JP3936326B2

JP3936326B2 - 射出成形機

Info

Publication number: JP3936326B2
Application number: JP2003381108A
Authority: JP
Inventors: 光志吉岡; 展明橋本
Original assignee: FANUC Corp
Current assignee: FANUC Corp
Priority date: 2003-11-11
Filing date: 2003-11-11
Publication date: 2007-06-27
Anticipated expiration: 2023-11-11
Also published as: JP2005144681A; CN100368178C; EP1533095A1; US7238016B2; CN1616210A; US20050100630A1; EP1533095B1

Description

本発明は、射出成形機に関し、特に、射出装置からのノズルタッチ力による固定プラテンの倒れを防止するようにした射出成形機に関する。

射出成形機においては、射出成形機のベースフレームに固定された固定プラテンに固定側金型を取り付け、該固定プラテンに対して前後進する可動プラテンに可動側金型を取り付け、可動プラテンを前進させて金型を閉じ、かつ型締めを行う。また、固定プラテンの反可動プラテン側から、射出装置を前進させて射出ノズルを固定側金型のスプルーブッシュに押し付け、ノズルタッチ力を与えて、射出スクリュを前進させて溶融樹脂を型締めされた金型内に射出する。

固定プラテンはその一端（下端部）がベースフレームに固定され、その中心部に上述したように射出装置からのノズルタッチ力が加わる。そのため、固定プラテンには、ノズルタッチ力によりモーメントが加わり、可動プラテン側に倒れ、傾く傾向にある。そこで、この倒れを防止するために、固定プラテンのロケート穴下部にリブを設け、該リブとベースフレームを固定し、固定プラテンの倒れを防止するようにしたものが知られている（特許文献１参照）。
また、固定プラテンの下部両側から射出装置側に突出する延長部を設け、該延長部をベースフレームに固定して固定プラテンの倒れを防止する方法も公知である（特許文献２参照）。

特許３０９８５１１号公報特開２００３−２５３７８号公報

射出装置が固定プラテンを押し付ける力（ノズルタッチ力）による固定プラテンの倒れを防止する方法として、上述したように、ロケート穴下方や固定プラテン下端の両側にリブを設けて、該リブをベースフレームに固定し、この固定プラテンの倒れを防止するとしても、この固定プラテンの下端をベースフレームに固定するものであり、ノズルタッチ力が作用するのは、固定プラテンの下端より上部位置のロケート穴中心部であり、モーメントが加わりこの傾きをなくすことはできない。
また、小型の射出成形機などにおいては、コンパクトに射出成形機全体を構成することから、固定プラテンの下部（ベースフレーム側）に射出装置側に延出するリブ等を設ける余地がない場合がある。

そこで、本発明の目的は、固定プラテンの倒れを防止し、他の構成に対して邪魔にならないような固定プラテン倒れ防止を施した射出成形機を得ることにある。

本願請求項１に係わる発明は、ベースフレーム上に固定された固定プラテンと該固定プラテンに対向して前記ベースフレーム上に設置され、成形材料を供給するシリンダを進退させる射出装置とを具備する射出成形機において、一端が前記固定プラテンのロケート穴の上部に固定され、他端がベースフレームの前記射出装置側の反操作側の部分に固定された連結部材を設けることによって、固定プラテンの倒れを防止するようにした。また、請求項２に係わる発明は、前記連結部材における前記固定プラテンに固定される上部は、板状で前記シリンダ部領域を覆うよう形成され、さらに、請求項３に係わる発明は、連結部材のベースフレームに固定される側部も板状で前記シリンダ部領域を覆うよう形成して、パージングのとき飛散する樹脂の飛散を防止するようにした。また、請求項４に係わる発明は、前記連結部材の上部と前記ベースフレームの前記射出装置側の操作側部分とを連結支持する支持部材を設け、固定プラテンの倒れをより確実に防止するようにした。

また、請求項５に係わる発明は、ベースフレーム上に固定された固定プラテンと該固定プラテンに対向して前記ベースフレーム上に設置され、成形材料を供給するシリンダを進退させる射出装置とを具備する射出成形機において、一端が前記固定プラテンのロケート穴の上部に固定されると共に、前記シリンダ部領域上部を覆うように形成された連結部材と、該連結部材のシリンダ上面部分の一方と前記ベースフレームの前記射出装置側の反操作側とを連結支持する第１の支持部材と、前記連結部材のシリンダ上面部分の他方と前記ベースフレームの前記射出装置側の操作側とを連結支持する第２の支持部材とによって前記固定プラテンと前記ベースフレームを連結することによって固定プラテンの倒れを防止するようにした。そして、請求項６に係わる発明は、上述した各発明において前記連結部材あるいは支持部材は、取り外し可能に固定されているものとした。

固定プラテンは、その下端部と上端部がベースフレームに固定されることになるので、ノズルタッチ力による倒れをより確実に防止することができる。また、連結部材の上板部は金型から成形品を取り出す取り出し機の取り付け台として利用できる。また、固定プラテンの射出装置側領域は連結部材で覆うことになるから、パージングの際に飛散するような樹脂の場合には、この連結部材は飛散防止用のカバーとして機能する。

図１は本発明の一実施形態の要部を操作側から見た斜視図である。図２は同反操作側から見た斜視図である。又、図３は、同実施形態に用いた固定プラテン倒れ防止のための連結部材の外観斜視図である。
射出成形機のベースフレーム１には固定プラテン２が固定され、該固定プラテン２には固定側金型（図示せず）が固定され、かつ複数のタイバー７によって図示しないリアプラテンと連結されている。又、タイバー７に沿って移動する可動プラテン（図示せず）には可動側金型が取り付けられ、可動プラテンの移動によって型開閉、型締めを行うように構成されている。又、ベースフレーム１には、射出装置３が固定プラテン２の方向に前進及び後退可能に取り付けられ、かつスイベル継手により旋回可能に取り付けられている。該射出装置３に設けられた加熱シリンダ４の先端にはノズル５が設けられ、該ノズル５は射出装置３が前進したとき、固定プラテン２に設けられたロケート穴６を通り、該固定プラテン２に取り付けられた固定側金型のスプルーブッシュに押し付けられ、ノズルタッチ力を固定側金型に与える。このノズルタッチ力が、固定側金型が取り付けられた固定プラテン２を傾け、倒す作用をなす。そこで、本実施形態では、この固定プラテン２の上端面に固定され、他端が反操作側のベースフレーム１に固定される連結部材１０を設けている。

該連結部材１０は図３に示すように、上部が平らな平面を形成した上板部１０ａと、該上板部１０ａの一側側に一体的に形成された側板部１０ｂで形成されている。図１、図２に示すように、該連結部材１０の上板部１０ａの一端が固定プラテン２の上面にボルト１１等で固定され、該上板部１０ａは射出装置側に延出するように固定される。また、側板部１０ｂの下端は反操作側のベースフレーム１にボルト１１等で固定されている。その結果、固定プラテン２の射出装置３側、即ち、シリンダ４の領域は連結部材１０の上板部１０ａと側板部１０ｂによって囲まれている。又、操作側には、透明のカバー１２が止めネジ等により連結部材１０の上板部１０ａの側部に固定され、このシリンダ部の領域を囲んでいる。なお、このカバー１２は必ずしも設ける必要はなく、後述するように、飛散する樹脂をパージングする際に取り付けるようにしてもよいものである。

射出装置３が前進し、シリンダ４の先端に設けられたノズル５が固定側金型のスプルーブッシュを押圧し、設定ノズルタッチ力が固定側金型に加えられても、該固定側金型を固定した固定プラテン２はその下端部がベースフレーム１に固定され、又、上端部が連結部材１０によってベースフレーム１に固定されることになるから、この固定プラテン２の倒れを防止することができる。

しかも、この連結部材１０は、シリンダ４の領域を上部と反操作部側を覆う形となるので、パージングの際、飛散するような樹脂に対する飛散防止の役割をなすもので、パージカバーの機能をも有するものである。特に、操作側では、図１に示すようにカバー１２を取り付けて飛散防止を図ることができるが、反操作側では、操作側ではないことから、簡単にカバーを取り付ける等の作業ができないが、本実施形態では、連結部材１０が反操作側における樹脂飛散防止用のカバーの役割をなすので、カバーの取り付け作業を必要とせず、便利である。

更に、本実施形態の連結部材１０はその上板部１０ａの上面は平面に形成していることから、該上板部１０ａは、成形した成形品を金型内から取り出す製品取り出し機を取り付ける取り付け台として利用できるものである。
連結部材１０は固定プラテン２の上端面と反操作側のベースフレーム１に固定されているものであるから、射出装置３が前後進する動作、及びノズルや射出スクリュの交換時等において射出装置３を旋回させる場合にも障害とはならない。

図４（ａ），（ｂ）は、本発明の第２の実施形態の斜視図であり、図４（ａ）は操作側から見た斜視図、図４（ｂ）は、反操作側から見た斜視図である。この第２の実施形態と、図１、図２に示した第１の実施形態と相違する点は、固定プラテン２と連結部材１０の取付が相違するのみである。この第２の実施形態では、連結部材１０の上板部１０ａの端部が固定プラテン２の上端部で、ロケート穴６の上部位置にボルト１１等で固定されている。他は第１の実施形態と同一である。なお、この第２の実施形態ではカバー１２を取り外した状態を表している。

図５は、連結部材１０の他の例である。この例は、図３に示した連結部材の１０の上板部１０ａを三角形状に形成したものである。即ち、上板部１０ａの操作側で、固定プラテン２への取付側の隅から、反操作側で反固定プラテン側の隅を結ぶ対角線に沿って、上板部１０ａを切り取り三角形状にしたものである。他は第１の実施形態と同一である。
なお、この図５に示した三角形状の上板部１０ａを有する連結部材１０を図４に示す第２の実施形態のように、固定プラテン２に設けられたロケート穴６の位置の上部で固定プラテン２の側部に固定するようにしてもよいことはもちろんである。

また、図６に示すように、連結部材１０の反固定プラテン側でかつ操作側の位置に固定ボルト等の支持部材２０を設けてもよい。この場合、連結部材１０による固定プラテン２の倒れ防止はより強化されることになる。そして、射出装置３を旋回するようなときは、この支持部材２０を取り外すだけでよく、メンテナンスも格別困難にはならないものである。

上述した各連結部材１０は、上板部１０ａと側板部１０ｂが一体的に形成されたものであったが、必ずしも一体的でなくてもよく、２つの板状体を連結して構成してもよいものである。また、図７に示すように、固定プラテン２の上部に連結板２１の一端を結合し、該一端側の反操作側を固定ボルト等の支持部材２２でベースフレーム１に固定するような形態でもよい。さらには、操作側も固定ボルト等の支持部材２３でベースフレームに固定するようにする。この場合、図１等に示した第１の実施形態の連結部材１０のように、側板部１０ｂでベースフレームに固定する場合と比較し、固定プラテン２の倒れ防止の機能は若干落ちる。又、側板部１０ｂがないことから樹脂の飛散防止のカバーとしての機能もなくなるという欠点がある。

本発明の一実施形態の操作側から見た要部斜視図である。同実施形態の反操作側から見た要部斜視図である。同実施形態で用いる連結部材の斜視図である。本発明の第２の実施形態の斜視図である。連結部材の他の例の斜視図である。本発明の実施形態において連結部材を更に支持部材でベースフレームに固定する例の説明図である。本発明の第３の実施形態の説明図である。

符号の説明

１ベースフレーム
２固定プラテン
３射出装置
４シリンダ
５ノズル
６ロケート穴
７タイバー
１０連結部材
１０ａ上板部
１０ｂ側板部
１１ボルト
１２カバー
２０，２２，２３支持部材（固定ボルト）
２１連結板

Claims

ベースフレーム上に固定された固定プラテンと該固定プラテンに対向して前記ベースフレーム上に設置され、成形材料を供給するシリンダを進退させる射出装置とを具備する射出成形機において、
一端が前記固定プラテンのロケート穴の上部に固定され、他端が前記ベースフレームの前記射出装置側の反操作側の部分に固定された連結部材を備えることを特徴とする射出成形機。
前記連結部材における前記固定プラテンに固定される上部は、板状でシリンダ部領域を覆うよう形成されている請求項１に記載の射出成形機。
前記連結部材における前記固定プラテンに固定される上部及びベースフレームに固定される側部は、板状でシリンダ部領域を覆うよう形成されている請求項１に記載の射出成形機。
前記連結部材の上部と前記ベースフレームの前記射出装置側の操作側部分とを連結支持する支持部材を設けた請求項１乃至３の内いずれか１項に記載の射出成形機。
ベースフレーム上に固定された固定プラテンと該固定プラテンに対向して前記ベースフレーム上に設置され、成形材料を供給するシリンダを進退させる射出装置とを具備する射出成形機において、
一端が前記固定プラテンのロケート穴の上部に固定されると共に、シリンダ部領域上部を覆うように形成された連結部材と、
該連結部材のシリンダ上面部分の一方と前記ベースフレームの前記射出装置側の反操作側とを連結支持する第１の支持部材と、
前記連結部材のシリンダ上面部分の他方と前記ベースフレームの前記射出装置側の操作側とを連結支持する第２の支持部材と、
によって前記固定プラテンと前記ベースフレームを連結したことを特徴とする射出成形機。
前記連結部材あるいは支持部材は取り外し可能に固定されていることを特徴とする請求項１乃至５の内いずれか１項に記載の射出成形機。