JP2001284954A - 表面実装型アンテナおよびその複共振の周波数調整設定方法および表面実装型アンテナを備えた通信装置 - Google Patents

表面実装型アンテナおよびその複共振の周波数調整設定方法および表面実装型アンテナを備えた通信装置

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    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/0407Substantially flat resonant element parallel to ground plane, e.g. patch antenna

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数帯域の広帯域化の実現を容易にする。 【解決手段】 給電放射電極3と無給電放射電極4の各
電界強領域Z1,Z1同士を間隔を介して隣り合わせ、
かつ、給電放射電極3と無給電放射電極4の各電流大領
域X1,X2同士を間隔を介して隣り合わせにして配置
する。また、給電放射電極3の給電端子5にはミアンダ
状パターン9を接続する。各電界強領域Z1,Z1間の
間隔H1と、給電放射電極3と無給電放射電極4の各開
放端3a,4aとグランド間の容量とを可変調整して、
電界強領域Z1,Z1間の電界結合量の可変調整を行
い、また、各電流大領域X1,X2間の間隔H2と、ミ
アンダ状パターン9のインダクタンス成分の大きさとを
可変調整して、電流大領域X1,X2間の磁界結合量の
可変調整を行って、上記電界結合量と磁界結合量の両方
を、複共振に適した状態に設定する。良好な複共振が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯型電話機等の
通信装置に内蔵される表面実装型アンテナおよびその複
共振の周波数調整設定方法および表面実装型アンテナを
備えた通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17には表面実装型アンテナの一例が
示されている。この図17に示す表面実装型アンテナ1
は、直方体状の誘電体基体2に給電放射電極3と無給電
放射電極4が間隔(スリット)Sを介し並設されて成る
ものである。上記給電放射電極3の一端側は給電部(給
電端子)5に接続され、他端側は開放端3aと成してい
る。また、上記無給電放射電極4の一端側は短絡部(グ
ランド短絡端子)6に接続され、他端側は開放端4aと
成している。
【0003】上記給電部5を信号供給源7に接続し、該
信号供給源7から上記給電部5を介して上記給電放射電
極3に信号を直接的に供給することによって、また、上
記給電放射電極3に供給された信号が電磁結合によって
無給電放射電極4に供給されることによって、給電放射
電極3や、無給電放射電極4が共振してアンテナ動作
(信号の送受信動作)が行われる。
【0004】この図17に示すような表面実装型アンテ
ナ1では、上記給電放射電極3と無給電放射電極4の各
共振周波数を近付けて給電放射電極の共振波と無給電放
射電極の共振波を複共振させることによって、信号送受
信の周波数帯域の広帯域化を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な表面実装型アンテナ1には小型化が要求されており、
その小型化を図るために、必然的に、給電放射電極3と
無給電放射電極4間の間隔Sは狭くなる。これにより、
給電放射電極3と無給電放射電極4間の電磁結合が強く
なり、周波数帯域の広帯域化等の要求されるアンテナ特
性条件が得られる所望の複共振状態を安定的に得ること
が難しくなってきている。この問題を解消して所望の複
共振状態を安定的に得るためには給電放射電極3と無給
電放射電極4間の電磁結合の制御が必要となってくる。
【0006】この図17に示す表面実装型アンテナ1で
は、給電放射電極3と無給電放射電極4間の等幅の間隔
Sを広狭調整することによって、給電放射電極3と無給
電放射電極4間の電磁結合を制御するが、その等幅の間
隔Sによる電磁結合制御は非常に難しく、設計の自由度
が低いものであった。
【0007】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的は、小型化を図りつつ、要求さ
れているアンテナ特性条件を容易に満たすことができる
表面実装型アンテナおよびその複共振の周波数調整設定
方法および表面実装型アンテナを備えた通信装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決す
る手段としている。すなわち、第1の発明における表面
実装型アンテナの複共振の周波数調整設定方法は、誘電
体基体を有し、この誘電体基体の実装底面に対向する上
面には給電放射電極が形成され、また、上記誘電体基体
には無給電放射電極が上記給電放射電極に間隔を介して
配設されている表面実装型アンテナの複共振の周波数調
整設定方法であって、上記給電放射電極と無給電放射電
極は、これら給電放射電極と無給電放射電極の各電界が
最も強くなる電界強領域同士が間隔を介し隣り合って電
界結合し、かつ、給電放射電極と無給電放射電極の各電
流が最大となる電流大領域同士が間隔を介し隣り合って
磁界結合される構成と成し、上記給電放射電極の電界強
領域と無給電放射電極の電界強領域間の電界結合量と、
上記給電放射電極の電流大領域と無給電放射電極の電流
大領域間の磁界結合量とをそれぞれ可変調整して、それ
ら電界結合量と磁界結合量を両方共に調整することによ
り、上記給電放射電極と無給電放射電極の複共振の反射
損失を設定の周波数範囲内で予め定めた値以下に低く設
定する構成をもって前記課題を解決する手段としてい
る。
【0009】第2の発明における表面実装型アンテナの
複共振の周波数調整設定方法は、上記第1の発明の構成
を備え、給電放射電極の電界強領域と無給電放射電極の
電界強領域間の間隔を可変することによって、給電放射
電極の電界強領域と無給電放射電極の電界強領域間の電
界結合量を可変調整することを特徴として構成されてい
る。
【0010】第3の発明における表面実装型アンテナの
複共振の周波数調整設定方法は、上記第1又は第2の発
明の構成を備え、給電放射電極は一端側の電界強領域で
ある開放端にグランドとの間に容量が設けられ、他端側
の電流大領域には給電端子又はグランド短絡端子が接続
され、また、無給電放射電極は一端側の電界強領域であ
る開放端にグランドとの間に容量が設けられ、他端側の
電流大領域にはグランド短絡端子が接続されている構成
と成し、給電放射電極の開放端とグランド間の容量、お
よび、無給電放射電極の開放端とグランド間の容量の可
変調整によって、相対的に給電放射電極の電界強領域と
無給電放射電極の電界強領域間の電界結合量を可変調整
することを特徴として構成されている。
【0011】第4の発明における表面実装型アンテナの
複共振の周波数調整設定方法は、上記第3の発明の構成
を備え、誘電体基体は直方体状と成し、給電放射電極の
電界強領域の開放端と無給電放射電極の電界強領域の開
放端とのそれぞれのグランドに対する容量結合部はそれ
ぞれ誘電体基体の互いに異なる面に形成することを特徴
として構成されている。
【0012】第5の発明における表面実装型アンテナの
複共振の周波数調整設定方法は、上記第1〜第4の発明
の何れか1つの発明の構成を備え、給電放射電極の電流
大領域と無給電放射電極の電流大領域間の間隔を可変し
て、給電放射電極の電流大領域と無給電放射電極の電流
大領域間の磁界結合量を可変調整することを特徴として
構成されている。
【0013】第6の発明における表面実装型アンテナの
複共振の周波数調整設定方法は、上記第3又は第4又は
第5の発明の構成を備え、給電放射電極の給電端子又は
グランド短絡端子から分岐してグランドに接続する導電
パターンを形成し、該導電パターンにはインダクタンス
成分付加用パターンを介設し、上記給電放射電極の電流
大領域から上記導電パターンとグランドと無給電放射電
極のグランド短絡端子を介して無給電放射電極の電流大
領域に至る電流経路を構成し、上記インダクタンス成分
付加用パターンのインダクタンス成分の大きさを可変す
ることによって、等価的に給電放射電極の電流大領域と
無給電放射電極の電流大領域間の磁界結合量を可変調整
することを特徴として構成されている。
【0014】第7の発明における表面実装型アンテナの
複共振の周波数調整設定方法は、上記第3又は第4又は
第5の発明の構成を備え、給電放射電極の給電端子又は
グランド短絡端子と、無給電放射電極のグランド短絡端
子とを間隔を介して並設し、その給電放射電極の給電端
子又はグランド短絡端子と、無給電放射電極のグランド
短絡端子とをインダクタンス成分付加用パターンを利用
して短絡し、該インダクタンス成分付加用パターンのイ
ンダクタンス成分の大きさを可変して、等価的に給電放
射電極の電流大領域と無給電放射電極の電流大領域間の
磁界結合量を可変調整することを特徴として構成されて
いる。
【0015】第8の発明における表面実装型アンテナの
複共振の周波数調整設定方法は、上記第6又は第7の発
明の構成を備え、インダクタンス成分付加用パターンは
整合回路を構成する電極パターンとしても機能させるこ
とを特徴として構成されている。
【0016】第9の発明の表面実装型アンテナは、誘電
体基体の表面に給電放射電極と無給電放射電極が互いに
間隔を介して近隣配設されている表面実装型アンテナで
あって、上記給電放射電極と無給電放射電極の各電界が
最も強くなる電界強領域同士はそれぞれ間隔を介し隣り
合わせに配置形成され、また、給電放射電極と無給電放
射電極の各電流が最大となる電流大領域同士はそれぞれ
間隔を介し隣り合わせに配置形成されており、給電放射
電極と無給電放射電極間の間隔は上記電流大領域側から
電界強領域側に向かうに従って拡大していることを特徴
として構成されている。
【0017】第10の発明の表面実装型アンテナは、上
記第9の発明の構成を備え、給電放射電極の電流大領域
には給電端子又はグランド短絡端子が接続され、また、
無給電放射電極の電流大領域にはグランド短絡端子が接
続されており、上記給電放射電極の給電端子又はグラン
ド短絡端子と、無給電放射電極のグランド短絡端子とは
間隔を介して並設され、その給電放射電極の給電端子又
はグランド短絡端子と、無給電放射電極のグランド短絡
端子とを短絡するインダクタンス成分付加用パターンが
形成されており、該インダクタンス成分付加用パターン
のインダクタンス成分は予め定められたアンテナ特性条
件を満たす給電放射電極と無給電放射電極の複共振のリ
ターンロス特性を得る大きさと成し、複共振の周波数帯
域における給電放射電極の共振周波数は無給電放射電極
の共振周波数よりも低いことを特徴として構成されてい
る。
【0018】第11の発明の通信装置は、上記第1〜第
8の発明の何れか1つの発明の表面実装型アンテナの複
共振の周波数調整設定方法により調整設定されて製造さ
れた表面実装型アンテナ、あるいは、上記第9又は第1
0の表面実装型アンテナを備えていることを特徴として
構成されている。
【0019】上記構成の発明において、給電放射電極と
無給電放射電極は、それら給電放射電極と無給電放射電
極の各電界強領域同士を間隔を介して隣り合わせ、か
つ、給電放射電極と無給電放射電極の各電流大領域同士
を間隔を介して隣り合わせに配置形成されている。
【0020】ところで、本発明者は、表面実装型アンテ
ナの研究開発を行っているうちに、周波数帯域の広帯域
化等のアンテナ特性の向上が図れる給電放射電極と無給
電放射電極の複共振状態を得るためには、上記給電放射
電極と無給電放射電極の各電界強領域間の電界結合量と
各電流大領域間の磁界結合量とが両方共に複共振に適し
た状態となっていなければならないことに気付いた。
【0021】この発明では、上記のように、給電放射電
極と無給電放射電極の電界強領域同士を間隔を介して隣
り合わせに、また、電流大領域同士を間隔を介して隣り
合わせに配置形成し、表面実装型アンテナの調整設定を
行う際には、それら電界強領域間の電界結合量と電流大
領域間の磁界結合量をそれぞれ可変調整して、電界結合
量と磁界結合量を両方共に、周波数帯域の広帯域化等の
予め定められたアンテナ特性条件を満たす給電放射電極
と無給電放射電極の複共振のリターンロス(反射損失)
特性が得られる状態に設定する。つまり、給電放射電極
と無給電放射電極の複共振の反射損失を設定の周波数範
囲内で予め定めた値以下に低く設定する。これにより、
要求されるアンテナ特性を持つ表面実装型アンテナを簡
単、かつ、短時間で得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、この発明に係る実施形態
例を図面に基づいて説明する。
【0023】図1には第1の実施形態例における表面実
装型アンテナが展開状態により模式的に示されている。
なお、この第1の実施形態例の説明において、前記従来
例と同一名称部分には同一符号を付す。
【0024】この図1に示す表面実装型アンテナ1は、
直方体状の誘電体基体2の表面上に給電放射電極3や無
給電放射電極4等の電極パターンが形成されて成るもの
であり、この第1の実施形態例において特徴的なこと
は、給電放射電極3の電界が最も強くなる電界強領域Z
1と、無給電放射電極4の電界が最も強くなる電界強領
域Z2とが隣り合い、かつ、給電放射電極3の電流が最
大となる電流大領域X1と、無給電放射電極4の電流が
最大となる電流大領域X2とが隣り合って形成されてい
ることと、給電放射電極3と無給電放射電極4が複共振
する構成であることと、給電放射電極3と無給電放射電
極4間の間隔Sは上記電流大領域X1,X2側から電界
強領域Z1,Z2側に向かうに従って拡大していること
である。さらに、整合回路の電極パターンとして機能す
ることができるミアンダ状パターン9が誘電体基体2に
形成されていることも第1の実施形態例において特徴的
なことである。
【0025】すなわち、この第1の実施形態例では、図
1に示すように、誘電体基体2の上面2aには給電放射
電極3と無給電放射電極4が互いに間隔を介して並設さ
れている。また、誘電体基体2の側面2bには、図の上
下方向に伸長形成されている給電端子5とグランド短絡
端子6が互いに間隔を介して近隣並設されており、給電
端子5は上記給電放射電極3の一端側の電流大領域X1
に接続され、また、上記グランド短絡端子6は上記無給
電放射電極4の一端側の電流大領域X2に接続されてい
る。
【0026】上記給電放射電極3と無給電放射電極4の
各他端側の電界強領域Z1,Z2から側面2dに狭幅の
パターンが伸長形成されており、これら各伸長先端は開
放端3a,4aと成している。これら給電放射電極3と
無給電放射電極4の各開放端3a,4aに間隔を介して
グランドと等価な固定電極11,12が誘電体基体2の
側面2dに形成されている。この第1の実施形態例で
は、上記給電放射電極3の開放端3aと固定電極11間
の間隔、無給電放射電極4の開放端4aと固定電極12
間の間隔は狭く、上記開放端3aと固定電極11間(つ
まり、開放端3aとグランド間)、および、開放端4a
と固定電極12間(つまり、開放端4aとグランド間)
に大きな容量を持たせる構成と成している。
【0027】さらに、図1に示すように、上記誘電体基
体2の側面2bには給電端子5から分岐してグランドに
接続する導電パターン8が形成されており、この導電パ
ターン8にはインダクタンス成分付加用パターンである
ミアンダ状パターン9が介設されている。このミアンダ
状パターン9は整合回路の電極パターンとしての機能を
有するものである。このミアンダ状パターン9を形成す
ることによって、給電放射電極3の電流大領域X1から
上記ミアンダ状パターン9とグランドと無給電放射電極
4のグランド短絡端子6を介して電流大領域X2に至る
電流経路が構成されることとなる。
【0028】このような表面実装型アンテナ1は、誘電
体基体2の底面を実装面として携帯型電話機等の通信装
置の回路基板に実装され、回路基板に形成されている信
号供給源7と上記給電端子5が導通接続される。上記信
号供給源7から上記給電端子5に信号が供給されると、
その信号は直接的に給電放射電極3に供給されると共
に、電磁結合によって無給電放射電極4に供給される。
この信号供給によって、給電放射電極3と無給電放射電
極4は共振してアンテナ動作を行う。
【0029】ところで、図2には上記給電放射電極3と
無給電放射電極4による良好な複共振のリターンロス
(反射損失)特性の一例が示されている。この図2で
は、破線Aは給電放射電極3のリターンロス特性を表
し、点線Bは無給電放射電極4のリターンロス特性を表
し、実線Cは上記給電放射電極3のリターンロス特性と
無給電放射電極4のリターンロス特性の合成リターンロ
ス特性つまり表面実装型アンテナ1のリターンロス特性
を表している。
【0030】この図2に示されるような良好な複共振と
は、給電放射電極3の共振周波数f1と無給電放射電極
4の共振周波数f2が近接しても、給電放射電極3と無
給電放射電極4の各共振波が減衰することなく複共振し
ている(重合している)状態であり、周波数帯域の広帯
域化等の要求されるアンテナ特性条件を満たすことがで
きるものである。
【0031】本発明者は、表面実装型アンテナに関する
実験を様々に行っているうちに、上記図2に示すような
良好な複共振のリターンロス特性を得るためには、給電
放射電極3と無給電放射電極4の各電界強領域Z1,Z
2間の電界結合量と各電流大領域X1,X2間の磁界結
合量とが両方共に複共振に適した状態となっていなけれ
ばならないことに気付いた。
【0032】そこで、この第1の実施形態例に示す表面
実装型アンテナ1では、上記給電放射電極3と無給電放
射電極4の各電界強領域Z1,Z2間の電界結合量と各
電流大領域X1,X2間の磁界結合量とはそれぞれ後述
するように互いに独立した状態で可変調整され、上記電
界結合量と磁界結合量が両方共に複共振に適した状態に
設定されている。これにより、この第1の実施形態例に
示す表面実装型アンテナ1は、良好な複共振状態を得る
ことができて周波数帯域の広帯域化が実現できているも
のである。
【0033】以下に、上記構成の表面実装型アンテナ1
の複共振の周波数調整設定手法の一例を述べる。
【0034】上記給電放射電極3と無給電放射電極4の
各電界強領域Z1,Z2間の電界結合量を可変調整する
に、この第1の実施形態例では、次に示す2つの手段を
用いる。まず、第1の手段は、上記給電放射電極3と無
給電放射電極4の各電界強領域Z1,Z2間の間隔H1
を可変調整することによって、上記電界強領域Z1,Z
2間の電界結合量を可変調整する手段である。
【0035】第2の手段は、給電放射電極3と無給電放
射電極4の各開放端3a,4aとグランド間の間隔等を
変化させて該開放端3a,4aとグランド間の容量を可
変調整することによって、相対的に上記電界強領域Z
1,Z2間の電界結合量を可変調整する手段である。
【0036】また、給電放射電極3と無給電放射電極4
の各電流大領域X1,X2間の磁界結合量を可変調整す
るに、この第1の実施形態例では、次に示す2つの手段
を利用する。まず、第1の手段は、給電放射電極3と無
給電放射電極4の各電流大領域X1,X2間の間隔H2
を可変調整することによって、上記電流大領域X1,X
2間の磁界結合量を可変調整する手段である。
【0037】第2の手段は、前記ミアンダ状パターン9
のミアンダライン間隔やミアンダ本数やミアンダライン
細さ等を変化させて該ミアンダ状パターン9のインダク
タンス成分L1の大きさを可変調整し、これにより、前
記したような給電放射電極3の電流大領域X1からミア
ンダ状パターン9とグランドを介して無給電放射電極4
の電流大領域X2に至る電流経路の通電電流量を可変調
整することによって、等価的に上記電流大領域X1,X
2間の磁界結合量を可変調整する手段である。
【0038】この第1の実施形態例では、上記のよう
な、上記給電放射電極3と無給電放射電極4の各電界強
領域Z1,Z2間の間隔H1と、各開放端3a,4aと
グランド間の容量との可変調整による前記電界強領域Z
1,Z2間の電界結合量の可変調整、および、前記電流
大領域X1,X2間の間隔H2と、前記ミアンダ状パタ
ーン9のインダクタンス成分L1の大きさとの可変調整
による前記電流大領域X1,X2間の磁界結合量の可変
調整とをそれぞれ行って、上記電界結合量と磁界結合量
を両方共に、周波数帯域の広帯域化等の予め定められた
アンテナ特性条件を満たす複共振のリターンロス特性が
得られる状態に設定する。換言すれば、給電放射電極3
と無給電放射電極4の複共振の反射損失を設定の周波数
範囲内で予め定めた値以下に設定する。この電界結合量
と磁界結合量の調整設定は実験や計算等によって行う。
【0039】この第1の実施形態例に示すような、上記
電界強領域Z1,Z2間の間隔H1と、各開放端3a,
4aとグランド間の容量との可変調整による前記電界強
領域Z1,Z2間の電界結合量の可変調整、および、前
記電流大領域X1,X2間の間隔H2と、前記ミアンダ
状パターン9のインダクタンス成分L1の大きさとの可
変調整による前記電流大領域X1,X2間の磁界結合量
の可変調整は他方側の結合量に影響を与えずに独立した
状態で行うことができるので、複共振に適した状態を得
るための上記電界結合量と磁界結合量の各調整設定を容
易に行うことができる。
【0040】このようにして、電界結合量と磁界結合量
の調整設定が終了した後には、例えば、図1に示されて
いるような、給電放射電極3や無給電放射電極4の周波
数調整用パターンであるスリット14,15の深さや幅
を調整して給電放射電極3、無給電放射電極4の各イン
ダクタンス成分を変化させて、給電放射電極3と無給電
放射電極4の各共振周波数f1,f2を設定の周波数に
調整設定する。なお、この共振周波数f1,f2の調整
設定は上記電界結合量と磁界結合量の調整設定の前工程
で行ってもよい。また、上記周波数調整用パターン1
4,15は給電放射電極3や無給電放射電極4における
上記電界結合量と磁界結合量に影響を与えない領域に形
成されているものである。
【0041】この第1の実施形態例によれば、給電放射
電極3と無給電放射電極4の電界強領域Z1,Z2同士
を間隔を介して隣り合わせに配置し、かつ、電流大領域
X1,X2同士を間隔を介して隣り合わせに配置して、
給電放射電極3と無給電放射電極4の各電界強領域Z
1,Z2間の電界結合量と、各電流大領域X1,X2間
の磁界結合量とをそれぞれ別々に互いに独立させた状態
で可変調整(制御)することが可能な構成としたので、
例えば表面実装型アンテナ1の設計時において、それら
電界結合量と磁界結合量をそれぞれ可変調整し、電界結
合量と磁界結合量の両方共に複共振に適した状態に設定
できることとなり、給電放射電極3と無給電放射電極4
による良好な複共振状態を簡単に得ることができ、これ
により、周波数帯域の広帯域化を容易に実現することが
できる。
【0042】また、この第1の実施形態例では、前記の
如く、電界結合量と磁界結合量はそれぞれ独立した状態
で可変調整ができるので、複共振に適した状態を得るた
めの電界結合量と磁界結合量の調整設定を簡単、かつ、
短時間で行うことができ、これにより、表面実装型アン
テナ1の設計に要する手間の低減や時間短縮を図ること
ができて設計コストの削減が図れ、表面実装型アンテナ
1のコストダウンにつなげることができる。
【0043】さらに、この第1の実施形態例では、給電
放射電極3と無給電放射電極4間の間隔Sを等幅にこだ
わることなく、上記の如く、電界強領域Z1,Z2間の
間隔H1と、電流大領域X1,X2間の間隔H2とをそ
れぞれ別々に可変調整しているので、上記電界結合量と
磁界結合量を両方共に、容易に、複共振に適切な状態に
設定することができる。このように、複共振に適切な電
界結合量と磁界結合量を得るために上記間隔H1と間隔
H2が設定されることによって、この第1の実施形態例
に示すように、給電放射電極3と無給電放射電極4間の
間隔Sは、電流大領域X1,X2側から電界強領域Z
1,Z2側に向かうに従って拡大することとなる。
【0044】つまり、複共振に適した電界強領域Z1,
Z2間の電界結合量を得るための上記間隔H1は、複共
振に適した電流大領域X1,X2間の磁界結合量を得る
ための上記間隔H2よりも広いので、複共振に適した状
態に間隔H1,H2がそれぞれ設定されることによっ
て、必然的に、上記の如く、給電放射電極3と無給電放
射電極4間の間隔Sは、電流大領域X1,X2側から電
界強領域Z1,Z2側に向かうに従って拡大することと
なる。
【0045】従来では、給電放射電極3と無給電放射電
極4間の間隔Sは等幅であったので、その等幅の間隔S
を複共振に適した前記電界結合量用の広い間隔H1に設
定すると、電界結合量は複共振に適した状態であるが、
その間隔H1によって磁界結合量は複共振に適した状態
よりも弱くなってしまい、良好な複共振状態を得ること
は困難であった。また、反対に、上記等幅の間隔Sを複
共振に適した前記磁界結合量用の狭い間隔H2に設定す
ると、磁界結合量は複共振に適した状態であるが、その
間隔H2によって電界結合量は複共振に適した状態より
も強くなってしまい、この場合にも、良好な複共振状態
を得ることは非常に困難であった。
【0046】これに対して、この第1の実施形態例で
は、上記電界強領域Z1,Z2間の間隔H1と、電流大
領域X1,X2間の間隔H2とをそれぞれ別々に可変調
整して、給電放射電極3と無給電放射電極4間の間隔S
が、電流大領域X1,X2側から電界強領域Z1,Z2
側に向かうに従って拡大する構成としたので、上記電界
強領域Z1,Z2間の間隔H1と、電流大領域X1,X
2間の間隔H2とを共に複共振に適した電界結合量と磁
界結合量が得られる状態に設定することができ、良好な
複共振状態を得ることができることとなる。
【0047】上記のことは、本発明者の実験によって確
認されている。その実験とは、上記給電放射電極3と無
給電放射電極4間の間隔Sの形態が異なる次に示す3種
の表面実装型アンテナ1を形成し、それら各表面実装型
アンテナ1に関し、それぞれ、無給電放射電極4のみの
インダクタンス成分を変化させて無給電放射電極4の共
振周波数f2を高周波数側に向けて変化させたときのリ
ターンロス特性の変化を調べるものである。
【0048】この実験に用いた3種の表面実装型アンテ
ナ1は次の通りである。第1の表面実装型アンテナ1
は、この第1の実施形態例に示すように給電放射電極3
と無給電放射電極4間の間隔Sが電流大領域X1,X2
側から電界強領域Z1,Z2側に向かうに従って拡大す
る形態であり、電界強領域Z1,Z2間の間隔H1は複
共振に適した電界結合量を得ることができる間隔に、ま
た、電流大領域X1,X2間の間隔H2は複共振に適し
た磁界結合量を得ることができる間隔に、それぞれ設定
されている。
【0049】第2の表面実装型アンテナ1は、前記従来
例と同様に、給電放射電極3と無給電放射電極4間の間
隔Sは等幅であり、その等幅の間隔Sは複共振に適した
磁界結合量用の狭い間隔に設定されている。さらに、第
3の表面実装型アンテナ1も、上記同様に給電放射電極
3と無給電放射電極4間の間隔Sは等幅であり、その等
幅の間隔Sは複共振に適した電界結合量用の広い間隔に
設定されている。
【0050】上記第1の表面実装型アンテナ1に関する
実験の結果が図3に、また、第2の表面実装型アンテナ
1に関する上記実験の結果が図4に、さらに、第3の表
面実装型アンテナ1に関する上記実験の結果が図5にそ
れぞれ示されている。
【0051】この第1の実施形態例に示すように、給電
放射電極3と無給電放射電極4の各電界強領域Z1,Z
2間の間隔H1と、電流大領域X1,X2間の間隔H2
とがそれぞれ複共振に適した電界結合量と磁界結合量を
得ることができる間隔にそれぞれ設定されている状態で
は、図3(a)〜(d)に示すように、無給電放射電極
4の共振周波数f2が給電放射電極3の共振周波数f1
に近付くに従って、各共振周波数f1,f2に対するリ
ターンロスが深くなり、かつ、図3(c)、(d)に示
すように給電放射電極3と無給電放射電極4の各共振波
は減衰することなく、複共振して非常に良好なリターン
ロス特性を得ることができる。
【0052】これに対して、上記給電放射電極3と無給
電放射電極4間の間隔Sを等幅とし、この等幅の間隔S
によって磁界結合量は複共振に適した状態となっている
が、電界結合量が複共振に不適切な状態では、図4
(a)〜(d)に示すように、無給電放射電極4の共振
周波数f2を高周波数側に向けて変化させて給電放射電
極3の共振周波数f1に近付けていくと、給電放射電極
3の共振周波数f1をも高周波数側に変動してしまい、
しかも、その給電放射電極3と無給電放射電極4の各共
振波は減衰し、良好な複共振のリターンロス特性を得る
ことはできない。
【0053】また、上記等幅の間隔Sによって電界結合
量は複共振に適した状態になっているが、磁界結合量が
複共振に不適切な状態では、図5(a)〜(d)に示さ
れるように、無給電放射電極4の共振周波数f2を高周
波数側に向けて変化させて給電放射電極3の共振周波数
f1に近付けていくと、無給電放射電極4の共振波が減
衰すると共に、給電放射電極3の共振波をも減衰してし
まって、良好な複共振のリターンロス特性を得ることは
できない。
【0054】上記実験結果からも明らかなように、給電
放射電極3と無給電放射電極4間の間隔Sを等幅に形成
すると、給電放射電極3と無給電放射電極4の電界強領
域Z1,Z2間の電界結合量と、電流大領域X1,X2
間の磁界結合量とを両方共に、複共振に適した状態に設
定することは非常に難しく、良好な複共振状態を得るこ
とは困難である。
【0055】これに対して、この第1の実施形態例に示
すように、給電放射電極3と無給電放射電極4間の間隔
Sを電流大領域X1,X2側から電界強領域Z1,Z2
側に向かうに従って拡大する構成とし、電界強領域Z
1,Z2間の間隔H1と、電流大領域X1,X2間の間
隔H2とをそれぞれ複共振に適した電界結合量と磁界結
合量が得られる状態に設定することによって、良好な複
共振状態が得られ、周波数帯域の広帯域化を図ることが
できる。
【0056】ところで、本発明者は、表面実装型アンテ
ナに関する様々な実験を行っているうちに、図6(a)
〜(d)に示すような実験結果、つまり、上記電界強領
域Z1,Z2間の間隔H1および電流大領域X1,X2
間の間隔H2が複共振に適した間隔に設定されている状
態であるのにも拘わらず、上記開放端3aとグランド間
および開放端4aとグランド間の各容量が複共振に適し
た状態よりも小さいために、上記電界強領域Z1,Z2
から漏れ出る電界が多くなり、その電界強領域Z1,Z
2間の電界結合量を過剰に増大させて複共振を妨げ、こ
れにより、図6に示すように、無給電放射電極4の共振
周波数f2を給電放射電極3の共振周波数f1に近付け
るに従って、給電放射電極3の共振周波数f1をも高周
波数側に変動し、かつ、無給電放射電極4と給電放射電
極3の各共振波が減衰して良好な複共振のリターンロス
特性を得ることができないという実験結果を得た。
【0057】このことを考慮し、この第1の実施形態例
では、上記のように、給電放射電極3と無給電放射電極
4の電界強領域Z1,Z2間の間隔H1の可変調整だけ
でなく、上記給電放射電極3の開放端3aとグランド間
の容量および無給電放射電極4の開放端4aとグランド
間の容量をも可変調整して複共振に適した電界結合量が
得られる状態に設定したので、より一層確実に、かつ、
簡単に、良好な複共振状態を得ることができる。
【0058】さらに、この第1の実施形態例では、給電
放射電極3と無給電放射電極4の電流大領域X1,X2
間の間隔H2の可変調整だけでなく、ミアンダ状パター
ン9のインダクタンス成分L1の可変調整をも行って、
電流大領域X1,X2間の磁界結合量を複共振に適した
状態に設定する構成であるので、より一層確実に、か
つ、簡単に、上記磁界結合量を複共振に適した状態に設
定することができる。
【0059】図7(a)〜(d)には、上記ミアンダ状
パターン9のインダクタンス成分L1が複共振に適切な
状態に設定されている状態で、無給電放射電極4のみの
インダクタンス成分を変化させて無給電放射電極4の共
振周波数f2を高周波数側に変化させた場合の本発明者
の実験により得られたリターンロス特性の変化例が示さ
れている。
【0060】上記本発明者の実験結果にも示されるよう
に、上記ミアンダ状パターン9のインダクタンス成分L
1が複共振に適切な状態に設定されて、前記電流大領域
X1,X2間の磁界結合量が複共振に良好な場合には、
図7(b)に示すような良好な複共振のリターンロス特
性を得ることができる。
【0061】これに対して、上記ミアンダ状パターン9
のインダクタンス成分L1が複共振に適した状態よりも
大きいために、前記電流大領域X1,X2間の磁界結合
量が複共振に不適切な状態では、例えば図8(a)〜
(d)の実験結果に示されるように、給電放射電極3の
共振波は判別することができない程に非常に小さく減衰
して、複共振状態を得ることはできない。
【0062】この第1の実施形態例では、前記の如く、
上記電流大領域X1,X2間の間隔H2だけでなく、ミ
アンダ状パターン9のインダクタンス成分L1を可変調
整して、電流大領域X1,X2間の磁界結合量を可変調
整するので、より一層確実に、かつ、簡単に、上記磁界
結合量を複共振に適した状態に設定することができ、良
好なリターンロス特性を得ることができる。
【0063】この第1の実施形態例では、前記したよう
に、電界強領域Z1,Z2間の間隔H1だけでなく、給
電放射電極3と無給電放射電極4の各開放端3a,4a
とグランド間の容量をも可変調整して、上記電界強領域
Z1,Z2間の電界結合量を複共振に適した状態に設定
し、かつ、電流大領域X1,X2間の間隔H2だけでな
く、ミアンダ状パターン9のインダクタンス成分L1を
も可変調整して、上記電流大領域X1,X2間の磁界結
合量を複共振に適した状態に設定する構成であるので、
表面実装型アンテナ1の大型化を抑制しつつ、給電放射
電極3と無給電放射電極4の非常に良好な複共振状態を
簡単、かつ、短時間で得ることができ、また、設計の自
由度を向上させることができる。
【0064】さらに、この第1の実施形態例では、上記
の如く、良好な複共振状態を得ることができるので、周
波数帯域の広帯域化を図ることができ、アンテナ特性を
向上させることができる。しかも、この第1の実施形態
例に示す構成を備えることによって、上記良好な複共振
状態を安定的に得ることができるので、アンテナ特性の
信頼性を高めることができる。
【0065】さらに、この第1の実施形態例では、上記
ミアンダ状パターン9は、上記電流大領域X1,X2間
の磁界結合量の可変調整を行うだけでなく、整合回路と
しても機能することができるので、上記磁界結合量を制
御しつつ、整合を取ることができる。さらに、整合回路
を表面実装型アンテナ1の外部に設ける必要が無いの
で、つまり、通信装置に整合回路を設けなくて済むの
で、通信装置の部品削減およびコスト低減を図ることが
可能な表面実装型アンテナ1を得ることができることと
なる。さらに、上記のように、誘電体基体2の表面に整
合回路の電極パターンであるミアンダ状パターン9を構
成するので、大きな電力を表面実装型アンテナ1に投入
することができる。
【0066】なお、上記第1の実施形態例では、表面実
装型アンテナ1の設計段階における周波数調整設定手法
を示したが、もちろん、加工精度等の問題から、給電放
射電極3と無給電放射電極4の上記電界結合量あるいは
磁界結合量が複共振に不適切な状態となり、このために
良好な複共振が得られない場合には、トリミング等によ
って、前記電界強領域Z1,Z1間の間隔H1や電流大
領域X1,X2間の間隔H2を広げたり、あるいは、ミ
アンダ状パターン9のインダクタンス成分を変化させた
り、給電放射電極3と無給電放射電極4の各開放端3
a,4aとグランド間の容量を変化させて、上記電界結
合量と磁界結合量の可変調整を行って、良好な複共振が
得るための調整を行ってもよい。また、同様に、加工精
度の問題から、給電放射電極3の共振周波数f1あるい
は無給電放射電極4の共振周波数f2が設定の周波数か
らずれている場合には、トリミング等によって、上記共
振周波数f1,f2を設定の周波数に向けて変化させる
周波数調整を行ってもよい。
【0067】以下に、第2の実施形態例を説明する。こ
の第2の実施形態例において特徴的なことは、前記第1
の実施形態例に示したようなミアンダ状パターン9を設
けるのに代えて、図9に示すように、給電端子5とグラ
ンド短絡端子6間を短絡するミアンダ状パターン18を
設け、この導電パターン8のインダクタンス成分L2を
可変調整することによって、等価的に、電流大領域X
1,X2間の磁界結合量の設定が行うことである。それ
以外の構成は前記第1の実施形態例と同様であり、この
第2の実施形態例の説明において、前記第1の実施形態
例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の
重複説明は省略する。
【0068】この第2の実施形態例では、前記の如く、
給電端子5とグランド短絡端子6間を短絡するミアンダ
状パターン18が設けられており、このミアンダ状パタ
ーン18によって、給電放射電極3の電流大領域X1か
ら上記ミアンダ状パターン18を介して無給電放射電極
4の電流大領域X2に至る電流経路が構成される。この
ミアンダ状パターン18は整合回路の電極パターンとし
て機能することができる。
【0069】この第2の実施形態例では、前記電流大領
域X1,X2間の間隔H2の可変調整と共に、上記ミア
ンダ状パターン18のインダクタンス成分L2を可変調
整して上記電流経路の通電電流量を可変調整すること
で、上記電流大領域X1,X2間の磁界結合量は複共振
に適した状態に設定されている。
【0070】ところで、本発明者は、上記のように、ミ
アンダ状パターン18のインダクタンス成分L2を利用
して、上記電流大領域X1,X2間の磁界結合量を調整
設定すると、非常に興味深い現象が生じることが実験に
より分かった。
【0071】その興味深い現象とは、上記ミアンダ状パ
ターン18のインダクタンス成分L2が複共振に適した
状態である場合に、例えば、図10(a)〜(d)に示
すように、無給電放射電極4のみのインダクタンス成分
を変化させて無給電放射電極4の共振周波数f2を高め
る方向に変化させていくと、図10(c)に示すよう
に、給電放射電極3の共振周波数f1と無給電放射電極
4の共振周波数f2との高低関係が逆転した直後に、周
波数帯域の広帯域化が達成できる良好な複共振状態にな
るという現象である。
【0072】上記図10に示す場合よりもミアンダ状パ
ターン18のインダクタンス成分L2を僅かに大方向に
変化させても(もちろん、複共振に適した状態であ
る)、図11(a)〜(d)に示すように、上記同様な
現象が見られ、図11(c)に示すように、給電放射電
極3の共振周波数f1と無給電放射電極4の共振周波数
f2との高低関係が逆転した状態で、周波数帯域の広帯
域化が図れる良好な複共振状態が得られている。
【0073】この第2の実施形態例では、電流大領域X
1,X2間の間隔H2だけでなく、上記ミアンダ状パタ
ーン18のインダクタンス成分L2をも利用して、電流
大領域X1,X2間の磁界結合量を複共振に適した状態
に設定して、良好な複共振のリターンロス特性を得てい
るので、上記現象が生じて、給電放射電極3の共振周波
数f1は無給電放射電極4の共振周波数f2よりも低く
なっている。
【0074】なお、上記ミアンダ状パターン18のイン
ダクタンス成分L2が複共振に適した状態よりも大きい
場合には、図12(a)〜(d)に示すように、給電放
射電極3と無給電放射電極4の各共振波は判別すること
ができない程に非常に小さく減衰してしまうこととな
る。
【0075】この第2の実施形態例によれば、前記第1
の実施形態例に示したミアンダ状パターン9に代えて、
給電端子5とグランド短絡端子6を短絡するミアンダ状
パターン18を設け、電流大領域X1,X2間の間隔H
2と共に、そのミアンダ状パターン18のインダクタン
ス成分L2を可変調整して、電流大領域X1,X2間の
磁界結合量を複共振に適した状態に設定する構成とした
ので、前記第1の実施形態例と同様に、簡単に、良好な
複共振のリターンロス特性を得ることができて、周波数
帯域の広帯域化が図れ、アンテナ特性を向上させること
ができる。また、もちろん、設計の自由度を向上させる
ことができるという効果や、設計コスト低減から表面実
装型アンテナ1のコストダウンを図ることができる効果
等の前記第1の実施形態例と同様の優れた効果を得るこ
とができる。
【0076】また、この第2の実施形態例に示すよう
に、給電端子5とグランド短絡端子6を短絡するミアン
ダ状パターン18を利用して、電流大領域X1,X2間
の磁界結合量を複共振に適した状態に設定する構成とす
ることにより、複共振の周波数帯域において、給電放射
電極3の共振周波数f1が無給電放射電極4の共振周波
数f2よりも低いという特有な周波数特性を得ることが
できることとなる。
【0077】以下に、第3の実施形態例を説明する。こ
の第3の実施形態例において特徴的なことは、前記各実
施形態例に示すように給電放射電極3と無給電放射電極
4の各グランドとの容量結合部である開放端3a,4a
を誘電体基体2の同一側面に形成するのではなく、図1
3(a)、(b)、(c)に示すように、給電放射電極
3の開放端3aと無給電放射電極4の開放端4aを誘電
体基体2の互いに異なる面に形成することである。それ
以外の構成は前記各実施形態例と同様であり、前記各実
施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通
部分の重複説明は省略する。
【0078】この第3の実施形態例では、図13
(a)、(b)、(c)に示すように、給電放射電極3
と無給電放射電極4の隣り合っている電界強領域Z1,
Z2からそれぞれ互いに異なる誘電体基体2の側面に向
けて狭幅のパターンが伸長形成され、これら伸長先端が
開放端3a,4aと成している。
【0079】この第3の実施形態例では、前記各実施形
態例と同様な効果を得ることができると共に、給電放射
電極3と無給電放射電極4の各開放端3a,4aが誘電
体基体2の互いに異なる面に形成されているので、給電
放射電極3と無給電放射電極4の複共振を妨げる電界強
領域Z1,Z2間の電界結合量の過剰増大の事態をより
確実に防止することができる。その上、前記各実施形態
例と同様に、その開放端3a,4aとグランド間の各容
量を可変調整して複共振に適した状態に設定するので、
より一層容易に、かつ、良好な複共振状態を得ることが
できる。
【0080】なお、図13(a)の点線に示すように、
給電放射電極3の電界強領域Z1から伸長形成される狭
幅のパターンの開放端3a以外にも、開放端3a’,3
a''等を形成してもよい。
【0081】以下に、第4の実施形態例を説明する。こ
の第4の実施形態例において特徴的なことは、図14に
示すように、無給電放射電極4が複数形成されているこ
とである。それ以外の構成は、前記各実施形態例と同様
であり、この第4の実施形態例の説明において、前記各
実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共
通部分の重複説明は省略する。
【0082】図14に示す例では、誘電体基体2におけ
る上面2aには、給電放射電極3と共に、第1の無給電
放射電極4Aと第2の無給電放射電極4Bという2つの
無給電放射電極4が形成されている。上記第1の無給電
放射電極4Aは上記給電放射電極3と間隔を介して並設
されており、前記各実施形態例と同様に、第1の無給電
放射電極4Aの電界強領域Z2と給電放射電極3の電界
強領域Z1とは間隔を介して隣り合わせに形成され、か
つ、第1の無給電放射電極4Aの電流大領域X2と給電
放射電極3の電流大領域X1とが間隔を介して隣り合わ
せに形成されている。
【0083】また、上記第1の無給電放射電極4Aの一
端側の電流大領域X2には側面2bに形成されたグラン
ド短絡端子6Aが接続されており、また、第1の無給電
放射電極4Aの他端側の電界強領域Z2から誘電体基体
2の側面2dに伸長形成された狭幅のパターンの開放端
4aは、グランドと等価な固定電極12に間隔を介し対
向配置されている。その開放端4aと固定電極12間の
間隔は狭く形成されて開放端4aとグランド間に大きな
容量を持たせる構成と成している。
【0084】さらに、上記第1の無給電放射電極4Aと
間隔を介して第2の無給電放射電極4Bが並設されてお
り、上記同様に、第1の無給電放射電極4Aと第2の無
給電放射電極4Bの電界強領域Z2,Z2’同士が間隔
を介して隣り合わせに形成され、第1の無給電放射電極
4Aと第2の無給電放射電極4Bの電流大領域X2,X
2’同士が間隔を介して隣り合わせに形成されている。
上記第2の無給電放射電極4Bの一端側の電流大領域X
2’には側面2bに形成されたグランド短絡端子6Bが
接続されており、また、上記第2の無給電放射電極4B
の他端側の電界強領域Z2’から誘電体基体2の側面2
cに伸長形成された狭幅パターンの開放端4a’も、上
記第1の無給電放射電極4Aの開放端4aと同様に、グ
ランドとの間に大きな容量を持つように構成されてい
る。
【0085】この第4の実施形態例においても、前記各
実施形態例と同様に、給電放射電極3と第1の無給電放
射電極4Aの電界強領域Z1,Z2間の電界結合量と、
電流大領域X1,X2間の磁界結合量とが両方共にそれ
ぞれ可変調整されて、複共振に適した状態に設定されて
おり、かつ、第1の無給電放射電極4Aと第2の無給電
放射電極4Bの各電界強領域Z2,Z2’間の電界結合
量と、電流大領域X2,X2’間の磁界結合量とが両方
共にそれぞれ可変調整されて、複共振に適した状態に設
定されている。
【0086】この第4の実施形態例によれば、前記各実
施形態例と同様な効果を得ることができる上に、無給電
放射電極4が複数形成されている場合においても、前記
各実施形態例と同様に構成することによって、給電放射
電極3と第1の無給電放射電極4A、あるいは、給電放
射電極3と第2の無給電放射電極4Bの良好な複共振状
態、あるいは、給電放射電極3と第1の無給電放射電極
4Aと第2の無給電放射電極4Bとの良好な3重の多共
振状態を簡単に、しかも、安定的に得ることができ、よ
り一層の周波数帯域の広帯域化が図れ、アンテナ特性の
より一層の向上を図ることができる。
【0087】なお、この第4の実施形態例では、給電放
射電極3の開放端3aは誘電体基体2の側面2dに形成
されていたが、図14の点線に示すように、給電放射電
極3の電界強領域Z1から狭幅のパターンを側面2eに
伸長形成し、該伸長先端を開放端3aとしてもよい。
【0088】以下に、第5の実施形態例を説明する。こ
の第5の実施形態例において特徴的なことは、前記各実
施形態例に示すように信号供給源7側から直接的に信号
が給電放射電極3に供給されるのではなく、容量給電に
よって、給電放射電極3に信号が供給される構成と成し
ていることである。それ以外の構成は前記各実施形態例
と同様であり、この第5の実施形態例の説明において、
前記各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、
その共通部分の重複説明は省略する。
【0089】この第5の実施形態例では、例えば、図1
5の実線に示すように、誘電体基体2の側面2dの給電
端子5の先端と給電放射電極3の一端側の電界強領域Z
1の開放端3aとが間隔を介して対向配設されており、
給電端子5から給電放射電極3に信号が容量給電される
構成と成し、上記給電放射電極3の他端側の電流大領域
X1には、グランド短絡端子20が接続されている。こ
のグランド短絡端子20は無給電放射電極4のグランド
短絡端子6に間隔を介して近隣並設されている。
【0090】このような容量給電型の表面実装型アンテ
ナ1においても、前記各実施形態例と同様に、給電放射
電極3の電界強領域Z1と無給電放射電極4の電界強領
域Z2とが隣り合わせに配設され、かつ、給電放射電極
3の電流大領域X1と無給電放射電極4の電流大領域X
2とが隣り合わせに配設されている。
【0091】また、図示されていないが、この第5の実
施形態例では、上記給電放射電極3のグランド短絡端子
20から分岐してグランドに接続する前記図1に示すよ
うな導電パターン8のミアンダ状パターン9と同様のイ
ンダクタンス成分付加用パターンと、グランド短絡端子
20とグランド短絡端子6間を短絡する前記図9に示す
ようなミアンダ状パターン18と同様のインダクタンス
成分付加用パターンとの何れか一方が設けられている。
【0092】この第5の実施形態例においても、上記電
界強領域Z1,Z2間の電界結合量と電流大領域X1,
X2間の磁界結合量とが両方共に、複共振状態に適した
状態となるように、上記電界強領域Z1,Z2間の間隔
H1と、電流大領域X1,X2間の間隔H2と、上記イ
ンダクタンス成分付加用パターンのインダクタンス成分
の大きさが調整設定されている。
【0093】この第5の実施形態例によれば、容量給電
型の表面実装型アンテナ1においても、前記各実施形態
例と同様に、電界強領域Z1,Z2間の電界結合量と電
流大領域X1,X2間の磁界結合量との両方を複共振に
適した状態に設定することにより、前記各実施形態例と
同様の効果を得ることができ、アンテナ特性の信頼性が
高い表面実装型アンテナ1を提供することができる。
【0094】なお、この第5の実施形態例では、無給電
放射電極4の開放端4aは誘電体基体2の側面2dに形
成されていたが、図15の点線に示すように、無給電放
射電極4の電界強領域Z2から狭幅のパターンを誘電体
基体2の側面2cに伸長形成し、この伸長先端を開放端
4aとしてもよい。また、給電端子5は誘電体基体2の
側面2dに形成されていたが、例えば、図15の点線に
示すように、給電端子5を誘電体基体2の側面2eにお
ける上記給電放射電極3の電界強領域Z1に対向する位
置に形成してもよい。さらに、上記図15に示す例で
は、無給電放射電極4は1個のみ形成されていたが、前
記第4の実施形態例に示したように、複数の無給電放射
電極4を形成してもよい。複数の無給電放射電極4を備
えた容量給電タイプのものにあっても、前記各実施形態
例と同様に、良好な複共振状態を得ることができるよう
に、前記電界結合量と磁界結合量を設定することによっ
て、上記各実施形態例と同様の優れた効果を得ることが
できる。
【0095】以下に、第6の実施形態例を説明する。こ
の第6の実施形態例では、通信装置の一例を説明する。
この第6の実施形態例に示す通信装置は、図16に示す
ように、携帯型の無線通信装置25であり、この無線通
信装置25のケース26内には回路基板27が内蔵され
ている。この回路基板27には、図16に示すように、
信号供給源である送信回路28と受信回路29と送受信
切り換え回路30が形成されている。
【0096】この第6の実施形態例の通信装置において
特徴的なことは、上記回路基板27に上記各実施形態例
に示した特有な構成を備えた表面実装型アンテナ1が実
装されていることである。この表面実装型アンテナ1
は、上記送信回路28および受信回路29に送受信切り
換え回路30を介して導通接続されている。この無線通
信装置25においては、上記送受信切り換え回路30の
切り換え動作によって、信号の送受信動作が円滑に行わ
れるものである。
【0097】この第6の実施形態例によれば、無線通信
装置25に上記各実施形態例に示したような表面実装型
アンテナを装備したので、信号送受信の周波数帯域の広
帯域化等の予め定められたアンテナ特性条件を満たすこ
とが容易となり、アンテナ特性の信頼性が高い通信装置
を提供することができる。
【0098】なお、この発明は上記各実施形態例に限定
されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例
えば、上記各実施形態例では、給電放射電極3と無給電
放射電極4間の間隔Sは電流大領域X1,X2側から電
界強領域Z1,Z2側に向かうに従って拡大する構成と
成し、給電放射電極3と無給電放射電極4の隣り合って
いる側端縁は電流大領域X1,X2側から電界強領域Z
1,Z2側に掛けて曲線状に形成されていたが、それら
給電放射電極3と無給電放射電極4の隣り合っている側
端縁のうちの一方あるいは両方を直線状に形成してもよ
い。
【0099】また、上記各実施形態例では、給電放射電
極3と無給電放射電極4間の間隔Sは電流大領域X1,
X2側から電界強領域Z1,Z2側に向かうに従って連
続的に拡大する構成であったが、電流大領域X1,X2
側から電界強領域Z1,Z2側に向かうに従って段階的
に拡大する構成としてもよい。
【0100】さらに、上記各実施形態例では、誘電体基
体2は直方体状であったが、この誘電体基体2の形状は
直方体状に限定されるものではなく、様々な形態を採り
得る。さらに、給電放射電極3や無給電放射電極4の形
状も、上記各実施形態例に示した形状に限定されるもの
ではない。例えば、上記各実施形態例に示した給電放射
電極3や無給電放射電極4には周波数調整用のパターン
(スリット14,15)が形成されていたが、この周波
数調整用のパターンは省略してもよい。
【0101】さらに、上記第6の実施形態例では、図1
6に示す携帯型の無線通信装置を例にして説明したが、
この発明は、図16に示す通信装置に限定されるもので
はなく、例えば、据置型の無線通信装置にも適用するこ
とができるものである。
【0102】
【発明の効果】この発明によれば、給電放射電極と無給
電放射電極の各電界強領域同士が間隔を介し隣り合って
配置形成され、かつ、給電放射電極と無給電放射電極の
各電流大領域同士が間隔を介し隣り合って配置形成され
る構成と成して、上記電界強領域間の電界結合量と、上
記電流大領域間の磁界結合量とをそれぞれ他方側の結合
量と独立した状態で可変調整することができる構成と
し、それら電界結合量と磁界結合量をそれぞれ可変調整
して、電界結合量と磁界結合量の両方共に調整すること
により、給電放射電極と無給電放射電極の複共振の反射
損失を設定の周波数範囲内で予め定めた値以下に低く設
定して、予め定められたアンテナ特性条件を満たす状態
に設定するので、良好な複共振のリターンロス(反射損
失)特性を得ることができ、周波数帯域の広帯域化を容
易に実現することができる。
【0103】給電放射電極の電界強領域と無給電放射電
極の電界強領域間の間隔を可変することによって、給電
放射電極の電界強領域と無給電放射電極の電界強領域間
の電界結合量を可変調整するものや、給電放射電極の電
流大領域と無給電放射電極の電流大領域間の間隔を可変
して、給電放射電極の電流大領域と無給電放射電極の電
流大領域間の磁界結合量を可変調整するものにあって
は、給電放射電極と無給電放射電極間の間隔を等幅にこ
だわることなく、上記給電放射電極と無給電放射電極の
各電界強領域間の間隔や、給電放射電極と無給電放射電
極の各電流大領域間の間隔を可変調整することで、上記
給電放射電極と無給電放射電極の各電界強領域間の電界
結合量と、給電放射電極と無給電放射電極の各電流大領
域間の磁界結合量との制御が容易となり、上記電界結合
量と磁界結合量を両方共に、複共振に適した状態に設定
することができる。
【0104】このように、調整設定が成されることによ
り、給電放射電極と無給電放射電極間の間隔は、電流大
領域側から電界強領域側に向かうに従って拡大すること
となる。換言すれば、給電放射電極と無給電放射電極間
の間隔が、電流大領域側から電界強領域側に向かうに従
って拡大するものにあっては、上記電界結合量と磁界結
合量の両方を複共振に適した状態に設定することができ
ることとなり、これにより、小型化を図りつつ、良好な
複共振状態が得られ、周波数帯域の広帯域化が図られて
いる表面実装型アンテナを提供することができる。
【0105】給電放射電極の開放端とグランド間の容
量、および、無給電放射電極の開放端とグランド間の容
量の可変調整によって、相対的に給電放射電極の電界強
領域と無給電放射電極の電界強領域間の電界結合量を可
変調整するものにあっては、複共振を妨げる上記電界結
合量の過剰な増大を確実に防止することができ、より確
実に、給電放射電極と無給電放射電極の各電界強領域間
の電界結合量を複共振に適した状態に設定することがで
きる。これにより、より一層、良好な複共振状態を得る
ことができる。
【0106】さらに、給電放射電極の電界強領域の開放
端と無給電放射電極の電界強領域の開放端とのそれぞれ
のグランドに対する容量結合部はそれぞれ誘電体基体の
互いに異なる面に形成するものにあっては、より一層確
実に、前記したような複共振を妨げる上記電界結合量の
過剰な増大を防止することができて、非常に良好な複共
振状態を得ることができる。
【0107】給電放射電極の給電端子又はグランド短絡
端子から分岐してグランドに接続する導電パターンを形
成し、該導電パターンにはインダクタンス成分付加用パ
ターンを介設し、あるいは、給電放射電極の給電端子又
はグランド短絡端子と、無給電放射電極のグランド短絡
端子とを間隔を介して並設し、その給電放射電極の給電
端子又はグランド短絡端子と、無給電放射電極のグラン
ド短絡端子とをインダクタンス成分付加用パターンを利
用して短絡して、上記インダクタンス成分付加用パター
ンのインダクタンス成分の大きさを可変することによっ
て、等価的に給電放射電極の電流大領域と無給電放射電
極の電流大領域間の磁界結合量を可変調整するものにあ
っては、給電放射電極と無給電放射電極の各電界強領域
間の電界結合量に影響を与えることなく、上記磁界結合
量の可変調整を行うことができるので、表面実装型アン
テナの設計の自由度を向上させることができて、表面実
装型アンテナの設計をより容易に、かつ、短時間で行う
ことができる。これにより、設計コストの低減が図れ、
表面実装型アンテナのコストダウンを図ることができ
る。
【0108】また、上記インダクタンス成分付加用パタ
ーンは整合回路を構成する電極パターンとしても機能さ
せるものにあっては、上記のように、上記インダクタン
ス成分付加用パターンによって、給電放射電極と無給電
放射電極の各電流大領域間の磁界結合量を調整設定でき
るだけでなく、整合をも取ることができることとなる。
このため、整合回路を例えば通信装置の回路基板に設け
なくて済むので、通信装置の部品点数の削減が図れ、こ
れにより、通信装置のコストを低減させることができる
こととなる。さらに、誘電体基体の表面に電極パターン
から成るインダクタンス成分付加用パターンを構成する
ことによって、大きな電力を表面実装型アンテナに供給
することが可能となる。
【0109】また、上記のように、給電放射電極の給電
端子又はグランド短絡端子と、無給電放射電極のグラン
ド短絡端子とを短絡するインダクタンス成分付加用パタ
ーンを利用して、給電放射電極と無給電放射電極の各電
流大領域間の磁界結合量を調整設定した表面実装型アン
テナにあっては、複共振の周波数帯域において、給電放
射電極の共振周波数が無給電放射電極の共振周波数より
も低くなっているという特有な周波数特性を得ることが
でき、無給電放射電極を高い共振に、給電放射電極を低
い共振に割り当てる必要が生じた場合に有効な手段とな
る。
【0110】上記のように、調整設定された表面実装型
アンテナを備えた通信装置にあっては、上記したような
優れた表面実装型アンテナが設けられているので、アン
テナ特性の信頼性が高い通信装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態例の表面実装型ア
ンテナを模式的に示す説明図である。
【図2】良好な複共振状態のリターンロス特性の一例を
示すグラフである。
【図3】給電放射電極と無給電放射電極間の間隔が複共
振に適した状態に設定されている場合に、無給電放射電
極の共振周波数を可変調整したときにおけるリターンロ
ス特性の変化の一例を表すグラフである。
【図4】給電放射電極と無給電放射電極間の間隔が複共
振に不適な状態に設定されている場合に、無給電放射電
極の共振周波数を可変調整したときにおけるリターンロ
ス特性の変化の一例を表すグラフである。
【図5】給電放射電極と無給電放射電極間の間隔が複共
振に適した状態に設定されている場合に、無給電放射電
極の共振周波数を可変調整したときにおけるリターンロ
ス特性の変化のその他の例を表すグラフである。
【図6】給電放射電極の開放端とグランド間の容量およ
び無給電放射電極の開放端とグランド間の容量が複共振
に適した状態よりも小さく設定されている場合に、無給
電放射電極の共振周波数を可変調整したときにおけるリ
ターンロス特性の変化の一例を表すグラフである。
【図7】給電放射電極から分岐してグランドに接続する
導通経路上のインダクタンス成分が複共振に適切な状態
に設定されている場合に、無給電放射電極の共振周波数
を可変調整したときにおけるリターンロス特性の変化の
一例を表すグラフである。
【図8】給電放射電極から分岐してグランドに接続する
導通経路上のインダクタンス成分が複共振に不適切な状
態に設定されている場合に、無給電放射電極の共振周波
数を可変調整したときにおけるリターンロス特性の変化
の一例を表すグラフである。
【図9】第2の実施形態例において特徴的な給電放射電
極の給電端子と無給電放射電極のグランド短絡端子間の
インダクタンス成分付加用パターンを示すモデル図であ
る。
【図10】給電放射電極の給電端子と無給電放射電極の
グランド短絡端子間のインダクタンス成分付加用パター
ンのインダクタンス成分が複共振に適した状態に設定さ
れている場合に、無給電放射電極の共振周波数を可変調
整したときにおけるリターンロス特性の変化の一例を表
すグラフである。
【図11】給電放射電極の給電端子と無給電放射電極の
グランド短絡端子間のインダクタンス成分付加用パター
ンのインダクタンス成分が複共振に適した状態に設定さ
れている場合に、無給電放射電極の共振周波数を可変調
整したときにおけるリターンロス特性の変化のその他の
例を表すグラフである。
【図12】給電放射電極の給電端子と無給電放射電極の
グランド短絡端子間のインダクタンス成分付加用パター
ンのインダクタンス成分が複共振に不適切な状態に設定
されている場合に、無給電放射電極の共振周波数を可変
調整したときにおけるリターンロス特性の変化の一例を
表すグラフである。
【図13】第3の実施形態例を説明する図である。
【図14】第4の実施形態例を説明する図である。
【図15】第5の実施形態例を説明する図である。
【図16】通信装置の一例を示すモデル図である。
【図17】従来例を示すモデル図である。
【符号の説明】
1 表面実装型アンテナ 2 誘電体基体 3 給電放射電極 4 無給電放射電極 5 給電端子 6,6A,6B,20 グランド短絡端子 8 導電パターン 9,18 ミアンダ状パターン 25 通信装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿 信人 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 尾仲 健吾 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 石原 尚 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5J045 AA02 AA03 DA03 DA10 EA07 HA03 NA01 5J046 AA04 AB13 PA07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基体を有し、この誘電体基体の実
    装底面に対向する上面には給電放射電極が形成され、ま
    た、上記誘電体基体には無給電放射電極が上記給電放射
    電極に間隔を介して配設されている表面実装型アンテナ
    の複共振の周波数調整設定方法であって、上記給電放射
    電極と無給電放射電極は、これら給電放射電極と無給電
    放射電極の各電界が最も強くなる電界強領域同士が間隔
    を介し隣り合って電界結合し、かつ、給電放射電極と無
    給電放射電極の各電流が最大となる電流大領域同士が間
    隔を介し隣り合って磁界結合される構成と成し、上記給
    電放射電極の電界強領域と無給電放射電極の電界強領域
    間の電界結合量と、上記給電放射電極の電流大領域と無
    給電放射電極の電流大領域間の磁界結合量とをそれぞれ
    可変調整して、それら電界結合量と磁界結合量を両方共
    に調整することにより、上記給電放射電極と無給電放射
    電極の複共振の反射損失を設定の周波数範囲内で予め定
    めた値以下に低く設定することを特徴とする表面実装型
    アンテナの複共振の周波数調整設定方法。
  2. 【請求項2】 給電放射電極の電界強領域と無給電放射
    電極の電界強領域間の間隔を可変することによって、給
    電放射電極の電界強領域と無給電放射電極の電界強領域
    間の電界結合量を可変調整することを特徴とする請求項
    1記載の表面実装型アンテナの複共振の周波数調整設定
    方法。
  3. 【請求項3】 給電放射電極は一端側の電界強領域であ
    る開放端にグランドとの間に容量が設けられ、他端側の
    電流大領域には給電端子又はグランド短絡端子が接続さ
    れ、また、無給電放射電極は一端側の電界強領域である
    開放端にグランドとの間に容量が設けられ、他端側の電
    流大領域にはグランド短絡端子が接続されている構成と
    成し、給電放射電極の開放端とグランド間の容量、およ
    び、無給電放射電極の開放端とグランド間の容量の可変
    調整によって、相対的に給電放射電極の電界強領域と無
    給電放射電極の電界強領域間の電界結合量を可変調整す
    ることを特徴とした請求項1又は請求項2記載の表面実
    装型アンテナの複共振の周波数調整設定方法。
  4. 【請求項4】 誘電体基体は直方体状と成し、給電放射
    電極の電界強領域の開放端と無給電放射電極の電界強領
    域の開放端とのそれぞれのグランドに対する容量結合部
    はそれぞれ誘電体基体の互いに異なる面に形成すること
    を特徴とする請求項3記載の表面実装型アンテナの複共
    振の周波数調整設定方法。
  5. 【請求項5】 給電放射電極の電流大領域と無給電放射
    電極の電流大領域間の間隔を可変して、給電放射電極の
    電流大領域と無給電放射電極の電流大領域間の磁界結合
    量を可変調整することを特徴とした請求項1乃至請求項
    4の何れか1つに記載の表面実装型アンテナの複共振の
    周波数調整設定方法。
  6. 【請求項6】 給電放射電極の給電端子又はグランド短
    絡端子から分岐してグランドに接続する導電パターンを
    形成し、該導電パターンにはインダクタンス成分付加用
    パターンを介設し、上記給電放射電極の電流大領域から
    上記導電パターンとグランドと無給電放射電極のグラン
    ド短絡端子を介して無給電放射電極の電流大領域に至る
    電流経路を構成し、上記インダクタンス成分付加用パタ
    ーンのインダクタンス成分の大きさを可変することによ
    って、等価的に給電放射電極の電流大領域と無給電放射
    電極の電流大領域間の磁界結合量を可変調整することを
    特徴とした請求項3又は請求項4又は乃至請求項5記載
    の表面実装型アンテナの複共振の周波数調整設定方法。
  7. 【請求項7】 給電放射電極の給電端子又はグランド短
    絡端子と、無給電放射電極のグランド短絡端子とを間隔
    を介して並設し、その給電放射電極の給電端子又はグラ
    ンド短絡端子と、無給電放射電極のグランド短絡端子と
    をインダクタンス成分付加用パターンを利用して短絡
    し、該インダクタンス成分付加用パターンのインダクタ
    ンス成分の大きさを可変して、等価的に給電放射電極の
    電流大領域と無給電放射電極の電流大領域間の磁界結合
    量を可変調整することを特徴とした請求項3又は請求項
    4又は乃至請求項5記載の表面実装型アンテナの複共振
    の周波数調整設定方法。
  8. 【請求項8】 インダクタンス成分付加用パターンは整
    合回路を構成する電極パターンとしても機能させること
    を特徴とする請求項6又は請求項7記載の表面実装型ア
    ンテナの複共振の周波数調整設定方法。
  9. 【請求項9】 誘電体基体の表面に給電放射電極と無給
    電放射電極が互いに間隔を介して近隣配設されている表
    面実装型アンテナであって、上記給電放射電極と無給電
    放射電極の各電界が最も強くなる電界強領域同士はそれ
    ぞれ間隔を介し隣り合わせに配置形成され、また、給電
    放射電極と無給電放射電極の各電流が最大となる電流大
    領域同士はそれぞれ間隔を介し隣り合わせに配置形成さ
    れており、給電放射電極と無給電放射電極間の間隔は上
    記電流大領域側から電界強領域側に向かうに従って拡大
    していることを特徴とした表面実装型アンテナ。
  10. 【請求項10】 給電放射電極の電流大領域には給電端
    子又はグランド短絡端子が接続され、また、無給電放射
    電極の電流大領域にはグランド短絡端子が接続されてお
    り、上記給電放射電極の給電端子又はグランド短絡端子
    と、無給電放射電極のグランド短絡端子とは間隔を介し
    て並設され、その給電放射電極の給電端子又はグランド
    短絡端子と、無給電放射電極のグランド短絡端子とを短
    絡するインダクタンス成分付加用パターンが形成されて
    おり、該インダクタンス成分付加用パターンのインダク
    タンス成分は予め定められたアンテナ特性条件を満たす
    給電放射電極と無給電放射電極の複共振のリターンロス
    特性を得る大きさと成し、複共振の周波数帯域における
    給電放射電極の共振周波数は無給電放射電極の共振周波
    数よりも低いことを特徴とする表面実装型アンテナ。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項8の何れか1つに
    記載の複共振の周波数調整設定方法により調整設定され
    て製造された表面実装型アンテナ、あるいは、請求項9
    又は請求項10記載の表面実装型アンテナを備えている
    ことを特徴とする通信装置。
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