JP2003179358A - フィルビア構造を有する多層プリント配線板 - Google Patents

フィルビア構造を有する多層プリント配線板

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JP2003179358A
JP2003179358A JP2002312622A JP2002312622A JP2003179358A JP 2003179358 A JP2003179358 A JP 2003179358A JP 2002312622 A JP2002312622 A JP 2002312622A JP 2002312622 A JP2002312622 A JP 2002312622A JP 2003179358 A JP2003179358 A JP 2003179358A
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via hole
multilayer printed
resin
printed wiring
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JP2002312622A
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English (en)
Inventor
Seiji Shirai
誠二 白井
Kenichi Shimada
憲一 島田
Motoo Asai
元雄 浅井
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 フィルドビア構造を有し、ヒートサイクル時
の耐クラック性に優れる多層プリント配線板を提供す
る。 【解決手段】 本発明の多層プリント配線板は、導体回
路と層間樹脂絶縁層とが交互に積層された多層プリント
配線板において、前記層間樹脂絶縁層は、「フッ素樹脂
と耐熱性の熱可塑性樹脂との複合体」、「フッ素樹脂と
熱硬化性樹脂との複合体」、「熱硬化性樹脂と耐熱性の
熱可塑性樹脂との複合体」からなり、その層間樹脂絶縁
層には、開口部が設けられ、該開口部にめっき9が充填
されてバイアホール10が形成されていることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルドビア構造
を有し、ヒートサイクル時の耐クラック性に優れる多層
プリント配線板について提案する。
【0002】
【従来の技術】ビルドアップ多層プリント配線板は、導
体回路と層間樹脂絶縁層とが交互に積層されたものであ
り、下層の導体回路と上層の導体回路とが、層間絶縁層
を開口してそこにめっき膜を設けてなるいわゆるバイア
ホールによって、電気的に接続されたものである。
【0003】この片面または両面に導体回路が形成され
た配線基板を複数枚積層して形成する従来の多層配線板
は、例えば特公平4−55555号のようなビルドアッ
プ多層プリント配線板が提案されており、層間樹脂絶縁
層を介して導体回路を積層している。ようなビルドアッ
プ多層プリント配線板において、バイアホールは、層間
絶縁層の開口部内面にめっき膜を被覆して形成したもの
が一般的であったが、めっき析出不良やヒートサイクル
による断線が発生しやすいという問題があった。そのた
め最近では、その開口部をめっきで充填して充填バイア
ホールとする方法が採用されるようになった。例えば、
特開平2−188992号公報、特開平3−3298号公報には、そ
の充填バイアホールを開示する図面がある。さらに、特
開平9−312472号にも充填バイアホールに関する技術が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな充填バイアホールは、開口部分をめっきにて充填し
たものであるため、その開口部の内面(内壁面および底
面)にめっき膜を被覆しただけのバイアホールとは異な
り、ヒートサイクル時に発生する応力が大きく、バイア
ホール部を起点として、層間樹脂絶縁層にクラックが発
生しやすいという問題があった。
【0005】本発明の目的は、フィルドビア構造を有
し、ヒートサイクル時の耐クラック性に優れる多層プリ
ント配線板について提案することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的の
実現に向け鋭意研究した結果、下記〜を必須の構成
要件とする発明に想到した。 .ビルドアップ多層プリント配線板であること(つま
り、導体回路が層間樹脂絶縁層を介して積層されている
こと)。 .バイアホールがめっきで充填されて形成されてなる
こと。 .層間樹脂絶縁層が「フッ素樹脂と耐熱性の熱可塑性
樹脂との複合体」、「フッ素樹脂と熱硬化性樹脂との複
合体」、「熱硬化性樹脂と耐熱性の熱可塑性樹脂との複
合体」からなること。
【0007】すなわち、本発明の多層プリント配線板
は、導体回路と層間樹脂絶縁層とが交互に積層された多
層プリント配線板において、前記層間樹脂絶縁層は、
「フッ素樹脂と耐熱性の熱可塑性樹脂との複合体」、
「フッ素樹脂と熱硬化性樹脂との複合体」、「熱硬化性
樹脂と耐熱性の熱可塑性樹脂との複合体」からなり、そ
の層間樹脂絶縁層には、開口部が設けられ、該開口部に
めっきが充填されてバイアホールが形成されていること
を特徴とする。
【0008】このような本発明の多層プリント配線板に
おいて、 (1) バイアホールおよび導体回路の表面は粗化処理され
ていることがより望ましい構成である。この理由は、上
層の層間樹脂絶縁層との密着性を改善するためである。 (2) 層間樹脂絶縁層に設けた開口部の内壁面は粗化処理
されていることがより望ましい構成である。この理由
は、その開口部に形成されるバイアホールとの密着性を
改善するためである。 (3) バイアホールが接続する下層側の導体回路(内層パ
ッド)は、その表面が粗化処理されており、その粗化面
を介して前記バイアホールと接続していることがより望
ましい構成である。この理由は、バイアホールと内層パ
ッド(下層導体回路)との密着性を向上させるためであ
る。 (4) バイアホール上に、さらに他のバイアホールが形成
されていることがより望ましい構成である。この理由
は、バイアホールによる配線のデットスペースを無く
し、より一層の高密度化が達成できるからである。 (5) バイアホールが形成された層間樹脂絶縁層は、フッ
素樹脂と、ポリエーテルスルフォンやポリフェニレンエ
ーテル、ポリフェレンスルフィド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリスルフォンなどの耐熱性の熱可塑性樹脂
(熱分解温度が250℃以上)との複合体、もしくは、フ
ッ素樹脂と、エポキシ樹脂やビスマレイミド−トリアジ
ン樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂との複合
体、であることがより望ましい構成である。この理由
は、めっきを充填して形成してなる充填バイアホール
は、ヒートサイクル時に発生する応力が大きく、通常の
熱硬化性樹脂からなる層間樹脂絶縁層ではクラックが発
生しやすいが、上記したフッ素樹脂と耐熱性の熱可塑性
樹脂との複合体やフッ素樹脂と熱硬化性樹脂との複合体
を用いた層間樹脂絶縁層によれば、靱性が高く、クラッ
クを確実に抑制することができるからである。また、か
かる複合体は、フッ素樹脂の誘電率が低く、伝搬遅延な
どが発生しにくいからである。さらに、層間樹脂絶縁層
として、エポキシ樹脂やビスマレイミド−トリアジン樹
脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂と、ポリエーテ
ルスルフォンやポリフェニレンエーテル、ポリフェレン
スルフィド、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルフ
ォンなどの耐熱性の熱可塑性樹脂との複合体を使用する
ことができる。この理由は、熱硬化性樹脂により耐熱性
を確保し、熱可塑性樹脂により破壊靱性を向上させるこ
とができるため、充填バイアホールであってもクラック
の発生を抑制できるからである。 (6) (バイアホールの直径)/(層間樹脂絶縁層の厚
み)の比が1〜4であること、また導体回路の厚さが25
μm未満であることがより望ましい構成である。この理
由は、ファインパターンが形成しやすいからである。 (7) バイアホールの表面には、窪みがあってもよい。こ
の理由は、バイアホール上にさらにバイアホールを接続
する場合に、バイアホールの底部に直角形状が生じない
ため、ヒートサイクル時にクラックが発生にしくいから
である。 (8) バイアホールは、層間樹脂絶縁層に設けた開口部の
内面に金属核が打ち込まれ、次いで、その金属核を触媒
核として無電解めっき膜が形成され、その無電解めっき
膜上に電解めっき膜が形成されてなる構成でもよい。こ
の理由は、その開口部に形成されるバイアホールとの密
着性を改善するためである。
【0009】
【発明の実施の形態】導体回路と層間樹脂絶縁層とが交
互に積層された本発明の多層プリント配線板は、前記層
間樹脂絶縁層が、フッ素樹脂と耐熱性の熱可塑性樹脂と
の複合体、フッ素樹脂と熱硬化性樹脂との複合体、また
は熱硬化性樹脂と耐熱性樹脂との複合体からなり、その
層間樹脂絶縁層には、開口部が設けられ、該開口部にめ
っきが充填されてバイアホールが形成されている点に特
徴がある。
【0010】このような本発明の構成によれば、バイア
ホールがめっきで充填されているので、開口がめっき膜
で被覆されたものに比べて、めっきの析出不良やヒート
サイクルに起因する断線不良が発生しにくくなる。ま
た、層間樹脂絶縁層が、フッ素樹脂と耐熱性の熱可塑性
樹脂との複合体、またはフッ素樹脂と熱硬化性樹脂との
複合体からなるので、破壊靱性値が高く、開口をめっき
で充填した充填バイアホールを採用しても、ヒートサイ
クル時に金属が熱膨張して、バイアホールを起点とした
クラックが生じることもない。また、フッ素樹脂は誘電
率が低く、伝搬遅延などが発生しにくい。
【0011】このような本発明において、層間樹脂絶縁
層の開口内壁面には、粗化面が形成されていることが好
ましい。この理由は、充填めっきからなるバイアホール
と層間樹脂絶縁層との密着性を向上させるためである。
【0012】本発明の多層プリント配線板は、下層導体
回路の表面に設けた粗化層を介してバイアホールが電気
的に接続されていることが好ましい。これにより、その
粗化層が導体回路とバイアホールの密着性を改善してい
るので、PCTのような高温多湿条件下やヒートサイク
ル条件下でもその導体回路とバイアホールとの界面で剥
離が発生しにくくなる。
【0013】なお、前記導体回路の側面にも粗化層が形
成されていると、導体回路側面と層間樹脂絶縁層との密
着不足によりこれらの界面を起点として層間樹脂絶縁層
に向けて垂直に発生するクラックを抑制することができ
る点で有利である。
【0014】このような導体回路の表面に形成される粗
化層の厚さは、1〜10μmがよい。この理由は、厚すぎ
ると層間ショートの原因となり、薄すぎると被着体との
密着力が低くなるからである。この粗化層を形成する粗
化処理としては、導体回路の表面を、酸化(黒化)−還
元処理するか、有機酸と第二銅錯体の混合水溶液でスプ
レー処理するか、あるいは銅−ニッケル−リン針状合金
めっきで処理する方法がよい。
【0015】これらの処理のうち、酸化(黒化)−還元
処理による方法では、NaOH(20g/l)、NaClO2(50g
/l)、Na3PO4(15.0g/l)を酸化浴(黒化浴)、Na
OH(2.7g/l)、NaBH4 (1.0g/l)を還元浴とす
る。
【0016】また、有機酸−第二銅錯体の混合水溶液を
用いた処理では、スプレーやバブリングなどの酸素共存
条件下で次のように作用し、下層導体回路である銅など
の金属箔を溶解させる。 Cu+Cu(II)An →2Cu(I)An/2 2Cu(I)An/2 +n/4O2 +nAH (エアレー
ション)→2Cu(II)An +n/2H2 O Aは錯化剤(キレート剤として作用)、nは配位数であ
る。
【0017】この処理で用いられる第二銅錯体は、アゾ
ール類の第二銅錯体がよい。このアゾール類の第二銅錯
体は、金属銅などを酸化するための酸化剤として作用す
る。アゾール類としては、ジアゾール、トリアゾール、
テトラゾールがよい。なかでもイミダゾール、2−メチ
ルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル
−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾー
ル、2−ウンデシルイミダゾールなどがよい。このアゾ
ール類の第二銅錯体の含有量は、1〜15重量%がよい。
この範囲内にあれば、溶解性および安定性に優れるから
である。
【0018】また、有機酸は、酸化銅を溶解させるため
に配合させるものである。具体例としては、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、アクリ
ル酸、クロトン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、マレイン酸、安息香酸、グリコール酸、乳
酸、リンゴ酸、スルファミン酸から選ばれるいずれか少
なくとも1種がよい。この有機酸の含有量は、 0.1〜30
重量%がよい。酸化された銅の溶解性を維持し、かつ溶
解安定性を確保するためである。なお、発生した第一銅
錯体は、酸の作用で溶解し、酸素と結合して第二銅錯体
となって、再び銅の酸化に寄与する。
【0019】この有機酸−第二銅錯体からなるエッチン
グ液には、銅の溶解やアゾール類の酸化作用を補助する
ために、ハロゲンイオン、例えば、フッ素イオン、塩素
イオン、臭素イオンなどを加えてもよい。このハロゲン
イオンは、塩酸、塩化ナトリウムなどを添加して供給で
きる。ハロゲンイオン量は、0.01〜20重量%がよい。こ
の範囲内にあれば、形成された粗化層は層間樹脂絶縁層
との密着性に優れるからである。
【0020】この有機酸−第二銅錯体からなるエッチン
グ液は、アゾール類の第二銅錯体および有機酸(必要に
応じてハロゲンイオン)を、水に溶解して調製する。
【0021】また、銅−ニッケル−リンからなる針状合
金のめっき処理では、硫酸銅1〜40g/l、硫酸ニッケ
ル 0.1〜6.0 g/l、クエン酸10〜20g/l、次亜リン
酸塩10〜100 g/l、ホウ酸10〜40g/l、界面活性剤
0.01〜10g/lからなる液組成のめっき浴を用いること
が望ましい。
【0022】本発明の多層プリント配線板は、充填バイ
アホール上に、さらに他のバイアホールが形成されてい
ることが好ましい。これにより、バイアホール直上に他
のバイアホールを形成することができるので、バイアホ
ールによる配線のデッドスペースなどを無くして配線の
高密度化を実現することができる。
【0023】本発明において、層間樹脂絶縁層として
は、フッ素樹脂と耐熱性の熱可塑性樹脂との複合体、フ
ッ素樹脂と熱硬化性樹脂との複合体、熱硬化性樹脂と耐
熱性の熱可塑性樹脂との複合体を用いることができる。
【0024】特に本発明では、バイアホールが形成され
る層間樹脂絶縁層として、フッ素樹脂と耐熱性の熱可塑
性樹脂との複合体、またはフッ素樹脂と熱硬化性樹脂と
の複合体を使用することが好ましい。この場合の熱硬化
性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェ
ノール樹脂、熱硬化性ポリフェニレンエーテル(PP
E)などが使用できる。耐熱性の熱可塑性樹脂として
は、熱分解温度が 250℃以上のものが望ましく、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリスルフォン
(PSF)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、熱
可塑型ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテ
ルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PE
I)、ポリフェニレンスルフォン(PPES)、4フッ
化エチレン6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、4
フッ化エチレンパーフロロアルコキシ共重合体(PF
A)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエー
テルエーテルケトン(PEEK)、ポリオレフィン系樹
脂などが使用できる。フッ素樹脂としては、ポリテトラ
フルオロエチレンであることが望ましい。最も汎用のフ
ッ素樹脂だからである。
【0025】前記フッ素樹脂と熱硬化樹脂との複合体と
して、より望ましくは、フッ素樹脂繊維の布とその布の
空隙に充填された熱硬化性樹脂との複合体を用いる。こ
の場合の熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂から選ばれ
るいずれか少なくとも1種以上を用いることが望まし
い。フッ素樹脂繊維の布としては、その繊維を織った布
や不織布などを用いることが望ましい。不織布は、フッ
素樹脂繊維の短繊維または長繊維をバインダーとともに
抄造してシートを作り、このシートを加熱して繊維同士
を融着させて製造する。
【0026】熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の複合体とし
ては、エポキシ樹脂−PES、エポキシ樹脂−PSF、
エポキシ樹脂−PPS、エポキシ樹脂−PPESなどが
使用できる。
【0027】また本発明において、層間樹脂絶縁層とし
ては、無電解めっき用接着剤を用いることができる。こ
の無電解めっき用接着剤としては、硬化処理された酸あ
るいは酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子が、硬化処理ま
たは固化処理によって酸あるいは酸化剤に難溶性となる
未硬化の耐熱性樹脂中に分散されてなるものが最適であ
る。この理由は、酸や酸化剤で処理することにより、耐
熱性樹脂粒子が溶解除去されて、表面に蛸つぼ状のアン
カーからなる粗化面を形成できるからである。
【0028】上記無電解めっき用接着剤において、特に
硬化処理された前記耐熱性樹脂粒子としては、平均粒
径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、平均粒径が2μm
以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させた凝集粒子、平均粒
径が2〜10μmの耐熱性樹脂粉末と平均粒径が2μm以下
の耐熱性樹脂粉末との混合物、平均粒径が2〜10μm
の耐熱性樹脂粉末の表面に平均粒径が2μm以下の耐熱
性樹脂粉末または無機粉末のいずれか少なくとも1種を
付着させてなる疑似粒子、平均粒径が 0.1〜0.8 μm
の耐熱性樹脂粉末と平均粒径が 0.8μmを超え2μm未
満の耐熱性樹脂粉末との混合物、平均粒径が 0.1〜1.
0 μmの耐熱性樹脂粉末、から選ばれるいずれか少なく
とも1種を用いることが望ましい。これらは、より複雑
なアンカーを形成できるからである。この無電解めっき
用接着剤で使用される酸あるいは酸化剤に難溶性の耐熱
性樹脂は、前述のフッ素樹脂および耐熱性熱可塑性樹脂
からなる樹脂複合体、フッ素樹脂および熱硬化性樹脂か
ら成る樹脂複合体、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂か
らなる樹脂複合体を用いることが好ましい。
【0029】次に、本発明の多層プリント配線板を製造
する一方法について説明する。 (1) まず、コア基板の表面に内層銅パターンを形成した
配線基板を作製する。このコア基板への銅パターンの形
成は、銅張積層板をエッチングして行うか、あるいは、
ガラスエポキシ基板やポリイミド基板、セラミック基
板、金属基板などの基板に無電解めっき用接着剤層を形
成し、この接着剤層表面を粗化して粗化面とし、ここに
無電解めっきを施す方法、もしくはいわゆるセミアディ
ティブ法(その粗化面全体に無電解めっきを施し、めっ
きレジストを形成し、めっきレジスト非形成部分に電解
めっきを施した後、めっきレジストを除去し、エッチン
グ処理して、電解めっき膜と無電解めっき膜とからなる
導体回路を形成する方法)により形成される。
【0030】さらに必要に応じて、上記配線基板の銅パ
ターン表面(下層導体回路の表面)に銅−ニッケル−リ
ンからなる粗化層を形成する。この粗化層は、無電解め
っきにより形成される。この無電解めっき水溶液の液組
成は、銅イオン濃度、ニッケルイオン濃度、次亜リン酸
イオン濃度が、それぞれ 2.2×10-2〜 4.1×10-2 mol/
l、 2.2×10-3〜 4.1×10-3 mol/l、0.20〜0.25 mol
/lであることが望ましい。この範囲で析出する被膜の
結晶構造は針状構造になるため、アンカー効果に優れる
からである。この無電解めっき水溶液には上記化合物に
加えて錯化剤や添加剤を加えてもよい。粗化層の形成方
法としては、前述したように、銅−ニッケル−リン針状
合金めっきによる処理、酸化−還元処理、銅表面を粒界
に沿ってエッチングする処理にて粗化面を形成する方法
などがある。
【0031】なお、コア基板には、スルーホールが形成
され、このスルーホールを介して表面と裏面の配線層を
電気的に接続することができる。また、スルーホールお
よびコア基板の導体回路間には樹脂が充填されて、平滑
性を確保してもよい。
【0032】(2) 次に、前記(1) で作製した配線基板の
上に、層間樹脂絶縁層を形成する。特に本発明では、バ
イアホールを形成する層間樹脂絶縁材として、フッ素樹
脂と耐熱性の熱可塑性樹脂との複合体、フッ素樹脂と熱
硬化性樹脂との複合体、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂と
の複合体を用いる。特に、これらの複合体を樹脂マトリ
ックスとした無電解めっき用接着剤を用いることが望ま
しい。
【0033】(3) 前記(2) で形成した無電解めっき用接
着剤層を乾燥した後、バイアホール形成用開口を設け
る。アクリル化などで感光化した樹脂の場合は、露光,
現像してから熱硬化することにより、また、フッ素樹脂
と耐熱性の熱可塑性樹脂との複合体、フッ素樹脂と熱硬
化性樹脂との複合体、感光化してない熱硬化性樹脂と熱
可塑性樹脂との複合体の場合は、熱硬化したのちレーザ
ー加工することにより、前記接着剤層にバイアホール形
成用の開口部を設ける。このとき、(バイアホールの直
径)/(層間樹脂絶縁層の厚み)の比が1〜4であるこ
とが好ましい。この理由は、その比が1未満であると、
開口部に電解めっき液が入らず、開口部にめっきが析出
しないからであり、一方、その比が4を超えると、開口
部のめっき充填の程度が悪くなるからである。
【0034】(4) 次に、層間樹脂絶縁層の場合は、プラ
ズマ処理などで粗化することが望ましい。めっき膜との
密着性を改善できるからである。無電解めっき用接着剤
を使用した場合は、硬化した前記接着剤層の表面に存在
するエポキシ樹脂粒子を酸あるいは酸化剤によって分解
または溶解して除去し、接着剤層表面を粗化処理する。
ここで、上記酸としては、リン酸、塩酸、硫酸、あるい
は蟻酸や酢酸などの有機酸があるが、特に有機酸を用い
ることが望ましい。粗化処理した場合に、バイアホール
から露出する金属導体層を腐食させにくいからである。
一方、上記酸化剤としては、クロム酸、過マンガン酸塩
(過マンガン酸カリウムなど)を用いることが望まし
い。
【0035】(5) 次に、接着剤層表面を粗化した配線基
板に触媒核を付与する。触媒核の付与には、貴金属イオ
ンや貴金属コロイドなどを用いることが望ましく、一般
的には、塩化パラジウムやパラジウムコロイドを使用す
る。なお、触媒核を固定するために加熱処理を行うこと
が望ましい。このような触媒核としてはパラジウムがよ
い。
【0036】(6) 次に、無電解めっき用接着剤表面に無
電解めっきを施し、粗化面全面に追従するように、無電
解めっき膜を形成する。このとき、無電解めっき膜の厚
みは、0.1〜5μm、より望ましくは 0.5〜3μmとす
る。つぎに、無電解めっき膜上にめっきレジストを形成
する。めっきレジスト組成物としては、特にクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂やフェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂のアクリレートとイミダゾール硬化剤からな
る組成物を用いることが望ましいが、他に市販品のドラ
イフィルムを使用することもできる。
【0037】(7) 次に、めっきレジスト非形成部に電解
めっきを施し、導体回路、ならびに開口部にめっきを充
填したバイアホールを形成する。このとき、電解めっき
膜の厚みは、5〜30μmが望ましく、導体回路としての
厚みがバイアホール径の1/2未満となるようにするこ
とが望ましい。ここで、上記電解めっきとしては、銅め
っきを用いることが望ましい。
【0038】(8) さらに、めっきレジストを除去した
後、硫酸と過酸化水素の混合液や過硫酸ナトリウム、過
硫酸アンモニウムなどのエッチング液でめっきレジスト
下の無電解めっき膜を溶解除去して、独立した導体回路
と充填バイアホールとする。
【0039】(9) 次に、導体回路の表面に粗化層を形成
する。粗化層の形成方法としては、エッチング処理、研
磨処理、酸化還元処理、めっき処理がある。これらの処
理のうち酸化還元処理は、NaOH(20g/l)、NaClO
2(50g/l)、Na3PO4(15.0g/l)を酸化浴(黒化
浴)、NaOH(2.7g/l)、NaBH4 (1.0g/l)を還元
浴とする。また、銅−ニッケル−リン合金層からなる粗
化層は、無電解めっき処理による析出により形成され
る。この合金の無電解めっき液としては、硫酸銅1〜40
g/l、硫酸ニッケル 0.1〜6.0 g/l、クエン酸10〜
20g/l、次亜リン酸塩10〜100 g/l、ホウ酸10〜40
g/l、界面活性剤0.01〜10g/lからなる液組成のめ
っき浴を用いることが望ましい。
【0040】さらに、この粗化層表面をイオン化傾向が
銅より大きくチタン以下である金属もしくは貴金属の層
にて被覆する。スズの場合は、ホウフッ化スズ−チオ尿
素、塩化スズ−チオ尿素液を使用する。このとき、Cu−
Snの置換反応により 0.1〜2μm程度のSn層が形成され
る。貴金属の場合は、スパッタや蒸着などの方法が採用
できる。
【0041】(10)次に、この基板上に層間樹脂絶縁層と
して、無電解めっき用接着剤層を形成する。 (11)さらに、前記 (3)〜(8) の工程を繰り返してさらに
上層の導体回路を設ける。この導体回路は、はんだパッ
ドとして機能する導体パッドあるいはバイアホールであ
る。
【0042】(12)次に、こうして得られた配線基板の表
面に、ソルダーレジスト組成物を塗布し、その塗膜を乾
燥した後、この塗膜に、開口部を描画したフォトマスク
フィルムを載置して露光、現像処理することにより、導
体回路のうちはんだパッド(導体パッド、バイアホール
を含む)部分を露出させた開口部を形成する。ここで、
前記開口部の開口径は、はんだパッドの径よりも大きく
することができ、はんだパッドを完全に露出させてもよ
い。また、逆に前記開口部の開口径は、はんだパッドの
径よりも小さくすることができ、はんだパッドの縁周を
ソルダーレジスト層で被覆することができる。この場
合、はんだパッドをソルダーレジスト層で抑えることが
でき、はんだパッドの剥離を防止できる。
【0043】(13)次に、前記開口部から露出した前記は
んだパッド部上に「ニッケル−金」の金属層を形成す
る。ニッケル層は1〜7μmが望ましく、金層は0.01〜0.
06μmがよい。この理由は、ニッケル層は、厚すぎると
抵抗値の増大を招き、薄すぎると剥離しやすいからであ
る。一方金層は、厚すぎるとコスト増になり、薄すぎる
とはんだ体との密着効果が低下するからである。
【0044】(14)次に、前記開口部から露出した前記は
んだパッド部上にはんだ体を供給する。はんだ体の供給
方法としては、はんだ転写法や印刷法を用いることがで
きる。ここで、はんだ転写法は、プリプレグにはんだ箔
を貼合し、このはんだ箔を開口部分に相当する箇所のみ
を残してエッチングすることによりはんだパターンを形
成してはんだキャリアフィルムとし、このはんだキャリ
アフィルムを、基板のソルダーレジスト開口部分にフラ
ックスを塗布した後、はんだパターンがパッドに接触す
るように積層し、これを加熱して転写する方法である。
一方、印刷法は、パッドに相当する箇所に貫通孔を設け
たメタルマスクを基板に載置し、はんだペーストを印刷
して加熱処理する方法である。
【0045】
【実施例】(実施例1) 〔フッ素樹脂+耐熱性の熱可
塑性樹脂〕 (1) ポリエーテルスルフォン(PES)8重量部、フッ
素樹脂(デュポン社製、テフロン(登録商標))92重量
部を 350℃で加熱溶融させて混合して層間樹脂液を調製
した。
【0046】(2) 表面に導体回路2を形成したビスマレ
イミドトリアジン(BT)樹脂基板1(図1 (a) 参
照)を、硫酸銅8g/l、硫酸ニッケル 0.6g、クエン
酸15g/l、次亜リン酸ナトリウム29g/l、ホウ酸31
g/l、界面活性剤 0.1g/lからなるpH=9の無電
解めっき液に浸漬し、該導体回路2の表面に厚さ3μm
の銅−ニッケル−リンからなる粗化層3を形成した。次
いで、その基板を水洗いし、0.1mol/lホウふっ化スズ
−1.0mol/lチオ尿素液からなる無電解スズ置換めっき
浴に50℃で1時間浸漬し、前記粗化層3の表面に 0.3μ
mのスズ層を設けた(図1(b) 参照、但し、スズ層につ
いては図示しない)。
【0047】(3) 前記(1) で調製した層間樹脂液を前記
(2) の処理を施した基板に塗布し(図1 (c) 参照)、
冷却させて厚さ20μmの層間樹脂絶縁層4を形成した。
さらに、その層間樹脂絶縁層に波長 220nmの紫外線レー
ザを照射して直径60μmのバイアホール用開口5を設け
た(図1 (d) 参照)。
【0048】(4) Pdをダーゲットとして、200W、1
分間の条件でスパッタリングし、Pd核を層間樹脂絶縁
層に打ち込んだ。 (5) 前記(4) の処理を施した基板を無電解めっき液に浸
漬し、開口部を含む層間樹脂絶縁層の表面全体に厚さ
0.6μmの無電解銅めっき膜7を形成した(図1 (e) 参
照)。 (6) めっきレジスト8を常法に従い形成した(図2 (a)
参照)。
【0049】(7) 次に、以下の条件にて、めっきレジス
ト非形成部分に電解めっきを施し、厚さ15μmの電解め
っき膜を設けて導体回路を形成すると同時に、開口部内
を充填してバイアホール10を形成した(図2 (b) 参
照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸銅・5水和物 : 60 g/l レベリング剤(アトテック製、HL): 40 ml/l 硫酸 : 190 g/l 光沢剤(アトテック製、UV) : 0.5 ml/l 塩素イオン : 40 ppm 〔電解めっき条件〕 バブリング: 3.0 リットル/分 電流密度 : 0.5A/dm2 設定電流値: 0.18 A めっき時間: 130分
【0050】(8) めっきレジスト8を剥離除去した後、
硫酸と過酸化水素の混合液や過硫酸ナトリウム、過硫酸
アンモニウムなどのエッチング液でめっきレジスト下の
無電解めっき膜を溶解除去して、無電解めっき膜7と電
解銅めっき膜9からなる厚さ約15μmの導体回路11を形
成した。このとき、バイアホール表面は平坦であり、導
体回路表面とバイアホールの表面の高さは同一であっ
た。
【0051】(9) この基板に前記(2) と同様にして粗化
層3を形成し、さらに前記 (3)〜(8)の工程を繰り返し
て多層プリント配線板を製造した(図2 (c) 参照)。
【0052】(実施例2) 〔フッ素樹脂+熱硬化性樹
脂〕 (1) W.L.ゴア社(W.L. Gore & Associates, In
c.)のゴアテックス(登録商標 GORE−TEX、延
伸PTFE織物用繊維として入手できる延伸テトラフル
オロエチレン樹脂(PTFE)の繊維を用いて布を織っ
たものである。この布の構造は、長手方向2.54センチメ
ートル当たり53本の 400デニールの繊維、および横方向
2.54センチメートル当たり52本の 400デニールの繊維を
有する)を、層間樹脂絶縁層を構成するフッ素樹脂繊維
布として用いた。
【0053】(2) このフッ素樹脂繊維布を、15.24 セン
チメートル×15.24 センチメートルのシートに裁断し、
同じくW.L.ゴア社のテトラエッチ(登録商標 TE
TRA−ETCH)として入手できるアルカリ金属−ナ
フタレン溶液中に浸漬した。この処理の後、布を温水で
洗ってアセトンによりすすぎ洗いをした。このとき、繊
維は、テトラエッチにより暗褐色になり、布は、長手方
向および横方向に20%収縮した。そこで、この布を、縁
を手でつかんで元の寸法に引延ばした。一方、上記フッ
素樹脂繊維布に含浸させる熱硬化性樹脂として、ダウエ
ポキシ樹脂 521−A80用のダウケミカル社製品カタログ
の#296-396-783 のガイドラインに従って液状エポキシ
樹脂を調製した。
【0054】(3) この液状エポキシ樹脂を前記(2) で得
たフッ素樹脂繊維布に含浸させ、その樹脂含浸布を 160
℃で加熱乾燥させてBステージのシートとした。このと
き、シートの厚さは0.3556センチメートルであり、シー
ト中の含浸樹脂量は5gであった。
【0055】(4) このBステージのシートを実施例1の
(2) の基板に積層し、175 ℃で80kg/cm2 の圧力でプレ
スして層間樹脂絶縁層を形成した。さらに、この層間樹
脂絶縁層に波長 220nmの紫外線レーザを照射して直径60
μmのバイアホール形成用開口を設けた。以後、実施例
1の (4)〜(9) の工程に従って多層プリント配線板を製
造した。
【0056】(実施例3) 〔熱硬化性樹脂+熱可塑性
樹脂〕 (1) 下記〜で得た組成物を混合攪拌し無電解めっき
用接着剤を調製した。 .クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製、分子量2500)の25%アクリル化物を35重量部(固形
分80%)、感光性モノマー(東亜合成製、アロニックス
M315 )4重量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.
5 重量部、NMPを3.6 重量部を攪拌混合した。 .ポリエーテルスルフォン(PES)8重量部、エポ
キシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒
径 0.5μmのものを 7.245重量部、を混合した後、さら
にNMP20重量部を添加し攪拌混合した。 .イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重
量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−9
07 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S) 0.2
重量部、NMP 1.5重量部を攪拌混合した。
【0057】(2) 表面に導体回路を形成したBT樹脂基
板を、上記実施例1と同様にして粗化処理し、その導体
回路表面に粗化層を形成した。
【0058】(3) 前記(1) で調製した無電解めっき用接
着剤を前記(2) の処理を施した基板に塗布し、乾燥させ
た後、フォトマスクフィルムを載置して、露光、現像処
理し、さらに熱硬化処理することにより、直径60μmの
開口部(バイアホール形成用開口)を有する厚さ20μm
の層間樹脂絶縁層を形成した。
【0059】(4) 層間樹脂絶縁層を形成した基板をクロ
ム酸に19分間浸漬し、その表面に深さ4μmの粗化面を
形成した。 (5) 粗化面を形成した基板を無電解めっき液に浸漬し、
粗面全体に厚さ 0.6μmの無電解銅めっき膜を形成し
た。 (6) めっきレジストを常法に従い形成した。
【0060】(7) 次に、実施例1と同じ条件にて、めっ
きレジスト非形成部分に電解めっきを施し、厚さ15μm
の電解めっき膜を設けて導体回路を形成すると同時に、
開口部内をめっきで充填してバイアホールを形成した。
【0061】(8) めっきレジストを剥離除去した後、硫
酸と過酸化水素の混合液や過硫酸ナトリウム、過硫酸ア
ンモニウムなどのエッチング液でめっきレジスト下の無
電解めっき膜を溶解除去して、無電解めっき膜と電解銅
めっき膜からなる厚さ約15μmの導体回路を形成した。
このとき、バイアホール表面は平坦であり、導体回路表
面とバイアホールの表面の高さは同一であった。
【0062】(9) この基板に前記(2) と同様にして粗化
層を形成した。さらに前記 (3)〜(8)の工程を繰り返し
て多層プリント配線板を製造した。
【0063】(比較例1) 〔熱硬化性樹脂のみ〕 (1) 下記〜で得た組成物を混合攪拌し無電解めっき
用接着剤を調製した。 .クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製、分子量2500)の25%アクリル化物を35重量部(固形
分80%)、感光性モノマー(東亜合成製、アロニックス
M315 )4重量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5
重量部、NMPを3.6 重量部を攪拌混合した。 .エポキシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)
の平均粒径 0.5μmのものを 7.245重量部にNMP20重
量部を添加し攪拌混合した。 .イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重
量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−9
07 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S)0.2重
量部、NMP 1.5重量部を攪拌混合した。実施例3と同
様にして多層プリント配線板を得た。
【0064】(比較例2) 〔充填めっきしない〕 電解めっき液中に、レベリング剤および光沢剤を添加し
なかったこと以外は、実施例1と同様にして多層プリン
ト配線板を製造した。その結果、バイアホール形成用の
開口内にめっき膜が十分に充填されなかった。
【0065】このようにして製造した実施例1〜3、比
較例1、2の配線板について、−55℃〜125 ℃のヒート
サイクル試験を500 回、1000回実施し、バイアホール起
点のクラックの有無、バイアホールを構成するめっき膜
の剥がれやクラックの有無について、光学顕微鏡で調べ
た。その結果を表1に示す。
【0066】この表1に示す結果から明らかなように、
実施例1の多層プリント配線板は、特に層間樹脂絶縁層
がフッ素樹脂や熱可塑性樹脂を含むため、ヒートサイク
ル特性に優れていた。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、配
線板の断線不良を確実に防止でき、しかも耐ヒートサイ
クル特性を向上した、フィルドビア構造を有する多層プ
リント配線板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明にかかる多層プリント配線板の各製造工程
を示す図である。
【図2】発明にかかる多層プリント配線板の各製造工程
を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2,11 導体回路 3 粗化層 4 層間樹脂絶縁層 5 バイアホール用開口 7 無電解めっき膜 8 めっきレジスト 9 電解めっき膜 10 充填バイアホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 元雄 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビデ ン株式会社内 Fターム(参考) 5E343 AA07 AA16 AA17 AA18 AA19 AA22 AA23 BB23 BB24 BB44 BB54 BB67 CC17 CC73 DD33 DD43 EE37 EE52 GG13 5E346 AA12 AA43 CC09 CC12 CC13 CC14 CC32 CC37 CC38 CC43 DD12 DD23 DD24 FF04 GG40 HH07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体回路と層間樹脂絶縁層とが交互に積
    層された多層プリント配線板において、前記層間樹脂絶
    縁層は、フッ素樹脂と耐熱性の熱可塑性樹脂との複合体
    からなり、その層間樹脂絶縁層には、開口部が設けら
    れ、該開口部にめっきが充填されてバイアホールが形成
    されていることを特徴とする多層プリント配線板。
  2. 【請求項2】 導体回路と層間樹脂絶縁層とが交互に積
    層された多層プリント配線板において、前記層間樹脂絶
    縁層は、フッ素樹脂と熱硬化性樹脂との複合体からな
    り、その層間樹脂絶縁層には、開口部が設けられ、該開
    口部にめっきが充填されてバイアホールが形成されてい
    ることを特徴とする多層プリント配線板。
  3. 【請求項3】 前記層間樹脂絶縁層は、フッ素樹脂繊維
    の布とその布の空隙に充填された熱硬化性樹脂との複合
    体からなることを特徴とする請求項2に記載の多層プリ
    ント配線板。
  4. 【請求項4】 導体回路と層間樹脂絶縁層とが交互に積
    層された多層プリント配線板において、前記層間樹脂絶
    縁層は、熱硬化性樹脂と耐熱性の熱可塑性樹脂との複合
    体からなり、その層間樹脂絶縁層には、開口部が設けら
    れ、該開口部にめっきが充填されてバイアホールが形成
    されていることを特徴とする多層プリント配線板。
  5. 【請求項5】 前記開口部は、その壁面が粗化処理され
    ていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記
    載の多層プリント配線板。
  6. 【請求項6】 前記バイアホールが接続する下層側の導
    体回路は、その表面が粗化処理されていることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1に記載の多層プリント配
    線板。
  7. 【請求項7】 前記バイアホール上に、さらにバイアホ
    ールが形成されていることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれか1に記載の多層プリント配線板。
  8. 【請求項8】 (バイアホールの直径)/(層間樹脂絶
    縁層の厚み)の比が1〜4であることを特徴とする請求
    項1〜7のいずれか1に記載の多層プリント配線板。
  9. 【請求項9】 導体回路の厚さは25μm未満である請求
    項1〜8のいずれか1に記載の多層プリント配線板。
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