JP3941194B2 - キャリア用載置装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリーンルーム内の半導体ウェーハを処理する各種装置に、半導体ウェーハを収納したキャリアを位置決めして載置するキャリア用載置装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、クリーンルーム内における半導体デバイス製造システムにおいては、半導体ウェーハを複数枚収納したキャリアを、天井搬送車、軌道式搬送車或いはオペレータ自ら半導体プロセス処理装置、検査装置或いはストッカに搬送しながら処理する事が行われている。ここで、キャリアとは、ME(Mini Enviroment)ボックス、FOUP(Front Open Unified Pod )、カセット等の搬送用容器の総称である。
【0003】
このような半導体デバイス製造システムにおいて、キャリアに収納された半導体ウェーハの処理や保管のために、キャリアは半導体プロセス処理装置等の載置部に水平状態で位置決め載置される。このキャリアの位置決めは、載置部上に3角形状に位置固定された3つのピン部材に、キャリアの底に同じく3角形状に固定された3つのV溝付きピン凹部材を嵌合することにより行われ、キネマティックカップルと称されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、キャリアを載置部に移載する際に、各ピン部材と各ピン凹部材との衝突でキャリアに衝撃を与える恐れがある。この衝撃は、キャリア内の半導体ウェーハを振動させ、チッピング(欠損)やパーティクル(塵)等を発生させ、製品の歩留りを低下させるものである。このため、キャリアを移載する際には、載置部の各ピン部材の近傍で出来るだけゆっくり慎重に、各ピン部材と各ピン凹部材との嵌合を行って位置決めする必要があり、高速移載の妨げとなっていた。特に、天井搬送車、AGV、軌道搬送車などの自走式搬送車により、キャリアをゆっくり移載したのでは、これらの搬送性能である搬送量/単位時間を十分に活用できない。
【0005】
本発明は、移載の際にキャリアに作用する衝撃を吸収することで、被搬送物に損傷をなくし、もってキャリアの高速移載を実現できるキャリ用載置装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のキャリア用載置装置は、
請求項1では、被搬送物を収納する、位置決めのためのピン凹部材が形成されたキャリアが移載される載置部と、該キャリアが前記載置部に載置される際に前記ピン凹部材に嵌合させて前記キャリアの位置決めを施すための前記載置部に配置されたピン部材とを有してなるキャリア用載置装置であって、前記ピン部材と前記ピン凹部材とが嵌合する際に前記ピン部材が収納される前記載置部に形成された緩衝室と、前記ピン部材と前記ピン凹部材とが嵌合する際に前記ピン部材が前記緩衝室内へと移動する速度を減衰させる前記緩衝室内に配置された緩衝部材とをさらに有しているものである。
キャリアを載置部に移載する際に、緩衝室内へと移動する各ピン部材の速度を緩衝部材で減衰させてキャリアに作用する衝撃を吸収できるので、被搬送物に損傷を与えることなく、高速移載が可能となる。
【0007】
請求項2では、請求項1において、前記ピン部材が、前記緩衝室内を摺動するピストンを一体的に有しており、前記緩衝部材が、前記ピン部材が前記緩衝室内へと移動する方向に関して前記ピストンと前記緩衝室の内面との間の気体によるエアダンパであるものである。
【0008】
請求項3では、請求項2において、前記緩衝室内において前記ピストンに対して前記エアダンパとは反対側の空間と前記エアダンパ内の空間とを連通させる孔が前記ピストンに形成されているものである。
【0009】
請求項6では、前記緩衝部材は、前記各ピン部材を前記載置部から突出させるように付勢できる弾性機能を有してなるものである。
キャリアを載置部から搬送した後に、緩衝部材の弾性機能により各ピン部材を元の状態に復帰させることができる。
【0010】
請求項5では、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記緩衝室内には、前記ピン部材を前記載置部から突出させるように付勢するバネ部材を配置してなるものである。
キャリアを載置部から搬送した後に、バネ部材によって各ピン部材を元の状態に復帰させることができる。
【0011】
請求項4では、請求項1において、前記緩衝部材が、前記ピン部材が前記緩衝室内へと移動する方向に関して前記ピン部材と前記緩衝室内の内面との間に配置されたゲル状物質であるものである。
【0012】
請求項7では、請求項1のものに、前記キャリアは、半導体ウェーハを収納するものであり、前記載置部の上方に設けられた軌道を走行する天井搬送システムで把持されて、該載置部上に又はその逆に搬送されるものである。
天井搬送車により移載しても、キャリアを載置部に水平状態で載置しつつ作用する衝撃を緩衝機能で吸収して、半導体ウェーハに欠損やパーティクル等を生じさせずに高速移載ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態におけるキャリア用載置装置について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1において、キャリア用載置装置1は、例えば、半導体デバイス製造システムに用いられる半導体プロセス処理装置2に突設されたロードポート3(載置部)と、該ロードポート3に移載されるキャリア4を位置決め載置する位置決め機構5(位置決め手段)とを備えてなっている。
【0015】
キャリア4は、ME(Mini Enviroment)ボックス、FOUP(Front Open Unified Pod)、ウェーハカセット等の搬送用容器であって、例えば直径300mmの半導体デバイス用ウェーハW(以下、単に「半導体ウェーハW」という)を収納するものである。このキャリア4の一例として、図2に示すFOUPについて説明すると、FOUPは、前面が開口10となり、後面が湾曲となった側壁の上下面を囲ったボックス形状であって、多数枚の半導体ウェーハWを上下に積み重ね状態に差し込み可能とする棚を有するものである。FOUPの前面の開口10には、蓋11が自動開閉機構により開閉可能に取り付けられている。尚、半導体ウェーハWを収納するキャリア4としては、前面の開口10を蓋11で開閉しないFOUPの他に、MEボックス、オープンカセット等の種々のものが用いられる。
【0016】
位置決め機構5(位置決め手段)は、ロードポート3上に設けられた3つのピン部材30と、該各ピン部材30に嵌合自在としてキャリア4に設けられた3つのピン凹部材40とを有し、該各ピン部材30に衝撃を吸収する緩衝機能を持たせたものである。各ピン部材30は、先端球状のピン34を一定量hだけ突出するようにロードポート3に三角形状で配置されている。この各ピン部材30の配置は、図3に示すように、半導体プロセス処理装置2の扉2a側でロードポート3の中心線aに左右対称に2つのピン部材30を配置し、残りのピン部材30を中心線a上のロードポート3先端側に配置することで、各ピン部材30を三角形状に配置する。各ピン凹部材40は、図3に示すように、各ピン部材30に対峙して嵌合できるようにキャリア4の底4aに三角形状として配置されている。各ピン凹部材40は、図4に示すように、各ピン40の先端球状に嵌合される、例えばV溝40aを有しており、各V溝40aは各ピン部材30との嵌合によりキャリア4を移動不能とするように形成されている(図3参照)。
【0017】
これにより、例えば図2に示すFOUPをロードポート3に移載する際に、各ピン部材30と各ピン凹部材40とを嵌合すると、図3に示すように、FOUPは径及び周方向への移動が規制されて、前面の開口10が半導体プロセス処理装置2の扉2aに対峙する水平状態で位置決め載置でき、これらの部材30,40との嵌合でFOUPに作用する衝撃を各ピン部材30の緩衝機能により吸収できる。尚、ピン部材30とピン凹部材40の配置数は、3つで、この結合をキネマティックカップリングと呼んでいる。
【0018】
次に、図5〜図9において、ロードポート3に配置された各ピン部材30と、該各ピン部材30が持っている緩衝機能の具体的な構成を示しており、以下に説明する。尚、図5〜図9において、同一符号は同一部材を示しており、重複説明を省略する。
【0019】
図5のピン部材30は、ロードポート3内側に設けられたシリンダ31の緩衝室32内を摺動するピストン33と、該ピストン33に連設されてロードポート3外側に一定量hだけ突出される先端球状のピン34とで形成されている。ピン34はロードポート3内側に当接する鍔部35でその突出量hが規制されている。緩衝室32内はシリンダ31の突起36によって上下に区分されており、ピン34が貫通する上側(ロードポート3側)にバネ部材37を配置し、ピストン33が摺動する下側(シリンダ31の底31a側)に緩衝部材38を配置している。バネ部材37はピン34に外嵌されたコイルバネであって、該ピン34の鍔部35とシリンダ31の突起36との間に介装されてピン部材30をロードポート3側に付勢している。緩衝部材38はピストン33とシリンダ31の底31aとの間に形成されるエアダンパであって、該エアダンパのエア(気体)はピストン33の微小孔33aを通してシリンダ31の底31a側と突起36側に流出入自在にされている。又、必要に応じて、緩衝室32にエア抜きとしてエア抜き手段を連結する。
【0020】
この構成において、各ピン部材30は、図5(b)に示すように、キャリア 4の移載による各ピン凹部材40のV溝40aとの嵌合で、キャリア4を移動不能に位置決めすると共にバネ部材37のバネ力に抗して緩衝室32内に移動される。又各ピン部材30は、キャリア4の搬送による各ピン凹部材40との嵌合解除で、図5(a)に示すように、バネ部材37のバネ力によってロードポート3側に移動されて、ピン34が一定量hだけ突出する元の状態に復帰させられる。そして、各ピン部材30が緩衝室32内に移動されると、図5(b)に示すように、エアダンパ38のエアを微小孔33aから突起36側の徐々に流出させることで、その速度減衰が行われてキャリア4に作用する衝撃を吸収すると共に、該キャリア4をロードポート2に対して隙間tを隔てる位置に載置させる。
【0021】
図6のピン部材30は、図5の緩衝部材38のエアダンパに変えてゲル状物資で形成される緩衝機能を持っているものである。
この構成において、各ピン部材30は、図6(b)に示すように、キャリア4の移載による各ピン凹部材40のV溝40aとの嵌合で、キャリア4を移動不能に位置決めすると共にバネ部材37のバネ力に抗して緩衝室32内に移動される。又各ピン部材30は、各ピン凹部材40との嵌合解除で、図6(a)に示すように、バネ部材37のバネ力によってロードポート3側に移動されて元の状態に復帰させられる。そして、各ピン部材30が緩衝室32内に移動されると、図6(b)に示すように、緩衝用に作られたゲル状物質を押し潰すことで、その速度減衰が行われてキャリア4の衝撃を吸収しつつ隙間tを隔てる位置に載置させる。
【0022】
図7のピン部材30は、図5のバネ部材37を配置することなく、緩衝部材38を弾性材(スポンジ、ゴム、樹脂や金属等)で形成することで、緩衝機能とバネ機能とを合わせて持っているものである。
この構成において、各ピン部材30は、図7(b)に示すように、キャリア4の移載による各ピン凹部材40のV溝40aとの嵌合で、キャリア4を移動不能に位置決めすると共に緩衝部材38を弾性変形させつつ緩衝室32内に移動される。又、各ピン部材30は、各ピン凹部材40との嵌合解除で、図7(a)に示すように、緩衝部材38の弾性力によってロードポート3側に移動されて元の状態に復帰させられる。そして、各ピン部材30が緩衝室32内に移動されると、図7(b)に示すように、緩衝部材38の弾性変形によりその速度減衰が行われてキャリア4の衝撃を吸収しつつ隙間tを隔てる位置に載置させる。
【0023】
図8のピン部材30は、図5の緩衝部材38を配置することなく、バネ部材37外周を緩衝材37a(ゴム等)で被覆して一体化することで、緩衝機能とバネ機構とを合わせ持っているものである。
この構成において、各ピン部材30は、図8(b)に示すように、キャリア4の移載による各ピン凹部材40のV溝40aとの嵌合で、キャリア4を移動不能に位置決めすると共バネ部材37のバネ力に抗して緩衝室32内に移動される。又各ピン部材30は、キャリア4の搬送による各ピン凹部材40との嵌合解除で、図8(a)に示すように、バネ部材37のバネ力によってロードポート3側に移動されて元の状態に復帰させられる。そして、各ピン部材30が緩衝室32内に移動されると、図8(b)に示すように、バネ部材37を被覆する緩衝材37aが変形されることで、その速度減衰が行われてキャリア4の衝撃を吸収しつつ隙間tを隔てる位置に載置させる。
【0024】
図9のピン部材30は、緩衝部材38を介してロードポート3上に固定配置されている。緩衝部材38はピン部材30に一体に設けられており、ピン部材30とピン凹部材40との嵌合で圧縮されてキャリア4に作用する衝撃を吸収するものである。又、緩衝部材38は、キャリア4の搬送によるピン凹部材40の嵌合解除で、ピン部材30を元の状態に復帰させる機能をも兼ね備えている。したがって、緩衝部材38としては、衝撃を吸収する際にピン部材30を座屈させることなく、元の状態に復帰させることのできる弾性材(ゴム、樹脂等)を用いることが好ましい。
【0025】
このように、本発明のキャリア用載置装置1によれば、位置決め機構5の各ピン部材30と各ピン凹部材40との嵌合で、キャリア4をロードポート3に水平状態に位置決めし、且つ各ピン部材30が持っている緩衝機能により、各部材30,40の嵌合でキャリア4に作用する衝撃を吸収できる。この結果、キャリア4をロードポート3に移載する際、高速で移載しても、半導体ウェーハWを振動させることなく、欠損やパーティクル等の発生を防止できる。
【0026】
尚、本発明のキャリア用載置装置1では、半導体デバイス製造システムに用いられる半導体プロセス処理装置2に適用した場合について説明したが、これに限定されるものでなく、如何なる装置相互間でキャリア4を搬送して移載するものに適用しても良い。
【0027】
又、本発明のキャリア載置装置1では、各ピン部材30に緩衝機能を持たせたのもを説明したが、各ピン凹部材40を弾性材(ゴム、樹脂等)で形成することで緩衝機能を持たせるようにしても良い。
【0028】
次に、図1〜図9で説明したキャリア用載置装置が、半導体デバイス製造システムに適用された場合について図10により説明する。
【0029】
クリーンルーム100内に配置された半導体プロセス処理装置2やストッカ103等の間で、半導体ウェーハWを搬送する搬送システムとして、半導体ウェーハWが複数枚単位で収納されたキャリア4(FOUP)を吊下げ状態で搬送する天井搬送車104が用いられる。天井搬送車104は軌道105に沿って走行自在であり、軌道105、天井搬送車104等で天井搬送システムが構成される。
【0030】
天井搬送システムの軌道105は、クリーンルーム100内に並設された複数の半導体プロセス処理装置2やストッカ103のロードポート3の上方に配置されたループ状となっている。天井搬送車104は、走行部と、キャリア4を吊下げ状態で把持するハンド部107と、ハンド部107を昇降自在に吊下げるハンド吊下げ部材108とで構成されている。
【0031】
天井搬送システムにより、キャリア4に収納された半導体ウェーハWを搬送するためには、上記走行部を軌道105に走行させることで、ハンド部107を半導体プロセス処理装置2のロードポート3上に移動させる。続いて、図示しない位置調製機能によって、ハンド部107がロードポート3の真上に位置されるように微調整を行う。そして、ハンド吊下げ部材108を伸ばすことで、ハンド部107をロードポート3上にあるキャリア4を把持できる位置まで降ろし、ハンド部107の爪(図示しない)を開閉作動させることでキャリア4の上部把手部を掴み、ハンド吊下げ部材108を巻き上げことで半導体ウェーハWを収納したキャリア4を天井搬送車104に一体にする。
【0032】
ハンド部107が巻き上げられ固定された後に、上記走行台車部を軌道105に沿って走行させる事で、他の半導体プロセス処理装置2やストッカ103等のロードポート3上に搬送し、ハンド部107と、キャリア4の各ピン凹部材40が各ピン部材30のそれぞれに対峙するように位置調節を行った後に、ハンド吊下げ部材108を伸ばす事で他の半導体プロセス処理装置2やストッカ103のロードポート3上にキャリア4を移載する。この状態で、ハンド部107の爪を開作動する事で、キャリア4を各部材30,40の嵌合によりロードポート3上に水平状態で載置し、再びハンド吊下げ部材108を巻き上げる事で、次回の搬送に移行する。
【0033】
この様に、天井搬送システムにより、キャリア4を各半導体プロセス処理装置2やストッカ103のロードポート3に移載する際には、各ピン部材30と各ピン凹部材40との嵌合でキャリア4をロードポート3上に水平状態として位置決め載置できる。そして、移載の際にキャリア4に作用する衝撃は、エアダンパ、ゲル状物質やスポンジ(弾性材)等の緩衝部材で吸収されて、半導体ウェーハWに欠損、パーティクル等を発生させることなく、高速移載できる。この結果、天井搬送システムによる搬送性能(搬送量/単位時間)を有意義に発揮させて、半導体プロセス処理装置2やストッカ103間でのキャリア4(半導体ウェーハW)の搬送効率を向上させることが可能となる。
【0034】
尚、半導体デバイス製造システムにおいて、キャリア4を搬送するものとして天井搬送システムについて説明したが、これに限定されるものでなく、クリーンルーム100の床を自走するロボットアームを有する軌道式搬送車、AGV等により、半導体プロセス処理装置2やストッカ103のロードポート3にキャリア4を移載するものに適用しても良い。この場合にも、キャリア4の半導体ウェーハWにパーティクルを発生させることなく、高速移載でき、軌道式搬送車やAGVの搬送性能を有意義に活用できる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のキャリア用載置装置によれば、位置決め手段の各ピン部材と各ピン凹部材との嵌合でキャリアを載置部に水平状態に位置決めし、且つ各ピン部材又は各ピン凹部材が有する緩衝機能により、移載時にキャリアに作用する衝撃を吸収できる。この結果、キャリアを載置部に移載する際に、被搬送物に損傷を与える事なく、高速移載を実現できる。
【0036】
又、各ピン部材の緩衝機能としては、各ピン部材と各ピン凹部材との嵌合で、載置部内に移動される各ピン部材を緩衝室内の緩衝部材により減衰させる形態と、載置部側に移動させる各ピン部材を緩衝部材で減少する形態とがある。各ピン部材の移動と緩衝部材とからなる簡単な構造で、移載されるキャリアに作用する衝撃を十分に吸収できる。
【0037】
更に、緩衝部材に弾性機能を持たせると、キャリアを載置部から搬送した後に、各ピン部材を元の状態に復帰させる部材を別途配置する必要がなく、連続した高速移載を実現できる。
【0038】
又、緩衝室内にバネ部材を配置すると、キャリアを載置部から搬送した後に、各ピン部材を元の位置に復帰でき、連続した高速移載を実現できる。
【0039】
又、必要に応じて、緩衝室にエア抜き手段を設けると、緩衝室内からエアと共に被搬送物に影響を与える塵等を排出でき、緩衝室内から載置部を通して塵等が外部に流出することを防止できる。半導体デバイス製造のクリンルームでは、緩衝室内からクリーンルーム内に塵等の漏洩を防止でき、半導体ウェーハ等に影響を与えない。
【0040】
更に、キャリアに半導体ウェーハを収納し、該キャリアを天井搬送システムで搬送する形態とすると、移載の際にキャリアに作用する衝撃は、緩衝部材で吸収されて、半導体ウェーハに欠損、パーティクル等を発生させることなく、高速移載できる。この結果、天井搬送システムによる搬送性能(搬送量/単位時間)を有意義に発揮させて、半導体プロセス処理装置やストッカ間でのキャリア(半導体ウェーハ)の搬送効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャリア用載置装置を、半導体プロセス処理装置に適用した斜視図である。
【図2】キャリアの一例であるFOUPを示す斜視図である。
【図3】ロードポートとキャリアに設けられる位置決め機構の配置、構成を示す上面図である。
【図4】位置決め機構のピン部材とピン凹部材との嵌合状態を示す拡大図である。
【図5】位置決め機構のピン部材と、ピン部材が持っている緩衝機能を示す拡大図である。
【図6】位置決め機構の第1変形例におけるピン部材と、ピン部材が持っている緩衝機能を示す拡大図である。
【図7】位置決め機構の第2変形例におけるピン部材と、ピン部材が持っている緩衝機能を示す拡大図である。
【図8】位置決め機構の第3変形例におけるピン部材と、ピン部材が持っている緩衝機能を示す拡大図である。
【図9】位置決め機構の第4形例におけるピン部材と、ピン部材が持っている緩衝機能を示す拡大図である。
【図10】本発明のキャリア用載置装置が適用された半導体デバイス製造システムの斜視図である。
【符号の説明】
1 キャリア用載置装置
2 半導体プロセス処理装置(対象装置)
3 ロードポート(載置部)
4 キャリア
5 位置決め機構(位置決め手段)
30 ピン部材
32 緩衝室
37 バネ部材
38 緩衝部材(緩衝機能)
40 ピン凹部材
W 半導体ウェーハ
Claims (7)
- 被搬送物を収納する、位置決めのためのピン凹部材が形成されたキャリアが移載される載置部と、該キャリアが前記載置部に載置される際に前記ピン凹部材に嵌合させて前記キャリアの位置決めを施すための前記載置部に配置されたピン部材とを有してなるキャリア用載置装置であって、
前記ピン部材と前記ピン凹部材とが嵌合する際に前記ピン部材が収納される前記載置部に形成された緩衝室と、
前記ピン部材と前記ピン凹部材とが嵌合する際に前記ピン部材が前記緩衝室内へと移動する速度を減衰させる前記緩衝室内に配置された緩衝部材とをさらに有していることを特徴とするキャリア用載置装置。 - 前記ピン部材が、前記緩衝室内を摺動するピストンを一体的に有しており、
前記緩衝部材が、前記ピン部材が前記緩衝室内へと移動する方向に関して前記ピストンと前記緩衝室の内面との間の気体によるエアダンパであることを特徴とする請求項1に記載のキャリア用載置装置。 - 前記緩衝室内において前記ピストンに対して前記エアダンパとは反対側の空間と前記エアダンパ内の空間とを連通させる孔が前記ピストンに形成されていることを特徴とする請求項2に記載のキャリア用載置装置。
- 前記緩衝部材が、前記ピン部材が前記緩衝室内へと移動する方向に関して前記ピン部材と前記緩衝室内の内面との間に配置されたゲル状物質であることを特徴とする請求項1に記載のキャリア用載置装置。
- 前記緩衝室内には、前記ピン部材を前記載置部から突出させるように付勢するバネ部材を配置してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャリア用載置装置。
- 前記緩衝部材は、前記各ピン部材を前記載置部から突出させるように付勢できる弾性機能を有してなることを特徴とする請求項1に記載のキャリア用載置装置。
- 前記キャリアは、半導体ウェーハを収納するものであり、前記載置部の上方に設けられた軌道を走行する天井搬送システムで把持されて、該載置部上に又はその逆に搬送されることを特徴とする請求項1に記載のキャリア用載置装置。
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JPH11163085A (ja) | 1999-06-18 |
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