクロアナライザーで観察したところクロムは全く検出されなかった。
【0043】
次に、常法に則って無電解銅メッキおよび電解銅メッキをエポキシ樹脂層、露出した銅板上に行い、そのメッキによりエポキシ樹脂上に形成した銅メッキと銅板がを電気的に結合され、前記のビアホールを形成した。銅メッキの厚みは15μmであった。
次に、エポキシ樹脂上の銅メッキされた部分をパターン加工し、ビアホールの周囲をビアホールの中心から0.45mmΦの部分の銅箔を残して他の銅箔面を除去した。
【0044】
このパターンを持った基板のビアホール部に0.76mmΦの半田ボールを載せ、加熱しハンダボールをビアホール部の上に固定した。その後半田ボールを垂直に引き上げたが半田が破壊して剥がれたり、エポキシ樹脂上の銅箔だけが半田と一緒に剥がれたが銅板の上の銅メッキは剥がれず半田が破壊した。このように、銅メッキと銅板の結合は強固であった。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、有機絶縁材料と金属板との接着性を顕著に向上させるクロメート系防錆膜処理の利点を生かしながら、有機絶縁層を除去して露出したクロメート系防錆膜を効率よく、完全に除去しうる。その結果、金属板と金属めっき層の密着性が強固になり、信頼性の高い配線基板が得られる。従って本発明は、金属ベース回路基板や金属ベース半導体基板にとり極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】銅ベースの銅張り積層板の断面概念図
【図2】銅箔に約0.2mmΦの穴を形成した積層板の断面概念図
【図3】所定の場所の絶縁層をエッチングした積層板の断面概念図
【図4】所定の場所の酸化クロム層が部分的に除去された状態の断面概念図
【図5】所定の場所のクロメート防錆膜が全て除去された状態の断面概念図
【図6】ビアホールを形成し0.4mmΦの銅部分が残された断面概念図
【図7】絶縁層下の酸化クロム層の一部が除去された状態の断面概念図
【符号の説明】
1・・・・ベース銅板
2・・・・金属層
3・・・・酸化クロム層
4・・・・絶縁層
5・・・・銅箔
6・・・・銅箔が除去された部分
7・・・・絶縁層が除去された部分
8・・・・酸化クロム層が部分的に除去された部分
9・・・・クロメート防錆膜が全て除去された部分
10・・・・ビアホール
11・・・・銅メッキ層
12・・・・オーバーハング

Claims (6)

  1. クロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜で被覆された金属板に有機絶縁層を形成した基板の有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝すことを特徴とする基板のクロメート系防錆膜の除去方法。
  2. クロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜で被覆された金属板に有機絶縁層と導電性回路材料を形成した配線基板の導電性材料と有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝すことを特徴とする配線基板のクロメート系防錆膜の除去方法。
  3. 表面にクロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜が被覆された金属板にさらに有機絶縁層を形成してなる基板を加工して得られる配線基板の製造方法において、前記有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝して該部分の防錆膜を除去し、その後金属メッキを行い、有機絶縁層及び露出した金属に金属メッキ層を形成することにより、有機絶縁層に新たに形成された金属メッキ層と基板の金属板を電気的に結合することを特徴とする配線基板の製造方法。
  4. 表面にクロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜が被覆された金属板に、さらに有機絶縁層と導電性材料を形成してなる基板を加工して得られる配線基板の製造方法において、前記導電性材料と有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝して該部分の防錆膜を除去し、その後さらに金属メッキを行い、導電性材料、有機絶縁層、及び露出した金属に金属メッキ層を形成することにより、導電性材料と基板の金属板を電気的に結合することを特徴とする配線基板の製造方法。
  5. 表面にクロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜が被覆された金属板に、さらに有機絶縁層と導電性材料を形成してなる基板を加工して得られる配線基板の製造方法において、前記導電性材料と有機絶縁層を部分的に除去した後、金属板の金属を露出させるに際して、該有機絶縁層を除去した部分に露出した該防錆膜をハロゲンイオンを含んだ溶液あるいはガス中に曝した後、アルカリ性過マンガン酸溶液に曝して該部分の防錆膜を除去し、さらに導電性材料と露出した金属とが導電性ペーストあるいは半田ペーストを用いて電気的に結合されたことを特徴とする配線基板の製造方法。
  6. クロムを含む金属層および酸化クロム層からなるクロメート系防錆膜の酸化クロム層が鱗片状をした結晶であり、1片の大きさが0.05μm以上、1μm以下であり、外観上黒色をしていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の配線基板の製造方法。
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