JP3947555B1 - 搬送位置可変ベルトコンベヤ - Google Patents
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Abstract
【構成】 始点位置に位置するテールプーリー(17)と、終点位置に位置するヘッドプーリー(45)と、それらテールプーリー(17)およびヘッドプーリー(45)に掛け渡された搬送ベルト(18)とが回転することで、輸送物を始点位置から下流側に位置する終点位置へ搬送させる。レール部材(41a,41b)は、ヘッドプーリー(45)の回転軸(45b)を支持して移動軌跡軌道を形成する。ヘッドプーリー移動手段(43,44)が、レール部材(41a,41b)に沿って回転軸(45b)を移動させる。この移動によって、搬送ベルト(18)が弛んだ場合には、搬送ベルト収納機構(90)に搬送ベルト(18)を収納し、伸張した場合には、搬送ベルト収納機構(90)から搬送ベルト(18)を排出する。
【選択図】 図2
Description
第一に、トリッパー方式では、輸送物の排出位置の関係からベルトコンベヤの(特に上方の)設置スペースを大きくする必要がある。このため、設置場所が制限される場合や、設置場所に合わせたオーダー的な設計が必要な場合が生じていた。
また、スクレーパ方式及び斜板方式では、ベルト上にスクレーパを載置するため、任意の位置に荷降しすることが困難であり、かつ荷卸しがトリッパーのように完全に排出することができない、という問題があった。
また、効率よく積荷するためには、機構上の制限から輸送物の中央投入可逆輸送しか成立しないため、当該コンベヤの中央まで輸送物を搬送する別の手段が必要になっていた。
請求項1から請求項17に記載の発明の目的は、ベルトコンベヤが輸送物を運搬中であっても、その輸送物を自在な位置にて連続的に積載可能な搬送位置可変ベルトコンベヤを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、輸送物を輸送物投入口である始点の位置から下流側に位置する終点位置へ搬送させるとともに、前記終点位置を変更可能なベルトコンベヤ(10)に係る。
前記始点位置の側近において水平な回転軸にて回転可能なテールプーリー(17)と、前記終点位置において水平な回転軸(45b)にて回転可能であるとともにその回転軸(45b)の位置を変更可能なヘッドプーリー(45)と、そのヘッドプーリー(45)および前記テールプーリー(17)に掛け渡された搬送ベルト(18)と、前記ヘッドプーリー(45)の回転軸(45b)を支持するとともにその回転軸(45b)の移動軌跡を形成するレール部材(41a,41b)と、そのレール部材(41a,41b)に沿って回転軸(45b)を移動させるためのヘッドプーリー移動手段と、そのヘッドプーリー移動手段が移動することによって弛むまたは伸張する前記搬送ベルト(18)を収納または搬出させるとともに、その搬送ベルト(18)のテンションを保つ搬送ベルト収納機構(90)とを備え、前記搬送ベルト(18)によって搬送される輸送物の重さ重量と搬送ベルト(18)の重量及び張力を支持するためのベルト支持手段(60)を搬送経路に沿って複数備え、ヘッドプーリー移動手段(43,44)の移動時において移動を妨げる位置に該当するベルト支持手段(60)は、その移動の邪魔にならない位置に待避する待避機構(61,62,64)を備え、その待避機構は、搬送方向に沿って延伸され待避機構(61,62,64)を固定するための本体フレーム(11)と、その本体フレーム(11)に対して搬送方向を遮る方向に回動可能に軸支される曲線材状のキャリヤスタンド(62a,62b)と、そのキャリヤスタンド(62a,62b)における一端において搬送ベルト(18)を下方から支持するキャリヤローラ(66)と、そのキャリヤローラ(66)とは反対端における前記キャリヤスタンド(62a,62b)と前記本体フレーム(11)とに固定され、前記キャリヤスタンド(62a,62b)の回動を制御するために弾性部材(64a,64b)とを備えて構成された搬送位置可変ベルトコンベヤを提供する。
始点置に位置するテールプーリー(17)と、終点位置に位置するヘッドプーリー(45)と、それらテールプーリー(17)およびヘッドプーリー(45)に掛け渡された搬送ベルト(18)とが回転することで、輸送物を始点位置から下流側に位置する終点位置へ搬送させることができる。
レール部材(41a,41b)は、ヘッドプーリー(45)の回転軸(45b)を支持して移動軌跡軌道を形成する。ヘッドプーリー移動手段が、レール部材(41a,41b)に沿って回転軸(45b)を移動させる。この移動によって、ヘッドプーリー(45)およびテールプーリー(17)に掛け渡された搬送ベルト(18)が弛むまたは伸張するが、弛んだ場合には、搬送ベルト収納機構(90)に搬送ベルト(18)を収納し、伸張した場合には、搬送ベルト収納機構(90)から搬送ベルト(18)を排出する。
以上のような構成により、搬送ベルト(18)上に輸送物を運搬した場合には、ヘッドプーリー(45)の位置(輸送物の終点位置)を変更することができる。また、ヘッドプーリー(45)のみを移動させるように形成したので、ベルトコンベヤ全体の省スペース化に寄与する。さらに、輸送物はヘッドプーリー(45)の先端から脱貨されるので、輸送物の排出の完全化にも寄与する。
また、ベルト支持手段(60)が搬送ベルト(18)及び輸送物を支持して搬送経路に沿って複数設置される。ヘッドプーリー移動手段(43,44)がヘッドプーリー(45)とともに、搬送距離を変更する際には、ベルト支持手段(60)の待避機構(61,62,64)がヘッドプーリー移動手段(43,44)及びヘッドプーリー(45)の移動の邪魔にならない位置に待避することとなる。
したがって、ベルト支持手段(60)は、搬送ベルト(18)及び輸送物を支持する機能を有しながらも、ヘッドプーリー移動手段(43,44)及びヘッドプーリー(45)の移動経路を確保することができる。
さらに、本体フレーム(11)が搬送方向に沿って延伸され待避機構(61,62,64)を固定し、その本体フレーム(11)に対しては、曲線材状のキャリヤスタンド(62a,62b)が搬送方向を遮る方向に回動可能に軸支されている。そのキャリヤスタンド(62a,62b)における一端においては、キャリヤローラ(66)が備えられ、搬送ベルト(18)を下方から支持する。そのキャリヤローラ(66)とは反対端におけるキャリヤスタンド(62a,62b)および前記本体フレーム(11)には、キャリヤスタンド(62a,62b)の回動を制御するための弾性部材(64a,64b)とが備えられている。
待避機構は、以下のように作動する。すなわち、弾性部材(64a,64b)にてキャリヤスタンド(62a,62b)が搬送方向を遮るように位置している。この際、キャリヤローラ(66)は搬送ベルト(18)を下方から支持している。続いて、その弾性部材(64a,64b)に抗して回動させ、ヘッドプーリーの移動方向から待避させる。すると、キャリヤローラ(66)は搬送ベルト(18)を下方から待避し、ヘッドプーリー移動手段(43,44)の邪魔にはならない。
なお、待避機構は、他の請求項で「一対」として構成する旨を限定しているが、一対でなくてもよく、待避機構として機能するのであれば、たとえば片側のみでもよい。すなわち、キャリヤスタンド(62a,62b)を互い違いに形成せずに作用すれば、互い違いでなくてもよい。
弾性部材(64a,64b)とは、図示のコイルスプリング以外に、板バネ、ゴム、などが採用可能である。また弾性部材によらなくとも、エアーシリンダー、油圧シリンダー、電動シリンダー、磁石応用装置、重錘などの採用も可能である。またはねあげヒンジ63を中心に捻りばね、または油圧、空圧、電動を利用したトルク発生装置などの採用も可能である。
請求項2に記載の発明は、輸送物を輸送物投入口である始点の位置から下流側に位置する終点位置へ搬送させるとともに、前記終点位置を変更可能なベルトコンベヤ(10B)に係る。
前記始点位置の側近において水平な回転軸にて回転可能なテールプーリー(17)と、前記終点位置において水平な回転軸(45b)にて回転可能であるとともにその回転軸(45b)の位置を変更可能なヘッドプーリー(45)と、そのヘッドプーリー(45)および前記テールプーリー(17)に掛け渡された搬送ベルト(18)と、前記ヘッドプーリー(45)の回転軸(45b)を支持するとともにその回転軸(45b)の移動軌跡を形成するレール部材(41a,41b)と、そのレール部材(41a,41b)に沿って回転軸(45b)を移動させるためのヘッドプーリー移動手段と、そのヘッドプーリー移動手段が移動することによって弛むまたは伸張する前記搬送ベルト(18)を収納または搬出させるとともに、その搬送ベルト(18)のテンションを保つ搬送ベルト収納機構(90)とを備え、前記搬送ベルト(18)によって搬送される輸送物の重さ重量と搬送ベルト(18)の重量及び張力を支持するためのベルト支持手段(60)を搬送経路に沿って複数備え、ヘッドプーリー移動手段(43,44)の移動時において移動を妨げる位置に該当するベルト支持手段(60)は、その移動の邪魔にならない位置に待避する待避機構(31,32,34,35)を備え、
その待避機構(31,32,34,35)は、搬送方向と垂直に立設され待避機構(31,32,34,35)を固定するための本体フレーム(11a)と、その本体フレーム(11a)に沿って垂直方向に延伸し、待避機構(31,32,34,35)の開閉動作を補助する弾性部材(34a,34b)を備えたヒンジ(35a,35b)と、そのヒンジ(35a,35b)に接続されたヒンジアーム(31a,31b)と、そのヒンジアーム(31a,31b)に連結され、前記搬送ベルト(18)の搬送方向を遮る方向に回動可能に軸支された曲線材状のキャリヤスタンド(32a,32b)と、そのキャリヤスタンド(32a,32b)における一端において搬送ベルト(18)を下方から支持する複数のキャリヤローラ(36)と、を備え、前記ヒンジアーム(31a,31b) におけるヒンジ(35a,35b)の軸方向は、ヘッドプーリー(45)の通過時に、搬送ベルト(18)の進行方向と平行に開閉動作する方向とするとともに、前記キャリヤスタンドを一対とし、その一対のキャリヤスタンド(32a,32b)は、所定間隔を離して上面視で前後に互い違いに配置されており、それらキャリヤスタンド(32a,32b)を互いに固定するためのロック機構(70)を備えたことを特徴とする。
この待避機構(31,32,34,35)は、請求項1記載の待避機構(61,62,64)のバリエーションである。
ヒンジアーム(31a,31b)、キャリヤスタンド(32a,32b)、弾性部材(34a,34b)およびヒンジ(35a,35b)からなる。
ヘッドプーリー(45)が所定方向に移動すると、ヒンジアーム(31a,31b) におけるヒンジ(35a,35b)の軸方向は、搬送ベルト(18)の進行方向と平行に開閉動作する。すなわち、退避機構(31,32,34,35)が搬送ベルト(18)の進行方向と平行に開閉することで、ヘッドプーリー(45)の移動を妨げないようにするとともに、ベルト支持手段(30)は、搬送ベルト(18)及び輸送物を支持する機能を有しながらも、ヘッドプーリー移動手段(43,44)及びヘッドプーリー(45)の移動経路を確保している。
以上のような構成により、搬送ベルト(18)上に輸送物を運搬した場合には、ヘッドプーリー(45)の位置(輸送物の終点位置)を変更することができる。また、ヘッドプーリー(45)のみを移動させるように形成したので、ベルトコンベヤ全体の省スペース化及び軽量化に寄与する。さらに、輸送物はヘッドプーリー(45)の先端から脱貨されるので、輸送物の完全排出も可能となる。
また、ヘッドプーリーが移動すると、各キャリヤスタンド(32a,32b)が開かれるが、この際、キャリヤスタンド(32a)とキャリヤスタンド(32b)が上面視で前後に互い違いに配置されかつガイドローラー(37a,37b)が設けられているので、ヘッドプーリーの移動がスムーズになる。一方、閉じるときには、ロック機構(70)が各キャリヤスタンド(32a,32b)同士を固定する。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものである。
すなわち、前記弾性部材 (34a,34b)は、前記ヒンジ(35a,35b)における垂直方向の両端部に固定されるとともに、前記ヘッドプーリー(45)の通過に応じて前記ヒンジアーム (31a,31b)が水平方向に回転することを特徴とする。
ヘッドプーリー(45)が移動すると、ヒンジアーム (31a,31b)が水平方向に回転する。また、弾性部材 (34a,34b)が回転時の補助をなすので、ヘッドプーリー(45)の移動をスムーズにさせる。
請求項4記載の発明は、請求項3に記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものである。
すなわち、前記弾性部材(34a,34b)は、捻りばねで形成されていることを特徴とする。
弾性部材である捻りばね(34a,34b)を上下2個で形成し、かつそれぞれの巻き方向を逆にすると、退避機構(31,32,34,35)が前後どちらに開閉した場合でも、すなわち開閉方向がどちらであっても容易に回転する。また、捻りばね(34a,34b)を採用すれば、待避機構を動かすことについて別の動力源を必要としないので、制御、メンテナンスが容易となる。
なお、弾性部材は、捻りばねに限定されるものではなく、他の弾性部材を使用することも可能である。
請求項5に記載の発明は、請求項2記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものであり、
前記キャリヤスタンド(32a,32b)の先端部には、上下方向を回転軸として回転可能なガイドローラ(37a,37b)を備えたことを特徴とする。
ヘッドプーリーが移動すると、各キャリヤスタンド(32a,32b)が水平に開いていく。開く際には、キャリヤスタンド(32a,32b)の先端部に固定されたガイドローラ(37a,37b)が接触して回転し、開く動作をスムーズにする。閉じる際にも接触すれば、その動作をスムーズにする。すなわち、ガイドローラ(37a,37b)は、ガイドローラが無くても開閉するが、キャリヤスタンド(32a,32b)をよりスムーズに開閉させるための補助手段である。
請求項6に記載の発明は、請求項2記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものであり、
前記ロック機構(70)は、一方のキャリヤスタンド(32a)に固定された第一ロック部材(70c)と、他方のキャリヤスタンド(32b)に固定された第二ロック部材(70d)とで形成されるとともに、それら第一ロック部材(70c)と第二ロック部材(70d)が強磁性体で形成されていることを特徴とする。
各キャリヤスタンド(32a,32b)が閉止状態の時には、第一ロック部材(70c)と第二ロック部材(70da)が吸着して各キャリヤスタンド(32a,32b)を固定する。これは、第一ロック部材(70c)と第二ロック部材(70da)が強磁性体で形成されているからである。強磁性体を用いると、各キャリヤスタンド(32a,32b)の開閉が容易となるので好ましい。
なお、強磁性体としては、一方を磁石として、他方を磁石につく物質としてもよいし、両方を磁石としても良い。また、磁石としては、構造を簡単にするには永久磁石が好ましいが、電磁石でも良い。なお、ロック機構(70)は、磁石に限定されることはない。
請求項7に記載の発明は、請求項2から請求項6のいずれかに記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものであり、
前記ヘッドプーリー移動手段は、ヘッドプーリー台車ユニット(40)からなり、そのヘッドプーリー台車ユニット(40)から垂直方向に立設された固定キャリヤスタンド(67)が固定されていることを特徴とする。
ヘッドプーリー移動手段であるヘッドプーリー台車ユニット40には、ヘッドプーリー台車ユニット(台車フレーム44)から垂直方向に立設された固定キャリヤスタンド(67)を備えている。この固定キャリヤスタンド(67)を設けると、台車フレーム44の上流側直近の平開式キャリヤローラユニット30への負荷が固定キャリヤスタンド(67)に分散され軽減される。すなわち、搬送ベルト(18)が平型からU字型への変曲点は他より大きな負荷が発生する。この変曲点負荷を固定キャリヤスタンド(67)がサポートすることにより、その上流側直近の平開式キャリヤローラユニット30への変曲点負荷が軽減されるばかりでなく、固定キャリヤスタンド(67)にくらべて複雑で故障しやすい構造の平開式キャリヤローラユニット30を、変曲点付加から保護することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものである。
すなわち、前記待避機構(61,62,64)は、搬送ベルト(18)を支持する状態においてその支持状態を保つためのロック手段(70)を備え、前記ヘッドプーリー移動手段(43,44)は、その移動経路に該当する際に、前記ロック手段(70)による支持状態を解除するための解除機構(46,47.48)を備え、前記ロック手段(70))は、上流側に移動していたヘッドプーリー移動手段(43,44)が下流側へ戻る状態においては、搬送ベルト(18)を支持する状態に戻すように形成したことを特徴とする。
待避機構(61,62,64)が閉状態では、ロック手段(70)が搬送ベルト(18)の支持状態を保つ。そして、ヘッドプーリー移動手段(43,44)の解除機構(46,47.48)が、ロック手段(70)による支持状態を解除する。解除後は、ロック手段(70))が上流側に移動していたヘッドプーリー移動手段(43,44)が下流側へ戻る状態となると、再び搬送ベルト(18)を支持する状態に戻す。
ロック手段(70)と解除機構(46,47.48)によって、ヘッドプーリー移動手段(43,44)の上下流の移動に応じて、ロックと解除を連続的に実現することができる。このため、輸送物を連続的かつ輸送を中断することなく効率的に積載することが可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものである。
前記キャリヤスタンドは、搬送ベルト(18)を挟んで一対のキャリヤスタンド(62a,62b)にて構成され、前記ロック手段(70)は、一対のキャリヤスタンド(62a,62b)の一方に接続されたロックユニット開閉レバー(72)と、そのロックユニット開閉レバー(72)の中途部から突出し、一対のキャリヤスタンド(62a,62b)のキャリヤローラ(66)側を連結するロックピン(74)と、
そのロックピン(74)が挿出入されるロックピン受け板(75a,75b)とを備えていることを特徴とする。
ロックピン(74)が、ロックピン受け板(75a,75b)に挿入されて一対のキャリヤスタンド(62a,62b)のキャリヤローラ(66)側を連結した状態がロックである。一方、ロックユニット開閉レバー(72)の移動によってロックピン(74)がロックピン受け板(75a,75b)から外れることで、一対のキャリヤスタンド(62a,62b)の連結も外れロックが解除される。
請求項10に記載の発明は、請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものである。
前記解除機構(46,47.48)は、前記ロック手段(70)のロックピン(74)を解除する第二開閉用突起部材(48)と、その第二開閉用突起部材(48)によって解除された前記一対のキャリヤスタンド(62a,62b)をそれぞれのキャリヤローラ(66)が離れるように押し広げるキャリヤローラ開閉案内板(46)と、そのキャリヤローラ開閉案内板(46)の一部に、解除補助動作をする第一開閉用突起部材(48)と、を備えたことを特徴とする。
解除機構における第二開閉用突起部材(48)がロックピン(74)を解除する。第一開閉用突起部材(48)が解除補助動作をし、キャリヤローラ開閉案内板(46)が第二開閉用突起部材(48)によって解除された一対のキャリヤスタンド(62a,62b)は、キャリヤローラ(66)が離れるように押し広げられる。それによってヘッドプーリー移動手段(43,44)の移動時において、ヘッドプーリー(45)の移動が妨げられない位置となる。
請求項11に記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものである。
すなわち、前記ヘッドプーリー移動手段(43,44)は、前記ヘッドプーリー(45)が固定された台車フレーム(44)と、その台車フレーム(44)に直交して並列固定され、前記レール部材(41a,41b)に対して摺動可能に嵌合されたコロによって形成されていることを特徴とする。
コロがレール部材(41a,41b)を摺動し、台車フレーム(44)とヘッドプーリー(45)を移動させる。
請求項12に記載の発明は、請求項1から請求項11のいずれかに記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものであり、
前記ヘッドプーリー移動手段(43,44)は、前記ヘッドプーリー(45)が固定された台車フレーム(44)と、その台車フレーム(44)に直交して並列固定され、前記レール部材(41a,41b)に沿って回転可能な車輪 (43)によって形成されていることを特徴とする。
車輪 (43)がレール部材(41a,41b)を転動し、台車フレーム(44)とヘッドプーリー(45)を移動させることができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1から請求項12のいずれかに記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものであり、
前記ヘッドプーリー移動手段(43,44)は、ヘッドプーリー(45)を搭載した台車フレーム(44)に接続されたワイヤーロープ(83)と、そのワイヤーロープ(83)を牽引するウィンチ(81)によって構成された牽引手段(80)によって牽引されることを特徴とする。
ヘッドプーリー(45) を搭載した台車フレーム(44)にワイヤーロープ(83)が接続され、そのワイヤーロープ(83)をウィンチ(81)が牽引する。ワイヤーロープ(83)およびウィンチ(81)の組み合わせは、省スペースおよび低コストで実現可能である。
請求項14に記載の発明は、請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものである。
すなわち、キャリヤスタンド(62a,62b)は、搬送ベルト(18)を挟んで一対のキャリヤスタンド(62a,62b)にて構成され、そのキャリヤスタンド(62a,62b)は、搬送方向に所定間隔で複数対を備え、各キャリヤスタンド(62a,62b)には、回転可能な複数のキャリヤローラ(66)が配置され、その複数のキャリヤローラ(66)によって搬送ベルト(18)を支持搬送することを特徴とする。
複数のキャリヤローラ(66)が搬送ベルト(18)を支持し、各キャリヤローラ(66)が回転することで、搬送ベルト(18)をエンドレスに回転させ、搬送物を搬送する。
第一キャリヤスタンド(62a)及び第二キャリヤスタンド(62b)のそれぞれに、キャリヤローラ(66)を複数ずつ配置することで、安定度を保持した状態で搬送ベルト(18)を搬送することができる。
請求項15に記載の発明は、請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものであり、
前記キャリヤローラ(66)は、キャリヤスタンド(62a,62b)のそれぞれに三カ所ずつ配置され、一方のキャリヤスタンド(62a,62b) (たとえば62a)は 、他方のキャリヤスタンド(62b)よりも搬送方向にずれて配置され、前記キャリヤローラ(66)が平面視で縦列に配置されていることを特徴とする。
キャリヤスタンド(62a,62b)のそれぞれに三カ所ずつ、且つ一方のキャリヤスタンド(たとえば62a)が他方の開閉レバー(62b)よりも搬送方向にずれて配置されているので、輸送物を積載する際の支持力が強固になり、搬送ベルト(18)の耐久性能向上に寄与するとともに市販のキャリヤローラ(66)が採用できるのでコストも抑えられる。
請求項16に記載の発明は、請求項10記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものである。
すなわち、前記第二開閉用突起部材(48)は、その第二開閉用突起部材(48)の先端をなす突起先端(48a)と、その突起先端(48a)に連続し外側に張り出した面状の斜面部(48b)とを備える。その斜面部(48b)は、前記第一開閉用突起部材(47)の先端(47a)よりも側面視で突出して形成されているとともに、前記ヘッドプーリー(45)の進行動作によって前記ロックユニット開閉レバー(72)の開閉レバー摺子(77)の側面(77b)に当接されることを特徴とする。
第二開閉用突起部材(48)の突起先端(48a)は、第一開閉用突起部材(47)の先端(47a)よりも突出しているので、ヘッドプーリー(45)の進行時に開閉レバー摺子(77)に先に当接する。そして、開閉レバー摺子(77)の側面(77b)に突起先端(48a)の斜面部(48b)を当接させ、開閉レバー摺子(77)を外側方向に移動させる。外側方向に移動すると、開閉レバー摺子(77)に固定されたロックピン(74)が一緒に移動することで、第一キャリヤスタンド(62a)及び第二キャリヤスタンド(62b)から外れることとなる。
したがって、第二開閉用突起部材(48)は、開閉式キャリヤローラユニットにおけるロック解除の第一段階を実現することで、ヘッドプーリー台車ユニットの移動アシストを可能とする。
請求項17に記載の発明は、請求項10記載の搬送位置可変ベルトコンベヤを限定したものであり、前記第一開閉用突起部材(47)は、前記第二開閉用突起部材(48)と平行して配置され、平面視で概ね三角形または逆三角形をなして形成され、第一開閉用突起部材(47)の先端(47a)は、前記ヘッドプーリー(45)の進行動作によって前記搬送ベルト(18)と第一キャリヤローラ(66a)との間に挿入して間域を形成するとともに、その間域を形成しながら、前記第一開閉用突起部材(47)の一辺となる第一斜面部(47b)と、他辺となる第二斜面部(47c)が、前記ヘッドプーリー(45)の進行動作によって第一キャリヤローラ(66a)及び第二キャリヤローラ(66b)のそれぞれに当接されるよう配置されたことを特徴とする。
第二ロック解除手段は、第一開閉用突起部材(47)の先端(47a)が搬送ベルト(18)と第一キャリヤローラ(66a)の間に挿入して第一キャリヤローラ(66a)を下側方向に押し下げる。続いて、第一開閉用突起部材(47)の第一斜面部(47b)及び第二斜面部(47c)が、第一キャリヤローラ(66a)及び第二キャリヤローラ(66b)にそれぞれ接触し、各キャリヤローラ(66a)、(66b)を外側に押し広げる。
したがって、第一ロック解除によって、ロックピンを外した後、キャリヤローラ開閉案内板(46)の第一斜面部(46a)及び第二斜面部(46b)が第一キャリヤローラ(66a)及び第二キャリヤローラ(66b)を外側にずらしていくので、第一キャリヤスタンド(62a)及び第二キャリヤスタンド(62b)が左右に広げられる。このため、ヘッドプーリー台車ユニットの移動通路を確保され、また、ヘッドプーリー台車ユニットを所定の進行方向に自在に可動させることができる。
図1から図3に示すように、ベルトコンベヤ本体ユニット10は、床面から垂直に立設された縦部材11aと、その縦部材11aの反床面側に直交し、搬送ベルト18方向に沿って架け渡された横梁11b、11cとによって略矩形状に形成されたコンベヤ本体フレーム11と、そのコンベヤ本体フレーム11を中心とした両側に配置されるとともに、移動式ベルトコンベヤのメンテナンス時に作業員が歩行可能な歩廊12及び歩廊12の歩行時の安全性確保のために設置された手摺13と、輸送物の投入口である輸送物投入口14、その輸送物投入口14から投入された輸送物が搬送ベルト18を介して排出される輸送物排出部15とを備えている。
ヘッドプーリー台車ユニット40は、台車フレーム44上に載置されたヘッドプーリー45を移動可能なユニットであり、搬送ベルト18方向に所定間隔離して配置された断面コ字型の二本のレール41、41と、車輪軸42の両端に設置され、各レール41、41のレール溝41aに沿って移動可能に嵌め込まれた車輪43、43と、台車フレーム44上に載置されたヘッドプーリー45とを備える。
ヘッドプーリー45は、ヘッドプーリー軸受け45aにヘッドプーリー軸45bが嵌合されて台車フレーム44の台車フレーム上端部44aに固定されている。台車フレーム44には、フック44bが固定され、このフック44bにヘッドプーリー45を搬送ベルト18方向に沿って前後に移動させるワイヤーロープ83が接続されている。このワイヤーロープ83は、滑車82、82に巻き回して方向転換され、ウィンチユニット80の駆動力によってヘッドプーリー45を前後に移動させる。
このヘッドプーリー45の移動範囲としては、図1に示した輸送物投入口14を下流限界とし、輸送物排出部15を上流限界とした範囲であり、この範囲内では自在に移動可能となっている。
図7は、開閉式キャリヤローラユニットのキャリヤスタンド開状態を示した斜視図であり、図8は、開閉式キャリヤローラユニットのキャリヤスタンド閉状態を示した斜視図である。
開閉式キャリヤローラユニット60は、ヘッドプーリー45の通過時に開閉可能に形成されており、二本の開閉レバー61a、61bがコンベヤ本体フレーム11の横梁11b、11cに挟まれて支持され、その開閉レバー61a、61bの一端に、キャリヤスタンド62a、62bがはねあげヒンジ63a、63bを介して一体的に形成されている。キャリヤスタンド62a、62bは、トラフ状に湾曲した状態の搬送ベルト18を下側から支持する複数のキャリヤローラ66を保持する。
図9及び図10に示すように、キャリヤスタンドロックユニット70は、閉状態の時に輸送物等の重さでキャリヤスタンド62a、62bが開かないようにロックしておくユニットであり、キャリヤスタンド62aの下端部からキャリヤスタンド62bの下端部に掛けて連結されたロックユニット本体70aと、キャリヤスタンド62a側からロックユニット本体70aに対して挿入された支点ピン71と、その支点ピン71を支軸として固定されたロックユニット開閉レバー72と、そのロックユニット開閉レバー72の中途部72bからキャリヤスタンド62b側に向かって直交し、ボルト79aによって接続されたリンクプレート73と、そのリンクプレート73の一端にボルト79bを介して接続されたロックピン74とを備える。このロックピン74は、ピン孔74bに挿出入可能に形成されている。
次に、キャリヤスタンドロックユニット70のロック解除動作について、図11及び図12を参照して説明する。
まず、ヘッドプーリー45が所定方向に移動すると、第二開閉用突起部材48の突起先端48aが開閉レバー摺子77に接触する。この際、第二開閉用突起部材48の斜面部48bに開閉レバー摺子77の側面77bが当接するので、比較的滑らかにロックユニット開閉レバー72を外側方向に移動させる。そして、ロックユニット開閉レバー72の移動に応じて、ロックピン74がピン孔74b及びロックピン受け板75a、75bから外れる(図11(a)のAからB)。ロックピン74が外れると、ロックユニット開閉レバー72のロック状態が解除される。
すなわち、これら一連の動作により、ヘッドプーリー45を上流側及び下流側の前後に自在に移動させることができるので、搬送ベルト18上の輸送物を搬送しながら所定の箇所まで運搬し、自在に排出させることができる。
図13に示すように、ウィンチユニット80は、スイッチ(図示は表示しない)のオンオフによってヘッドプーリー45を所定位置に電動駆動させるユニットであり、所定間隔離して配置された複数の滑車82の外周を巻き回されたワイヤーロープ83の一端を、台車フレーム44のフック44bに接続され、任意の方向(本実施形態では上流側または下流側)に台車フレーム44及びヘッドプーリー45を移動させる電動ウィンチ本体81を備える。また、搬送ベルト18の縮状態において、ヘッドプーリー45を限界位置に停止させるためのリミットスイッチ84a及び搬送ベルト18の伸状態において、ヘッドプーリー45を限界位置に停止させるためのリミットスイッチ84bを備える。各リミットスイッチ84a、84bは、ベルトコンベヤ本体40の先端部とウィンチユニット近くにそれぞれ設置されており、ヘッドプーリー45が移動可能な限界範囲として機能する。
なお、本実施形態におけるウィンチユニット80は、電動ウィンチ本体81とワイヤーロープ83によって牽引を実現しているが、動力源について限定されるものではない。例えば、ギヤとチェーンを用いてヘッドプーリー45を牽引することもできるし、また、ウィンチユニットの電動モーターの代替として油圧モーター、空圧モーター、内燃機、人力、重力、バネ力等を利用することもできる。ただし、ワイヤーロープ83および電動ウィンチ81の組み合わせは、省スペースおよび低コストで実現可能であるため好ましい。
また、図示は省略するが、ウィンチユニット80には、ヘッドプーリー45の移動距離を制御する制御手段を備えている。この制御手段は、ヘッドプーリー45の回転数によって制御する。つまり、予め設定された移動距離を回転数に換算するのである。例えば、1mの移動に要するヘッドプーリーの回転数が2.5回転であれば、「10m」の移動設定をする場合には、25回転とすればよい。この移動距離については、任意に設定することができ、「5m」単位、「10m」単位、「50cm」単位などが考えられる。
図14は、ベルト貯めユニット90の構成を示した部分拡大図である。ベルト貯めユニット90は、「搬送ベルト縮状態」における余剰ベルトを貯めておくための機能を有し、地面から立設され、ヘッドプーリー移動式ベルトコンベヤ全体を支持するベルト貯めユニット架構91、搬送ベルト18の方向を必要に応じて変化させる複数のアイドルプーリー92、搬送ベルト18を一定の張力に保つために上下動が可能なカウンターウェイト((相対移動部材))93から構成されている。
最初に移動型ベルトコンベヤの電源スイッチを押すと、駆動モーター19が駆動プーリー21を駆動させて搬送ベルト18を回転させる。
次に、投入口14から輸送物が上流系統から投入される。輸送物は、搬送ベルト18上を流れていき輸送物排出部15から輸送物を貯留するための輸送物貯留スペースに落下する。
所定時間経過後、同じ箇所に輸送物が排出されたことで輸送物貯留スペース内に山型に形成された輸送物が積載されていく。(図15(a))
搬送ベルト収納部91がベルトコンベヤ10よりも上側に固定されていれば、既存のベルトコンベヤ10に対して搬送ベルト収納部91を新たに設置するための工事が容易となる。また、本実施形態のようにした場合、搬送ベルト18が弛んだ際には、カウンターウェイト93をウィンチ等によって自動的に巻き上げられるように構成しても良い。
図17(a)、(b)に示すように、収納機構付きベルトコンベヤ10Bは、ヘッドプーリー45を上流側及び下流側に移動させることで、搬送ベルト18上に載置された輸送物を任意の位置に自在に落下させることが可能な機能を有する。前述した収納機構付きベルトコンベヤ10と比較し、ベルトコンベヤ本体ユニット、ヘッドプーリー45を台車で移動させるヘッドプーリー台車ユニット40、ヘッドプーリー45の通過に応じて開閉する平開式キャリヤローラユニット30、ヘッドプーリー45を上流側または下流側に牽引移動させる台車移動用ウィンチユニット80及びヘッドプーリー45の移動によって弛んだ搬送ベルト18を貯めおくベルト貯めユニット90を備えている点は同一である。しかしながら、ヘッドプーリー台車ユニットの形状および開閉式キャリヤローラユニットの開閉構造が異なる。
ヘッドプーリー台車ユニット40は、台車フレーム44上に載置されたヘッドプーリー45を移動可能なユニットであり、搬送ベルト18方向に所定間隔離して配置された断面コ字型の二本のレール41、41と、車輪軸42の両端に設置され、各レール41、41のレール溝(図示は省略する)に沿って移動可能に嵌め込まれた車輪43、43と、台車フレーム44上に支柱46dが立設され、その支柱46dに支持されたヘッドプーリー45とを備える。
キャリヤローラ開閉案内板46は、第一斜面部46aと第二斜面部46bを備え、これら各斜面部によってキャリヤローラを押し広げて進行する。
平開式キャリヤローラユニット30は、前述した開閉式キャリヤローラユニット60のように、ヘッドプーリー45の通過に応じて垂直方向に開閉する方式ではなく、ヘッドプーリー45の進行方向に対して垂直に支持された軸を支点として水平方向に開閉させて、ヘッドプーリー45の移動を可能にした水平開閉式のキャリヤローラユニットとなっている。以下、さらに具体的に説明する。
図21(a)、(b)に示すように、弾性部材である捻りばね34a、34bは、ばねケース341の内壁に対して、ばね固定部342、343がそれぞれ当接することでバネ本体344全体を回転可能に支持している。また、捻りばね34a、34bは、巻き方向がそれぞれ逆になるように形成されている。
この捻りばね34a、34bを採用することで、ヒンジアーム31a、31bやキャリヤスタンド32a、32bを開閉させる際に、モーターなどの別の動力源を必要としない。このため、制御を簡素化するとともに、メンテナンスも容易とする。
キャリヤスタンド32a、32bの先端部には、上下方向を回転軸として回転可能なガイドローラ37a、37bを備える。ガイドローラ37a、37bは、キャリヤスタンド32a、32bの開閉時に、キャリヤスタンド32aがキャリヤスタンド32b(またはその逆)に接触するが、この際、ガイドローラ37a、37bのローラが所定方向に接触して回転する。また、閉じる際にも接触するので、その動作がスムーズになる。
もちろん、この中央寄りのキャリヤローラを半分の長さに分割することにより、キャリヤスタンドも一列化にすることが可能である。そして、これらのキャリヤローラ36は、搬送ベルト18を支持して回転し、搬送ベルト18の滑らかな移動とトラフ形状保持を補助している。
次に、図18から図20を参照して作用を説明する。
まず、ヘッドプーリー45が上流側に移動する場合には、第一開閉用突起部材47の先端47aがキャリヤローラ36aに当接する。この際、キャリヤスタンド32a、32bは、第一ロック部材70cと第二ロック部材70dの磁力によって固着されているが、第一開閉用突起部材47の前方への押す力によって、これら各ロック部材が離間していく。
続いて、キャリヤローラ開閉案内板46の斜面部46aに、キャリヤローラ36aが接触し、キャリヤスタンド32aを前方へと押し広げる。そして、斜面部46bも同様にキャリヤローラ36bに接触してキャリヤスタンド32bを前方に押し広げ、ヘッドプーリー45が進行方向に進められていく。
このように、移動式ベルトコンベヤ上に複数設置された平開式キャリヤローラユニット30を、順々に開閉を繰り返しながらヘッドプーリー45が通過し、予め制御手段によって設定された停止位置まで進行する。
また、捻りばね34a、34bを採用したことで、平開式キャリヤローラユニット30を動かす際に、モータなどの別の動力源を必要としないので、制御面やメンテナンスの点で容易となる。
すなわち、これら一連の動作により、ヘッドプーリー45を上流側及び下流側の前後に自在に移動させることができるので、搬送ベルト18上の輸送物を搬送しながら所定の箇所まで運搬し、自在に排出させることができる。
11 コンベヤ本体フレーム
11a 縦部材 11b、11c 横梁
12 歩廊 13 手摺
14 輸送物投入口 15 輸送物排出部
18 搬送ベルト 19 駆動モーター
20 駆動チェーン 21 駆動プーリー
22 普通型キャリヤローラユニット
23 リターンローラユニット
30 平開式キャリヤローラユニット
31a、31b ヒンジアーム
32a、32b キャリヤスタンド
34a 捻りばねユニット(右回転用)、34b 捻りばねユニット(左回転用)
341 ばねケース
342,343 ばね固定部
344 バネ本体
35a、35b ヒンジ
36 a 、36b キャリヤローラ
37a、37b ガイドローラ
40 ヘッドプーリー台車ユニット
41 レール 41a レール溝
42 車輪軸 43 車輪
44 台車フレーム 44a 上端部
44b フック
45 ヘッドプーリー 45a ヘッドプーリー軸受け
45b ヘッドプーリー軸
46 キャリヤローラ開閉案内板
46a 第一斜面部、46b 第二斜面部
46d 支柱
47 第一開閉用突起部材
47a 先端
47b 第一斜面部 47c 第二斜面部
48 第二開閉用突起部材
48a 突起先端 48b 斜面部
49 ベルトクリーナーユニット
60 開閉式キャリヤローラユニット
61a、61b 開閉レバー
62a、62b キャリヤスタンド
63a、63b はねあげヒンジ
64a、64b スプリング
65a、65b スプリング支持部材
66 キャリヤローラ
67 固定キャリヤスタンド
70 キャリヤスタンドロックユニット
70a ロックユニット本体
71 支点ピン 72 ロックユニット開閉レバー
72a 基軸部 72b 中途部
73 リンクプレート 74 ロックピン
74b 孔
75a、75b ロックピン受け板
77 開閉レバー摺子 78、79b ボルト
80 ウィンチユニット 81 電動ウィンチ本体
82 滑車 83 ワイヤーロープ
84a、84b リミットスイッチ
90 ベルト貯めユニット
91 ベルト貯めユニット架構
92a 固定型アイドルプーリー
92b 可動型アイドルプーリー
93 カウンターウェイト
94 固定部材
Claims (17)
- 輸送物を輸送物投入口である始点位置から下流側に位置する終点位置へ搬送させるとともに、前記終点位置を変更可能なベルトコンベヤであって、
前記始点の側近において水平な回転軸にて回転可能なテールプーリーと、前記終点位置において水平な回転軸にて回転可能であるとともにその回転軸の位置を変更可能なヘッドプーリーと、そのヘッドプーリーおよび前記テールプーリーに掛け渡された搬送ベルトと、
前記ヘッドプーリーの回転軸を支持するとともにその回転軸の移動軌跡を形成するレール部材と、
そのレール部材に沿って回転軸を移動させるためのヘッドプーリー移動手段と、
そのヘッドプーリー移動手段が移動することによって弛むまたは伸張する前記搬送ベルトを収納または搬出させるとともに、
その搬送ベルトのテンションを保つ搬送ベルト収納機構とを備え、
前記搬送ベルトによって搬送される輸送物の重量と搬送ベルトの重量及び張力を支持するためのベルト支持手段を搬送経路に沿って複数備え、
ヘッドプーリー移動手段の移動時において移動を妨げる位置に該当するベルト支持手段は、その移動の邪魔にならない位置に待避する待避機構を備え、
その待避機構は、搬送方向に沿って延伸され待避機構を固定するための本体フレームと、
その本体フレームに対して搬送方向を遮る方向に回動可能に軸支される曲線材状のキャリヤスタンドと、
そのキャリヤスタンドにおける一端において搬送ベルトを下方から支持するキャリヤローラと、
そのキャリヤローラとは反対端における前記キャリヤスタンドと前記本体フレームとに固定され、
前記キャリヤスタンドの回動を制御するために弾性部材とを備えて構成されていることを特徴とする搬送位置可変ベルトコンベヤ。 - 輸送物を輸送物投入口である始点位置から下流側に位置する終点位置へ搬送させるとともに、前記終点位置を変更可能なベルトコンベヤであって、
前記始点の側近において水平な回転軸にて回転可能なテールプーリーと、前記終点位置において水平な回転軸にて回転可能であるとともにその回転軸の位置を変更可能なヘッドプーリーと、そのヘッドプーリーおよび前記テールプーリーに掛け渡された搬送ベルトと、
前記ヘッドプーリーの回転軸を支持するとともにその回転軸の移動軌跡を形成するレール部材と、
そのレール部材に沿って回転軸を移動させるためのヘッドプーリー移動手段と、
そのヘッドプーリー移動手段が移動することによって弛むまたは伸張する前記搬送ベルトを収納または搬出させるとともに、
その搬送ベルトのテンションを保つ搬送ベルト収納機構とを備え、
前記搬送ベルトによって搬送される輸送物の重量と搬送ベルトの重量及び張力を支持するためのベルト支持手段を搬送経路に沿って複数備え、
ヘッドプーリー移動手段の移動時において移動を妨げる位置に該当するベルト支持手段は、その移動の邪魔にならない位置に待避する待避機構を備え、
前記待避機構は、搬送方向と直角に立設され待避機構を固定するための本体フレームと、
その本体フレームに沿って直角方向に延伸し、待避機構の開閉動作をさせる弾性部材を備えたヒンジと、
そのヒンジに接続されたヒンジアームと、
そのヒンジアームに連結され、前記搬送ベルトの搬送方向を遮る方向に回動可能に軸支された曲線材状のキャリヤスタンドと、
そのキャリヤスタンドにおける一端において搬送ベルトを下方から支持する複数のキャリヤローラと、を備え
前記ヒンジアームにおける回転軸の軸方向は、ヘッドプーリーの通過時に、搬送ベルトの進行方向と平行に開閉動作する方向とするとともに、
前記キャリヤスタンドを一対とし、その一対のキャリヤスタンドは、所定間隔を離して上面視で前後に互い違いに配置されており、それらキャリヤスタンドを互いに固定するためのロック機構を備えたことを特徴とする搬送位置可変ベルトコンベヤ。 - 前記弾性部材は、前記ヒンジにおける垂直方向の両端部に固定されるとともに、前記ヘッドプーリーの通過に応じて前記弾性部材が水平方向に回転することを特徴とする請求項2に記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。
- 前記弾性部材は、捻りばねで形成されていることを特徴とする請求項3に記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。
- 前記キャリヤスタンドの先端部には、上下方向を回転軸として回転可能なガイドローラを備えたことを特徴とする請求項2記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。
- 前記ロック機構は、一方のキャリヤスタンドに固定された第一ロック部材と、他方のキャリヤスタンドに固定された第二ロック部材とで形成されるとともに、それら第一ロック部材と第二ロック部材が強磁性体で形成されていることを特徴とする請求項2記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。
- 前記ヘッドプーリー移動手段は、ヘッドプーリー台車ユニットからなり、そのヘッドプーリー台車ユニットから垂直方向に立設された固定キャリヤスタンドが固定されていることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれかに記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。
- 前記待避機構は、搬送ベルトを支持する状態においてその支持状態を保つためのロック手段を備え、
前記ヘッドプーリー移動手段は、その移動経路に該当する際に、前記ロック手段による支持状態を解除するための解除機構を備え、
前記ロック手段は、上流側に移動していたヘッドプーリー移動手段が下流側へ戻る状態においては、
搬送ベルトを支持する状態に戻すように形成したことを特徴とする請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。 - 前記キャリヤスタンドは、搬送ベルトを挟んで一対のキャリヤスタンドにて構成され、
前記ロック手段は、一対のキャリヤスタンドの一方に接続されたロックユニット開閉レバーと、
そのロックユニット開閉レバーの中途部から突出し、一対のキャリヤスタンドのキャリヤローラ側を連結するロックピンと、
そのロックピンが挿出入されるロックピン受け板と、
を備えていることを特徴とする請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。 - 前記解除機構は、前記ロック手段のロックピンを解除する第二開閉用突起部材と、
その第二開閉用突起部材によって解除された前記一対のキャリヤスタンドをそれぞれのキャリヤローラが離れるよう押し広げるキャリヤローラ開閉案内板と、
そのキャリヤローラ開閉案内板の一部に、解除補助動作をする第一開閉用突起部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。 - 前記ヘッドプーリー移動手段は、前記ヘッドプーリーが固定された台車フレームと、その台車フレームに直交して並列固定され、前記レール部材に対して摺動可能に嵌合されたコロによって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。
- 前記ヘッドプーリー移動手段は、前記ヘッドプーリーが固定された台車フレームと、その台車フレームに直交して並列固定され、前記レール部材に沿って回転可能な車輪部材によって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。
- 前記ヘッドプーリー移動手段は、台車フレームに接続されたワイヤーロープと、そのワイヤーロープを牽引するウィンチによって構成された牽引手段によって牽引されることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。
- 前記キャリヤスタンドは、搬送ベルトを挟んで一対のキャリヤスタンドにて構成され、
そのキャリヤスタンドは、搬送方向に所定間隔で複数対を備え、
各キャリヤスタンドには、回転可能な複数のキャリヤローラが配置され、
その複数のキャリヤローラによって搬送ベルトを支持搬送することを特徴とする請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。 - 前記キャリヤローラは、キャリヤスタンドのそれぞれに三カ所ずつ配置され、
一方のキャリヤスタンドは 、他方のキャリヤスタンドよりも搬送方向にずれて配置され、
前記キャリヤローラが平面視で縦列に配置されていることを特徴とする請求項1記載の搬送位置可変ベルトコンベヤ。 - 前記第二開閉用突起部材は、その第二開閉用突起部材の先端をなす突起先端と、その突起先端に連続し外側に張り出した面状の斜面部とを備え、その斜面部は、前記第一開閉用突起部材の先端よりも側面視で突出して形成されているとともに、前記ヘッドプーリーの進行動作によって前記ロックユニット開閉レバーの開閉レバー摺子の側面に当接されることを特徴とする請求項10記載の搬送位置可変ベルトベルトコンベヤ。
- 前記第一開閉用突起部材は、前記第二開閉用突起部材と平行して配置され、平面視で概ね三角形または逆三角形をなして形成され、
第一開閉用突起部材の先端は、前記ヘッドプーリーの進行動作によって前記搬送ベルトと第一キャリヤローラとの間に挿入して間域を形成するとともに、
その間域を形成しながら、前記第一開閉用突起部材の一辺となる第一斜面部と、他辺となる第二斜面部が前記ヘッドプーリーの進行動作によって第一キャリヤローラ及び第二キャリヤローラのそれぞれに当接されるよう配置されたことを特徴とする請求項10記載の搬送位置可変ベルトベルトコンベヤ。
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