JP3949498B2 - 光学材料用重合体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学材料用重合体の製造方法に関し、さらに詳しくは、光学特性に優れる光学材料用重合体の原料として有用なジスルフィド結合を有するポリチオールオリゴマーを原料とする、各種光学材料用として好適な光学特性に優れる重合体の製造方法に関するものである。本発明の製造方法により得られる光学材料用重合体は、例えば、光学用レンズ、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、プリズム、光学フィルター、光ファイバー、光学ディスク基板などに好ましく用いられる。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックはガラスに比べると、軽量で割れにくく、染色が容易なため、近年、各種レンズなどの光学部品に使用されるようになった。実用化されているプラスチック光学材料としては、ポリ(ジエチレングリコールビスアリルカーボネート)、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等が挙げられる。
【0003】
一般に、透明ガラスやプラスチックからなる光学材料は、屈折率が高くなるとアッベ数が低くなり、逆もまた同様である。従って、一般には、屈折率とアッベ数を同時に高めたプラスチック光学材料を製造するのは極めて困難である。
【0004】
これに対して、屈折率とアッベ数を同時に高めたプラスチックレンズとして、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(以下DMMDという)からなるポリチオールをポリイソシアネートと反応させて得たポリチオウレタンレンズが特開平3−236386号公報に記載されている。この特許公報に記載されているポリチオウレタンレンズの製造に用いた原料モノマーであるDMMDは、その屈折率が1.646、アッベ数が35.2であり、高屈折率、高アッベ数であるため、得られたポリチオウレタンレンズも高屈折率、高アッベ数を有するが、さらに高い屈折率、アッベ数を有するプラスチックレンズの開発が望まれていた。
【0005】
そこでDMMDをメチルスルホキサイド、塩化第二鉄等の触媒の存在下、空気で酸化して、DMMDのオリゴマー混合物を得たのち、このDMMDオリゴマー混合物をポリイソシアネートと反応させてポリチオウレタンレンズを製造する方法が特開平7−118263号公報および特開平7−118390号公報に提案されている。
【0006】
しかしながら、前記特開平7−118263号公報、特開平7−118390号公報に開示されている方法で得られるものは、反応条件(例えば、温度、湿度など)が微妙に変化しただけでも屈折率が1.665〜1.680、アッベ数が34.3〜35.0と変化し、不安定であって、このような原料を用いて、一定の屈折率及びアッベ数を有するポリチオウレタン材料を得るのは困難であり、上記公報において提案されているDMMDオリゴマー混合物は、光学材料用原料として、必ずしも実用的とはいえない。
【0007】
一方、ジスルフィドを得る方法として、米国特許第237625号明細書には、等モルのアルキルメルカプタン(モノチオール)とイオウとをアミン触媒の存在下反応させ、ジスルフィド、トリスルフィド、テトラスルフィドの混合物を得る方法が開示されている。また「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Chem.)」第32巻、第3833頁(1967年)には、触媒としてn−ブチルアミンを用いて、モノチオールとイオウを反応させ、ジスルフィド、トリスルフィド、テトラスルフィドを製造する方法が記載されている。しかしながら、これらの文献は二官能以上のポリチオールを出発原料としてポリチオールオリゴマーを製造する方法を提案するものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、二官能以上のポリチオールよりも高い屈折率と、該ポリチオールに匹敵するアッベ数とを有するポリチオールオリゴマーを原料として、安定した高屈折率及び高アッベ数を有する実用的な光学材料用重合体の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、塩基性触媒の存在下に、二官能以上のポリチオールとイオウとを反応させることにより得られたオリゴマーとポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物や多官能ビニル基含有化合物とを共重合させることにより前記の目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、アンモニアまたはジエチルアミン、トリエチルアミン、モルホリンおよびピペリジンの中から選ばれる少なくとも1種のアミンからなる塩基性触媒の存在下、二官能以上のポリチオールとイオウとを反応させてレンズ原料用ポリチオールオリゴマーを得、
[ただし、前記二官能以上のポリチオールとイオウとのモル比が1:0.1〜1:0.95であり、前記二官能以上のポリチオールが、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリスメルカプトアセテート、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,2−(ジメルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,2−ビス−2−(メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,2,3−トリメルカプトプロパン、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、ベンゼンジチオール、ベンゼントリチオール、トリレンジチオール及びキシリレンジチオールの中から選ばれる少なくとも1種であり]
得られたレンズ原料用ポリチオールオリゴマーと、ポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物および/または多官能ビニル基含有化合物とを共重合させる光学材料用重合体の製造方法によって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
まず、本発明で使用するポリチオールオリゴマーの製造方法について説明する。
ポリチオールオリゴマーの製造方法においては、原料として二官能以上のポリチオールが用いられる。この二官能以上のポリチオールは直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、またメルカプト基(−SH)を二つ以上有していれば、他の官能基、例えばアミン基やヒドロキシル基などの活性水素をもつ官能基を有していてもよい。このような二官能以上のポリチオールの例としては、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(DMMD)、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート(PETMA)、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート(PETMP)、トリメチロールプロパントリスメルカプトアセテート、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,2−(ジメルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,2−ビス−2−(メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,2,3−トリメルカプトプロパン、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、ブタンジチオール、ヘキサンジチオール、ベンゼンジチオール、ベンゼントリチオール、トリレンジチオール、キシリレンジチオール等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、高屈折率、高アッベ数(低分散性)を有するポリチオールオリゴマーを得るのに特に有用な化合物は、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(DMMD)である。
【0012】
ポリチオールオリゴマーの製造方法においては、前記二官能以上のポリチオールとイオウとを、塩基性触媒の存在下に反応させて、ポリチオールオリゴマーを生成させるが、二官能以上のポリチオールとイオウとの反応は、例えば生成物が二量体の場合、反応式
【化1】
Figure 0003949498
(式中、Rは有機基を示し、nは1以上の整数、好ましくは1、2または3である)で表すことができる。
【0013】
ポリチオールオリゴマーの製造方法においては、イオウの使用量は、二官能以上のポリチオール1モルに対して、0.1〜0.95モルの範囲とするのが好ましい。この使用量が0.1モル未満ではポリチオールの転化率が低すぎて実用的でないし、0.95モルを超えると光学材料の原料として好ましくない分子量の大きな多量体の生成量が多くなるとともに、未反応イオウが反応液中に残存するおそれがある。転化率、光学材料用原料としての性能およびイオウの反応性などを考慮すると、特に好ましいイオウの使用量は、二官能以上のポリチオール1モルに対して、0.4〜0.7モルの範囲である。
【0014】
前記イオウはいかなる形態でもよく、例えば、結晶状、コロイド状、粉末あるいはイオウ華でもよい。好ましくは、純度98%以上、さらに好ましくは純度99%以上のものを用いる。
【0015】
前記塩基性触媒は、好ましくはアンモニアまたはアミンである。アミンは、直鎖、分岐鎖もしくは環状の脂肪族アミンまたは芳香族アミンのいずれでもよく、また、1級アミン、2級アミンまたは3級アミンのいずれであってもよい。触媒の具体例としては、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン,s−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−アミルアミン、モルホリン、ピペリジン、置換モルホリン、置換ピペリジン、アニリンが挙げられ、好ましくは、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミン、モルホリンおよびピペリジンである。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。触媒として用いるアンモニアまたはアミンの量は、原料のポリチオールに対して、通常は0.001〜1.0モル%、好ましくは0.01〜0.1モル%である。
【0016】
ポリチオールオリゴマーの製造方法において、反応系への触媒の投入は、触媒をポリチオール及びイオウと予め混合することにより行ってもよく、また、ポリチオール及びイオウを混合して、イオウを全部溶解させた後に触媒を加えることにより行ってもよい。
【0017】
ポリチオールオリゴマーの製造方法においては、必要に応じ、溶媒を使用してもよい。使用し得る溶媒の具体例としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテルなどが挙げられる。好ましくは、メタノール、テトラヒドロフランである。溶媒の使用量は、出発原料、触媒の種類、反応条件等に応じて適宜定め得る。
【0018】
ポリチオールオリゴマーの製造方法において、反応温度は特に限定されないが、通常は室温〜溶媒の沸点の範囲の温度、好ましくは室温〜120℃である。
【0019】
反応時間は、原料の種類、ポリチオールとイオウとのモル比、触媒の種類や量、反応温度などの様々な条件により異なり、一概に定めることはできないが、実質上未反応のイオウが残存しなくなるまで反応させるのが有利である。反応液をそのまま、あるいは溶媒を留去させた残液を光学材料用重合体の原料として用いる場合、未反応イオウの残存は好ましくない。
【0020】
このようにして生成したポリチオールオリゴマーとしては、二量体、三量体および四量体の少なくとも1種を含有し、かつ未反応ポリチオールを含んでいてもよいオリゴマーまたはオリゴマー混合物が好適である。通常、反応液中には、未反応ポリチオール及び複数種のオリゴマーが含有されている。
【0021】
本発明においては、この反応液が溶媒を含まない場合はそのままで、また溶媒を含む場合は溶媒を留去させた残液を、光学材料用重合体の原料として使用してもよいし、必要ならば、未反応ポリチオール及び各オリゴマーを単離精製し、それぞれを単体として取得してもよい。単離精製方法としては、特に制限はなく、従来常用されている方法、例えば、反応液を溶媒を含まない場合は、そのままカラムクロマトグラフィーに付すことにより、溶媒を含む場合は、溶媒を留去させたのち、カラムクロマトグラフィーに付すことにより、単離精製することができる。
【0022】
前記方法で得られたレンズ原料用ポリチオールオリゴマーは、二官能以上のポリチオールとして、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(DMMD)を用い、このものとイオウとをモル比1:0.4〜1:0.7の割合で反応させ、式
【化2】
Figure 0003949498
で表される二量体、三量体および四量体の少なくとも1種を含有し、かつ未反応の2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンを含んでいてもよいオリゴマーまたはオリゴマー混合物を製造するのが好ましい。
【0023】
また、必要に応じ、この反応終了後、前記のようにして、オリゴマーを単離精製し、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンの二量体、三量体および四量体の中から選ばれる少なくとも一つのオリゴマー単体を取得してもよい。
【0024】
次に、本発明の光学材料用重合体の製造方法について説明する。
本発明の光学材料用重合体は、レンズ原料用ポリチオールオリゴマー(モノマー成分A)と、ポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物(モノマー成分B)および/または多官能ビニル基含有化合物(モノマー成分C)との共重合体であって、安定した高屈折率および高アッベ数(低分散性)の光学材料に適した光学特性を有している。以下、各モノマー成分について説明する。
【0025】
モノマー成分A
本発明において、モノマー成分Aとして、前述の方法で得られたポリチオールオリゴマーが使用される。すなわち、二官能以上のポリチオールの二量体、三量体および四量体の少なくとも1種を含有し、かつ未反応ポリチオールを含有する若しくは含有しないオリゴマーまたはオリゴマー混合物、あるいは二量体、三量体および四量体などの各種オリゴマーの単体を好ましく用いることができる。このようなものとしては、前述の方法で得られた反応液をそのまま(溶媒を使用しない場合)、または反応液中の溶媒を留去させた残液(溶媒を使用した場合)を用いてもよいし、反応液中のオリゴマーを単離精製して得られた各種オリゴマー単体をそれぞれ用いてもよい。この場合、各種オリゴマー単体を適当に2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0026】
このようなポリチオールオリゴマーは、実質上メルカプト基2個以上を有する化合物のみから構成されており、また分子内にジスルフィド結合を有する化合物を含有していることから、反応条件を定めることにより、一定の高い屈折率および一定の高いアッベ数を有するものになる。したがって、このポリチオールオリゴマーを用いることにより、安定した高屈折率および安定した高アッベ数を有する重合体が得られる。
【0027】
このようなポリチオールオリゴマーの中で、特に二官能以上のポリチオールとして、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(DMMD)を用いて得られた、式
【化3】
Figure 0003949498
で表される二量体、三量体および四量体の少なくとも1種を含有し、かつ未反応の2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンを含有する若しくは含有しないオリゴマーまたはオリゴマー混合物、あるいは反応液中のオリゴマーを単離精製して得られた2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンの二量体、三量体および四量体の中から選ばれる少なくとも一つのオリゴマー単体が、光学特性の点から好適である。
【0028】
また、本発明においては、モノマー成分として、前記した方法で得られたポリチオールオリゴマーと共に、その粘度を調節して重合反応を容易に進行させるなどの目的で、所望により、ジスルフィド結合を有しないポリチオール化合物を適宜用いることができる。ここで、ジスルフィド結合を有しないポリチオール化合物は、ジスルフィド結合を有しておらず、2個以上のメルカプト基(−SH)を有するものであるが、メルカプト基以外に他の官能基、例えばアミノ基、ヒドロキシ基のような活性水素を持つ官能基を有していてもよい。ジスルフィド結合を有しないポリチオール化合物の具体例としては、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(DMMD)、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート(PETMA)、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート(PETMP)、トリメチロールプロパントリスメルカプトアセテート、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,2−(ジメルカプトチオ)−3−メルカプトプロパン、1,2−ビス−2−(メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,2,3−トリメルカプトプロパン、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、ブタンジチオール、ヘキサンジチオール、ベンゼンジチオール、ベンゼントリチオール、トリレンジチオール、キシリレンジチオール等が挙げられる。好ましくは、トリメチロールプロパントリスメルカプトアセテート、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネー(PETMP)ト、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート(PETMA)などである。
【0029】
ポリチオールオリゴマーと上記ジスルフィド結合を有しないポリチオール化合物との混合割合は、特に制限はなく、ポリチオールオリゴマーの粘度などに応じて適宜選定されるが、重量比で通常100:1〜1:100の範囲であり、好ましくは100:1〜1:1の範囲であり、特に好ましくは100:1〜2:1の範囲である。ジスルフィド結合を有しないポリチオール化合物の割合が多すぎると、ポリチオールオリゴマーの特性が失われ、目的とする高屈折率且つ高アッベ数(低分散性)の光学材料用重合体が得られなくなるおそれがある。
【0030】
モノマー成分B
本発明においては、モノマー成分Bとして、ポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物が用いられる。ここで、ポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物は、ポリイソシアネート基含有化合物またはポリチオイソシアネート基含有化合物を意味する。すなわち、少なくとも2個以上のイソシアネート基(−NCO)またはチオイソシアネート基(−NCS)を有する化合物からなる。ポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物としては、光学材料の分野で用いることができるものであればよく、その種類は特に制限されるものではないが、モノマー成分Aの粘度が比較的高いことから、一般に粘度の低いポリ(チオ)イソシアネート化合物が好ましい。本発明で用いることができるポリ(チオ)イソシアネート化合物の具体例としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(HXDI)、1,3−ジイソシアネートシクロヘキサン(CHDI)、1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)ビシクロペンタン(NBDI)、ビス(イソシアネートメチル)ビシクロヘプタン、ベンゼンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、トリイソシアネートシクロヘキサン、トリス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(HMTI)、ビシクロヘプタントリイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート(LyTI)、2,5−ジイソシアネートメチル−1,4−ジチアン等のポリイソシアネート、およびこれらに対応するポリチオイソシアネートが挙げられるが、これらの中でポリイソシアネートが好ましい。より好ましくは、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(HXDI)、1,3−ジイソシアネートシクロヘキサン(CHDI)、1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン、ビス(イソシアネートメチル)ビシクロペンタン(NBDI)、トリス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(HMTI)及び2,5−ジイソシアネートメチル−1,4−ジチアンであり、特に好ましくは1,3−ジイソシアネートシクロヘキサン(CHDI)、1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン及び2,5−ジイソシアネート−1,4−ジチアンである。
【0031】
本発明においては、モノマー成分Bとして、ポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物を1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
モノマー成分C
本発明においては、モノマー成分Cとして、多官能ビニル基含有化合物が用いられる。この多官能ビニル基含有化合物は、少なくとも1個のビニル基を有する化合物及び/又は少なくとも一個のビニル基と少なくとも1個のビニル基以外の官能基とを有する化合物からなるものである。この多官能ビニル基含有化合物としては、光学材料の分野で通常用いられるものであれば、その種類は特に制限はないが、モノマー成分Aの粘度が比較的高いことから、一般に粘度の低い多官能ビニル化合物が好ましい。本発明で用いることができる多官能ビニル化合物の具体例としては、2,5−ビス(2−チア−3−ブテニル)−1,4−ジチアン(TBD)、スチレン、クロロスチレン、ジブロモスチレン、ジビニルベンゼン、メチル(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルチオ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリルフェニルスルフィド等が挙げられる。好ましくは2,5−ビス(2−チア−3−ブテニル)−1,4−ジチアン(TBD)、ジビニルベンゼン等が挙げられ、特に好ましくは2,5−ビス(2−チア−3−ブテニル)−1,4−ジチアン(TBD)である。
【0033】
本発明においては、モノマー成分Cとして、上記多官能ビニル基含有化合物を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
次に、本発明の光学材料用重合体を製造する際の各モノマー成分の配合割合について説明する。
【0035】
モノマー成分として、成分A(ポリチオールオリゴマー)と成分B[ポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物]の2成分を用いる場合には、成分Aと成分Bの配合割合は、官能基の当量比で、通常1:2〜2:1、好ましくは1:2〜1:1、特に好ましくは1:1.2〜1:1の範囲で選ぶのがよい。また、モノマー成分として、成分A(ポリチオールオリゴマー)と成分C(多官能ビニル基含有化合物)の2成分を用いる場合には、成分Aと成分Cの配合割合は、官能基の当量比で、通常1:1000〜1:1、好ましくは1:100〜1:1の範囲で選ぶのがよい。さらに、モノマー成分として、成分Aと成分Bと成分Cの3成分を用いる場合には、成分Aと成分Bと成分Cの配合割合は、官能基の当量比で、通常1:10:1000〜10:0.01:1、好ましくは1:10:100〜10:0.1:1の範囲で選ぶのがよい。
【0036】
なお、本発明の光学材料用重合体の製造においては、上記モノマー成分A、B及びC以外に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料などを必要に応じて適宜加えることができる。
【0037】
本発明の光学材料用重合体の製造は、モノマー成分Aと、モノマー成分B及び/又はモノマー成分Cとを少なくとも含むモノマー混合物を調製したのち、適量の重合触媒の存在下、熱重合、光重合などの公知の重合方法を用いて行うことができる。重合反応の条件は特に制限はなく、光学材料の分野で通常用いられている条件に従い重合すればよい。
【0038】
本発明の高屈折率光学材料用重合体からなる光学製品の製造は、キャスト(注型重合)法、切削研磨法、射出成形法などによって行うことができる。キャスト(注型重合)法で製品を製造する際は、場合によって内部離型剤も併用することがある。
【0039】
本発明の光学材料用重合体は、高屈折率及び高アッベ数(低分散性)を有し、かつ製品ロット間の屈折率及びアッベ数が一定であるので、光学レンズ、眼鏡レンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録用基板、着色フィルター、赤外線吸収フィルター等の光学製品の材料として好適に用いることができる。
【0040】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各物性は下記の方法に従って測定した。
(1)1H−NMRスペクトルJEOL EX−270 NMRスペクトロメータを用いて測定した。
(2)IR吸収スペクトルホリバFT300赤外分光器を用いて測定した。
(3)屈折率Nd及びアッベ数Vdカルニュー社製精密屈折計 KPR−200測定器を用いて、特に記載しないかぎり、25℃にて測定した。
(4)外観肉眼により観察した。
【0041】
合成例1
500mlの丸底フラスコに、粉末イオウ6.4g(0.2モル)、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(DMMD)84.8g(0.4モル、DMMD/Sのモル比=2/1)、触媒としてのジエチルアミン(DEA)0.0146g(DMMDに対して0.05mol%)、及び溶媒としてのテトラヒドロフラン(THF)95mlを入れ、60℃の油浴で撹拌しながら加熱した。イオウが溶解し始めると同時に液面に褐色の色が展開しつつ反応が進行し、多量の硫化水素気泡の発生が約20分間持続した。約30分間経過して、気泡の発生が認められなくなったら、浴温を100℃に上げてTHFを留去した。大部分のTHFが留去された後、窒素を2時間通気してTHFを完全に留去した。その後、100℃で真空脱気して、無色透明の粘性液体84.5gを得た。
【0042】
この粘性液体をガスクロマトグラフィー(東ソーカラム:G2000HXL、検出器:RI、流速:0.8ml/分、温度:40℃)により分析したところ、
Figure 0003949498
であった。従って、DMMDのオリゴマーへの転化率は78.3%であった。
【0043】
また、この粘性液体の屈折率は1.682、アッベ数は34.7であった。さらに、1H−NMR分析およびIR分析の結果は次のとおりである。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ(ppm):
1.61(t,1.0H)、
2.83〜3.24(m,10.0H)
IR:2550cm-1(チオールのνSH)、
550cm-1(ジスルフィドのνSS)
図1に1H−NMRスペクトルを、図2にIRスペクトルを示す。
【0044】
合成例2〜4
触媒の種類と重合条件を表1に示すように変更した以外は、合成例1と同様の操作を行った。DMMD転化率および得られた粘性液体のオリゴマー混合物(未反応を含む)の屈折率とアッベ数を表1に示す。
【0045】
表1に示したとおり、DMMDとイオウとの反応比率を一定にすることにより、屈折率とアッベ数が一定のオリゴマー混合物(未反応を含む)が、選択的に安定して得られることが分かった。
【0046】
なお、合成例2におけるオリゴマー混合物のガスクロマトグラフィーによる分析値は下記のとおりであり、DMMDのオリゴマーへの転化率は78.2%であった。
Figure 0003949498
【0047】
合成例5
DMMD/Sのモル比を3/2にした以外は、合成例1と同様な操作を行い、オリゴマー混合物(未反応を含む)を得た。DMMDの転化率およびオリゴマー混合物(未反応を含む)の屈折率とアッベ数を表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0003949498
(注)
DMMD:2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン
DEA :ジエチルアミン
TEA :トリエチルアミン
MPR :モルホリン
PPD :ピペリジン
【0049】
合成例6〜12
出発原料としてポリチオール及び触媒の種類及び量を表2に示すように変えた以外は合成例1と同じ方法によりポリチオールのオリゴマー混合物を製造し、その屈折率及びアッベ数を測定するとともに、転化率を求めた。結果を表2に示す。
【0050】
参考のため、上記合成例1〜12で出発原料として使用したポリチオールの屈折率及びアッベ数を表3に示す。
【0051】
【表2】
Figure 0003949498
【0052】
【表3】
Figure 0003949498
(注)
DMMD 2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン
PETMA ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート
PETMP ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート
TMTG トリメチロールプロパントリスメルカプトアセテート
m−XDT m−キシリレンジオチール
DMP 2,3−ジメルカプト−1−プロパノール
BMES ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド
DMMP 2,3−(ジメルカプトエチルチオ)ー1ーメルカプトプロパン
【0053】
表1及び表2より、合成例1〜12の方法により、二官能以上のポリチオールの二量体、三量体等の、ジスルフィド結合を有するポリチオールオリゴマーが選択的に、安定して得られることが明らかである。また、表1及び表2を、表3と対比することにより、合成例1〜12の方法により製造されたポリチオールオリゴマーは、出発原料のポリチオールより高い屈折率を有し、同等のアッベ数を有することが明らかである。
【0054】
実施例1
合成例1で得られたDMMDオリゴマー混合物(未反応を含む)0.1モル(モノマー成分A)、m−キシリレンジイソシアネート(XDI)0.1モル(モノマー成分B)及びジメチルスズジクロライド(DMTDC)の0.05wt%相当量の混合物を充分撹拌して均一にした後、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入した。これを、10時間かけて50℃まで昇温し、その後5時間かけて60℃まで昇温し、さらに2.5時間かけて120℃まで昇温し、最後に120℃で2.5時間加熱重合して、レンズ形状の無色透明の重合体を得た。得られた重合体の諸物性を表4に示す。
【0055】
実施例2
合成例1で得られたDMMDオリゴマー混合物(未反応を含む)0.1モル(モノマー成分A)、2,5−ビス(2−チア−3−ブテニル)−1,4−ジチアン(TBD)0.1モル(モノマー成分C)及びアゾビスジメチルバレロニトリル(V−65)の0.05wt%相当量の混合物を充分撹拌して均一にした後、実施例1と同様に重合を行い、レンズ材料用重合体を得た。得られた重合体の諸物性を表4に示す。
【0056】
実施例3〜6
表4に示す各ポリイソシアネート基含有化合物をモノマー成分Bとして用いた以外は、実施例1と同様に重合を行い、レンズ材料用重合体を得た。得られた重合体の諸物性を表4に示す。
【0057】
実施例7〜10
表4に示す各ポリイソシアネート基含有化合物をモノマー成分Bとして、表4に示す配合割合で用い、表4に示す多官能ビニル基含有化合物をモノマー成分Cとして、表4に示す配合割合で用いた以外は、実施例1と同様に重合を行い、レンズ材料用重合体を得た。得られた重合体の諸物性を表4に示す。
【0058】
実施例11〜15
表4に示す配合割合で、合成例1で得られたDMMDオリゴマー混合物(未反応を含む)および2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(DMMD)をモノマー成分Aとして用い、また、表4に示す各ポリイソシアネート化合物および各多官能ビニル基含有化合物をそれぞれモノマー成分B及びCとして、表4に示す配合割合で用いた以外は、実施例1と同様に重合を行い、レンズ材料用重合体を得た。得られた重合体の諸物性を表4に示す。
【0059】
比較例1
2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(DMMD、モノマー)とm−キシリレンジイソシアネート(XDI)を、モル比50:50の配合割合で重合させて得た重合体(特開平3−236386号公報、実施例1)の屈折率(nd)は1.66であり、アッベ数(Vd)は32であった。
【0060】
比較例2
2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン(DMMD、モノマー)と1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(HXDI)を、モル比50:50の配合割合で重合させて得た重合体(特開平3−236386号公報、実施例8)の屈折率(nd)は1.62であり、アッベ数(Vd)は38であった。
【0061】
【表4】
Figure 0003949498
DMMDO:合成例1で得られたDMMDオリゴマー混合物
CHDI:1,3−ジイソシアネートシクロヘキサン
HMTI:トリス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン
NBDI:ビス(イソシアネートメチル)ビシクロペンタン
HXDI:1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン
TBD:2,5−ビス(2−チア−3−ブテニル)−1,4−ジチアン
DMMD:2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン
LyTI:リジンエステルトリイソシアネート
【0062】
表4の結果から、実施例1〜15で得られた重合体は、屈折率(nd)が1.645〜1.694と極めて高く、かつアッベ数(Vd)も33.0〜37.0と高く(分散性が低い)、両物性が同時に向上していることが分かる。これに対し、比較例1では、屈折率は比較的高められているが、アッベ数は32と低い。また、比較例2では、アッベ数は38と高いが、屈折率は低い。
【0063】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、二官能以上のポリチオールを原料とし、ジスルフィド結合を有するポリチオールオリゴマーは原料のポリチオールより高い屈折率と該ポリチオールと同等のアッベ数を有するものである。したがって、このポリチオールオリゴマーを用いることにより、高屈折率および高アッベ数(低分散性)を有する光学材料用重合体を提供することができる。
本発明の製造方法によれば、特開平7−118390号公報に開示されているDMMDのオリゴマー混合物をポリチオールオリゴマーとして用いた重合体とは異なり、反応条件の変動に影響されることがなく、安定して、高屈折率且つ高アッベ数(低分散性)を有する光学材料用重合体を提供することができ、優れた光学的性質を有するレンズなどの光学製品を工業的に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1で得られた2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンのオリゴマー混合物の1H−NMRスペクトル図である。
【図2】合成例1で得られた2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンのオリゴマー混合物のIR吸収スペクトル図である。

Claims (9)

  1. アンモニアまたはジエチルアミン、トリエチルアミン、モルホリンおよびピペリジンの中から選ばれる少なくとも1種のアミンからなる塩基性触媒の存在下、二官能以上のポリチオールとイオウとを反応させてレンズ原料用ポリチオールオリゴマーを得、
    [ただし、前記二官能以上のポリチオールとイオウとのモル比が1:0.1〜1:0.95であり、前記二官能以上のポリチオールが、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリスメルカプトアセテート、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,2−(ジメルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,2−ビス−2−(メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,2,3−トリメルカプトプロパン、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、ベンゼンジチオール、ベンゼントリチオール、トリレンジチオール及びキシリレンジチオールの中から選ばれる少なくとも1種であり]
    得られたレンズ原料用ポリチオールオリゴマーと、ポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物および/または多官能ビニル基含有化合物とを共重合させる光学材料用重合体の製造方法。
  2. ポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物が、2,5−ジイソシアネートメチル−1,4−ジチアン、1,3−ジイソシアネートシクロヘキサン、1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン、トリス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアネートメチル)ビシクロペンタンおよび1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンの中から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネートである請求項1記載の光学材料用重合体の製造方法。
  3. ポリイソシアネートが、2,5−ジイソシアネートメチル−1,4−ジチアンおよび/または1,3−ジイソシアネートシクロヘキサンである請求項1に記載の光学材料用重合体の製造方法。
  4. 前記二官能以上のポリチオールとイオウとのモル比が1:0.4〜1:0.7の割合で反応させる請求項1記載の光学材料用重合体の製造方法。
  5. レンズ原料用ポリチオールオリゴマーが、未反応のポリチオールも含有するオリゴマー混合物である請求項1項記載の光学材料用重合体の製造方法。
  6. 多官能ビニル基含有化合物が、2,5−ビス(2−チア−3−ブテニル)−1,4−ジチアンである請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学材料用重合体の製造方法。
  7. 重合体が、レンズ原料用ポリチオールオリゴマーとポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物とを、官能基の当量比が1:2〜2:1になるように共重合させてなるものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学材料用重合体の製造方法。
  8. 重合体が、レンズ原料用ポリチオールオリゴマーと多官能ビニル基含有化合物とを、官能基の当量比が1:1000〜1:1になるように共重合させてなるものである請求項1記載の光学材料用重合体の製造方法。
  9. 重合体が、レンズ原料用ポリチオールオリゴマーとポリ(チオ)イソシアネート基含有化合物と多官能ビニル基含有化合物とを、官能基の当量比が1:10:1000〜10:0.01:1になるように共重合させてなるものである請求項1項に記載の光学材料用重合体の製造方法。
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