JP3938597B2 - 改良されたリービング配置を備えたクレーン - Google Patents

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Description

発明の技術分野
この発明は、積荷を操作するリービングシステムを通して配置されるクレーンに関するものである。
この発明は、船積みコンテナを扱うのに使用されるガントリークレーンの関係で開発された。そのような関係の下で以後にこの発明を説明する。しかしながら、この発明は、吊り下げられる積荷の位置および方位の安定した制御を行うため要求される他のクレーンタイプまでの幅広い出願に関わることは明かであろう。
発明の背景
特別な目的のコンテナを扱うクレーンは、船に荷揚げしたり、荷おろす最新貨物取扱い設備に使用され、そのようなクレーンにより扱われる船での速さは、港での全能率での要因を決めるキーである。現在のガントリークレーンは、スプレッダーによりコンテナを掴むためヘッドブロックを使用する。ヘッドブロックは、ヘッドブロックを上昇および下降するため使用されるリービングケーブルの配置によりレール装着ガントリートロリーから吊り下げられる。
ガントリークレーンのサイクル時間は、2つの主な要因により制限される。第1に、上昇されるコンテナの頂部上でのスプレッダーの容易な位置決めを許すように、コンテナは必ずしも整列できない。それで、クレーンによりスプレッダーを正確に位置決めする速度は相当重要である。典型的には、この位置決めはクレーンのデユーテイーサイクルの50%まで処理できるが、残りは船と岸との間の経路により処理される。第2に、ヘッドブロックおよびリービングから吊り下げられる積荷は、時には50mまでの高さで、クレーンの運動中および巻き上げ作用中に動揺し、または、揺れる傾向がある。これらの要因はいわゆる箱詰め速度を減少し、それ故、港湾効率を約50%まで減少する。典型的なコンテナ船は、1000個までのコンテナ運動を必要とすることを考慮すると、クレーン効率を改良する潜在的利益は本質的なことである。
クレーン巻き上げの動揺を減少し、リービングをより制御可能にすることは、減少する位置決め時間や改良された船便時間を生じるであろう。10−20%の状態の位置決め時間の減少は、貨物取扱業に相当な衝撃を与えるであろう。
現在採用されている造船所のクレーンや波止場側のクレーンは、垂直のz方向だけに安定している。そのようなクレーンで運ばれる積荷は、横方向の力では回転や動揺を生じるであろう。
現在、そのようなクレーンの操作効率を改良するために採用される工業上の実行は、積荷の動揺を避けるためクレーンドライバーの腕前に頼るか、複雑な動揺防止システムの使用に頼っている。そのようなシステムは、通常、複雑なリービング配置や巻き上げモータの能動制御システムを採用する。
そのような2つの能動動揺抑制システムは、米国特許第2916162号および米国特許第4350254号で開示されている。前者のシステムは水平方向内での振り子運動を抑制しようとするものであるが、積荷のいかなるピッチ、ロールまたは左右の揺れを抑制できない。後者のシステムは追加のワイヤやウィンチを採用している。
より効率的なリービング配置の達成に向けて多数の研究が行われている。
1つのそのような研究が、1989年8月発行のJournal of Offshore Mechanics and ArcticEngineering、第III巻、183−193頁での論文名称が「造船に応用する平行リンクロボットクレーンの安定性研究」であるN.G.Dagalakis外により刊行された。別の研究が、1993年発行のJournal of Robotic Systems.10(5)の709−724頁の名称「The NIST robot crane」でJames Albus外により刊行された。
これらの両方の研究は、航空機シュミレータに普通に使用されるタイプの反転Stewartプラットホームの概念を組み入れた改良されたホイストおよびリービング配置を持つクレーンを開示する。AlbusおよびDagalakisによるクレーンでは、ベースとStewartプラットホームで支持される積荷との間の平行リンクは、クレーンのリービングケーブルにより取り替えられ、ウインチがアクチュエータとして使用される。
DagalakisおよびAlbusにより提案されたホイストおよびリービング構想は、等辺三角形の頂点での下積荷台上のリービングのための連結点の提案を含む。同様の仕方で、クレーントロリー上のリービングのための連結点は、等辺三角形の頂点に配置される。6本のリービングケーブルがトロリーから下積荷台に走り、2本のリービングケーブルが各三角形の各頂点で連結される。上記プランで見られるように、上下三角形は相互に垂直軸の周囲で180°回転され、下三角形の頂点は、上三角形の辺の中点と整合するために位置決めされる。
DagalakisおよびAlbusにより開示されたリービング配置は、全ケーブルに張力を維持している間、積荷を支持することができ、頂点が下積荷台上の滑車の配置により固定される幾何学三角形内に、積荷の質量中心が含まれる時だけ積荷の安定した位置制御を提供することが分かる。安定した位置制御を提供するため、下積荷台上の三角形の滑車配置に外接する円の半径は、幅2.4m×高さ3.0m×長さ12mの標準コンテナを支持するため配置される積荷台またはヘッドブロックのために約1.2mとなることが分かる。同様に、さらに、トロリー上の三角形の滑車の配置に外接する円の半径は、約2.4mであることが分かる。
これらの幾何学的制限は、したがって、横方向(トロリーが移動できるガントリーに沿う方向)での±0.6mおよび長手方向(ガントリーと垂直な方向)での±0.7mのリービング配置により吊るされる標準コンテナで制限される積荷の質量中心の許容できる偏心を確立する。これらの形状は、それぞれ、横方向へ24%、長手方向へ6%だけ質量中心を偏心することになる。許容できる横偏心24%は、偏心10%の典型的な工業標準仕様のものより大きいが、長手方向での6%偏心は工業標準に合わない。
この発明は、上記欠点を最少にすることを目的としている。
発明の概要
大まかに定義すると、この発明は、上支持構造体と、積荷を運ぶため配置される下支持構造体と、上支持構造体から下支持構造体を吊るす6本のリービングケーブルと、上支持構造体と下支持構造体との間のリービングケーブルの選択したものの有効長さを変える手段とから成るクレーンを提供する。リービングケーブルは、それぞれの不等辺三角形の頂点で、上支持構造体および下支持構造体に幾何学的に連結され、リービングケーブルは、第1対のリービングケーブルが下方向へ収束され、第2対のリービングケーブルが上方向へ収束され、第3対のリービングケーブルが上構造体と下構造体とにおいて、第1対のリービングケーブルと第2対のリービングケーブルの対向端部との間で延びるように配置される。
この明細書の前頁および次頁で使用される用語「不等辺四辺形」、「台形」、「等角等辺台形」という用語は、幾何学的形に適用でき(物理的要素でない)、それは、リービングと上下支持構造体との間の連結頂点を決める。また、これらの用語は以下の意味を持つことを理解されたい。
不等辺四辺形:平行四辺形ではなく、2辺が平行であるか、平行でなくともよい四辺形。
台形:一対の平行辺を持つ不等辺四辺形。
等辺等角台形:2つの平行辺と交差する軸線の周囲で対称である台形。
上記のようなリービング配置を備えたクレーンは、所定の仕方で個々のリービングケーブルの長さを操作することにより、上支持構造体に関する下支持構造体の位置や姿勢の制御可能な調整を許容する。このリービングケーブル配置は、全ケーブルが張力を受けると、上支持構造体と下支持構造体との間の連結部に「硬直」が生じ、下支持構造体およびそれに取り付けられる積荷は、上支持構造体の運動に従うであろう。巻き上げ作業中に動揺が抑制される。
上下支持構造体上の不等辺四辺形の頂点にリービングケーブルの連結部を配置することにより、吊り下げられるコンテナの質量中心が含まれる区域を最大にすることができ、それで、許容可能な質量中心の偏心を最大にする。
この発明の好ましい実施例では、リービングケーブルは、それぞれの台形の頂点、、より好ましくは、それぞれの等辺等角台形の頂点と一致する上下支持構造体の全点と幾何学的に連結される。上下支持構造体での連結点の個所により決まるそれぞれの台形は、好ましくは、形状が類似しており、上支持構造体での連結点により画定される面積は、下支持構造体での連結点により画定される面積より大きい。
この発明の特に好ましい形態では、上台形の短い方の平行辺の頂点間の距離が、下台形の短い方の平行辺の頂点間の距離に等しくなるように、台形が寸法決めされる。さらに、下台形の長い方の平行辺での頂点間の距離は、短い方の平行辺の頂点間の距離と√3Rを足したものに等しく選択され、ここで、Rは下台形の非平行辺の頂点間の距離に等しい辺長を持つ等辺三角形に外接する円の半径である。それから、上台形の長い方の平行辺での頂点間の距離は、短い方の平行辺での頂点間の距離に2√3Rを足したものに等しくなるように選択され、下台形の短い方の平行辺は下台形の平行辺の上に配置される。
これらの寸法上の制限により、他の直交軸のそれぞれの周囲での運動を引き起こすことなく、任意の1軸の周囲での運動が行われるように、上支持構造体に関する下支持構造体の運動を制御することができる。
巻き上げコンテナ用クレーンの波止場側の適用において、上支持構造体はクレーンのガントリーまたはブーム構造体に沿って往復直線運動をするため配置されるトロリーから構成してもよい。下支持構造体はコンテナがスプレッダーにより接続できるヘッドブロックにより提供してもよい。各リービングケーブルの上下支持構造体間の有効長さを変える手段は、複数の巻き上げドラムと、各リービングケーブルとから成る。巻き上げドラムは、上支持構造体に関する下支持構造体の細かい姿勢制御を行う個々のモータまたは共通のモータにより駆動される。後者の場合、伝動装置が個々の巻き上げドラムの差運動を行うため設けられ、伝動装置は機械式でも油圧式でもよい。
代わりに、各リービングケーブルの上下支持構造体間の有効長さを変える手段は、全リービングケーブルのための単一モータ駆動巻き上げドラムから構成してもよい。それから、各リービングケーブルの長さの付加的な個々の調整を提供するため、調整手段が各リービングケーブルの通路に介在される。好ましくは、調整手段は電気作動、油圧作動または空気圧作動のラムから構成される。
上支持構造体により運ばれる質量を減少するように、巻き上げドラムを上支持構造体に装着してもよく、好ましくは、クレーンの駆動区域に装着してもよい。
さらに、クレーンは、下支持構造体の設定空間姿勢または方位と関連する各リービングケーブルの設定長さおよび張力を調整および維持するため、リービングケーブルの有効長さを変える手段に制御命令操作を与えるため配置された電子コントローラから成る。
さらに、クレーンは、デカルト座標系内およびx,y,z軸の周囲での下支持構造体の空間位置および3次元方位を決めるセンサ手段が設けられる。z軸は上支持構造体に関して垂直である。好ましくは、センサ手段により決定される上支持構造体に関する下支持構造体の空間での位置や方位を、電子コントローラに伝えるためフィードバック手段が配置される。電子コントローラは、フィードバック手段により提供されるフィードバックデータに応答して下支持構造体の位置や方位を細かく調整するため配置される。
電子コントローラは、また、下支持構造体により運ばれる積荷が受ける風負荷のような外部にかかる力に自動的に逆らうために、リービングケーブルの有効長さを変える手段を制御するフィードバック手段に自動的に応答するために配置される。
好ましくは、センサ手段は、下支持構造体上に配置されたジャイロスコープおよび加速度計から成る慣性台を含む。
また、電子コントローラは、積荷の異常な位置または方位を指示するフィードバックデータを受けると、リービングケーブルの長さを変える手段を通してリービングケーブルの長さを自動的に調整するため配置される。
異なる実施例で上記したクレーンは、積荷の動揺を最少にするリービングケーブル配置の安定性を増加する。提案したリービング配置は、空間での積荷の十分な抑制を可能にする。積荷移動は、張力を受ける各リービングケーブルの長さにより決まる安定した位置や方位で積荷を戻し、維持する大きい復帰力を起こすリービングケーブル内での弾性変形を生じるであろう。さらに、上記リービングケーブル配置は、上支持構造体を動かすことなく、空間内での積荷の細かい位置制御や姿勢制御を提供することができる。
この発明の好ましい実施例の以下の説明から、この発明は十分理解されるであろう。詳細な説明が添付図面を参照して提供される。
【図面の簡単な説明】
図1は、ガントリー式クレーンの概要図を示す。
図2は、図1のガントリーおよびクレーンの巻き上げの簡単な斜視図を示し、巻き上げケーブル駆動装置の第1タイプを示す。
図3は、図2のガントリーのより詳細な投射斜視図を示し、巻き上げケーブル駆動装置の第2タイプを示す。
図4は、図3で示すのと同様のガントリーの投射斜視図を示し、トロリー上のリービングケーブルを案内する一方の滑車配置を示す。
図5は、図3で示すクレーンのヘッドブロックの投射平面図を示す。
図6は、図2および図3で示すようなクレーンの幾何学的表現を示す。
図7は、図1および図2で示すクレーンのガントリートロリーとヘッドブロックとの間に延びるリービングケーブルの概略図を示す。
図8は、図4で示すようなガントリートロリーの左手側上の滑車およびプーリの簡単な斜視図を示し、ガントリートロリーの左手側上の個々のリービングケーブルの通路を示し、右手側滑車配置は左手側滑車配置と鏡像関係で対称である。
発明を実施する好ましい形態
図面において、機能的に等しい構成要素を表示し、説明するために、種々の図面において同じ参照番号が使用されている。
図1は、コンテナを桟橋に係留した船に移送したり、船から移送するための波止場側ガントリー式クレーン10を概略的に示す。クレーン10は、y軸線の方向で波止場側に沿って図面の平面と垂直な方向でトラック11上を移動できるタワー構造体13から成る。タワー構造体13は、タワー構造体13の運動軸線に垂直なx軸方向で往復できるレール装着トロリー14を支えるガントリー12を支持する。リービング配置18は6本のケーブルから成り、支持されるヘッドブロック(ホイスト)15は、x−y平面と垂直なz軸線に沿って上下運動するためトロリー14から吊るされる。ホイスト15は、トロリー運動、タワー運動およびz軸線に沿うリービング18のケーブル長さの調整により与えられる3つの移行自由度を持つ。ヘッドブロック15の真下には、船(図示せず)から降ろされ、船に積まれるコンテナ17に係合するため適合されるスプレッダー16が周知な仕方で配置される。このようなクレーンの基本的概念、特定の部品と同様、その駆動機構および制御は、以下に説明するリービング配置に対して、当該分野で周知であり、これ以上説明しない。
図2は、クレーン1のガントリー12およびリービング配置18を斜視概要図で示す。ヘッドブロック15およびガントリートロリー14だけが大体で示され、他のクレーン構成部品は、図示目的を明瞭にするため図2から省略されている。他方、図3、図4および図5は、図1で示されるクレーンに使用できるガントリートロリー14およびヘッドブロック15の特定実施例をより詳細に示す。
図2に戻ると、全6個の巻き上げドラムとそれぞれの駆動部とを含む第1タイプの巻き上げケーブルが示される。
数字22で示される全6本のリービングケーブルは、リービング18を形成するため提供される。各ケーブルの一方端部は、周知な仕方(図示せず)でブーム端部に固定され、他方、他方端部はそれぞれの巻き上げドラム19に収容される。3個の巻き上げドラム19が、図2で示す巻き上げケーブル駆動配置においてガントリー12の片側に配列される。巻き上げドラム19は、歯車箱を含む周知な駆動列配置を介して従来のモータ20により駆動される。巻き上げドラム19は個々のケーブル22を結合または別様に長くしたり、短くしたりするように、個々にまたは同期して駆動できる。
図2で示す巻き上げケーブル駆動配置と反対に、図3の巻き上げケーブル駆動配置では、6本のケーブル22(図3では図示せず)の全端部が収容される共通の巻き上げドラム19が提供される。ケーブルの他端部は上記のようにブームの対向端部に固定される。共通の巻き上げドラム19は高架に配置され、ガントリーの自由端部の近くでガントリー12上で支持される。巻き上げドラム19は、周知な減速歯車駆動列配置を介して従来のモータ20により駆動される。この巻き上げドラム19は個々のケーブルを連結的に長くしたり、短くしたりするように駆動できるので、以下に説明するように、ガントリートロリー14に関してヘッドブロック15の完全な位置制御や姿勢制御を提供するため、個々のリービングケーブルの長さを調整または変化するため、全体を25で示す機構が提供される。ケーブルの有効長さを変化する調整機構25は、各ケーブルで1つの6個の個々のラム26を混合し、油圧または空気圧で選択的に駆動される。ケーブル案内滑車27が、各ラム26の往復駆動ロッド上に装着され、各ケーブルをループにする。
特に図2乃至図7に関して、リービング18のケーブルは、図2で全体として数字30で示され、全体として数字40で示される上部トロリー14での滑車およびプーリ配置内を走る。滑車およびプーリ配置は図3、図4、図7、図8で示されるトロリーでは数字320−325、521−525、621−625で示され、図3、図5、図7のヘッドブロックでは数字420−425で示される。しかしながら、このことを以下に詳細に説明する。
リービング18の基本的な幾何学配置の理解を容易にするため、最初に、図2、図3で示されるようなクレーンの幾何学表現を示す図6を参照する。
図6で分かるように、ヘッドブロック15は、等辺等角正台形24a、25aのそれぞれの頂点24、25によりトロリー14の支持板または構造体に幾何学的に連結される。台形24a、25aの短い方の辺は、対向方向に指向される。下台形25aは上台形24aより小さい。図7での例で示されるように、物理的なリービングケーブル22を運ぶ物理的な案内滑車のための実際の空間および装着要求により押しつけられ、拘束される実際のリービング配置に関して、ケーブル走りが図6で示される台形24a、25aの頂点に物理的にできる限り接近して一致するように、滑車は、上トロリー14およびヘッドブロック15の支持構造体上にそれぞれ装着される。
第1対のリービングケーブル220、221は、下台形25aの短い方の平行辺の角点25から、上台形24aの長い方の平行辺の角点24に向けて末広通路へ延びる。図7で示される物理的なリービング配置では、各ケーブルは以下に説明するように、上支持構造体および下支持構造体上で、それぞれの滑車320〜325および滑車420〜425の周囲で案内されるケーブル当たり2本のリービングケーブルを含む。第2対のリービングケーブル222、223は、下台形25aの長い方の平行辺の角点25から、上台形24aの短い方の平行辺の角点24に向けて収束通路へ延びる。第3対のリービングケーブル224、225は、上台形24aと下台形25aでの角点24、25において、第1対のリービングケーブル220、221および第2対のリービングケーブル222、223のそれぞれ対向する上下端部の間で延びる。換言すれば、第3対のリービングケーブル224、225は、それぞれ、上下台形24a、25aの角点24と角点25との間で延びる。さらに、図6から分かるように、どのリービングケーブル220〜225も上下台形24a,25a間で交差せず、リービングケーブル220〜225の内の2本は互いに平行に延びない。
分かるように、台形の非平行辺と同一長さを持つ等辺三角形に外接する円の半径の値を与え、短い方の平行辺の長さを与え、非平行辺の長さ+短い方の平行辺の長さに等しい長い方の平行辺の長さの値を与えることにより、等辺等角台形の幾何学を完全に定義することができる。図示の好ましい幾何学配置のように、上台形および下台形が等辺等角であり、上台形が、下台形の短い方の平行辺と同じ長さを持つ短い方の平行辺と、下三角形より大きい面積を有する等辺三角形の半径とにより等しく定義できる。それで、図6において、頂点間の短い方の平行辺距離、2SPと同様に、上下台形の定義される外接円のそれぞれの半径は、aとbとで示される。
これらの寸法上の制限により、ヘッドブロック15とトロリー14との間のリービングケーブル220〜225の有効長さは、ヘッドブロック15とトロリー14が水平面で相互に平行であれば等しくなる。
図示のリービング配置は、x,y,z方向でトロリー14に関し、およびローリング、ピッチングおよび左右の揺れのそれぞれ関連するx軸、y軸およびz軸の周囲でのヘッドブロック15の安定的で制御可能な制限を可能にする。
さらに、図7で示される実際の配置で物理的に実施されるような図6のリービング配置18は、これに関連して、全ケーブルが同じ量だけ短くされると、下ヘッドブロック15およびヘッドブロックに取り付けたコンテナ17が、x軸、y軸、z軸(ロール、ピッチ、左右の揺れ)の周囲でのコンテナ17の方位または姿勢を変化することなく、x軸およびy軸に沿ってコンテナ17の位置を変化することなく、トローリー14に関してz軸に沿って上昇下降することを意味する相対的リービングである。他方、リービング220〜225の内の1本以上を短くしたり、長くしたり、他のケーブルでの張力を維持したり、調整することにより、トロリー14に関するヘッドブロック15の位置および/または姿勢での制御され指定された変化を起こし、全体としてクレーン10、または、上記のようにガントリー12に沿ってトロリー14を動かしている間、そのような位置および姿勢を維持することができる。この後者のタイプ調整は全体の位置決めのため使用され、前者はトロリー14を運動することなくコンテナを細かく位置決めするため使用できる。
空間での2つの台形の8つの頂点間の幾何学的関係および上台形に関する下台形の相対運動(トロリーに関するヘッドブロックの相対運動)を反映する基本的方程式を提供できる。図6を参照すると、直角座標系x,y,zの原点が半径bである上外接円の中心に位置し、半径bがSPと共に上台形を定め、下台形の空間的方位が、下台形の半径aでの外接円の中心で下台形に関して固定される下デカルト座標系のi軸、j軸、k軸の周囲での回転姿勢をそれぞれ提供するオイラー角度φ、θ、ψにより定められると、リービングケーブル220〜225の有効長さiは、オイラー角度、台形幾何学パラメータa,b,SPおよび上デカルト座標系x,y,zに関する下デカルト座標系i,j,kの中心の変位の関数として提供できる。
これらの方程式は以下のとおりである。
Figure 0003938597
Figure 0003938597
Figure 0003938597
オイラー角度はx軸、y軸、z軸の周囲のロール、ピッチ、左右の揺れと同じではなくて、周知な同種の変換により容易にそれらに関連付けすることができることに注意すべきである。さらに、他の状態ではヘッドブロック15が上トロリー14に関して十分に拘束されていないので、全ての6本のケーブル220〜225が緊張している時だけ、ケーブル長さを決めるため上記幾何学方程式を使用できることに注意すべきである。
また、実際の巻き上げ駆動コントローラでの基本方程式を満たすために、滑車の変位や装着を考慮した台形の頂点での理想的な配置からの位置/変位を考慮した修正パラメータを導入しなければならないであろう。
しかしながら、このことは、非発明的技量を必要とする慣用事項である。上記方程式は、一般的に与えられるが、上記に指摘したように、選択b=2aは巻き上げ中に、ヘッドブロックの平面運動の範囲外にはならない幾何学配置を与えることに注意すべきである。
例えば、クレーンの操作において、等しい量による第1対のリービングケーブル220、221の各ケーブルだけの延長は、下台形25aの長い方の平行辺の周囲でのコンテナのピッチ運動だけを生じる。もし、同時に第2対のリービングケーブル222、223および第3対のリービングケーブル224、225が第1対のリービングケーブル220、221の量より小さく同期して短くされると、説明したようにz軸に沿ってヘッドブロックおよびそれに取り付けられたコンテナの上昇およびヘッドブロック15の同期ピッチングを生じるであろう。
それで、トロリー14に関するヘッドブロック15の位置および姿勢は、トロリー14とヘッドブロック15との間の個々のリービングケーブル220〜225の長さの適切な取扱いで十分に制御でき、他方、リービングケーブル220〜225を介してヘッドブロック15にかかる力およびモーメントは、個々のケーブルにかかる実際の張力の対応する取扱いにより十分に制御できる。
上記のことから明らかなように、図6で示されるように、リービング配置18の釣合は、上記したように図3で示される単一巻き上げドラムの実行を許容する。これにより、6本のリービングケーブル220〜225の自由端部の全ては、共通の巻き上げドラム19上に受け入れられ、それにより、z軸に沿って共通のまたは差のない巻き上げ運動が確実にされる。リービングケーブル220〜225の各通路内に配列された変位可能な滑車27を備えた個々のラム26は、実際のケーブル通路を短くしたり、長くする機構を提供し、それ故、個々のリービングケーブルの長さを変化し、ヘッドブロック15のx軸、y軸位置およびピッチ、ロール、左右揺れの方位調整を提供する。また、独立して駆動される各リービングケーブルのために個々の巻き上げドラムを使用することもできる。図2で示される巻き上げ駆動の実施例は、3個のドラムがガントリー12の各側に配置された個々のリービングケーブル22のための個々の巻き上げドラム19を使用し、各ドラムグループに1つである2つのモータ20を使用する2つの構造上の配置の組み合わせを使用する。
トロリー14に関するヘッドブロック15の所望の運動を得るように、上記の方程式を役立てる個々のリービングケーブルの有効長さを変化するため、駆動部および機構を操作する実際の制御機構は、当該分野で周知であり、さらに説明しない制御技術を使用して実行できる。
等辺等角台形24aおよび25aの頂点とできる限り接近して一致するため、トロリー14およびヘッドブロック15上でのリービングケーブル220〜225の連結点を配置することは、全体として、巻き上げの硬直を増し、コンテナの幾何学的中心と一致しない質量中心を持つコンテナ17の安定した移送を可能にする。換言すれば、コンテナの質量中心を含む許容可能域は、下台形25a内で配置されるため増加され、それで、より大きい質量中心のための偏心を許容し、他方、トロリー14に関するヘッドブロック15の安定した位置制御を許容する。
トロリー支持板14上の等辺等角台形24aの短い方の平行辺の頂点でのリービングケーブルのための連結点との間と、ヘッドブロック15上の等辺等角台形25aの短い方の平行辺の頂点でのリービングケーブルの連結点間の実際の間隔(このトロリー支持板上およびヘッドブロック上のこの間隔は、等しく、図6で2Spで図示される)は、y軸の方向でのトロリー14の最大許容可能な寸法に基づき選択できる。例えば、間隔が12.0mに選択されると、トロリー幅5.0mに対して、前記間隔は12mコンテナに対して約10%の中心質量の許容できる偏心率を生じる。この値は詳細な説明の導入部分で述べた明細の範囲内である。前記間隔を2.2mまで増加できるので、この許容可能な偏心は6mのトロリー幅に対し15%増加する。
上記のリービング配置の主な利点の1つは、トロリーを移動することなくヘッドブロック(それ故、積荷)の位置(3次元での位置も方位も)変更する能力のあるクレーンを実現でき、すなわち、細かい位置制御や姿勢制御をできることである。これは、巻き上げモータまたはラム機構を独立して操作し、リービングケーブル長さを変え、ヘッドブロックを吊るす個々のケーブルの長さを変えることにより達成できる。(Z軸に沿う)トロリーやヘッドブロック高さの固定位置での積荷の(ガントリーに沿う)x運動および(ガントリーに沿う)y運動の可能範囲は、リービング配置の幾何学に支配される。トロリー14からヘッドブロック15までの巻き上げ高さが30mであるとすると、ヘッドブロックのx運動およびy運動の範囲は、それぞれ、0〜1.2mおよび0〜1mである。固定トロリー個所では、ヘッドブロックの姿勢や位置を変化することなく、垂直z軸周囲で積荷を約±35°だけ回転することもできる。
図6で示される幾何学的関係を結合する図1のガントリー式クレーンのリービング配置は、図7で概要で図示される。簡単にするためヘッドブロックやトロリーを図示から省略してある。しかしながら、ヘッドブロックおよびトロリー支持台上の滑車やプーリの配置は、実際のリービング形態の理解を容易にするように、それぞれの台形の頂点と一致させて部分的に図示されている。図6と同じ参照番号を図7で使用して、ヘッドブロックとトロリーとの間の物理的なリービングケーブル垂れ下がりを参照する。図2を参照して上記したように、6本のリービングケーブル220〜225がガントリーのブーム端部に固定される。リービングケーブル220〜225の他の3つの端部は、図2および図3を引用して以前に概説したように、個々の巻き上げドラムや、ウンチドラムや、または、共通の巻き上げドラムに受け入れられる。第1対のリービングケーブル220、221は、各々がガントリーの対向側でガントリーに沿って走る。ケーブル220、221は滑車やプーリ配置に入り、トロリー上のそれぞれの案内滑車320、321に係合し、ヘッドブロック15の方向へ向けられ、そこで、台形の小さい方の平行辺に配置されるそれぞれの戻り滑車420、421と係合し、トロリーへ戻り第2案内滑車(図示せず)により、それぞれ、案内滑車320、321と協働してホイストを出る。第1対のリービングケーブル220、221の出入口は、ガントリーの同じ側にある。
第2対のリービングケーブル222、223は、ガントリーの各側に沿って走り、滑車やプーリ配置に入る。ケーブル222、223は、それぞれの転向プーリ522、523を通過して、案内滑車(上台形の短い方の平行辺の端部に配置される)を介して、それぞれ、ヘッドブロック上の戻り滑車422、423に向かう。滑車422、423は下台形の長い方の平行辺の端部に配置される(図5を参照)。ケーブル222、223は、同じ通路を戻り、案内滑車322および323と協働するそれぞれの第2案内滑車(図示せず)に係合し、案内滑車322、323から、それぞれの転向プーリ522’、523’により転向され対向するガントリー側に至る。それで、第2対のリービングケーブル222、223の出入口は、ガントリーの反対側にある。
第3対のリービングケーブル224、225は、ガントリーの各側に沿って走り、滑車やプーリ配置に入り、下台形の長い方の平行辺の端部に配置されるそれぞれの案内滑車324、325に係合する。そこから、ケーブル224、225は下台形の長い方の平行辺の端部に配置されたそれぞれの戻り滑車424、425に向けて下方へ走る(図5参照)。その後、ケーブル224、225は同じ通路に沿って案内滑車324、324と協働する第2案内滑車に沿って戻り、そこで、転向してブームに向けて出る。ここで再びそれぞのケーブル224、225の出入口はガントリーの同じ側になる。
この巻き上げ配置(リービング18およびヘッドブロック15)は、さらに、トロリー14に関するヘッドブロック15、それ故、ヘッドブロック15で支持されるコンテナ17の配置の正確な決定を可能にするセンサシステム26を備える。このため、図7で参照番号29で示されるような一組の慣性センサが、ヘッドブロック15上に装着される。このセンサは、3つの直交方向x、y、zでのヘッドブロック15の角速度および直線加速度を測定する3つのジャイロスコープおよび3軸加速計(または相互に垂直に配置される3つの個々の軸方向加速計)と、水平x−y平面に関して積荷の方位を測定する2つの傾斜センサとを含む。これらのセンサにより得られるデータは、トロリー14に関するヘッドブロック15の位置や姿勢を計算するため使用できる。このデータは、積荷の動揺を最少にし、巻き上げ配置で支持されるコンテナを正確に位置決めするように、トロリー14およびホイストドライブを駆動するため使用される制御アルゴリズムに組み込むことができる。このデータは、積載または荷下されるコンテナに係合するため、制御された安定的な仕方でヘッドブロックを扱うクレーン操作者を助けるために使用することもできる。
図7において、それぞれのリービングケーブルの走りの図示を明瞭にするため、いわゆる第2案内滑車の図示を省略する必要があった。上記で使用した第2案内滑車という表現は、2つの滑車円板内への案内滑車の「分割」を意味し、これらの滑車円板は、場合により、入って来るケーブルをヘッドブロック戻り滑車に向けて方向に走らせて転向し、連続的に受け入れ、さらに近づくケーブルを案内し、トロリーの滑車およびプーリ配置へ出し、ブーム端部または巻き上げドラムに向けて走らせる。
これは、上ガントリートロリー14上の巻き上げケーブルを案内したり、転向するため使用される滑車、プーリの実際の配置を図示した図4および図8を参照することにより、より良く理解できる。図示の滑車やプーリの配置は、滑車やプーリの配置内へのリービングケーブルの出入口が常にガントリーの同じ側にある図7を参照して以前に説明したものとは少し異なる。すなわち、第2対のリービングケーブルを参照して上記したケーブル走りのクロスオーバーは起こらない。さらに、図4で図示される実際のガントリークレーン14は、x方向で延びる縦軸の回りで鏡像対称設計であり、それで、左手側で図示される滑車およびプーリの配置上のリービングケーブルの走りは、右手側に図示されるものと鏡像対称であることに注意すべきである。
図4で分かるように、ガントリートロリー14は、互いに平行に配列され、それぞれ、対向する末端部に1つのキャリッジ144を支持する主支持ビームまたはボックス142と結合し、キャリッジにより、ガントリー延長部に沿って軸xの方向で移送運動を許容するようにトロリーは、ガントリーの案内ビーム上に支持される。4本の下方へ延びる支持アーム146は、2つの支持台半体140を、支持ビーム142のそれぞれの一方に接合する。支持台半体140の下側に配置される2つの支柱ビーム148は、トロリー構造体を支え、相互に連結して必要な構造上の剛性を提供する。
案内滑車および転向案内プーリの配置は、全体が30で示される。プーリ/滑車円板のあるものは、水平に延びる軸線の周囲で回転のため支持され、あるものは、それぞれの装着アーム上での垂直軸の周囲で支持され、例示として2つが31で示される。それらは、上記幾何学的リービング形態およびケーブル走りの腐食をさける必要性により指摘した配置で、支持台140上に固定装着される。
このトロリー構造体と反対に、図5で図示されるヘッドブロック15は、以前に説明した台形配置で提供される戻り滑車420〜425の軸受を支持する板部材152を支える複数の支柱およびビーム150から成るむしろ簡単な支持構造体とすることができる。
図4に戻ると、図示されていないが、3対のリービングケーブルの一方が、トロリー14の滑車およびプーリの配置を通して左手側を走り、3対のリービングケーブルの他方が、トロリー14の滑車およびプーリの配置を通して右手側を走る。これは、図8を参照することにより、より良く理解できる。ほとんど全体的にトロリーの左手側上に受け入れられるケーブルの走りが図示されている。配置を明瞭にし、回転可能に装着される支持台の下部分上での案内プーリの配置および支持台の上部分でのプーリ、滑車の配置を明瞭にするため、実際の支持台は省略してある。支持台140の下部分上に配置される全ての案内プーリは、数字6が前に付けれ、支持台の上部分に配置される転向プーリは数字5が前に付され、リービングケーブルを下方向へ向け、図示しないブロックヘッドからの戻りケーブルを受けるのに役立つ案内滑車は、数字3が前に付される。個々の滑車やプーリを区別するため使用される最後の2つの数字は、個々のリービングケーブル221、223、225を特定するため使用される参照数字の最後の2つの数字に対応する。
3本のリービングケーブル221、223、225は、図面の下右手側から滑車およびプーリの配置に入り、上左手方向へ去る。それで、リービングケーブル221は、トロリーの下側から入り、案内プーリ621に係合し、そこから支持板の下部分へ向けて通り、案内プーリ321により受け入れられ、ヘッドブロックへ向けて下方へ向けられる。図8の斜視図によると、案内滑車321が図7で図示されるように、上台形の長い方の平行辺の頂点近くに配置されることを理解することは明確ではない。リービングケーブル221は、図5で図示されるヘッドブロックの戻り滑車421に受け入れられ、上方向に戻され、案内滑車321’に戻される。案内滑車は図7を参照した上記説明中では、第2案内滑車と称される。それから、リービングケーブル221は案内プーリ521を通過し、そこで、トロリーの下側上に配置された図示しない別の案内プーリで転向され、上記のようにしてこの配置を出る。
リービングケーブル223は、この配置に入り下案内プーリ623で転向され、上方向へ案内滑車323に向かい、そこから、リービングケーブル223は、ヘッドブロックに向けて下方へ走る。ケーブル223は案内滑車423に戻り、上方向へ走り、それから、案内滑車323’で受け入れられ、そこから再び下方向へ案内プーリ623’に向けられ、続いて向け直され、図示の左手の方向へ向けられプーリ配置を出る。案内滑車323は上台形の短い方の辺の頂点の近くに配置される。
最後に、リービングケーブル225はプーリ配置に入り、下案内プーリ625と係合し、トロリーの上側を通過し案内プーリ525と係合する。それから、リービングケーブル225は、ほぼ垂直方向に延びる回転軸線を持つ案内プーリ525’を通過する。リービングケーブル225は、続いて案内滑車325に向けて転向され、ヘッドブロックでの戻り滑車425に向けて下方向へ向けられ、へッドブロックから上方向へ戻り、案内滑車235’と係合する。続いて、リービングケーブル225は、水平の回転案内プーリ525”により、転向プーリ525”’に向けて転向され、転向プーリ525”’はケーブルを図示しない仕方でトロリーの下部分の方向へ向け、そこで、ケーブルは図示しない下案内プーリに係合し、滑車配置を出る。
クレーンの実施例のための上記リービング配置は、トロリーに関するヘッドブロック15の安定した制御操作を許容する。それで、トロリーおよびそれに吊るされたヘッドブロック15の粗い位置調整が完了すると直ちに、コンテナを持ち上げるため、ヘッドブロック15の細かい位置決めが達成できる。提案したリービング配置18は、積荷の動揺を引き起こすいかなる力に逆らう安定した所定の仕方に応答してリービング配置18を操作できるので、積極的な動揺防止や緩衝制御のための可能性も提供する。
最後に、上記リービングケーブル配置は、リービングケーブル当り2本の垂れ下がりを持つものを図示したが、このクレーンの実施例は想像可能なものであり、実際には、6本のリービングケーブルの端部が、クレーンのブーム端部の代わりにヘッドブロック上の適切な装着部に固定して受け入れられることをが推測されるであろう。それから、この滑車およびプーリの配置が非常に簡素化されると、ケーブル当たり1本の垂れ下がりだけが、上支持構造体とヘッドブロックとの間の存在することになる。

Claims (15)

  1. 上支持構造体と、積荷を運ぶため配置される下支持構造体と、上支持構造体から下支持構造体を吊るす6本のリービングケーブルと、上支持構造体と下支持構造体との間でリービングケーブルの選択したものの有効長さを変える手段とを備え
    リービングケーブルは、それぞれ台形の頂点と一致する地点で上支持構造体および下支持構造体の双方に連結され、
    リービングケーブルは、第1対のリービングケーブルと第2対のリービングケーブルと第3対のリービングケーブルとを含み、
    第1対のリービングケーブルは、上支持構造体上の台形の2つの頂点から下支持構造体上の台形の2つの頂点まで下方向へ収束されるように延び
    第2対のリービングケーブルは、下支持構造体上の台形の残りの2つの頂点から上支持構造体上の台形の残りの2つの頂点まで上方向へ収束されるように延び
    第3対のリービングケーブルの一方のケーブルは、第1対のリービングケーブルの一方のケーブルが上支持構造体に連結される頂点と第2対のリービングケーブルの一方のケーブルが下支持構造体に連結される頂点との間に延び、
    第3対のリービングケーブルの他方のケーブルは、第1対のリービングケーブルの他方のケーブルが上支持構造体に連結される頂点と第2対のリービングケーブルの他方のケーブルが下支持構造体に連結される頂点との間に延びる
    ことを特徴とするクレーン。
  2. リービングケーブルは、幾何学的に等辺等角台形の頂点と一致する地点で上支持構造体および下支持構造体連結されることを特徴とする請求項1に記載のクレーン。
  3. 上支持構造体での幾何学的連結点により定められる台形の面積は、下支持構造体の幾何学的連結点により定められる台形の面積より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のクレーン。
  4. リービングケーブルは、幾何学的に等辺等角台形の頂点と一致する地点で上支持構造体および下支持構造体連結され、上支持構造体の台形と下支持構造体の台形の短い方の平行辺での頂点間の距離は互いに等しく、下支持構造体の台形の非平行辺の頂点間の距離に等しい辺長さを持つ等辺三角形に外接する半径をRとして、下支持構造体の台形の長い方の平行辺での頂点間の距離は、短い方の平行辺の頂点間の距離と√3Rを足したものに等しく、上支持構造体の台形の長い方の平行辺での頂点間の距離は、短い方の平行辺での頂点間の距離と2√3Rとを足したものに等しいことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のクレーン。
  5. 上支持構造体はクレーンのガントリー構造体またはブーム構造体に沿って線形往復運動するため配置されたトロリーから成り、下支持構造体はコンテナがスプレッダーにより連結されるヘッドブロックから成ることを特徴とするコンテナ持ち上げ用のガントリー式クレーンとして配置されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のクレーン。
  6. 上支持構造体と下支持構造体との間の各々のリービングケーブルの有効長さを変える手段は、各リービングケーブルのための複数の巻き上げドラムから成ることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のクレーン。
  7. 巻き上げドラムは、上支持構造体に関して下支持構造体の細かい姿勢制御をするため、個々のモータまたは共通のモータにより駆動されることを特徴とする請求項に記載のクレーン。
  8. 上支持構造体と下支持構造体との間の各々のリービングケーブルの有効長さを変える手段は、全リービングケーブルのための単一モータ駆動巻き上げドラムと、各々のリービングケーブルの長さの追加個別調整を与えるため、各リービングケーブルの通路内に配置される調整手段とから成ることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のクレーン。
  9. 調整手段は、ケーブル案内要素を備えた電気作動、油圧作動または空気圧作動するラムを含むことを特徴とする請求項に記載のクレーン。
  10. 空間的姿勢に関して各リービングケーブルでの設定長さや張力を調整し、維持するように、下支持構造体の空間姿勢または3次元方位を下支持構造体と上支持構造体での台形の頂点間の有効長さに関連つける幾何学方程式を用いて、リービングケーブルの有効長さを変える手段制御命令を与えるため配置された電子コントローラをさらに備えたことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のクレーン。
  11. 上支持構造体に関する下支持構造体の空間位置および3次元方位を決定するセンサ手段をさらに備えたことを特徴とする請求項10に記載のクレーン。
  12. センサ手段により決定されるような上支持構造体に関する下支持構造体の空間での位置および方位を電子コントローラに伝えるため配置されるフィードバック手段を含み、電子コントローラはフィードバック手段により提供されるフィードバックデータに応答して、下支持構造体の位置および方位を細かく調整するため配置されることを特徴とする請求項11に記載のクレーン。
  13. 電子コントローラは、リービングケーブルの有効長さを変える手段が、下支持構造体により運ばれる積荷が受ける外部的にかかる力に自動的に逆らうため操作されるフィードバック手段に自動的に応答するため配置されることを特徴とする請求項12に記載のクレーン。
  14. センサ手段は、下支持構造体上に配置されるジャイロスコープおよび加速度計とから成る慣性台を含むことを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のクレーン。
  15. 電子コントローラは、積荷の異常な位置または方位を示すフィードバックデータを受けると、リービングケーブルの有効長さを変える手段を介してリービングケーブルの長さを自動的に調整するため配置されることを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載のクレーン。
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