JPH1187910A - プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents

プリント配線板およびその製造方法

Info

Publication number
JPH1187910A
JPH1187910A JP26284097A JP26284097A JPH1187910A JP H1187910 A JPH1187910 A JP H1187910A JP 26284097 A JP26284097 A JP 26284097A JP 26284097 A JP26284097 A JP 26284097A JP H1187910 A JPH1187910 A JP H1187910A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
insulating layer
resin insulating
metal foil
wiring board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26284097A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP26284097A priority Critical patent/JPH1187910A/ja
Publication of JPH1187910A publication Critical patent/JPH1187910A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板について、樹脂絶縁層を構成
する材料の選択の自由性を確保しつつ、導体回路パター
ンの高密度化を実現する。 【解決手段】 多層配線基板1は、コア基板層2と、3
枚の樹脂絶縁層3a,3b,3cと、導体回路4とを主
に備えている。導体回路4は、コア基板層2上および各
樹脂絶縁層3a,3b,3c上に形成されている。導体
回路4が形成された各樹脂絶縁層3a,3b,3cの表
面は、表面に針状合金粗化層を有する金属箔を圧着し、
その後当該金属箔を溶解除去することにより粗面化され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、プリント配線板お
よびその製造方法、特に、樹脂絶縁層上に導体回路が配
置されたプリント配線板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】集積回路などに用いられる多
層配線基板は、高密度化の要望が年々高まっており、そ
れに対応するための検討が種々加えられている。このう
ち、所謂ビルドアップ多層配線基板は、メッキ膜からな
る導体回路と樹脂絶縁層とが交互にビルドアップされた
多層構造を有するものであり、高密度化に対応し易い多
層配線基板として注目を集めている。
【0003】このようなビルドアップ多層配線基板は、
例えば、特公平4−55555号公報に記載されている
製造方法により製造することができる。具体的には、先
ず、コア基板上に感光性の無電解メッキ用接着剤からな
る絶縁材を塗布し、これを乾燥した後に露光・現像して
バイアホール用開口を有する層間絶縁材層を形成する。
次に、この層間絶縁材層の表面を酸化剤等を用いて粗化
し、これにより形成される粗化面上に所定の回路パター
ンのメッキレジストを配置する。この状態で粗化面上に
無電解メッキ法を適用すると、バイアホール内を含むメ
ッキレジストが配置されていない部分に所定の導体回路
パターンが形成される。そして、このような工程を複数
回繰り返すと、目的とする多層配線基板が得られる。
【0004】上述のビルドアップ多層配線基板は、その
製造工程において層間絶縁材層の表面を酸化剤を用いて
粗化する必要があるため、層間絶縁材層を構成する材料
として特殊なものを用いる必要があり、当該材料の選択
の自由性に乏しい。例えば、上述の公報に記載の製造方
法では、酸化剤に溶解し難い樹脂マトリックス中に酸化
剤に溶解し易い耐熱性樹脂粒子を配合したものを層間絶
縁材層用の材料として用いている。因みに、このような
材料からなる層間絶縁材層は、酸化剤を適用すると耐熱
性樹脂粒子が選択的に溶解するため、粗化面を形成する
ことになる。
【0005】そこで、層間絶縁材層を構成する材料の選
択の自由性を高めることができるビルドアップ多層配線
基板の製造方法として、エンボスロールを用いた圧延処
理により片面にマット処理(粗面化処理)が施された銅
箔を用いる方法が提案されている。この方法では、樹脂
絶縁層上に上述の銅箔のマット処理面を圧着し、その
後、銅箔を全て溶解除去する。この結果、樹脂絶縁層に
は、銅箔のマット処理面が転写され、粗化面が形成され
る。
【0006】ところが、このような方法では、マット処
理により銅箔に形成することができる粗面の凹凸の間隔
が粗く(通常は10μm程度)、結果的に樹脂絶縁層上
に微細な粗面を形成するのは困難である。従って、この
方法により粗面化された樹脂絶縁層上には、高密度の導
体回路パターン、例えば、導体回路パターンの幅(L)
と導体回路パターンの間隔(S)との比率(L/S)が
50/50μm以下の導体回路パターンを形成するのが
困難である。
【0007】本発明の目的は、プリント配線板につい
て、樹脂絶縁層を構成する材料の選択の自由性を確保し
つつ、導体回路パターンの高密度化を実現することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプリント配
線板は、粗化面を有する樹脂絶縁層と、粗化面上に配置
された導体回路とを備えている。粗化面は、表面に針状
合金粗化層を有する金属箔を樹脂絶縁層上に圧着し、そ
の後金属箔を溶解除去することにより形成されている。
【0009】ここで、樹脂絶縁層は、例えば、熱硬化型
ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノール樹脂、ビスマ
レイミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ
樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリフェニレ
ンスルフィド樹脂、液晶ポリマーおよびポリエステル樹
脂からなる群から選ばれた少なくとも1種である。
【0010】また、本発明に係る他のプリント配線板
は、粗化面を有する樹脂絶縁層と、粗化面上に配置され
た導体回路とを備えている。粗化面は、表面をエッチン
グ液により粗化処理した金属箔を樹脂絶縁層上に圧着
し、その後金属箔を溶解除去することにより形成されて
いる。
【0011】ここで、エッチング液は、例えば、有機酸
と第二銅錯体とを含む水溶液、またはNaOH,NaC
lO2およびNa3PO4を含む水溶液からなる酸化液と
NaOHおよびNaBH4を含む水溶液からなる還元液
との2液型である。
【0012】また、樹脂絶縁層は、例えば、熱硬化型ポ
リフェニレンエーテル樹脂、フェノール樹脂、ビスマレ
イミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリフェニレン
スルフィド樹脂、液晶ポリマーおよびポリエステル樹脂
からなる群から選ばれた少なくとも1種である。
【0013】本発明に係るプリント配線板の製造方法
は、表面に針状合金粗化層を有する金属箔を樹脂絶縁層
に圧着するための工程と、金属箔を樹脂絶縁層から溶解
除去するための工程と、金属箔が除去された樹脂絶縁層
上に導体回路を形成するための工程とを含んでいる。
【0014】本発明に係る他のプリント配線板の製造方
法は、エッチング液を用いた処理により形成された粗化
面を有する金属箔を樹脂絶縁層に圧着するための工程
と、金属箔を樹脂絶縁層から溶解除去するための工程
と、金属箔が除去された樹脂絶縁層上に導体回路を形成
するための工程とを含んでいる。
【0015】ここで、エッチング液は、例えば、有機酸
と第二銅錯体とを含む水溶液、またはNaOH,NaC
lO2およびNa3PO4を含む水溶液からなる酸化液と
NaOHおよびNaBH4を含む水溶液からなる還元液
との2液型である。
【0016】
【作用】本発明に係るプリント配線板において、樹脂絶
縁層は、上述のような針状合金粗化層を有する金属箔を
用いて粗化面が形成されているため、当該粗化面の凹凸
が微細である。このため、導体回路は、このような粗化
面を有する樹脂絶縁層上に密に配置され得る。
【0017】また、本発明に係る他のプリント配線板に
おいて、樹脂絶縁層は、上述のようなエッチング液によ
り粗化処理された金属箔を用いて粗化面が形成されてい
るため、当該粗化面の凹凸が微細である。このため、導
体回路は、このような粗化面を有する樹脂絶縁層上に密
に配置され得る。
【0018】本発明に係るプリント配線板の製造方法に
おいて、圧着された金属箔を樹脂絶縁層から溶解除去す
ると、樹脂絶縁層上には、金属箔の針状合金粗化層の凹
凸形状が転写され、これによる微細な粗化面が形成され
る。このため、当該粗化面上に導体回路を形成する際に
は、当該導体回路を密に配置することができ、結果とし
て本発明の製造方法によれば高密度のプリント配線板が
得られる。
【0019】本発明に係る他のプリント配線板の製造方
法において、圧着された金属箔を樹脂絶縁層から溶解除
去すると、樹脂絶縁層上には、エッチング液を用いた処
理により金属箔に形成された微細な凹凸形状が転写さ
れ、これによる微細な粗化面が形成される。このため、
当該粗化面上に導体回路を形成する際には、当該導体回
路を密に配置することができ、結果として本発明によれ
ば高密度のプリント配線板が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1を参照して、本発明の実施の
一形態に係る多層配線基板を説明する。図において、多
層配線基板1は、コア基板層2と、3枚の樹脂絶縁層3
a,3b,3cと、導体回路4とを主に備えている。な
お、理解の便のため、図では各部の厚さを強調してい
る。この点、以下の図2〜図9についても同様である。
【0021】コア基板層2は、ガラスエポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂または
セラミックなどを用いて構成されている。
【0022】各樹脂絶縁層3a,3b,3cは、コア基
板層2上に積層されて一体化されており、各種の樹脂を
用いて構成されている。ここで用いられる樹脂は、電気
絶縁性を呈するものであれば特に限定されるものではな
く、公知の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂およびこれらの
複合体である。
【0023】ここで、好ましい熱硬化性樹脂としては、
耐熱性および電気絶縁性が良好なことから、熱硬化型ポ
リフェニレンエーテル樹脂、フェノール樹脂、ビスマレ
イミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂およびエポキ
シ樹脂を例示することができる。これらの熱硬化性樹脂
は、2種以上が併用されてもよい。一方、好ましい熱可
塑性樹脂としては、誘電率が小さく、また、耐熱性およ
び電気絶縁性が良好なことから、ポリテトラフルオロエ
チレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、液晶ポリ
マーおよびポリエステル樹脂を例示することができる。
これらの熱可塑性樹脂は、2種以上が併用されてもよ
い。
【0024】各樹脂絶縁層3a,3b,3cは、図の上
面が粗化されており、粗化面を有している。なお、粗化
面の状態については、後述する製造方法の欄で詳述す
る。各樹脂絶縁層3a,3b,3cの厚さは、通常、1
0〜100μm程度である。
【0025】導体回路4は、コア基板層2の下面に形成
された第1導体回路パターン4a、コア基板層2の上面
に形成された第2導体回路パターン4b、樹脂絶縁層3
aの上面に形成された第3導体回路パターン4c、樹脂
絶縁層3bの上面に形成された第4導体回路パターン4
dおよび樹脂絶縁層3cの上面に形成された第5導体回
路パターン4eを備えている。各導体回路パターン4
a,4b,4c,4d,4eは、コア基板層2および樹
脂絶縁層3a,3b,3cに形成されたスルーホール5
を介して互いに接続されており、これにより一連の導体
回路4を構成している。なお、コア基板層2に形成され
た第1導体回路パターン4aおよび第2導体回路パター
ン4bは、通常、電源回路を構成する。
【0026】ここで、コア基板層2上に形成された第2
導体回路パターン4bは、樹脂絶縁層3aとの密着性を
高めるために表面が粗化されている。また、各導体回路
パターン4a,4b,4c,4d,4eは、例えば銅、
ニッケルなどの導電性材料を用いて形成されており、厚
さが5〜30μm程度に設定されている。なお、本実施
の形態では、各導体回路パターン4a,4b,4c,4
d,4eが銅を用いて形成されているものとする。
【0027】なお、上述の多層配線基板1において、コ
ア基板層2と樹脂絶縁層3aとの隙間、各樹脂絶縁層3
a,3b,3c間の隙間および各スルーホール5内に
は、電気絶縁性の樹脂が充填されている。
【0028】次に、上述の多層配線基板1の製造方法を
説明する。先ず、図2に示すように、上述のような材料
からなりかつ両面に銅箔2aがラミネートされた板状の
コア基板層2を用意する。そして、図3に示すように、
このコア基板層2の図上面側の銅箔2aの表面を粗化す
る。銅箔2aの粗化方法としては、銅箔2aの表面に後
述するような針状合金粗化層を形成する方法および銅箔
2aを後述する他の実施の形態で利用するようなエッチ
ング液を用いて粗化する方法等を採用することができ
る。なお、このような粗化工程の後、両面の銅箔2a
は、エッチング等の手法により、所定の電源回路パター
ン形状に形成される。
【0029】次に、図4に示すように、コア基板層2の
所定位置にスルーホール5を形成する。スルーホール5
は、例えば、レーザ光やドリルを用いて形成することが
できる。なお、レーザ光としては、炭酸ガスレーザ、紫
外線レーザおよびエキシマレーザなどを用いることがで
きる。形成されたスルーホール5の内周面には、電解メ
ッキや無電解メッキなどの公知のメッキ手法により銅メ
ッキ層を形成する。
【0030】次に、上述のコア基板層2上に積層する樹
脂絶縁層3aを用意する。この樹脂絶縁層3aは、図5
に示すようなフイルム状に形成されており、上述のよう
な樹脂材料を用いて構成されている。なお、上述の樹脂
材料として熱硬化性樹脂を用いる場合、樹脂絶縁層3a
は、半硬化状態に設定しておく。
【0031】次に、このような樹脂絶縁層3aの図上面
に粗化面を形成する。ここでは、先ず、図5に示すよう
な、表面に針状合金粗化層11が設けられた金属箔10
を用意する。ここで、金属箔10としては、例えば、ス
ズ、銅、アルミニウムなどの箔を用いることができる
が、針状合金粗化層11を形成し易いこと、および溶解
除去が容易なことから銅箔を用いるのが好ましい。な
お、銅箔としては、圧延銅箔や電解銅箔を用いることが
でき、また、厚さが12〜70μm程度のものが好まし
い。厚さが12μm未満の場合は、取扱いが困難にな
り、また、樹脂絶縁層3aに対して圧着しにくくなるお
それがる。逆に、70μmを超える場合は、エッチング
時間が長くなるなどの不都合を生じるおそれがある。
【0032】一方、針状合金粗化層11は、金属箔10
の表面に付着した針状の合金からなる層であり、樹脂絶
縁層3aに対して微細な粗化面を形成し易いこと、およ
び溶解除去し易いことから、銅−ニッケル−リンの針状
合金からなるものが好ましい。なお、針状合金粗化層1
1の厚さは、溶解除去が容易なこと、および樹脂絶縁層
3a上に上述の第3導体回路パターン4cを高密度に配
置し易いことから、通常、1〜10μm程度に設定する
のが好ましい。
【0033】上述のような針状合金粗化層11を備えた
金属箔10を製造する場合は、金属箔10の表面にパラ
ジウム触媒を付与した後、金属箔10を針状合金粗化層
11を形成するためのメッキ液中に浸漬する。
【0034】ここで、針状合金粗化層11を上述のよう
な銅−ニッケル−リンの針状合金により形成する場合
は、メッキ液として、錯化剤、銅化合物、ニッケル化合
物および次亜リン酸塩を含むものを用いる。ここで、錯
化剤としては、クエン酸などのヒドロキシカルボン酸が
好ましく用いられる。
【0035】銅−ニッケル−リンの針状合金からなる針
状合金粗化層11を形成するための上述のメッキ液にお
いて、銅イオン濃度、ニッケルイオン濃度、次亜リン酸
イオン濃度および錯化剤濃度は、それぞれ2.2×10
-2〜4.1×10-2mol/l、2.2×10-3〜4.
1×10-3mol/l、0.20〜0.25mol/l
および0.01〜0.2mol/lになるよう調整する
のが好ましい。これらの濃度がこの範囲外の場合は、金
属箔10に対して微細な針状合金粗化層11を形成する
のが困難になり、結果的に樹脂絶縁層3aに対して微細
な粗化面を形成するのが困難になるおそれがある。
【0036】なお、このようなメッキ液として好ましい
ものは、例えば、硫酸銅1〜40g/l、硫酸ニッケル
0.1〜6.0g/l、クエン酸10〜20g/l、次
亜リン酸塩10〜100g/l、ホウ酸10〜40g/
lおよび界面活性剤0.01〜10g/lを含むもので
ある。
【0037】上述の金属箔10を用いて樹脂絶縁層3a
に粗化面を形成する場合は、図5に示すように、樹脂絶
縁層3a上に金属箔10を圧着する。ここでは、金属箔
10の針状合金粗化層11側が樹脂絶縁層3aと対面す
るにように金属箔10を樹脂絶縁層3a上に配置し、通
常、樹脂絶縁層3aを100〜350℃程度に加熱しな
がら1〜100kg/cm2の圧力を加える。このよう
な圧着工程では、例えば、樹脂絶縁層3aと金属箔10
とをステンレス板間に挟んで油圧プレス機により加圧す
る方法、または樹脂絶縁層3aと金属箔10とをローラ
で挟んで加圧する方法などを採用することができる。
【0038】このような圧着工程では、金属箔10に形
成された針状合金粗化層11の微細な凹凸形状が樹脂絶
縁層3aの表面に転写されることになる。
【0039】次に、図6に示すように、金属箔10が圧
着された樹脂絶縁層3aをコア基板層2上に配置して押
圧し、コア基板層2上に樹脂絶縁層3aを固定する。こ
の状態で、絶縁樹脂層3aに圧着された金属箔10を針
状合金粗化層11を含めて全て溶解して除去し、絶縁樹
脂層3aの表面を露出させる。これにより、絶縁樹脂層
3aの表面には、図7に示すように、針状合金粗化層1
1により転写された微細な粗化面3Aが形成される。こ
こで、金属箔10を溶解除去する方法としては、例え
ば、硫酸−過酸化水素混合液、過硫酸アンモニウム,過
硫酸ナトリウム,過硫酸カリウムなどの過硫酸塩の水溶
液、塩化第二銅水溶液、塩化第二鉄水溶液などを用いて
金属箔10を処理する方法を採用することができる。
【0040】なお、金属箔10を導体回路パターンの形
成用に利用せずに全て溶解して除去してしまうのは、金
属箔10の厚さが上述の範囲であるため、これにエッチ
ング処理を施して導体回路パターンを形成しようとして
も形成された導体回路パターンに所謂アンダーカットが
生じてしまうからである。なお、アンダーカットとは、
レジストにより保護された金属層の基材側近傍がエッチ
ング液により侵食される現象を言う。
【0041】次に、樹脂絶縁層3aの所定位置に、図8
に示すようにスルーホール5を形成する。スルーホール
5の形成方法としては、コア基板層2に対してスルーホ
ール5を設ける場合の方法と同様の方法を採用すること
ができる。
【0042】樹脂絶縁層3aにスルーホール5を形成し
た後、図9に示すように樹脂絶縁層3aの粗化面3A上
に第3導体回路パターン4cを形成する。ここでは、所
謂フルアディティブ法やセミアディティブ法により導体
回路パターンを形成することができる。具体的には、フ
ルアディティブ法による場合は、樹脂絶縁層3aの粗化
面3A上に所定の回路パターン形状にメッキレジストを
配置し、その後、樹脂絶縁層3aの粗化面3Aに対して
無電解メッキを施す。一方、セミアディティブ法による
場合は、樹脂絶縁層3aの粗化面3A全面に薄く無電解
メッキを施してから所定の回路パターン形状にメッキレ
ジストを厚く配置し、この状態で電解メッキを施した後
にメッキレジストとメッキレジスト下の無電解メッキ層
とを除去する。
【0043】なお、このような第3導体回路パターン4
cの形成工程では、上述のように樹脂絶縁層3aの粗化
面3Aが微細に形成されているため、第3導体回路パタ
ーン4cを高密度に形成することができる。また、この
工程では、樹脂絶縁層3aに形成したスルーホール5の
内周面にもメッキ層が形成される。
【0044】このようにして第3導体回路パターン4c
が形成された後、樹脂絶縁層3aの粗化面3A上(第3
導体回路パターン4cが形成されていない部分)とスル
ーホール5内に絶縁性の樹脂を配置し、樹脂絶縁層3a
の表面を平滑にする。その後、上述の工程を繰り返して
樹脂絶縁層3bおよび樹脂絶縁層3cを順に積層する
と、目的とする多層配線基板1が得られる。なお、樹脂
絶縁層3a上に樹脂絶縁層3bを形成する場合は、樹脂
絶縁層3a上に形成された第3導体回路パターン4cの
表面を粗化しておくのが好ましい。この粗化方法として
は、例えば、コア基板層2の銅箔2の粗化方法と同様の
方法を採用することができる。
【0045】[他の実施の形態] (1)前記実施の形態では、金属箔10の表面を粗化す
るために針状合金粗化層11を形成したが、金属箔10
は、エッチング処理により表面が粗化されていてもよ
い。この場合、エッチング液としては、有機酸と第二
銅錯体とを含む水溶液、またはNaOH,NaClO
2およびNa3PO4を含む水溶液からなる酸化液と、N
aOHおよびNaBH4を含む水溶液からなる還元液と
の2液型が用いられる。
【0046】ここで、のエッチング液に用いられる第
二銅錯体は、アゾール類の銅錯体が好ましい。アゾール
類の銅錯体は、金属箔10を酸化するための酸化剤とし
て作用する。なお、このような銅錯体を形成するアゾー
ル類としては、ジアゾール類、トリアゾール類、テトラ
ゾール類を用いるのが好ましい。特に、イミダゾール、
2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2
−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミ
ダゾール、2−ウンデシルイミダゾールなどを用いるの
が好ましい。
【0047】一方、有機酸としては、銅錯体を溶解する
ことができるものであれば特に限定されるものではな
く、各種のものを利用することができる。具体的には、
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン
酸、アクリル酸、クロトン酸、シュウ酸、マロン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、マレイン酸、安息香酸、グリコー
ル酸、乳酸、リンゴ酸、スルファミン酸を例示すること
ができる。
【0048】このようなエッチング液において、第二銅
錯体の割合は1〜15重量%に設定するのが好ましい。
この割合が1重量%未満の場合は、エッチング液により
金属箔10を酸化して溶解するのが困難になり、金属箔
10の表面に微細な凹凸からなる粗面を形成するのが困
難になるおそれがある。逆に、15重量%を超える場合
は、エッチング液が不安定になるおそれがある。また、
有機酸の割合は、0.1〜30重量%に設定するのが好
ましい。この割合が0.1重量%未満の場合は、第二銅
錯体により酸化された金属を溶解するのが困難になるお
それがある。
【0049】このエッチング液には、銅の溶解やアゾー
ル類によるの酸化作用を補助させることを目的として、
フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオンなどのハロゲン
イオンを添加してもよい。このようなハロゲンイオン
は、塩酸や塩化ナトリウムなどのハロゲン化物をエッチ
ング液中に加えることにより添加することができる。な
お、ハロゲンイオン濃度は、金属箔10と樹脂絶縁層3
aとの圧着時の密着性を高めるために、通常、0.01
〜20重量%に設定するのが好ましい。
【0050】上述のエッチング液は、水中に第二銅錯
体、有機酸および必要に応じてハロゲン化物を所定の割
合で添加して溶解することにより調製することができ
る。
【0051】このようなエッチング液は、例えば、スプ
レーやバブリングなどの酸素共存条件下で金属箔10に
適用する。ここで、金属箔10が銅箔の場合、エッチン
グ液は下記の反応式で示すように作用し、金属箔10の
表面に微細な粗化面を形成する。なお、式中、Aはキレ
ート剤として作用する錯化剤を示し、また、nは配位数
である。
【0052】
【化1】
【0053】この反応式から明らかなように、生成した
第一銅錯体は、有機酸の作用により溶解し、酸素と結合
して再び第二銅錯体となって、銅、すなわち金属箔10
の酸化に寄与することになる。
【0054】一方、のエッチング液は、上述のように
NaOH,NaClO2およびNa3PO4を含む水溶液
からなる酸化液(黒化液)と、NaOHおよびNaBH
4を含む水溶液からなる還元液との2液からなる。ここ
で、酸化液中に含まれる上述の成分の含有量は、例え
ば、NaOHが1〜20g/l,NaClO2が30〜
50g/lおよびNa3PO4が1〜10g/lのように
設定されるのが好ましい。一方、還元液中に含まれる上
述の成分の含有量は、例えば、NaOHが1〜20g/
lおよびNaBH4が1〜10g/lのように設定され
るのが好ましい。
【0055】このようなエッチング液を用いて金属箔1
0の表面を粗化する場合は、先ず、金属箔10に対して
酸化液を適用し、次に金属箔10に対して還元液を適用
する。ここで、金属箔10が銅箔の場合、酸化液が金属
箔10の表面を酸化してエッチングすることにより金属
箔10の表面に酸化第二銅の粗面を形成し、次に還元剤
がその表面を金属銅に還元することにより、金属箔10
の表面に微細な粗化面を形成し得る。
【0056】なお、上述のようなまたはのエッチン
グ液により金属箔10をエッチングする場合は、金属箔
10を樹脂絶縁層3aから溶解除去し易いこと、および
樹脂絶縁層3aに対して高密度の導体回路パターンを形
成可能な程度の深さの微細な粗化面を形成することがで
きることから、エッチング量を1〜10μmに設定する
のが好ましい。
【0057】上述のまたはのエッチング液によりエ
ッチングされた金属箔10は、前記実施の形態で用い
た、針状合金粗化層11を有する金属箔10に代えて用
いられ、樹脂絶縁層3aに対して微細な粗化面を形成す
ることができる。
【0058】なお、この実施の形態で用いる金属箔10
は、前記実施の形態の場合と同様にスズ、銅、アルミニ
ウムなどであるが、上述のエッチング液によりエッチン
グし易い点、および樹脂絶縁層3aからの溶解除去が容
易な点で銅箔が好ましい。また、銅箔としては、エッチ
ング液により微細な粗化面が形成され易いことから、電
解銅箔を用いるのが好ましい。
【0059】(2)前記実施の形態では、樹脂絶縁層3
aを形成するための樹脂フイルムを用意し、この樹脂フ
イルムに金属箔10を圧着したが、本発明はこれに限定
されない。例えば、樹脂絶縁層3aは、コア基材層2上
に所定の樹脂を直接配置することにより形成され、その
後金属箔10を圧着することにより表面が粗化されても
よい。
【0060】(3)前記実施の形態では、コア基板層2
として銅箔2aがラミネートされた銅張積層板を用い、
その銅箔2aをエッチングすることにより第1導体回路
パターン4aおよび第2導体回路パターン4bを形成し
たが、本発明はこれに限定されない。例えば、ガラスエ
ポキシ基板、ポリイミド樹脂基板、セラミック基板、金
属基板などの表面に無電解メッキ用接着剤層を形成し、
この接着剤層の表面を粗化した後に無電解メッキを施し
た場合も本発明を同様に実施することができる。
【0061】(4)前記実施の形態では、コア基板層2
の第2導体回路パターン4b表面を針状合金粗化層の形
成により粗化したが、この場合、この粗化層にはスズに
よる置換メッキを施してスズ金属被覆層を形成してもよ
い。このようなスズ金属被覆層を形成した場合は、第2
導体回路パターン4b部分での局部電池反応を抑制する
ことができ、針状合金粗化層や第2導体回路パターン4
bの溶解を抑制することができる。
【0062】なお、このようなスズ金属被覆層を形成す
る場合には、ホウフッ化スズ−チオ尿素液や塩化スズ−
チオ尿素液を使用するのが好ましい。これによれば、銅
とスズ間の置換反応により、0.1〜2μm程度のスズ
金属被覆層を形成することができる。
【0063】
【実施例】実施例1 (1)市販の圧延銅箔(厚さ=18μm)を用意し、そ
の片面に塩化パラジウムと有機酸とからなる触媒溶液に
よる処理を施してパラジウム触媒を付与した。この触媒
を活性化した後、硫酸銅8g/l、硫酸ニッケル0.6
g/l、クエン酸15g/l、次亜リン酸ナトリウム2
9g/l、ホウ酸31g/lおよび界面活性剤0.1g
/lを含むpH=9の無電解メッキ浴中に圧延銅箔を浸
漬し、メッキ処理を実施した。これにより、片面に銅−
ニッケル−リンの針状合金からなる厚さが5μmの粗化
層が形成された銅箔を得た。
【0064】(2)一方、厚さ18μmの銅箔がラミネ
ートされた厚さ1mmのビスマレイミド−トリアジン樹
脂製基板を用意し、この基板を水洗した。この基板の銅
箔に対し、(1)の場合と同様にして銅−ニッケル−リ
ンの針状合金からなる粗化層を形成した。この粗化層に
対し、ホウフッ化スズ0.1mol/lおよびチオ尿素
1.0mol/lを含む水溶液を利用して、温度=50
℃、pH=1.2の条件下で銅−スズ置換反応させ、厚
さが0.3μmのスズ金属被膜層を形成した。
【0065】(3)樹脂絶縁フイルムとして厚さが60
μmでありかつ半硬化状態の熱硬化型ポリフェニレンエ
ーテル樹脂フイルム(旭化成株式会社の商品名“PC
C”)を用意し、これを(2)で用意した基板の銅箔の
粗化層上に配置した。そして、基板上に配置された樹脂
絶縁フイルム上に、(1)で用意した銅箔を粗化層側が
樹脂絶縁フイルム側になるよう積層した。この状態で基
板、樹脂絶縁フイルムおよび銅箔を200℃に加熱しな
がら20kg/cm2の圧力で圧着し、同時に樹脂絶縁
フイルムを熱硬化させた。
【0066】(4)次に、樹脂絶縁フイルム上に圧着さ
れた銅箔を硫酸−過酸化水素混合水溶液を用いて全て溶
解除去し、樹脂絶縁フイルムを露出させた。この樹脂絶
縁フイルムの表面には、銅箔に形成された銅−ニッケル
−リンの針状合金からなる粗化層が転写され、微細な粗
化面が形成されていた。この粗化面の電子顕微鏡写真を
図10に示す。
【0067】(5)次に、樹脂絶縁フイルムに対して紫
外線レーザを照射し、孔径が30μmのスルーホール用
貫通孔を形成した。その後、樹脂絶縁フイルムの粗化面
およびスルーホール用貫通孔の内周面にパラジウム触媒
を付着させた。
【0068】(6)ビスマレイミド−トリアジン樹脂製
基板と樹脂絶縁フイルムとからなる(5)の積層体を下
記の組成の無電解メッキ浴中に浸漬し、70℃で30分
間メッキ処理を施した。これにより、樹脂絶縁フイルム
の粗化面上に、厚さが0.7μmの無電解銅メッキ膜を
形成した。
【0069】 エチレンジアミン四酢酸(EDTA):150g/l 硫酸銅:20g/l ホルムアルデヒド:30ml/l 水酸化ナトリウム:40g/l α,α’−ビピリジル:80mg/l ポリエチレングリコール:0.1g/l
【0070】なお、形成した無電解銅メッキ膜は、50
℃で1時間、100℃で30分、120℃で30分およ
び150℃で2時間それぞれ加熱処理した。
【0071】(7)(6)で形成された無電解銅メッキ
膜に市販の感光性ドライフイルムを貼り付け、この上に
所定の形状のマスクを載置した。なお、ここで用いたマ
スクは、導体回路のライン/スペース(L/S)が20
/20μmおよび10/10μmの高密度に設定された
ものである。この状態で100mJ/cm2の条件で露
光し、次いで0.8%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現
像処理することにより、厚さが20μmのメッキレジス
トを形成した。
【0072】(8)次に、下記の電解メッキ液を用意
し、これを用いて無電解銅メッキ膜上に厚さが20μm
の電解銅メッキ膜をさらに形成した。なお、電解メッキ
は、電流密度=1A/dm2、時間=30分、温度=室
温の条件下で実施した。
【0073】硫酸:180g/l 硫酸銅:80g/l 添加剤(アトテックジャパン社の商品名“カパラシドG
L”):1ml/l
【0074】なお、形成された電解銅メッキ膜は、50
℃で30分、80℃で30分、100℃で30分、12
0℃で30分および150℃で5時間それぞれ加熱処理
した。
【0075】(9)メッキレジストを5%水酸化カリウ
ム水溶液を用いて除去した後、メッキレジストの下層に
ある無電解銅メッキ膜を硫酸と過酸化水素との混合水溶
液を用いたエッチング処理により除去した。この結果、
樹脂絶縁フイルム上およびスルーホール内に無電解銅メ
ッキ膜と電解銅メッキ膜とからなる厚さが18μmの導
体回路が得られた。なお、樹脂フイルム上に形成された
導体回路は、(6)で用いたマスクの通り、ライン/ス
ペース(L/S)が20/20μmおよび10/10μ
mの高密度に設定されていた。
【0076】このようにして得られたプリント配線板を
800g/lのクロム酸中に70℃で3分間浸漬し、導
体回路間に残留している無電解メッキ用接着剤層表面を
1μmエッチング処理して表面のパラジウム触媒を除去
した。
【0077】実施例2 下記の3点を除いて実施例1の場合と同様に操作し、プ
リント配線板を得た。このプリント配線板では、実施例
1の場合と同様に、導体回路のライン/スペース(L/
S)が20/20μmおよび10/10μmの高密度に
設定されていた。
【0078】(1)市販の電解銅箔(厚さ=18μm)
の片面に第二銅錯体および有機酸からなるエッチング液
(メック株式会社の商品名“メックエッチボンド”)を
スプレーし、深さが5μmの粗化層を形成した。この電
解銅箔を実施例1で用いた銅箔に代えて利用した。
【0079】(2)樹脂絶縁フイルムとして、厚さが6
0μmのポリテトラフルオロエチレン樹脂フイルム(デ
ュポン社の商品名“テフロン”)を実施例1で用いた熱
硬化型ポリフェニレンエーテル樹脂フイルムに代えて利
用した。
【0080】(3)(2)のポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂フイルム上に(1)の電解銅箔を粗化層側が対面
するように載置し、330℃に加熱しながら20kg/
cm2の圧力で圧着した。その後、この積層体を実施例
1の(2)で調製されたビスマレイミド−トリアジン樹
脂製基板上に配置し、330℃に加熱しながら20kg
/cm2の圧力で圧着した。
【0081】なお、この実施例において、電解銅箔を溶
解除去した後にポリテトラフルオロエチレン樹脂フイル
ム表面に形成される粗化面は、電解銅箔側の粗化層と同
様に微細に形成されていた。この粗化面の電子顕微鏡写
真を図11に示す。
【0082】実施例3 実施例2の(1)で用いたエッチング液をNaOH(1
0g/l),NaClO2(40g/l)およびNa3
4(6g/l)を含む水溶液からなる酸化液(黒化
浴)と、NaOH(10g/l)およびNaBH4(6
g/l)を含む水溶液からなる還元液との2液型に変更
した点以外は実施例2と同様に操作し、プリント配線板
を得た。このプリント配線板では、実施例1の場合と同
様に、導体回路のライン/スペース(L/S)が20/
20μmおよび10/10μmの高密度に設定されてい
た。
【0083】
【発明の効果】本発明のプリント配線基板は、樹脂絶縁
層の粗化面を上述の様な金属箔を用いて形成しているの
で、樹脂絶縁層を構成する材料の選択の自由性を確保し
つつ、導体回路パターンの高密度化を実現することがで
きる。
【0084】また、本発明に係るプリント配線基板の製
造方法では、上述のような針状合金粗化層を有する金属
箔または特定のエッチング液で処理された金属箔を樹脂
絶縁層に圧着し、当該樹脂絶縁層の表面を粗化している
ので、樹脂絶縁層を構成する材料の選択の自由性を確保
しつつ、導体回路パターンの密度が高いプリント配線基
板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る多層配線基板の縦
断面図。
【図2】前記多層配線基板を製造するための一工程を示
す図。
【図3】前記多層配線基板を製造するための他の工程を
示す図。
【図4】前記多層配線基板を製造するためのさらに他の
工程を示す図。
【図5】前記多層配線基板を製造するためのさらに他の
工程を示す図。
【図6】前記多層配線基板を製造するためのさらに他の
工程を示す図。
【図7】前記多層配線基板を製造するためのさらに他の
工程を示す図。
【図8】前記多層配線基板を製造するためのさらに他の
工程を示す図。
【図9】前記多層配線基板を製造するためのさらに他の
工程を示す図。
【図10】実施例1で用いた樹脂絶縁フイルムの粗化面
の電子顕微鏡写真。
【図11】実施例2で用いた樹脂絶縁フイルムの粗化面
の電子顕微鏡写真。
【符号の説明】
1 多層配線基板 3a,3b,3c 樹脂絶縁層 3A 粗化面 4c,4d,4e 導体回路パターン 10 金属箔 11 針状合金粗化層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗化面を有する樹脂絶縁層と、 前記粗化面上に配置された導体回路とを備え、 前記粗化面は、表面に針状合金粗化層を有する金属箔を
    前記樹脂絶縁層上に圧着し、その後前記金属箔を溶解除
    去することにより形成されている、プリント配線板。
  2. 【請求項2】前記樹脂絶縁層は、熱硬化型ポリフェニレ
    ンエーテル樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド−ト
    リアジン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリテ
    トラフルオロエチレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド
    樹脂、液晶ポリマーおよびポリエステル樹脂からなる群
    から選ばれた少なくとも1種である、請求項1に記載の
    プリント配線板。
  3. 【請求項3】粗化面を有する樹脂絶縁層と、 前記粗化面上に配置された導体回路とを備え、 前記粗化面は、表面をエッチング液により粗化処理した
    金属箔を前記樹脂絶縁層上に圧着し、その後前記金属箔
    を溶解除去することにより形成されている、プリント配
    線板。
  4. 【請求項4】前記エッチング液は、有機酸と第二銅錯体
    とを含む水溶液、またはNaOH,NaClO2および
    Na3PO4を含む水溶液からなる酸化液とNaOHおよ
    びNaBH4を含む水溶液からなる還元液との2液型で
    ある、請求項3に記載のプリント配線板。
  5. 【請求項5】前記樹脂絶縁層は、熱硬化型ポリフェニレ
    ンエーテル樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド−ト
    リアジン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリテ
    トラフルオロエチレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド
    樹脂、液晶ポリマーおよびポリエステル樹脂からなる群
    から選ばれた少なくとも1種である、請求項3または4
    に記載のプリント配線板。
  6. 【請求項6】表面に針状合金粗化層を有する金属箔を樹
    脂絶縁層に圧着するための工程と、 前記金属箔を前記樹脂絶縁層から溶解除去するための工
    程と、 前記金属箔が除去された前記樹脂絶縁層上に導体回路を
    形成するための工程と、を含むプリント配線板の製造方
    法。
  7. 【請求項7】エッチング液を用いた処理により形成され
    た粗化面を有する金属箔を樹脂絶縁層に圧着するための
    工程と、 前記金属箔を前記樹脂絶縁層から溶解除去するための工
    程と、 前記金属箔が除去された前記樹脂絶縁層上に導体回路を
    形成するための工程と、を含むプリント配線板の製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記エッチング液は、有機酸と第二銅錯体
    とを含む水溶液、またはNaOH,NaClO2および
    Na3PO4を含む水溶液からなる酸化液とNaOHおよ
    びNaBH4を含む水溶液からなる還元液との2液型で
    ある、請求項7に記載のプリント配線板の製造方法。
JP26284097A 1997-09-09 1997-09-09 プリント配線板およびその製造方法 Pending JPH1187910A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26284097A JPH1187910A (ja) 1997-09-09 1997-09-09 プリント配線板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26284097A JPH1187910A (ja) 1997-09-09 1997-09-09 プリント配線板およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1187910A true JPH1187910A (ja) 1999-03-30

Family

ID=17381356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26284097A Pending JPH1187910A (ja) 1997-09-09 1997-09-09 プリント配線板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1187910A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006196863A (ja) * 2004-12-14 2006-07-27 Mitsubishi Gas Chem Co Inc プリント配線板の製造法
JP2009272608A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 印刷回路基板及びその製造方法
JP2010109396A (ja) * 2010-02-17 2010-05-13 Ibiden Co Ltd プリント配線板の製造方法
US7820274B2 (en) 2006-05-30 2010-10-26 Nof Corporation Prepreg and conductive layer-laminated substrate for printed wiring board
JP2011040728A (ja) * 2009-07-14 2011-02-24 Ajinomoto Co Inc 銅張積層板
JP2012039111A (ja) * 2010-08-03 2012-02-23 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd メッキ層の形成方法及びこれを用いた回路基板の製造方法
JP2015090980A (ja) * 2013-11-04 2015-05-11 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 複合金属フィルムおよびこれを用いるプリント回路基板の回路パターン形成方法
CN115008142A (zh) * 2022-04-27 2022-09-06 宁波福至新材料有限公司 一种印刷板式换热器芯板的制备方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006196863A (ja) * 2004-12-14 2006-07-27 Mitsubishi Gas Chem Co Inc プリント配線板の製造法
US7820274B2 (en) 2006-05-30 2010-10-26 Nof Corporation Prepreg and conductive layer-laminated substrate for printed wiring board
JP2009272608A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 印刷回路基板及びその製造方法
US8215010B2 (en) 2008-05-09 2012-07-10 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Method of manufacturing a printed circuit board
JP2011040728A (ja) * 2009-07-14 2011-02-24 Ajinomoto Co Inc 銅張積層板
JP2010109396A (ja) * 2010-02-17 2010-05-13 Ibiden Co Ltd プリント配線板の製造方法
JP2012039111A (ja) * 2010-08-03 2012-02-23 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd メッキ層の形成方法及びこれを用いた回路基板の製造方法
JP2015090980A (ja) * 2013-11-04 2015-05-11 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 複合金属フィルムおよびこれを用いるプリント回路基板の回路パターン形成方法
CN115008142A (zh) * 2022-04-27 2022-09-06 宁波福至新材料有限公司 一种印刷板式换热器芯板的制备方法
CN115008142B (zh) * 2022-04-27 2024-05-03 宁波福至新材料有限公司 一种印刷板式换热器芯板的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1667506B1 (en) Electroless plating process and printed circuit board
JP3067021B2 (ja) 両面配線基板の製造方法
JPH1187928A (ja) 多層プリント配線板
JP3752161B2 (ja) プリント配線基板の銅表面粗化方法ならびにプリント配線基板およびその製造方法
AU2005215630A1 (en) Method for zinc coating aluminum
JP2007235165A (ja) 多層プリント配線板
KR100556818B1 (ko) 다층 프린트 배선판 및 그 제조방법
JPH06318783A (ja) 多層回路基板の製造方法
JPH1187910A (ja) プリント配線板およびその製造方法
JP5467009B2 (ja) レジスト形成配線基板及び電子回路の製造方法
JP3953252B2 (ja) クロメート系防錆膜の除去方法および配線基板の製造方法
JP3373406B2 (ja) プリント配線板およびその製造方法
JP2000261149A (ja) 多層プリント配線板およびその製造方法
JP2003204138A (ja) プリント配線板の製造方法
JP3359550B2 (ja) 多層プリント配線板およびその製造方法
JPH11243279A (ja) フィルドビア構造を有する多層プリント配線板
JP4282134B2 (ja) プリント配線板の製造方法
JPH11243280A (ja) フィルドビア構造を有する多層プリント配線板
JPH05167248A (ja) プリント配線板の製造方法
JP2002266087A (ja) 銅のエッチング液およびそれを用いたプリント配線板の製造方法
JPH1117336A (ja) 多層プリント配線板およびその製造方法
JPH11243278A (ja) フィルドビア構造を有する多層プリント配線板
JP2000183495A (ja) 導体回路の形成方法およびプリント配線板の製造方法
JP3626022B2 (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP3185516B2 (ja) 多層配線板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040323

A521 Written amendment

Effective date: 20040524

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20041019

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02