JP3952816B2 - 無線通信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯型電話機などの無線通信機に関するものである。
【0002】
【背景技術】
図8(a)には無線通信機の一種である携帯型電話機の一例が模式的な斜視図により示されている(特開平9-270728号参照)。この携帯型電話機1は折り畳み式のものであり、2つの筐体2,3を有している。これら各筐体2,3にはそれぞれ回路基板が内蔵されており、図8(b)に示すように、筐体2に内蔵される回路基板4と、筐体3に内蔵される回路基板5とのうちの一方側(図8の例では回路基板5)にアンテナ(ホイップアンテナ)6が接続されている。
【0003】
ところで、アンテナ6の動作によって回路基板5には高周波電流が誘起される。回路基板5が回路基板4と単純に電線により接続されているとすると、その回路基板5の高周波電流は電線を介して回路基板4に通電する。この高周波電流の通電に起因して回路基板4から電磁界が発生する。携帯型電話機1の使用中には、アンテナ6の近傍に回路基板4が配置されることから、回路基板4から発生した電磁界によって、アンテナ6の電磁界が乱されてしまい、良好な無線通信を妨げる虞がある。
【0004】
このため、図8に示す携帯型電話機1では、図8(b)に示されるように、回路基板4と回路基板5を例えば抵抗体7を介して接続している。抵抗体7は、回路基板4と回路基板5間の高周波電流を遮断する程の大きな抵抗値を有するものである。この抵抗体7によって、アンテナ6により誘起された回路基板5の高周波電流が回路基板4に通電することを防止できる。これにより、アンテナ動作に因る高周波の誘起電流に起因した回路基板4の電磁界発生を抑制することができ、その回路基板4の電磁界に起因したアンテナ6の電磁界の乱れを回避することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、回路基板4,5間の高周波電流の導通を遮断することによって、回路基板4の電磁界に起因したアンテナ6の電磁界の乱れを防止することができる。しかしながら、無線通信機の通信の信頼性を高めるべく、様々な実験を行っているうちに、回路基板4,5間の高周波電流の導通を遮断する手法では、最適な特性(利得)が得られるとは限らないことが分かった。
【0006】
本発明の目的は、より一層通信の信頼性を高めることができる無線通信機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、グランド部と回路がそれぞれ形成された複数の回路基板を有し、それら回路基板のうちの一つにアンテナが設けられている無線通信機において、各回路基板の回路を接続手段によって電気的に接続し、回路基板のグランド部同士はインダクタンス値を持つ部位であるインダクタ部を介して電気的に接続されており、アンテナが設けられているアンテナ有りの回路基板にはアンテナの動作に起因して高周波電流が誘起され、該高周波電流は遮断されることなくインダクタ部を介して他のアンテナ無しの回路基板に通電され、インダクタ部のインダクタンス値に応じて高周波電流の通電経路上で高周波電流の位相を変化させることにより、アンテナ無しの回路基板の高周波電流の位相をアンテナ有りの回路基板の高周波電流の位相と異ならせ、アンテナ利得を向上させたことを特徴としている。
【0009】
の発明は、第1の発明を備え、インダクタ部のインピーダンスZは、10Ω≦Z≦250Ωの範囲内であることを特徴としている。
【0010】
の発明は、第1又は第2の発明を備え、アンテナは、回路基板のグランド部に表面実装されるグランド領域実装型のアンテナと、回路基板の非グランド部に表面実装される非グランド領域実装型のアンテナとのうちの一方であることを特徴としている。
【0011】
の発明は、第1〜第の発明の何れか1つの発明を備え、回路が接続し合う回路基板のグランド部間には、複数のインダクタ部が電気的に並列配置され、これら複数のインダクタ部を介して前記グランド部間が電気的に接続されていることを特徴としている。
【0012】
の発明は、第1〜第の発明の何れか1つの発明を備え、回路が接続し合う回路基板の少なくとも一方側にはグランド部と間隔を介して隣接配置されるランドパターンが形成されており、このランドパターンとグランド部はインダクタ部であるチップ状のコイル部品により接続され、また、前記ランドパターンは導体部材を介して接続相手の回路基板のグランド部に導通接続されていることを特徴としている。
【0013】
の発明は、第1〜第の発明の何れか1つの発明を備え、回路が接続し合う回路基板の少なくとも一方側には、インダクタ部であるインダクタパターンが形成され、このインダクタパターンの一端側はグランド部に接続され、他端側は導体部材を介して接続相手の回路基板のグランド部に導通接続されていることを特徴としている。
【0014】
の発明は、第1〜第の発明の何れか1つの発明を備え、回路が接続し合う回路基板のグランド部同士は、インダクタ部として機能するインダクタンス値を持つ部材により直接的に接続されていることを特徴としている。
【0015】
の発明は、第の発明を備え、回路が接続し合う回路基板のグランド部同士を直接的に接続するインダクタ部は、インダクタンス値を持つケーブルであることを特徴としている。
【0016】
の発明は、第1〜第の発明の何れか1つの発明を備え、コンデンサ部がインダクタ部と電気的に並列配置されていることを特徴としている。
【0017】
10の発明は、第1〜第の発明の何れか1つの発明を備え、無線通信機は折り畳みタイプの携帯型電話機であることを特徴としている。
【0018】
11の発明は、第10の発明を備え、折り曲げ部分を間にして2つの回路基板が分離配置されており、アンテナは、それら回路基板のうちの一方側の折り曲げ部近傍領域に配設されていることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1には第1実施形態例の無線通信機である携帯型電話機の特徴的な構成が模式的に示されている。なお、この第1実施形態例の説明において、図8(a)、(b)の携帯型電話機と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0021】
この第1実施形態例の携帯型電話機1は折り畳み式のものである。この折り畳み式の携帯型電話機1では、折り曲げ部8を間にして2つの回路基板4,5が分離配置されている。これら回路基板4,5にはそれぞれグランド部(グランド電極)14,15が形成されている。なお、回路基板4,5にはそれぞれ回路が形成されているが、図1では、それら回路の図示は省略する。また、回路基板4の回路と、回路基板5の回路とは、例えばケーブルの一種であるフレキシブル平板状ケーブルなどの接続手段(図示せず)により接続されている。
【0022】
この第1実施形態例では、回路基板4,5のうちの一方側(図1の例では、回路基板5)には、折り曲げ部分8の近傍に、グランド電極が設けられていない領域(非グランド部)11が形成されている。なお、この非グランド部11は回路基板5の表裏両面共にグランド電極が形成されていない。
【0023】
この非グランド部11にはアンテナ10が設けられている。つまり、アンテナ10は非グランド領域実装型のアンテナである。非グランド領域実装型のアンテナには様々な形態のものがあり、ここでは、何れの形態のものもアンテナ10として採用してよいが、例えば、その一例を挙げると、誘電体基体に放射電極が形成されて成るチップ状のアンテナがある。
【0024】
この第1実施形態例では、回路基板5の非グランド部11には、グランド部15と間隔を介して隣接配置するランドパターン12(12a,12b)が形成されている。ランドパターン12(12a,12b)は、インダクタ部であるチップ状のコイル部品13(13a,13b)によって、非グランド部11と導通接続されている。また、ランドパターン12(12a,12b)は、導体部材である金属板16(16a,16b)によって、回路基板4のグランド部14に接続されている。換言すれば、回路基板4,5のグランド部14,15は、電気的に並列配置された複数のコイル部品13とランドパターン12と金属板16を介して接続されている。
【0025】
この第1実施形態例の携帯型電話機1は上記のような構成を備えている。このため、アンテナ10の動作に起因して回路基板5に高周波電流が誘起されると、この誘起された高周波電流は、コイル部品13(13a,13b)とランドパターン12(12a,12b)と金属板16(16a,16b)を順に通って回路基板4のグランド部14に導通する。この第1実施形態例では、コイル部品13のインダクタンス値は、回路基板5から回路基板4に通電する高周波電流の位相を変化させる値に設定されている。このため、アンテナ10が設けられていないアンテナ無しの回路基板4を流れる高周波電流の位相は、アンテナ有りの回路基板5の高周波電流の位相と異なるものとなる。
【0026】
ところで、本発明者は、折り畳み式の携帯型電話機1のように複数の回路基板が分離配置されている場合に、アンテナ動作に起因したアンテナ無しの回路基板の高周波電流に因るアンテナ利得の悪化を改善すべく、様々な実験や検討を行った。その結果、次に示すようなことが分かった。
【0027】
すなわち、アンテナ有りの回路基板とアンテナ無しの回路基板との間の高周波電流の通電を遮断するのではなく、アンテナ有りの回路基板からアンテナ無しの回路基板に高周波電流を通電させる。しかし、ただ通電させるのではなく、アンテナ有りの回路基板からアンテナ無しの回路基板への高周波電流の通電経路上で高周波電流の位相を変化させて、アンテナ無しの回路基板の高周波電流の位相を、アンテナ有りの回路基板の高周波電流の位相と異ならせる。このアンテナ有りの回路基板とアンテナ無しの回路基板の高周波電流の位相差を利用することで、アンテナ利得をより良く向上できることが分かった。この本発明者の発見に基づいて、上記したような第1実施形態例の構成が考え出されたのである。
【0028】
なお、回路基板4,5の高周波電流の位相差を制御するコイル部品13のインダクタンス値と、アンテナ利得との関係は、例えば、アンテナ10の通信電波の周波数帯や、携帯型電話機1の構造形態などの様々な要因によって、異なるものである。このことから、例えば、最も良好なアンテナ利得が得られるためのコイル部品13の適切なインダクタンス値は、アンテナ10の通電電波の周波数帯や携帯型電話機1の構造形態などの様々な点を考慮して実験やシミュレーション等により求めることができる。
【0029】
例えば、表1には、コイル部品13のインダクタンス値(単位はnH)と、ZX面(図1参照)における利得(単位はdBd)との関係を900MHz帯に関して調べた実験結果が示されている。図2はその実験結果を示したグラフである。なお、表1や図2に示すコイル部品13のインダクタンス値と利得との関係は一例であって、そのインダクタンス値と利得との関係は条件の違いによって異なるものである。
【0030】
【表1】
Figure 0003952816
【0031】
この実験結果に基づいた場合には、コイル部品13のインダクタンス値を10nH程度に設定することにより、アンテナ利得を最も良好に向上させることができる。また、この実験結果にも示されているように、回路基板4,5間を高周波的に接続させた場合の方が、回路基板4,5間の高周波電流を遮断する場合(回路基板4,5間が高周波的にオープンな状態)よりもアンテナ利得が向上していることが分かる。
【0032】
なお、この第1実施形態例では、上記のように、回路基板5からコイル部品13を介して回路基板4に高周波電流を通電し、コイル部品13によって高周波電流の位相を変化させる構成である。このため、コイル部品13のインピーダンスZは、10Ω≦Z≦250Ωの範囲内のインピーダンスとなっている。それというのは、コイル部品13のインピーダンスZが10Ωよりも小さいと、回路基板5から見た回路基板4は、高周波的にショートした状態と等価になってしまい、コイル部品13によって高周波電流の位相を変化させることができず、回路基板4,5の高周波電流は同相となってしまう。また、コイル部品13のインピーダンスZが250Ωよりも大きいと、回路基板5から見た回路基板4は高周波的にオープンな状態と等価になってしまい、回路基板5から回路基板4に高周波電流が通電しなくなってしまうからである。
【0033】
以下に、第2実施形態例を説明する。
【0034】
この第2実施形態例では、アンテナ10は、グランド電極の形成領域に表面実装されるグランド領域実装型のアンテナである。このため、図3に示すように、この第2実施形態例では、アンテナ10は、回路基板5のグランド部15に表面実装されている。それ以外の構成は第1実施形態例と同様であり、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0035】
この第2実施形態例においても、第1実施形態例と同様に、アンテナ10の動作に起因して回路基板5には高周波電流が誘起され、この高周波電流は、コイル部品13とランドパターン12と金属板16を順に通って回路基板4のグランド部14に通電する。この回路基板5から回路基板4に通電する高周波電流は、コイル部品13によって、位相が変化し、回路基板4の高周波電流の位相は、回路基板5の高周波電流の位相と異なる。この回路基板4,5の高周波電流の位相差によりアンテナ利得が良好となるようにコイル部品13のインダクタンス値を適宜に設定することで、アンテナ利得を向上させることができる。
【0036】
以下に、第3実施形態例を説明する。なお、この第3実施形態例の説明では、第1や第2の各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0037】
この第3実施形態例では、回路基板5から回路基板4への高周波電流の通電経路上に設けるインダクタ部としてコイル部品を用いるのに代えて、図4に示されるように、インダクタ部としてインダクタパターン18(18a,18b)が回路基板5に形成されている。当該インダクタパターン18の一端側はグランド部15に接続され、他端側は金属板16を介して回路基板4のグランド部14に接続されている。
【0038】
この第3実施形態例においても、第1や第2の各実施形態例と同様に、アンテナ10の動作に起因した回路基板5の高周波電流は、インダクタパターン18と金属板16を介して回路基板4に通電し、この回路基板4の高周波電流の位相は、インダクタパターン18のインダクタンス値に応じて回路基板5の高周波電流の位相と異なっている。インダクタパターン18のインダクタンス値を適宜に設定することにより、回路基板4の高周波電流によるアンテナ利得への悪影響を軽減できて、アンテナ利得向上を図ることができる。
【0039】
なお、図4では、非グランド領域実装型アンテナ10を設ける場合の例が図示されているが、もちろん、第2実施形態例に示したようなグランド領域実装型アンテナ10を設ける場合にも、同様に、コイル部品13に代えて、インダクタパターン18を形成してもよい。また、インダクタパターン18の形状は、図4の形状に限定されるものではなく、インダクタンス値を持つことができる他の形状であってもよい。
【0040】
以下に、第4実施形態例を説明する。なお、この第4実施形態例の説明では、第1〜第3の各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0041】
この第4実施形態例では、離間配置されている回路基板4,5のグランド部14,15間を、図5に示されるように、インダクタンス値を持つインダクタ部であるインダクタ部材20(20a,20b)によって、直接的に接続する構成としている。
【0042】
インダクタンス値を持ち、かつ、回路基板4,5のグランド部14,15間を直接的に接続できるインダクタ部材には様々なものがあり、ここでは、それらのうちの何れを採用してもよいが、例えば、その一例を挙げると、回路基板4の回路と回路基板5の回路とを接続するフレキシブル平板状ケーブルを利用することが考えられる。
【0043】
この第4実施形態例では、アンテナ10の動作に起因した回路基板5の高周波電流は、インダクタ部材20を介し、当該インダクタ部材20によって位相が変化して回路基板4のグランド部14に通電する。回路基板4,5の高周波電流の位相差がアンテナ利得向上を図ることができる適切な状態となるためのインダクタンス値をインダクタ部材20に持たせることにより、アンテナ利得向上を図ることができる。
【0044】
なお、図5では、グランド領域実装型のアンテナ10が設けられる例が図示されていたが、もちろん、第1実施形態例に示したような非グランド領域実装型のアンテナ10が設けられている場合にも、同様な構成を採り得るものである。
【0045】
以下に、第5実施形態例を説明する。
【0046】
この第5実施形態例では、第1〜第4の各実施形態例に示したインダクタ部に電気的に並列に、容量を持つコンデンサ部を設ける。それ以外の構成は第1〜第4の各実施形態例と同様である。
【0047】
コンデンサ部には、例えばチップ状のコンデンサ部品や、回路基板に形成されるコンデンサパターンなどの様々な形態があり、ここでは、何れの形態をも採り得るものであり、特に限定されるものではない。このコンデンサ部は、アンテナ有りの回路基板5からアンテナ無しの回路基板4に通電する高周波電流のフィルタとして機能することができる。例えば、周波数帯Aの高周波電流は、回路基板4から回路基板5に通電させるが、周波数帯Bの高周波電流は、回路基板4から回路基板5へ通電させたくないというような場合には、上記コンデンサ部の容量を適宜に設定することで、その要求に応えることが可能となる。
【0048】
なお、この発明は第1〜第5の各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、第1や第2の各実施形態例では、回路基板4,5間には2個のコイル部品13が電気的に並列配置され、これらコイル部品13を介して回路基板5のグランド部15と、回路基板4のグランド部14とが電気的に接続されていたが、例えば、回路基板4,5のグランド部14,15は、1個のコイル部品13のみを介して接続する構成としてもよい。また、回路基板4,5のグランド部14,15は、図6に示されるように、3個以上のコイル部品13を介して接続される構成としてもよい。
【0049】
また、第3実施形態例に示したインダクタパターン18を設ける場合にも同様に、そのインダクタパターン18は1個設けるだけでもよいし、3個以上並列的に設ける構成としてもよい。
【0050】
さらに、各実施形態例では、コイル部品13やインダクタパターン18は回路基板5(つまり、アンテナ有りの回路基板)に形成されていたが、例えば、図7(a)〜(d)に示されるように、それらコイル部品13やインダクタパターン18は回路基板4(つまり、アンテナ無しの回路基板)に形成してもよい。また、回路基板4,5の両方にコイル部品13やインダクタパターン18を形成してもよい。
【0051】
さらに、第1〜第5の各実施形態例では、インダクタ部として、コイル部品13とインダクタパターン18とインダクタ部材20のうちの何れか1つが設けられる例を示したが、例えば、それらコイル部品13とインダクタパターン18とインダクタ部材20を2つ以上組み合わせて設けてもよい。
【0052】
さらに、第1〜第3、第5の各実施形態例では、回路基板4,5のグランド部14,15は導体部材である金属板16を介して接続する例を示したが、例えば、金属板16に代えて、回路基板4,5間の接続する導体部材として導線を用いてもよい。
【0053】
さらに、第1〜第5の各実施形態例では、アンテナ10は、折り曲げ部8の近傍に配置されていたが、アンテナ10の配置位置は特に限定されるものではなく、例えば、折り曲げ部8から離れた回路基板端部にアンテナ10を設けてもよい。
【0054】
さらに、第1〜第5の各実施形態例では、携帯型電話機1を例にして説明したが、この発明は、複数の回路基板を有し、それら回路基板のうちの一つにアンテナが設けられている構成を備えていれば、携帯型電話機以外の無線通信機にも適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
この発明によれば、回路が接続し合う回路基板のグランド部同士がインダクタ部を介して電気的に接続されている構成を有する。この構成により、アンテナの動作に起因してアンテナ有りの回路基板に誘起された高周波電流は、インダクタ部を介してアンテナ無しの回路基板に通電することとなる。そのインダクタ部に、当該インダクタ部を流れる高周波電流の位相を変化させるインダクタンス値を持たせることによって、アンテナ無しの回路基板の高周波電流の位相は、アンテナ有りの回路基板の高周波電流の位相と異ならせることができる。
【0056】
これにより、アンテナ無しの回路基板の高周波電流に起因して発生する電磁界の位相がアンテナから発生する電磁界の位相と異なるので、アンテナ無しの回路基板の電磁界がアンテナの電磁界に与える悪影響を軽減することが可能となる。つまり、インダクタ部のインダクタンス値を適切に設定することにより、アンテナ利得を向上させることができる。これにより、通信の信頼性が高い無線通信機を提供することができる。特に、この構成は、アンテナの通信電波の周波数が数百MHz〜約2GHzの範囲内の場合に大きな効果を得ることができると期待される。
【0057】
また、インダクタ部のインピーダンスZが10Ωよりも小さいと、インダクタ部を介して接続し合う回路基板のグランド部間が高周波的にショートした状態となり、それら回路基板間で高周波電流に位相差を与えることができなくなる。また、インダクタ部のインピーダンスZが250Ωよりも大きい場合には、インダクタ部を介して接続し合う回路基板のグランド部間が高周波的にオープンな状態となり、高周波電流が通電しなくなってしまう。
【0058】
これに対して、インダクタ部のインピーダンスZを10Ω≦Z≦250Ωの範囲内としたものにあっては、インダクタ部を介して接続し合う回路基板のグランド部間は高周波電流が通電し、かつ、その高周波電流の位相を変化させることができて、上記のような効果を得ることができる。
【0059】
さらに、そのような効果は、グランド領域実装型のアンテナであっても、非グランド領域実装型のアンテナであっても、同様に奏することができる。
【0060】
さらに、回路が接続し合う回路基板のグランド部同士が、インダクタ部であるチップ状のコイル部品と、ランドパターンと、導体部材とにより接続されているものや、回路が接続し合う回路基板のグランド部同士が、インダクタ部であるインダクタパターンと、導体部材とにより接続されているものや、回路が接続し合う回路基板のグランド部同士が、インダクタ部として機能するインダクタンス値を持つ部材によって直接的に接続されているものにあっては、簡単な構成でもって、回路が接続し合う回路基板のグランド部同士をインダクタ部を介して接続できるので、無線通信機の大型化を回避することができる。
【0061】
コンデンサ部がインダクタ部と電気的に並列配置されているものにあっては、コンデンサをフィルタとして機能させることができることから、回路が接続し合う回路基板のグランド部間を通電する高周波電流の周波数帯を規制することができる。
【0062】
無線通信機が折り畳み式の携帯型電話機であり、折り曲げ部分を間にして2つの回路基板が分離配置され、アンテナは、それら回路基板のうちの一方側の折り曲げ部近傍領域に配設されているものにあっては、アンテナは、アンテナ無しの回路基板の近傍に配置されていることから、アンテナ無しの回路基板の電磁界の悪影響を受け易いが、この発明の構成を備えることによって、アンテナ無しの回路基板がアンテナの電磁界に与える悪影響を大幅に軽減することができて、非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例の無線通信機を説明するための図である。
【図2】第1実施形態例に示したコイル部品のインダクタンス値と、ZX面における利得との関係例を示すグラフである。
【図3】第2実施形態例を説明するための図である。
【図4】第3実施形態例を説明するための図である。
【図5】第4実施形態例を説明するための図である。
【図6】その他の実施形態例を説明するための図である。
【図7】さらに、その他の実施形態例を説明するための図である。
【図8】無線通信機の従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 携帯型電話機
4,5 回路基板
8 折り曲げ部
10 アンテナ
11 非グランド部
12 ランドパターン
13 コイル部品
14,15 グランド部
16 金属板
18 インダクタパターン
20 インダクタ部材

Claims (11)

  1. グランド部と回路がそれぞれ形成された複数の回路基板を有し、それら回路基板のうちの一つにアンテナが設けられている無線通信機において、各回路基板の回路を接続手段によって電気的に接続し、回路基板のグランド部同士はインダクタンス値を持つ部位であるインダクタ部を介して電気的に接続されており、アンテナが設けられているアンテナ有りの回路基板にはアンテナの動作に起因して高周波電流が誘起され、該高周波電流は遮断されることなくインダクタ部を介して他のアンテナ無しの回路基板に通電され、インダクタ部のインダクタンス値に応じて高周波電流の通電経路上で高周波電流の位相を変化させることにより、アンテナ無しの回路基板の高周波電流の位相をアンテナ有りの回路基板の高周波電流の位相と異ならせ、アンテナ利得を向上させたことを特徴とする無線通信機。
  2. インダクタ部のインピーダンスZは、10Ω≦Z≦250Ωの範囲内であることを特徴とする請求項1記載の無線通信機。
  3. アンテナは、回路基板のグランド部に表面実装されるグランド領域実装型のアンテナと、回路基板の非グランド部に表面実装される非グランド領域実装型のアンテナとのうちの一方であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の無線通信機。
  4. 回路が接続し合う回路基板のグランド部間には、複数のインダクタ部が電気的に並列配置され、これら複数のインダクタ部を介して前記グランド部間が電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の無線通信機。
  5. 回路が接続し合う回路基板の少なくとも一方側にはグランド部と間隔を介して隣接配置されるランドパターンが形成されており、このランドパターンとグランド部はインダクタ部であるチップ状のコイル部品により接続され、また、前記ランドパターンは導体部材を介して接続相手の回路基板のグランド部に導通接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の無線通信機。
  6. 回路が接続し合う回路基板の少なくとも一方側には、インダクタ部であるインダクタパターンが形成され、このインダクタパターンの一端側はグランド部に接続され、他端側は導体部材を介して接続相手の回路基板のグランド部に導通接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の無線通信機。
  7. 回路が接続し合う回路基板のグランド部同士は、インダクタ部として機能するインダクタンス値を持つ部材により直接的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の無線通信機。
  8. 回路が接続し合う回路基板のグランド部同士を直接的に接続するインダクタ部は、インダクタンス値を持つケーブルであることを特徴とした請求項記載の無線通信機。
  9. コンデンサ部がインダクタ部と電気的に並列配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の無線通信機。
  10. 無線通信機は折り畳みタイプの携帯型電話機であることを特徴とした請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の無線通信機。
  11. 折り曲げ部分を間にして2つの回路基板が分離配置されており、アンテナは、それら回路基板のうちの一方側の折り曲げ部近傍領域に配設されていることを特徴とした請求項10記載の無線通信機。
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