JP3373406B2 - プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents

プリント配線板およびその製造方法

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JP3373406B2 JP28050097A JP28050097A JP3373406B2 JP 3373406 B2 JP3373406 B2 JP 3373406B2 JP 28050097 A JP28050097 A JP 28050097A JP 28050097 A JP28050097 A JP 28050097A JP 3373406 B2 JP3373406 B2 JP 3373406B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板お
よびその製造方法に関し、層間樹脂絶縁層と導体回路と
の密着性および導体回路間の絶縁性に優れ、低コストで
短納期化を図ることのできるプリント配線板とその製造
方法について提案する。
【0002】
【従来の技術】従来、絶縁層と導体回路の密着性を改善
した回路基板として、特公昭56-37719号公報では、絶縁
層上に、クロムなどをスパッタリングし、さらにその上
に、電解めっき用導電層としての銅層をスパッタリング
にて形成し、この銅層上に電解めっきにより導体回路を
形成してなる回路基板が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この回
路基板では、絶縁層との密着性を改善するために導体回
路下に形成されるクロム層や電解めっき用導電層として
の銅層は、絶縁層を被覆するまでスパッタリングなどの
気相プロセスで成膜することになる。そのため、上記提
案の回路基板は、コストや納期の点で問題があった。ま
た一方で、上記回路基板は、スパッタで絶縁層表面に打
ち込まれるクロム層が除去されにくいので、導体回路間
の絶縁性に問題があった。
【0004】本発明は、従来技術が抱える上記問題を解
消するためになされたものである。その主たる目的は、
層間樹脂絶縁層と導体回路の密着性を損なうことなく、
導体回路間の絶縁性に優れ、低コストで短納期化を図る
ことのできるプリント配線板を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、上記プリント配線板を有利に
製造することのできる方法を提案することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨構成は以下
のとおりである。 (1) 基板上に導体回路と層間樹脂絶縁層とが交互に積
層形成され、導体回路同士がバイアホールを介して電気
的接続されてなるプリント配線板において、前記層間樹
脂絶縁層はフッ素樹脂からなり、その層間樹脂絶縁層の
表面には、Ag、Pt、Au、Ti、CuおよびNiか
ら選ばれる少なくとも1種の金属からなる金属核が、6
〜10μg/cm 2 の付着量で化学的に結合しあるいは物
理的 に打ち込まれており、層間樹脂絶縁層上には、前記
金属核と結合しためっき膜からなるバイアホールを含ん
だ導体回路が形成されていることを特徴とするプリント
配線板である。
【0006】(2) 基板上に導体回路と層間樹脂絶縁層
とが交互に積層形成され、導体回路同士がバイアホール
を介して電気的接続されてなるプリント配線板を製造す
る方法において、前記層間樹脂絶縁層をフッ素樹脂から
形成し、その層間樹脂絶縁層の表面には、Ag、Pt、
Au、Ti、CuおよびNiから選ばれる少なくとも1
種の金属からなる金属核を、6〜10μg/cm 2 の付着
量で化学的に結合しあるいは物理的に打ち込んだ後、そ
の金属核を触媒としてめっきを行なうことにより、バイ
アホールを含んだ導体回路を形成することを特徴とする
プリント配線板の製造方法である。上記製造方法におい
、CVD(化学蒸着:Chemical Vaper Deposition )
法、PVD(物理蒸着:Pysical Vaper Deposition )
法により、金属核を、層間樹脂絶縁層の表面に化学的に
結合しもしくは物理的に打ち込むことが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、層間樹脂絶縁層の表面
に、金属核が化学的に結合しあるいは物理的に打ち込ま
れており、かつこの金属核を触媒核として形成されるめ
っき膜が、バイアホールを含んだ導体回路として形成さ
れている点に特徴がある。これにより、本発明における
バイアホールを含んだ導体回路は、めっき膜が層間樹脂
絶縁層表面に強固に付着した金属核と結合するので、
樹脂絶縁層の表面を粗化しなくても、その表面に密着
する。
【0008】また、層間樹脂絶縁層として、フッ素樹脂
などの耐薬品性に優れた樹脂を採用すると、前述のよう
にして層間樹脂絶縁層表面に強固に付着させた金属核が
容易に除去されない場合があり、導体回路間の絶縁信頼
性は低下しやすい。この点、本発明では、金属核の付着
量を6〜10μg/cm 2 の範囲に調整することにより、その
ような絶縁信頼性の低下を防止することができる。
【0009】前記金属核は、Ag、Pt、Au、Ti、
CuおよびNiから選ばれる少なくとも1種の金属から
なることが望ましい。これらは、無電解めっきの触媒核
として優れているからである。
【0010】前記層間樹脂絶縁層としては、熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂と熱可塑性樹
脂の複合体を使用できる。これらのうち、熱硬化性樹脂
としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール
樹脂、熱硬化性ポリフェニレンエーテル(PPE)など
が使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリスルフォン(PS
F)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、熱可塑型
ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルスル
フォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポ
リフェニレンスルフォン(PPES)、4フッ化エチレ
ン6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、4フッ化エ
チレンパーフロロアルコキシ共重合体(PFA)、ポリ
エチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)、ポリオレフィン系樹脂などが使
用できる。熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の複合体として
は、エポキシ樹脂−PES、エポキシ樹脂−PSF、エ
ポキシ樹脂−PPS、エポキシ樹脂−PPESなどが使
用できる。
【0011】以下、本発明にかかるプリント配線板を製
造する一方法について説明する。 (1) まず、基板にドリルで貫通孔を明け、貫通孔の壁
面および銅箔表面に無電解めっきを施してスルーホール
を形成する。基板としては、ガラスエポキシ基板やポリ
イミド基板、ビスマレイミド−トリアジン樹脂基板、フ
ッ素樹脂基板などの樹脂基板、あるいはこれらの樹脂基
板の銅張積層板、セラミック基板、金属基板などを用い
ることができる。特に、誘電率を考慮する場合は、両面
銅張フッ素樹脂基板を用いることが好ましい。この基板
は、片面が粗化された銅箔をポリテトラフルオロエチレ
ン等のフッ素樹脂基板に熱圧着したものである。無電解
めっきとしては銅めっきがよい。フッ素樹脂基板のよう
にめっきのつきまわりが悪い基板の場合は、有機金属ナ
トリウムからなる前処理剤(潤工社製、商品名:テトラ
エッチ)、プラズマ処理などの表面改質を行う。
【0012】次に、厚付けのために電解めっきを行う。
この電解めっきとしては銅めっきがよい。そしてさら
に、スルーホール内壁および電解めっき膜表面を粗化処
理して粗化層を設けてもよい。この粗化層には、黒化
(酸化)−還元処理によるもの、有機酸と第二銅錯体の
混合水溶液をスプレー処理して形成したもの、あるいは
銅−ニッケル−リン針状合金めっきによるものがある。
なお、必要に応じてスルーホール内に導電ペーストを充
填し、この導電ペーストを覆う導体層を電解めっきにて
形成することもできる。
【0013】(2) 前記(1) の処理を終えた基板上に、
層間樹脂絶縁層を形成する。層間樹脂絶縁層としては、
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂と
熱可塑性樹脂の複合体を使用できる。この層間樹脂絶縁
層は、これらの樹脂の未硬化液を塗布したり、フィルム
状の樹脂を熱圧してラミネートすることにより形成され
る。
【0014】(3) 次に、この樹脂絶縁層に被覆される
下層の導体回路との電気的接続を確保するために上記層
間樹脂絶縁層に開口を設ける。この開口の穿孔は、層間
樹脂絶縁層が感光性樹脂からなる場合は、露光、現像処
理にて行い、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂からなる場合
は、レーザ光にて行う。このとき、使用されるレーザ光
としては、炭酸ガスレーザ、紫外線レーザ、エキシマレ
ーザなどがある。レーザ光にて孔明けした場合は、デス
ミア処理を行ってもよい。このデスミア処理は、クロム
酸、過マンガン酸塩などの水溶液からなる酸化剤を使用
して行うことができ、また酸素プラズマ、CF4 と酸素
の混合プラズマなどで処理してもよい。特にCF4 と酸
素の混合プラズマは、樹脂表面に親水性基を導入するこ
とができ、後のCVDやPVD処理がしやすいため、有
利である。
【0015】(4) 開口を形成した層間樹脂絶縁層の表
面に、金属核を、CVD処理やPVD処理にて化学的に
結合させるかあるいは物理的に打ち込む。CVD処理と
しては、アリルシクロペンタジフェニルパラジウム、ジ
メチルゴールドアセチルアセトネート、スズテトラメチ
ルアクリロニトリル、ジコバルトオクタカルボニルアク
リロニトリルなどのMO(メタルオーガニック)を供給
材料とするPE−CVD(Plasma Enhanced CVD )など
が具体的に挙げられる。また、PVD処理としては、ス
パッタリング、イオンビームスパッタリングなどの蒸着
法が具体的に挙げられる。この金属核の付着量は、6〜1
0μg/cm 2 の範囲に調整する。導体回路間の絶縁信頼
性を確保するためである。
【0016】(5) 前記(4) の金属核を触媒として、層
間樹脂絶縁層の表面に無電解めっきを施し、全面に無電
解めっき膜を形成する。この無電解めっきは銅めっきが
最適であり、無電解めっき膜の厚みは、 0.1〜5μmが
よい。この理由は、後に行う電解めっきの導電層として
の機能を損なうことなく、エッチング除去できるように
するためである。
【0017】(6) 次に、無電解めっき膜上にめっきレ
ジストを形成する。このめっきレジストは、感光性ドラ
イフィルムをラミネートして露光、現像処理して形成さ
れる。さらに、電解めっきを行い、導体回路部分を厚付
けする。電解めっき膜は、5〜30μmがよい。そしてさ
らに、めっきレジストを剥離した後、そのめっきレジス
ト下の無電解めっき膜をエッチングにて溶解除去して独
立した導体回路とし、必要に応じて前記 (2)〜(6) の工
程を繰り返すことにより、プリント配線板を製造する。
エッチング液としては、硫酸−過酸化水素の水溶液、過
硫酸アンモニウムや過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム
などの過硫酸塩水溶液、塩化第二鉄や塩化第二銅の水溶
液がよい。
【0018】前述したプリント配線板の製造方法では、
導体回路をセミアディティブ法にて形成したが、本発明
では、導体回路をフルアディティブ法にて形成すること
ができる。このフルアディティブ法は、層間樹脂絶縁層
の表面に、金属核を、CVD処理やPVD処理にて化学
的に結合させるかあるいは物理的に打ち込んだ後、感光
性ドライフィルムをラミネートするかあるいは液状の感
光性樹脂を塗布し、露光、現像処理してめっきレジスト
を設け、レジスト非形成部分に厚付けの無電解めっきを
施して導体回路を形成する方法である。このような方法
でも、めっきレジスト下の金属核量を6〜10μg/cm 2
の範囲に調整することにより、導体回路間の絶縁信頼性
を確保できる。以下、実施例をもとに説明する。
【0019】
【実施例】(実施例1) (1) 厚さ0.8mm のポリテトラフルオロエチレン樹脂
(以下、商品名:テフロンと略記する)基板1に、基板
側の片面が粗化された厚さ18μmの銅箔2がラミネート
されている銅張積層板(松下電工製、商品名:R4737)
を出発材料とした(図1(a) 参照)。まず、この銅張積
層板をドリル削孔し、内壁面を有機金属ナトリウムから
なる改質剤(潤工社製、商品名:テトラエッチ)で処理
して表面の濡れ性を改善した(図1(b) 参照)。
【0020】次に、パラジウム−スズコロイドを付着さ
せ、下記組成で無電解めっきを施して、基板全面に 0.7
μmの無電解めっき膜を形成した。 〔無電解めっき水溶液〕 EDTA 150 g/l 硫酸銅 20 g/l HCHO 30 ml/l NaOH 40 g/l α、α’−ビピリジル 80 mg/l PEG 0.1 g/l 〔無電解めっき条件〕 70℃の液温度で30分
【0021】さらに、以下の条件で電解銅めっきを施
し、厚さ15μmの電解銅めっき膜を形成した(図1 (c)
参照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アトテックジャパン製、商品名:カパラシドGL) 1 ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1 A/dm2 時間 30分 温度 室温
【0022】(2) 全面に無電解銅めっき膜と電解銅め
っき膜からなる導体(スルーホール3を含む)を形成し
た基板を、水洗いし、乾燥した後、NaOH(10g/l)、
NaClO2(40g/l)、Na3PO4(6g/l)を酸化浴(黒
化浴)、NaOH(10g/l)、NaBH4 (6g/l)を還元
浴とする酸化還元処理に供し、そのスルーホール3を含
む導体の全表面に粗化層4を設けた(図1(d) 参照)。
【0023】(3) 次に、銅粒子を含む導電ペースト5
を、スルーホール3内にスクリーン印刷によって充填
し、乾燥、硬化させた。そして、導体上面の粗化層4お
よびスルーホール3からはみ出した導電ペースト5を、
#600 のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いたベルト
サンダー研磨により除去し、さらに、このベルトサンダ
ー研磨による傷を取り除くためのバフ研磨を行い、基板
表面を平坦化した(図1(e)参照)。
【0024】(4) 前記(3) で平坦化した基板表面に、
常法に従ってパラジウムコロイド触媒を付与してから無
電解銅めっきを施すことにより、厚さ 0.6μmの無電解
銅めっき膜6を形成した(図1(f) 参照)。
【0025】(5) ついで、以下の条件で電解銅めっき
を施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜7を形成し、導体
回路9となる部分の厚付け、およびスルーホール3に充
填された導電ペースト5を覆う導体層10となる部分を形
成した。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アトテックジャパン製、商品名:カパラシドGL) 1 ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
【0026】(6) 導体回路9および導体層10となる部
分を形成した基板の両面に、市販の感光性ドライフィル
ムを張り付け、マスク載置して、100 mJ/cm2 で露光、
0.8 %炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μmのエッ
チングレジスト8を形成した(図2(a) 参照)。
【0027】(7) そして、エッチングレジスト8を形
成してない部分のめっき膜を、硫酸と過酸化水素の混合
液を用いるエッチングにて溶解除去し、さらに、エッチ
ングレジスト8を5%KOHで剥離除去して、独立した
導体回路9および導電ペースト5を覆う導体層10を形成
した(図2(b) 参照)。
【0028】(8) 次に、導体回路9および導電ペース
ト5を覆う導体層10の表面にCu−Ni−P合金からなる厚
さ 2.5μmの粗化層(凹凸層)11を形成し、さらにこの
粗化層11の表面に厚さ 0.3μmのSn層を形成した(図2
(c) 参照、Sn層については図示しない)。その形成方法
は以下のようである。即ち、基板を酸性脱脂してソフト
エッチングし、次いで、塩化パラジウムと有機酸からな
る触媒溶液で処理して、Pd触媒を付与し、この触媒を
活性化した後、硫酸銅8g/l、硫酸ニッケル 0.6g/
l、クエン酸15g/l、次亜リン酸ナトリウム29g/
l、ホウ酸31g/l、界面活性剤 0.1g/l、pH=9
からなる無電解めっき浴にてめっきを施し、導体回路9
および導電ペースト5を覆う導体層10の表面にCu−Ni−
P合金の粗化層11を設けた。ついで、ホウフッ化スズ
0.1 mol/l、チオ尿素 1.0 mol/l、温度50℃、pH
=1.2 の条件でCu−Sn置換反応させ、粗化層11の表面に
厚さ 0.3μmのSn層を設けた(Sn層については図示しな
い)。
【0029】(9) 基板の両面に、厚さ25μmのテフロ
ンシート(デュポン製、商品名:テフロンR FEP)を
温度 200℃、圧力20kg/cm2 で積層した後、300 ℃でア
ニーリングして層間樹脂絶縁層12を設けた(図2(d) 参
照)。
【0030】(10) 波長10.4μmの CO2ガスレーザに
て、テフロン樹脂絶縁層12に直径40μmのバイアホール
用開口13を設けた(図2(e) 参照)。さらに、CF4
酸素の混合気体を用いるプラズマ処理により、デスミア
およびテフロン樹脂絶縁層12の表面の改質を行った。こ
の改質により、表面にはOH基やCOOH基などの親水
性基が確認された。プラズマ処理条件は、 500W,500m
Torr,10分である。
【0031】(11)Agをターゲットにしたスパッタリン
グを、気圧 0.6Pa、温度 100℃、電力200W、時間1分
間の条件で行い、Ag核をテフロン樹脂絶縁層12の表面
に打ち込んだ。このとき、スパッタリングのための装置
は、日本真空技術(株)製のSV−4540を使用した。打ち
込まれるAg量は、10μg/cm2 以下とした。このAg
量は、基板を6N塩酸水溶液に浸漬し、溶出した総Ag
量を原子吸光法にて測定し、その総Ag量を露出面積で
除して求めた。
【0032】(12)前記(11)の処理を終えた基板に対して
前記(1) の無電解めっきを施し、厚さ0.7μmの無電解
めっき膜14をテフロン樹脂絶縁層12の表面に形成した
(図3(a)参照)。
【0033】(13) 前記(12)で無電解めっき膜14を形成
した基板の両面に、市販の感光性ドライフィルムを張り
付け、フォトマスクフィルムを載置して、 100mJ/cm2
で露光、0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μ
mのめっきレジスト16を設けた(図3(b) 参照)。
【0034】(14) さらに、前記(1) の電解めっきを施
して、厚さ15μmの電解めっき膜15を形成し、導体回路
9の部分の厚付け、およびバイアホール17の部分のめっ
き充填を行った(図3(c) 参照)。
【0035】(15) そしてさらに、めっきレジスト16を
5%KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト16下
の無電解めっき膜14を硫酸と過酸化水素の混合液を用い
るエッチングにて溶解除去し、無電解銅めっき膜14と電
解銅めっき膜15からなる厚さ16μmの導体回路9(バイ
アホール17を含む)を形成して、多層プリント配線板を
製造した(図3(d) 参照)。
【0036】(実施例2Pt を、気圧 0.6Pa、温度 100℃、電力 200W、時間
分間の条件でテフロン樹脂絶縁層に付着させたこと以外
は、実施例1と同様にしてプリント配線板を製造した。
【0037】(実施例3Au を、気圧 0.6Pa、温度 100℃、電力 200W、時間
分間の条件でテフロン樹脂絶縁層に付着させたこと以外
は、実施例1と同様にしてプリント配線板を製造した。
【0038】(実施例4Ti を、気圧 0.6Pa、温度 100℃、電力 200W、時間
分間の条件でテフロン樹脂絶縁層に付着させたこと以外
は、実施例1と同様にしてプリント配線板を製造した。
【0039】(実施例5Cu を、気圧 0.6Pa、温度 100℃、電力 200W、時間
分間の条件でテフロン樹脂絶縁層に付着させたこと以外
は、実施例1と同様にしてプリント配線板を製造した。
【0040】(実施例6Ni を、気圧 0.6Pa、温度 100℃、電力 200W、時間
分間の条件でテフロン樹脂絶縁層に付着させたこと以外
は、実施例1と同様にしてプリント配線板を製造した。
【0041】このようにして製造したプリント配線板に
ついて、ピール強度を測定したところ、実施例1では
0.5kg/cm、実施例2では 0.5kg/cm、実施例3では 0.
5kg/cm、実施例4では 0.7kg/cm、実施例5では 0.7k
g/cm、実施例6では 1.0kg/cmであり、層間樹脂絶縁
層表面に粗化層を設けていないにも関わらず、実用的な
ピール強度が得られることがわかる。また、いずれの実
施例においても導体回路間のショートは見られなかっ
た。さらに、実施例の記載からも明らかなように、導体
回路形成時の気相プロセスは、わずか1分程度で非常に
短く、所期した特性を有するプリント配線板の低コスト
化、短納期化を実現できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、導
体回路の密着強度を低下させることなく、導体回路間の
絶縁信頼性を確保し、しかも、プリント配線板の低コス
ト化およびその製造の短納期化を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 〜(f) は、本発明にかかる多層プリント配
線板の製造工程の一部を示す図である。
【図2】(a) 〜(e) は、本発明にかかる多層プリント配
線板の製造工程の一部を示す図である。
【図3】(a) 〜(d) は、本発明にかかる多層プリント配
線板の製造工程の一部を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 銅箔 3 スルーホール 4、11 粗化層 5 導電ペースト 6、14 無電解めっき膜 7,15 電解めっき膜 8 エッチングレジスト 9 導体回路 10 導体層 12 層間樹脂絶縁層(テフロン樹脂絶縁層) 13 バイアホール用開口 16 めっきレジスト 17 バイアホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/46 H05K 3/18 H05K 3/38 H05K 1/09

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に導体回路と層間樹脂絶縁層とが
    交互に積層形成され、導体回路同士がバイアホールを介
    して電気的接続されてなるプリント配線板において、前記層間樹脂絶縁層はフッ素樹脂からなり、その層間樹
    脂絶縁層の表面には、Ag、Pt、Au、Ti、Cuお
    よびNiから選ばれる少なくとも1種の金属からなる金
    属核が、6〜10μg/cm 2 の付着量で化学的に結合し
    あるいは物理的に打ち込まれており、層間樹脂絶縁層上
    には、前記金属核と結合しためっき膜からなるバイアホ
    ールを含んだ導体回路が形成されていることを特徴とす
    るプリント配線板。
  2. 【請求項2】 基板上に導体回路と層間樹脂絶縁層とが
    交互に積層形成され、導体回路同士がバイアホールを介
    して電気的接続されてなるプリント配線板を製造する方
    法において、 前記層間樹脂絶縁層をフッ素樹脂から形成し、その層間
    樹脂絶縁層の表面には、Ag、Pt、Au、Ti、Cu
    およびNiから選ばれる少なくとも1種の金属からなる
    金属核を、6〜10μg/cm 2 の付着量で化学的に結合
    しあるいは物理的に打ち込んだ後、その金属核を触媒と
    してめっきを行なうことにより、バイアホールを含んだ
    導体回路を形成することを特徴とするプリント配線板の
    製造方法
  3. 【請求項3】 前記層間樹脂絶縁層の表面に、CVD
    (化学蒸着)法あるいはPVD(物理蒸着)法により、
    金属核を、化学的に結合しもしくは物理的に打ち込むこ
    とを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
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