JP3951442B2 - プラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法 Download PDF

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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ・ディスプレイ・パネル(以下、PDPと称する)及びその製造方法、背面板リブの欠陥修正法法及び修正装置に係り、特にPDPを構成する背面板のリブ(隔壁)に新たな欠陥や周辺へのダメージを発生させることなく、完全に修正された背面板を有するプラズマディスプレイパネル及びその製造方法、背面板リブの欠陥修正方法、及び修正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
PDPを構成する前面板と背面板のうち、背面板の製造工程は以下の通りである。
【0003】
1.ガラス基板上に電極膜を形成する。
【0004】
2.レジスト塗布・露光・現像により、レジストパターン(エッチングマスク)
を形成する。
【0005】
3.エッチングによりアドレス電極を形成する。
【0006】
4.レジストを剥離する。
【0007】
5.保護膜を形成する。
【0008】
6.リブ材を印刷する。
【0009】
7.レジスト塗布・露光・現像により、レジストパターン(ブラストマスク)を形成する。
【0010】
8.サンドブラストによりリブを形成する。
【0011】
9.レジストを剥離する。
【0012】
10.リブを乾燥する。
【0013】
11.リブを焼成する。
【0014】
12.リブを検査する。
【0015】
13.欠陥を修正する(欠陥がある場合のみ)。
【0016】
14.蛍光体を印刷・焼成する。
【0017】
完成した背面板は別途製造された前面板と重ねてフリットガラスにより封着し、リブで形成されたセル内を真空排気し、キセノン・ネオン混合ガスを所定の圧力まで導入した後、封止されてPDPが完成する。
【0018】
ここで、リブはプラズマを閉じこめるためのもので、40インチクラスのVGA(Visual Graphic array:画素数640×480)では幅が50〜100ミクロン、高さが100〜200ミクロン、またXGA(Extended Graphic Array:画素数1024×768)では、高さはVGAと同程度、幅は30〜70ミクロンの壁状をなす。このリブは、例えばブラストマスクに欠けやピンホールがある状態でサンドブラストを行うことにより部分的に欠落すると、蛍光体印刷時に他種(蛍光体はRGB三原色を発光するように、それぞれの蛍光体を3回に分けて印刷する)の蛍光体が隣接画素にはみ出し、隣接画素に印刷されるべき蛍光体と混ざって印刷されてしまい、完成後に発光させたときに混色が発生したり、あるいはプラズマを閉じこめるべき隔壁が欠損しているためにプラズマが漏れ、本来発光すべきでない画素が発光したりして、パネルとしての画質が劣化する。
【0019】
また、例えばブラストマスクが余分に残留している状態、あるいは異物が付着したままでサンドブラストを行うと、その部分はサンドブラストにより加工されないため、セルが小さくなったり、全くセルが形成されないためにプラズマが形成できず、暗い画素、あるいは全く光らない画素が発生する。
【0020】
このため、リブ形成後に検査を行い、リブの欠陥が検出された場合には修正を行う必要がある。
【0021】
この修正方法として、特開平8−304787に開示された方法が知られている。また、NTN株式会社より、焼結後のリブに対して、針先にペーストを付着させて欠損部に塗布する装置が販売されている。さらには、焼結後のリブに対して、余剰部をパルスレーザで除去加工を行い、修正する方法が知られている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
上記第一の従来技術はスクリーン印刷により粘度の低いペーストを用いて修復するものであるが、リブの高さが100〜200ミクロンに対して、深さ数10ミクロンの欠損部の修復しかできない欠点があった。また、パネルの高精細化に伴ってリブの幅が微細化される傾向が強く、幅が30〜50ミクロンとなった場合に対応できない。さらには、リブの余剰欠陥(本来、リブが存在しない部分にリブが形成される欠陥)に対する考慮がされてなかった。
【0023】
第二の従来技術では、リブはすでに焼成されているため、欠損部にペーストを塗布した後で基板全体を再度焼成すると、焼成後のリブと修正用ペーストで体積収縮率が異なるため、修正ペーストが剥離したり、クラックを生ずる問題があった。局所的な焼成を行うと、局所的に熱が加わるために熱応力が発生し、リブあるいは基板そのものにクラックを生じる問題があった。また、欠損部の大きさにより、針の先端の大きさやペーストの粘度を最適な値のものを選択する必要があった。即ち、欠陥が小さい場合には先端の細い針を、欠陥が大きい場合には先端がある程度太い針を、また欠陥が小さい場合には粘度の低いペーストを、大きい場合には粘度の高いペーストを選ぶ必要があり、サイズの異なる針と粘度の異なるペーストを多数用意しておく必要があった。
【0024】
第三の従来技術では、余剰欠陥部がリブ材と同じガラス材質であるため、可視あるいは近赤外レーザ光では加工が難しく、高出力のレーザを使用する必要があった。そのため、リブ自体にクラックが生じたり、ガラス基板あるいはアドレス電極にダメージを発生させる問題があった。炭酸ガスレーザでは集光性の問題から加工位置を正確に設定することが難しく、また、ガラス基板にダメージを発生させる問題があった。
【0025】
本発明は上記従来技術の問題点を解決し、欠陥のないリブを有する背面板を有するプラズマディスプレイ装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0026】
また、本発明は上記従来技術の問題点を解決し、背面板に形成されたリブの欠陥を、容易にかつ周辺にダメージを発生することなく修正する方法、及び修正装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記した従来技術の問題点を解決して目的を達成するために、リブを形成して乾燥した後、焼成前に検査を行い、その結果を基に修正する製造工程によるプラズマディスプレイ装置の製造方法が採用される。
【0028】
また、上記した従来技術の問題点を解決して目的を達成するために、ガラス基板上にリブ形成用ペーストによりリブを形成したプラズマディスプレイ装置背面板を、ガラス基板を焼成する前にガラス基板上に形成したリブの余剰欠陥(本来不要な部分にリブ材が付着している欠陥)の修正を施したことを特徴とするプラズマディスプレイ装置とした。
【0029】
また、上記した従来技術の問題点を解決して目的を達成するために、ガラス基板上にリブ形成用ペーストによりリブを形成したプラズマディスプレイ装置背面板を、ガラス基板を焼成する前にガラス基板上に形成したリブの欠落欠陥(本来必要なリブ材が欠落している欠陥)部に修正用ペーストを充填することで欠損欠陥の修正を施したことを特徴とするプラズマディスプレイ装置とした。
【0030】
また、上記した従来技術の問題点を解決して目的を達成するために、リブを形成して乾燥した後、焼成前に検査を行い、検出された余剰欠陥(リブ材が不要な部分に残留した欠陥)に対しては、低出力パルスレーザを照射してリブ材を除去加工することにより修正を行う。
【0031】
また、上記した従来技術の問題点を解決して目的を達成するために、リブを形成して乾燥した後、焼成前に検査を行い、検出された欠損欠陥(リブ材が欠損している欠陥)に対しては、修正用のペーストを充填することで修正する。ここで、欠損欠陥が小さい場合には、パルスレーザによる加工が容易であるから、パルスレーザでリブの欠損欠陥の周辺を加工して欠損欠陥を一定の大きさ・形状にそろえ、その後で一定の条件(塗布する工具の大きさ、ペーストの粘度が一定)でペーストを欠陥部に塗布する。塗布したペーストが正常なリブより膨らんでいる部分は、乾燥後に低出力パルスレーザにより正常なリブと同じ形状に整える。
【0032】
これらの欠陥修正後に背面板を焼成し、次の工程に流す事により、リブに欠陥のない背面板ができ、前面板と張り合わせることにより高品質のプラズマディスプレイパネルが完成する。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプラズマディスプレイパネルを構成する背面板の形成方法の実施例について、図を用いて詳細に説明する。
【0034】
まず、本発明によるPDP背面板の製造工程の一例を述べる。工程は以下の通りで、工程中の1〜10は従来技術と同一であり、リブ形成後(焼成前)にリブの検査をし、欠陥が検出された場合は修正を行う。尚、レジストパターンや形成されたアドレス電極の検査・修正を行う場合があるが、本発明の趣旨とは異なるので、省略して有る。
【0035】
1.ガラス基板上に電極膜を形成する。
【0036】
2.レジスト塗布・露光・現像により、レジストパターン(エッチングマスク)
を形成する。
【0037】
3.エッチングによりアドレス電極を形成する。
【0038】
4.レジストを剥離する。
【0039】
5.保護膜を形成する。
【0040】
6.リブ材を印刷する。
【0041】
7.レジスト塗布・露光・現像により、レジストパターン(ブラストマスク)を
形成する。
【0042】
8.サンドブラストによりリブを形成する。
【0043】
9.レジストを剥離する。
【0044】
10.リブを乾燥する。
【0045】
11.検査装置により、リブ欠陥を検査する。
【0046】
12.検出された欠陥を修正する。
【0047】
13.リブを焼成する。
【0048】
14.蛍光体を印刷・焼成する。
【0049】
当然、リブ形成後(焼成前)の検査で、リブに欠陥がなければそのまま焼成する。
【0050】
ここで、上に示した工程によらず、例えば印刷によりリブを形成した場合、あるいは型にペーストを入れて基板に押し付け、型を取り除くことで形成した場合についても、乾燥後、焼成前に検査を行い、欠陥が検出された場合に修正することで、本発明を適用することができる。
【0051】
図1は工程9のレジスト剥離後(焼成前)の欠陥のある背面板の一部を拡大して示している。背面板ガラス基板1上にアドレス電極2、保護膜3が形成され、白リブ4と黒リブ5で構成されるリブが壁状に形成されている。画面の対角が40インチクラスのPDPの場合、ガラス基板は厚さが2〜3ミリ、アドレス電極幅は30〜100ミクロン、リブの上面幅は30〜100ミクロン、リブ高さは100〜200ミクロンである。このリブには、サンドブラスト用のレジストパターンを露光・現像する際の異物に起因するレジストパターンの欠陥や、サンドブラスト時に付着している異物に起因する欠損欠陥6及び余剰欠陥7が存在し、このまま背面板を完成させて組み立てると画質を低下させ、場合によっては不良品になる。尚、黒リブ5はパネルを点灯した時の余分な光や反射光を吸収するためのもので、白リブ4用のペーストとほぼ同じ組成のものに黒色色素を混入させたものである。
【0052】
図1に示した焼成前(リブを形成し、レジストを剥離後、乾燥させた)背面板を外観検査装置で検査することにより、欠損欠陥6及び余剰欠陥7を外観異常として検出することができる。欠陥を検出したならば、基板の製造番号、欠陥の種類、座標等のデータを例えばフロッピディスク、磁気テープ等の磁気媒体に記憶するか、あるいはデータをLAN等の通信手段によりホストコンピュータに送り、記憶する。欠陥がない場合にも、その旨の情報を記憶する。
【0053】
検査後、欠陥のある基板はデータを記録した媒体(例えばフロッピーディスク)と共に、あるいはデータはLAN等を介して別途、修正装置に送られる。ここで、修正装置として、例えばNTN株式会社製のパターン修正装置を使用することができる。
【0054】
図2にパターン修正装置の構成を示す。修正装置は欠損欠陥部にペーストを塗布するための針11を上下に駆動するための駆動機構12、ペーストを格納した容器を保持するための容器保持部13とその駆動部14から構成されるペースト微量供給機構、余剰欠陥部を除去するためのパルスレーザ光15を発振するレーザ発振器16、パルスレーザ光15の集光と基板表面の観察・位置決めを行うための対物レンズ17と撮像カメラ18等で構成される光学系等を保持する門型のフレーム20、テレビモニタ19、基板1を載置・移動するためのステージ21、ペーストを乾燥させるための乾燥機構22、異物などを除去するためのガス吹き付け機構23、吹き飛ばされた異物やレーザ加工時の飛散物を吸引するためのダクト機構24、異物などの付着原因となる静電気を除去するための除電機構(図示せず)、検査装置からの座標データに従ってステージ21を駆動するための制御部25から構成されている。
【0055】
パルスレーザ発振器16としては、パルス励起YAGレーザ基本波あるいはその高調波が好適であるが、炭酸ガスレーザ、キセノンレーザ、クリプトンレーザ等のパルス発振光および連続発振光をパルス化したものを使用することが可能である。また、修正用ペーストとしてリブ材と同一組成(塗布性確保のため、溶媒の増減による粘度調整を行う必要のある場合もある)のペーストが好適だが、それに限定されるわけではない。
【0056】
ここで、図2に示した修正装置を用いて図1に示したリブ形成後に乾燥を行い、焼成前に検査して検出された欠損欠陥6を修正する場合の手順について、図3に従って説明する。図3(a)は欠損欠陥6の存在するリブを形成された方向に切断した断面を示している。即ち、ガラス基板1上に保護膜3が形成された後、白リブ4と黒リブ5が形成されているが、その一部が欠損した欠損欠陥6が存在する。
【0057】
図2に示した修正装置では、検査装置からのデータに従い、検査装置と同じ基準マーク(例えば、アライメントマーク)を基にした座標(基準マークが異なる場合には、必要に応じて座標を変換して)で、順次欠陥を観察部の視野内に再現する。モニタテレビ19画面上での観察位置と塗布位置との距離は予めわかっており、モニタ19上のカーソルで塗布位置が示される。作業者はモニタ画面を見ながら欠損欠陥位置をモニタ19上のカーソルに位置決めする。作業者はモニタ19で欠損欠陥の大きさを確認し、その大きさに適した大きさ・形状の針11、及び適した粘度のペースト31を装置にセットする。その後、修正開始を指示する。
【0058】
修正装置は処理装置25の指示に従い、駆動装置14により塗布に使用するペーストを格納してある容器を針11の直下に位置決めし、駆動装置12により針11が下降して、針11の先端にペースト31を付着させる。ペースト31の付着した針11は駆動装置12により上昇し、駆動装置14により容器保持部13が待避する。
【0059】
その後、予め設定された量だけステージ21が移動し、観察位置にあった欠陥部が塗布部直下に位置決めされる。欠損欠陥部6が針11の直下に来ると、図3(b)に示すように駆動機構12によりペースト31の付着した針11が下降させ、欠損欠陥部6に接触させる。このとき、針11に付着していたペースト31の一部が欠損欠陥部6に付着し、図3(c)に示すように欠損欠陥部6はペースト32により埋められる。
【0060】
修正後のペースト32は正常なリブと同じ高さが望ましい。しかし、付着するペーストの量により、修正部32は正常なリブと同じ高さになったり、膨らんだり、あるいは凹んだりする。凹んでいる場合には上に述べた手順を繰り返して再度塗布することにより、ペースト32が正常リブと同じ高さか、あるいは膨らんだ形状にする。ペーストが膨らんでいる場合には、塗布針11を先端径がリブの幅より大きい針33に交換し、先端が正常なリブの表面に接触する直前に位置決めし、ステージを移動させる。これにより、修正部ペースト32の膨らんだ部分は除去され、図3(d)に示すように、正常なリブとほぼ同じ高さになる。ここで使用する修正用ペーストとして、リブ形成に使用したものが望ましく、白リブ黒リブのどちらでも良い。
【0061】
塗布後、乾燥機構22により、塗布されたペースト34が乾燥される。乾燥には温風、ランプ加熱、連続発振レーザ光(望ましくは連続発振炭酸ガスレーザ光)の照射などが適用可能であり、概ね200度を超えない範囲、望ましくは150度程度で、0.5分から10分程度の間、加熱する。すべての欠損欠陥にペーストを充填後、電気炉で10分程度、150度に保持して乾燥させても良い。
【0062】
同一基板内に複数の欠損欠陥が存在する場合には、順次同じ手順に従い、すべての欠陥を修正する。欠損欠陥以外に、後で述べる余剰欠陥の修正も終了した基板1は焼成を行うが、正常なリブも修正部も、共にガラスペーストが乾燥した状態であるため、正常なリブと修正部で焼成による体積収縮が差がなく、修正部と正常部の境界で剥離やクラックが生じることもない。
【0063】
次に、図1に示した余剰欠陥7の修正について述べる。検査装置による検査結果に従ってステージ21を移動させ、余剰欠陥7がモニタ19上に映し出される。作業者はモニタ19で観察しながら、同じモニタ19上に、マーク、あるは電子ライン等で表示されているパルスレーザ15照射位置に余剰欠陥部7を位置決めする。その後、図2に示す修正装置のガス吹き付け機構23から、異物をフィルタにより除去した清浄な空気、あるいは不活性ガスを吹き付け、ダクト機構24により吸引しながら、パルスレーザ発振器を作動させて、パルスレーザ光15により余剰欠陥7の除去加工を行う。
【0064】
尚、図2には詳細を示していないが、レーザ光路の途中に設けられた可変スリットでレーザ光15を矩形に整形して照射することにより、任意の矩形に加工が行え、高精度な修正が実施できる。余剰欠陥7が大きい場合には、矩形の加工領域を順次つなぐことで修正可能である。
【0065】
加工部から発生する飛散物は、ガス吹き付け機構23により吹き付けられる清浄なガスによりダクト機構24の吸引口に運ばれ吸引・排除されるため、基板の他の部分を汚染することはない。尚、修正対象であるリブ材は焼成前であるため、パルスYAGレーザの基本波を使用した場合でも比較的低いレーザ出力密度、例えば1平方センチ当たり数ジュールのエネルギ密度で除去加工が可能である。このため、余剰欠陥7の下に存在する、すでに焼成された保護膜3、ガラス基板1およびアドレス電極2にレーザ光が照射されたとしても、何らのダメージが発生することがなく、リブ材のみの加工が可能である。
【0066】
修正を行うに当たり、パルスYAGレーザは光路中に設けられた矩形のスリット像を投影する方式で矩形に集光して照射するが、リブ高さが100〜200ミクロンあることから、リブ表面にピントを合わせた状態で加工を始めても、加工が進むに従ってピントを送り込まないと、加工が進まず、加工形状も悪化する。ピントを送り込むには、光学系を降下させても良いし、ステージを上昇させても良い。
【0067】
レーザとしてはパルス幅が100ns以下(望ましくは10ns以下)で、エネルギ密度で平方センチ当たり数ジュールが適している。また波長としては基本波(波長1.06ミクロン)第二高調波(波長0.532ミクロン)第三高調波(波長0.355ミクロン)第四高調波(波長0.266ミクロン)のいずれも適している。この加工用レーザとして、パルスYAGレーザで説明しているが、パルスYAGレーザに限定されず、印刷・乾燥下ガラスペーストを除去できるレーザであれば、種類を問わない。
【0068】
同一基板に複数の余剰欠陥が存在する場合には、上に述べた手順を繰り返すことにより、すべての欠陥を修正する。以上に述べたように、背面板上のすべての欠陥(欠損欠陥と余剰欠陥)を修正した後、焼成が行われ、更にその後の工程に送られる。
【0069】
図3に示したように欠損欠陥6がペースト塗布用の針11の先端に付着したぺースト31を含めた径より大きい場合には、針11の先端が欠損欠陥6の底まで入り込み、欠損欠陥6をペースト32で充填することができる。欠損欠陥がより大きな場合には塗布する位置をずらしながら繰り返すことにより、欠損欠陥部にペーストを充填することが可能で、ペーストの表面張力により多少の膨らみは発生するが、正常なリブより大きくはみ出すことはない。仮に大きくはみ出した場合でも、乾燥後にパルスレーザを照射することで、形状の修正は可能である。
【0070】
しかしながら、通常、欠損欠陥は異物が原因で発生するため、大きさ・形状は一定しておらず、10ミクロン程度から数100ミクロンまで千差万別である。特に図4(a)に示すように、ペースト塗布用の針11の先端に付着したぺースト31を含めた径と同程度以下の欠損欠陥36の場合、針11は欠損部の底部にまで入らない。たとえ、針が入ったとしても、ぺースト31はリブ上面(欠損欠陥両端の肩部)に付着してしまい、欠損欠陥の底部までペーストを充填することができない。即ち、ペースト31は欠損部両端のリブ表面に付着し、図4(b)に示すようなブリッジ38を形成して、空隙38が残留してしまい、完全な修正とはならない。
【0071】
この様な場合、欠損欠陥36の大きさより十分細い針を用いれば、塗布可能となる。ただし、使用する針の太さ(先端の径)、先端角に応じてペースト31の粘度を適正に調整する必要がある。粘度が不適正な場合、ペースト自体が針に付着しない等の問題が起きる。即ち、大きな欠損欠陥に対して細い針で少量ずつの塗布を行うと、塗布回数が増え、スループットが低下する。さらに、細い針で塗布できるペーストは粘度を低くしてあるため、大きな欠損欠陥に塗布した場合、表面張力で支えきれず、欠損部から流れ出てしまい、修正できない問題もある。即ち、種々の大きさの欠損欠陥にペーストを充填するためには、太さ(先端の径)、先端角の異なる針を多種類、および粘度の異なるペーストを多種類用意しておき、欠損欠陥の大きさによって、その都度選択しなければならない。
【0072】
この問題点を解決した実施例について、以下に説明する。修正装置のステージ21上に背面板を載置し、検査結果データに従って欠陥部をモニタ19で確認する。その欠陥が図5(a)に示す様な小さな欠損欠陥36であった場合、パルスレーザ発振器16を作動させて欠損欠陥36に隣接する正常なリブに、矩形に整形したレーザ光45を照射して加工し、図5(b)に示すように、塗布針11と先端に付着したペースト31を含めた径より大きな欠損欠陥46に拡大・整形する。
【0073】
このとき、パルスYAGレーザは光路中に設けられた矩形のスリット像を投影する方式で矩形に集光して照射すが、リブ高さが100〜200ミクロンあることから、リブ表面にピントを合わせた状態で加工を始めても、加工が進むに従ってピントを送り込まないと、加工が進まず、加工形状も悪化する。ピントを送り込むには、光学系を降下させても良いし、ステージを上昇させても良い。レーザのパワー密度としてはパルス幅が100ns以下(望ましくは10ns以下)で、エネルギ密度として平方センチ当たり数ジュールが望ましい。
【0074】
また、波長としては基本波(波長1.06ミクロン)第二高調波(波長0.532ミクロン)第三高調波(波長0.355ミクロン)第四高調波(波長0.266ミクロン)のいずれも適している。この加工用レーザとして、パルスYAGレーザで説明しているが、パルスYAGレーザに限定されず、印刷・乾燥下ガラスペーストを除去できるレーザであれば、種類を問わない。
【0075】
このとき、加工に使用するレーザ光の出力密度は平方センチ当たり数ジュールと低く、リブの加工が終了してレーザ光が下地のガラス基板1、あるいはアドレス電極2に照射されても、ダメージを発生することはない。また、前に述べたように、ガス吹き付け機構23から、異物をフィルタにより除去した清浄な空気、あるいは不活性ガスを吹き付け、ダクト機構24により吸引しながら除去加工を行うことで、加工部から発生するペーストの屑は除去できる。
【0076】
ペースト塗布に使用する針11の先端径が5〜10ミクロン、先端角(全角)が10〜20度で、ペーストとして粘度10000cpsのガラスペーストを塗布する場合、修正に適した欠損部分の長さは150〜300ミクロンである。
【0077】
前に述べたように、針11の先端にペースト31を付着させ、レーザ加工により広げた欠損欠陥部46に接触させることにより、ペーストは毛細管現象と表面張力により、図5(d)に示すように、空隙を発生することなく、また流れ出ることなく、欠損欠陥部46をペーストで完全に充填することができる。
【0078】
修正に当たっては、充填されたペーストが正常なリブ表面と同じ高さになることが望ましい。少なくとも、同じ高さか、正常部より高く盛り上がるようにする。1回の塗布でペースト量が不足な場合には、同じ要領で再度塗布する。この針11を使用して欠損欠陥を修正する場合、欠損部の長さが150〜200ミクロンである場合には、そのまま修正することが可能であり、それよりも欠損部が大きい場合には塗布位置をずらしながら複数回塗布することで、欠損部をペーストで充填することができる。当然、使用する針がより細い場合、あるいは使用するペーストの粘度が低い場合には、修正するのに適した欠損長さは小さなものになる。
【0079】
欠損部への充填が終了すると、前にも述べたように、ペーストが盛り上がっている場合には針を交換して、図3(c)に示す要領で、盛り上がりを削り、正常なリブと同じ高さにする。この作業は、修正用ペーストを乾燥させてから行っても良い。塗布後、修正装置の乾燥機構22により塗布した部分を、あるいは欠損欠陥を全て充填した後に電気炉で基板全体を加熱するにより、塗布したペースト47を乾燥して欠損欠陥の修正を完了する。
【0080】
ところで、図3(c)に示した方法で余分に付着したペースト32を除去すると、図6に示すように、塗布した修正用ペースト39の一部が余分に除去されたり、凹み41が発生したり、あるいは欠損欠陥部の周辺の正常なリブにクラック42や欠け(図示せず)が発生する場合がある。極端な場合には修正した欠陥部を含め正常なリブを破壊してしまうこともある。そこで、このような新たな欠損欠陥あるいは正常なリブの破壊を発生しない、塗布ペーストの除去方法について述べる。
【0081】
前に図3を示して説明したように、欠損欠陥のある背面板を修正装置にセットし、処理装置25の指示に従い、駆動装置14により塗布に使用するペーストを格納してある容器を針11の直下に位置決めし、駆動装置12により針11が下降させ、針11の先端にペースト31を付着させる。ペースト31の付着した針11は駆動装置12により上昇し、駆動装置14により容器保持部13が待避する。その後、予め設定された量だけステージ21が移動し、欠損欠陥部6が針11の直下に来ると、図3(b)に示すように駆動機構12によりペースト31の付着した針11が下降させ、欠損欠陥部6に接触させる。
【0082】
前にも述べたように、欠損欠陥6の大きさが使用する針11に対して小さい場合は、予めパルスレーザを照射して、針11に適した大きさに広げておく。これにより、針11に付着していたペースト31の一部が欠損欠陥部6に付着し、毛細管現象と表面張力により図3(c)に示すように欠損欠陥部6はペースト32により充填される。付着するペーストの量により、修正部32は正常なリブと同じ高さになったり、膨らんだり、あるいは凹んだりする。正常なリブと同じ高さが望ましいが、凹んでいる場合には上に述べた手順を繰り返して再度塗布することにより、ペースト32が正常リブと同じ高さか、膨らんだ形状で塗布を終了する。
【0083】
この後、修正装置の乾燥機構22でペースト47を乾燥して流動性をなくする。乾燥は、ハロゲンランプなどの光を集光して照射しても良いし、乾燥した熱風を吹き付けても良いし、連続発振レーザ光(望ましくは連続発振炭酸ガスレーザ)を適当なパワー密度になるように集光照射しても良い。乾燥条件としては、概ね200度を超えない範囲、望ましくは150度程度で、0.5分から10分程度の間、加熱する。これにより、ペースト47内の有機溶媒が気化し、ペースト47は固化する。
【0084】
ここで、修正部のペーストが膨らんでいる場合、図2に示す修正装置のガス吹き付け機構23から、異物をフィルタにより除去した清浄な空気、あるいは不活性ガスを吹き付け、ダクト機構24により吸引しながら、パルスレーザ発振器16を作動させ、図7に示すようにパルスレーザ光51をペースト47に照射して、凸部の除去加工を行って形状を修正する。このとき、パルスYAGレーザは光路中に設けられた矩形のスリット像を投影する方式で矩形に集光して照射する。最も高い部分から加工を開始し、一定量(例えば5ミクロン程度)加工するごとにピントを合わせる。ピントを送り込むには、光学系を降下させても良いし、ステージを上昇させても良い。塗布したペーストが正常なリブと同じ高さになった時点でレーザ照射を終了する。
【0085】
レーザとしては、パルス幅が100ns以下(望ましくは10ns以下)で、エネルギ密度が平方センチ当たり数ジュールが適している。また波長としては基本波(波長1.06ミクロン)第二高調波(波長0.532ミクロン)第三高調波(波長0.355ミクロン)第四高調波(波長0.266ミクロン)のいずれも適している。この加工用レーザとして、パルスYAGレーザで説明しているが、パルスYAGレーザに限定されず、印刷・乾燥下ガラスペーストを除去できるレーザであれば、種類を問わない。ただし、乾燥したペーストは比較的低出力密度で加工が可能であり、正常なリブに照射されると当然加工され、新たな欠損欠陥を生じるため、凸部のみに照射されるように十分配慮する。
【0086】
塗布したペーストの凸部をレーザで除去し、正常なリブと同じ高さが得られた時点で形状の修正を完了し、同様の手順で基板内の全ての欠陥を修正し終わると、基板全体の焼成を行い、次の工程に流す。
【0087】
尚、今までの説明では修正用ペーストの塗布に針を使用することで説明してきた。しかし、これ以外にも例えば、マイクロディスペンサを欠損欠陥の修正に適応できる。マイクロディスペンサを使用する場合にも、先端外径は欠損部より小さいものが選ばれる。この目的に適しているのはガラス製のピペットで、先端外径が10ミクロン程度のものも容易に形成できる。先端を欠損欠陥部に位置決めし、気体の圧力でペーストを吐出させ、欠損部に充填することができる。
【0088】
ここで、本発明の別な実施例である修正装置、即ち、上に述べた塗布ペーストの凸部を除去するのに好適な装置について説明する。これは塗布ペーストの高さ情報を検出でき、加工を必要とする部分のみの加工を行うことにできる装置である。
【0089】
図8に装置の光学系の構成を示す。パルスYAGレーザ発振器101、シャッタ102、ビームエキスパンダ103、矩形開口スリット104、スリット照明装置105、ダイクロイックミラー106、照明装置107、TVカメラ108、対物レンズ109から構成される加工・観察光学系と、ヘリウム−ネオンレーザ発振器111、集光レンズ112、ピンホール113、ビーム走査部114、ピンホール115、受光素子116から構成される共焦点顕微鏡部と、TVカメラ108及び受光素子116からの信号を処理するための画像処理装置118、TVモニタ119から構成されている。加工観察光学系と共焦点顕微鏡部は装置本体架台に十分な剛性を持って固定された門形フレームに上下動可能に固定されている。
【0090】
各部分の動作を説明する。装置ステージ(図示せず)上には、欠損欠陥部に修正用ペーストを塗布した背面板100が載置され、対物レンズ109の視野中央に塗布部が位置決めされている。ヘリウム−ネオンレーザ発振器から発信したレーザ光は集光レンズ112により集光され、ピンホール113を通過した後、例えば2枚のガルバノメータ121、122で構成されるビーム走査部114によりXYに走査されながら、対物レンズ109で集光照射される。
【0091】
背面板100表面で反射したレーザ光は対物レンズ109により集光されてピンホール115を通過して受光素子116で受光され、光強度に応じた電気信号に変換される。背面板100表面からピンホール113とピンホール115までの光学距離は等しく配置されているため、対物レンズ109によりピンホール113が投影される位置関係にある場合に、ピンホール115を通過する光量が最大になり、投影位置から外れに従い光量は減少する。これにより、ビーム走査部114によるビーム位置と明るさの関係を対応付けることにより背面板100表面の高さの情報が得られる。即ち、受光素子116からの信号とビーム位置情報を画像処理装置118で処理することにより、一定の高さの部分(ピントの合っている部分)が最も明るい画像が得られる。
【0092】
光学系全体を上下方向に、一定距離ずつ移動させながら画像を得ることにより等高線に相当する情報が得られる。このことは、正常なリブ表面が最も明るくなる位置から、光学系を一定距離(例えば5ミクロン)ずつ上昇させながら画像を得ることで、正常なリブより高い部分、即ち塗布ペーストの凸部を知ることができる。このときに得られた画像を、TVカメラ108から得られる画像信号に重ねて表示することにより、加工を必要とする部分を容易に知ることができる。
【0093】
一方、背面板100表面に対物レンズ109による矩形開口スリット104の投影像が結象するように配置された状態で、パルスYAGレーザ発振器101から発振されたレーザ光はビームエキスパンダ103によりビーム径を拡大されてスリット104で整形され、対物レンズ109によりスリット104の大きさに応じた矩形に集光・照射される。
【0094】
加工領域はスリット照明装置105からの光により、TVモニタ119上に表示されるから、共焦点顕微鏡により凸部として表示された部分のみにレーザが照射されるように、スリット104位置の移動、大きさの設定を行う。加工位置の設定に際して、ステージを移動する場合には、再度、共焦点顕微鏡による画像を取り込んで、照射位置を確認してから加工する。ここで、ダイクロイックミラ106は加工用パルスレーザ光に対して透過率が高く、ヘリウムネオンレーザの波長に対しては反射率が高くなるように作成されている。また、スリット照明装置には波長選択フィルタ125が設けられ、特定の波長、あるいは狭帯域の波長の光で照明できる構成となっており、パルスレーザ照射領域を明瞭に知ることができる。図示していないが、スリット位置を検出してTVモニタ119上に電子ラインで示しても良い。
【0095】
吹き付け機構126により清浄なエアあるいは不活性ガスを吹き付けつつ、ダクト機構127によりエアあるいは不活性ガスで飛散物を吸引しながら、正常リブより高いと表示された部分を一定厚さ(例えば5ミクロン)だけ加工し、再度共焦点顕微鏡により高さ情報を取り込んで観察画像と合成し、正常リブより高い部分が存在する場合には加工を続ける。高い部分が存在しなくなった時点で、塗布ペースト凸部の形状修正は終了する。
【0096】
レーザとしては、パルス幅が100ns以下(望ましくは10ns以下)で、エネルギ密度が平方センチ当たり数ジュールが適している。また波長としては基本波(波長1.06ミクロン)第二高調波(波長0.532ミクロン)第三高調波(波長0.355ミクロン)第四高調波(波長0.266ミクロン)のいずれも適している。この加工用レーザとして、パルスYAGレーザで説明しているが、パルスYAGレーザに限定されず、印刷・乾燥下ガラスペーストを除去できるレーザであれば、種類を問わない。
【0097】
尚、図8に示した実施例では共焦点顕微鏡として、光源にヘリウムネオンレーザ111を使用してビームをXYに走査することで説明したが、光源として白色光源を使用し、ピンホール113,115を方向と速度の同期をとって走査させ、受光素子116の代わりにTVカメラを使用することで、ピントのの合っている部分が最も明るい画像が得られ、正常なリブ表面より高い部分を知ることができる。
【0098】
次に、別な実施例を示す。図9に示すように、リブ140の欠損部に修正用ペースト141を塗布した部分に対して、斜め方向からシート状の光142を照射する。このシート状の光142は、例えばレーザ光をビームエキスパンダによりビーム径を十分に広げた後、シリンドリカルレンズにより一軸だけ集光することにより、容易に得られる。また、凸レンズあるいは凹レンズとシリンドリカルレンズの組み合わせでも形成できる。
【0099】
このシート状のビーム142を照射することにより、真上から観察すると、図10に示すように、正常なリブの上に照射された部分144では直線状に見えるが、凸部に照射された部分145は照射方向にずれる。当然、凹部は反対側にずれる。凸部の高さ(あるいは凹部の低さ)によって、ずれ量が変化するので、シート状ビーム142を移動(図10で左右に)する事で、高低の形状を知ることができる。高い部分を加工した後、再度高低を調べ、最終的にシート状ビーム142の照射位置が直線になれば、形状修正が完了する。
【0100】
この後、必要に応じて他の欠陥の修正を行い、背面板全体を焼成する。この後、次の工程に流すことにより、欠陥のないリブを有する背面板を製造することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、本発明によれば背面板にリブを形成後、焼成前に検査して余剰欠陥がある場合には、余剰欠陥に対してはクラックなどを発生させることなく容易にパルスレーザで修正することができ、また欠損欠陥はペースト塗布後の焼成で剥離やクラックが発生することなく修正することができ、リブに欠陥のない高品質な背面板を製造することができ、前面板と張り合わせることで高品質のプラズマディスプレイパネルを製造することができる。
【0102】
また、本発明によれば、リブを形成後、焼成前に検査して検出された余剰欠陥に対して、クラックなどを発生させることなく容易に低出力パルスレーザで修正することができる。
【0103】
また、本発明によればリブを形成後、焼成前に検査して検出された欠損欠陥に対して、ペーストを塗布して焼成する事で、正常なリブとの境界に剥離やクラックが発生することなく修正することができる。
【0104】
また、本発明によればリブを形成後、焼成前に検査して検出された欠損欠陥に対して、ペーストを塗布して乾燥後に余分なペーストを低出力パルスレーザで除去することにより、欠損欠陥を完全に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となるプラズマディスプレイ用背面板の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明によるリブの欠陥を修正するのに好適な修正装置を正面から見た略断面図である。
【図3】本発明によるリブ欠陥の修正手順を示すリブの略断面図である。
【図4】従来技術のリブ欠陥の修正における問題点を説明するリブの略断面図である。
【図5】本発明によるリブ欠陥の修正手順を示すリブの略断面図である。
【図6】従来技術の欠陥修正後の形状修正における問題点を説明するリブの略断面図である。
【図7】本発明による欠陥修正後の形状修正を説明するリブの略断面図である。
【図8】本発明によるリブ欠陥の修正装置の概略構成を示す概略側面図である。
【図9】本発明の別な実施例であるリブ欠陥修正部の高さ測定を説明する斜視図である。
【図10】本発明の別な実施例であるリブ欠陥修正部の高さ測定を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1‥‥背面板基板、 2‥‥アドレス電極、 3‥‥保護膜、 4‥‥白リブ、 5‥‥黒リブ、 6‥‥欠損欠陥、 7‥‥余剰欠陥、 11‥‥塗布針、12‥‥上下駆動機構、 15‥‥パルスレーザ光、 16、101‥‥パルスレーザ発振器、 18、108‥‥TVカメラ、 19、119‥‥TVモニタ、 21‥‥ステージ、 22‥‥乾燥機構、 23‥‥ガス吹き付け機構、24‥‥ダクト機構、 25‥‥制御装置、 31‥‥ペースト、 45,51‥‥パルスレーザ光、 104‥‥矩形開口スリット、 109‥‥対物レンズ、 111‥‥ヘリウムネオンレーザ発振器、 113、115‥‥ピンホール、 114‥‥ビーム走査機構、 142‥‥シート状ビーム。

Claims (9)

  1. ガラス基板上にリブ形成用ペーストによりリブを形成し、その後該ガラス基板に形成された該リブを焼成するプラズマディスプレイ装置の製造工程において、
    前記リブの焼成の前に、
    前記ガラス基板上に形成された前記リブを乾燥して該リブを成す前記ペーストから溶媒を気化する第1工程、
    前記乾燥されたリブの形状を検査し、該リブの一部の欠落により生じた欠損欠陥部を検出する第2工程、
    修正用ペーストが付着された塗布針の先端を前記リブの欠損欠陥部に接触させ、該欠損欠陥部に該修正用ペーストを充填する第3工程、及び
    前記欠損欠陥部に充填された前記修正用ペーストを加熱して、該修正用ペーストを乾燥させる第4工程をこの順に行い、且つ
    前記第4工程において、前記修正用ペーストは200度を超えない範囲で加熱されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法。
  2. 前記塗布針の前記先端と該先端に付着した前記修正用ペーストとを含めた径は、前記欠損欠陥部より小さいことを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法。
  3. 前記第3工程の前に、前記欠損欠陥部をパルスレーザで照射して、該欠損欠陥部を前記塗布針の前記先端と該先端に付着した前記修正用ペーストとを含めた径より大きく広げることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法。
  4. ガラス基板上にリブ形成用ペーストによりリブを形成し、その後該ガラス基板に形成された該リブを焼成するプラズマディスプレイ装置の製造工程において、
    前記リブの焼成の前に、
    前記ガラス基板上に形成された前記リブを乾燥して該リブを成す前記ペーストから溶媒を気化する第1工程、
    前記乾燥されたリブの形状を検査し、該リブの一部の欠落により生じた欠損欠陥部を検出する第2工程、
    マイクロディスペンサの先端を前記リブの欠損欠陥部に接触させ、該マイクロディスペンサの先端から該欠損欠陥部に該修正用ペーストを充填する第3工程、及び
    前記欠損欠陥部に充填された前記修正用ペーストを加熱して、該修正用ペーストを乾燥させる第4工程をこの順に行い、且つ
    前記第4工程において、前記修正用ペーストは200度を超えない範囲で加熱されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法。
  5. 前記マイクロディスペンサの前記先端の外径は、前記欠損欠陥部より小さいことを特徴とする請求項4記載のプラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法。
  6. 前記第4工程後且つ前記リブの焼成前に、前記欠損欠陥部に充填された前記修正用ペーストの乾燥により生じた前記リブの膨らんだ部分をパルスレーザの照射で除去することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法。
  7. 前記第2工程にて、前記リブ形成用ペーストが前記ガラス基板上の前記リブを形成すべき部分以外に残留して生じた余剰欠陥部も検出し、
    前記リブの焼成の前に前記余剰欠陥部をパルスレーザで照射して修正する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法。
  8. 前記修正用ペーストとして、前記リブ形成用ペーストを用いることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法。
  9. 前記リブの欠損欠陥部は、前記基板上において該リブを分断するように生じ、
    前記第3工程において、前記欠損欠陥部により分断された前記リブの間に前記修正用ペーストを充填することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置のリブ欠陥の修正方法。
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