JP3947542B2 - 鉄塔の吊り上げ解体工法と同工法用塔体受け金具 - Google Patents

鉄塔の吊り上げ解体工法と同工法用塔体受け金具 Download PDF

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Description

この発明は、役目を終えた送電鉄塔などの鉄塔、特に、主柱材がL型鋼材で形成され、かつ、上部主柱材が下部主柱材の内側に取付けられた内付け型鉄塔を、ヘリコプタなどを使用して安全かつ効率よく解体、撤去するための吊り上げ解体工法と同工法に採用する塔体受け金具に関する。
自走式クレーンを使用できない場所に設置された送電鉄塔の解体、撤去は、通常、台棒工法と称される方法でなされている。その台棒工法は、巻き上げ機のブームとなす台棒を塔体の内側に通して塔体の上部に吊り上げ、鉄塔の主柱材に設けた台座に載せて腹帯ロープで主柱材にくくりつける。台棒の先端と根元には金車を取付けてある。また、各金車には吊り下げ用ワイヤを掛けてあり、そのワイヤをウインチで巻き取り或いは巻き戻して吊り下げ用ワイヤの先端のフックを昇降させる。このフックに、上部から徐々に解体した部材を吊り下げて地上に降ろす。そして、解体があるところまで進んだら台棒設置点を鉄塔に下側に移して同じ作業を繰り返す。
しかしながら、この台棒工法は、鉄塔の解体時には、準備や解体作業が大掛かりになるのを避けるために組み立て時に使用される支線を使わず、腹帯ロープで台棒を主柱材にくくり付けて荷降ろし用の巻き上げ機を構成するので、吊り荷重が制限され、そのために、塔体の構成部材を小さく分解して少しずつ降ろす必要があり、解体に時間が掛かる。
また、急峻な山岳地帯などに設定された送電鉄塔を解体して撤去する場合には、樹木を伐採して解体用の機材や解体した部材を搬入・搬出するための道を切り開く必要があるので工事が大掛かりになり、環境面、用地的な面からの実施規制も受け易い。
さらに、急斜面などに建設された鉄塔の解体撤去は、ウインチの設置場所の確保がままならず、ウインチ設置用の仮設ステージを鉄塔周辺に構築する際に危険作業を強いられる
可能性が高い。
なお、鉄塔の解体について触れた技術文献としては、例えば、下記特許文献1があるが、同文献の解体工法は、周囲に架台を組み立ててその架台で支持できる鉄塔を対象にしたものであって、山間部などに設置された送電鉄塔の撤去には適していない。
そこで、上記の不具合を解消するために、塔体を高さ方向にいくつかのセグメントに分けて分離し、分離した塔体の上側部分をヘリコプタで吊り上げて取り外し、この作業を数回繰り返して鉄塔を撤去することを検討した。しかしながら、前述の内付け型鉄塔は、上部主柱材が下部主柱材の内側にテーパ嵌合しているので、上部主柱材と下部主柱材を締結している継手ボルトを外しただけでは塔体の上側部分を吊り上げて抜き取ることができない。
また、継手ボルトは上部主柱材の荷重を受けているので、その継手ボルトを安全に外すこと自体が難しい。ヘリコプタで上部主柱材を吊り下げ、この状況下で継手ボルトを外すことも考えられるが、この方法はタイミングがずれると吊り下げ用のワイヤに過大な荷重が加わることや、ヘリコプタに急激に荷重が加わることなどが考えられ、危険で実施できない。
特開平7−42412号公報
この発明は、内付け型の鉄塔を、ヘリコプタなどを使用して安全かつ効率よく解体して撤去することを可能にする鉄塔の吊り上げ解体工法と、同工法に採用する工夫された塔体受け金具を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、主柱材がL型鋼材で形成され、かつ、上部主柱材が下部主柱材の内側にテーパ嵌合して取付けられた内付け型鉄塔の塔体の上側セグメントに吊りワイヤを取り付ける過程、
塔体の分離部において上部主柱材と下部主柱材を締結している継手ボルトの何本かを主柱材への差込方向が外から内となる向きにセットして残りの継手ボルトを抜き取る過程、
塔体の分離部において4本の下部主柱材にボルト穴をあけ、各下部主柱材の内側に、上部主柱材の下部内面との間に所定の幅をもった断面L字形の溝を作り出して上部主柱材を下から支える受け金具をボルトで締結して取り付ける過程、
塔体の上側セグメントを前記受け金具で支えて前記分離部に残した継手ボルトを全て抜き取る過程、
対角位置の上部主柱材を引張り具で互いに接近する方向に引き寄せて下部主柱材とのテーパ嵌合を解除し、その作業を2組の対角位置の上部主柱材について行う過程、
荷吊り手段のフックに前記吊りワイヤをかけて前記荷吊り手段で前記受け金具に支えられている塔体の上側セグメントを吊り上げて撤去する過程を経る鉄塔の吊り上げ解体工法を提供する。
この工法は、以下に列挙する過程を含ませるとよりよい効果を期待できる。
(1)起伏可能で倒伏時に先端が塔体の側方に張り出すアームを備えたワイヤ引っかかり防止装置を前記塔体の上側セグメントに予め取りつけ、倒伏した前記アームの先端に前記吊りワイヤの長手途中を接続し、前記吊りワイヤの先端を、前記フックにかけるまでの間、前記アームの先端から垂れ下がらせておく。
(2)下部主柱材とのテーパ嵌合を解除した上部主柱材を仮止めクランプで挟み付けて前記受け具に仮固定し、その仮固定を前記荷吊り手段によって塔体の上側セグメントを吊り上げる直前まで維持する。
(3)対角位置の上部主柱材を引張り具で互いに接近する方向に引き寄せて下部主柱材とのテーパ嵌合を解除した後、上部主柱材の外面と下部主柱材の内面との間にスペーサを挟み込む。
(4)塔体の上側セグメントを撤去した後、上側セグメントの撤去過程とほぼ同様の過程を経て塔体の下側セグメントを吊り上げ、基礎の主柱材から分離して撤去する。
(5)前記荷吊り手段としてヘリコプタを使用する。
上記の工法では、下部主柱材の内側にボルトで固定して平坦な上面で上部主柱材を下から支える取付け部と、その取付け部の上面に立設されたストッパとを有し、前記ストッパが、前記取付け部の上面の外端縁から内側に変位した位置に設けられて下部主柱材との間に所定の幅をもった断面L字状の溝を作り出すように構成された受け金具を使用する。この発明においては、上記の工法と併せてかかる受け金具も提供する。
ここで言う所定の幅をもった溝とは、対角位置の上部主柱材を下部主柱材とのテーパ嵌合が解ける位置まで互いに近づく方向に引き寄せることを許容する幅をもっている溝を言う。
なお、受け金具は、前記取付け部と前記ボルトとの間に、受け金具の高さ位置調整機構を含ませたものが好ましい。
この発明においては、塔体の分離部において4本の下部主柱材の内側に受け金具を取り付け、その受け金具で塔体の上部主柱材を支えるので、上部主柱材と下部主柱材を締結している継手ボルトを全て抜き取った後に塔体の上側セグメントを吊り上げることができ、そのために、塔体を複数のセグメントに分け、各セグメントを上にあるものから順に吊り上げて効率よく撤去することが可能になる。
また、塔体の上側セグメントを受け金具で支持して分離部の継手ボルトを抜き取るので、
継手ボルトの抜き取りを安全かつ簡単に行える。
さらに、受け金具と下部主柱材との間に形成される断面L字状の溝の中に上部主柱材の一部を挿入してその挿入状態を保持するので、対角位置の上部主柱材を互いに引き寄せて下部主柱材とのテーパ嵌合を解いたときにも受け金具による上部主柱材の支持がなされ、上部主柱材が受け金具から落ちることがない。従って、上側セグメントを下側セグメントから完全に分離した後に吊り上げることができ、吊りワイヤに過大な荷重が加わる事態や、ヘリコプタなどの荷吊り手段に急激に荷重が加わる事態が回避されて作業全体の安全性も高まる。
なお、ワイヤ引っかかり防止装置を前記塔体の上側セグメントに予め取りつけてその後の作業を行えば、吊りワイヤが鉄塔に引っかかることがなくなり、作業の安全性がさらに高まる。
また、下部主柱材とのテーパ嵌合を解除した後に、上部主柱材を仮止めクランプで挟み付けて前記受け具に仮固定し、その仮固定を前記荷吊り手段によって塔体の上側セグメントを吊り上げる直前まで維持する方法や仮止めクランプによる仮固定時に上部主柱材と受け金具間にスペーサを挟み込む方法を付加すると、風圧などによる上側セグメントのぐらつきが抑制され、作業の安全性がさらに高まる。
鉄塔は、塔体を2個あるいはそれ以上の個数のセグメントに分けて解体して撤去する。最後に残される塔体の下側セグメントも、塔体の上側セグメントを撤去した後に上側セグメントの撤去過程とほぼ同様の過程を経て吊り上げ、基礎の主柱材から分離して撤去することができ、この方法を採ると、撤去の効率が最大限に高まる。
このほか、この発明の方法で利用する荷吊り手段は特に限定されないが、ヘリコプタを使用すると、条件の悪い山岳地帯の急斜面などに設置された鉄塔も、環境面、用地的な面からの実施規制を受けずに、また、山中に新たな道を切り開かずに鉄塔を安全に効率よく撤去することができる。
また、この発明の受け金具は、この発明の解体工法の安全性を高め、さらに、継手ボルトの円滑な抜き取りを可能となす。取付け部と取付けボルトとの間に、高さ調整機構を含ませた受け具は、下側主柱材にあけたボルト穴の位置精度が悪いなどの理由で受け金具の位置が目標点よりも下側にずれたときに、ボルト穴を切り直さずにずれを補正して上側セグメントを確実に支持することができる。また、そのために、ボルト穴の位置精度も要求されなくなり、穴加工時の作業性も高まる。
以下、この発明の鉄塔の吊り上げ解体工法の実施の形態を、添付図面の図1乃至図9に基づいて説明する。図1は、鉄塔1を2つのセグメント2、3に分けて解体、撤去する例を、また、図2は、鉄塔1を3つのセグメント2、3、4に分けて解体、撤去する例を各々示している。いずれの方法も、荷吊り手段は、ヘリコプタを使用する場合を例示している。
各セグメント2〜4は、分離部Jの位置で分離する。この発明では、その分離部Jよりも塔体の上側部分を上側セグメント、塔体の下側部分を下側セグメントと言う。図3の鉄塔1は、セグメント2を解体、撤去するときにはセグメント3が下側セグメントになり、また、そのセグメント3をセグメント4から外すときにはセグメント3が上側セグメントになる。
鉄塔1は、いずれも、主柱材5がL型鋼材で形成され、かつ、上部主柱材(上部セグメントの主柱材)が下部主柱材(下部セグメントの主柱材)の内側にテーパ嵌合して取付けられた内付け型鉄塔である。なお。説明の便宜上、以下では上部主柱材に符号5aを、下部主柱材に符号5bをそれぞれ付す。
この発明の方法では、先ず、塔体の上側セグメント2(最上段のセグメント)に吊りワイヤ6を取り付ける。その吊りワイヤ6は、準備完了後に、ヘリコプタ側の吊りフック(以下ヘリフックと称す)に掛ける必要があるので、少なくとも、作業員が待機する分離部Jの位置まで垂れ下がらせる必要がある。この吊りワイヤ6は、塔体の中心対称位置の4箇所に連結して4点支持にすると荷吊り時のバランスを保ち易いが、4点支持の場合には特に、4箇所の取付け部に連結した吊りワイヤ6を取付け部から塔体の一側に引き出して垂れ下がらせると、吊り上げ時に、最上段のセグメント2に設けられている支持アーム(腕金)2aにその吊りワイヤ6が引っ掛かる虞がある。
その引っ掛りを防止するために、ワイヤ引っ掛かり防止装置7を上側セグメント2に予め取りつけ、そのワイヤ引っ掛かり防止装置7から吊りワイヤ6を垂れ下がらせるのがよい。
ワイヤ引っ掛かり防止装置7は、図3に示すように、先端が塔体の側方に張り出すアーム7aを、塔体への取付け部(図示せず)にヒンジ(これも図示せず)を介して連結したものであって、アーム7aはヒンジを支点にして起伏可能となっている。このワイヤ引っ掛かり防止装置7の倒伏したアーム7aの先端に吊り輪7bを設けて塔体に連結した吊りワイヤ6をその吊り輪7bにスライド可能に通し、この吊りワイヤ6の先端側をヘリフックにかけるまでの間、アーム7aの先端から垂れ下がらせておく。このワイヤ引っ掛かり防止装置7は、支持アーム2aのある最上段のセグメント2を吊り上げるときに有効なものであって、下段のセグメント3、4を撤去するときには特に必要でない。
次に、塔体の分離部Jにおいて、上部主柱材5aと下部主柱材5bを締結している継手ボルト8の何本かを主柱材への差込方向が外から内となる向きにセットしなおして残りの継手ボルト8を抜き取る(図4参照)。この作業は、吊りワイヤ6の取付けに先行して行ってもよい。また、継手ボルト8の差込方向を変更する作業は、継手ボルトが内から外に向けて差込まれている場合に実施する。
以上の作業を済ませたら、塔体の分離部Jにおいて4本の下部主柱材5bにボルト穴をあけ、各下部主柱材5bに、受け金具(図5参照)10を取り付ける。
受け金具10は、図6に示すように、下部主柱材5bの内面に取付けボルト9で締結して固定する取付け部10aとその取付け部10aの上面に立設したストッパ10bを有する。取付け部10aの上面は平坦な面にしてあり、この上面で上部主柱材5aの下端を支える。ストッパ10bは、L型鋼で形成されて取付け部10aの上面の外端縁から内側に変位した位置に設けられている。このストッパ10bの直角な外面は、下部主柱材5bの直角な内面に平行に向き合い、これにより、下部主柱材5bとストッパ10bとの間に断面L字状の溝11が作り出される。その溝11の幅Wは、上部主柱材5aを下部主柱材5bとのテーパ嵌合が解ける位置まで溝内で変位させられる大きさの隙間が上部主柱材5aとストッパ10bとの間に形成されるように設定される。
例示の受け金具10には、その受け金具の高さ位置を調整する高さ調整機構12(図5(b)参照)を含ませている。この高さ調整機構12は、取付けボルト9の頭部に設けた軸直角な貫通ネジ孔9aに調整ボルト12aを螺合させ、この調整ボルト12aの先端(上端)に相対回転可能に装着した受けピース12bで受け金具10の取付け部10aを下から受け支えるものを設けている。受け金具の取付け部10aには縦長のボルト孔12cを設けており、そのボルト孔10cに取付けボルト9が通される。従って、取付けボルト9を緩め、この状態で調整ボルト12aを回転操作して受けピース12bで支えた受け金具10の高さ位置を調整することができ、その調整によって、受け金具10の取付け位置精度が悪いときにも上側主柱材5aを受け金具10で確実に受け支えることができる。これにより、下側主柱材にあけたボルト穴を切り直す手間が省かれ、また。ボルト穴の位置精度がラフでよいので穴加工の作業性も向上する。
次に、塔体の上側セグメント2を受け金具10で支え、分離部Jに残した継手ボルト8を全て抜き取る。
また、その作業を終えたら、図7に示すように、対角位置の上部主柱材5aを引張り具13で互いに近づく方向に引き寄せる。この作業は、2組の対角位置の上部主柱材のそれぞれについて行い、4本の上部主柱材5aの下部主柱材5bに対するテーパ嵌合を解く。この後、必要があれば、引き寄せた対角位置の上部主柱材5a、5aを連結材14で連結し、下部主柱材5bとのテーパ嵌合の解除状態をその連結材14で維持して引張り具13を外す。
以上の作業を終えたら、上空のヘリコプタ15から垂らしたヘリフック16に吊りワイヤ6を掛け、塔体の上側セグメント2を吊り上げる。上側セグメント2の上部主柱材5aは下部主柱材5bとのテーパ嵌合が解かれているので、安全にスムースに吊り上がって下側セグメント3から分離される。その分離したセグメント2は、予め確保した荷降ろし場に搬送する。
なお、上から数えて2番目或いは2番目と3番目の支持アーム2aを切り離して予め撤去しておき、その後に、上記の作業を行ってもよい。この方法は、鉄塔が大型で上側セグメント2の重量が大きくて荷吊り手段の吊り上げの能力が不足するときに有効である。
風が強いときには、下部主柱材2bとのテーパ嵌合を解除した上部主柱材2aを、図8に示すように、仮止めクランプ17で挟み付けて受け具10のストッパ10bに仮固定し、ヘリコプタ15で塔体の上側部分を吊り上げる直前までその仮固定を維持すると、風圧による上側セグメント2の揺れが抑制されて作業の安全性が高まる。例示の仮止めクランプ
17は、片側の締め付けネジと一体のレバー17aを操作してクランプを簡単に解除できる。また、紐18で受け金具10に連結しており、落下防止が図られている。
上部主柱材5aと下部主柱材5bのテーパ嵌合を解除した後、上部主柱材5aと受け金具間に図9に示すようにスペーサ19を挟み、この状態で仮止めクランプ17による仮固定を行ってもよく、こうすると、仮止めクランプ17の締め付けネジを締め付けるときの操作量が少なくなり、仮固定の作業を迅速化できる。
塔体の上側セグメント2を撤去したら上側セグメントの撤去過程とほぼ同様の過程を経て下側セグメント3を基礎の主柱材から分離する。また、塔体を2以上のセグメントに分けて解体、撤去する場合には、最下部のセグメントがされるまで上記の作業を繰り返す。
以上の説明は、ヘリコプタを使用する場合を例に挙げたが、移動式クレーン(レッカー車)などを使用できる場合には、それを荷吊り手段として解体を行ってもよい。この場合にも、工夫された受け金具を使用してセグメントの分離を行うので、作業の安全性向上や作業効率向上の効果を期待できる。
この発明の鉄塔解体工法の一例の概略を示す作業工程図 この発明の鉄塔解体工法の他の一例の概略を示す作業工程図 ワイヤ引っ掛かり防止手段の使用状態を示す斜視図 継手ボルトを外してセットし直した分離部Jの拡大斜視図 (a)受け金具の取付け状態を示す斜視図、(b)受け金具の取付け状態を示す平面図、(c)受け金具の取付け状態を示す断面図 (a)受け金具の斜視図、(b)受け金具の側面図、(c)受け金具の平面図、(d)受け金具の高さ調整機構を示す断面図 上部主柱材と下部主柱材のテーパ嵌合を解除した状態を示す図 仮止めクランプによる上部主柱材の仮止め状態を示す斜視図 スペーサの使用例を示す斜視図
符号の説明
1 鉄塔
2、3、4 セグメント
2a 支持アーム
5 主柱材
5a 上部主柱材
5b 下部主柱材
6 吊りワイヤ
7 ワイヤ引っ掛かり防止装置
7a アーム
7b 吊り輪
8 継手ボルト
9 取付けボルト
9a 貫通ネジ孔
10 受け金具
10a 取付け部
10b ストッパ
11 溝
12 高さ調整機構
12a 調整ボルト
12b 受けピース
12c ボルト孔
13 引張り具
14 連結材
15 ヘリコプタ
16 ヘリフック
17 仮止めクランプ
17a レバー
18 紐
19 スペーサ

Claims (8)

  1. 主柱材がL型鋼材で形成され、かつ、上部主柱材が下部主柱材の内側にテーパ嵌合して取付けられた内付け型鉄塔の塔体の上側セグメントに吊りワイヤを取り付ける過程、
    塔体の分離部において上部主柱材と下部主柱材を締結している継手ボルトの何本かを主柱材への差込方向が外から内となる向きにセットして残りの継手ボルトを抜き取る過程、
    塔体の分離部において4本の下部主柱材にボルト穴をあけ、各下部主柱材の内側に、上部主柱材の下部内面との間に所定の幅をもった断面L字形の溝を作り出して上部主柱材を下から受け支える受け金具をボルトで締結して取り付ける過程、
    塔体の上側セグメントを前記受け金具で支えて分離部に残した継手ボルトを全て抜き取る過程、
    対角位置の上部主柱材を引張り具で互いに接近する方向に引き寄せて下部主柱材とのテーパ嵌合を解除し、その作業を2組の対角位置の上部主柱材について行う過程、
    荷吊り手段のフックに前記吊りワイヤをかけて前記荷吊り手段で前記受け金具に支えられている塔体の上側セグメントを吊り上げて撤去する過程を経る鉄塔の吊り上げ解体工法。
  2. 起伏可能で倒伏時に先端が塔体の側方に張り出すアームを備えたワイヤ引っかかり防止装置を前記塔体の上側セグメントに予め取りつけ、倒伏した前記アームの先端に前記吊りワイヤの長手途中を接続し、前記吊りワイヤの先端を、前記フックにかけるまでの間、前記アームの先端から垂れ下がらせておく請求項1に記載の鉄塔の吊り上げ解体工法。
  3. 下部主柱材とのテーパ嵌合を解除した上部主柱材を仮止めクランプで挟み付けて前記受け金具に仮固定し、その仮固定を前記荷吊り手段によって塔体の上側部分を吊り上げる直前まで維持するようにした請求項1又は2に記載の鉄塔の吊り上げ解体工法。
  4. 上部主柱材と下部主柱材のテーパ嵌合を解除した後、上部主柱材と受け金具間にスペーサを挟み、その後、仮止めクランプによる仮固定を行う請求項3に記載の鉄塔の吊り上げ解体工法。
  5. 塔体の上側部分を撤去した後、上側部分の撤去過程とほぼ同様の過程を経て塔体の下側部分を吊り上げ、基礎の主柱材から分離して撤去する請求項1乃至4のいずれかに記載の
    鉄塔の吊り上げ解体工法。
  6. 前記荷吊り手段としてヘリコプタを使用する請求項1乃至5のいずれかに記載の鉄塔の吊り上げ解体工法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の鉄塔の吊り上げ解体工法に使用する受け金具であって、下部主柱材の内側にボルトで固定して平坦な上面で上部主柱材を下から受け支える取付け部とその取付け部の上面に立設されたストッパとを有し、前記ストッパが前記取付け部の上面の外端縁から内側に変位した位置に設けられて下部主柱材との間に所定の幅をもった断面L字状の溝を作り出すように構成された鉄塔解体工法用塔体受け金具。
  8. 前記取付け部と前記ボルトとの間に、受け金具の高さ方向固定位置を調整する高さ調整機構を含ませた請求項7に記載の鉄塔解体工法用塔体受け金具。
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