JP3940452B2 - 含窒素ヘテロ芳香族環誘導体及びこれを有効成分とする除草剤 - Google Patents

含窒素ヘテロ芳香族環誘導体及びこれを有効成分とする除草剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含窒素ヘテロ芳香族環誘導体及びこれを有効成分として含有する除草剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ジャーナル・オブ・へテロサイクリック・ケミストリー(J.Heterocycl.Chem.)第21巻,第1313頁〜第1319頁(1984年)には転移反応生成物として1−フェニルイミノ−1−フェニルメチルピリジン類が、シンセシス(Synthesis)第345頁〜第346頁(1979年)には縮合反応生成物として2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン類が記載されている。また、ヨーロッパ特許公開626373号には医薬品キナゾリノン誘導体の製造中間体としてアミノピリジン誘導体の記載があるが、本発明の化合物については全く知られていない。さらに本発明の化合物を有効成分とする除草剤についても知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、特に有用作物と雑草に同時に施用しても、作物に対して害を与えずに雑草のみを枯殺する選択作用を有する除草剤が強く要望されている。また、環境中に薬剤が過剰に残留することを防止するために、低薬量で完全な効果が得られる薬剤の開発が望まれている。本発明は、これらの要望を満たした新規な除草剤を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような状況に鑑み、種々検討した結果、新規な含窒素ヘテロ芳香族環誘導体が上述のような欠点の少ない優れた除草作用を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は一般式[I]
【0005】
【化6】
{式中、Aは次式
【0006】
【化7】
[式中、Aはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、基−WR(但し、Wは酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは基−R、基−COR又は基−S(O)を表し、Rは水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、ベンジル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキル基を表し、mは1又は2の整数を表す。)、基−COR(但し、Rは基−R、基−WRを表し、Rは前記と同じ意味を表す。基−NRを表し、R及びRはそれぞれ互いに独立又は同時に基−R、基−COR又は基−S(O)を表し、R、mは前記と同じ意味を表す。)、基−S(O)(但し、R、mは前記と同じ意味を表す。)又は基−NR(但し、R及びRは前記と同じ意味を表す。)を表し、Aは水素原子又はAを表すか、あるいはAとAが隣り合い、結合している2個の環原子と共に、置換されていてもよい5員もしくは6員の環を形成する。)を表す。]を表し、Bは置換されていてもよいベンゼン環又は置換されていてもよいピリジン環を表し、Qは次式
【0007】
【化8】
(式中、Xは同一又は相異なる水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基もしくはアルキルチオカルボニル基を表し、nは0から4の整数を表し、Yは酸素原子、硫黄原子又は基−N(R)−を表し、Rは水素原子又はアルキル基を表す。)を表し、Zは窒素原子又は基−CH−を表す。}で示される含窒素ヘテロ芳香族環誘導体及びこれを有効成分として含有する除草剤を提供するものである。
【0008】
尚、本明細書において、Aにおいて「AとAが隣り合い結合している2個の環原子と共に、置換されていてもよい5員もしくは6員の環を形成する。」とは、Aが、置換されていてもよいナフタレン環、置換されていてもよいベンゾフラン環、置換されていてもよいベンゾチオフェン環、置換されていてもよいインドール環、置換されていてもよいベンゾオキサゾール環、置換されていてもよいベンゾチアゾール環、置換されていてもよいインダゾール環、置換されていてもよい1,3−ベンゾジオキソール環又は置換されていてもよいキノリン環を表す。
【0010】
置換されていてもよいとは以下の置換基が一個以上結合していてもよいことを示す。ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、エチレンオキシド基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、ジアルキルアミノアルコキシ基、ジアルケニルアミノアルコキシ基、アルキル(シクロアルキル)アミノアルコキシ基、ピペリジルアルコキシ基、アルキル(フェニル)アミノアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、フェニルオキシ基、ピリジルオキシ基、ベンジルオキシ基、ピリジルメチルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、ハロアルキルチオ基、ハロアルキルスルホニル基、ベンジルスルホニル基、ジアルキルアミノスルホニル基、アルキル(フェニル)アミノスルホニル基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、ジアルケニルアミノ基、アルキル(シクロアルキル)アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニルアルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アルキルカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、(アルキルチオ)カルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、シクロアルキルアミノカルボニル基、アルケニルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、ピリジル基。
【0011】
アルキル基とは、炭素数が1〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソアミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3,3−ジメチルブチル基等を挙げることができる。
【0012】
アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、アシル基及びアルキルスルホニル基とは、それぞれアルキル部分が上記の意味を示すアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルオキシカルボニル基、(アルキルチオ)カルボニル基、アルキルカルボニル基及びアルキルスルホニル基である。
【0013】
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
【0014】
ハロアルキル基とは、同一又は相異なるハロゲン原子が一個以上結合した、炭素数が1〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示し、例えばクロロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロエチル基等挙げることができる。アリール基とは、フェニル基又はナフチル基を示す。
【0015】
シクロアルキル基とは、炭素数が3〜7のシクロアルキル基を示し、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
【0016】
アルケニル基とは、炭素数が2〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルケニル基を示し、例えばビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等を挙げることができる。
【0017】
アルキニル基とは、炭素数が2〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルキニル基を示し、例えばエチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、3,3−ジメチル−1−ブチニル基、4−メチル−1−ペニチニル基、3−メチル−1−ペンチニル基等を挙げることができる。
【0018】
一般式[I]で示される本発明化合物は、分子内に二重結合を有しており、これらの化合物にはE体及びZ体が存在する。これらは適切な方法で分割することができる。本発明はこれら個々のE体、Z体及びそれらの混合物を包含する。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明化合物の具体例を表1〜表10に記載する。しかしながら、本発明化合物はこれらの化合物に限定されるものではない。なお、化合物番号は以後の記載において参照される。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
表中、化合物92及び化合物93はそれぞれE体及びZ体である。
【0031】
本発明化合物は、例えば以下に示す製造法に従って製造することができる。しかし、その製造法はこれらの方法に限定されるものではない。
<製造法1>
【0032】
【化9】
(式中、Lは臭素原子又は水素原子を表し、A、B及びQは前記と同じ意味を表す。)
【0033】
一般式[IV]で表されるアルコール化合物は、例えば一般式[III]で表される含窒素ヘテロ芳香族化合物をノルマルブチルリチウム又はリチウムジイソプロピルアミド(LDA)等と反応させリチウム塩を得た後、一般式[II]で表されるアルデヒドと縮合させることにより製造することができる。
【0034】
上記反応は通常、溶媒中で行なわれる。使用できる溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であればよく、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類を用いることができる。
【0035】
反応温度は、−78℃から30℃の範囲、好ましくは−78℃〜0℃の範囲において行われる。反応時間は1〜12時間が好ましい。
【0036】
続いて、一般式[V]で表されるケトン化合物は、例えば一般式[IV]で表されるアルコール化合物を酸化剤と反応させることにより製造することができる。
【0037】
酸化剤としては二酸化マンガン、ジョーンズ試薬等の酸化剤が挙げられる。
【0038】
上記反応は通常、溶媒中で行なわれる。使用できる溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であればよく、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、キノリン、ピリジン等の芳香族含窒素化合物、ジエチルアニリン、ジメチルアニリン等のアニリン誘導体を用いることができる。
【0039】
反応温度は、25℃から150℃の範囲、好ましくは100℃〜110℃の範囲において行われる。反応時間は1〜6時間が好ましい。
【0040】
更に、一般式[I’]で表される含窒素ヘテロ芳香族誘導体は、例えば一般式[V]で表されるケトン化合物と一般式[VI]で表されるアミノ化合物をルイス酸存在下に脱水縮合反応させることにより製造することができる。
【0041】
ルイス酸としては塩化亜鉛、四塩化チタン等が挙げられる。
【0042】
上記反応は溶媒中又は無溶媒で行なわれる。使用できる溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であればよく、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄化合物を用いることができる。
【0043】
反応温度は、25℃から200℃の範囲、好ましくは100℃〜180℃の範囲において行われる。反応時間は1〜72時間が好ましい。
【0044】
更に、一般式[I”]で表される含窒素ヘテロ芳香族誘導体は、例えば一般式[V]で表されるケトン化合物と一般式[VII]で表されるホスホン酸化合物を塩基存在下にウイッティヒ反応を行うことにより製造することができる。
【0045】
塩基としては水素化ナトリウム等が挙げられる。
【0046】
上記反応は通常、溶媒中で行なわれる。使用できる溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であればよく、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエチレングリコール等のエーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄化合物、キノリン、ピリジン等の芳香族含窒素化合物、ジエチルアニリン、ジメチルアニリン等のアニリン誘導体を用いることができる。
【0047】
反応温度は、0℃から150℃の範囲、好ましくは80℃〜100℃の範囲において行われる。反応時間は1〜6時間が好ましい。
【0048】
【実施例】
次に本発明化合物の製造法、製剤法及び用途を具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。まず本発明化合物の具体的製造例を記載する。
【0049】
<実施例1>
3−[1−(2−メチルフェニルイミノ)−1−(2−トリフルオロメチルフェニル)メチル]ピリジン(化合物番号2)の製造
3−(2−トリフルオロメチルベンゾイル)ピリジン4g(0.016モル)、2−メチルアニリン17.1g(0.16モル)及び塩化亜鉛2.17g(0.016モル)を混合し、窒素雰囲気下200℃で6時間撹拌した。室温に戻した後、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層は水洗を繰り返した後、分取し、乾燥、濃縮した。残渣油状物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:4)にて精製し、目的物2.02g(収率37%、融点151〜153℃)を黄色結晶として得た。
【0050】
<実施例2>
2−[1−(2−ブロモフェニルイミノ)−1−(ピリジン−3−イル)メチル]−3−トリフルオロメチルピリジン(化合物番号146)の製造
2−ニコチノイル−3−トリフルオロメチルピリジン1.13g(0.0045モル)及び2−ブロモアニリン1.54g(0.0089モル)をトルエン30mlに加え、室温にて撹拌下、これに四塩化チタンの1モル濃度トルエン溶液22ml(四塩化チタン:0.022モル)を徐々に加えた。その後、終夜撹拌した。次いで、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層は水洗を繰り返した後、分取し、乾燥、濃縮した。残渣油状物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、目的物1.34g(収率73%、融点155〜156℃)を黄色結晶として得た。
【0051】
本製造法に用いられる原料中間体の製造例を参考例として以下に示す。
<参考例1>
3−[1−ヒドロキシ−1−(2−トリフルオロメチルフェニル)メチル]ピリジン(中間体番号1)の製造
300mlの乾燥エチルエーテルに3−ブロモピリジン24.7g(0.156モル)を加え、−78℃に冷却した。同温度で撹拌下、これにノルマルブチルリチウムの1.64モル濃度ヘキサン溶液100ml(リチウム換算:0.164モル)を徐々に1時間30分で滴下した。そのまま約1時間、同温度で撹拌した後、これに2−トリフルオロメチルベンズアルデヒド27.2g(0.156モル)のエーテル溶液100mlを徐々に2時間で滴下した。滴下終了後、反応混液を徐々に室温に戻し、そのまま終夜撹拌した。次いで、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層は水洗を繰り返した後、分取し、乾燥、濃縮した。残渣結晶物をイソプロピルエーテルにて洗浄精製し、目的物24.3g(収率61%、融点106〜107℃)を白色結晶として得た。
【0052】
<参考例2>
3−(2−トリフルオロメチルベンゾイル)ピリジン(中間体番号2)の製造
3−[1−ヒドロキシ−1−(2−トリフルオロメチルフェニル)メチル]ピリジン24.3g(0.096モル)と活性二酸化マンガン33.3g(0.383モル)をトルエン300mlに加え、約5時間、加熱還流下、撹拌した。その後、反応混液を濾別し、濾液の水洗を繰り返した後、分取し、乾燥、濃縮した。残渣油状物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し目的物18.21g(収率75.6%、n20=1.5359)を無色透明液体として得た。
【0053】
参考例1又は参考例2と同様にして得られた製造中間体をまとめて表11に例示する。
【0054】
【表11】
【0055】
本発明の除草剤は、一般式[I]で示される含窒素ヘテロ芳香族環誘導体を有効成分としてなる。
【0056】
本発明化合物を除草剤として使用するには本発明化合物それ自体で用いてもよいが、製剤化に一般的に用いられる担体、界面活性剤、分散剤または補助剤等を配合して、粉剤、水和剤、乳剤、微粒剤または粒剤等に製剤して使用することもできる。
【0057】
製剤化に際して用いられる担体としては、例えばタルク、ベントナイト、クレー、カオリン、珪藻土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、炭酸カルシウム、消石灰、珪砂、硫安、尿素等の固体担体、イソプロピルアルコール、キシレン、シクロヘキサン、メチルナフタレン等の液体担体等があげられる。
【0058】
界面活性剤及び分散剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸金属塩、ジナフチルメタンジスルホン酸金属塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリオキシエチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノアルキレート等があげられる。補助剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アラビアゴム等があげられる。使用に際しては適当な濃度に希釈して散布するかまたは直接施用する。
【0059】
本発明の除草剤は水面施用、土壌施用または茎葉散布等により使用することができる。有効成分の配合割合については必要に応じて適宜選ばれるが、粒剤とする場合は0.05〜30%(重量)、好ましくは0.1〜10%(重量)の範囲から適宜選ぶのがよい。また、乳剤及び水和剤とする場合は0.5〜50%(重量)、好ましくは1〜30%(重量)の範囲から適宜選ぶのがよい。
【0060】
本発明の除草剤の施用量は使用される化合物の種類、対象雑草、発生傾向、環境条件ならびに使用する剤型等によってかわるが、粒剤のようにそのまま使用する場合は、有効成分として10アール当り0.1g〜1kg、好ましくは1g〜300gの範囲から適宜選ぶのがよい。また、乳剤及び水和剤とする場合のように液状で使用する場合は、0.1〜50,000ppm、好ましくは10〜10,000ppmの範囲から適宜選ぶのがよい。
【0061】
また、本発明の化合物は必要に応じて殺虫剤、殺菌剤、他の除草剤、植物生長調節剤、肥料等と混用してもよい。
【0062】
次に代表的な製剤例をあげて製剤方法を具体的に説明する。化合物、添加剤の種類及び配合比率は、これのみに限定されることなく広い範囲で変更可能である。以下の説明において「部」は重量部を意味する。
【0063】
〈製剤例1〉 水和剤
化合物(6)の10部にポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルの0.5部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩の0.5部、珪藻土の20部、クレーの69部を混合粉砕し、水和剤を得る。
【0064】
〈製剤例2〉 水和剤
化合物(38)の10部にポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルの0.5部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩の0.5部、珪藻土の20部、ホワイトカーボンの5部、クレーの64部を混合粉砕し、水和剤を得る。
【0065】
〈製剤例3〉 水和剤
化合物(85)の10部にポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルの0.5部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩の0.5部、珪藻土の20部、ホワイトカーボンの5部、炭酸カルシウムの64部を混合粉砕し、水和剤を得る。
【0066】
〈製剤例4〉 乳剤
化合物(5)の30部にキシレンとイソホロンの等量混合物60部、界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレンアルキルアリールポリマー及びアルキルアリールスルホネートの混合物の10部を加え、これらをよくかきまぜることによって乳剤を得る。
【0067】
〈製剤例5〉 粒剤
化合物(51)の10部、タルクとベントナイトを1:3の割合混合した増量剤の80部、ホワイトカーボンの5部、界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレンアルキルアリールポリマー及びアルキルアリールスルホネートの混合物の5部に水10部を加え、よく練ってペースト状としたものを直径0.7mmのふるい穴から押し出して乾燥した後に0.5〜1mmの長さに切断し、粒剤を得る。
【0068】
次に試験例をあげて本発明化合物の奏する効果を説明する。
〈試験例1〉 水田湛水処理による除草効果試験
100cmのプラスチックポットに水田土壌を充填し、代掻後、タイヌビエ(Eo)、コナギ(Mo)及びホタルイ(Sc)の各種子を播種し、水深3cmに湛水した。翌日、製剤例1に準じて調製した水和剤を水で希釈し、水面に滴下処理した。施用量は、有効成分を10アール当り100gとした。その後、温室内で育成し、処理後21日目に表12の基準に従って除草効果を調査した。結果を表13〜15に示す。
【0069】
【表12】
【0070】
【表13】
【0071】
【表14】
【0072】
【表15】
【0073】
〈試験例2〉 畑地土壌処理による除草効果試験
120cmプラスチックポットに砂を充填し、食用ヒエ(Ec)、メヒシバ(Di)、コゴメガヤツリ(Ci)の各種子を播種して覆土した。製剤例1に準じて調製した水和剤を水で希釈し、10アール当り有効成分が100gになる様に、10アール当り100lを小型噴霧器で土壌表面に均一に散布した。その後、温室内で育成し、処理21日目に表12の基準に従って、除草効果を調査した。結果を表16、表17に示す。
【0074】
【表16】
【0075】
【表17】
【0076】
〈試験例3〉 畑地茎葉処理による除草効果試験
120cmプラスチックポットに砂を充填し、食用ヒエ(Ec)、メヒシバ(Di)、コゴメガヤツリ(Ci)の各種子を播種し、温室内で2週間育成後、製剤例1に準じて調製した水和剤を水に希釈し、10アール当り有効成分が100gになる様に、10アール当り100lを小型噴霧器で植物体の上方から全体に茎葉散布処理した。その後、温室内で育成し、処理14日目に表12の基準に従って、除草効果を調査した。結果を表18に示す。
【0077】
【表18】
【0078】
<試験例4〉 水田湛水処理による作物選択性試験
100cmのプラスチックポットに水田土壌を充填し、代掻後、タイヌビエ(Eo)およびコナギ(Mo)の各種子を0.5cmの深さに播種し、さらに2葉期の水稲(Or)を移植深度2cmで2本移植し、水深3cmに湛水した。翌日、製剤例1に準じて調製した水和剤の所定有効成分量(gai/10a)を水で希釈し、水面に滴下処理した。その後、温室内で育成し、処理後28日目に表12の基準に従って除草効果を調査した。結果を表19、20に示す。
【0079】
【表19】
【0080】
【表20】
【0081】
〈試験例5〉 畑地土壌処理による作物選択性試験
600cmプラスチックポットに砂を充填し、イネ(Or)、コムギ(Tr)、トウモロコシ(Ze)、ダイズ(Gl)、ビート(Be)、食用ビエ(Ec)、メヒシバ(Di)、エノコログサ(Se)、ジョンソングラス(So)の各種子を播種して覆土した。翌日、製剤例1に準じて調製した水和剤の所定有効成分量(gai/10a)を水で希釈し、10アール当り散布水量100lで小型噴霧器を用いて土壌表面に均一に散布した。その後、温室内で育成し、処理後21日目に表12の基準に従って除草効果を調査した。試験結果を表21に示す。尚、−は未実施を示す。
【0082】
【表21】
【0083】
【発明の効果】
一般式[I]で表される本発明の化合物は、水田に発生するタイヌビエ、タマガヤツリ、コナギ、アゼナ等の一年生雑草及びホタルイ、ヘラオモダカ等の多年生雑草を低薬量で防除することができる。同時にイネに対して高い安全性を有するものである。また畑地において問題となる種々の雑草、例えばヒエ、メヒシバ、エノコログサ、スズメノカタビラ、ジョンソングラス、ノスズメノテッポウ等のイネ科雑草をはじめ、ヒメクグ、カヤツリグサ、コゴメガヤツリ等のカヤツリグサ科雑草に対し、土壌処理および茎葉処理で優れた除草活性を示し、長い期間にわたって雑草の発生を抑制することができる。そして作物に対する安全性も高く、中でもイネ、コムギ、オオムギ、トウモロコシ、グレインソルガム、ダイズ、ワタおよびビート等に対して高い安全性を示す。

Claims (3)

  1. 一般式[I]
    {式中、Aは次式
    [式中、Aはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、基−WR(但し、Wは酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは基−R、基−COR又は基−S(O)を表し、Rは水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、ベンジル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキル基を表し、mは1又は2の整数を表す。)、基−COR(但し、Rは基−R、基−WRを表し、Rは前記と同じ意味を表す。基−NRを表し、R及びRはそれぞれ互いに独立又は同時に基−R、基−COR又は基−S(O)を表し、R、mは前記と同じ意味を表す。)、基−S(O)(但し、R、mは前記と同じ意味を表す。)又は基−NR(但し、R及びRは前記と同じ意味を表す。)を表し、Aは水素原子又はAを表すか、あるいはAとAが隣り合い、結合している2個の環原子と共に、置換されていてもよい5員もしくは6員の環を形成する。)を表す。]を表し、Bは置換されていてもよいベンゼン環又は置換されていてもよいピリジン環を表し、Qは次式
    (式中、Xは同一又は相異なる水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基もしくはアルキルチオカルボニル基を表し、nは0から4の整数を表し、Yは酸素原子、硫黄原子又は基−N(R)−を表し、Rは水素原子又はアルキル基を表す。)を表し、Zは窒素原子又は基−CH−を表す。}で示される含窒素ヘテロ芳香族環誘導体。
  2. 一般式[I]で、Aが次式
    [式中、Aはトリフルオロメチル基又は基−S(O)(但し、R及びmはそれぞれ前記と同じ意味を表す。)を表す。]を表し、Bは同一又は相異なる水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、エチレンオキシド基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ジアルキルアミノ基、ジアルケニルアミノ基、アルキル(シクロアルキル)アミノ基、アルキルアミノ基、ピペリジル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アルキルスルホニル基で置換基されたベンゼン環を表し、Qが次式
    (式中、Xは同一又は相異なるハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基もしくはアルキルチオカルボニル基を表し、nは0から4の整数を表す。)を表す請求項1記載の化合物。
  3. 請求項1又は2記載の含窒素ヘテロ芳香族環誘導体を有効成分として含有する除草剤。
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