JP3940369B2 - 生ゴミ処理器、およびそれに使用する温湿度調節体 - Google Patents

生ゴミ処理器、およびそれに使用する温湿度調節体 Download PDF

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    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

Description

【0001】
【発明の目的】
この発明は、台所や業務用の調理場等から発生する生ゴミを迅速で低廉に発酵処理することによって堆肥化してしまう、生ゴミ処理技術に関するものであって、特に、電気的な加熱や送風等が不要で経済的に秀れた新規な構造からなる生ゴミ処理器、およびそれに使用する新規な温湿度調節体を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
我が国における清掃行政は、これまで大量生産、大量消費による使い捨ての文化が容認されていた国民生活により、年々増加し続けてきたゴミ処理に要する負担を、どのようにして削減して行くかという極めて大きな課題を抱えており、特に、食品市場の欧米化に伴って発展、増加し続ける食品加工業や食品流通業をはじめ、外食産業や、豊富な食生活に慣れ親しんだ多くの家庭等から排出される大量の生ゴミは、近年の国内経済の低迷等で税収が減少し、財政が逼迫している自治体にとっては多大な負担となってきているだけではなく、ゴミ回収車両による交通渋滞や排気ガスの排出、人件費を含む収集運搬コストの増大、および埋立処分場の枯渇、焼却処分場の焼却温度を低下させることによる大気中へのダイオキシンの排出等、様々な社会問題にも繋がる大きな課題となっている。
【0003】
このように多くの問題を抱える生ゴミ処理については、近年、食品関連事業者に対して生ゴミの削減ないしリサイクルが義務付けられる等の規制、改善がなされてきてはいるものの、一般家庭の生ゴミを、社会全体でリサイクルするという試みは未だ行われておらず、従来どおり各市町村単位の自治体によって一般廃棄物として処分されているのが現状であり、社会全体の生ゴミ排出量の中の多くの部分を占める一般家庭から排出される生ゴミは、依然として多くの課題を残したままになっている。
【0004】
そうした家庭内生ゴミの処理問題を解決しようとして、例えば、特開平11−57673号公報に開示された、処理槽を取り囲んだ密閉容器内の空気を循環させて熱エネルギーロスを抑制し、効率的な水分除去を行い、生ゴミを発酵処理、あるいは乾燥処理可能とした「生ゴミ処理装置」発明や、特開平9−110571号公報にある、発酵促進剤を生ゴミに混合し、プラスチック容器等で発酵させて堆肥化、飼料化させる「有機性廃棄物等の発酵促進剤及びその使用方法」発明等、既に様々な技術が提案されてきている。
【0005】
しかしながら、前者の発明「生ゴミ処理装置」の技術は、構造が複雑であるために、一般家庭に広く普及させるには、行政機関による助成金の支給等の補助政策が不可欠であったり、永年に渡る使用に際して送風用の循環ファンや加熱用の圧縮機、加熱器等の老朽化に伴うメンテナンスに要する費用等、利用者にとっての経済的な負担が比較的に大きいという欠点があり、また、後者の「有機性廃棄物等の発酵促進剤及びその使用方法」発明は、密閉上蓋付きバケツを使用したときには、漬物臭程度の軽い臭いの発生は避けられないばかりか、上蓋をうっかり閉め忘れてしまうと、害虫が集まってきたり、悪臭が蔓延してしまうことが懸念されることとなった。
【0006】
この発明は、以上のような現状に鑑み、これまでのところでは、未だに生ゴミがその他の一般廃棄物として排出され続けたままになっていて、ゴミの減量化を妨げる要因の一つとなってきているという事情に疑問を抱き、一般家庭であっても比較的低コストで簡単且つ迅速に生ゴミを処理することができ、しかも生ゴミ臭の発生を抑えて効率的に堆肥化することができる生ゴミ処理技術を実現することはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の生ゴミ処理器、およびそれに使用する新規な温湿度調節体、ならびにそれらを用いた新規な生ゴミ処理方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述していくこととする。
【0007】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の生ゴミ処理器は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、任意の平面形で所定深さに形成された通気構造の外筺体と、該外筺体との間に通気用間隙を確保するよう、その天面外周縁に形成した吊着保持用係合部を前記外筺体適所に係合させて収容すると共に、当該通気用間隙に連通し、合計通気面積が全周壁面の約20ないし40%、望ましくは略30%程度に設定した一個または複数個の通気網窓を含む連通構造としてなる周壁で囲まれた生ゴミ処理室を有する内装筺体とからなり、通気用間隙の低位となる適所には、200メッシュ以下とした多孔質ゼオライト粉末40重量%以上、190メッシュ以下とした焼成粘土鉱物粉末20重量%以上、200メッシュ以下とした焼成炭酸カルシウム粉末の40重量%以下を含水率35%以下とするよう均質に配合した後に、80℃、18ないし24時間程度の加熱によって次第に水分量を0%とする条件下で平板形状に成型した後、30時間前後に渡る850℃を上限とした加熱によって焼結させてなる温湿度調節体が着脱自在に配設されると共に、内装筺体の天面に対応する外筺体の天面適所には生ゴミ投入口を開口し、通気性開閉蓋を開閉自在に装着した上、該生ゴミ投入口からは、内装筺体生ゴミ処理室内に、生ゴミと共に堆肥素材発酵促進料を散布、収容するようにした構成を要旨とする生ゴミ処理器である。
【0008】
外筺体は、当該生ゴミ処理器の外郭を形成してこの発明の構造の主体を成すと同時に、内装筐体を通気可能な状態にして収容可能とする機能を果たすものであり、周壁面に複数の通気孔を形成したり、あるいは網目構造部分を形成する等して壁面の厚み方向に空気が自由に通過できるような構造としなければならず、天面の適所には内装筺体の生ゴミ投入口に対応する開口を形成すべきであるが、天面に近い周壁面上側付近に内装筺体生ゴミ投入口に連通状となる開口を形成したものとすることも可能であり、内装筐体を所定位置に仮固定状に支持可能とする吊着保持用係合部を形成したものとするのが望ましく、円筒型、矩形箱型、その他様々な形状のものとすることが可能であり、必要に応じて適所に運搬用のハンドルや、生ゴミ処理器自体の設置高さを調節可能とする伸縮型の脚部を設けたものとすることができる。
【0009】
通気用間隙は、外筐体と同外筐体内に収容された内装筐体との間に空気を一時的に、あるいは部分的に保持し、また、外気と内気とをゆっくり入れ換えることを可能として同通気用間隙の低位となる適所に配設された温湿度調節体によって発生した温度や湿度の変化が、通気性を有する内装筺体壁面を通じて生ゴミ処理室内に伝わるようにする機能を果たすものであり、生ゴミ処理室内に生ゴミと共に散布、収容された堆肥素材発酵促進料に適度な空気を供給可能とし、また外気との直接的な接触を阻止して保温するものとすべきであり、風等による外気の激しい流通を阻止して緩やかな流動を確保できる構造としなければならず、例えば、外筐体の通気孔を比較的小さなものに設定したり、外筐体の通気部分を、内装筐体の通気部分に重ならないよう、ずらして配置することや、通気孔に網目や不織布状のものを張設する等して、流入する風を緩衝してしまう構造等とするのが望ましい。
【0010】
内装筺体は、通気性およびある程度の保温性を確保可能な環境を造って堆肥素材発酵促進料および生ゴミを収容可能とし、通気用間隙を介して温湿度調節体からの温度および湿度の調節を受け、生ゴミの発酵を促進可能とする機能を果たし、外筐体中に収容可能な寸法、形状としなければならず、円筒型、矩形箱型、その他様々な形状とすることが可能であるが、外筐体に収納容易で無駄の無い形状とするのが望ましく、略中央には生ゴミ処理室を形成しなければならず、天面付近に生ゴミおよび堆肥素材発酵促進料を散布、投入可能とする生ゴミ投入口を形成すべきであり、必要に応じて生ゴミ投入口周縁部や胴部外周面の適所等に外筐体内の適所に仮固定状に保持可能とする吊着保持用係合部を設けたものとするのが望ましいが、底面付近に複数の脚部を設け、所定寸法分浮上した状態に自立可能とすることも可能である。
【0011】
生ゴミ処理室は、生ゴミおよび堆肥素材発酵促進料を散布、収容可能な程度の容積を確保すると共に、堆肥素材発酵促進料が良好に生ゴミを発酵、処理可能な程度に通気性と保温性とを確保可能とする機能を果たすものであり、発酵、処理に良好な条件を確保するには、通気用間隙に連通し、合計通気面積が全周壁面の約20ないし40%、望ましくは略30%程度に設定した一個または複数個の通気網窓を含む連通構造としてなる周壁で囲まれたものとすべきであり、通気網窓は、堆肥素材発酵促進料や生ゴミが漏出しない程度の網目寸法(例えば1.5mm以下)に設定したステンレスやアルミニウム製の金属網、合成樹脂製の網材や不織布等を窓状の通気口に装着したものとすることができる。
【0012】
通気性開閉蓋は、生ゴミ処理室を通気可能な状態に閉鎖して発酵が進行中の生ゴミにハエやその他の害虫類が侵入したり、堆肥素材発酵促進料中に異物が混入したりしてしまうことを阻止する機能を果たすものであり、生ゴミ投入口を閉鎖可能な形状のものであればよく、例えば、中央付近に把手のついた鍋蓋状のものや、外周縁の何れか適所を、外筐体の開口縁または内装筐体生ゴミ投入口の縁部にヒンジを介して連結し、これとは反対側となる外周縁付近に把手を設け、開閉扉状の蓋を形成したり、あるいは、生ゴミ投入口を閉鎖可能な帯状の網型樹脂シートからなり、その一端を、外筐体天面の開口を挟んで対峙する一方の外周縁に内蔵された、自動巻取り機構に連結し、他端には引出し用把手と、外筐体天面の他方の外周縁に繋着可能な繋着爪を設け、該引出し用把手を操作して開放すると自動巻取り機構が網型樹脂シートを自動的に巻き取り、引出し用把手を牽引操作すると自動巻取り機構から網型樹脂シートが送り出され、繋着爪を外筐体天面の他方の外周縁に繋着させることで仮固定状に閉鎖できるものとすることも可能である。
【0013】
温湿度調節体は、生ゴミ処理室内に散布、収容された堆肥素材発酵促進料および生ゴミの発酵を促進するよう温度と湿度とを自動的に調節可能とする機能を果たすものであり、生ゴミを投入したことによって発生した過剰な水分を、生ゴミ処理器内を流動する空気を通じて吸収し、この水分に反応して発熱して水分を蒸発させて乾燥を行い、これら一連の反応を自動的に行うことができるものでなければならず、例えば、ゼオライト粉末40重量%以上、粘土鉱物粉末20重量%以上、焼成炭酸カルシウム粉末(焼成貝殻粉末)の40重量%以下を含水率35%以下とするよう均質に配合した後に適宜平板形状に成型、焼結させて製造したものとするのが望ましい。
【0014】
これをより具体的ものとして示すと、温湿度調節体は、200メッシュ以下とした多孔質ゼオライト粉末40重量%以上、190メッシュ以下とした焼成粘土鉱物粉末20重量%以上、200メッシュ以下とした焼成炭酸カルシウム粉末(200メッシュ以下とした焼成貝殻粉末)の40重量%以下を含水率35%以下とするよう均質に配合した後に、80℃、18ないし24時間程度の加熱によって次第に水分量を0%とする条件下で平板形状に成型した後、30時間前後に渡る850℃を上限とした加熱により、焼結させたものとすることができる。
【0015】
堆肥素材発酵促進料は、生ゴミと共に生ゴミ処理室内に投入されることにより、効率的に生ゴミを発酵させ、迅速に堆肥化させてしまい、発酵途中における生ゴミ特有の悪臭や害虫等の発生を阻止して、衛生的に生ゴミ処理を行うことを可能とするものであり、その代表的なものとしては、嫌気性菌の混入された配合飼料により飼育している牛の糞尿で汚れた畜舎敷藁を主材とし、適量のオガクズ、カンナクズ、米ヌカ、木炭粉、ミネラルや骨粉の外、鶏糞、米ヌカ、粘質土、木灰等堆肥化および/または堆肥成分として有効な物質が適宜数種類組み合わされて混入されたボロに、好気性菌と嫌気性菌、および適量の活性根粒菌が混合されて未熟堆肥に形成され、該未熟堆肥が、バークおよび粘土と稲藁や枯れ草等といった有機繊維質を主体とする混入物と混合され、少量の発酵酵素を加えて約30ないし70℃、最適には60℃前後の発酵温度下で積算温度2,400ないし2,500℃程度となる期間に渡って発酵させてから乾燥、形成してなるものを挙げることができるけれども、その他、これに相当するもの各種が使用できることはいうまでもない。
【0016】
因に、この代表的なものとして取り上げた堆肥素材発酵促進料は、より具体的には、嫌気性菌の混入された配合飼料により飼育している牛の糞尿で汚れた畜舎敷藁へ適量のオガクズ、カンナクズを加えると共に、米ヌカ約0.5重量%前後、木炭粉約0.1ないし0.2重量%前後、ミネラルや骨粉の外、鶏糞、米ヌカ、粘質土、木灰等堆肥化および/または堆肥成分として有効な物質が適宜数種類組み合わせられて適量を混入してなるボロに、約1重量%程度の好気性菌および約0.3重量%前後の嫌気性菌とボロ1tに対して約4リットル程度の割合となる活性根粒菌混入液とをよく混合して未熟堆肥となし、該未熟堆肥3に対し、バーク1、粘土と稲藁や枯れ草等の混入物1を混ぜ合わせると共に、少量発酵酵素を加え、約30ないし70℃、最適には60℃前後の発酵温度下で積算温度2,400ないし2,500℃程度となる期間発酵させた上、適宜乾燥させて形成されたものであるということができる。
【0017】
【関連する発明(1)】
上記した生ゴミ処理器に関連し、この発明には、当該生ゴミ処理器の温度および湿度の調節に好適に使用できるものとしての温湿度調節体も包含しており、その構成は基本的に次のとおりのものである。
即ち、200メッシュ以下とした多孔質ゼオライト粉末40重量%以上、190メッシュ以下とした焼成粘土鉱物粉末20重量%以上、200メッシュ以下とした焼成炭酸カルシウム粉末(200メッシュ以下とした焼成貝殻粉末)の40重量%以下を含水率35%以下とするよう均質に配合した後に、80℃、18ないし24時間程度の加熱によって次第に水分量を0%とする条件下で平板形状に成型した後、30時間前後に渡る850℃を上限とした加熱により、焼結させてなる前記何れか一つに記載の生ゴミ処理器に使用する温湿度調節体である。
【0018】
多孔質ゼオライト粉末は、吸湿して生ゴミの過剰な水分を除去し、発酵を促進すると共に、堆肥素材発酵促進料が過剰に乾燥したときには、吸収していた水分を放出して補う機能を果たすものであり、沸石あるいは沸石と類似の構造をもつ合成珪酸塩等、様々なものを使用可能であるが、2億5千万年前の改定20,000m以下(2,000気圧)で生成された火山灰が、6,500万年前および3,200万年前の地殻変動によって隆起した所から産出されたもは、孔の形状がハニカム状をなして他のゼオライトと全く異なり、均質且つ効率的な吸湿および放熱を実現する等の理由から、これを使用するのが望ましい。また、200メッシュを越えた粒径では、良好な成型が不可能となり、200メッシュ以下に粉砕することによって良好な成型性を確保することができる。
【0019】
焼成粘土鉱物粉末は、前記多孔質ゼオライト粉末と、焼成炭酸カルシウム粉末および/または焼成貝殻粉末とを、均質に分布させた状態に一体化し、さらに焼成させてセラミックス製の温湿度調節体を形成可能とする機能を果たすものであり、例えばカオリナイト、木節粘土、その他の鉱物を190メッシュ以下に粉砕して単独、あるいは複数種類を混合状として使用するのが望ましく、190メッシュ以上では、良好な焼成が得られず、ひび割れや使用中の破損の原因となる虞れがある。
【0020】
焼成炭酸カルシウム粉末は、水分に反応して発熱し、堆肥素材発酵促進料の温度を発酵に好適な(微生物の活動が活発化する)温度に上昇させる機能を果たし、成型性の確保のため200メッシュ以下に加工したものを使用するのが望ましい。その代表的なものとしての焼成貝殻粉末は、例えばカキ、アコヤ、ホッキ、ホタテ等の貝殻を200メッシュ以下に粉砕したものであり、焼成炭酸カルシウム粉末の全てを焼成貝殻粉末とする外、貝殻粉末以外の原料からなる焼成炭酸カルシウム粉末と併用してなるものとしたり、あるいはその総量を貝殻粉末以外の原料からなる焼成炭酸カルシウム粉末とすることもできる。
【0021】
この発明の生ゴミ処理器は、比較的通気のよい場所に設置し、高温や多湿、低温や凍結等を避けて、夏は日陰に設置して、冬は室内に入れることが最適であり、この発明の堆肥素材発酵促進料ならびに温湿度調節体の双方がもつ生ゴミ臭を消すという性質を利用し、台所の適所に設置して一年を通じて屋内で利用することも可能である。
【0022】
また、内装筺体生ゴミ処理室内の温湿度管理には、通気用間隙の低位となる適所に設けられた温湿度調節体が使われているが、これと併用して、またはこれを使わず、内装筺体生ゴミ処理室内に水分を検知する検知器を設け、この検知器が水分を検知している間に渡って自動的に生ゴミ処理室内に熱風を送り込む温風送風機を設けたものとしたり、あるいは生ゴミ処理室底部付近に電熱線を配して前述と同様の水分検知器に連動して発熱し、自動的に加温、除湿するようにしたものとすることができる。
【0023】
さらにまた、内装筺体生ゴミ処理室内に散布、投入された生ゴミおよび堆肥素材発酵促進料を強制的に攪拌するスクリューと、これを生ゴミ処理室外から回転駆動するモータ駆動源、またはハンドルとを設け、生ゴミや堆肥素材発酵促進料を投入した利用者が、外筐体の適所に設けられたスイッチを操作することにより、所定時間に渡りスクリューを回転、駆動させて半自動的に攪拌できるようにしたり、利用者が生ゴミや堆肥素材発酵促進料を投入した後に、外筐体外側に設けられたハンドルを回転操作して攪拌できるようにすること等も可能である。
【0024】
生ゴミや堆肥素材発酵促進料が発酵し、内装筺体生ゴミ処理室内が堆肥によって満たされたときには、過剰分の堆肥を取り除き、家庭菜園や花壇、鉢植え等の堆肥として再利用したり、家庭ゴミとして廃棄するようにしたりすることも可能であり、その際に、常時内装筺体内に適量の堆肥素材発酵促進料を収容しておくようにすることにより、半永久的に生ゴミ処理を継続実施することができるようになる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0025】
【実施例1】
図1の断面化された生ゴミ処理器の正面図、および図2の分解状態にある生ゴミ処理器の斜視図に示される事例は、箱型に形成された通気構造の外筺体を有し、該外筺体中に通気用間隙を確保して収容、組み合わされ、当該通気用間隙に連通する周壁によって囲まれた生ゴミ処理室を形成した内装筺体を設け、該通気用間隙の低位、適所に温湿度調節体を着脱自在に配設すると共に、内装筺体の天面に対応する外筺体の天面適所には生ゴミ投入口を開口した上、該生ゴミ投入口から、内装筺体生ゴミ処理室内に、生ゴミと共に堆肥素材発酵促進料を散布、収容するように形成した、この発明の基本的構成による生ゴミ処理器の代表的な一実施例を示すものである。
【0026】
当該生ゴミ処理器1は、天面を開口した矩形箱型形状をなし、周壁面には複数の貫通孔21,21,……を開口してなる外筐体2を有し、該外筐体2天面開口の周縁には、内向き鍔状の係止用縁部22が略水平状に形成されたものとなっており、内側底面には、一段高くされた載置台23が形成されている。
【0027】
外筐体2内には、該外筐体2よりも小さな矩形状であって内部に生ゴミ処理室41を形成し、その天面を開口して同外筐体2内に装着、および離脱可能であり、周壁面間に通気用間隙3を形成する状態に装着された内装筐体4を設け、該内装筐体4の天面開口の周縁には、外筐体2係止用縁部22に係合可能なフランジ状の係合鍔部42が形成されると共に、左右側の係合鍔部42中央付近には、収納可能な手持ちハンドル43,43を設け、外周壁面の複数適所には、天面開口面積を含めて全外周壁面積の30%となる範囲に、堆肥素材発酵促進料6を通過しない目の細かな金属網を張着した通気網窓44,44,……を開口して通気性を確保したものとしている。
【0028】
また、外筐体2内の載置台23上には、所定肉厚の円盤状に成型されたセラミックス製の温湿度調節体5が、載置用皿51に乗せられた状態で載置され、必要に応じて内装筐体4を取り外した外筐体2の天面開口を通じて外に取り出すことが可能なものとなっている。
【0029】
温湿度調節体5は、200メッシュに粉砕した多孔質ゼオライト粉末40重量%、190メッシュに粉砕した焼成粘土鉱物粉末20重量%、200メッシュに粉砕した焼成炭酸カルシウム粉末か、または200メッシュに粉砕焼成貝殻粉末の40重量%を含水率35%以下とするよう均質に混合したものを、80℃の加熱を約20時間に渡って加熱することによって次第に水分量を0%とする条件下で、直径が140mm、肉厚が10mmの円盤状に成型した後、30時間前後に渡る850℃を上限とした加熱によって焼結させたものである。
【0030】
そして、上記のようにして内装筐体4および温湿度調節体5を組み合わせ、形成するようにした外筐体2には、その天面開口に、害虫や埃等が侵入しない程度の網目寸法に設定された金網が略全面に張設された、通気性開閉蓋24を脱着自在に装着し得るようにしたものとしてあり、害虫等の浸入、繁殖を防止しようにする一方、適度な通気状態を維持して生ゴミ処理に適する環境を何時までも確保できるようにしてある。
【0031】
一方、内装筐体4の生ゴミ処理室41中に散布、投入する堆肥素材発酵促進料6は、嫌気性菌の混入された配合飼料により飼育している牛の糞尿で汚れた畜舎敷藁を主材とし、適量のオガクズ、カンナクズ、米ヌカ、木炭粉、ミネラルや骨粉その他の有効物質が混入されてなるボロを、好気性菌および嫌気性菌の外、活性根粒菌および少量の発酵酵素とにより、バークおよび粘土と稲藁や枯れ草等の混入物共々発酵、乾燥させて形成してなるものである。
【0032】
畜舎敷藁に含まれる牛の糞尿は、牛に与える餌を、普段から嫌気性菌の混入された配合飼料に限定したものとすることにより、生糞尿段階で臭気を極力少なくするよう意図したものが採用されるようにし、また、好気性菌および嫌気性菌は、何れも市販のもの、例えば好気性菌としてはバクヤーゼK(商品名)、嫌気性菌としてはラクトバチルス(乳酸菌)等市販品で差し支えないが、活性根粒菌は、ルーサン(アルファルファ)を後述するような特別に処理して生産したものを採用すべきであり、ボロ(現場用語であり、畜舎の床に敷き並べた後で取り出した牛の糞尿によって汚されている敷藁に、適量のオガクズ、カンナクズ、米ヌカ、木炭粉、ミネラルや骨粉その他の有効物質を混入してなるものの総称。以下、同様。)、およびそれらに加えられる混入物を、堆肥化過程で効率的に発酵させる微生物分解作用を果たすと共に、この発明の堆肥素材発酵促進料6内に定着して他の物質への微生物混入効果を発揮することになる。
なお、活性根粒菌と共に未熟堆肥の堆肥化促進のために採用される発酵酵素は、リンゴその他の果実および根菜類の糖質を分解、発酵させて形成したものを採用する。
【0033】
上述の堆肥素材発酵促進料6は、おおよそ次のような手段によって製造されるものである。
先ず、牛の糞尿で汚れた畜舎敷藁の生産が必要となる。この段階で、牛は、普段から特別に調整された飼料が与えられ、牛から放たれる糞尿自体を改良して敷藁に付着する生糞尿の悪臭を極力取り除くよう意図されなければならない。特別に調整される配合飼料としては、例えば、穀類64%、草稿類13%、植物性油滓類10%、その他糖蜜、ルーサンペレット、炭酸カルシウムや燐酸カルシウム、食塩等が13%の割合で配合するようにしたもので、その中の穀類の一つであるとうもろこしとして、嫌気性菌、例えばラクトバチルス(乳酸菌)を混ぜてサイロ内で発酵させたデントコーン(飼料用とうもろこし)を採用した配合飼料とする。
【0034】
こうして、糞尿自体が改善されて付着、含浸した敷藁を畜舎から取り出して集め、適宜量のオガクズやカンナクズ(広葉樹のものが望ましい)を加えて混合した上、米ヌカ約0.5重量%前後、木炭粉約0.1〜0.2重量%前後、ミネラルや骨粉その他の有効物質(例えば、鶏糞、米ヌカ、粘質土、木灰等)適量を混入してボロを形成する。
【0035】
この段階で加え得られるオガクズやカンナクズは、セルロース原料の補充(増量)であり、それらによって高くなる炭素率を米ヌカや鶏糞等の混入によって調整する一方、肥料成分の補強として粘質土、木灰等の天然ミネラルも補充される。また、ボロ形成時には、特に水分調整の必要はなく、畜舎敷藁に含浸している糞内含有水分(糞量の約85%)と尿(1日約15kg前後)とによってまかなうことになる。
【0036】
次に、これらボロ1tに対して、10kg(約1重量%程度)の好気性菌、例えば、商品名でバクヤーゼKと、350g(約0.3重量%前後)の嫌気性菌、例えばラクトバチリス(乳酸菌)とが混入され、更には、約4リットル程度の活性根粒菌混入液をよく混合して発酵させる前の段階の未熟堆肥とする。
【0037】
引き続き、これら未熟堆肥3に対し、バーク1、粘土と稲藁(納豆菌)や枯れ草(枯草菌)等の混入物1を混ぜ合わせて増量ならびに有用菌の混入を図ると共に、発酵促進のために特別に調整した発酵酵素(リンゴその他の果実および根菜類の糖質を分解、発酵させて形成したもの)少量を加え(更に、水分を60%前後に調整するため、必要に応じて散水し)た後、木枠で囲まれた堆肥盤(積み上げた堆肥からのしぼり水が流れ出せるように、周囲から少し盛り上げた状態に整えた地面あるいはコンクリート面)上に積み上げ、紫外線に弱い微生物を保護するためにシート等で覆ってしまう。
【0038】
こうしていよいよ堆肥化のための発酵が進行し始め、初期の糖分解期に入り、稲藁や糞尿中の蛋白質やアミノ酸、糖質が、先ず好気性菌の糸状菌や細菌の繁殖によって分解され、次第に発熱しながら次のセルロース分解期に移行していく。このセルロース分解期に移行するまでに要する時間は、夏期で約24時間程度、冬期にあっては略72時間程となる。
【0039】
セルロース分解期には、発熱温度が80℃以上にも達してしまって有効な微生物まで死滅させてしまい、効果的な微生物分解作用を阻害してしまうため、その温度が約60℃程度に達したところで切り返しを実施する。加えて、水分が50〜60%程度に保持されるよう水分調整を欠かさないようにすることも重要である。このような環境を常に保持するよう努めることにより、高温性好気性菌が作用してヘミセルロースを分解し、酸素を大巾に消費して嫌気性菌の活動を促していって、均一な腐熟を進めて効果的にセルロースを分解してしまうと共に、有害な細菌を死滅させ、雑草等の種子の発芽を止めてしまう。
【0040】
この後、発熱期が過ぎて温度が下がり始めてくるとリグニン分解期に入り、腐熟状態の堆肥素材は、遂には完熟するに至る。セルロース分解期から完熟までに要する期間は、その積算温度、即ち、発熱期から完熟までの堆肥素材の日毎の平均温度を、寝かせておくべき日数(この日数が未知であって、それを知る手掛かりとすべき数値)分だけ合算して得られる数値で2,400〜2,500℃程度に達するまでとする。
【0041】
なお、経験から全期間の平均温度を算出できるとすれば、日毎の温度を合算する繁雑さに代えて、例えば、全期間の平均温度が経験から60℃と割り出されれば、寝かせる期間は約40日前後、あるいは全期間を通じ、平均温度が30℃しか望めない厳しい条件下であるとすれば、寝かせる期間を80日以上としなければならない等と、寝かせる日数計算が極めて簡単になる。
その後、水分含有率が45%前後となるまで乾燥させてこの発明の堆肥素材発酵促進料6が形成されることになる。
【0042】
この製造方法において、最も効率的且つ確実に堆肥素材発酵促進料6を作り出す手段の一つとして、好気性菌および嫌気性菌と共に、特別に用意した活性根粒菌混入液が混入される。
即ち、この活性根粒菌混入液は、例えば、水50リットルを溜めたタンクにルーサン約50kg(約0.1kg/リットル)を投入し、1か月に数回程度の割合でかきまぜては、悪臭を放ち始めたら活性炭を投入し、約1年程寝かせて腐敗、脱臭させた上で、その腐敗液から残留固形物を除去して形成されるものである。
【0043】
【作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の生ゴミ処理器1は、肥素材発酵促進料6ならびに温湿度調節体5を使用することにより、以下のような生ゴミ処理方法の実施を可能としている。
先ず、外筐体2の天面開口を通じて載置用皿51に乗せられた温湿度調節体5を納め、載置台23上に載置し、その上方から内装筐体4を装着し、係合鍔部42を係止用縁部22に係合させて、吊下げ状に保持させる。
なお、生ゴミ処理器1の設置場所には、夏には直射日光の当たらない比較的清涼な場所、冬には凍結を発生しない比較的温暖または清涼な場所等、軒先や台所等のような生ゴミ処理に便利な場所であって比較的風通しのよい所を選択し、安定した状態に設置するようにすべすきである。
【0044】
そして、使用の際には、予め内装筐体4生ゴミ処理室41の半分くらいの深さまで堆肥素材発酵促進料6を投入し、通気性開閉蓋24を装着して通気性を確保した状態に保管しておき、魚の骨や野菜屑等の生ゴミを処理するときには、通気性開閉蓋24を開放して水気をよく切った生ゴミを投入し、これと同時に投入した生ゴミと略同量程度の堆肥素材発酵促進料6を追加散布するか、あるいは予め投入されていた堆肥素材発酵促進料6と生ゴミとを適度に掻き混ぜるかした後に通気性開閉蓋24を閉鎖し、そのまま24時間程度放置するようにすると、その間に、堆肥素材発酵促進料6の好気性菌や嫌気性菌、およびその外の有効成分の働きによって生ゴミ臭が確認できない程度に消臭されてしまうと共に、生ゴミが略完全に堆肥化されたものとなり、翌日には、同様に新たな生ゴミを投入することが可能となる程である。
【0045】
生ゴミ処理室41に生ゴミを投入することによって堆肥素材発酵促進料6中に過剰な水分が加えられたときには、生ゴミ処理室41から通気用間隙3に流れる空気の湿度が上昇し、この湿気を帯びた空気に触れた温湿度調節体5は、その空気中の水分を多孔質ゼオライト中に吸収すると共に、吸収された水分が、焼成炭酸カルシウム粉末か、または粉砕焼成貝殻粉末に反応して発熱し、通気用間隙3中の空気を加熱し、その結果として生ゴミ処理室41内の堆肥素材発酵促進料6を加温し、生ゴミの発酵、堆肥化を促進するものとなり、さらに、多孔質ゼオライトは、僅かに堆肥素材発酵促進料6から出た生ゴミ臭も吸収してしまうことになる。
【0046】
また、生ゴミの発酵が進み、堆肥素材発酵促進料6が乾燥状態となったときには、通気用間隙3中の空気も乾燥するので、温湿度調節体5に吸収されていた水分が、自動的に通気用間隙3内の空気中に放出され、生ゴミ処理室41内の堆肥素材発酵促進料6を加湿するものとなる。温湿度調節体5が、長期に渡る使用で湿気を吸収し過ぎて温湿度の調節機能が弱くなったときには、生ゴミ処理器1から取り出して電子レンジで加熱することによって再利用可能となる。
【0047】
【発明の効果】
以上のとおり、この発明の生ゴミ処理器によれば、何よりも先ず、外筺体との間に通気用間隙を確保して収容され、通気用間隙に囲まれた生ゴミ処理室を有する内装筺体を設け、通気用間隙の低位となる適所に温湿度調節体を配設したことから、比較的簡素な構造でありながら、温湿度調節体が、生ゴミ投入による過剰な水分を吸収すると共に、この水分に反応して発熱し、生ゴミ処理室中を加温するものとなり、堆肥素材発酵促進料中に含まれる微生物の活動を活発化する環境を自動的に整え、投入された生ゴミから速い時期に臭いを分解してしまい、しかも一般の好気性菌や嫌気性菌を用いた生ゴミ処理に比較して生ゴミの消滅時間が約300%短縮することができるという非常に秀れた特徴を発揮することができるものとなる。
【0048】
また、この発明の温湿度調節体は、多孔質ゼオライト粉末成分が、生ゴミの投入によって過剰となる水分や投入直後の生ゴミ臭いを速やかに吸収し、焼成炭酸カルシウム粉末成分および/または焼成貝殻粉末成分が、吸収した水分に反応し、水分の量に応じた熱量の発熱をするので過剰な加熱状態を招くことがなく、常時、自動的に最適な加温、乾燥状態を作り出すことができ、生ゴミ処理室内に散布、投入された堆肥素材発酵促進料に含まれる微生物の活発な活動を助長し、特に気温が低く、微生物の活動が極端に低下してしまう厳冬期における生ゴミ処理室中の温度を上昇させるのに非常に有効であり、冬期においても高い生ゴミ処理能力を発揮することができ、しかも該温湿度調節体は、度重なる使用によって発熱性能が低下してしまったようなときには、電子レンジ等適宜加熱手段によってで加熱することにより、何度でも繰り替えし再利用可能になることから、経済的であって寒冷地にも使用できるというこれまでにない実用的な効果がもたらされることになる。
【0049】
さらに、この発明の生ゴミ処理方法によれば、生ゴミ処理器を夏季に直射日光が当たらず、冬季に凍結しない程度の比較的清涼な場所に、通気性を確保して適度な乾燥状態を保つことができる環境下に設置することにより、屋内外を問わず利用することが可能であり、内装筐体に、生ゴミと共に堆肥素材発酵促進料を散布、投入して生ゴミと堆肥素材発酵促進料とを十分に接触させることにより、最適な環境に整えられた微生物の働きによって迅速な発酵、分解が行われるので、一般家庭の台所の適所に設置し、発生する生ゴミを毎日投入して堆肥化することが可能であり、しかも食堂を兼用する台所であっても、生ゴミ臭の発生がなくなり、屋外に設置されるタイプの一般的な生ゴミ処理器を用いるようにした生ゴミ処理法に比較し、格段に利便性を向上させた非常に有用な手段のになるという大きな特徴が得られるものである。
【0050】
特に、実施例に取り上げた生ゴミ処理器は、上記した特徴に加え、生ゴミと共に生ゴミ処理室41に散布、投入される堆肥素材発酵促進料6は、採用する牛の糞尿を、牛に与える飼料の段階から管理してその糞尿自体の成分から極力悪臭を除去し、しかも、ボロに対して好気性菌と嫌気性菌に加え、活性根粒菌を合わせると共に、特別な発酵酵素を混入し、セルロース分解期の発酵温度を略60℃程度に止どめて発酵させるようにして製造されるものであることから、発酵全工程でこれら3種類の微生物が積極的に作用し、全体としてボロを中心にした未熟堆肥は、その発酵効率が高められて良質の完熟状のものになると共に、作り出される堆肥素材発酵促進料には、土壌有用微生物が大量に確保され、所謂有機質肥料としての使用は勿論のこと、特に堆肥素材、例えば生藁や生ゴミ、その他未熟堆肥の発酵促進剤としての使用において、有用微生物の積極的な持ち込み効果、さらには、硫化水素や地中有害ガス発生の防止効果、リン酸の固定化防止効果の外、窒素の固定菌増殖効果をも発揮するものとなるものである。
【0051】
また、製造工程において、活性根粒菌としてルーサンから製造した活性根粒菌混入液を採用したものでは、取り扱いがたいへん容易になって上記した作用効果は一層助長され、さらに有効なものになると共に、この堆肥素材発酵促進料6は殆ど無臭であって、手頃な半ば乾燥状のものに形成されていることから、使用時は勿論のこと、保管、管理に際しても極めて都合の良いものになり、また、生ゴミ処理によって得られた堆肥は、堆肥素材発酵促進料6の上記した固有の作用により、同様の生ゴミ処理用に再利用したり、園芸用に最適な良質の土作りに使用することができるものとなる等、様々な利点も兼ね備えている。
【0052】
叙述の如く、この発明の生ゴミ処理器、およびそれに使用する温湿度調節体、ならびにそれらを用いた生ゴミ処理方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも生ゴミ処理器の構造は、駆動機構等を持たず比較的簡素なことから製造も容易で、従前からの送風用の循環ファンや加熱器等を有する構造の複雑な生ゴミ処理装置の単価に比較し、遥かに経済的なものとすることができる上、故障やメンテナンスの心配もなく、生ゴミ処理に要する時間も大幅に短縮することができるものになる等、ゴミの減量化が急務となっている市区町村等自治体は固よりのこと、その住民をはじめ、関連するゴミ処理業界等にとっても従前には見られないものとして高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の生ゴミ処理器、およびそれに使用する温湿度調節体、ならびにそれらを用いた生ゴミ処理方法の技術的思想を具現化した代表的な一実施例を示すものである。
【図1】 生ゴミ処理器の縦断面構造を示す正面図。
【図2】 分解状態にある生ゴミ処理器を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 生ゴミ処理器
2 外筐体
21 同 貫通孔
22 同 係止用縁部
23 同 載置台
24 同 通気性開閉蓋
3 通気用間隙
4 内装筐体
41 同 生ゴミ処理室
42 同 係合鍔部
43 同 手持ちハンドル
44 同 通気網窓
5 温湿度調節体
51 同 載置用皿
6 堆肥素材発酵促進料

Claims (4)

  1. 任意の平面形で所定深さに形成された通気構造の外筺体と、該外筺体との間に通気用間隙を確保するよう、その天面外周縁に形成した吊着保持用係合部を前記外筺体適所に係合させて収容すると共に、当該通気用間隙に連通し、合計通気面積が全周壁面の約20ないし40%、望ましくは略30%程度に設定した一個または複数個の通気網窓を含む連通構造としてなる周壁で囲まれた生ゴミ処理室を有する内装筺体とからなり、通気用間隙の低位となる適所には、200メッシュ以下とした多孔質ゼオライト粉末40重量%以上、190メッシュ以下とした焼成粘土鉱物粉末20重量%以上、200メッシュ以下とした焼成炭酸カルシウム粉末の40重量%以下を含水率35%以下とするよう均質に配合した後に、80℃、18ないし24時間程度の加熱によって次第に水分量を0%とする条件下で平板形状に成型した後、30時間前後に渡る850℃を上限とした加熱によって焼結させてなる温湿度調節体が着脱自在に配設されると共に、内装筺体の天面に対応する外筺体の天面適所には生ゴミ投入口を開口し、通気性開閉蓋を開閉自在に装着した上、該生ゴミ投入口からは、内装筺体生ゴミ処理室内に、生ゴミと共に堆肥素材発酵促進料を散布、収容するようにしたことを特徴とする生ゴミ処理器。
  2. 堆肥素材発酵促進料が、嫌気性菌の混入された配合飼料により飼育している牛の糞尿で汚れた畜舎敷藁を主材とし、適量のオガクズ、カンナクズ、米ヌカ、木炭粉、ミネラルや骨粉の外、鶏糞、米ヌカ、粘質土、木灰等堆肥化および/または堆肥成分として有効な物質が適宜数種類組み合わされて混入されたボロに、好気性菌と嫌気性菌、および適量の活性根粒菌が混合されて未熟堆肥に形成され、該未熟堆肥が、バークおよび粘土と稲藁や枯れ草等といった有機繊維質を主体とする混入物と混合され、少量の発酵酵素を加えて約30ないし70℃、最適には60℃前後の発酵温度下で積算温度2,400ないし2,500℃程度となる期間に渡って発酵させてから乾燥、形成されてなるものとした、請求項1記載の生ゴミ処理器。
  3. 堆肥素材発酵促進料が、嫌気性菌の混入された配合飼料により飼育している牛の糞尿で汚れた畜舎敷藁へ適量のオガクズ、カンナクズを加えると共に、米ヌカ約0.5重量%前後、木炭粉約0.1ないし0.2重量%前後、ミネラルや骨粉の外、鶏糞、米ヌカ、粘質土、木灰等堆肥化および/または堆肥成分として有効な物質が適宜数種類組み合わせられて適量を混入してなるボロに、約1重量%程度の好気性菌および約0.3重量%前後の嫌気性菌とボロ1tに対して約4リットル程度の割合となる活性根粒菌混入液とをよく混合して未熟堆肥となし、該未熟堆肥3に対し、バーク1、粘土と稲藁や枯れ草等の混入物1を混ぜ合わせると共に、少量発酵酵素を加え、約30ないし70℃、最適には60℃前後の発酵温度下で積算温度2,400ないし2,500℃程度となる期間発酵させた上、適宜乾燥させて形成されてなるものとした、請求項1記載の生ゴミ処理器。
  4. 200メッシュ以下とした多孔質ゼオライト粉末40重量%以上、190メッシュ以下とした焼成粘土鉱物粉末20重量%以上、200メッシュ以下とした焼成炭酸カルシウム粉末の40重量%以下を含水率35%以下とするよう均質に配合した後に、80℃、18ないし24時間程度の加熱によって次第に水分量を0%とする条件下で平板形状に成型した後、30時間前後に渡る850℃を上限とした加熱によって焼結させてなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載の生ゴミ処理器に使用する温湿度調節体。
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