JP3946776B2 - ケーブルの通路 - Google Patents

Description

発明の分野
本発明はケーブルの通路に関し、特に、壁の中を貫通するケーブルへの液体、粉体、気体の侵入を防ぎ、電磁気障害や干渉から保護する通路に関する。
ケーブル通路は、壁に緊密に固定されるスリーブとそれに係合するナット手段と、圧縮可能な素材からなる２個の半円筒体で、前記壁を貫通するケーブルを受容するための調整可能な中央孔を含むケーブルシールからなり、それらがともにスリーブに設けた空間に組付けられる。半円筒体はいくつかの相互に除去あるいは剥離可能な層からなり、ナット手段により、スリーブの外側表面とケーブルの内側表面に緊密に圧入係合される。
発明の背景
この種の公知のねじ止め方式は一般的に操作が困難で、狭いクランプ領域しかなく、また、太さの異なるケーブルが組合された場合には適合が容易でない。
発明の要約
本発明に関しては、前記剥離可能な層の少なくとも1層をケーブル通路の２個の半円筒体の一部分から除去すると、その一部分の中央孔の直径は、残部の中央孔の直径よりも大きくなる。残部の半円筒体は、２個の半円筒体が一体化するときに、個々の導電性を有する部分皮膜で覆われる。前記の一部分に関するケーブルの被覆（シース）はそのままの状態であるが、残部に関するケーブルの被覆は除去されている。
先に述べた皮膜は、内部の皮膜の場合は導電ゴムを、また外側の皮膜の場合は導電テープを使用することが便利である。
簡単な図面の説明
発明は、添付した略示図を参照して、より詳細に記述される。
図１は発明にかかるケーブル通路の種々の部品の断面図である。
図２はケーブルを中に保持した通路を半割にした一方の図である。
好適な実施例の説明
図１に示すケーブル通路はスリーブ10、スリーブに係合するナット手段11、スリーブ10の底縁101に当接して組みこまれる底板12、ケーブルシール手段は圧縮可能な材料でつくられた２個の半円筒体143、144（それぞれの半分を図に示す）を有し、両者はスリーブの内部空間に組みこまれ、壁を貫通するケーブルを受容する中央孔140を有している。半円筒体は何層かの剥離可能な層で構成されている。また、半円筒体は、その外側ではスリーブに、内側ではケーブルに緊密に当接するように、外部の円板又はワッシャー13とナット手段11によって圧入される。
それぞれの半円筒体の周りには導電体からなる部分皮膜141が巻かれ、従って、半円筒体が一緒に組みつけられると、前記部分皮膜は完全なケーブルの皮膜となる。この皮膜は、導電ゴムで作られた相対的に短い内部の部品1412と、導電テープで作られる相対的に長い外側の部品1411からなる。
図２は、半円筒体21の剥離可能な層の少なくとも一層が、前記半円筒体の部分211で除去されている図である。その結果、前記半円筒体のこの部分では、その残部212の中央孔の直径よりも大きい中央孔直径を有する。
これによって、外部絶縁被覆が除去されたケーブルで前記残部の長さに等しい分を、半円筒体に組込みことが可能になる。前記半円筒体の導電性のある部分皮膜141はかくして、前記残部212の長さと同程度の、かなりの長さに沿って、標準的にアースされているケーブル皮膜に接触する。
発明の通路を使用する際には、スリーブ10、ワッシャー12、はケーブルにねじ込まれる。ケーブルは半円筒体21の上に、絶縁体を取り除いた部分とともに置かれ、最小半径を有する中心孔の部分212のなかに位置決めされる。同一形状の半円筒体21をつぎに位置決め、２個の半円筒体を結合し、包み込んだケーブルをスリーブ10に挿入する。ワッシャー13とナット11はケーブルの左端にねじ込まれ、ナットはケーブルシール21（半円筒体）とスリーブ10とに圧力を加えてスリーブ10にねじ込まれる。

Claims (2)

1. 壁の中を通過するケーブルを、液体、粒子、気体の侵入から保護し、電磁気の妨害や干渉から保護するケーブル通路であって、
   前記通路が、前記壁に緊密に固定されるスリーブ（10）およびスリーブ（10）に係合するナット手段（11）と、ナット手段（11）によりスリーブ（10）に圧入されるケーブルシール手段（14）を有し、
   該ケーブルシール手段（14）が２個の半円筒体（143,144）であって、圧縮可能な素材からなり、ともにスリーブ（10）内部の空隙に組込まれ、その中央部には前記壁を貫通するケーブルを受容する中央孔（140）を有する、２個の半円筒体（143，144）を具備し、
   該２個の半円筒体が個別に剥離可能な数層からなり、かつ、一緒に外表面ではスリーブに、内表面ではケーブルに接するように圧入係合可能にされていて、
   ２個の半円筒体（143，144）の長さ方向の一部分に沿って、前記剥離可能な層を内側からの少なくとも１層を除去し、その部位では前記半円筒体における前記一部分の中央孔（140）の位置における直径が、半円筒体の前記剥離可能な層の少なくとも１層を除去しない残部の中央孔の直径より大きくなるようにされていて、
   該残部にケーブルの標準的にアースされたケーブル皮膜が露出した部分が配置されるようにケーブルの外側絶縁被覆が除去され、前記剥離可能な層の少なくとも１層を除去した部位ではケーブルの外側絶縁被覆はそのままにされ、
   前記通路が、さらに、導電性材料の部分皮膜（141）を具備し、該部分皮膜（141）が、それぞれの半円筒体の前記残部の外周を周囲すると共に、前記露出せしめられた標準的にアースされたケーブル皮膜に導通するように構成されている、
   ことを特徴とするケーブル通路。
2. それぞれの前記部分皮膜（141）が、導電性ゴムからなり半径方向に広がる内部部品（1412）と、導電性のテープからなり長手方向に延伸するように配置される外部部品（1411）と、から成ることを特徴とする特許請求項１のケーブル通路。

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