JP5583030B2 - 無線端末装置 - Google Patents

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Description

本発明は、異なる周波数帯のアンテナを有する無線端末装置に関する。
携帯電話機のように無線機能を有する無線端末装置では、筐体内の回路基板を導体とみなし、これをダイポールアンテナの一部に組み込むことでアンテナの放射特性を向上させる技術がある。例えば、特許文献1には、上下筐体の連結部でそれぞれの回路基板のグランドを導通させることによりダイポールアンテナの全長を稼いで、放射特性を筐体の開状態でも向上させるものが開示されている。また、特許文献2には、下部筐体の下部回路基板に実装された回路部品と上部筐体の上部回路基板に実装された回路部品とをフレキシブルケーブルによって電気的に接続して、ダイポールアンテナの全長を稼ぐことが開示されている。
特開2005−192055号公報 特開2008−136189号公報
近年においては、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)等の無線端末装置は多機能化が進んでいる。例えば、携帯電話機では、通常の通話や電子メールの送受信等に加え、GPS(Global Positioning System)によるナビゲーション機能を備えたものがある。このような無線端末装置は、複数の周波数帯で受信や送信をするために、異なる周波数帯に対応したアンテナを筐体に設ける必要がある。ここで、特許文献1、2に開示されている技術のように、連結部にそれぞれの回路基板のグランドを導通させる導通部を設けると、導通部の影響で一方のアンテナについては十分な放射特性が得られないおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、異なる周波数帯に対応したアンテナを有する無線端末装置において、それぞれのアンテナに対して良好な放射特性が得られるようにすることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る無線端末装置は、複数の筐体の内部にそれぞれ配置される回路基板と、前記複数の筐体を連結する連結部と、当該接続部におけるそれぞれの前記筐体の内側に設けられて高周波電流を伝播させる導電部と、一方の回路基板の、前記連結部とは反対側に配置される第1の周波数帯のアンテナと、前記一方の回路基板の、前記連結部の側に配置される第2の周波数帯のアンテナと、前記連結部の側に配置されて前記導電部と接触する接続端子と、当該接続端子と前記回路基板の基準電位ラインとの間に設けられて、前記第2の周波数帯の通過を阻害するフィルタと、を含むことを特徴とする。
また、前記無線端末装置において、前記フィルタは、前記接続端子と前記基準電位ラインとの間に直列に接続されるコンデンサ素子を含んでも良い。
また、前記無線端末装置において、前記フィルタは、前記コンデンサ素子と並列に接続されるコイル素子を有しても良い。
さらに、前記無線端末装置において、前記連結部には、導電性を有する連結部材が設けられ、当該連結部材は前記導電部と接触し、かつ、前記連結部材は前記コンデンサ素子と並列に接続されていても良い。
また、前記無線端末装置において、前記コンデンサ素子と直列に接続されるコイル素子を有していても良い。
また、前記無線端末装置において、前記第2の周波数帯のアンテナは、前記複数の筐体のうち、操作手段が設けられる筐体の内部に配置される回路基板に設けられていても良い。
また、前記無線端末装置において、前記第1の周波数帯は800MHz帯であり、前記第2の周波数帯は、1.5GHz帯であっても良い。
また、前記無線端末装置において、前記第1の周波数帯のアンテナは、無線通信に用いる送受信アンテナであり、前記第2の周波数帯のアンテナは、GPS受信に用いるGPSアンテナであっても良い。
また、前記無線端末装置において、前記フィルタは、前記第1の周波数帯よりも前記第2の周波数帯の通過をより阻害するフィルタであっても良い。
さらに、前記第1の周波数帯とも前記第2の周波数帯とも異なる第3の周波数帯のアンテナをさらに備え、 前記接続端子と前記回路基板の基準電位ラインとの間において前記第1のフィルタと直列に接続され、前記第3の周波数帯の通過を阻害する第2のフィルタが設けられても良い。
さらに、前記接続端子と前記回路基板の基準電位ラインとの間において前記第1のフィルタと直列に接続され、第3の周波数帯の通過を阻害する第2のフィルタと、前記導電部に対して前記第3の周波数の信号を給電する通信部と、をさらに備えても良い。
本発明は、異なる周波数帯に対応したアンテナを有する無線端末装置において、それぞれのアンテナに対して良好な放射特性が得られるようにすることができる。
本実施形態に係る携帯電話機の正面図である。 本実施形態に係る携帯電話機の側面図である。 本実施形態に係る携帯電話機の内部構造を示す図である。 第1筐体のヒンジ機構の近傍を拡大した図である。 第1筐体に設けられる導電部と第1筐体内部に配される回路基板との接続を示す平面図である。 本実施形態に係る携帯電話機が備えるフィルタの回路図である。 本実施形態に係る携帯電話機が備えるフィルタの周波数特性を示す模式図である。 本実施形態の変形例1に係る基準電位接続構造を示す側面図である。 本実施形態の変形例1に係る基準電位接続構造を示す平面図である。 本実施形態の変形例1に係る基準電位接続構造が備えるフィルタの回路図である。 図10に示すフィルタ単体の周波数特性を示す模式図である。 本実施形態の変形例1に係る基準電位接続構造全体の回路図である。 本実施形態の変形例2に係る導電部と回路基板との接続構造を示す平面図である。 本実施形態の変形例2に係る携帯電話機が備えるフィルタの回路図である。 本実施形態の変形例2に係る携帯電話機が備えるフィルタの周波数特性を示す模式図である。 本実施形態の変形例3に係る導電部と回路基板との接続構造を示す平面図である。 本実施形態の変形例3に係る導電部と回路基板との等価回路を示す平面図である。 本実施形態の変形例3に係る携帯電話機が備えるフィルタの周波数特性を示す模式図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下において、無線端末装置として携帯電話機を例として説明するが、本発明は、少なくとも2種類の周波数帯に対応したアンテナを有する無線端末装置であれば適用できる。したがって、本発明は、少なくとも2種類の周波数帯に対応したアンテナを有していれば、例えば、PHS(Personal Handy phone System)、PDA、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン、ゲーム機等に対しても適用できる。
<<実施形態>>
本実施形態は、少なくとも2種類の周波数帯に対応したアンテナと、複数の筐体の内部にそれぞれ配置される回路基板と、複数の筐体の連結部に設けられて、それぞれの回路基板の基準電位(グランド:GND)ライン間を高周波的に接続、すなわち高周波電流を伝播させる導電部とを有する無線端末装置であり、導電部と基準電位ラインとの間に、第1の周波数帯よりも第2の周波数帯の通過をより阻害するフィルタを設ける点に特徴がある。
図1は、本実施形態に係る携帯電話機の正面図である。図2は、本実施形態に係る携帯電話機の側面図である。本実施形態に係る無線端末装置は、無線通信機能と、GPS受信機能とを備えた携帯電話機である。図1、図2に示す携帯電話機1は、筐体1Cが複数の筐体で構成される。具体的には、筐体1Cは、第1筐体1CAと第2筐体1CBとで開閉可能に構成される。すなわち、携帯電話機1は、折り畳み式の筐体を有する。携帯電話機1は、少なくとも二つの筐体を有していればよく、その筐体は折り畳み式に限定されるものではない。例えば、携帯電話機1の筐体は、両方の筐体を重ね合わせた状態から一方の筐体と他方の筐体とを互いにスライドできるようにしたスライド式の筐体であってもよいし、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に、一方の筐体を回転させるようにした回転式や、2軸ヒンジ(スウィベル機構)を介して両方の筐体を連結したものでもよい。
第1筐体1CAと第2筐体1CBとは、連結部であるヒンジ機構9で連結されている。ヒンジ機構9は、第1筐体1CA側の第1ヒンジ部9Aと第2筐体1CB側の第2ヒンジ部9Bとを含んで構成される。ヒンジ機構9で第1筐体1CAと第2筐体1CBとを連結することにより、第1筐体1CA及び第2筐体1CBは、ヒンジ機構9を中心としてともに回動して、互いに遠ざかる方向及び互いに接近する方向(図2の矢印Rで示す方向)に回動できるように構成される。第1筐体1CAと第2筐体1CBとが互いに遠ざかる方向に回動すると携帯電話機1が開き、第1筐体1CAと第2筐体1CBとが互いに接近する方向に回動すると携帯電話機1が閉じて、折り畳まれた状態となる(図2の点線で示す状態)。
第1筐体1CAには、表示部として、図1に示すディスプレイ2Mが設けられる。ディスプレイ2Mは、所定の画像として、携帯電話機1が受信を待機している状態のときに待ち受け画像(スタンバイスクリーン)を表示したり、携帯電話機1の操作を補助するために用いられるメニュー画像を表示したりする。また、第1筐体1CAには、携帯電話機1の通話時に音声を発するスピーカ6が設けられる。第2筐体1CBには、通話相手の電話番号や、メール作成時等に文字を入力するための操作キー3が複数設けられ、また、ディスプレイ2Mに表示されるメニューの選択及び決定や画面のスクロール等を容易に実行するための方向及び決定キー4が設けられる。操作キー3及び方向及び決定キー4は、携帯電話機1の操作手段を構成する。また、第2筐体1CBには、携帯電話機1の通話時に音声を受け取るマイク5が設けられる。
第2筐体1CBの内部には、第1アンテナ15及び第2アンテナ16が設けられている。第1アンテナ15は、無線通信に用いる送受信アンテナであり、携帯電話機1と基地局との間で、通話や電子メール等に係る電波(電磁波)の送受信に用いられる。第2アンテナ16は、GPS受信に用いられる受信アンテナであり、GPS衛星から発信される電波(電磁波)の受信に用いられる。第1アンテナ15は第2筐体1CBのヒンジ機構9とは反対側に配置され、第2アンテナ16は第2筐体1CBのヒンジ機構9側(ヒンジ機構9の近傍)に配置される。なお、第2アンテナ16は、GPS受信に限定されるものではなく、TV放送等の受信用アンテナであってもよい。
第1アンテナ15は、第1の周波数帯のアンテナであり、その対象とする周波数帯は、本実施形態においては800MHz帯である。また、第2アンテナ16は、第2の周波数帯のアンテナであり、その対象とする周波数帯は、本実施形態においては1.5GHzである。なお、第1アンテナ15は、2GHz帯を対象としてもよい。また、第1アンテナ15の周波数帯と第2アンテナ16の周波数帯とはそれぞれ異なる帯域であればよく、上述した帯域に限定されるものではない。また、本実施形態において、第1アンテナ15は送信、受信の両方に用いられ、第2アンテナ16は受信に用いられるが、第1アンテナ15及び第2アンテナ16は、いずれも送信と受信との少なくとも一方に用いられるものであればよい。従って、第2アンテナを無線LANのアンテナとしても良い。
図3は、本実施形態に係る携帯電話機の内部構造を示す図である。図3に示すように、第1筐体1CAの内部には、回路基板(第1回路基板)10が配置される。第1筐体1CAは、表側(ディスプレイの表示面側)と裏側(ディスプレイの背面側)とから2つの筐体を張り合わせて構成され、特に裏側には裏筐体1CARを有している。第1回路基板10には、ディスプレイ2Mを制御するための電子回路が構成される。第2筐体1CBの内部には、回路基板(第2回路基板)11が配置される。第2筐体1CBも、第1筐体1CAと同様に、2つの筐体を張り合わせて組み立てられており、裏側には裏筐体1CBRを有している。第2回路基板11には、携帯電話機1の通信機能や画像表示機能等を実現するための電子回路が構成される。特に、通信機能を実現する電子回路は、第1アンテナ15に接続されており、第1アンテナ15を用いた無線通信を行う。
第2筐体1CB内の第1アンテナ15は、携帯電話機1が備える複数の回路基板のうち一方の回路基板(本実施形態では第2回路基板11)の、ヒンジ機構9の反対側(反筐体連結部側)TAに配置される。また、第2筐体1CB内の第2アンテナ16は、第2回路基板11の、ヒンジ機構9の側(筐体連結部側)THに配置される。これによって、第1アンテナ15は第2筐体1CBのヒンジ機構9とは反対側に配置され、第2アンテナ16は第2筐体1CBのヒンジ機構9側(ヒンジ機構9の近傍)に配置される。上述したように、第1アンテナ15と第2アンテナ16とは、それぞれ対象とする周波数帯が異なる。このため、第1アンテナ15と第2アンテナ16とは、アイソレーションの観点から、一枚の回路基板においては、互いに距離を離して配置することが好ましい。なお、本実施形態において、第2アンテナ16は、第2回路基板11に搭載される。また、第1アンテナ15を第2回路基板11に搭載してもよい。
接続部における第1筐体1CAの内側、すなわち、ヒンジ機構9が設けられる部分における第1筐体1CAの内側には、導電部(第1導電部)12が設けられる。また、接続部における第2筐体1CBの内側、すなわち、ヒンジ機構9が設けられる部分における第2筐体1CBの内側には、導電部(第2導電部)13が設けられる。第1導電部12及び第2導電部13は導電性を有している。第1導電部12及び第2導電部13は、導電塗料を第1筐体1CAの内側や第2筐体1CBの内側に塗布したり、第1筐体1CAの内側や第2筐体1CBの内側に金属をスパッタリングしたりすることによって形成される。
第1導電部12には接続端子21が接触しており、第1導電部12と第2回路基板11の基準電位ラインとは、接続端子21を介して電気的に接続されている。また、第2導電部13は、これに接する第2導電部側端子14を介して第2回路基板11の基準電位ラインと電気的に接続されている。接続端子21及び第2導電部側端子14は、いずれも導電性を有する材料で構成され、本実施形態では金属である。第1導電部12と第2導電部13とはヒンジ機構9の周り、すなわちヒンジ機構9の近傍に形成されるので、第1導電部12と第2導電部13とは近接・対向して配置される。これによって、第1導電部12と第2導電部13との間は容量結合されるので、第1回路基板10の基準電位ラインと第2回路基板11の基準電位ラインとが高周波的に接続される。そして、第1導電部12と第2導電部13との間では、高周波電流の伝播が可能となる。例えば、基地局から空中を伝搬して携帯電話機1に到来した電波は、携帯電話機1に設けられた第1アンテナ15により共振されて、高周波電流が誘起される。
このように、ヒンジ機構9の近傍に導電部、すなわち第1導電部12及び第2導電部13を設けることで、第1アンテナ15の放射利得を確保し、第1アンテナ15の性能を確保できる。例えば、図3に示すように、第1筐体1CAと第2筐体1CBとが開状態にある場合には、到来した電波により誘起された高周波電流が、第1アンテナ15、第2回路基板11、第2導電部側端子14、第2導電部13、第1導電部12、接続端子21、第1回路基板10へと伝搬され、電気的な高周波グランドが形成される。これによって、第1アンテナ15の放射利得が確保される。この場合、第1アンテナ15と第2アンテナ16とでは対象とする周波数帯域が異なるため、原則として両者の間で電気的な干渉は発生しない。
しかしながら、第1導電部12及び第2導電部13の近傍に配置された第2アンテナ16は、第1導電部12や第2導電部13が空間的に重なってしまってアンテナからの放射が遮られてしまうので、放射利得が低下してしまう。これを回避して第2アンテナ16の放射利得を確保するためには、第2アンテナ16の配置される位置を変更することが考えられる。しかしながら、携帯電話機1は小型化が求められるため、この手法を採用することは困難である。このように、小型化が求められる携帯電話機1の筐体1Cの中に周波数帯の異なる複数のアンテナを配置するため、第1アンテナ15の放射利得を確保しつつ、同時に第2アンテナ16の放射利得を確保することは非常に難しい。
第1アンテナ16を正しく放射させるために、ヒンジ機構9の近傍に設けた第1導電部12及び第2導電部13により、第2アンテナ16の放射が遮られてしまう。ここで、そもそも第1導電部12及び第2導電部13は、主として第1アンテナ15が対象とする第1の周波数帯域(本実施形態では800MHz帯)の放射改善のために設けられている。したがって、第1導電部12及び第2導電部13へ流れるアンテナ電流は、第1の周波数帯域のみ流れていれば、第1アンテナ15の放射利得を確保できる。一方、第2アンテナ16から見ると、第2の周波数帯(本実施形態では1.5GHz帯)のみ放射が遮られなければよい。
そこで、本実施形態では、ヒンジ機構9の近傍、すなわち、第2アンテナ16の近傍に設けられた導電部を回路基板の基準電位ラインに接続する際に、第1の周波数帯は通過させ、第2の周波数帯の通過は阻害するフィルタを用いる。これによって、第1の周波数帯を対象とする第1アンテナ15の放射特性を改善するとともに、第2の周波数帯を対象とする第2アンテナ16の放射が導電部によって遮られることを抑制して、第1アンテナ15及び第2アンテナ16のそれぞれに対して、良好な放射利得(放射特性)を確保する。
図4は、第1筐体のヒンジ機構の近傍を拡大した図である。図5は、第1筐体に設けられる導電部と第1筐体の内部に配置される回路基板との接続構造を示す平面図である。図5は、第1筐体1CA内に設けられる第1回路基板10側から見た状態を示している。図6は、本実施形態に係る携帯電話機が備えるフィルタの回路図である。図7は、本実施形態に係る携帯電話機が備えるフィルタの周波数特性を示す模式図である。図4、図5に示すように、本実施形態では、基準電位接続構造20によって、第1筐体1CAの裏筐体1CARに設けられる第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとを接続する。次に、基準電位接続構造20の構成を説明する。
基準電位接続構造20は、第1導電部12と接触する接続端子21と、接続端子21と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間に設けられて、第1の周波数帯よりも第2の周波数帯の通過をより阻害するフィルタ22(第1のフィルタ)とを含む。本実施形態において、接続端子21は、第1回路基板10の第1導電部12側に取り付けられて、第1ヒンジ部9A及び第2ヒンジ部9Bから構成されるヒンジ機構9の近傍であって、裏筐体1CARに設けられる第1導電部12と接触する。一方、基準電位ライン10Gは、第1導電部12とは反対側における第1回路基板10の表面に形成される。このため、例えば、第1回路基板10に設けられたスルーホールを介して、接続端子21とフィルタ22とが接続される。
図5、図6に示すように、基準電位接続構造20を構成するフィルタ22は、接続端子21と基準電位ライン10Gとの間に直列に接続されるコンデンサ素子22Cを少なくとも有する。本実施形態において、フィルタ22は、コンデンサ素子22Cと並列に接続されるコイル素子22Lをさらに有する。図7は、フィルタ22を通過する電波(電磁波)の周波数fと、その通過ロスLとの関係を示している。図7に示すように、フィルタ22は、通過する電波の周波数がf2に近づくにしたがって通過ロスLが大きくなる(インピーダンス)周波数特性を有する。このように、フィルタ22は、特定の周波数帯における電波の通過を阻害する機能を有するフィルタである。
フィルタ22を構成するコンデンサ素子22Cの静電容量やコイル素子22Lのインダクタンスを調整することにより、周波数f2が第2の周波数帯の中心周波数となるようにすれば、第2アンテナ16の対象とする第2の周波数帯の電波に対応する高周波電流は、フィルタ22によって通過が阻害される。これによって、第2の周波数帯の電波に対応する高周波電流は、第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間における通過が阻害されるので、第2の周波数帯を対象とする第2アンテナ16の放射利得の低下が抑制される。一方、フィルタ22は、基本的には第1の周波数帯を通過させる。ただし、厳密にはわずかながら阻害されるため、言い換えれば、第1の周波数帯を第2の周波数帯よりもよく通過させるので、第1の周波数帯の電波に対応する高周波電流は、フィルタ22を通過して、第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間を流れる。
第1アンテナ15の放射を改善するために設けられた第1導電部12は、第1回路基板10の基準電位ライン10Gに直接接続したのでは、第2アンテナ16の放射を阻害するシールドの役割をしてしまう。しかし、第2の周波数帯の通過を阻害し、第1の周波数帯の通過は許容するフィルタ22を介して第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとを接続することにより、第1の周波数帯においては第1導電部12が基準電位に落ちるが、第2の周波数帯においては第1導電部12が基準電位に落ちない。このように、本実施形態では、基準電位接続構造20が、第2の周波数帯以外を通過させるアンテナ電流路として機能するので、第1アンテナ15の放射を改善しつつ、第2アンテナ16の放射の阻害が抑制される。その結果、第1の周波数帯に対応した第1アンテナ15及び第2の周波数帯に対応した第2アンテナ16を有する携帯電話機1は、第1アンテナ15及び第2アンテナ16のいずれに対しても良好な放射利得(放射特性)が得られる。
また、ヒンジ機構9の近傍に設けた導電部が直接第1回路基板10の基準電位ラインに接続されている場合は、第2アンテナ16のアンテナ放射を阻害しない程度に導電部の範囲を削減して、第1アンテナ15の放射特性と第2アンテナ16の放射特性とのトレードオフを検討する必要があった。しかし、本実施形態の基準電位接続構造20を用いれば、第2アンテナ16の放射利得を確保できるので、導電部が第2アンテナ16に近接して設けられても第2アンテナ16のアンテナ放射に対する影響は少ない。このため、第1アンテナ15の性能及び第2アンテナ16の性能の両方を同時に引き出しやすくなる。また、ヒンジ機構9の近傍に導電部を設けた構造を維持したまま、簡単な基準電位接続構造20を追加するだけで、第1アンテナ15及び第2アンテナ16のいずれに対しても良好な放射利得(放射特性)が得られる。
本実施形態では、第1筐体1CA側の導電部である第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間に基準電位接続構造20を設けたが、第2筐体1CB側の導電部である第2導電部13と第2回路基板11の基準電位ラインとの間にも基準電位接続構造20を設けてもよい。すなわち、基準電位接続構造20は、第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間、あるいは第2導電部13と第2回路基板11の基準電位ラインとの間の少なくとも一方に設けてあればよい。なお、本実施形態のように、第2アンテナ16をヒンジ機構9の近傍かつ第2筐体1CBの内部に設けた場合、第1筐体1CA側の導電部である第1導電部12の方が第2アンテナ16の放射利得に与える影響は大きい。したがって、本実施形態では、第1筐体1CA側の導電部である第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間に基準電位接続構造20を設ける。このようにすれば、第2筐体1CB側に基準電位接続構造20を設けるよりも、第2アンテナ16の放射利得をより効率的に確保できる。
<<変形例1>>
図8は、本実施形態の変形例1に係る基準電位接続構造を示す側面図である。図9は、本実施形態の変形例1に係る基準電位接続構造を示す平面図である。図9は、第1筐体1CA内に設けられる第1回路基板10側から見た状態を示している。図10は、本実施形態の変形例1に係る基準電位接続構造が備えるフィルタの回路図である。図11は、図10に示すフィルタ単体の周波数特性を示す模式図である。図12は、本実施形態の変形例1に係る基準電位接続構造全体の回路図である。
本変形例1の基準電位接続構造20aは、上述した実施形態の基準電位接続構造20と略同様であるが、連結部であるヒンジ機構9に導電性を有する連結部材23Lを設け、この連結部材23Lを利用して、上述した実施形態の基準電位接続構造20を構成するフィルタ22の等価回路を形成する点が異なる。他の構成は、上述した実施形態と同様である。図9に示すように、ヒンジ機構9には、連結部材23L、23Rが設けられる。連結部材23L、23Rは金属で構成されており、図3に示す第1筐体1CAの内部に取り付けられる。連結部材23L、23Rは、ヒンジ機構9を構成する第1ヒンジ部9Aと第2ヒンジ部9Bとを連結するとともに、図8、図9に示すように、第1回路基板10を支持する。連結部材23Lには孔23Hが形成されており(連結部材23Rも同様)、例えば、第2ヒンジ部9Bからボルト等の貫通部品を貫通させて孔23Hに挿入することにより、第1ヒンジ部9Aと第2ヒンジ部9Bとが連結される。
連結部材23L、23Rは金属で構成されるので、導電性を有する。このうち、連結部材23Lは、図8、図9に示すように、一箇所が裏筐体1CARに設けられる第1導電部12と接触し、前記一箇所とは異なる箇所が第1回路基板10の基準電位ライン10Gと接触する。これによって、連結部材23Lは、第1導電部12及び基準電位ライン10Gと電気的に接続される。すなわち、第1導電部12と基準電位ライン10Gとは、連結部材23Lによって電気的に接続される。
基準電位接続構造20aは、第1導電部12と接触する接続端子21と、接続端子21と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間に設けられるフィルタ22aと、連結部材23Lとを含む。本実施形態において、接続端子21は、第1回路基板10の第1導電部12側に取り付けられて、裏筐体1CARに設けられる第1導電部12と接触する。接続端子21とフィルタ22aとは、上述した実施形態と同様に、例えば、第1回路基板10に設けられたスルーホールを介して接続される。
図9、図10に示すように、基準電位接続構造20aを構成するフィルタ22aは、接続端子21と基準電位ライン10Gとの間に直列に接続されるコンデンサ素子22Cを少なくとも有する。本変形例1において、フィルタ22aは、コンデンサ素子22Cと直列に接続されるコイル素子22Lをさらに有する。図11は、フィルタ22aを通過する電波(電磁波)の周波数fと、その通過ロスLとの関係を示している。図11に示すように、フィルタ22aは、ある周波数帯域の電波を通過させる、いわゆるバンドパスフィルタである。フィルタ22aをこのまま用いると、第2の周波数帯を通過させるおそれがある。
本実施形態では、連結部材23Lによって、第1導電部12と基準電位ライン10Gとを電気的に接続する。すなわち、連結部材23Lは、フィルタ22aを構成するコンデンサ素子22Cと並列に接続される。本変形例1では、フィルタ22aはコンデンサ素子22Cとコイル素子22Lとが直列で接続されており、連結部材23Lは、コンデンサ素子22C及びコイル素子22Lと並列に接続される。このようにして構成される基準電位接続構造20aは、図12に示すように、上述した基準電位接続構造20を構成するフィルタ22(図6参照)の等価回路を形成する。したがって、基準電位接続構造20aの周波数特性は、上述した実施形態のフィルタ22の周波数特性(図7参照)と同様になり、基準電位接続構造20aは、特定の周波数帯における電波の通過を阻害する機能を有するフィルタとして機能する。
基準電位接続構造20aを構成するコンデンサ素子22Cの静電容量を調整することにより、図7に示す周波数f2が第2の周波数帯の中心周波数となるようにすれば、第2アンテナ16の対象とする第2の周波数帯の電波に対応する高周波電流は、フィルタ22によって通過が阻害される。これによって、第2の周波数帯の電波は、第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間における通過が阻害されるので、第2の周波数帯を対象とする第2アンテナ16の放射利得の低下が抑制される。一方、フィルタ22は、第1の周波数帯を第2の周波数帯よりもよく通過させるので、第1の周波数帯の電波に対応する高周波電流は、フィルタ22を通過して、第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間を流れる。その結果、本変形例1でも、上述した実施形態と同様に、その結果、第1の周波数帯に対応した第1アンテナ15及び第2の周波数帯に対応した第2アンテナ16を有する携帯電話機1は、第1アンテナ15及び第2アンテナ16のいずれに対しても良好な放射利得(放射特性)が得られる。
基準電位接続構造20aは、第1導電部12と基準電位ライン10Gとの間に、コンデンサ素子22Cと連結部材23Lとが並列に接続されていればよい。この場合、連結部材23Lのインダクタンスを調整することは困難なので、基準電位接続構造20aの周波数特性を調整する場合、コンデンサ素子22Cの静電容量のみを調整することになる。しかし、図12に示すように、第1導電部12と基準電位ライン10Gとの間に、直列接続したコンデンサ素子22C及びコイル素子22Lと、連結部材23Lとを並列に接続することが好ましい。これは、コンデンサ素子22Cの静電容量及びコンデンサ素子22Cと直列に接続されるコイル素子22Lのインダクタンスとを調整することにより、基準電位接続構造20aの周波数特性をより細かく調整できるからである。
以上、本実施形態及びその変形例1では、複数の筐体の連結部に設けられて、それぞれの筐体内に配置される回路基板の基準電位ライン間で高周波電流を伝播させる導電部と、この導電部と基準電位ラインとの間に、第1の周波数帯よりも第2の周波数帯の通過をより阻害するフィルタとを設ける。このフィルタによって、第2の周波数帯の電波に対応する高周波電流は、導電部と回路基板の基準電位ラインとの間における通過が阻害されるので、第2の周波数帯を対象とするアンテナの放射利得の低下が抑制される。一方、第1の周波数帯の電波に対応する高周波電流はフィルタを通過して、導電部と回路基板の基準電位ラインとの間を流れるので、第1の周波数帯を対象とするアンテナは、良好な放射利得が得られる。
このように、本実施形態及びその変形例1では、異なる周波数帯に対応したアンテナを有する無線端末装置において、導電部の近傍に第2の周波数帯に対応したアンテナを設けなければならない場合でも、それぞれのアンテナに対して良好な放射特性が得られる。一般に無線端末装置は小型化が求められるので、搭載される電気・電子機器類の配置に制約があるが、本実施形態及びその変形例1に係る構成は、このような無線端末装置に対して特に有効である。
また、第1の周波数帯を携帯電話機の周波数帯である800MHz帯とし、前記第2の周波数帯をGPS信号の搬送波の周波数帯である1.5GHz帯とすることで、携帯電話機としての機能と、GPSを利用したナビゲーション等の機能とを、より確実に両立させることができる。また、第1の周波数帯のアンテナを無線通信に用いる送受信アンテナとし、第2の周波数帯のアンテナをGPS受信に用いるGPSアンテナとすることで、通信とGPSを利用したナビゲーション等とをより確実に両立できる無線端末装置を提供できる。
<<変形例2>>
次に、本実施形態の変形例2について説明を行う。図13は、本実施形態の変形例2に係る平面図であり、第1筐体に設けられる導電部と第1筐体の内部に配置される回路基板との接続構造を示す。なお、基本的に図13は、図5に示した実施形態と共通であるため、共通箇所については説明を省略する。そして、図13に示す変形例2は、図5に示した例と比較して、第3の周波数帯の第3のアンテナ17を有する点と、フィルタ24(第2のフィルタ)がさらに挿入されている点で相違する。
そして、第1筐体1CAの裏筐体1CARに設けられる第1導電部12と第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの間に、フィルタ22に加えてフィルタ24が直列で挿入されている。そして、フィルタ22とフィルタ24を介して基準電位ライン10Gから第1導電部12に接続される回路を、等価回路で示したものが図14である。
図13、図14に示すように、フィルタ24は、フィルタ22と基準電位ライン10Gとの間に直列に接続されるコンデンサ素子24C、コンデンサ素子24Cと並列に接続されるコイル素子24Lを有する。図15は、フィルタ22およびフィルタ24を通過する電波(電磁波)の周波数と、その通過ロスLとの関係を示している。図15に示すように、変形例2の構成によれば、フィルタ22のみのときと同様、通過する電波の周波数がf2に近づくにしたがって通過ロスLが大きくなるという周波数特性に加え、周波数f3に近傍においても通過ロスLが大きくという周波数特性を有する。このように、フィルタ24は、周波数f3において電波の通過を阻害する機能を有するよう構成されるフィルタである。ただし、フィルタ22との直列接続により多少の周波数特性の微動が生じるため、変形例2においては少なくともフィルタ22とフィルタ24との総合的にみた値の設定が必要であることは言うまでも無い。
ここで、第3のアンテナ17とは、先の実施形態や変形例1において説明した第1、第2の周波数帯と相違する第3の周波数帯で通信を行うためのアンテナである。そして、フィルタ22、24によって減衰される周波数帯域は、第2のアンテナ16にて使用される帯域を周波数f2、第3のアンテナ17にて使用される帯域を周波数f3となるよう、フィルタの各素子の値が設定される。
具体的には、例えば第2のアンテナ16を1.5GHzのGPS受信のためのアンテナ、第3のアンテナ17を2.4GHz帯のBluetooth(商標)の通信に用いられるアンテナとする場合、周波数f2が1.5GHz、周波数f3が2.4GHzとなるよう各フィルタを設計する。
この変形例2によれば、フィルタ22とフィルタ24とを有することにより、第2の周波数帯の電波に対応する高周波電流も、第3の周波数帯の電波に対応する高周波電流も通過が阻害される。すなわち、周波数f2とf3との2つの周波数帯において、導電塗装(第1導電部12)がハイインピーダンスとなるため、第2のアンテナ16からのアンテナ放射だけでなく、第3のアンテナ17からのアンテナ放射も阻害されるのを防ぐことができ、第2のアンテナ16と第3のアンテナ17双方ともに効率良く放射する事が出来る。
すなわち、第2のアンテナ16をGPSアンテナ、第3のアンテナ17をBluetoothアンテナとしても、それらの受信、送信についての悪影響を極力回避しつつも、第1のアンテナのアンテナ利得を向上させることが出来る。
<<変形例3>>
さらに、第3の周波数帯での通信デバイス(通信部)の一例としてBluetoothデバイスを有する場合の例を、本実施形態の変形例3として説明を行う。図16に、本実施形態の変形例3として、給電端子25、整合回路26、Bluetoothデバイス27を有する例の平面図を示す。また、図16における共通符号箇所については説明を省略する。この例においては、第1導電部12に対して、フィルタ22とフィルタ24を介した第1回路基板10の基準電位ライン10Gとの接続を変形例2と同様に行ないつつ、第1回路基板10上のBluetoothデバイス27から整合回路26と給電端子25とを介して第1導電部12に対して給電する。
この変形例3によれば、変形例2と同様に第1導電部12と基準電位ライン10Gとの間の接続を、或る周波数帯(一例としてBluetooth帯)でアイソレーションを取っておく一方で、別の箇所で第1導電部12側へ給電を行う事で、アイソレーションを取った周波数帯用のアンテナを構成する事が出来る。回路図は図17の構成となり、その通過特性としては、図18のような特性となる。
これにより、第1アンテナ15にて用いる周波数帯を通過させつつも、第2アンテナ16にて用いる周波数帯のアンテナ放射を改善し、別段のアンテナ部材を追加せずとも第1導電部12そのものを第3周波数帯の通信デバイス用のアンテナを得ることが可能となる。具体的には、例えば800MHz帯のアンテナ特性の改善とGPSアンテナの放射特性への悪影響の回避を同時に達成しつつ、Bluetoothアンテナを得る、というように、本変形例3によれば、小型化とアンテナ特性の改善と部品点数の削減を全て達成することも可能となる。
以上、複数の実施形態を説明したが、それぞれ必要に応じて適宜組み合わせて実施しても構わない。
以上のように、本発明に係る無線端末装置は、二つの周波数帯のアンテナを少なくとも有する無線端末装置に有用である。
1…携帯電話機
1C…筐体
1CA…第1筐体
1CB…第2筐体
1CAR、1CBR…裏蓋
2M…ディスプレイ
3…操作キー
4…方向及び決定キー
5…マイク
6…スピーカ
9…ヒンジ機構
9A…第1ヒンジ部
9B…第2ヒンジ部
10…第1回路基板
10G…基準電位ライン
11…第2回路基板
12…第1導電部
13…第2導電部
14…導電部側端子
15…第1アンテナ
16…第2アンテナ
17…第3アンテナ
20、20a…基準電位接続構造
21…接続端子
22L、24L…コイル素子
22C、22C…コンデンサ素子
22、22a、24…フィルタ
23L、23R…連結部材

Claims (11)

  1. 複数の筐体の内部にそれぞれ配置される回路基板と、
    前記複数の筐体を連結する連結部と、
    当該連結部におけるそれぞれの前記筐体の内側に設けられて高周波電流を伝播させる導電部と、
    一方の回路基板の、前記連結部とは反対側に配置される第1の周波数帯のアンテナと、
    前記一方の回路基板の、前記連結部の側に配置される第2の周波数帯のアンテナと、
    前記連結部の側に配置されて前記導電部と接触する接続端子と、
    当該接続端子と他方の回路基板の基準電位ラインとの間に設けられて、前記第2の周波数帯が前記アンテナが配置されている一方の回路基板から前記他方の回路基板へ通過することを阻害するとともに、前記第1の周波数帯を通過させる第1のフィルタと、を含むことを特徴とする無線端末装置。
  2. 前記第1のフィルタは、前記接続端子と前記基準電位ラインとの間に直列に接続されるコンデンサ素子を少なくとも有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。
  3. 前記第1のフィルタは、前記コンデンサ素子と並列に接続されるコイル素子を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線端末装置。
  4. 前記連結部には、導電性を有する連結部材が設けられ、当該連結部材は前記導電部と接触し、かつ、前記連結部材は前記コンデンサ素子と並列に接続される
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線端末装置。
  5. 前記コンデンサ素子と直列に接続されるコイル素子を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線端末装置。
  6. 前記第2の周波数帯のアンテナは、前記複数の筐体のうち、操作手段が設けられる筐体の内部に配置される回路基板に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。
  7. 前記第1の周波数帯は800MHz帯であり、前記第2の周波数帯は、1.5GHz帯である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。
  8. 前記第1の周波数帯のアンテナは、無線通信に用いる送受信アンテナであり、前記第2の周波数帯のアンテナは、GPS受信に用いるGPSアンテナである
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。
  9. 前記第1のフィルタは、前記第1の周波数帯よりも前記第2の周波数帯の通過をより阻害するフィルタである
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。
  10. 前記第1の周波数帯とも前記第2の周波数帯とも異なる第3の周波数帯のアンテナをさらに備え、
    前記接続端子と前記回路基板の基準電位ラインとの間において前記第1のフィルタと直列に接続され、前記第3の周波数帯の通過を阻害する第2のフィルタが設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。
  11. 前記接続端子と前記回路基板の基準電位ラインとの間において前記第1のフィルタと直列に接続され、前記第3の周波数帯の通過を阻害する第2のフィルタと、
    前記導電部に対して前記第3の周波数の信号を給電する通信部と、をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。
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