JP3936757B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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    • F25B2313/023Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for using multiple indoor units
    • F25B2313/0231Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for using multiple indoor units with simultaneous cooling and heating

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外調機と複数の室内空調機とからなり、ビル等の空気調和に用いられるマルチタイプの空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビル等の空気調和には、冷温水を熱源としてエアーハンドリングユニットやファンコイル等の空気調和装置が一般に用いられている。しかし、近年水質の悪化が激しく、これにより配管が腐食されるなどの問題が多く発生するようになり、できるだけ水の使用を控えたいという要望がでてきている。
一方、近年の空気調和は多様化し、夏は冷房運転、冬は暖房運転といった単純なものではなくなっている。つまり、ビル等の内部では季節、部屋の方向や位置、OA機器等の負荷により空気調和システム内で冷房運転と暖房運転を、同時に行いたい場合がある。例えばビル内のインテリアゾーンでは冷房運転を、ペリメータゾーンでは暖房運転を行いたい場合がある。
【0003】
また、春、秋の中間期には朝夕に暖房運転、昼間には冷房運転が求められる場合もある。そしてこの場合、冷房運転と暖房運転の切り換え時期が空調ゾーンの方角により異なり、南側では冷房運転に切り換るべき条件に至っているのに、北側では依然暖房運転が継続される必要があることもある。
さらに、OA機器等の負荷の大きいところでは、冬でも一日中冷房運転しなければならない場合もある。
【0004】
そこでこの対策として、例えば特開平8ー61744、特開平8ー121902、特願平8ー60228などがすでに開示されている。これは外調機と複数の室内空調機をもつヒートポンプ式空気調和装置において各熱交換器に付設された膨張弁と直列に流量調整弁を設置した。さらに流量調整弁と直列に液管と低圧ガス管の間で熱交換を行う過冷却熱交換器を設置した。そこで上記過冷却熱交換器で液冷媒の過冷却度を増し、流量調整弁にて膨張弁に入る液冷媒の過冷却度を制御し、給気温度を一定または任意の温度になるよう制御させた。室内空調機を出た給気はダクトにて各空調ゾーンへ導かれ空調ゾーンの室温は給気温度一定方式ではVAVで風量を変更したり給気温度を変更したりして設定温度となるよう制御させた。
【0005】
また、特願平7ー352085に開示されているものは各熱交換器に付設された膨張弁とは反対側のガス管に流量調整弁を設置した、さらに上記膨張弁と直列に前記先願と同様に液管と低圧ガス管の間で熱交換を行う過冷却熱交換器を設置した。そこで上記過冷却熱交換器で液冷媒の過冷却度を増し、流量調整弁にて熱交換器内の凝縮温度または蒸発温度を制御し、給気温度を一定または任意の温度になるよう制御させた。空調ゾーンの室温は上記と同様にVAVで制御させたり給気温度を変更したりさせた。
【0006】
ところで、冷媒の過冷却度を調整する技術として特開平5ー10618が開示されている。これはヒートポンプ式マルチエアコンにて液管に調整熱交換器を設置し、同時に液管と低圧ガス管とを接続するバイパス回路を設置し、このバイパス回路に調整用膨張弁と前記調整用熱交換器を設置し、調整用膨張弁の開度は低圧ガス管の温度により行われるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平8ー61744、特開平8ー121902、特願平8ー60228は配管長が長くてかつ雰囲気温度が低い場合、配管を流れる液冷媒が過冷却されさらに過冷却熱交換器により過冷却度を増大させてしまうことにより運転状況によっては膨張弁に入る冷媒の過冷却度を小さくしたくても流量調整弁の開度が最小開度に達してしまったり、開度が全閉近傍で制御されたりするため流量特性が顕著に変化し、目標とする過冷却度に制御できない不具合があった。
【0008】
また、特願平7ー352085では過冷却熱交換器により液冷媒の過冷却度を大きくした冷媒のエンタルピーが減少し、減少した分だけ蒸発器側の冷却能力が増大するため冷房負荷が小さい時、過大な能力が出てしまい給気温度制御性を損ねる問題があった。
【0009】
さらに、特開平5ー10618はフラッシュガスが発生したり、過熱度が高くなるのを防止するために、液冷媒の過冷却度を制御している。しかしながら、各室内空調機毎に過冷却度を制御したり蒸発温度や凝縮温度を制御したりするための流量調整弁を各室内空調機毎に設置していないため、各々の送風温度を制御したり風量の変更をしたりすることができず、ビル用空気調和装置として多様な負荷に対応し、快適な空気調和が可能な機器としての機能は満たしてはいない。
【0010】
したがって、本発明は上記問題点に鑑み、外調機と複数の室内空調機を備える空気調和装置において蒸発モードの熱交換器に入る冷媒の過冷却度が目標とする値よりも大きくなりすぎることを防ぎ、流量調整弁の開度が最小開度に達して制御できなくなったり、開度が全閉近傍で制御され目標とする過冷却度に制御できない状況を防止する。
さらに、過冷却度が大きくなったとき蒸発側熱交換器の能力過大を防ぐことを目的とし、効率の良い空気調和装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明は熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備える外調機と、それぞれ熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備え、冷凍サイクルの液管と高圧ガス管と低圧ガス管を形成する冷媒配管により前記外調機に並列に接続された複数の室内空調機とからなる冷暖同時運転可能の空気調和装置において、前記外調機または室内空調機の少なくとも1つにおいてその熱交換器が蒸発器として作用するとき、該熱交換器に向かう液管に気液熱交換器を設置し、さらに液管より減圧機構を介して冷媒が該気液熱交換器のガス熱交換側に入りその後低圧ガス管に至るバイパス回路を持つ過冷却機構を有して、該過冷却機構と流量調整弁により過冷却度を制御するように構成される。
【0012】
そしてさらに、前記の制御手段は蒸発器として作用する熱交換器の内、過冷却度を最も大きく設定された熱交換器の過冷却度と流量調整弁の開度により制御されるように構成されるものとした。
【0013】
請求項2記載の発明は、熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備える外調機と、それぞれ熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備え、冷凍サイクルの液管と高圧ガス管と低圧ガス管を形成する冷媒配管により前記外調機に並列に接続された複数の室内空調機とからなる冷暖選択型の空気調和装置において、前記外調機または室内空調機の少なくとも1つにおいてその熱交換器が蒸発器として作用するとき、該熱交換器に向かう液管に気液熱交換器を設置し、さらに液管より減圧機構を介して冷媒が該気液熱交換器のガス熱交換側に入りその後低圧ガス管に至るバイパス回路を持つ過冷却機構を有して、該過冷却機構と流量調整弁により過冷却度を制御するように構成される
【0014】
そしてさらに、前記の制御手段は蒸発器として作用する熱交換器の内、過冷却度を最も大きく設定された熱交換器の過冷却度と流量調整弁の開度により制御されるように構成されるものとした。
【0015】
さらに、請求項3記載の発明は、熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および熱交換器の膨張弁と反対側に設けられた流量調整弁を備える外調機と、それぞれ熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および熱交換器の膨張弁と反対側に設けられた流量調整弁を備え、冷凍サイクルの液管と高圧ガス管と低圧ガス管を形成する冷媒配管により前記外調機に並列に接続された複数の室内空調機とからなる冷暖同時運転可能の空気調和装置において、前記外調機または室内空調機の少なくとも1つにおいてその熱交換器が蒸発器として作用するとき、該熱交換器に向かう液管に気液熱交換器を設置し、さらに液管より減圧機構を介して冷媒が該気液熱交換器のガス熱交換側に入りその後低圧ガス管に至るバイパス回路を持つ過冷却機構を有して、該過冷却機構と流量調整弁により過冷却度を制御するように構成されるものとした。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、請求項5記載の空気調和装置において、前記過冷却機構の制御手段は蒸発器として作用する熱交換器の内、過冷却度を最も大きく設定された熱交換器の過冷却度と流量調整弁の開度により制御されるように構成されるものとした。
【0017】
【作用】
請求項1および2において、気液熱交換器に付設された過冷却機構を、蒸発器として作用する熱交換器の膨張弁に入る液冷媒の過冷却度のなかで、最大に設定されている熱交換器の流量調整弁の開度が全開となるよう制御することにより、必要以上に冷媒の過冷却度を増大させることがないから、過冷却度を小さく設定されても流量調整弁の制御性を失うことがない。
さらに、少なくとも蒸発器として作用する熱交換器の流量調整弁の開度をほぼ最大にできる分、流量調整弁の圧力損失を小さくできるため、冷凍サイクルの高圧側を低くでき安定した冷凍サイクルを維持できる。
【0018】
また、請求項3および4においては、蒸発器として作用する室内空調機の負荷が小さい時、過冷却機構を閉じ、機能させなくすることによりその分熱交換器の冷却能力が減少し、負荷に対応した能力となり流量調整弁の制御性を向上させる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施例のシステム構成を示したもので、特開平8ー121902の第1の実施例を改良したものである。この実施例においては、1機の外調機30に対して、3機の室内空調機50A、50B、50Cが分岐ユニット40を介して並列に接続されている。各室内空調機からは熱交換された給気がダクト47A、47B、47Cにより空調ゾーンZA1、ZA2、ZB1、ZB2、ZCへ導かれる。各ダクトは対応する空調ゾーンの数に応じて適宜に分岐し、それぞれVAVユニット45A、45B、45C等が設けられ、個別に空調ゾーンへの風量を変化可能となっている。
【0020】
図2は本実施例の冷媒回路を示す。3機の室内空調機50A、50B、50Cは、分岐ユニット40を介して、液管、低圧ガス管および高圧ガス管を形成する冷媒配管R1、R2、R3により、外調機30に対して並列に接続されている。外調機30は、能力可変のコンプレッサ1と熱交換器6を備える。コンプレッサ1の吸い込み側にはアキュムレータ3が付設され、コンプレッサ1の吐出側と吸い込み側の配管には、それぞれ圧力センサ11A、11Bが設けられている。なお、「外調機」は、以下に詳述するように、室内空調機での利用に備えて冷媒処理を行なう、いわゆる室外機の別名として使用している(以下、本願において同じ)。
【0021】
外調機30には、さらに気液熱交換器4が備えられ、気液熱交換器4側から熱交換器6方向に順に電子式の流量調整弁25、冷媒温度検出のための温度センサ9、圧力センサ8、電子式の膨張弁7が設置されている。気液熱交換器4の他端は、液タンク27を介して冷媒配管R1に接続されている。熱交換器6の両端の冷媒配管には冷媒温度検出のための温度センサ10A、10Bが設置されている。
さらに、気液熱交換器4のガス熱交換側には液タンク27に入る冷媒配管から電磁弁61を介してキャピラリ62に入り、次に前記気液熱交換器4に入り、冷媒配管R2に至る冷却用冷媒回路が付設されている。熱交換器6の他端側の冷媒配管(ガス管)は、電磁弁5Aを介して冷媒配管R2に接続されるとともに、電磁弁5Bを介して冷媒配管R3に接続されている。冷媒配管R2はアキュムレータ3に接続され、冷媒配管R3はコンプレッサ1に接続されている。
【0022】
分岐ユニット40は気液熱交換器12を備える。気液熱交換器12の液熱交換側の一方の端は冷媒配管R1により外調機30の液タンク27と接続されている。また、前記気液熱交換器12の他の端は室内空調機50A、50B、50Cに分岐され接続されている。さらに、気液熱交換器12のガス熱交換側には冷媒配管R1から電磁弁64を介してキャピラリ63に入り、次に気液熱交換器12のガス熱交換側に入り、冷媒配管R2に至る冷却用冷媒回路が付設されている。
さらに、分岐ユニット40には、電磁弁13A、13B、13C、23A、23B、23Cが備えられ、電磁弁13A、13B、13Cはそれぞれ室内空調機50A、50B、50Cを冷媒配管R2系統に連通可能とし、電磁弁23A、23B、23Cはそれぞれ室内空調機 50A、50B、50Cを冷媒配管R3に連通可能とする。
【0023】
室内空調機50Aは、熱交換器18Aと、これに付設された送風機24Aを備える。熱交換器18Aの一方の端は、分岐ユニット40の気液熱交換器12のR1系統に接続され、他方の端は分岐ユニット40の電磁弁13A、23Aに接続される。
上記熱交換器18Aの一端側のR1配管には、気液熱交換器12側から熱交換器18A方向に順に電子式の流量調整弁14A、冷媒温度検出の温度センサ17A、圧力センサ16A、電子式の膨張弁15Aが設けられている。
また、熱交換器18Aには、それぞれ室内空調機の給気温度と還気温度を検出する温度センサ22Aと26Aが付設されるとともに、両端には冷媒温度を検出する温度センサ19A、20Aが設けられている。
熱交換器18Aで熱交換され、送風機24Aにより送り出される給気は、図1に示したようにダクト47Aにより空調ゾーンへ導かれる。ダクトの各空調ゾーン側にはそれぞれVAVユニット45Aが設けられ、個別に風量を変化可能となっている。
室内空調機50B、50Cも室内空調機50Aと同じ構成を有し、以降、それぞれ参照番号にB、Cを付して示す。
【0024】
図3は、上記室内空調機および外調機における制御装置を示す。制御装置は室内空調機および外調機ともにマイクロコンピュータおよびその周辺機器からなる。
外調機制御部31には、コンプレッサ1用のインバータ32、外調機30の送風機21用のインバータ33が接続されている。
また、周辺機器として、膨張弁7の駆動制御部34、流量調整弁25の駆動制御部49、電磁弁5A、5B、61、64の駆動制御部35、温度センサ9、10A、10Bのための温度変換器36、圧力センサ8、11A、11Bのための圧力変換器37が外調機制御部31に接続されている。
【0025】
一方、室内空調機50Aの制御装置は、室内空調機制御部51Aと、送風機24A用のインバータ38Aとを備える。
インバータ38Aには、空調ゾーンごとに設置されたVAVユニット45Aの設定状況に対応して風量を決定する風量設定部46Aが接続されている。
室内空調機制御部51Aには、周辺機器として、膨張弁15Aの駆動制御部39A、流量調整弁14Aの駆動制御部41A、各温度センサ17A、19A、20A、22Aおよび26Aのための温度変換器42A、圧力センサ16Aのための圧力変換器43A、電磁弁13Aと23Aの駆動制御部48Aならびに温度設定部44Aが接続されている。
室内空調機50B、50Cにおける制御装置についても同様に構成され、室内機制御部51B、51C、そのほか、それぞれ参照番号にBおよびCを付して示す。
【0026】
外調機制御部31と各室内空調機制御部51A、51B、51Cは、通信手段によって結ばれ、外調機制御部31は、各室内空調機制御部51A、51B、51Cの状況を常時知ることができる。
外調機制御部31は、上記室内空調機制御部51A、51B、51Cから送られてきた室内空調機の負荷量を運転モード別に積算し、大きい方の運転モードの負荷量に相当する制御信号をコンプレッサ1用のインバータ32に送出する。インバータ32は、この制御信号に従いコンプレッサ1を駆動する。
すなわち、外調機制御部31は、外調機30の熱交換器6が前記全室内空調機の負荷量の小さい方の運転モードと同じモードとなるよう、すなわち、冷房運転の負荷の方が小さい時は外調機30の熱交換器6が蒸発器として、また、暖房運転の負荷の方が小さい時は凝縮器として働くように周辺機器を制御する。
【0027】
室内空調機制御部51A、51B、51CはVAVユニット45A、45B、45Cより給気温度の情報を得て、それぞれの温度設定部44A、44B、44Cに保持させる。そして、還気温度センサ26A、26B、26Cの温度データと温度設定部44A、44B、44Cの温度データとの差を演算し、それぞれの室内空調機が冷房運転か暖房運転かの運転モードを決定する。
すなわち、室内空調機の給気温度が室内空調機の還気温度や湿度に影響されるため、それらを勘案した負荷増減量を加え、コンプレッサ1の出力に相当する負荷量を室内空調機の運転モードとともに外調機制御部31に送る。
また、風量設定部46A、46B、46CはVAVユニット45A、45B、45Cからの情報に基づいて給気風量を決定する。室内空調機50A、50B、50Cの送風機用インバータ38A、38B、38Cは、それぞれの風量設定部46A、46B、46Cからの風量信号をうけて、室内空調機50A、50B、50Cの送風機24A、24B、24Cを駆動し、送風量を制御する。
また、電磁弁5Aと5B、13Aと23A、13Bと23B、13Cと23Cはそれぞれ一方が開状態の時、他方は閉状態となるように制御される。
【0028】
つぎに、上記構成における作動について説明する。
図4は、全ての室内空調機が冷房運転される全冷房運転時の冷媒の流れを示す。
全ての室内空調機が冷房運転されるときには、外調機30において電磁弁5Bが全開状態、電磁弁5A、61が全閉状態となり、分岐ユニット40において電磁弁13A、13B、13Cがそれぞれ全開状態、電磁弁23A、23B、23Cが全閉状態となるよう制御される。このとき外調機30の熱交換器6は凝縮器、各室内空調機の熱交換器18A、18B、18Cは蒸発器として作用する。
すなわち、外調機30において、コンプレッサ1からの高圧ガス冷媒は、矢印のように電磁弁5Bを通り、熱交換器6で液化する。それから液タンク27、冷媒配管R1、分岐ユニット40を経て冷媒は分岐配管より分岐され、各流量調整弁14A、14B、14Cに並列に入り、続いて膨張弁15A、15B、15Cにより減圧され、低温の気液混合状態となる。
つぎに、冷媒は熱交換器18A、18B、18Cにおいて還気と熱交換され、ガス状の冷媒となる。そして、電磁弁13A、13B、13Cを経て、冷媒配管R2、アキュムレータ3を経てコンプレッサ1に戻る。
【0029】
また、冷媒配管R1より液冷媒の一部が電磁弁64を介してキャピラリ63に入り減圧され、気液熱交換器12のガス熱交換側を通り、冷媒配管R2に導かれる。これにより気液熱交換器12の液熱交換側を通る液冷媒が冷却され冷媒の過冷却度が増大する。
この間における外調機30の膨張弁7、流量調整弁25、各室内空調機50A、50B、50Cの流量調整弁14A、14B、14C、膨張弁15A、15B、15C、電磁弁64の制御は以下のように行われる。
まず、外調機制御部31により膨張弁7は全開に保持される。流量調整弁25は室内空調機50A、50B、50Cの負荷状態と外調機30の熱交換器6の負荷状態により決定される過冷却度を圧力センサ8と温度センサ9より求まる実過冷却度により開度を制御される。さらに、分岐ユニット40の電磁弁64は室内空調機50A、50B、50Cの負荷状態を情報として得て、その中で一番大きい過冷却度に設定されている室内空調機の流量調整弁の開度を取得する。取得した流量調整弁の開度が全開または実過冷却度が設定過冷却度より小さいならば電磁弁64を開とし、流量調整弁が全開でなく実過冷却度が設定過冷却度より大きいならば電磁弁64を閉とする。この結果、過冷却度を一番大きく設定された室内空調機の流量調整弁は全開近傍で制御される。
【0030】
以上の制御の流れを図5のフローチャートに示す。すなわちステップ101にて冷房運転の室内空調機の全ての過冷却度の情報を取得し、ステップ102でこのなかで最も過冷却度を大きく設定されている室内空調機の流量調整弁の開度を取得し、ステップ103でそれが全開ならばステップ104へ進み、全開でないならばステップ105へ進む。ステップ105では設定過冷却度と実過冷却度を比較し、実過冷却度が設定過冷却度以下ならばステップ104へ進み、そうでないならばステップ106へ進む。ステップ104では電磁弁64を開操作を行い、ステップ106では電磁弁64を閉操作を行う。
【0031】
また、室内空調機制御部51A、51B、51Cにより、流量調整弁14A、14B、14Cは室内空調機50A、50B、50Cの給気温度が一定となるように決定される過冷却度を圧力センサ16A、16B、16Cと温度センサ17A、17B、17Cにより求まる実過冷却度により開度を制御される。また、膨張弁15A、15B、15Cは温度センサ19A、19B、19Cと20A、20B、20Cより求められる冷媒の過熱度が一定となるよう開度を制御される。
【0032】
つぎに全ての室内空調機が暖房運転される全暖房運転時の冷媒の流れを図6を参照して説明する。
全ての室内空調機が暖房運転されるときには、外調機30においては電磁弁5Aが全開状態、電磁弁5Bが全閉となり、分岐ユニット40においては電磁弁23A、23B、23Cが全開状態、電磁弁13A、13B、13C、64が全閉状態となるよう制御される。このとき外調機30の熱交換器6は蒸発器、各室内空調機の熱交換器18A、18B、18Cが凝縮器として作用する。
【0033】
すなわち、外調機30のコンプレッサ1からの高圧ガス冷媒は、冷媒配管R3を経て、分岐ユニット40に入る。冷媒はここで分岐され、電磁弁23A、23B、23Cを通って各室内空調機50A、50B、50Cの熱交換器18A、18B、18Cに入って液化される。
このあと、膨張弁15A、15B、15C、流量調整弁14A、14B、14Cを経たあと分岐ユニット40、冷媒配管R1を通り外調機30の液タンク27に入る。さらに、液タンク27を出た冷媒は流量調整弁25を経て膨張弁7に入り減圧され、低温の気液混合状態になり熱交換器6に入る。冷媒は熱交換器6で外気と熱交換されてガス状となり流量調整弁5Aを経てアキュムレータ3に入り、コンプレッサ1に戻る。
また、液タンク27を出た液冷媒の一部が電磁弁61を介してキャピラリ62に入り減圧され、気液熱交換器4のガス熱交換側を通り、冷媒配管R2に導かれる。これにより気液熱交換器4の液熱交換側を通る液冷媒が冷却され冷媒の過冷却度が増大する。
【0034】
この間における外調機30の膨張弁7、流量調整弁25、電磁弁61、室内空調機30の流量調整弁14A、14B、14C、膨張弁15A、15B、15Cの制御は以下のように行われる。
まず、外調機制御部31により膨張弁7は温度センサ10A、10Bより求められる冷媒の過熱度が一定となるよう制御される。また、流量調整弁25は外調機の負荷により決定される過冷却度を圧力センサ8と温度センサ9より求められる実過冷却度により開度を制御される。電磁弁61は流量調整弁25の開度が全開または実過冷却度が設定過冷却度より小さいならば電磁弁61を開とし、流量調整弁25が全開でなく実過冷却度が設定過冷却度より大きいならば電磁弁61を閉とする。この結果、流量調整弁25は全開近傍で制御される。
【0035】
以上の制御の流れを図7のフローチャートに示す。すなわちステップ110にて流量調整弁25の開度が全開ならばステップ111に進み、そうでないならばステップ112に進む。ステップ112では設定過冷却度と実過冷却度を比較し、実過冷却度が設定過冷却度以下ならばステップ111へ進み、そうでないならばステップ113へ進む。ステップ111では電磁弁61を開操作し、ステップ113では電磁弁61を閉操作を行う。
【0036】
また、室内空調機制御部51A、51B、51Cにより、流量調整弁14A、14B、14Cは室内空調機50A、50B、50Cの給気温度が一定となるよう決定される過冷却度を圧力センサ16A、16B、16Cと温度センサ17A、17B、17Cにより求められる実過熱度により開度を制御される。膨張弁15A、15B、15Cは全開に保持される。
【0037】
つぎに、冷房運転と暖房運転が平行して行われる冷暖同時運転の場合の制御は、冷房運転の室内空調機の流量調整弁、膨張弁は全冷房の室内空調機の制御と同様で、暖房運転の室内空調機の流量調整弁、膨張弁は全暖房運転の室内空調機の制御と同様である。そして、外調機の流量調整弁、膨張弁の制御は、室内空調機の冷房負荷が暖房負荷より大きい場合は、外調機の熱交換器が凝縮器として作用するため全冷房運転のときの外調機と同様になり、室内空調機の暖房負荷が冷房負荷より大きい場合は、外調機の熱交換器が蒸発器として作用するため全暖房運転のときの外調機と同様の制御となる。
【0038】
また、電磁弁61の制御は熱交換器6が凝縮器として作用するときは全閉、蒸発器として作用するときは全暖房運転時の制御と同様に制御される。さらに、電磁弁64の制御は冷房運転の室内空調機がないときは全閉とし、冷房運転の室内空調機が少なくとも1台あるときは全冷房運転時の制御と同様に冷房運転の室内空調機の過冷却度と流量調整弁の開度により制御される。
【0039】
本実施例は以上のように構成され、熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備える外調機と、それぞれ熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備え、冷媒サイクルの液管と高圧ガス管と低圧ガス管を形成する冷媒配管により前記外調機により並列に接続された複数の室内空調機とからなる空気調和装置において、前記外調機または室内空調機の少なくとも1つにおいてその熱交換器が蒸発器として作用するとき、該熱交換器に向かう液管に気液熱交換器を設置し、さらに液管より減圧機構を介して冷媒が該気液熱交換器のガス熱交換側に入りその後低圧ガス管に至るバイパス回路を持つ過冷却機構を有して、該過冷却機構を外調機または室内空調機の蒸発器として作用している熱交換器の中で過冷却度を最も大きく設定されている熱交換器の流量調整弁が全開近傍となるよう制御した。
これにより、蒸発モードの他の熱交換器に向かう液冷媒の過冷却度が必要以上に大きくなり、その結果流量調整弁の開度が最小開度に達して目標とする過冷却度に制御できなくなったり、また、全閉近傍で流量特性が顕著に変化してしまう問題を防止できる効果を有する。
【0040】
図8は本発明の第2の実施例を示す。この実施例は、上述の本発明の第1の実施例の冷媒回路に対して、分岐ユニットを廃止し、分岐ユニットにあった気液熱交換器と過冷却機構を各室内空調機毎に設けるようにしたものである。
すなわち、外調機30から延びる冷媒配管R1’、R2’、R3’が分岐されて、各室内空調機50A’、50B’、50C’へ並列に接続されている。そして、各室内空調機において、冷媒配管R1’が各気液熱交換器12A、12B、12Cの液冷媒通路側を通ったあと、流量調整弁14A、14B、14Cに接続される。
また、冷媒配管R2’は、電磁弁13A’、13B’、13C’を介して熱交換器18A、18B、18Cのガス管に接続されている。さらに、冷媒配管R3’は、電磁弁23A’、23B’、23C’を介して熱交換器18A、18B、18Cのガス管に接続されている。そして、電磁弁13A’と23A’、13B’と23B’、13C’と23C’は、第1の実施例と同様にそれぞれ一方が開状態の時、他方が閉状態となるよう制御される。
【0041】
さらに、各室内空調機50A’、50B’、50C’の液管より電磁弁64A、64B、64Cを介してキャピラリ63A、63B、63Cに導き、気液熱交換器12A、12B、12Cのガス側熱交換通路を経て冷媒配管R2’に至る過冷却機構を備えている。
なお、各運転モードにおける冷媒の流れは第1の実施例と同じである。また、外調機30の膨張弁7、流量調整弁25、各室内空調機50A’、50B’、50C’の各膨張弁15A、15B、15Cの制御は第1の実施例と同じである。各室内空調機の過冷却機構の電磁弁64A、64B、64Cの制御はそれぞれ各室内空調機50A’、50B’、50C’の設定された過冷却度に応じて各流量調整弁14A、14B、14Cと連動して制御される。この結果、各流量調整弁14A、14B、14Cはみな全開近傍で制御される。
【0042】
この実施例によれば、第1の実施例と同じ効果を有するとともに、過冷却機構を各室内空調機毎に設けているから、膨張弁に向かう全ての冷媒がいずれかの過冷却機構を通過し、個々に過冷却度が制御されることができ、過冷却機構も取り扱いが簡単で安価なものが使用できる。また、冷媒の過冷却度を各熱交換器ごとに個別に流量調整弁と過冷却機構の両方で制御できるので目標過冷却度に早急に制御できる利点がある。
【0043】
図9は本発明の第3の実施例を示す。この実施例は、特開平8ー61744の第1の実施例を改良したもので、本発明の第1の実施例に対しては冷暖同時機能を廃止し、ヒートポンプマルチ方式にしたものである。
すなわち、3機の室内空調機50A、50B、50Cは、分岐ユニット40’を介して液管及びガス管を形成する冷媒配管R11、R21により外調機30’に対して並列に接続されている。そして、外調機30’において気液熱交換器4を液タンク27と流量調整弁25の間に設置し、電磁弁61、キャピラリ62、逆止弁65により流量調整弁25に入る冷媒の過冷却度を前記第1の実施例と同様に制御する。さらに、外調機には冷房と暖房を切り換えるための四方弁67が設置されている。
【0044】
分岐ユニット40’においては気液熱交換器12を液管に設置し、電磁弁64、キャピラリ63、逆止弁66により各室内空調機の流量調整弁14A、14B、14Cに入る冷媒の過冷却度を前記第1の実施例と同様に制御する。
図10は本発明の第4の実施例を示す。この実施例は特開平8ー61744の第2の実施例を改良したもので、本発明の第3の実施例に対して、分岐ユニットを廃止し、分岐ユニットにあった過冷却機構を各室内空調機毎に設けるようにしたものである。
すなわち、外調機30’から延びる冷媒配管R11’,R21’が分岐されて、各室内空調機50A”、50B”、50C”へ並列に接続されている。そして、各室内空調機において、冷媒配管R11’が気液熱交換器12A、12B、12Cの液熱交換側を通ったあと、流量調整弁14A、14B、14Cに接続される。
【0045】
また、冷媒配管R21’は、各室内空調機50A”、50B”、50C”の熱交換器18A、18B、18Cのガス管に接続されている。さらに、各室内空調機50A”、50B”、50C”の液管より電磁弁64A、64B、64Cを介してキャピラリ63A、63B、63Cに導き、気液熱交換器12A、12B、12Cのガス熱交換側を通り、逆止弁66A、66B、66Cを経て冷媒配管R21’に至る過冷却機構を備えている。
なお、各室内空調機50A”、50B”、50C”において、各膨張弁、各流量調整弁の制御は第1の実施例と同じである。各運転モードにおける冷媒の流れも第1の実施例と同じであるから、作動についての説明は省略する。
【0046】
本第3、第4の実施例は以上のように構成され、これらも、第1、第2の実施例と同じ効果を有する。
【0047】
図11は本発明の第5の実施例を示す。この実施例は、特願平7ー352085記載の第1の実施例を改良したもので、本発明の第1の実施例に対しては外調機と各室内空調機の液管にある流量調整弁を廃止し、それぞれの熱交換器6、18A、18B、18Cのガス管側に設置したものである。
すなわち、3機の室内空調機50A1、50B1、50C1は、分岐ユニット40を介して液管、低圧ガス管、および高圧ガス管を形成する冷媒配管R1、R2、R3により外調機301に対して並列に接続されている。そして、外調機301において流量調整弁25’を熱交換器6のガス管側に設置した。さらに、気液熱交換器4を液タンク27と膨張弁7の間に設置し、本発明の第1の実施例と同様に接続する過冷却機構を構成する電磁弁61、キャピラリ62を有する。
【0048】
また、分岐ユニット40において気液熱交換器12を冷媒配管R1と各室内空調機50A1、50B1、50C1の液管の間に設置し、本発明の第1の実施例と同様に過冷却機構を構成する電磁弁64、キャピラリ63を有する。さらに、室内空調機50A1、50B1、50C1において流量調整弁14A’、14B’、14C’を各熱交換器18A、18B、18Cのガス管側に設置した。
【0049】
以上の構成において外調機301の流量調整弁25’は熱交換器6が凝縮器として作用するときは凝縮圧力を制御し、蒸発器として作用するときは蒸発圧力を制御し、各室内空調機に対して必要な熱量を排出または収集を行う。また、膨張弁7は熱交換器6が蒸発器として作用するときは冷媒の過熱度が一定となるように制御し、凝縮器として作用するときは冷媒の過冷却度が一定となるように制御する。
さらに、各室内空調機50A1、50B1、50C1において、流量調整弁14A’、14B’、14C’は各熱交換器18A、18B、18Cが暖房運転時は凝縮圧力を制御し、冷房運転時は蒸発圧力を制御し、各室内空調機50A1、50B1、50C1の各給気温度を目標温度となる様制御する。さらに、膨張弁15A、15B、15Cは冷房運転時は冷媒の過熱度が一定となるように制御し、暖房運転時は冷媒の過冷却度が一定となるよう制御する。
【0050】
また、電磁弁61は熱交換器6が蒸発器として作用し、かつ負荷が小さいときに電磁弁61を全閉とする。すなわち、流量調整弁25’があらかじめ決められた開度以下になったならば電磁弁61を全閉とする。さらに、電磁弁64は各室内空調機50A1、50B1、50C1の少なくとも1台が冷房運転時で、かつ負荷が小さいとき電磁弁64を全閉とする。すなわち、冷房運転の流量調整弁があらかじめ決められた開度以下になったならば電磁弁64を全閉とする。
【0051】
本実施例によれば、冷房運転の熱交換器の負荷が小さいときに、膨張弁に入る冷媒の過冷却度を必要以上に大きくなることがないので冷房能力が過大になることがない。
【0052】
図12は本発明の第6の実施例を示す。この実施例は、特開平7ー352085の第2の実施例を改良したもので、上述の本発明の第5の実施例に対して、分岐ユニットを廃止し、分岐ユニットにあった気液熱交換器を各室内空調機毎に設けるようにしたものである。
すなわち、外調機301から延びる冷媒配管R1’、R2’、R3’が分岐され各室内空調機50A1’、50B1’、50C1’へ並列に接続されている。そして、各室内空調機50A1’、50B1’、50C1’には、気液熱交換器12A、12B、12Cが冷媒配管R1’と膨張弁15A、15B、15Cの間に接続されている。
【0053】
また、冷媒配管R2’は、電磁弁13A’、13B’、13C’を介して熱交換器18A、18B、18Cのガス管に接続されている。さらに、冷媒配管R3’は、電磁弁23A’、23B’、23C’を介して熱交換器18A、18B、18Cのガス管に接続されている。そして、電磁弁13A’と23B’、13B’と23B’、13C’と23C’は、第1の実施例と同様にそれぞれ一方が開状態の時、他方が閉状態となるよう制御される。
さらに、各室内空調機50A1’、50B1’、50C1’には、冷媒配管R1’より各電磁弁64A、64B、64Cを介してそれぞれキャピラリ63A、63B、63Cに導き、それぞれ気液熱交換器12A、12B、12Cのガス管側熱交換器を経て冷媒配管R2’に至る過冷却機構を備えている。
【0054】
なお、外調機301において膨張弁7、流量調整弁25’、電磁弁61の制御は前記実施例5と同じである。また、各室内室内空調機50A1’、50B1’、50C1’において、各膨張弁、流量調整弁の制御は先願と同じである。また、各電磁弁64A、64B、64Cの制御はそれぞれの熱交換器18A、18B、18Cが冷房運転のときで、かつ負荷が小さいときにそれぞれの電磁弁64A、64B、64Cを全閉とする。すなわち、各流量調整弁14A’、14B’、14C’のがあらかじめ決められた開度以下になったならばそれぞれの電磁弁64A、64B、64Cを全閉とする。
【0055】
本実施例によれば、前記第5の実施例と同様の効果を有する。
【0056】
なお、以上の第1から第6の実施例では、室内空調機が3台接続されたものを示したが、室内空調機の台数はこれに限定されることなく、2台でもあるいは4台以上でも同様に実施可能である。また、分岐ユニットを複数設けて、それぞれの分岐ユニットに複数の室内空調機を接続することもでき、さらには第1と第2、第3と第4、第5と第6の実施例を組み合わせても同様の効果を得ることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のとおり本発明は、外調機に複数の室内空調機が並列に接続された空気調和装置において、液配管の途中に気液熱交換器を設置し、蒸発器として作用する熱交換器に向かう液冷媒を過冷却機構と流量調整弁で過冷却度を制御することにより過冷却度が大きくなって流量調整弁の開度が最小になり制御できなくなってしまったり、流量特性が顕著に変化する全閉近傍で流量調整弁を制御することがない。
また、蒸発モードの流量調整弁の開度を少なくとも1台を全開近傍に維持することができるため、流量調整弁による圧力損失を小さくできる。
さらに、必要以上の過冷却度をとることがないので蒸発器側の必要負荷が小さい場合に冷房能力が過大となることを防ぐことができ、無駄がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のシステム構成を示す図である。
【図2】第1の実施例における冷媒回路図である。
【図3】室内空調機および外調機における制御装置を示す図である。
【図4】全冷房運転時の冷媒の流れを示す図である。
【図5】全冷房運転時の過冷却機構と流量調整弁の制御の流れを示すフローチャートである。
【図6】全暖房運転時の冷媒の流れを示す図である。
【図7】全暖房運転時の過冷却機構と流量調整弁の制御の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施例における冷媒回路図である。
【図9】本発明の第3の実施例における冷媒回路図である。
【図10】本発明の第4の実施例における冷媒回路図である。
【図11】本発明の第5の実施例における冷媒回路図である。
【図12】本発明の第6の実施例における冷媒回路図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサ
3 アキュムレータ
4 気液熱交換器
5A、5B 電磁弁
6 熱交換器
7 膨張弁
8 圧力センサ
9、10A、10B 温度センサ
11A、11B 圧力センサ
12 気液熱交換器
12A、12B、12C 気液熱交換器
13A、13B、13C、23A、23B、23C 電磁弁
13A’、13B’、13C’、23A’、23B’、23C’ 電磁弁
14A、14B、14C、14A’、14B’、14C’ 流量調整弁
15A、15B、15C 膨張弁
16A、16B、16C 圧力センサ
17A、17B、17C 室内ユニット側ガス管
18A、18B、18C 熱交換器
19A、19B、19C 温度センサ
20A、20B、20C 温度センサ
21、24A、24B、24C 送風機
22A、22B、22C、26A、26B、26C 温度センサ
25、25’ 流量調整弁
27 液タンク
30、30’、301 外調機
31 空調機制御部
32 インバータ
33 インバータ
34 駆動制御部
35 駆動制御部
36 温度変換器
37 圧力変換器
38A インバータ
39A、39B、39C、41A、41B、41C 駆動制御部
40、40’ 分岐ユニット
42A、42B、42C 温度変換器
43A、43B、43C 圧力変換器
44A、44B、44C 温度設定部
45A、45B、45C VAV
46A、46B、46C 風量設定部
47A、47B、47C ダクト
48A、48B、48C 駆動制御部
49 駆動制御部
50A、50B、50C、50A’、50B’、50C’、50A”、50B”、50C” 室内空調機
50A1、50B1、50C1、50A1’、50B1’、50C1’ 室内空調機
51A、51B、51C 室内空調機制御部
61、64、64A、64B、64C 電磁弁
62、63、63A、63B、63C キャピラリ
65、66、66A、66B、66C 逆止弁
67 四方弁
R1、R2、R3、R1’、R2’、R3’ 冷媒配管
R11、R21、R11’、R21’ 冷媒配管
ZA1、ZA2、ZB1、ZB2、ZC 空調ゾーン

Claims (4)

  1. 熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備える外調機と、
    それぞれ熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備え、冷凍サイクルの液管と高圧ガス管と低圧ガス管を形成する冷媒配管により前記外調機に並列に接続された複数の室内空調機とからなる冷暖同時運転可能の空気調和装置において、
    前記外調機または室内空調機の少なくとも1つにおいてその熱交換器が蒸発器として作用するとき、該熱交換器に向かう液管に気液熱交換器を設置し、さらに液管より減圧機構を介して冷媒が該気液熱交換器のガス熱交換側に入りその後低圧ガス管に至るバイパス回路を持つ過冷却機構を有して、
    該過冷却機構と流量調整弁により過冷却度を制御する制御手段を備え、該制御手段は蒸発器として作用する熱交換器の内、過冷却度を最も大きく設定された熱交換器の過冷却度と流量調整弁の開度により制御されることを特徴とする空気調和装置。
  2. 熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備える外調機と、
    それぞれ熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および該膨張弁と直列に設けられた流量調整弁を備え、冷凍サイクルの液管とガス管を形成する冷媒配管により前記外調機に並列に接続された複数の室内空調機とからなる冷暖選択型の空気調和装置において、
    前記外調機または室内空調機の少なくとも1つにおいてその熱交換器が蒸発器として作用するとき、該熱交換器に向かう液管に気液熱交換器を設置し、さらに液管より減圧機構を介して冷媒が該気液熱交換器のガス熱交換側に入りその後低圧ガス管に至るバイパス回路を持つ過冷却機構を有して、
    該過冷却機構と流量調整弁により過冷却度を制御する制御手段を備え、該制御手段は蒸発器として作用する熱交換器の内、過冷却度を最も大きく設定された熱交換器の過冷却度と流量調整弁の開度により制御されることを特徴とする空気調和装置。
  3. 熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および熱交換器の膨張弁と反対側に設けられた流量調整弁を備える外調機と、
    それぞれ熱交換器、該熱交換器に付設された膨張弁、および熱交換器の膨張弁と反対側に設けられた流量調整弁を備え、冷凍サイクルの液管と高圧ガス管と低圧ガス管を形成する冷媒配管により前記外調機に並列に接続された複数の室内空調機とからなる冷暖同時運転可能の空気調和装置において、
    前記外調機または室内空調機の少なくとも1つにおいてその熱交換器が蒸発器として作用するとき、該熱交換器に向かう液管に気液熱交換器を設置し、さらに液管より減圧機構を介して冷媒が該気液熱交換器のガス熱交換側に入りその後低圧ガス管に至るバイパス回路を持つ過冷却機構を有して、
    該過冷却機構と流量調整弁により過冷却度を制御する制御手段を有することを特徴とする空気調和装置。
  4. 前記過冷却機構の制御手段は蒸発器として作用する熱交換器の内、過冷却度を最も大きく設定された熱交換器の過冷却度と流量調整弁の開度により制御されることを特徴とする請求項3記載の空気調和装置。
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