JP3948186B2 - インク組成物及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた画質と高い画像堅牢性を有する新規なインク組成物及び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水系インクジェット記録液は染料系インクと顔料系インクに大別される。染料系インクは鮮やかな発色とインクの保存安定性が良く市場で高い評価を得ているが、画像保存性(耐光性、にじみ等)についてはいまだ満足のいくレベルではない。
一方、顔料系インクは染料系インクに比べて高い画像保存性を有するが、分散工程が必要であり、かつ、分散物の安定性に限度がある。これは、インクジェット記録に用いる際、コスト的なデメリットや、長期使用に際して目詰まりを発生させるなどの問題を有している。さらに、顔料系インクは、染料系インクに比べると画質(色再現性、光沢感、ブロンジングなど)で見劣りする。
【0003】
こうした中で、染料の特性(画質、インク保存安定性)と顔料の画像保存性(耐光性、にじみなど)を持ち合わせた新規な色剤が求められている。
近年、特定の顔料を化学修飾し、有機溶剤可溶にする技術が開発された。例えば、特開平7−150068号公報にはキナクリドン、インジゴ等の顔料上の窒素原子を特定のオキシカルボニル基で修飾した化合物が開示されており、さらにこの修飾した化合物を加熱処理することで、もとの顔料を再生することが開示されている。(ラテント顔料技術)
【0004】
また、特開平11−246809号公報、同11−293166号公報には上記のラテント技術をインクジェット記録に適用した技術が開示されているが、これらの方法では、次の2つの理由で写真に近い高画質プリントを短時間で得ることができない。
第1に、顔料の再生に180℃以上の高温が必要であり、耐熱性のない記録媒体ではプリントできない。特に、高画質な光沢系記録媒体には不向きである。
第2に、顔料の再生に数十秒以上の時間が必要であり、高速で高画質プリントを得るのに不向きである。
これに対して、顔料の修飾基を変更し、塩基の作用により速やかに顔料を再生する方法が検討されている(特願2000−039360号)。
【0005】
この検討においては、
a)インクジェットプリント後に記録媒体に塩基の水溶液を別途供給する方法
b)インクジェットプリンターに組み込まれたヘッドから吐出により記録媒体に塩基の水溶液を別途供給する方法
c)あらかじめ記録媒体に塩基を含有させてから、記録する方法
などが検討されている。
【0006】
しかし、a)の方法は、2つの点で問題がある。その第1の点は、記録インク以外に塩基供給のために水溶液を供給するため、記録媒体が有する吸収容量をオーバーすることがあり、それにより、ブリードを発生してしまうことがあることであり、第2の点は、装置負荷が大きく、プリンターコストを増大させてしまうことである。
b)の方法は、長期間使用すると、塩基供給経路が塩基により腐食することである。
c)の方法は、保存中に空気中の炭酸ガスにより中和が進み、保存後の顔料再生に影響がでてしまうことである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の第1の目的は、長期のインク保存安定性を有し、高い画質と充分な画像保存性を有するインク組成物を提供することにある。
第2の目的は、装置負荷を少なくし、かつ、高い画質と充分な画像保存性を有する画像形成を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、
(1)少なくとも、塩基により不溶性顔料に転換され得る前駆体を含有するインク組成物を、記録媒体上に記録するプロセスと、該記録媒体上で塩基を発生させるプロセスを有する画像形成方法であって、記録媒体上で塩基を発生させるプロセスが、錯形成反応によって塩基を発生する工程を含むことを特徴とする画像形成方法。
(2)錯形成反応によって塩基を発生する工程が、インク組成物の成分と記録媒体中の成分との錯形成反応によって塩基を発生する工程であることを特徴とする上記(1)に記載の画像形成方法。
(3)インク組成物が、水系均一インクであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の画像形成方法。
(4)少なくとも塩基により不溶性顔料に転換され得る前駆体と水酸化亜鉛と反応することによって塩基を発生する化合物を含有するインク組成物。
(5)インク組成物が、水系均一インクであることを特徴とする上記(4)に記載のインク組成物。
により達成される。
【0009】
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の塩基により不溶性顔料に転換されうる前駆体(以下、本発明の前駆体ということがある。)を形成する不溶性顔料は特に限定されるものではないが、例えば、アゾ顔料、アゾメチン顔料、メチン顔料、ジフェニルメタン顔料、トリフェニルメタン顔料、キナクリドン顔料、アントラキノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キノフタロン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、アジン顔料、オキサジン顔料、チアジン顔料、ジオキサジン顔料、チアゾール顔料、フタロシアニン顔料、ジケトピロロピロール顔料等が挙げられる。
【0010】
これらの顔料は置換基を有してもよく、これら置換基としては、ハロゲン(例えば、塩素原子等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ペンチル基等)、アリール基(例えば、フェニル基等)、へテロ環基(例えば、ピリジル基、フリル基、チエニル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、ヘキシルオキシ基等)、アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、スルフォニルアミノ基(例えば、メタンスルフォンアミド基、ベンゼンスルフォンアミド基等)等が挙げられる。
【0011】
本発明において、不溶性顔料として好ましいものは、アセトアニライド系アゾ顔料、イソインドリン顔料、イソインドリノン顔料、キナクリドン顔料、ナフトールアゾ顔料、ピロロピロール顔料、フタロシアニン顔料が挙げられる。
【0012】
本発明の前駆体は、不溶性顔料上の化学修飾可能な窒素原子の少なくとも一つを化学修飾することにより得ることができる。化学修飾の際に導入する基としては、例えば、アシル基、オキシカルボニル基、アミノカルボニル基、チオカルボニル基、スルフォニル基、アミノスルフォニル基等が挙げられる。
本発明の前駆体は、水溶性の化合物であることが好ましい。
前駆体を水溶性にするための好ましい方法は、不溶性顔料上の化学修飾可能な窒素原子の少なくとも一つを化学修飾し、かつ、該化学修飾の際に導入する基の少なくとも一つの基を水溶性基とすることである。
【0013】
水溶性基としては、アニオン性基〔例えば、SO3X、COOX等(Xは水素原子もしくはカウンターカチオンを表す。)〕、カチオン性基(例えば、4級アンモニウム塩基等)、ノニオン性基(例えば、ポリオキシアルキレン構造を有する基、多価アルコールのエステル構造を有する基等)のいずれでもよいが、アニオン性基が好ましく、更に好ましくは、少なくとも一つのSO3Xで表される基を有する場合である。
本発明の前駆体の好ましい例としては、以下の一般式(1)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)及び(10)で表される化合物が挙げられる。
【0014】
【化1】
Figure 0003948186
[式中、R1は置換基を有してもよいアルキル基またはアリール基を表し、R2は置換基を有してもよいフェニル基を表し、R3は置換基を有してもよいフェニル基を表す。但し、R1、R2及びR3の少なくとも1つは、下記一般式(2)もしくは一般式(3)で表される基である。
【0015】
【化2】
Figure 0003948186
(一般式(2)及び一般式(3)において、R4は水溶性基を有する置換基を表し、R5は置換基を表し、m2は0ないし3を表す。R6、R7は水溶性基を有する置換基を表し、R8は置換基を表し、m3は0ないし3を表す。)]
【0016】
【化3】
Figure 0003948186
[式中、R9は置換基を有してもよいフェニル基を表し、R10は水酸基、または、置換基を有してもよいアミノ基、アシルアミノ基またはカルバモイル基を表す。m4は0ないし7を表す。但し、R9もしくはR10上の置換基の少なくとも1つは、下記一般式(2)もしくは一般式(3)で表される基である。
【0017】
【化4】
Figure 0003948186
(一般式(2)及び一般式(3)において、R4は水溶性基を有する置換基を表し、R5は置換基を表し、m2は0ないし3を表す。R6、R7は水溶性基を有する置換基を表し、R8は置換基を表し、m3は0ないし3を表す。)]
【0018】
【化5】
Figure 0003948186
式中、R 11 、R 12 は水溶性基を有する置換基を表し、R 13 、R 14 は置換基を表し、m 5 、n 5 はそれぞれ0ないし4を表す。]
【0019】
【化6】
Figure 0003948186
[式中、R15、R16、R17、R18、R19は水素原子または水溶性基を有する置換基を表す。但し、R15、R16、R17、R18、R19の少なくとも2つは水溶性基を有する置換基である。]
【0020】
【化7】
Figure 0003948186
[式中、R20、R21は水溶性基を有する置換基を表し、R22、R23、R24は置換基を表し、m7 7、n7はそれぞれ0ないし4を表す。]
【0021】
【化8】
Figure 0003948186
[式中、R25、R26は水溶性基を有する置換基を表し、R27、R28は置換基を表し、n8 8はそれぞれ0ないし4を表す。]
【0022】
【化9】
Figure 0003948186
[式中、R29、R30は水溶性基を有する置換基を表し、R31、R32は水素原子または置換基を表す。]
【0023】
【化10】
Figure 0003948186
[式中、R33は水溶性基を有する置換基を表し、R34は置換基を表す。m10は1ないし8を表し10は0ないし8を表す。]
【0024】
以下、一般式(1)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)及び(10)で表される化合物について順次説明する。
先ず、一般式(1)で表される化合物について説明する。
一般式(1)において、R1で表される置換基を有してもよいアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、t−ブチル基等が挙げられ、置換基を有してもよいアリール基としては、例えば、フェニル基、p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
【0025】
2で表される置換基を有してもよいフェニル基において、フェニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子等)等が挙げられる。
3で表される置換基を有してもよいフェニル基において、フェニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、トリフロロメチル基等)、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子等)、ニトロ基、カルバモイル基(例えば、フェニルカルバモイル基等)、スルファモイル基(例えば、フェニルスルファモイル基等)、アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基等)等が挙げられる。
【0026】
1、R2及びR3の少なくとも1つは、一般式(2)もしくは一般式(3)で表される基であるが、一般式(2)及び一般式(3)において、R4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置換基としては、下記一般式(11)で表される基が好ましい。
【0027】
一般式(11)
−(J1)m11(J2)m12
一般式(11)において、J1は結合可能な2価の結合基を表し、該2価の結合基としては、−CO−、−COO−、−CONR−(Rは水素原子もしくはアルキル基を表す。)、−CS−、−SO2−、−SO2NR−(Rは水素原子もしくはアルキル基を表す。)、−CONHSO2−、−S−、−Si−等が好ましい。
2は結合可能な2価の結合基を表し、該2価の結合基としては、例えば、アルキレン基、フェニレン基、−O−、−COO−、−OCO−、
【0028】
【化11】
Figure 0003948186
(Rは、例えば、ハロゲン原子、−OH等の置換基を表す。)、あるいは、これらの基を組み合わせた基が挙げられる。
【0029】
Yは水溶性基を表し、該水溶性基としては、アニオン性基〔例えば、SO3X、COOX(Xは水素原子またはカウンターカチオンを表す。)等〕、カチオン性基(例えば、4級アンモニウム塩基)、ノニオン性基(例えば、ポリオキシアルキレン構造を有する基、多価アルコールのエステル構造を有する基等)のいずれでもよいが、アニオン性基が好ましく、更に好ましくは、少なくとも1つのSO3Xを有する基である。
11は1〜2を表し、m12は1〜3を表す。
【0030】
一般式(2)及び一般式(3)において、R5、R8で表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、トリフロロメチル基等)、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子等)、ニトロ基、カルバモイル基(例えば、フェニルカルバモイル基等)、スルファモイル基(例えば、フェニルスルファモイル基等)、アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基等)等が挙げられる。
【0031】
次に、一般式(4)で表される化合物について説明する。
一般式(4)において、R9で表される置換基を有してもよいフェニル基において、フェニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、トリフロロメチル基等)、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子等)、ニトロ基、カルバモイル基(例えば、フェニルカルバモイル基等)、スルファモイル基(例えば、フェニルスルファモイル基等)、アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基等)等が挙げられる。
【0032】
10で表される置換基を有してもよいアミノ基、アシルアミノ基、カルバモイル基において、アミノ基、アシルアミノ基、カルバモイル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、トリフロロメチル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ベンズイミダゾリル基等)等が挙げられる。
【0033】
9もしくはR10上の置換基の少なくとも1つは、一般式(2)もしくは一般式(3)で表される基であるが、該一般式(2)もしくは一般式(3)で表される基は、先に、一般式(1)の説明で示した一般式(2)及び一般式(3)で表される基とそれぞれ同義である。
【0034】
次に、一般式(5)で表される化合物について説明する。
一般式(5)において、R11、R12で表される水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した一般式(11)で表される基が好ましい。
13、R14で表される置換基としては、例えば、ハロゲン(例えば、塩素原子等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ペンチル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ヘキシルオキシ基等)が挙げられる。
【0035】
次に、一般式(6)で表される化合物について説明する。
一般式(6)において、R15、R16、R17、R18、R19で表される水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した一般式(11)で表される基が好ましい。
【0036】
次に、一般式(7)で表される化合物について説明する。
一般式(7)において、R20、R21で表される水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した一般式(11)で表される基が好ましい。
22、R23、R24で表される置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子等)等が挙げられる。
【0037】
次に、一般式(8)で表される化合物について説明する。
一般式(8)において、R25、R26で表される水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した一般式(11)で表される基が好ましい。
27、R28で表される置換基としては、アルキルオキシ基(例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子等)等が挙げられる。
【0038】
次に、一般式(9)で表される化合物について説明する。
一般式(9)において、R29、R30で表される水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した一般式(11)で表される基が好ましい。
【0039】
31、R32で表される置換基としては、置換基を有してもよいフェニル基が好ましく、置換基としては、例えば、ハロゲン(例えば、塩素原子等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基等)が挙げられる。
【0040】
次に、一般式(10)で表される化合物について説明する。
一般式(10)において、R33で表される水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した一般式(11)で表される基が好ましい。
34で表される置換基としては、例えば、ハロゲン(例えば、塩素原子等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ペンチル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ヘキシルオキシ基等)が挙げられる。
以下に本発明の前駆体の具体的化合物例を示す。
【0041】
【化12】
Figure 0003948186
【0042】
【化13】
Figure 0003948186
【0043】
【化14】
Figure 0003948186
【0044】
【化15】
Figure 0003948186
本発明の前駆体は、対応する不溶性顔料を公知の方法で修飾することによって合成できる。
不溶性顔料を修飾する公知の方法としては、例えば、酸クロリドもしくは酸無水物によるアシル化、クロルギ酸エステルもしくはO(COOR)2(R:アルキル基、フェニル基等)によるオキシカルボニル化、スルフォニルクロライドによるスルフォニル化等が挙げられる。
【0045】
以下に、本発明の前駆体の合成例を記す。
合成例1
例示化合物20の合成
インジゴ26g、2,6−ルチジン27gをN,N−ジメチルフォルムアミド150mlに分散し、そこへm−スルホ安息香酸クロリド46gを1時間かけて添加した。添加後、内温80℃で10時間反応した。
反応液を室温に戻し、塩化バリウム42gを含む水溶液に投入した。析出した固体をろ過により得た。この固体を温水400mlに溶解し、熱時ろ過により不溶分を除いた。得られた溶液に、硫酸カリウム35gを含む水溶液を加えて、撹拌し、析出した固体をろ過により除き、ろ液を減圧で濃縮した。残さを純水にて再結晶し目的物16gを得た。
NMR、マススペクトルにより、得られた化合物が目的物であることを同定した。
【0047】
本発明の錯形成反応による塩基発生方法の具体例は、特開昭62−187847号公報、特願平10−261567号明細書等に記載されている。
【0048】
これらの塩基発生に必要な化合物は記録媒体上に供給される。
供給する方法としては、
1)あらかじめ記録媒体に含有させる方法
2)インク組成物に含有させインクとともに記録媒体上に供給する方法
3)インク以外の液体を用いてプリンター内で記録媒体に供給する方法
があり、以上の方法を単独もしくは組み合わせて用いることができる。
【0049】
本発明で好ましい塩基発生方法の形態は、インク組成物の成分と記録媒体中の成分の錯形成反応によって塩基を発生するものである。
錯形成反応を利用した塩基発生方法の具体例として特に好ましいのは、下記(A)群の化合物と下記(B)群の化合物を混合し、塩基を発生する方法である。
【0050】
【化16】
Figure 0003948186
【0051】
【化17】
Figure 0003948186
【0052】
(B)群
塩基性炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、塩基性炭酸コバルト、塩基性炭酸銅、塩基性炭酸ニッケル、水酸性ニッケル、ZnO、Zn(OH)2、Co(OH)2、Cu(OH)2、Ni(OH)2、MnCO3
【0053】
特に好ましい塩基発生方法は、(A)群の化合物を少なくとも1種含有するインクを用い、(B)群の化合物を少なくとも1種含有する記録媒体に記録することにより、記録媒体上で塩基を発生させる方法である。記録後に加熱をするすることはさらに好ましい。
【0054】
本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法としては、A)塩基により不溶性顔料に転換され得る前駆体を含有するインク組成物を記録媒体上に記録するプロセスと、B)記録媒体上で塩基を発生させるプロセスを有するものが挙げられるが、A)、B)2つのプロセスの順序はどちらが先でもよく、また、同時に行ってもよい。
更に、本発明の画像形成方法としては、上記A)、B)2つのプロセスに加えて、C)塩基により不溶性顔料に転換され得る前駆体を不溶性顔料に転換させるプロセスを含むものがより好ましい。
更に、本発明の画像形成方法は、上記A)、B)、C)の3つのプロセスに加えて、D)記録媒体を加熱するプロセスを含むものがより好ましい。D)のプロセスは、上記B)及びC)のプロセスを促進する上で好ましいが、D)のプロセスをA)のプロセスと同時にあるいはA)のプロセスの直後に行うことも好ましい形態である。
【0055】
また、記録媒体を加熱するプロセスは、複数回に分けて、同じ温度で、あるいは、異なる温度にて行ってもよい。
加熱温度は、50℃〜230℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは80〜190℃である。
加熱時間は、0.5秒から60秒の範囲が好ましい。
【0056】
加熱時に0.5Kgf/cm2〜45Kgf/cm2の範囲の圧力をかけることも好ましい。
加熱手段としては、熱ローラー(例えば、電子写真用熱定着ローラー)、温風、赤外線ヒーターなどが挙げられる。
【0057】
次に、本発明のインク組成物について説明する。
本発明のインク組成物は、水系インク組成物、油系インク組成物、固体(相変化)インク組成物等であることができるが、水系インク組成物(例えば、インク総重量あたり10重量%以上の水を含有する水系インクジェット記録液等)が特に好ましい。
水系インク組成物は、溶剤として水と水溶性有機溶媒を併用することが好ましい。
【0058】
水溶性有機溶媒の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が挙げられる。
【0059】
好ましい水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類が挙げられる。水溶性有機溶媒は単独で用いてもよく、また、複数を併用してもよい。
水溶性有機溶媒のインク中の添加量は、総量で5〜60重量%であり、好ましくは10〜30重量%である。
【0060】
上記のような水系インク組成物において、前駆体はその溶媒系に可溶であればそのまま溶解して用いることができる。一方、そのままでは不溶の固体である場合には、前駆体を種々の分散機(例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーターミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、ジェットミル、オングミル等)を用いて微粒子化するか、あるいは、可溶である有機溶媒に前駆体を溶解した後に、高分子分散剤や界面活性剤とともにその溶媒系に分散させることができる。
【0061】
さらに、そのままでは不溶の液体または半溶融状物である場合、そのままかあるいは可溶である有機溶媒に溶解して、高分子分散剤や界面活性剤とともにその溶媒系に分散させることができる。
【0062】
本発明のインク組成物は必要に応じて吐出安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、分散剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を添加することもできる。
【0063】
本発明のインク組成物は、その飛翔時の粘度として40cps以下が好ましく、30cps以下であることがより好ましい。
本発明のインク組成物は、その飛翔時の表面張力は20mN/m以上が好ましく、40〜60mN/mであることがより好ましい。
本発明のインク組成物において、本発明の前駆体の含有量は、0.5%〜10%が好ましい。
【0064】
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の水系インク組成物をプリント媒体上にプリントする方法としては、インクジェットプリント方式が好ましい。
本発明に用いられるインクジェットプリント方式は、特に制約はなく、コンティニュアス方式及びオンデマンド方式のいずれでもよい。
オンデマンド型方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット型等)などが挙げられる。
【0065】
記録媒体としては、いわゆる普通紙、専用紙(コート紙、光沢紙)のいずれでもよい。
記録媒体については、エレクトロニクス・材料シリーズ「インクジェットプリンター技術と材料」(シーエムシー発行)に記載されている技術を利用した記録媒体を用いることができる。
【0066】
記録媒体として特に好ましいのは光沢系の専用紙である。光沢系専用紙として好ましく用いることができるのは、膨潤型と空隙型の記録媒体である。
膨潤型の記録媒体としては、写真用原紙をポリエチレンでラミネートした支持体の上に親水性バインダーとして、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等を単独でもしくは併用して塗布しこれをインク吸収層としたものが挙げられる。
【0067】
空隙型の記録媒体としては、微粒子及び親水性バインダーを混合して塗布したインク吸収層としたものが挙げられ、特に、光沢性のあるものが好ましい。
ここで用いる微粒子としては、アルミナもしくはシリカが好ましく、特に、粒径0.1μm以下のシリカが好ましい。また、用いる親水性バインダーとしては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等が好ましく、これらは単独であるいは併用して用いることができる。
具体的商品としては、コニカ(株)製フォトジェットペーパーQP、旭硝子(株)製ピクトリコが挙げられる。
【0068】
本発明の記録媒体の好ましい1つの形態は、塩基発生に必要な成分を少なくとも1種以上含有する記録媒体である。塩基発生に必要な成分としては、先に示した(B)群の化合物が好ましい。特に好ましいのは、水酸化亜鉛、酸化亜鉛である。
添加量は付き量として0.2〜20g/m2であることができ、好ましくは110g/m2である。
【0069】
【実施例】
実施例1
インクの調整(水系インク)
表1に示す量の表1に示す色剤、表1に示す量の表1に示す溶媒及び表1に示す量の表1に示す添加剤と総量100部になるようにイオン交換水を加えインクNo.1〜15及び比較染料インクを調整した。なお、界面活性剤としてサーフイノール465を0.1部添加した。
【0070】
【表1】
Figure 0003948186
【0071】
実施例2
インクの調整(溶剤系インク)
表2に示す量の表2に示す色剤、表2に示す量の表2に示す溶媒、表2に示す量の表2に示す添加剤を混合しインクNo.16〜26を調整した。
【0072】
【表2】
Figure 0003948186
【0073】
比較顔料インクの調整
ピグメントレッド4.6部、オルフィンSTG(信越化学)6部、イオン交換水8部をサンドミル(0.3mmジルコニアビーズ使用)にて8時間分散した。この分散液に、ジエチレングリコール20部、イオン交換水60部を加え比較顔料インクを調整した。
【0074】
比較ラテント顔料インクの調整
特開平7−150068号公報の実施例1においてで合成されたラテント顔料をキシレンに3重量%溶解し比較ラテント顔料インクを調整した。
【0075】
実施例3
《記録媒体の作成》
記録媒体1の作成:
酸化亜鉛 100重量部
ポリビニルアルコール 25重量部
SBRラテックス 6重量部
水 600重量部
を混合し、ポリエチレンで両面を被覆した紙支持体(厚み240μm)にプレードコーター法により塗布し、70℃にて乾操し、記録媒体1を作成した。
【0076】
記録媒体2の作成:
ポリエチレンで両面を被覆した紙支持体(厚み240μm)に下記構成の塗布液を塗布し乾燥し、記録媒体2を作成した。
酸処理ゼラチン 6g/m2
ポリビニルアルコール 4g/m2
水酸化亜鉛 6g/m2
界面活性剤1 0.04g/m2
なお、ゼラチン硬膜剤1を用いて硬化した。
【0077】
【化18】
Figure 0003948186
【0078】
実施例4
《画像の作成》
画像1の作成
インクNo.11(赤色のインク)を用い、インクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によって記録媒体1に記録後、温度を150℃に設定した電子写真用の熱定着ローラーで処理し画像1を作成した。得られた画像は青色であり、不溶性顔料に転換したことが判る。
画像2〜8の作成
画像1の作成において、インク及び記録媒体を表3に示すように変更し、画像2〜8を作成した。
【0079】
【表3】
Figure 0003948186
【0082】
画像9の作成
インクNo.11(赤色のインク)を用い、インクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によって記録媒体2に記録後、100℃の温風にて加熱処理し画像9を作成した。得られた画像は青色であり、不溶性顔料に転換したことが判る。
【0083】
画像10の作成
記録媒体2にピコリン酸ナトリウム5%水溶液をインクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)にて全面記録した後、100℃の温風にて乾燥後、インクNo.3(赤色)をインクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によって記録後、100℃の温風にて加熱処理し画像10を作成した。得られた画像は青色であり、不溶性顔料に転換したことが判る。
【0084】
画像11の作成
インクNo.11(赤色のインク)を用い、インクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によって記録媒体2に記録後、60分放置し、画像11を作成した。得られた画像は青色であり、不溶性顔料に転換したことが判る。
【0085】
画像12の作成
インクNo.21(赤色のインク)を用い、インクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によって記録媒体1に記録後、100℃の温風にて加熱処理し画像12を作成した。得られた画像は青色であり、不溶性顔料に転換したことが判る。
画像13〜17の作成
画像12の作成において、インクNo.21を表5に示すインクに変更し、また、記録媒体1を表5に示す記録媒体に変更して画像13〜17を作成した。
【0086】
【表5】
Figure 0003948186
【0087】
比較画像1の作成
比較顔料インクを用い、インクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によって普通紙(Xerox4024)に記録し比較画像1を作成した。
【0088】
比較画像2の作成
比較染料インクを用い、インクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によって普通紙(Xerox4024)に記録し比較画像2を作成した。
【0089】
比較画像3の作成
比較ラテント顔料インク(黄色のインク)を用い、インクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によってコニカ(株)製フォトジェットペーパーQP厚手に記録し比較画像3の作成した。得られた画像を、温度を150℃に設定した電子写真用の熱定着ローラーで処理したところ黄色の画像はほとんど変化しなかった。再度、温度を180℃に設定した電子写真用の熱定着ローラーで処理したところわずかに赤みがついただけであり、不溶性顔料への転換は不十分でった。さらに、記録媒体の支持体は熱により融着してしまった。
【0090】
得られた画像1〜17、比較画像1及び比較画像2について、下記により画質及び画像保存を評価した。
評価結果を表6に記す。
【0091】
《画質の評価》
光沢:目視により観察し、画像部の光沢が非画像部の光沢と同等の場合を○、明らかに低下している場合を×とした。
ブロンズ:画像に金属光沢が見られない場合を○、画像に金属光沢が見られる場合を×とした。
【0092】
《画像保存性の評価》
耐光性:反射濃度約1.0のサンプルをXeフェードメーターで照射(70000Lx、400時間)し、下記により反射濃度残存率(%)を算出した。
反射濃度残存率(%)=
〔(Xe照射後の反射濃度)/(Xe照射前の反射濃度)〕×100
反射濃度残存率(%)が90%以上である場合を○、90%未満である場合を×とした。
にじみ:画像を60℃、相対湿度80%にて、30日保存し、保存の前後での、幅1mmの細線部のにじみを観察した。にじみにより線幅が10%以上広がった場合を×、線幅の広がりが10%未満である場合を○とした。
【0093】
【表6】
Figure 0003948186
【0094】
実施例1及び2で作成したインクの保存性を下記により評価した。
《インク保存性の評価》
作成したインクを60℃の条件で60日保存した後、インクジェットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によって普通紙(Xerox4024)に記録した。
比較顔料インクを用いて作成した画像には筋状の画像欠陥が多数見られたが、インク No. 1〜26を用いて作成した画像は保存前のインク No. 1〜26を用いて作成した画像と同様に画像欠陥のない画像が得られた。
【0095】
【発明の効果】
本発明のインク組成物は長期のインク保存性を有しており、かつ、優れた画質を有する画像を得ることができ、また、画像保存性も優れている。また、本発明の画像形成方法によれば、得られる画像は、従来の顔料インク画像に比べて、画質(光沢、ブロンズの有無)が向上しており、染料画質に近い優れた特性を有し、また、画像堅牢性(耐光性、にじみ)においては、従来の顔料インク画像に近い優れた特性を有している。

Claims (5)

  1. 少なくとも、塩基により不溶性顔料に転換され得る前駆体を含有するインク組成物を、記録媒体上に記録するプロセスと、該記録媒体上で塩基を発生させるプロセスを有する画像形成方法であって、記録媒体上で塩基を発生させるプロセスが、錯形成反応によって塩基を発生する工程を含むことを特徴とする画像形成方法。
  2. 錯形成反応によって塩基を発生する工程が、インク組成物の成分と記録媒体中の成分との錯形成反応によって塩基を発生する工程であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. インク組成物が、水系均一インクであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 少なくとも塩基により不溶性顔料に転換され得る前駆体と水酸化亜鉛と反応することによって塩基を発生する化合物を含有するインク組成物。
  5. インク組成物が、水系均一インクであることを特徴とする請求項4に記載のインク組成物。
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