JP3944090B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写機等の電子写真方式或いは静電記録方式を利用した画像形成装置にて用いられる現像装置、これを備えるプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、非磁性一成分現像剤を用いて静電潜像を可視化する現像装置が実用化されている。図14は、従来の非磁性一成分現像装置の一例の概略断面を示す。
【0003】
図14を参照して、現像装置4は、例えば、負帯電性の絶縁性非磁性一成分現像剤であるトナー7を収容した現像容器(トナー容器)8を有する。トナー7は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の色素を有する顔料又は染料を含有する。現像容器8は、被現像対象1との対向部位が開口しており、この開口部から一部現像容器8の外に露出するように、現像剤担持体としての現像ローラ5が回転可能に設けられている。
【0004】
現像容器8の中には、各種形状に加工された板状若しくはスクリュー等からなる現像剤攪拌部材(トナー攪拌部材)15が設けられており、図中矢印方向に回転し、現像容器8中のトナー7を現像ローラ5の方向に搬送して、トナー供給路を形成している。トナー攪拌部材15は、現像容器8の各種形状に合わせて、現像容器8の端部から現像ローラ5の近傍までトナー7を搬送するトナー供給路を形成するようにその形状、個数が設定される。
【0005】
ところで、磁性現像法においては、現像ローラ5に磁力を持たせることにより、磁性体を含有する磁性一成分現像剤(トナー)を現像ローラ5に引き付けることができる。しかし、非磁性一成分現像法においては、トナーの磁性が極めて弱く、磁力によるトナー引き付けが困難であるために、別途、現像ローラ5上にトナーを載せる手段が必要となる場合が多い。後述するように他の方法もあるが、一般的には、現像ローラ5には、現像剤供給部材として剥ぎ取り/供給ローラ13が当接又は非接触で対向配置される。
【0006】
剥ぎ取り/供給ローラ13は回転駆動を受け、現像ローラ5との速度差が設けられることが一般的である。剥ぎ取り/供給ローラ13の回転方向は、現像ローラ5の回転方向と同方向の場合も逆方向の場合もあるが、現像ローラ5との周速差を設けることによって現像ローラ5に適正な量のトナーを供給すると同時に、被現像対象1との対向位置(現像部)を通過した後に、現像に供されずに現像ローラ5上に残留しているトナー7を剥ぎ取る役目を担う。
【0007】
又、現像容器8内には現像容器仕切板16が設けられており、トナー攪拌部材15から供給されるトナー7が、現像ローラ5及び剥ぎ取り/供給ローラ13の近傍に常にほぼ一定量溜まるように、その高さは適正化されている。
【0008】
更に、現像ローラ5には、現像剤量規制部材として規制ブレード6が当接されている。規制ブレード6は、現像ローラ5上のトナー7を規制してトナー薄層を形成し、現像部(被現像対象1との対向位置)に搬送されるトナー7の量を規定すると共に、トナー7と規制ブレード6との摺擦によりトナー7を帯電させる役目を担う。規制ブレード6は、一般に、厚さ数百μmのリン青銅、ステンレス等の金属薄板の先端に、ウレタンゴム等を接着若しくは溶着して作られる。そして、規制ブレード6は、金属薄板の弾性によって均一に現像ローラ5に当接するように設定される。
【0009】
被現像対象1と現像ローラ5との対向部近傍の現像部に搬送されるトナー7の量及び帯電量は、現像ローラ5上に接触する規制ブレード6の当接圧や当接長さなどにより決定され、当接圧は金属薄板の材料、厚さ、たわみ量、現像ローラ5との当接角によって決定される。一般に、現像ローラ5上で搬送するトナー7の量が表面単位面積当たりで0.3〜1.0mg/cm2程度になるように、各要素が設定される。
【0010】
被現像対象1、例えば、像担持体としての通常ドラム状とされる電子写真感光体(感光ドラム)1の表面は図14中矢印方向に移動し、被現像対象1と現像ローラ5との対向部近傍の現像部に搬送された現像ローラ5上のトナー7は、被現像対象1上に形成された静電潜像に付着し、静電潜像をトナー像として可視化する。
【0011】
現像ローラ5にトナーを供給する手段としては、特許文献1に開示される上記剥ぎ取り/供給ローラ13を用いるものの他、特許文献2に開示される現像ローラ5と非接触で表面に凹凸が設けられた回転体を用いるもの、特許文献3に開示される現像ローラ5と非接触な回転多角柱を用いるものが先行技術として挙げられる。
【0012】
ここで、現像装置内にワイヤ形状の部材を用いた先行例としては、特許文献4、特許文献5、特許文献6が挙げられる。上記特許文献4、特許文献5には、磁気ブラシ現像に関し、磁気的又は機械的に磁気ブラシの攪乱をする用途でワイヤ状部材を用いることが開示される。又、上記特許文献6には、交流電圧が印加された現像ローラ上のトナーをワイヤ状部材の機械的な当接力又は電気的な力よる振動で剥ぎ取ることが開示される。これら特許文献から、後述するような、本発明者らの鋭意検討の結果によって見出された、充満されたトナー中でのワイヤ状部材と現像ローラとの間の放電が生み出すトナー供給効果、又ワイヤ状部材近傍に形成されるトナー層流、トナー供給流を利用したトナー供給効果、放電開始電圧以上の高電流域で用いる時の問題点について何らの知見が得られるものではない。
【0013】
【特許文献1】
特公平6−16210号公報
【特許文献2】
特開平2−101485号公報
【特許文献3】
特開平8−179608号公報
【特許文献4】
特開昭56−123573号公報
【特許文献5】
特開昭56−123574号公報
【特許文献6】
特開平6−51623号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載されるような、現像剤供給部材として剥ぎ取り/供給ローラ13を用いる方法では、現像ローラ5と剥ぎ取り/供給ローラ13とが周速差をもって摺擦するので、現像装置4の駆動トルクが大きくなるという問題があった。
【0015】
上記特許文献2、特許文献3に記載される現像ローラ5へのトナーの供給方法では、現像剤供給部材が現像ローラ5と非接触であるため、現像装置4の駆動トルクを軽減できると考えられる。しかし、現像剤供給部材の回転駆動を必要とするため、各可動部材の駆動の観点からは特許文献1と同等の複雑さを有していた。又、現像ローラ5と非接触で、ある程度の容積を持つ現像剤供給部材を配置するために、現像装置4の小型化の妨げとなっていた。
【0016】
本発明は上記問題点に鑑みて成されたものであり、駆動トルクを低減し、簡便な構成で装置の小型化が可能な現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0017】
本発明の他の目的は、現像剤供給部材から現像剤担持体への局所的な電流のリークによる、現像剤担持体への現像剤の供給均一性の低下を防止し、スジ状の画像不良を防止することのできる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
【0018】
本発明の他の目的は、現像剤供給部材から現像剤担持体に流れる電流が現像電位に影響することを防止し、所謂、カブリ等の画像不良を防止することのできる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
【0019】
本発明の他の目的は、現像剤供給部材の放電効率を加味した上で現像剤担持体上の現像剤を均一に帯電させることができ、現像剤担持体への安定した現像剤の供給性能を発揮することのできる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、現像剤を収容する現像容器と、現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に対向して配置され該現像剤担持体との間の電位差が放電開始電圧以上となる電圧が印加されて現像剤を前記現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、を有し、前記現像剤担持体は良導電性の基層上に少なくとも1層の抵抗層を設けて成り、該現像剤担持体の表面移動速度をVp[mm/sec]、印加電流が0.04Vp[μA]の時の該現像剤担持体の抵抗値をR1、印加電流が4Vp[μA]の時の該現像剤担持体の抵抗値をR2としたときに、前記Vp[mm/sec]の値が50mm/secと100mm/secとの両方の場合に、R1/R2<15の関係を満たすことを特徴とする現像装置である。
【0021】
本発明の一実施態様によると、前記R1は、R1<108Ωの関係を満たすと共に、前記R2は、105Ω≦R2の関係を満たす。又、本発明の一実施態様では、前記現像剤担持体の前記基層への印加電流が4Vp[μA]の時の、前記現像剤担持体の前記基層の電位をV1、前記現像剤担持体の被現像対象に現像剤を供給する現像部での表面電位をV2としたときに、0.8<V2/V1<1.2の関係を満たす。更に、好ましい一実施態様によれば、前記現像剤供給部材には、前記現像材供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤の帯電極性と同極性で0.08Vp[μA]以上の電流が流れるように電圧が印加される。前記現像剤供給部材は、導電性のワイヤ状部材とすることができる。そして、前記現像容器内で前記現像剤供給部材は、少なくとも前記現像剤担持体の駆動時に、周囲が現像剤で満たされることが好ましい。又、現像装置は、静電潜像が形成される像担持体を有する画像形成装置に着脱可能であってよい。
【0022】
本発明の他の態様によると、現像剤を収容する現像容器と、現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に対向して配置され該現像剤担持体との間の電位差が放電開始電圧以上となる電圧が印加されて現像剤を前記現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、を有し、前記現像剤担持体は良導電性の基層上に少なくとも1層の抵抗層を設けて成り、該現像剤担持体の表面移動速度をVp[mm/sec]、該現像剤担持体の前記基層への印加電流が4Vp[μA]の時の該現像剤担持体の該基層の電位をV1、該現像剤担持体の被現像対象に現像剤を供給する現像部での表面電位をV2としたときに、0.8<V2/V1<1.2の関係を満たすことを特徴とする現像装置が提供される。
【0023】
本発明の他の態様によると、現像剤を収容する現像容器と、現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に対向して配置され該現像剤担持体との間の電位差が放電開始電圧以上となる電圧が印加されて現像剤を前記現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、を有し、前記現像剤供給部材には、前記現像材供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤の帯電極性と同極性で0.08Vp[μA]以上の電流が流れるように電圧が印加されることを特徴とする現像装置が提供される。
【0024】
本発明の他の態様によると、画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジであり、少なくとも静電潜像が形成される像担持体と、上記本発明の現像装置と、を有することを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
【0025】
本発明の他の態様によると、静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体上に形成される静電潜像を現像するための上記本発明の現像装置と、前記現像剤供給部材に、前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との間の電位差が放電開始電圧以上となる電圧を印加する電圧印加手段と、を有し、前記像担持体に形成した現像剤から成る画像を記録材に転写して記録画像を形成することを特徴とする画像形成装置が提供される。本発明の好ましい一実施態様では、前記電圧印加手段は、前記現像剤供給部材と前記現像剤担持体との間の電位差が放電開始電圧以上となり、且つ、前記現像材供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤の帯電極性と同極性で0.08Vp[μA]以上の電流が流れるように、前記現像剤供給部材に電圧を印加する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0027】
実施例1
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面を示す。本実施例の画像形成装置100は、画像形成装置本体100Aに通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の外部ホスト機器若しくは原稿読み取り装置等からの画像情報に従って、電子写真方式を用いて記録材、例えば、記録用紙、OHPシート等に画像を形成するレーザビームプリンタである。
【0028】
先ず、図1を参照して、画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。画像形成装置100は、像担持体としてドラム型の電子写真感光体、即ち、感光ドラム1を有する。感光ドラム1の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ2、レーザ露光装置3a及び反射ミラー3b等を備えて成る露光手段としてのレーザ露光光学系3、現像手段としての現像装置4、転写手段としての転写ローラ9、クリーニング手段としてのクリーニングブレード10、廃トナー容器11等が配置されている。
【0029】
感光ドラム1は、図中矢印方向に回転し、高圧電源(図示せず)から給電される帯電ローラ2によって一様に−600Vに帯電される。そして、レーザ露光装置3aから発せられたレーザー光Lが、反射ミラー3bで反射されて帯電した感光ドラム1の表面に照射され、露光を受けた部分の電位が−100Vへ減衰し、感光ドラム1上には静電潜像が形成される。次いで、この静電潜像は、現像装置4によって現像される。つまり、詳しくは後述するように、現像部Nにおいて、現像装置4が備える現像剤担持体としての現像ローラ5が感光ドラム1に当接しており、この現像ローラ5に−400Vの電圧が印加されることで、現像ローラ5と感光ドラム1との間に設けられる電位差によって現像ローラ5上のトナーが感光ドラム1上の静電潜像に付着し、感光ドラム1上の潜像がトナー像として可視化される。又、現像ローラ5の周速は、対感光ドラム周速比で110〜170%程度と速くされており、現像ローラ5は感光ドラム1の回転に対して速度差を持って回転する。
【0030】
一方、記録材収容部としてのカセット14aから記録材供給ローラ14bによって1枚ずつ分離されて送り出された記録用紙等の記録材(被記録媒体)Pが、レジストローラ14cによって感光ドラム1上へのトナー像の形成と同期がとられると共に、記録材搬送部14dを介して感光ドラム1と転写ローラ9との対向部(転写部)Tに搬送されてくる。そして、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写部Tにおいて高圧電源(図示せず)から給電される転写ローラ9により記録材P上に静電的に転写される。
【0031】
トナー像が転写された記録材Pは、感光ドラム1から分離された後、記録材搬送部14eを介して定着装置13まで搬送される。定着装置13は、熱及び圧力によって記録材P上の未定着のトナー像を記録材Pに定着させる。トナー像が定着された記録材Pは、記録材排出ローラ14f等によって装置本体100Aの外に排出される。
【0032】
又、記録材Pに転写されずに感光ドラム1上に残った転写残トナーは、クリーニングブレード10により廃トナー12として廃トナー容器11に収納される。こうして表面をクリーニングされた感光ドラム1は、繰り返し次の画像形成プロセスに供される。
【0033】
次に、本実施例の現像装置4について更に詳しく説明する。図2は、本実施例の現像装置4の概略断面を示す。現像装置4は、絶縁性の非磁性一成分現像剤であるトナー7を収容した現像容器8を有する。現像容器8は、被現像対象としての感光ドラム1との対向部が、感光ドラム1の長手方向に沿って開口しており、この開口部に位置して一部現像容器8の外に露出するように、現像剤担持体としての現像ローラ5が配置されている。そして、この現像ローラ5の長手方向に沿って対向するように、現像剤供給部材としてトナー7を現像ローラ5に供給するトナー供給部材(トナー供給電極)20が設けられている。
【0034】
現像容器8内には、板状のトナー攪拌部材15が図中矢印方向に回転可能に設けられている。トナー攪拌部材15は、現像容器8中のトナー7を現像ローラ5の方向に搬送して、トナー供給路を形成している。
【0035】
又、現像容器8内には、現像容器仕切板16が設けられており、トナー攪拌部材15から供給されるトナー7が現像ローラ5及びトナー供給部材20の近傍に常にほぼ一定量溜まるように、その高さは適正化されている。
【0036】
現像ローラ5は、装置本体100Aが備える駆動手段(図示せず)によって回転駆動を受け、図中矢印方向に100mm/sの周速度で回転する。そして、現像ローラ5は、表面に保持するトナー7を、回転に伴って現像装置4の外に設けられる被現像対象としての感光ドラム1に供給する。
【0037】
現像ローラ5には、電圧印加手段としての現像バイアス電源22が接続されており、感光ドラム1との間に設けられる電界によって現像ローラ5上のトナー7が引き剥がされ、感光ドラム1へと移動するように、現像ローラ5に印加されるバイアス電圧が調整される。本実施例では、現像バイアスは−400Vの直流電圧とした。
【0038】
現像ローラ5の表層のトナー7を均一な薄層にするために、現像ローラ5には、現像剤量規制部材として厚さ200μmのステンレスの薄板とされる規制ブレード6が当接されている。この規制ブレード6は、現像ローラ5との接触部全域に渡って比較的均等な当接圧で現像ローラ5に当接するように設定されている。
【0039】
さて、トナー供給部材20による現像ローラ5へのトナー供給動作について説明する。
【0040】
本実施例では、感光ドラム1と現像ローラ5との対向部近傍の現像部Nに搬送されるトナー7の量は、現像ローラ5上を搬送されるトナー7の量として表面単位面積当たりで0.6mg/cm2程度となるように設定される。トナー7としては、平均粒径は5〜15μmの非磁性一成分現像剤を好適に用い得る。本実施例では、トナー7として、負帯電性で、平均粒径7μmの非磁性一成分現像剤を用いた。又、本実施例では、トナー7の帯電量は約−30μC/gである。
【0041】
尚、トナーの平均粒径は以下のように計測した。先ず、コールターカウンターTA−II型或いはコールターマルチサイザー(コールター社製)等を用い、個数分布,体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピュータ(NEC製)を接続する。次に、電解液として1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。上記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、例えばコールターカウンターTA−II型によりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。そして、トナーの平均粒径として、体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径を求めた。
【0042】
又、トナー7の帯電量は、次のようにして求めたものである。捕集具を用いて、現像ローラ5上に担持されているトナーを吸引して捕集する。捕集具には、メンブランフィルタが装着されており、吸引力200mmH2Oで吸引されたトナーは上記フィルタに捕集される。捕集具にはエレクトロメータ(KEITHKEY社製 モデル617型)が接続されており、捕集したトナーの総帯電量を測定する。フィルタの重量増加を計測することで捕集したトナー重量を測定し、総帯電量を捕集重量で除算し、トナーの単位重量あたりの平均帯電量を算出してトナーの帯電量とした。
【0043】
トナー供給部材20としては、導電性を有するワイヤ状部材を好適に用い得る。本実施例では、このワイヤ状のトナー供給部材20として、断面がほぼ円形で、直径が0.1mmのタングステンワイヤを用いた。トナー供給部材20は、現像ローラ5の軸方向と略平行で現像ローラ5のトナー担持領域の長さに渡って張設されている。
【0044】
トナー供給部材20は、トナー7が現像容器8内に全く無く、現像ローラ5が駆動されていない状態で現像ローラ5に接しているか、或いは現像ローラ5から0.5mm以内に近接して配置される。通常の稼働時は、トナー供給部材20の周りは、トナーで満たされる。
【0045】
又、トナー供給部材20と現像ローラ5とが接している場合であっても、その当接圧は軽く、現像ローラ5が回転駆動を受けると現像ローラ5の表面に付着するトナー7が作るトナー流によって、トナー供給部材20が現像ローラ5からトナー数層程度の距離に離間される程度である。
【0046】
更に、トナー供給部材20には電圧印加手段たる供給バイアス電源21が接続されている。そして、本発明に従って、少なくとも現像工程時には、供給バイアス電源21により、トナー供給部材20と現像ローラ5との間の電位差が放電開始電圧以上となるように、トナー供給部材20に供給バイアスが印加される。又、供給バイアス電源21は、トナー供給部材20から現像ローラ5へトナー7の帯電極性と同極性の電流を流すように電圧を印加する。本実施例では、トナー7として負帯電性トナーを用いているので、トナー供給部材20から現像ローラ5へは負の電流が流れている。
【0047】
更に説明すると、図3に、本実施例の現像装置4において、現像ローラ5を上記周速度(100mm/sec)で回転させ、トナー供給部材20に印加する電圧を変えながらトナー供給部材20に流れる電流を計測した結果を示す。又、その時の測定系を図4に示す。図4に示す測定系では、電圧計23のプラス側を現像ローラ5、マイナス側をトナー供給部材20に接続した。又、電流計24はプラス側をトナー供給部材20、マイナス側を供給バイアス電源21に接続した。つまり、図3で電流がプラスの値であることは、現像ローラ5側からトナー供給部材20側に電流が流れることを意味している。本実施例では負帯電性トナーを用いているので、トナー供給部材20から現像ローラ5への電流とトナー7の帯電極性が同極性であり、トナー供給部材20から現像ローラ5へは負の電流が流れている。
【0048】
図3に示すように、電圧計23によって測定される現像ローラ5とトナー供給部材20との電位差を大きくしていくと、ある閾値の電位差以上になると電流が増える。ここでは、この閾値を放電開始電圧と定める。この放電開始電圧は、現像ローラ5の回転周速をVp[mm/sec]としたときに、0.04Vp[μA]以上電流が流れる領域で電位差と電流を数点測定して近似線を算出し、電流が0となる電位差から求めることができる。本実施例では、4μA以上の電流が流れる3点(F,G,H)から近似直線Dを計算して、放電開始電圧Eを求めたところ、約1210Vとなった。近似直線の算出に用いる点は、電流が0.04Vp[μA]の10倍以下までの比較的低電流の点であることが、得られる放電開始電圧の精度から好ましい。
【0049】
つまり、通常、非磁性一成分現像剤を使用する現像装置(非磁性一成分現像装置)においては、現像ローラ5上で搬送されるトナー7の量は、現像ローラ5の表面単位面積当たりで0.6mg/cm2前後、又現像ローラ5上で搬送されるトナー7の帯電量は、−30μC/g前後であるのが好適であり、現像ローラ5の長手長さは、A4サイズの記録材Pに対応する現像装置で230mm前後、A3サイズの記録材Pに対応する現像装置で320mm程度である。このとき、現像ローラ5上を通過する単位時間当たりのトナー電荷量(電流に相当する)は、A4サイズの記録材Pに対応する現像装置で0.0414Vp[μC/s]、A3サイズの記録材Pに対応する現像装置で0.0576Vp[μC/s]が好適である。
【0050】
この程度の電流は、放電開始前の暗電流として流れる可能性があるので、この電流以上の領域を測定することで放電開始電圧を把握することができる。本発明者らの検討では、A4サイズからA3サイズ程度の大きさの変化では、一律0.04Vp[μA]以上流れる領域で近似すれば、放電開始電圧をほぼ算出できる。A3サイズ以上の記録材Pに対応する現像装置では、その長さ分の補正を施せば良い。この放電開始電圧は、トナーの材料、トナー供給部材20及び現像ローラ5の表層の材料、トナー供給部材20と現像ローラ5の距離等によっても異なるが、一般に、100〜2000V程度である。
【0051】
ここで、現像ローラ5上のトナー7の消費と、トナー供給部材20によるトナー7の供給動作とを詳細に検討するために、次の観察を行った。図4に示す測定系にて電流値を測定しつつ電位差を変化させ、規制ブレード6と現像ローラ5との当接部より現像ローラ5の回転方向下流側で現像容器8の外に露出して回転している現像ローラ5の表面(図4中矢印Cが示す位置)のトナー7を、現像ローラ5の幅(軸方向長さ)のほぼ全域に渡って掃除機で吸引し、吸引部より現像ローラ5の回転方向上流側(図4中矢印Bが示す位置)のトナーの塗布具合を観察した。
【0052】
電流値がほぼ0.04Vp[μA](本実施例では4μA)未満、例えば、1μAの時は、現像ローラ5の1回転に渡って上述のように現像ローラ5上のトナー7を吸引すると、現像ローラ5の2周目からは明らかにトナー塗布量が減少する。そして、現像ローラ5の表面には、現像容器8内を通過してもほとんどトナー7が塗布されず、トナー7の吸引に対して供給が追いつかない。
【0053】
電位差を大きくし、放電開始電圧の1210Vより大きくなり、放電電流がわずかに流れ始めると、現像ローラ5の2周目以降も、部分的に現像ローラ5の表面にはトナー供給が行われるようになる。
【0054】
更に電位差を1350Vと大きくして、0.08Vp[μA](本実施例では8μA)の電流を流すと、現像ローラ5の全表面に渡ってトナー供給が行われるようになった。このように、トナー7の現像ローラ5への全面供給を行うためには、後述のように放電効率を考慮して0.08Vp[μA]以上の電流を流す必要がある。
【0055】
図5は、供給バイアスが印加されない状態での、トナー供給部材20の近傍のトナー7の流れを模式的に示している。トナー7が無く、現像ローラ5が回転していない状態で、トナー供給部材20は現像ローラ5に対して近接しているか若しくは現像ローラ5に当接している。そして、現像ローラ5が図中矢印R方向に回転を始めると、序々に現像ローラ5の表層のトナー7が付着し始め、現像ローラ5の表面にトナー層流Ftができる。このトナー層流Ftにより、トナー供給部材20には現像ローラ5から押し離される力が働き、現像ローラ5との間に隙間ができて、その間をトナー7が流れる。
【0056】
トナー供給部材20がナイロン糸等の絶縁物であったり、トナー供給部材20と現像ローラ5との間に電位差を設けない状態では、現像ローラ5上のトナー7が被現像対象たる感光ドラム1に移動することによって消費されると(上記吸引による剥ぎ取りでも同等に消費される。)、現像ローラ5の表層のトナー7が無くなり、トナー7が少ない空乏層ができる。このため、瞬時にトナー7の流れが弱まる。その後、現像ローラ5が2〜5周回転するとトナー7と現像ローラ5の表面との軽い接触をきっかけとして徐々に現像ローラ5の表面にトナー7が付着し、トナー層流Ftが形成されるようになる。つまり、一度トナー7が消費されると現像ローラ5の表面にトナー層が形成されるまで現像ローラ5が数回転する必要が有り、連続的なトナー供給性能が得られない。
【0057】
一方、図6は、トナー供給部材20と現像ローラ5との間に電位差を設けたときの電気力線の様子を示す。トナー供給部材20と現像ローラ5との間に電位差を設けると、これにより発生する電界によって、帯電しているトナー7は力を受ける。本実施例では、トナー7は負帯電性トナーであるため、トナー7には、図6中の矢印(電気力線)とは逆方向、即ち、トナーが現像ローラ5に供給される方向に力がかかる。
【0058】
しかし、トナー7が負帯電性であっても、トナー7を何らかの手段で帯電させない限り、トナー7の平均帯電電荷量は少ない。この理由により、電位差が放電開始電圧以下の場合には、トナー供給部材20と現像ローラ5との間に形成された電界によって力を受けるトナー7の量が少ない。そのため、全体的なトナー供給力の向上分としては、消費された現像ローラ5上のトナー層が復帰するまで、トナー供給部材20と現像ローラ5との間に電位差を設けない場合に現像ローラ5を3周させる必要があったものが、2周に改善される程度である。従って、連続したトナーの供給性が得られるものではなく、トナー供給性としては依然不十分である。
【0059】
更に電位差を大きくし、放電開始電圧を越えて、トナー供給部材20から現像ローラ5へトナー7と負極性の電流が流れるようになると、現像ローラ5へのトナー供給量は顕著に向上する。これにより、現像ローラ5上からトナー7が消費されても直ちに供給され、連続供給が可能となる。
【0060】
トナー供給部材20から現像ローラ5に負極性の電流が流れる機構は次のように考えられる。つまり、放電開始電圧を越えると曲率半径が小さいトナー供給部材20近傍の強い電界によって、現像ローラ5とトナー供給部材20との間にあるトナー層中の空気に含まれる気体の電離が始まる。そして、正のイオンはトナー供給部材20に衝突して電荷を失い、負のイオンは現像ローラ5側に移動するが、直ちにトナー7と衝突してトナー7を負に帯電させ、トナー7に衝突しなかった負のイオンは現像ローラ5に到達して電荷を失う。これにより、電流が流れるものと考えられる。
【0061】
又、現像ローラ5へのトナー供給性が急激に向上する理由は、次のように考えられる。つまり、放電によって、トナー供給部材20の近傍における帯電したトナー7の割合が急増し、現像ローラ5とトナー供給部材20との間に形成されている電界によって、現像ローラ5へ向かうトナー供給圧が急増し、トナー供給流ができる。このためトナー供給性が急激に向上するものと考えられる。
【0062】
更に説明すると、図7は、放電開始電圧以上の電位差を現像ローラ5とトナー供給部材20との間に設けた時のトナー7の流れを模式的に示している。上述のように、このとき、トナー供給部材20の近傍のトナー7が帯電され、電界によって現像ローラ5に押し付けられる。これにより、トナー7が消費されて現像ローラ5の表層に空乏層ができても、現像ローラ5とトナー供給部材20との間に、帯電したトナー7によるトナー供給流Foが直ちに形成される。続いて、トナー供給部材20の下流側のトナー供給流F1が形成される。このトナー供給流FoとF1によってトナー供給圧が高まり、現像ローラ5にトナーが連続供給されるものと考えられる。
【0063】
このように、トナー供給部材20による現像ローラ5へのトナー供給には、
(1)トナー供給部材20の近傍のトナー7の帯電
(2)現像ローラ5に帯電したトナー7を向かわせる電界
の2つが揃うことが必要である。
【0064】
尚、本実施例では現像剤として負帯電性トナーを用いる場合について説明するが、正帯電性トナーの場合は、負帯電性トナーの場合と逆の電位差、つまり、本実施例ではトナー供給部材20の電位が現像ローラ5の電位に対してマイナス側になるような電位差を設けているのに対して、これとは反対にトナー供給部材20の電位が現像ローラ5の電位に対してプラス側になるような電位差を設ければ良い。正帯電性トナーを用いる場合も、上記同様に放電開始電圧が存在し、放電開始電圧以上の電位差を設ければトナー供給部材20から現像ローラ5に向かう電流が流れ、現像ローラ5へのトナーの連続供給が可能となる。
【0065】
又、トナー供給部材20と現像ローラ5との間の電位差は、上述した放電によるトナー7の帯電、電界による帯電されたトナー7の供給流F0、F1の形成を考えると直流であることが好ましい。
【0066】
上記トナー供給部材20を備えた現像装置4におけるトナー供給性、形成画像の品位について更に詳細に検討した。
【0067】
トナー供給部材20の近傍に充満される程度の量のトナー7を現像容器8内に入れた。そして、現像ローラ5とトナー供給部材20の電位差を放電開始電圧(本実施例では1210V)以下、例えば、1000Vにして、画像比率100%の画像、所謂、ベタ画像(100%印字)を印字すると、1枚目の記録材Pで画像先端と画像後端との間に顕著な濃度差が見られ、十分なトナー供給性が得られない。これに対して、上記電位差を2000Vとし、現像ローラ5からトナー供給部材20に100μAの電流を流し、ベタ画像(100%印字)を10枚連続して印字して画像先端と画像後半側の濃度差を見ると、10枚とも問題となる程の大きな濃度差は無く、1枚目と10枚目の濃度も特に差異はなかった。
【0068】
しかし、上述のような現像ローラ5に対する放電を伴うトナー供給部材20を用いる現像装置4では、場合によっては縦スジ状(記録材Pの搬送方向のスジ)の濃度ムラや、本来印字しない領域にトナー7が付着するカブリと呼ばれる画像不良が発生することが分かった。
【0069】
斯かる事情に鑑みて、本発明者らは鋭意検討した結果、現像ローラ5への印加電流が0.04Vp[μA]である時の現像ローラ5の抵抗値をR1、印加電流が4Vp[μA]である時の現像ローラ5の抵抗値をR2としたときに、抵抗値R1、R2を、
R1/R2<15 ・・・(1)
の関係を満足するように設定することで、上記縦スジ状の濃度ムラを防止できることを見出した。
【0070】
又、現像ローラ5への印加電流が4Vp[μA]である時の、現像ローラ5の芯金(芯材、基層)の電位をV1、現像ローラ5の現像部Nでの表面電位をV2としたときに、V1、V2を、
0.8<V2/V1<1.2 ・・・(2)
の関係を満足するように設定することで、上記カブリを防止できることを見出した。以下、詳述する。
【0071】
上記抵抗値R1及びR2を計測するための装置の模式図を図8に示す。この計測装置は、アルミ等の良導電性の金属円柱(金属ドラム)25を具備しており、この金属ドラム25を、図中矢印方向に現像ローラ5の周速Vp[mm/s]に相当する速度で回転させる。ここでは、金属ドラム25の外径は30mmとし、回転周速Vpが50mm/sと100mm/sの場合について計測を行った。
【0072】
現像ローラ5は金属ドラム25に加圧手段26、27によって押圧され、金属ドラム25の回転に従動してほぼ同周速で回転する。本実施例では、片側500gfずつで計1kgf(≒9.8N)の力で当接させた。
【0073】
又、現像ローラ5の芯金にはバイアス電源Vo(TREK社製 高圧電源610C)が接続され、これにより、現像ローラ5は給電を受ける。金属ドラム25は抵抗30を介して接地されており、抵抗30の両端に発生する電圧を電圧計31(横河電機社製 ペンレコーダーLR8000)で計測する。抵抗30としては1〜100kΩのものを好適に用いることができ、ここでは100kΩとした。そして、表面電位センサ(TREK社製 表面電位測定器344)28を現像ローラ5と金属ドラム25との当接部の略反対側に設け、現像ローラ5の表面電位を計測する。
【0074】
この計測装置を用いて、既知の電圧Voと電圧計31で計測した電圧Vrから、現像ローラ5の抵抗値と、流れている電流値とを計算することができる。Voを調整して任意の電流における現像ローラ5の抵抗値を測定できる。
【0075】
ここで、現像ローラ5の抵抗値を計測するときの電流は、0.04Vp[μA]と4Vp[μA]の2点とするのが好ましい。
【0076】
つまり、上述のように、現像ローラ5上のトナーは、単位時間当たり0.04Vp[μC/s]の電荷量を持って通過するので、現像効率が100%の場合、0.04Vp[μA]がほぼ現像電流に近い値となる。よって、現像ローラ5に流れる電流が0.04Vp[μA]である時の現像ローラ5の抵抗値R1を計測することで、現像部Nからみた現像ローラ5の抵抗を知ることができる。
【0077】
又、本発明者らは、鋭意検討の結果、トナー供給部材20は現像ローラ5に対して放電し、その放電電流の0.1〜50%程度がトナーの帯電に使われることを見出した。この放電効率の代表値は1%と見ておけば良く、単位時間当たりの現像ローラ5上のトナーの電荷量が0.04Vp[μC/s]であるので、現像効率100%の場合(現像ローラ5上のトナーがほぼすべて消費される場合)でも、トナー供給部材20から現像ローラ5に4Vp[μA]流すと、現像ローラ5上のトナーをほぼ全て適度に帯電できる。よって、現像ローラ5に流れる電流が4Vp[μA]時の現像ローラ5の抵抗値R2を計測することで、トナー供給部材20からみた現像ローラ5の抵抗を知ることができる。
【0078】
そして、本発明者らは多くの実験研究を重ね、R1/R2は、現像ローラ5に流れる電流による抵抗変動を表す指数となり、この指数が大きいとトナー供給部材20から現像ローラ5への放電均一性が損なわれ、局所的な電流のリークによるトナーの供給ムラが発生し、スジ状(記録材Pの搬送方向のスジ)の画像不良(リークスジ)が発生することを見出した。
【0079】
又、同様に、現像ローラ5に流れる電流が4Vp[μA]である時の、現像ローラ5の芯金の電圧(図8中のVo)をV1、現像ローラ5の現像部Nでの表面電位(図8に示す計測装置における電位計28での計測値)をV2とするときに、V2/V1が小さい場合には、トナー供給部材20に印加される電圧によって現像部Nの電位が影響を受けて本来印字しない非画像部にカブリが発生し、V2/V1が大きい場合には、摩擦によって現像ローラ5の表面が帯電し、カブリ又は濃度薄が発生することが分かった。
【0080】
以下、本実施例に従う現像装置のいくつかの具体例、及び比較例を挙げて更に詳細に説明する。
【0081】
ここで、以下の各例において、トナー7としては平均粒径が7μmの非磁性一成分現像剤を用い、感光ドラム1の明部電位、暗部電位、現像電位は上記の通りとし、又印字中にトナー供給部材20から現像ローラ50には、いずれも約100μAの電流が流れるようトナー供給部材20への印加バイアスを調整したことは共通である。
【0082】
(具体例1)
現像ローラ5は、図9(a)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗EPDM層を設け、最外層(抵抗層)5cにイオン導電性のウレタンを10μmの厚みでコーティングして成る。中抵抗EPDM層5bは、カーボンが分散されており、導電形態は電子導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sとして、100%印字及び0%印字を行った。
【0083】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で5.10、100mm/sの時で5.50であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で0.97、100mm/sの時で0.93であった。
【0084】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字の場合にわずかに縦スジが発生していたが、許容範囲内であり、濃度に問題はなかった。又、0%印字でのカブリの発生も問題はなかった。
【0085】
(具体例2)
現像ローラ5は、図9(b)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗ゴム層を設けて成る。中抵抗ゴム層5bは、NBRとヒドリンゴムのブレンドで、イオン導電剤が分散されており、導電形態はイオン導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sとして、100%印字及び0%印字を行った。
【0086】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で1.12、100mm/sの時で1.19であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で1.01、100mm/sの時で1.00であった。
【0087】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字での画質、濃度に問題はなかった。又、0%印字でのカブリの発生も問題はなかった。
【0088】
(具体例3)
現像ローラ5は、図9(a)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗ゴム層を設け、最外層(抵抗層)5cにイオン導電性のウレタンを10μmの厚みでコーティングして成る。中抵抗ゴム層5bは、NBRとヒドリンゴムのブレンドで、イオン導電剤が分散されており、導電形態はイオン導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sとして、100%印字及び0%印字を行った。
【0089】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5周速Vpが50mm/sの時で0.99、100mm/sの時で1.18であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で0.99、100mm/sの時で1.00であった。
【0090】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字での画質、濃度に問題はなかった。又、0%印字でのカブリの発生も問題はなかった。
【0091】
(具体例4)
現像ローラ5は、図9(b)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗シリコーン層を設けて成る。中抵抗シリコーン層5bにはカーボンが分散されており、導電形態は電子導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sとして、100%印字及び0%印字を行った。
【0092】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で13.08、100mm/sの時で12.15であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で0.98、100mm/sの時で0.99であった。
【0093】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字の場合に具体例1より目立つ縦スジが発生していたが、許容範囲内であり、濃度に問題はなかった。又、0%印字でのカブリの発生も問題はなかった。
【0094】
(具体例5)
現像ローラ5は、図9(b)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗ゴム層を設けて成る。中抵抗ゴム層5bは、NBRとヒドリンゴムのブレンドで、イオン導電剤が分散されており、導電形態はイオン導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速を50mm/s及び100mm/sとして、100%印字及び0%印字を行った。
【0095】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で1.23、100mm/sの時で1.27であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で1.00、100mm/sの時で1.00であった。
【0096】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字での画質、濃度に問題はなかった。又、0%印字でのカブリの発生も問題はなかった。
【0097】
(具体例6)
現像ローラ5は、図9(b)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗ゴム層を設けて成る。中抵抗ゴム層5bには、ウレタンを用い、このゴムにはイオン導電剤が分散されており、導電形態はイオン導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sとして、100%印字及び0%印字を行った。
【0098】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で2.02、100mm/sの時で2.33であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で1.00、100mm/sの時で1.00であった。
【0099】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字での画質、濃度に問題はなかった。又、0%印字でのカブリの発生も問題はなかった。
【0100】
(比較例1)
現像ローラ5は、図9(a)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗シリコーンゴム層を設け、最外層(抵抗層)5cにカーボンが分散された電子導電のウレタンを10μmの厚みでコーティングして成る。中抵抗シリコーンゴム層5bにはカーボンが分散されており、導電形態は電子導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sとして、100%印字及び0%印字を行った。
【0101】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で38.25、100mm/sの時で15.42であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で0.67、100mm/sの時で0.74であった。
【0102】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字の場合に具体例5より明らかに目立つ縦スジが発生し、濃度ムラが顕著であった。画像濃度は濃く、0%印字で顕著なカブリが発生した。
【0103】
(比較例2)
現像ローラ5は、図9(a)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗ゴム層を設け、最外層(抵抗層)5cにカーボンが分散された電子導電のウレタンを10μmの厚みでコーティングして成る。中抵抗ゴム層5bは、NBRとヒドリンゴムのブレンドで、イオン導電剤が分散されており、導電形態はイオン導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sとして、100%印字及び0%印字を行った。
【0104】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で1.93、100mm/sの時で1.83であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で0.62、100mm/sの時で0.59であった。
【0105】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字の場合に縦スジの発生はなかったが、濃度が濃く、0%印字で顕著なカブリが発生した。
【0106】
(比較例3)
現像ローラ5は、図9(b)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗シリコーンゴム層を設け成る。中抵抗シリコーンゴム層5bには、カーボンが分散されており、導電形態は電子導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sで100%印字及び0%印字を行った。
【0107】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で15.10、100mm/sの時で16.79であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で0.83、100mm/sの時で0.84であった。
【0108】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字の場合に縦スジが発生し、最大濃度は問題なかったが、濃度ムラが顕著であった。0%印字でのカブリの発生は問題なかった。
【0109】
(比較例4)
現像ローラ5は、図9(a)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗シリコーンゴム層を設け、最外層(抵抗層)5cはカーボンが分散された電子導電のナイロンから成る30μm厚のチューブで被覆して成る。中抵抗シリコーンゴム層5bにはカーボンが分散されており、導電形態は電子導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sとし、100%印字及び0%印字を行った。
【0110】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で17.61、100mm/sの時で18.00であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で1.30、100mm/sの時で1.22であった。
【0111】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字の場合に縦スジが発生し、最大濃度は問題なかったが、濃度ムラが顕著であった。0%印字で顕著なカブリが発生した。
【0112】
(比較例5)
現像ローラ5は、図9(a)に示すように、直径8mmのSUS製の芯金5aの上に、弾性体層(抵抗層)5bとして厚み4mmの中抵抗ゴム層を設け、最外層(抵抗層)5cはカーボンが分散された電子導電のナイロンから成る30μm厚のチューブで被覆して成る。中抵抗ゴム層5bは、NBRとヒドリンゴムのブレンドであり、イオン導電剤が分散されており、導電形態はイオン導電である。この現像ローラ5を図2の現像装置4に用い、同現像装置4を図1の画像形成装置100に装着して、現像ローラ5の周速Vpを50mm/s及び100mm/sとして、100%印字及び0%印字を行った。
【0113】
上述の方法で計測したR1/R2は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で4.65、100mm/sの時4.73であった。又、V2/V1は、現像ローラ5の周速Vpが50mm/sの時で0.26、100mm/sの時で0.22であった。
【0114】
現像ローラ5の周速Vpが50mm/s、100mm/sのいずれの場合でも、100%印字の場合に縦スジの発生はなかったが、0%印字で顕著なカブリが発生した。
【0115】
【表1】
Figure 0003944090
【0116】
【表2】
Figure 0003944090
【0117】
表1及び表2に、上記具体例1〜6、比較例1〜5の結果をまとめた。表1はVp=50mm/sの場合、表2はVp=100mm/sの場合を示す。
【0118】
又、表1及び表2に基づいて、横軸に抵抗変動R1/R2をとり、縦軸を電位減衰率V2/V1として、Vp=50mm/sの場合及びVp=100mm/sの場合のリークスジの発生状況を同時にプロットしたグラフを図10に示す。図中の○はリークスジが問題なかった場合、△は若干スジの発生はあったものの許容範囲内であった場合、×はスジの発生が顕著であった場合を表す。
【0119】
図10から、リークスジの発生を軽減するためには、上記現像ローラ5の抵抗値R1、R2は、
R1/R2<15 ・・・(1)
の領域となるように設定することが好ましいことが分かる。又、更にリークスジの発生を軽減させるためには、上記現像ローラ5の抵抗値R1、R2は、
R1/R2<5 ・・・(3)
の領域となるように設定することがより好ましいことが分かる。
【0120】
表1、表2に示すように、上記各具体例において、Vp=50mm/sの場合とVp=100mm/sの場合とのR1/R2の変動は20%以下であり、V2/V1の変動は5%以下である。
【0121】
本発明者らの検討では、R1/R2は基本となる印加電流値によって変化するものの、その変動幅は小さく、安定した指数である。例えば、トナー7の帯電量が極端に低く、現像電流が0.04Vp[μA]の半分以下である場合や、放電効率が0.5%程度で使用してトナー供給部材20から流れる電流が8Vp[μA]以上である場合でも、耐リーク性能を表す指数として用いることは十分可能である。つまり、代表値として好適である現像ローラ5に流れる電流が0.04Vp[μA]の時と4Vp[μA]の時とで計測することに意味があるものの、実際の現像装置においては、現像電流自体が0.04Vpである場合に限定されるものではない。同様に、トナー供給部材20から流れる電流も、4Vpに限定されるものではなく、4Vp以下はもちろんであるがそれ以上の電流値であっても良い。
【0122】
上記式(1)、R1/R2<15、を達成し得る現像ローラ5の導電性弾性体としては、例えば、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン−ターポリマー)、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、SBR(スチレンブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴムや、RB(ブタジエン樹脂)、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンエラストマー)等のポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、アクリル系樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等の高分子材料に導電剤を分散したものを挙げることができる。
【0123】
導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、TiO2、SnO2、Sb25、ZnO等の金属酸化物、Cu、Ag等の金属、これらを粒子表面に被覆して導電化した粒子等の導電粒子が挙げられるが、R1/R2を小さくできる点で、特に、イオン導電系の導電機構を付与できるものが好適である。このような導電剤としては、例えば、LiClO4、KSCN、NaSCN、LiSCN、LiCF3SO3等のイオン性電解質が適している。又、ポリマー主鎖中或いは側鎖に、極性を有する分子又は原子団を導入したり、イオン対を形成する分子又は原子団を導入することによって導電化することも可能である。
【0124】
更に、上記式(3)、R1/R2<5、を達成するためには、上記に列挙したイオン導電性の導電剤を用いると共に、母材としては上記に挙げたものの中でも極性を有するものが特に好ましく、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水添NBR(H−NBR)、更にイソプレン等の第3成分を共重合したNBRや、カルボキシルキ等の官能基を導入した変性NBR、ブタジエン部位を内部架橋したNBR等のトリルゴム、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体等のアルキルエーテルポリマー、エピクロルヒドリンゴム(CO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム(ECO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム等のヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム等があげられる。これらのなかでも、極性ポリマー自身の電気抵抗が低い点で、CO、ECO等のヒドリンゴム、NBR、H−NBR等のトリルゴム、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体等のアルキルエーテル系ポリマーが好適に用いられる。
【0125】
ところで、R1/R2<15の場合であって、電流のリークが抑えられている場合でも、抵抗値R2が低すぎると、トナー供給部材20に放電開始電圧以上の電圧が印加されている際に、現像ローラ5上の局所的な低抵抗部をきっかけにして現像ローラ5の芯金5aとトナー供給部材20との間での電流のリークが発生し、横スジ状の濃度ムラが発生してしまうため、抵抗値R2は、1×105Ω以上であることが好ましい。
【0126】
例えば、上記具体例4の現像ローラ5について電子導電剤の配合量を増量し、Vp=100mm/sにおける抵抗値R2を8×104Ωとしたものを用いると、R1/R2が13であっても周方向の局所的な低抵抗部で電流のリークが発生し、横スジ状の画像不良が発生した。
【0127】
現像ローラ5の抵抗値の下限は、トナー供給部材20との間での電流のリークと関連があることから、比較的大電流が流れ、実際の使用状態に近いため上記抵抗値R1でなく、抵抗値R2を計測することが好ましい。
【0128】
又、抵抗値R1が1×108Ω以上である場合、放電開始電圧が上昇し、通常使用時にトナー供給部材20と現像ローラ5との電位差が6kV以上必要になることがある。このとき上記各具体例のように弾性体層(抵抗層)5bの肉厚が4mmの現像ローラ5を用いた場合、トナー供給部材20と、現像ローラ5の芯金5aの弾性層(抵抗層)5bが付いていない部分との間の空気層が絶縁破壊され、電流がリークすることがある。更に、現像ローラ5として、Vp=100mm/sのときに抵抗値R1が1.3×108Ωであるものを用いた場合、放電開始電圧は2000V程度で、6kVの電位差を設けたときに絶縁破壊による電流のリークが発生し、それ以上電圧を上げることができず、満足な供給性能を得ることができなかった。
【0129】
現像ローラ5の弾性体層5bの肉厚を10mm以上とすれば、10kV程度の電位差でも絶縁破壊は発生しなかったが、高温高湿環境(温度32℃,相対湿度80%)で沿面で絶縁破壊を起こし、それ以上電圧を上げることができず、満足な供給性能を得ることができなかった。又、現像ローラ5が大型化してしまうので、いずれにしろ好ましくない。
【0130】
現像ローラ5の抵抗値の上限は、抵抗値R2で計測すると大電流を流す必要があり、上記空間または沿面でのリークの危険を伴うため、比較的電流、つまり印加電圧の少ない抵抗値R1で計測する方が好ましい。
【0131】
このように、抵抗値R1が、
R1<108Ω
を満たすと共に、抵抗値R2が、
105Ω≦R2
を満たすことが好ましい。
【0132】
図11は、図10と同様に、横軸に抵抗変動R1/R2をとり、縦軸を電位減衰率V2/V1として、上記表1及び表2の結果を濃度ムラ、カブリの発生状況についてプロットしたグラフである。図中の○は濃度、カブリともに問題なかった場合、×はカブリの発生が顕著であった場合や濃度が濃すぎる場合を表す。
【0133】
図11より、電位V1、V2は、カブリの防止を可能とするためには、
0.8<V2/V1<1.2 ・・・(2)
となるように設定することが好ましい。
【0134】
斯かる条件を満足する現像ローラ5としては、芯金(芯材、基層)5aの上に単層の抵抗層として導電弾性体層5bを成形したものがまず挙げられる。単層であればトナー供給部材20と芯金5aとの間の抵抗値の方が、トナー供給部材20から現像部Nまでの抵抗値より低くなるため、トナー供給部材20から現像ローラ5に流れる電流が現像部Nの電位に影響を与えることが少なくなり、
V2/V1>0.8
の条件を達成し易い。又、単層の弾性体層5bの表面を紫外線照射、オゾン暴露、化学的処理によって表面処理し表面抵抗を上昇させるような処理を施すことが更に好ましい。
【0135】
現像ローラ5の抵抗層が複数層からなる場合は、トナー供給部材20の放電電流による現像部Nへの影響を軽減するために、4Vp[μA]の電流の印加時に表層(最外層)5cの体積抵抗値が内層である弾性体層5bの体積抵抗値と同等以上であることが好ましい。但し、表層5cの体積抵抗値が高すぎると、摩擦帯電により強く帯電され、
V2/V1<1.2
の条件を達成できなくなるため好ましくない。
【0136】
このことから、表層(最外層)5cを構成する材料は、抵抗値の印加電圧依存性が少ないイオン導電性の導電機構を有する材料であれば、使用可能な抵抗値が広がるためより好ましい。表層5cの材料としては、上記の弾性体層5bと同様の材料を用いることができる。
【0137】
本発明者らの鋭意検討の結果、トナー供給部材20の放電効率が最大でも50%程度であることから、トナー供給部材20から現像ローラ5へ流れる電流は少なくとも現像ローラ5上のトナー7の帯電量の倍は必要であることが見出された。このために、トナー供給部材20から現像ローラ5へ流れる電流は、0.08Vp[μA]以上であることが好ましい。又、放電効率が低い状態で使用した方が、環境変動、トナー量の変化等の外乱に対する安定性に優れている。このため、安定したトナー供給性能を得ることができる点で、この電流は0.8Vp[μA]以上であることがより好ましい。一方、この電流は、トナー供給部材20の昇温によるトナー融着を防止する点から、例えば、A4幅のトナー供給部材20で100mA以下、より好ましくは10mA以下であることが好ましい。
【0138】
以上、本実施例によれば、本発明に従うトナー供給部材20を用いることで、従来回転駆動が必要であった剥ぎ取り/供給ローラを省略することが可能となり、現像装置4の駆動トルクを軽減することができる。しかも、本実施例によれば、トナー供給部材20を用いた際に発生する可能性のあるスジ状の画像ムラ、カブリ等の問題を防止することができる。
【0139】
実施例2
次に、本発明を適用しうる画像形成装置の他の実施例について説明する。図12は、本実施例の画像形成装置200の概略断面を示す。本実施例の画像形成装置200は、プロセスカートリッジ着脱式とされていることを除いて、基本的な構成及び動作は、上記実施例のものと同様である。従って、同様の構成、作用を有する要素には同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
【0140】
図13は、本実施例の画像形成装置200に着脱可能なプロセスカートリッジ200Bの概略断面を示す。本実施例において、プロセスカートリッジ200Bは、クリーナ枠体51と、現像枠体52とが一体ユニットとなって装置本体200Aから着脱可能となっている。クリーナ枠体51は、廃トナー12を格納する廃トナー容器11を備え、又クリーニングブレード10、帯電ローラ2、感光ドラム1を支持する支持部材を兼ねている。現像枠体52は、トナー7が充填されている現像容器8を備え、又規制ブレード6、現像ローラ5、トナー供給部材20を支持する部材を兼ねており、現像装置4を構成する。本実施例のプロセスカートリッジ200Bが備える現像装置4(現像枠体52)は、上記実施例にて説明したものと同様である。そして、プロセスカートリッジ200Bは、装置本体200Aに設けられた装着ガイド、位置決め手段等の装着手段50を介して装置本体200Aに対して取り外し可能に装着される。
【0141】
クリーナ枠体51と現像枠体52とは、プロセスカートリッジ200B内で所定の相互配置関係をもって組み付けられ、感光ドラム1と現像ローラ5とが所定の圧力で当接される。プロセスカートリッジ200Bが装置本体200Aに装着された状態で、装置本体200Aに設けられた駆動手段(図示せず)と、感光ドラム1に駆動を伝達する感光ドラムギヤ(図示せず)とがかみ合い、感光ドラム1は駆動可能な状態となる。又、感光ドラムギアと、現像ローラ5に駆動を伝達する現像ローラギヤ(図示せず)とがかみ合い、感光ドラム1と現像ローラ5とは、所定の周速差で回転駆動を受ける。
【0142】
又、プロセスカートリッジ200Bが装置本体200Aに装着されると、トナー供給部材20、現像ローラ5への給電接点部として、プロセスカートリッジ200B側に設けられたカートリッジ側供給バイアス接点53a、カートリッジ側現像バイアス接点54aが、それぞれ装置本体200A側に設けられた装置本体側供給バイアス接点53b、装置本体側現像バイアス接点54bと電気的に接続される。これにより、これら接点部を介して、装置本体200Aに設けられた供給バイアス電源21、現像バイアス電源22から、プロセスカートリッジ200Bの現像装置4に設けられたトナー供給部材20、現像ローラ5に、それぞれ供給バイアス、現像バイアスを印加することができるようになる。
【0143】
このような、プロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体200Aに着脱可能とするプロセスカートリッジ方式を採用することで、例えばトナー7が消耗した場合や、感光ドラム1が寿命となった場合や、廃トナー容器11内の回収トナー12がいっぱいになった場合など、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができ、格段に操作性を向上させることができる。
【0144】
尚、本実施例では、プロセスカートリッジは、電子写真感光体と、電子写真感光体に作用するプロセス手段として、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段とを一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを装置本体に対して着脱可能としているが、プロセスカートリッジはこの形態に限定されるものではない。プロセスカートリッジは、電子写真感光体と、電子写真感光体に作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段、クリーニング手段のうち少なくとも1つを一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを装置本体に対して着脱可能としたものである。本発明は、少なくとも電子写真感光体と、現像剤を収容する現像容器、現像容器内の現像剤を被現像対象へと搬送する現像剤担持体及び現像剤供給部材を備える現像装置と、を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを装置本体に対して着脱可能としたものであれば、好適に適用できる。
【0145】
本実施例のプロセスカートリッジ200Bと、現像剤供給部材として剥ぎ取り/供給ローラ13を用いた従来現像装置(図14)を備えるプロセスカートリッジとで、駆動トルクを測定し、比較したところ、本実施例のプロセスカートリッジ200Bでは、剥ぎ取り/供給ローラ13を用いた従来のプロセスカートリッジに比べて3割程駆動トルクを軽減することができた。又、本実施例のプロセスカートリッジ200Bでは、同じ容積のトナーを収納するために必要な現像容器8としては、剥ぎ取り/供給ローラ13を備えた従来のプロセスカートリッジと比較して40cm3ほど削減することができた。
【0146】
このように、本実施例によれば、本発明に従うトナー供給部材20を用いることで、従来回転駆動が必要であった剥ぎ取り/供給ローラを省略することが可能となり、プロセスカートリッジ200Bの駆動トルクを軽減することができる。又、従来の剥ぎ取り/供給ローラに比べて現像剤供給部材が小型化されるためにプロセスカートリッジ200Bを小型化することが可能となる。このように、プロセスカートリッジ200Bの低トルク化、小型化が可能である。
【0147】
(他の実施例)
以上、芯材にタングステンワイヤを用いたトナー供給部材20について述べたが、トナー供給部材20の芯材はタングステンに限らず、導電性を有していればその材料は問わない。又、上述のように、トナー供給部材20の線径(外径)は、トナーとの摺擦に耐え得る機械的強度を有していれば良く、例えば金属であればある程度の張力でも破断しない10μm以上であることが好ましい。
【0148】
又、上記各実施例では、トナー供給部材20を1本有する現像装置4について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数本設けることも可能である。トナー供給部材20を複数本用いることにより、現像ローラ5へのトナーの供給能力が増え、高速稼動する現像装置4に対応することが可能となる。
【0149】
現像装置4が備える現像剤担持体(現像部材)は、上記各実施例における弾性ローラに限定されず、トナー供給部材20と対向する表層が絶縁層でなく、多少の導電性を有し、ローラの芯金に相当する良導電性の基層があれば、その形態は任意である。例えば、チューブ状のトナー担持体やベルト状のトナー担持体であっても構わない。又、金属円筒に硬質のフェノール樹脂等の表層を持つものでも構わない。
【0150】
又、上記各実施例では、画像形成装置は現像装置を1つ有するとして説明したが、画像形成装置が例えば複数の電子写真方式の画像形成部を有するなど、複数の現像装置或いはプロセスカートリッジを有する場合にも、本発明は等しく適用可能である。
【0151】
更に、本発明は、現像装置が単体で装置本体に対して着脱可能なカートリッジ(現像カートリッジ)とされている場合にも等しく適用可能である。この場合、現像カートリッジは、装置本体に設けられた装着手段を介して、装置本体に対して取り外し可能に装着される。現像カートリッジは、実質的に、上記実施例2にて説明したプロセスカートリッジ200Bからクリーニング枠体51を除いたものと同一と考えることができる。
【0152】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の現像装置によれば、駆動トルクを低減し、簡便な構成で装置の小型化が可能である。しかも、本発明の現像装置によれば、現像剤供給部材から現像剤担持体への局所的な電流のリークによる、現像剤担持体への現像剤の供給均一性の低下を防止し、スジ状の画像不良を防止することができ、又、現像剤供給部材から現像剤担持体に流れる電流が現像電位に影響することを防止し、所謂、カブリ等の画像不良を防止することができ、更に、現像剤供給部材の放電効率を加味した上で現像剤担持体上の現像剤を均一に帯電させることができ、現像剤担持体への安定した現像剤の供給性能を発揮することができる。又、本発明によれば、斯かる本発明の現像装置を備え、対応する作用効果を発揮し得るプロセスカートリッジ及び画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面図である。
【図2】本発明に係る現像装置の一実施例の概略断面図である。
【図3】現像ローラとトナー供給部材との間の電位差、及びそこに流れる電流との関係の一例を示すグラフ図である。
【図4】図3の結果を得た測定系を説明するための説明図である。
【図5】トナー供給部材の動作を説明するための断面模式図である。
【図6】トナー供給部材の動作を説明するための断面模式図である。
【図7】トナー供給部材の動作を説明するための断面模式図である。
【図8】現像ローラの特性を測定する測定装置を説明するための模式図である。
【図9】現像ローラの層構成を説明するための断面模式図である。
【図10】リークスジに対する抵抗変動(R1/R2)と電位減衰率(V2/V1)の影響を示すグラフ図である。
【図11】濃度ムラ、カブリに対する抵抗変動(R1/R2)と電位減衰率(V2/V1)の影響を示すグラフ図である。
【図12】本発明に係る画像形成装置の他の実施例の概略断面図である。
【図13】本発明に係るプロセスカートリッジの一実施例の概略断面図である。
【図14】従来の現像装置の一例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(電子写真感光体、像担持体)
2 帯電ローラ(帯電手段)
3 レーザ露光光学系(露光手段)
4 現像装置(現像手段)
5 現像ローラ(現像剤担持体)
6 規制ブレード(現像剤量規制部材)
7 トナー(現像剤)
8 現像容器
9 転写ローラ(転写手段)
10 クリーニングブレード(クリーニング手段)
11 廃トナー容器
20 トナー供給部材(現像剤供給部材)
21 供給バイアス電源(電圧印加手段)
22 現像バイアス電源(電圧印加手段)
100 画像形成装置
100A 画像形成装置本体
200 画像形成装置
200A 画像形成装置本体
200B プロセスカートリッジ
P 記録材

Claims (12)

  1. 現像剤を収容する現像容器と、現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に対向して配置され該現像剤担持体との間の電位差が放電開始電圧以上となる電圧が印加されて現像剤を前記現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、を有し、
    前記現像剤担持体は良導電性の基層上に少なくとも1層の抵抗層を設けて成り、該現像剤担持体の表面移動速度をVp[mm/sec]、印加電流が0.04Vp[μA]の時の該現像剤担持体の抵抗値をR1、印加電流が4Vp[μA]の時の該現像剤担持体の抵抗値をR2としたときに、前記Vp[mm/sec]の値が50mm/secと100mm/secとの両方の場合に、
    R1/R2<15
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  2. 前記R1は、
    R1<108Ω
    の関係を満たすと共に、前記R2は、
    105Ω≦R2
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1の現像装置。
  3. 前記現像剤担持体の前記基層への印加電流が4Vp[μA]の時の、前記現像剤担持体の前記基層の電位をV1、前記現像剤担持体の被現像対象に現像剤を供給する現像部での表面電位をV2としたときに、
    0.8<V2/V1<1.2
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2の現像装置。
  4. 前記現像剤供給部材には、前記現像材供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤の帯電極性と同極性で0.08Vp[μA]以上の電流が流れるように電圧が印加されることを特徴とする請求項1、2又は3の現像装置。
  5. 現像剤を収容する現像容器と、現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に対向して配置され該現像剤担持体との間の電位差が放電開始電圧以上となる電圧が印加されて現像剤を前記現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、を有し、
    前記現像剤担持体は良導電性の基層上に少なくとも1層の抵抗層を設けて成り、該現像剤担持体の表面移動速度をVp[mm/sec]、該現像剤担持体の前記基層への印加電流が4Vp[μA]の時の該現像剤担持体の該基層の電位をV1、該現像剤担持体の被現像対象に現像剤を供給する現像部での表面電位をV2としたときに、
    0.8<V2/V1<1.2
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  6. 現像剤を収容する現像容器と、現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に対向して配置され該現像剤担持体との間の電位差が放電開始電圧以上となる電圧が印加されて現像剤を前記現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、を有し、
    前記現像剤供給部材には、前記現像材供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤の帯電極性と同極性で0.08Vp[μA]以上の電流が流れるように電圧が印加されることを特徴とする現像装置。
  7. 前記現像剤供給部材は、導電性のワイヤ状部材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の現像装置。
  8. 前記現像容器内で前記現像剤供給部材は、少なくとも前記現像剤担持体の駆動時に、周囲が現像剤で満たされることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の現像装置。
  9. 静電潜像が形成される像担持体を有する画像形成装置に着脱可能であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置。
  10. 画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジであり、少なくとも静電潜像が形成される像担持体と、請求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置と、を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  11. 静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体上に形成される静電潜像を現像するための請求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置と、前記現像剤供給部材に、前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との間の電位差が放電開始電圧以上となる電圧を印加する電圧印加手段と、を有し、前記像担持体に形成した現像剤から成る画像を記録材に転写して記録画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記電圧印加手段は、前記現像材供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤の帯電極性と同極性で0.08Vp[μA]以上の電流が流れるように、前記現像剤供給部材に電圧を印加することを特徴とする請求項11の画像形成装置。
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