JP2004091225A - 家畜糞尿の堆肥製造過程における無臭化処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】家畜の配合飼料に適宜混入することで、この飼料を食した家畜が排出した環境公害となる悪臭を放つ糞尿並びにその排糞尿の処理を排糞時点から乾燥堆肥完成までを無臭化し、かつ、乾燥堆肥になるまでの製造日数を短縮して良質な堆肥を製造し、さらに家畜の健康増進を図る方法を提供する。
【解決手段】細菌などの微生物の培養液エキスを質量で8〜12倍の食酢と3〜5倍の水との混合液中に100倍〜150倍のゼオライト石粒を混合撹拌して該ゼオライト石粒に吸着せしめた後、7〜10日間経過後に培養液エキス吸着ゼオライトを配合飼料に混合して飼料として家畜に与え、その排糞尿をおが屑またはもみがらと混合して発酵処理して堆肥化する家畜糞尿の堆肥無臭化方法。
【選択図】 なし
【解決手段】細菌などの微生物の培養液エキスを質量で8〜12倍の食酢と3〜5倍の水との混合液中に100倍〜150倍のゼオライト石粒を混合撹拌して該ゼオライト石粒に吸着せしめた後、7〜10日間経過後に培養液エキス吸着ゼオライトを配合飼料に混合して飼料として家畜に与え、その排糞尿をおが屑またはもみがらと混合して発酵処理して堆肥化する家畜糞尿の堆肥無臭化方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家畜の糞尿を堆肥に製造する技術、特に糞尿からでるNH3ガスやH2Sガスを除去し、糞の水分含有量を短時間で消滅させることで無臭化した堆肥を製造する技術に関するものである。
の無臭化技術に関し、特に家畜の糞尿からでるNH3ガスやH2Sガスを除去し、糞の水分含有量を短時間で消滅させることで無臭化した堆肥を製造する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、家畜の糞尿は家畜が排糞尿した時点から悪臭が発生し、畜舎やその畜舎で作業する従業者にも悪臭がしみ込み悪臭を発する。さらに悪臭に誘われてハエやその他の害虫が集まり繁殖して蛆虫が発生するなど、病害虫の発生も多く、家畜の飼育環境を悪化させている。
【0003】
ところで、これら家畜の糞尿に対する対策の現状は、悪臭にもかかわらず糞尿をそのまま放置する、例えば、糞尿を僻地や山地の中に設けた施設に収容してそのまま放置する。あるいは処理するとすれば、焼いたり、発酵プラントで発酵させたり、自然乾燥するか、風乾プラントで乾燥処理したりするなどが主な方法である。また、家畜糞を他の吸臭性や脱臭剤、例えば木屑、コーヒーかすなどと混合し、糞尿の割合を少なくして減臭する方法をとって対応している。さらに排糞だけを処理する施設として、畜舎や堆肥化プラントなどの施設に消臭装置や脱臭装置を設置したり、臭気を集めて土中や水中へ通して悪臭を封じ込めるなどの対策をしているが、この場合には土や水を汚染する問題がある。しかも、上記した各種の対策を講じても、悪臭は消えていないのが現状である。
【0004】
さらに、上記の自然乾燥により含有水分量を低下するためには長時間を要し、例えば70日以上かかっており、また自然乾燥の風乾方法では天候に左右され、かつ、この方法では乾燥しきるまでは悪臭を放つ。さらに、発酵処理にしても処理中にNH3ガスやが500ppm〜1000ppmも発生するので悪臭を処理しきれていない。このような処理途上に発生される悪臭は従来の技術では消すことができず、人間社会へも害を与える環境問題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、家畜の配合飼料に適宜混入して飼育することで、この飼料を食した家畜から排出され環境公害となる排糞尿並びにその排糞尿の処理を排糞時点から乾燥堆肥完成までを無臭化し、かつ、乾燥堆肥になるまでの製造日数を短縮して良質な堆肥を製造し、さらに家畜の健康増進を図ることができる方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、細菌:リゾチーム、フラボバスター、硫黄菌:チオバチラス、放射菌:ミクロピスポラ、酵素:デパリオミセス、放射線菌:スプレトミセス、糸状菌:アスペルギルスからなるカトー微生物の培養液エキスを質量で8〜12倍の食酢と3〜5倍の水との混合液中に100倍〜150倍のゼオライト石粒を混合撹拌して該ゼオライト石粒に吸着せしめた後、7〜10日間経過後に培養液エキス吸着ゼオライトを家畜飼料に混合して与え、その家畜排糞尿をおが屑またはもみがらと混合して発酵処理して堆肥とすることを特徴とする家畜糞尿の堆肥無臭化方法である。
【0007】
請求項2の発明では、培養液エキスはカトー微生物をシャーレ培養にて純粋培養した後、蔗糖とその10分の1の食塩をその2倍量の水に溶解して生成の培養液にて25〜30日間培養してなる溶液であることを特徴とする請求項1の手段の家畜糞尿の堆肥無臭化方法である。
【0008】
請求項3の発明では、培養液エキス吸着ゼオライトを家畜飼料に混合する割合は、家畜飼料に対してその0.3〜2.0%の培養液エキス吸着ゼオライトであることを特徴とする請求項1または2の手段の家畜糞尿の堆肥無臭化方法である。
【0009】
上記の請求項1において、家畜の排糞尿をおが屑またはもみがらと混合して発酵処理する堆肥化工程は一般に慣用されている家畜排糞尿の堆肥化工程を利用するものであり、原料の排糞尿を発酵する発酵槽とさらに養生する養生槽と完熟させるための完熟槽からなるものである。ただ家畜が牛の場合は、尿の処理は尿溜めから堆肥化工程にある発酵槽上の排糞とおが屑またはもみがらの混合物に散布して発酵を進めるものである。
【0010】
上記の請求項3において、培養液エキス吸着ゼオライトを家畜飼料に混合する割合が家畜飼料に対して0.3%より少ないと悪臭除去が十分に果たされないからであり、2.0%を超えても、消化率、栄養価の点で飽和状態で一定の数値であるので、上限を2.0%とする。なお、家畜の健康増進を無臭かと合わせて目的とするときは、上記の混合割合は0.8〜1.0%とするのが好ましい。
【0011】
本発明でいう、カトー微生物は、山形県南陽市のカトー微生物研究会(加藤正耕代表)から販売されている微生物をいう。このカトー微生物は動物に対して非病原性であり、腸内で胆汁に対して死滅することなく、腸内の酸性度、酵素などに左右されることなく、腸内微生物よりも増殖が早く、腸内で働く微生物であり、腸内での働きが発酵作用のみに働き、在来の腸内微生物の働きを助ける微生物で、内蔵機能の働きを助長し、消化吸収の代謝をすすめ、脂質や糖質の代謝をはかり、ホルモン、ビタミンなどを産出を活性化し、有害物質を分解除去し、免疫力を高め、病原菌や有害菌の感染を防御し、動物が食するのに嗜好性に優れ、硫黄化合物や窒素化合物や炭素化合物などの悪臭源に対して脱臭作用があり、かつ脱臭作用を有するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。請求項1の発明の実施の形態では、細菌:リゾチームおよびフラボバスター、硫黄菌:チオバチラス、放射菌:ミクロピスポラ、酵素:デパリオミセス、放射線菌:スプレトミセス、糸状菌:アスペルギルスをからなるカトー微生物を一般的な合成培養基により純粋培養して増殖する。この培養により増殖したカトー微生物を水1000リットル当たり白砂糖ザラ目を450kg、黒砂糖を30kgおよび食塩50kgを溶解した溶液に投入し、30日間常温で培養して液体の培養液エキス(以下、「カトーエキス」という。)とする。次いで、カトーエキスを3リットルと食酢として黒酢30リットルと水10リットルを混合して混合溶液とし、このカトーエキス含有の混合溶液にゼオライト石粒の500kgを混合撹拌してゼオライト石粒にカトーエキス含有の混合溶液を吸着させる。吸着させたゼオライト石粒は7〜10日間そのままに経過させた後、この吸着させたゼオライト粒石を配合飼料などの家畜飼料にその1.0%を混合添加して添加飼料として家畜、例えば乳牛や食肉用の飼育牛或いは養豚に与える。
【0013】
この添加飼料を食した家畜の畜舎は、従来の飼料を食したものの畜舎と異なり、3日目位からアンモニア臭や硫化水素臭などの異臭は減少し始め、7日間位で全く悪臭は感じられなかった。さらに家畜の排糞は、従来の飼料を食した家畜の場合はNH3ガスが30〜50ppm検出されるが、本発明の吸着させたゼオライト粒石を混入した飼料を食した家畜の場合は3日目位から0ppmとなった。ただし、牛糞の場合、尿が混じると10〜20ppm検出される。この無臭になった排糞を堆肥発酵処理プラントで慣用の発酵方法により堆肥化処理する。
【0014】
堆肥発酵処理プラントは上記したように原料の排糞尿を敷藁やおが屑やもみがらなどの堆肥素材混合物をこれらに含まれる好気性バクテリアにより発酵させて堆肥化する発酵槽と、発酵した材料をさらに堆肥化を進めるため養生して完熟させる養生槽と、さらに完熟した堆肥を保管する完熟棟からなる。
【0015】
先ず、排糞尿は積層した原料の排糞に水分調整材およびおが屑ないしもみがらなどと混合して堆肥原料として受入場に積み上げる。この堆肥原料を受入場から順次切り出して発酵槽の床面上に広げて積み上げ、発酵槽の床面下部あるいは側面からばっ気ブロワーにより空気を吹き込んで好気性バクテリアに必要な酸素を供給し、堆肥原料中で増殖させながら堆肥原料を発酵させる。一方、発酵槽の上には水平移動する撹拌機を配置して順次水平移動させながら発酵中の堆肥原料を少なくとも1回/日撹拌して切り返して堆肥素材中に空気の流通を図る。なお、家畜が牛の場合には排尿は別途尿タンクに集め、この尿を発酵槽の堆肥原料に攪拌機の移動に合わせてその前方で散布しながらその後を攪拌機で撹拌することで発酵原料中に混入して発酵させる。以上のようにして発酵を継続して促進するとともに発酵熱により含有されている排糞尿中に含有されていた水分を減少させる。このように発酵槽で発酵して堆肥化する期間は3〜5日間とする。
【0016】
次いで発酵槽から堆肥化された堆肥はさらに養生槽に移され、2〜4日間養生されて一層に堆肥化が促進されて最後に嵌挿ブロワーにより乾燥して完熟堆肥とされる。この完熟棟に移されるまでの発酵から熟成までの期間は、外気温度が10℃以上である場合は約7日間と従来に比して短期間で熟成が終了され、水分も30%以下に低減されて極めて良質な堆肥が得られる。また、外気温度が10℃未満の場合は温風をブロワーして10℃以上に昇温することにより、同じく約7日間と従来に比して短期間で熟成が終了され、水分も30%以下に低減されて極めて良質な堆肥が得られる。以上に述べた堆肥化処理において、排糞尿から完熟堆肥になるまでの間は全く悪臭は感ぜられず、畜舎および堆肥化処理プラントも無臭状態であった。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、特殊な微生物と嗜好材を吸着したゼオライト石粒を配合飼料などに混入して飼料とすることで、これを食した家畜などの健康野増進を図るとともに排糞尿から発生する悪臭を無くし、さらにこの排糞尿を堆肥化処理することで堆肥化処理プラントから発生される悪臭を解消し、かつ、良質の堆肥として供給でき、また、悪臭を発生しないのでハエや蛆虫の発生がないなど、従来にない優れた効果を奏する環境に配慮した家畜排糞尿の堆肥製造過程における無臭化処理方法である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、家畜の糞尿を堆肥に製造する技術、特に糞尿からでるNH3ガスやH2Sガスを除去し、糞の水分含有量を短時間で消滅させることで無臭化した堆肥を製造する技術に関するものである。
の無臭化技術に関し、特に家畜の糞尿からでるNH3ガスやH2Sガスを除去し、糞の水分含有量を短時間で消滅させることで無臭化した堆肥を製造する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、家畜の糞尿は家畜が排糞尿した時点から悪臭が発生し、畜舎やその畜舎で作業する従業者にも悪臭がしみ込み悪臭を発する。さらに悪臭に誘われてハエやその他の害虫が集まり繁殖して蛆虫が発生するなど、病害虫の発生も多く、家畜の飼育環境を悪化させている。
【0003】
ところで、これら家畜の糞尿に対する対策の現状は、悪臭にもかかわらず糞尿をそのまま放置する、例えば、糞尿を僻地や山地の中に設けた施設に収容してそのまま放置する。あるいは処理するとすれば、焼いたり、発酵プラントで発酵させたり、自然乾燥するか、風乾プラントで乾燥処理したりするなどが主な方法である。また、家畜糞を他の吸臭性や脱臭剤、例えば木屑、コーヒーかすなどと混合し、糞尿の割合を少なくして減臭する方法をとって対応している。さらに排糞だけを処理する施設として、畜舎や堆肥化プラントなどの施設に消臭装置や脱臭装置を設置したり、臭気を集めて土中や水中へ通して悪臭を封じ込めるなどの対策をしているが、この場合には土や水を汚染する問題がある。しかも、上記した各種の対策を講じても、悪臭は消えていないのが現状である。
【0004】
さらに、上記の自然乾燥により含有水分量を低下するためには長時間を要し、例えば70日以上かかっており、また自然乾燥の風乾方法では天候に左右され、かつ、この方法では乾燥しきるまでは悪臭を放つ。さらに、発酵処理にしても処理中にNH3ガスやが500ppm〜1000ppmも発生するので悪臭を処理しきれていない。このような処理途上に発生される悪臭は従来の技術では消すことができず、人間社会へも害を与える環境問題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、家畜の配合飼料に適宜混入して飼育することで、この飼料を食した家畜から排出され環境公害となる排糞尿並びにその排糞尿の処理を排糞時点から乾燥堆肥完成までを無臭化し、かつ、乾燥堆肥になるまでの製造日数を短縮して良質な堆肥を製造し、さらに家畜の健康増進を図ることができる方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、細菌:リゾチーム、フラボバスター、硫黄菌:チオバチラス、放射菌:ミクロピスポラ、酵素:デパリオミセス、放射線菌:スプレトミセス、糸状菌:アスペルギルスからなるカトー微生物の培養液エキスを質量で8〜12倍の食酢と3〜5倍の水との混合液中に100倍〜150倍のゼオライト石粒を混合撹拌して該ゼオライト石粒に吸着せしめた後、7〜10日間経過後に培養液エキス吸着ゼオライトを家畜飼料に混合して与え、その家畜排糞尿をおが屑またはもみがらと混合して発酵処理して堆肥とすることを特徴とする家畜糞尿の堆肥無臭化方法である。
【0007】
請求項2の発明では、培養液エキスはカトー微生物をシャーレ培養にて純粋培養した後、蔗糖とその10分の1の食塩をその2倍量の水に溶解して生成の培養液にて25〜30日間培養してなる溶液であることを特徴とする請求項1の手段の家畜糞尿の堆肥無臭化方法である。
【0008】
請求項3の発明では、培養液エキス吸着ゼオライトを家畜飼料に混合する割合は、家畜飼料に対してその0.3〜2.0%の培養液エキス吸着ゼオライトであることを特徴とする請求項1または2の手段の家畜糞尿の堆肥無臭化方法である。
【0009】
上記の請求項1において、家畜の排糞尿をおが屑またはもみがらと混合して発酵処理する堆肥化工程は一般に慣用されている家畜排糞尿の堆肥化工程を利用するものであり、原料の排糞尿を発酵する発酵槽とさらに養生する養生槽と完熟させるための完熟槽からなるものである。ただ家畜が牛の場合は、尿の処理は尿溜めから堆肥化工程にある発酵槽上の排糞とおが屑またはもみがらの混合物に散布して発酵を進めるものである。
【0010】
上記の請求項3において、培養液エキス吸着ゼオライトを家畜飼料に混合する割合が家畜飼料に対して0.3%より少ないと悪臭除去が十分に果たされないからであり、2.0%を超えても、消化率、栄養価の点で飽和状態で一定の数値であるので、上限を2.0%とする。なお、家畜の健康増進を無臭かと合わせて目的とするときは、上記の混合割合は0.8〜1.0%とするのが好ましい。
【0011】
本発明でいう、カトー微生物は、山形県南陽市のカトー微生物研究会(加藤正耕代表)から販売されている微生物をいう。このカトー微生物は動物に対して非病原性であり、腸内で胆汁に対して死滅することなく、腸内の酸性度、酵素などに左右されることなく、腸内微生物よりも増殖が早く、腸内で働く微生物であり、腸内での働きが発酵作用のみに働き、在来の腸内微生物の働きを助ける微生物で、内蔵機能の働きを助長し、消化吸収の代謝をすすめ、脂質や糖質の代謝をはかり、ホルモン、ビタミンなどを産出を活性化し、有害物質を分解除去し、免疫力を高め、病原菌や有害菌の感染を防御し、動物が食するのに嗜好性に優れ、硫黄化合物や窒素化合物や炭素化合物などの悪臭源に対して脱臭作用があり、かつ脱臭作用を有するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。請求項1の発明の実施の形態では、細菌:リゾチームおよびフラボバスター、硫黄菌:チオバチラス、放射菌:ミクロピスポラ、酵素:デパリオミセス、放射線菌:スプレトミセス、糸状菌:アスペルギルスをからなるカトー微生物を一般的な合成培養基により純粋培養して増殖する。この培養により増殖したカトー微生物を水1000リットル当たり白砂糖ザラ目を450kg、黒砂糖を30kgおよび食塩50kgを溶解した溶液に投入し、30日間常温で培養して液体の培養液エキス(以下、「カトーエキス」という。)とする。次いで、カトーエキスを3リットルと食酢として黒酢30リットルと水10リットルを混合して混合溶液とし、このカトーエキス含有の混合溶液にゼオライト石粒の500kgを混合撹拌してゼオライト石粒にカトーエキス含有の混合溶液を吸着させる。吸着させたゼオライト石粒は7〜10日間そのままに経過させた後、この吸着させたゼオライト粒石を配合飼料などの家畜飼料にその1.0%を混合添加して添加飼料として家畜、例えば乳牛や食肉用の飼育牛或いは養豚に与える。
【0013】
この添加飼料を食した家畜の畜舎は、従来の飼料を食したものの畜舎と異なり、3日目位からアンモニア臭や硫化水素臭などの異臭は減少し始め、7日間位で全く悪臭は感じられなかった。さらに家畜の排糞は、従来の飼料を食した家畜の場合はNH3ガスが30〜50ppm検出されるが、本発明の吸着させたゼオライト粒石を混入した飼料を食した家畜の場合は3日目位から0ppmとなった。ただし、牛糞の場合、尿が混じると10〜20ppm検出される。この無臭になった排糞を堆肥発酵処理プラントで慣用の発酵方法により堆肥化処理する。
【0014】
堆肥発酵処理プラントは上記したように原料の排糞尿を敷藁やおが屑やもみがらなどの堆肥素材混合物をこれらに含まれる好気性バクテリアにより発酵させて堆肥化する発酵槽と、発酵した材料をさらに堆肥化を進めるため養生して完熟させる養生槽と、さらに完熟した堆肥を保管する完熟棟からなる。
【0015】
先ず、排糞尿は積層した原料の排糞に水分調整材およびおが屑ないしもみがらなどと混合して堆肥原料として受入場に積み上げる。この堆肥原料を受入場から順次切り出して発酵槽の床面上に広げて積み上げ、発酵槽の床面下部あるいは側面からばっ気ブロワーにより空気を吹き込んで好気性バクテリアに必要な酸素を供給し、堆肥原料中で増殖させながら堆肥原料を発酵させる。一方、発酵槽の上には水平移動する撹拌機を配置して順次水平移動させながら発酵中の堆肥原料を少なくとも1回/日撹拌して切り返して堆肥素材中に空気の流通を図る。なお、家畜が牛の場合には排尿は別途尿タンクに集め、この尿を発酵槽の堆肥原料に攪拌機の移動に合わせてその前方で散布しながらその後を攪拌機で撹拌することで発酵原料中に混入して発酵させる。以上のようにして発酵を継続して促進するとともに発酵熱により含有されている排糞尿中に含有されていた水分を減少させる。このように発酵槽で発酵して堆肥化する期間は3〜5日間とする。
【0016】
次いで発酵槽から堆肥化された堆肥はさらに養生槽に移され、2〜4日間養生されて一層に堆肥化が促進されて最後に嵌挿ブロワーにより乾燥して完熟堆肥とされる。この完熟棟に移されるまでの発酵から熟成までの期間は、外気温度が10℃以上である場合は約7日間と従来に比して短期間で熟成が終了され、水分も30%以下に低減されて極めて良質な堆肥が得られる。また、外気温度が10℃未満の場合は温風をブロワーして10℃以上に昇温することにより、同じく約7日間と従来に比して短期間で熟成が終了され、水分も30%以下に低減されて極めて良質な堆肥が得られる。以上に述べた堆肥化処理において、排糞尿から完熟堆肥になるまでの間は全く悪臭は感ぜられず、畜舎および堆肥化処理プラントも無臭状態であった。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、特殊な微生物と嗜好材を吸着したゼオライト石粒を配合飼料などに混入して飼料とすることで、これを食した家畜などの健康野増進を図るとともに排糞尿から発生する悪臭を無くし、さらにこの排糞尿を堆肥化処理することで堆肥化処理プラントから発生される悪臭を解消し、かつ、良質の堆肥として供給でき、また、悪臭を発生しないのでハエや蛆虫の発生がないなど、従来にない優れた効果を奏する環境に配慮した家畜排糞尿の堆肥製造過程における無臭化処理方法である。
Claims (3)
- 細菌:リゾチームおよびフラボバスター、硫黄菌:チオバチラス、放射菌:ミクロピスポラ、酵素:デパリオミセス、放射線菌:スプレトミセス、糸状菌:アスペルギルスからなる微生物(以下、「カトー微生物」という。)の培養液エキスを質量で8〜12倍の食酢と3〜5倍の水との混合液中に100倍〜150倍のゼオライト石粒を混合撹拌して該ゼオライト石粒に吸着せしめた後、7〜10日間経過後に培養液エキス吸着ゼオライトを家畜飼料に混合して与え、その家畜排糞尿をおが屑またはもみがらと混合して発酵処理して堆肥とすることを特徴とする家畜糞尿の堆肥無臭化方法。
- 培養液エキスはカトー微生物をシャーレ培養にて純粋培養した後、蔗糖とその10分の1の食塩をその2倍量の水に溶解して生成の培養液にて25〜30日間培養してなる溶液であることを特徴とする請求項1に記載の家畜糞尿の堆肥無臭化方法。
- 培養液エキス吸着ゼオライトを家畜飼料に混合する割合は、家畜飼料に対してその0.3〜2.0%の培養液エキス吸着ゼオライトであることを特徴とする請求項1または2に記載の家畜糞尿の堆肥無臭化方法。
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---|---|---|---|
JP2002251670A JP2004091225A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | 家畜糞尿の堆肥製造過程における無臭化処理方法 |
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Publications (1)
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2004091225A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-08-29 JP JP2002251670A patent/JP2004091225A/ja active Pending
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