JP3948978B2 - リールシート及び釣竿 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネジ送り機構を備えたリールシート及び釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】
リールを取り付けて使用される釣竿にはそのリールの脚部を固定するためのリール取付部を構成すべくリールシートが装着されている。該リールシートには種々あるが、釣竿の竿本体の外側に嵌装、固着されて使用されるパイプ状のリールシートが存在する。該リールシートは、リールの脚部をリールシートの軸線方向に挟持することによってリールを釣竿に固定する構成であり、リールの脚部を挟持するためのフードを前後一対備えている。一方のフードは軸線方向に移動不能な固定フードであり、他方のフードは軸線方向に移動可能な可動フードである。
【0003】
一般にナット式と称される円筒状のリールシートでは、可動フードの軸線方向外側端部に移動用ナット(回転部材)が回転可能に連結されて、ネジ送り機構によって可動フードを軸線方向に移動させる構成となっている。即ち、移動用ナットは、円筒状のシート本体の外周面に形成された雄ネジ部に螺合していて、該移動用ナットを回転することにより、そのネジ送りによって可動フードを軸線方向に移動させる。
【0004】
具体的には、リールを固定する場合、リールの脚部の一端部を固定フード内に挿入し、移動用ナットを回転して締め込み側に移動させることにより、可動フードを固定フードに接近させて可動フード内にリールの脚部の他端部を挿入させ、両フードでリールの脚部を挟持する。
【0005】
一方、リールを外す場合には、移動用ナットを逆方向に回転させて緩み側に移動させ、移動用ナットに連結されている可動フードを緩み側、即ち、軸線方向外側に移動させる。このようにしてリールの脚部が両フードから抜け出るまで可動フードを移動させてリールをリールシート(釣竿)から取り外す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、リールの着脱に際しては可動フードを軸線方向に比較的長い距離移動させる必要がある一方、リールを固定するための十分な締め込み力を確保すると共に移動用ナットの緩みを防止することも必要となる。
【0007】
素早く移動させるためにはリード角を大きくしてリード、ピッチを大きくすることが必要となるが、リールを確実に固定するためにはリード、ピッチが小さい方が有利である。そのため、従来では、リールを確実に固定できるようにするためにピッチを小さくして締め付け力を確保していたが、その分、移動用ナットを回転させる回数も多くなり、リール着脱時における操作性の改善が求められる。
【0009】
それゆえに本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされ、ネジ送りの操作性を従来に比して向上させることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係るリールシートは、リールの脚部を固定するためのリールシートであって、外周面に略一定幅の溝が螺旋状に形成された雄ネジ部を有する円筒状のシート本体と、該シート本体に軸線方向に移動可能に設けられた可動フードと、該可動フードの軸線方向外側においてシート本体の雄ネジ部の外周面に外嵌されて可動フードを軸線方向に移動すべく回転操作される回転部材とを備え、雄ネジ部は溝間のピッチが連続的に変化したピッチ変化領域を少なくとも一部に有し、該ピッチ変化領域は、軸線方向内側に向けて溝間のピッチが小さくなり、シート本体と回転部材との径方向の間には、回転部材の回転によって溝内をその長手方向に転動する係合ボールと補助ボールが設けられ、係合ボールは、一カ所設けられて回転部材に対する相対位置が不変であり、補助ボールは、溝間のピッチの変化に対応するために回転部材に対して軸線方向のみ相対移動可能であることを特徴とする。
【0011】
尚、本発明においてリールの脚部側を軸線方向の内側とし、それと反対側を軸線方向の外側とする。即ち、リール固定側(締め込み側)が軸線方向の内側となり、リール開放側(緩み側)が軸線方向の外側となる。
【0012】
この構成のリールシートにリールを固定する場合、回転部材を回転させて稼働フードを軸線方向内側、即ち、リール固定側に移動させると、ピッチ変化領域において軸線方向内側に向けて溝間のピッチが小さくなっているため、リールの固定が完了するリール固定位置から離れた箇所では速いスピードで移動させることができ、リール固定位置に近い箇所では遅いスピードで移動させて大きな締め付け力を確保することができる。また、シート本体と回転部材との径方向の間に係合ボールを一カ所介在させることにより、回転部材を回転させた際に係合ボールが回転部材と一体となって回転しながら溝内をその長手方向に転動するため、簡単な構成でありながらも、回転負荷の少ない状態で回転部材をスムーズに回転させることができる。更に、回転部材に対する相対位置が不変である一つの係合ボールに加えて、回転部材に対して軸線方向のみ相対移動可能な補助ボールを設けることにより、回転部材とシート本体との間のガタつきが抑制されると共に、回転部材の回転負荷も減少させることができ、耐久性も向上する。
【0013】
更に、係合ボールに対して180°対向した位置に補助ボールが設けられていることが好ましい。補助ボールは係合ボールに対して何れの位置にも設けることができるが、特に180°対向した位置に設けることにより、回転部材のガタツキを効果的に抑制することができ、回転部材をより一層スムーズに回転させることができ、耐久性の点でも好ましい。
【0014】
また、補助ボールが複数箇所に設けられていることが好ましく、これにより耐久性、スムーズさ、ガタツキの抑制効果が向上する。
【0023】
その場合、雄ネジ部には、溝間のピッチが一定な小ピッチ領域と、溝間のピッチが一定且つ小ピッチ領域よりも大きい大ピッチ領域とが、ピッチ変化領域を介して連設され、小ピッチ領域は軸線方向内側にあり、大ピッチ領域は軸線方向外側にあることが好ましい。雄ネジ部の全領域をピッチ変化領域とすることもできるが、大小両ピッチ領域を設けてその間にピッチ変化領域を設けることにより、釣り人は、大小二つのピッチ領域の存在を明確に認識して回転部材を操作することができ、大ピッチ領域では楽に移動させることができ、小ピッチ領域ではしっかりと締め込んでリールを固定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るネジ送り機構を使用したリールシートの一実施形態について、図1乃至図3を参酌しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態のリールシートは、一端側外周面に雄ネジ部10を有するパイプ状(円筒状)のシート本体1(雄ネジ部材)と、該シート本体1の他端部に外装され固定された固定フード2と、シート本体1の一端部側に軸線方向に移動可能に外装された可動フード3と、該可動フード3の軸線方向外側において雄ネジ部10に外嵌されて回転操作される移動用ナット4(回転部材)とを備えている。尚、シート本体1と固定フード2とが一体的に形成されていてもよい。
【0025】
移動用ナット4は可動フード3の軸線方向外側端部に嵌合されて相対回転可能に連結されており、移動用ナット4を回転させると、後述するようにそのネジ送りによって移動用ナット4と可動フード3とは一体となって軸線方向の内外に移動し、これにより、両フード2,4間の離間距離を調節することができる。但し、移動用ナット4と可動フード3とを連結しない構成であってもよい。この場合でも移動用ナット4を軸線方向内側に向けて締め込むことで可動フード3を固定フード2側に接近させてリールの脚部を軸線方向に挟持させることができる。
【0026】
尚、図示しないが、シート本体1の雄ネジ部10には、軸線方向に伸びた直線状のガイド溝が形成されており、該ガイド溝に可動フード3の突部が係合することにより、該ガイド溝をガイドとして可動フード3はシート本体1に対して軸線方向に移動できるが回転不能となっている。
【0027】
また、かかるリールシートは、図1に二点鎖線にて示す釣竿の竿本体100に外装され固定される。その場合、可動フード3が竿先側となるようにすることも、また、竿尻側となるようにすることもできる。即ち、本実施形態における釣竿は、竿本体100に上記パイプ状のリールシートが装着されることにより釣竿の外周面に雄ネジ部10が設けられ、リールの脚部を固定するためのリール取付部がこのリールシートから構成されたものである。
【0028】
図1に戻って、本実施形態においては、雄ネジ部10と移動用ナット4の構成が従来とは異なる。まず、雄ネジ部10は、外周面に略一定幅の溝が螺旋状に形成されたものであるが、従来のように溝間のピッチ(以下、単にピッチという)が一定のものとは異なり、その軸線方向中間部分にピッチが連続的に変化したピッチ変化領域を有している。具体的には、図2のように、雄ネジ部10は軸線方向外側から順に三つの領域からなり、軸線方向一端部に設けられてピッチが一定な大ピッチ領域11と、リールの脚部を載置する載置面5に隣接して、大ピッチ領域11よりもピッチが小さく且つ一定な小ピッチ領域12と、両ピッチ領域11,12間に設けられて大ピッチ領域11のピッチP1から小ピッチ領域12のピッチP2まで連続的にピッチが変化したピッチ変化領域13とから構成されている。即ち、ピッチ変化領域13は、軸線方向内側に向けてそのピッチが小さくなる。
【0029】
また、この雄ネジ部10の外周面に外嵌されて回転操作される移動用ナット4は、全体として円筒状であってその内周面には雌ネジ部がなく、平滑な内周面となっており、内径は雄ネジ部10の外径と略等しい大きさに形成されている。従って、雄ネジ部10の外周面と移動用ナット4の内周面とは摺動する関係にある。そして、移動用ナット4は、係合手段を介して雄ネジ部10の溝の長手方向の一部と係合している。本実施形態においては、移動用ナット4と雄ネジ部10との径方向の間に係合手段としての係合ボール20が一つ介在されている。具体的には、図3のように、移動用ナット4には、内周面に開口するように丸孔21が一カ所設けられている。該丸孔21は移動用ナット4の外周面にも開口していて、外周面と内周面との間を径方向に貫通している。該丸孔21に係合ボール20が挿入されてその一部が内周面から突出しており、その突出した部分が雄ネジ部10の溝に係合している。係合ボール20は丸孔21にがたつき無い状態に、即ち、相対位置不変に挿入されていて自転可能である。また、移動用ナット4にはリング22が外嵌されていて該リング22によって丸孔21の外側が覆われており、従って係合ボール20の内周面への突出量は一定となり、丸孔21からの係合ボール20の抜け出しも防止される。
【0030】
この図3の状態から移動用ナット4を回転させると、移動用ナット4と係合ボール20は一体となって軸線まわりに回転するが、係合ボール20は溝内をその長手方向に転動し、移動用ナット4の内周面は雄ネジ部10の外周面と摺動する。そして、移動用ナット4は溝をガイドとして軸線方向にネジ送りにより移動するが、大ピッチ領域11から小ピッチ領域12へと移動する移動途中におけるピッチ変化領域13においても、一カ所の係合ボール20のみが係合しているためにピッチの変化に対応することができ、スムーズに小ピッチ領域12へと移動することができる。従って、リール固定位置Rから離れた箇所であって締め付け力が必要とならない大ピッチ領域11においては少ない回転数で大きな移動量を得ることができる。即ち、速いスピードで軸線方向内側に向けて移動用ナット4、ひいては可動フード3を移動させることができる。そして、リール固定位置Rに近づくと、ピッチ変化領域13を介して小ピッチ領域12へと移行し、遅いスピードで可動フード3を移動させつつ、固定フード2と共にリールの脚部を軸線方向に締め付けることができる。その際、小ピッチ領域12においてはピッチP2が小さい、即ち、リード角が小さいために、大きな締め付け力を確保することができてリールを確実に固定することができ、しかもリード角が小さいために移動用ナット4の自然な戻りも抑制することができる。
【0031】
また、リールをリールシートから取り外す際には、逆の操作を行うが、その場合にも大ピッチ領域11において移動用ナット4を素早く軸線方向外側に向けて移動させることができるので、リールを素早く取り外すことができる。
【0032】
特に、ピッチ変化領域13を介して大小両ピッチ領域11,12を設けているので、釣り人はピッチの違いを認識しやすく、移動用ナット4を回転操作してリールの着脱を容易に行うことができる。
【0033】
また、係合手段として係合ボール20を介在させて係合ボール20が溝内を転動する構成なるため移動用ナット4をスムーズに回転させることができる。
【0034】
尚、雄ネジ部10の溝は図2のようにコの字状(角ネジ状や台形ネジ状)であってもよいし、図4のように係合ボール20に合わせて円弧状に形成してもよい。
【0035】
尚、図5のように、係合手段として更に、移動用ナット4と雄ネジ部10との径方向の間に補助ボール23を介在させてもよい。尚、図5(ロ)は移動用ナット4の一部の外観をリング22を外した状態にて示している。
【0036】
例えば、丸孔21の180°対向した位置に軸線方向に伸びた長孔24を径方向に貫通するように形成し、上述したリング22によってこの長孔24も覆うようにする。該長孔24に補助ボール23が軸線方向にのみ相対移動可能に且つ自転可能に挿入されていて、その一部が移動用ナット4の内周面から突出して溝に係合してその長手方向に転動する。溝内を補助ボール23が転動する際、補助ボール23が長孔24内を軸線方向に移動するためピッチの変化に対応することができる。尚、長孔24の軸線方向の長さは、ピッチの変化量よりも大きくする。このように、係合ボール20の対向した位置に補助ボール23を設けることにより、雄ネジ部10と移動用ナット4との軸線を合わせた状態で移動用ナット4を回転させることができ、雄ネジ部10の外周面と移動用ナット4の内周面との摺動ロスが少なくなり、移動用ナット4をスムーズに回転させることができる。また、補助ボール23を設けると共に、特にそれを対向した位置に設けたことにより、係合ボール20の負担も軽減されて係合ボール20自体の耐久性も向上され、ひいてはリールシートの耐久性を向上させることができる。尚、補助ボール23を複数箇所に設けてもよい。その場合、複数の補助ボール23を互いに周方向に離間させて配置したり軸線方向に離間させて配置したりすることができる。
【0037】
また、ボールを介在させる構成に代えて、移動用ナット4の内周面に係合突起を一カ所突設させてもよい。例えば、移動用ナット4を合成樹脂から射出成形により形成して係合突起を一体的に形成することも可能であるが、図6のように、移動用ナット4の内周面から先端部30aが突出するように、移動用ナット4に係合ピン30を略径方向に装着し、その係合ピン30の先端部30aから係合突起を構成してもよい。係合ピン30の先端部30aは、溝に係合するものであるため、断面視円形であることが好ましく、また、係合ピン30の先端部30aを球面状とすることも好ましい。尚、係合ピン30を移動用ナット4に螺着させる構成とすれば、先端部30aの突出量を容易に調節できる。何れにしても係合ピン30から係合突起を構成すれば、係合ピン30を金属製とするなど、容易に強度を確保することができるため、耐久性の点で有利である。このように、係合突起を設ける構成では係合ボール20を用いる構成に比して組み立てが容易となる。
【0038】
尚、係合ピン30の先端部30aの断面形状は上述のような円形に限られず、例えば角形であってもよい。断面視角形にする場合には、図7のように、大ピッチ領域11と小ピッチ領域12の何れにおいても溝に嵌り込むことができるような大きさの断面形状とする。
【0039】
また、係合手段への負担を軽減する構成として、リード角の変化に対応して揺動する係合部材を係合手段として設けることも可能である。例えば、図8のように、周方向に伸びる略長方形状の係合部材40を、移動用ナット4の内周面に凹設した凹部41内に設ける。該係合部材40の外面にはその長手方向の略中央部分に回動支点としての支軸42が突設され該支軸にて移動用ナット4に回動可能に軸支されている。一方、係合部材40の内面にはボール43が長手方向に所定の間隔をおいて複数自転可能に嵌め込まれており、そのボール43の一部が移動用ナット4の内周面から突出して雄ネジ部10の溝内に係合する。そして、移動用ナット4を回転させながら軸線方向に移動させると、係合部材40が支軸42を支点として揺動してピッチの変化によるリード角の変化に対応する。尚、溝への係合量は中央のボール43が大きく、両端部の二つのボール43は小さい。尚、ボール43が溝に係合する構成に代えて、係合部材40の内面が部分的に溝に係合するように突出した構成であってもよい。
【0040】
尚、ネジ送り機構を採用したリールシートについて説明したが、本発明のネジ送り機構はリールシートの他にも例えば尻栓やトップホルダー等、種々の部位に採用可能である。
【0041】
また、雄ネジ部にピッチ変化領域を複数箇所設けてもよく、また、全領域をピッチ変化領域としてもよい。
【0042】
更に、上記実施形態では一条ネジの場合について説明したが、多条ネジとしてもよい。多条ネジの場合、係合手段を複数設けることができるため回転部材の安定が図れる。例えば一条毎に一カ所ずつ係合ボール20を配置することができる。従って、ネジの条数に対応した数の係合ボール20等の係合手段を配置できるため、例えば、それらを周方向に分散させて配置することで係合手段が溝から外れにくくなり回転部材の安定を図ることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るリールシートにあっては、軸線方向内側に向けて溝間のピッチが小さくなるピッチ変化領域とそれに対応した係合ボール及び補助ボールとを備えたことにより、可動フードを軸線方向に移動させるための回転部材の操作性を従来に比して向上させつつ、十分な締め付け力を確保することができ、リールの着脱が従来以上に容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるリールシートを示す片側断面図。
【図2】同リールシートに使用されているシート本体の雄ネジ部の外観図。
【図3】同リールシートの要部拡大模式図。
【図4】同リールシートの雄ネジ部の模式図。
【図5】他の実施形態のリールシートの要部を示し、(イ)は断面図、(ロ)は外観図。
【図6】他の実施形態のリールシートの要部拡大断面図。
【図7】他の実施形態のリールシートの要部を示す模式図。
【図8】他の実施形態のリールシートの要部を示し、(イ)は断面図、(ロ)は(イ)のP−P線断面図。
【符号の説明】
1…シート本体、2…固定フード、3…可動フード、4…移動用ナット(回転部材)、5…載置面、10…雄ネジ部、11…大ピッチ領域、12…小ピッチ領域、13…ピッチ変化領域、20…係合ボール(係合手段)、22…リング、23…補助ボール(係合手段)、30…係合ピン(係合手段)、30a…先端部(係合手段)、40…係合部材(係合手段)

Claims (6)

  1. リールの脚部を固定するためのリールシートであって、外周面に略一定幅の溝が螺旋状に形成された雄ネジ部(10)を有する円筒状のシート本体(1)と、該シート本体(1)に軸線方向に移動可能に設けられた可動フード(3)と、該可動フード(3)の軸線方向外側においてシート本体(1)の雄ネジ部(10)の外周面に外嵌されて可動フード(3)を軸線方向に移動すべく回転操作される回転部材(4)とを備え、雄ネジ部(10)は溝間のピッチが連続的に変化したピッチ変化領域(13)を少なくとも一部に有し、該ピッチ変化領域(13)は、軸線方向内側に向けて溝間のピッチが小さくなり、シート本体(1)と回転部材(4)との径方向の間には、回転部材(4)の回転によって溝内をその長手方向に転動する係合ボール(20)と補助ボール(23)が設けられ、係合ボール(20)は、一カ所設けられて回転部材(4)に対する相対位置が不変であり、補助ボール(23)は、溝間のピッチの変化に対応するために回転部材(4)に対して軸線方向のみ相対移動可能であることを特徴とするリールシート。
  2. 係合ボール(20)に対して180°対向した位置に補助ボール(23)が設けられている請求項1記載のリールシート。
  3. 補助ボール(23)が複数箇所に設けられている請求項1又は2記載のリールシート。
  4. 雄ネジ部(10)には、溝間のピッチが一定な小ピッチ領域(12)と、溝間のピッチが一定且つ小ピッチ領域(12)よりも大きい大ピッチ領域(11)とが、ピッチ変化領域(13)を介して連設され、小ピッチ領域(12)は軸線方向内側にあり、大ピッチ領域(11)は軸線方向外側にある請求項1乃至3の何れかに記載のリールシート。
  5. 補助ボール(23)は、回転部材(4)に形成された軸線方向の長孔(24)に挿入されることにより回転部材(4)に対して軸線方向のみ相対移動可能である請求項1乃至4の何れかに記載のリールシート。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のリールシートを備えた釣竿。
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