JP3936002B2 - 血液リザーバーおよび送血用器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工肺などに用いられる体外血液循環回路中において血液を一時的に貯留しかつ貯留した血液を送血するための送血機能を備える血液リザーバーおよび貯血槽より下流側に設けられる送血用器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、開心術の際に、生体肺に代わり血液中の二酸化炭素を除去し、血液に酸素を添加するために、人工肺を組み込んだ体外循環回路が用いられている。この体外循環回路では、患者の静脈より脱血し、人工肺によりガス交換を行った後、この血液を再び患者の動脈に戻す体外血液循環が行われる。さらに、体外循環回路には、術野から血液を吸引し、異物を除去した後、返血するカーディオトミーラインが設けられる。
そして、このような人工肺体外血液循環回路には、脱血した血液を一時的に貯留しておくための貯血槽や、術野から吸引された血液を濾過し、一時的に貯留しておくためのカーディオトミーリザーバーが設置され、回路内の血液量を調整し、返血量を一定に保つための緩衝機能を果している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
体外血液循環時に貯血槽内の血液がゼロになると、送血ポンプにより空気が体外循環血液回路に空気が送り込まれることになるので、貯血槽に液面センサを設けて、貯血槽内の貯血量の管理を行っている。そして、液面センサにより貯血量が所定値以下であることが検知された場合、送血ポンプによる送血を一時中断し、貯血量の回復を待つといったことが行われる。しかし、一時的な送血中断は、人工肺を含む回路内全体での血液停滞となり好ましいものではない。
そこで、本発明の課題は、貯血槽内部に貯血量が少なくとも所定値以下になった場合に、貯血量に対応して送血量を変動させることができるポンプ付血液リザーバーおよび送血用器具を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するものは、貯血槽と、該貯血槽の血液流出口と連通する貯血部材と、貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備え、前記貯血部材は、前記貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、前記貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留するものであり、前記送血用駆動部は、該貯血部材内の血液を間欠的に流出させるものである血液リザーバーである。
【0005】
また、上記課題を解決するものは、貯血槽と、前記貯血槽の血液流出口と連通し、かつ前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材と、該貯血槽と前記貯血部材間に位置し、貯血槽側への血液の流通を抑制する第1の逆止弁と、前記貯血部材への下流側からの血液の流通を抑制する第2の逆止弁と、前記貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備える血液リザーバーである。
【0006】
また、上記課題を解決するものは、貯血槽と、前記貯血槽の血液流出口と連通し、かつ前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材と、該貯血部材を収納する貯血部材収納部と、該貯血部材収納部内を加圧するための加圧手段の取付ポートを備える血液リザーバーである。
また、上記課題を解決するものは、貯血槽と、前記貯血槽の血液流出口と連通し、かつ前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材を備える血液リザーバーである。
【0007】
そして、前記貯血部材は、例えば、可撓性材料により形成された変形可能部を有し、前記送血駆動部は、送血の際に前記貯血部材を押圧し前記変形可能部を変形させて、該貯血部材内の血液を押し出すものである。また、前記貯血部材は、可撓性材料により形成された袋状の貯血部材であり、かつ、前記貯血槽内の貯血量が前記所定値以上であれば所定量の血液を保留するものであり、前記貯血槽内の貯血量が所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例して保留血液量が変化するものであることが好ましい。また、前記貯血部材は、可撓性貯血部材であり、前記送血用駆動部は、該貯血部材と接触し、かつ内部に流体の流入および排出が可能な軟質容器であり、該軟質容器内への流体の注入による軟質容器の膨張により前記貯血部材を押圧し、貯血部材内の血液を吐出させるものであることが好ましい。また、前記貯血部材は、例えば、ハウジング内に設けられた可撓性材料製の可動膜により区分された第1室により構成され、前記送血用駆動部は、前記可動膜により区分された第2室により構成されているものである。さらに、前記送血用駆動部を駆動させるための送血用流体の流入および排出を行う送血用流体供給機を備えることが好ましい。さらに、前記貯血部材は、2つ設けられていることが好ましい。さらに、前記貯血部材および前記送血用駆動部は、2組設けられていることが好ましい。さらに、前記血液リザーバーは、前記送血用駆動部に接続される送血用流体供給機を備え、さらに、前記貯血部材および前記送血用駆動部は、2つ以上設けられており、前記供給機は、タイミングをずらして各貯血部材より血液を送血することまた同タイミングで送血することも可能である。
【0008】
また、上記課題を解決するものは、貯血槽を備える体外血液循環回路に用いられる送血用器具であって、貯血槽への接続部と、貯血部材と、貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備え、さらに、前記貯血部材は、前記貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留するものであり、前記送血用駆動部は、該貯血部材内の血液を間欠的に流出させる送血用器具である。
【0009】
また、上記課題を解決するものは、貯血槽を備える体外血液循環回路に用いられる送血用器具であって、前記貯血槽の血液流出口への接続部と、前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材と、該貯血部材側より前記貯血槽側への血液の流通を抑制する第1の逆止弁と、該貯血部材への下流側からの血液の流通を抑制する第2の逆止弁と、前記貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備える送血用器具である。
【0010】
また、上記課題を解決するものは、前記貯血部材は、可撓性材料により形成された袋状の貯血部材であり、かつ、前記貯血槽内の貯血量が前記所定値以上であれば所定量の血液を保留するものであり、前記貯血槽内の貯血量が所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例して保留血液量が変化する送血用器具である。
そして、前記貯血部材は、可撓性貯血部材であり、前記送血用駆動部は、該貯血部材と接触し、かつ内部に流体の流入および排出が可能な軟質容器であり、該軟質容器内への流体の注入による軟質容器の膨張により前記貯血部材を押圧し、貯血部材内の血液を吐出させるものであることが好ましい。また、前記送血用駆動部を駆動するために送血用流体の流入および排出を行う送血用流体供給機を備えることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
そこで、本発明の血液リザーバーおよび送血装置を図面に示す実施例を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の血液リザーバーと送血用流体供給機を備えた送血装置の外観図であり、図2は、本発明の血液リザーバーの正面図、図3は、図2に示した血液リザーバーの左側面図、図4は、図2に示した血液リザーバーの平面図、図5は、図2に示した血液リザーバーの右側面図、図6は、図5のA−A線断面図、図7は、図2のB−B線断面図、図8は、図2のC−C線断面図、図9は、本発明の血液リザーバーの作用を説明するための説明図である。
【0015】
本発明の送血装置1は、血液リザーバー10と送血用流体供給機5とを備える。
血液リザーバー10は、貯血槽2と、貯血槽2の血液流出口26と連通する貯血部材3と、貯血部材3の内部3aの血液を送血する際に駆動する送血用駆動部4を備える。貯血部材3は、貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留する。送血用駆動部4は、貯血部材内の血液を間欠的に流出させるために駆動する。送血用駆動部4は、送血用流体供給機5により制御される。
このように貯血部材3は、貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留し、送血用駆動部4は、貯血部材内の血液を間欠的に流出させるので、貯血槽内の貯血残量が少なくなればそれに比例した少ない量の送血が行われ、貯血残量が少量となっても微量な送血が維持される。このため貯血残量の低下により送血を中断する必要がなく、体外循環回路中での血液停滞を回避できる。
【0016】
血液リザーバー10は、貯血槽2と送血用器具6を備えている。送血用器具6は、貯血部材3、送血用駆動部4を備えている。
貯血槽2は、図6に示すように、硬質樹脂により形成された貯血槽ハウジング本体23aと蓋体23bとで構成されるハウジングを有し、蓋体23bは、図2および図6に示すように、ハウジング本体23aの上部開口を覆うように、ハウジング本体23aの上端に嵌合されている。蓋体23bは、図4に示すように、血液流入口21、22、エア排出口27、28を有している。血液流入口22は、術野からの血液を送血するカーディオトミーラインに接続される。血液流入口21は、患者の心臓上下行静脈に挿入された脱血カニューレからの血液を送血する脱血ラインと接続される。ハウジング本体23a内には、血液流入口22より流入した血液を濾過するためのカーディオトミー血液フィルター25と、血流入口21より流入した血液を濾過する静脈血フィルター24が設けられている。
ハウジング本体23aは、下方に突出した突出部23cと、突出部23cの下部(下端)に設けられた血液流出口26を有している。
【0017】
ハウジングを構成する部材としては、例えば、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル−スチレン共重合体、アクリル−ブタジエン−スチレン共重合体等が好適に使用できる。特に、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルが好ましい。
【0018】
そして、貯血槽ハウジング内部には、図6に示すように、血液を一時的に貯留しておくための貯血部29が形成されている。この貯血部29の容積は、特に限定されないが、通常、成人用では、3000〜5000ml程度であり、小児用では、1000〜2500mlである。また、ハウジングは、貯血量や内部に貯留している血液の状態を容易に確認できるように、実質的に透明または半透明であることが好ましい。突出部23cは、言い換えれば、断面積狭小部であり、貯血量低下時における貯血量または貯血量の変化を正確かつ容易に把握できるようにするためのものである。そして、図3に示すように、突出部は、先端に向かってより断面積が小さくなっている。また、側面には、目盛りが付されている。なお、貯血槽2としては、軟質樹脂により形成された軟質貯血槽であってもよい。この場合、貯血槽は密閉型貯血槽となる。
【0019】
貯血槽2の下方には、送血用器具6が取り付けられている。送血用器具6は、送血器具用ハウジング6aを備え、このハウジング6aは、貯血槽ハウジング2aに固定されている。送血用器具6は、送血器具用ハウジング6aと貯血槽ハウジング2aとの間に収納された貯血部材3と送血用駆動部4とを備えている。また、貯血槽ハウジング2aと貯血部材3との間には、最大量の血液を収納した状態の貯血部材3の一方の側面形状にほぼ合致した貯血部材保持部32が設けられている。
【0020】
送血用器具6は下方に血液流通部35を備え、この血液流通部を介して貯血槽2の内部29と貯血部材3は連通している。また、貯血槽の血液流出口26付近には、第1の逆止弁33が設けられ、貯血槽側から血液流通部35側(言い換えれば、貯血部材3側)への血液の流通を許容し、その逆方向の血液の流通を規制(阻止)している。この第1の逆止弁33は、後述する送血駆動部4の作動中における貯血槽と貯血部材間の連通を遮断する流路制御部材として機能する。また、送血用器具6には、血液流通部35と連通する血液排出口7が設けられており、この血液排出口7付近には、第2の逆止弁34が設けられおり、血液流通部35側(言い換えれば、貯血部材3側)より下流側への血液流通を許容し、その逆方向の血液流通を規制している。この第2の逆止弁34は、後述する送血駆動部4の非作動時における下流側からの血液の貯血部材側(血液流通部側)への流入を遮断する流路制御部材として機能する。
【0021】
逆止弁33、34は、円盤状の可動弁体33a、34aと、この弁体33a、34aを収納し、血液流通用の開口部を備える枠部材33b、34bにより形成されている。可動弁体33a、34aは、ほぼ血液の比重と等しいか若干軽いものが好ましく、このようなものであれば、良好な動作性を備える。弁体としては、例えば、発泡ポリエチレンが好適であり、厚さは、1〜10mm程度が好ましい。特に好ましくは、3〜8mmである。
また、逆止弁は、円盤状の可動弁体の一部をハウジングに固定したものであってもよい。可動弁体は、血液より比重が若干軽いものが好ましく、ショアA硬度で3〜7程度のものが好適である。このような、弁体としては、例えば、スチレン系エラストマーオイル系ゲル、シリコーンゲルなど好適であり、厚さは、1〜5mm程度が好ましい。
【0022】
また、貯血部材3は、貯血部材3の下方(下端)に位置し、かつ、貯血槽2の貯血部29の下端と垂直方向における同じ高さの位置に形成された血液流通口31を介して血液流通部35と連通する。貯血槽2は、貯血部29とこの貯血部29の下端部に設けられた血液流出口26を備える。貯血部材3は、この血液流出口26より上方に位置している。そして、貯血部材3は、貯血槽2の突出部23cとほぼ平行かつほぼ垂直上方に伸びるように形成されている。この貯血部材3は、軟質樹脂にて袋状に形成されており、かつ、上述のように貯血槽2の突出部に平行して上方に伸びるように設けられているため、もし、貯血部材3の内部空間の最上端より貯血槽2内の血液面が下方であれば、貯血部材3内には、この血液面に比例した量の血液が流入する。逆に、貯血部材3は、最大保留量は不変であるので、貯血部材3の内部空間の最上端より貯血槽2内の血液面が上方であれば、この最大保留量の血液がこの内部に流入する。
【0023】
つまり、この貯血部材3には、貯血槽2内の貯血量に比例した圧力が負荷されており、圧力感受性容器となっている。貯血槽の貯血量が所定量以上(この例では、貯血部材3の内部空間の最上端より貯血槽2内の血液面が上方)であれば、貯血量による圧力よりも貯血部材3の最大保留量が優先され、貯血部材3は最大保留量の血液を保留する。貯血槽の貯血量が所定量以下(この例では、貯血部材3の内部空間の最上端より貯血槽2内の血液面が下方)であれば、貯血部材3の圧力感受性が機能し、貯血槽2内の貯血量(言い換えれば、貯血槽内の血液面高さ)に比例した量の血液を保留する。つまり、この貯血部材3は、貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を自動的に保留する機能を備えている。
【0024】
そして、貯血部材3は、自己的に血液を吸引しないもの、言い換えれば、形状自己復元性を持たないことが好ましい。貯血部材3が、予め形成された内部容積を持つような形状に形成されていると、内部に収納した血液が駆動部材により押し出され、駆動部材による負荷が解除されたとき、予め形成されている形状に復元し、その復元力によって生じる吸引力により、貯血槽側から血液を吸引してしまう。このため、貯血部材は、最低血液保有量を持つことになり、この最低血液保有量以下では、上記のような、圧力感受性を発揮しなくなる。なお、この自己復元力に起因する最低血液保有量は、0であることが好ましいが、少量であればあってもよい。好適な貯血部材の形態としては、下方に血液流通口31を形成するチューブが挟まれた2枚のシートを、チューブ付近を除き、ほぼ密着させた状態で周縁を熱などで融着した軟質バッグ状のものが好ましい。つまり、成形時の内部容積が実質的に0であるもの、いいかえれば、内部容積が実質的に0となる状態に負荷をかけ、次いで除荷したときに、その状態がほぼ保たれるものが好ましい。貯血部材3の最大血液保留量(最大収納量、容積)としては、使用する貯血槽の最大貯血量などにより相違するが、20〜500ml程度が好ましく、特に50〜500ml程度が好ましい。より好ましくは、50〜300mlであり、特に、80〜300mlである。また、血液流通部35の容積より、この貯血部材3の最大血液保有量は大きいことが好ましく、このようであれば、貯血部材3内の血液は排出されることにより、血液流通部35内に貯留していた血液全量が押し出されるので、血液流通部での血液の滞留が少ない。
【0025】
この実施例の貯血部材は、全体が可撓性材料により形成され、全体が変形可能部であり、送血用駆動部の膨張時に押圧され変形する。しかし、このようなものに限られず、貯血部材3の一部(例えば、送血用駆動部4との接触部)のみが可撓性材料により形成された変形可能部であってもよい。
貯血部材3が保留する血液は、後述する送血用駆動部により押し出され、押し出された血液は血液流通部35内に流入し、血液排出口7より流出する。このため、本発明の血液リザーバー10では、貯血槽内の貯血量が所定値より少なくなった場合、貯血残量に比例した量の血液が送られることになり、貯血残量が低下すればするほど送血量も自動的に低下し限りなく0には近づくが0になることがなく、ごく微量でも送血を維持する。このため、送血停止が生じないため、体外血液循環回路におけるこの血液リザーバーより下流側での血液滞留を生じることがない。
【0026】
この貯血部材3は、軟質な袋状のものであるので、血液の流入抵抗が極めて少ないため、圧力変動に敏感であり、貯血槽の貯血残量に良好に対応した量の血液を保留する。さらに、この貯血部材3は、貯血槽内の貯血量が前記所定値以上であれば所定量の血液を保留するものであり、前記貯血槽内の貯血量が所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例して保留血液量が変化するものであるので、最大収納量が決まっており、貯血槽の貯血残量が所定値以上の場合、この最大収納量を収納するものとすれば、送血用駆動部による貯血部材の所定時間内での押圧回数(拍出数)により、通常状態での送血量の制御も容易であり、1回の拍出による血液量のバラツキもほとんどなく、良好な拍動流の形成も容易である。
貯血部材は十分に柔軟であることが望ましく、柔軟性の指標としては、例えば、コンプライアンスがある。貯血部材としては、貯血槽の貯血部内の血液面が、貯血部材の内部の最上部より低いとき、言い換えれば、貯血部材の圧力感受性(液面感受性)が機能するときに、コンプライアンスが、2ml/sec・mmHg以上、であることが好ましく、5〜30ml/sec・mmHgであるものが好ましい。さらに、貯血槽の貯血部内の血液面が、貯血部材の内部の最上部より高いときには、貯血部材は、コンプライアンスが、上記値より低いものとなるものがより好適である。また、貯血部材への血液の流入抵抗は、貯血部材への血液の流入速度により、表すことができ、貯血部材としては、血液流入速度が、20〜600ml/secであることが好ましい。
【0027】
軟質樹脂(可撓性合成樹脂)としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニル−ウレタン共重合体、ポリ塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸メチル共重合体、および上記ポリマーと可塑剤とからなる軟質ポリ塩化ビニル変性体、ポリウレタンなどが使用できる。
【0028】
特に、熱可塑性ポリウレタンが好適である。熱可塑性ポリウレタンとしては、熱可塑性ポリエーテルポリウレタン、熱可塑性ポリエステルポリウレタンのいずれでもよいが、より好ましくは熱可塑性ポリエーテルポリウレタンである。特に、好ましくは、ソフトセグメント部分とハードセグメント部分を有するセグメント化熱可塑性ポリエーテルポリウレタンである。ソフトセグメントの主成分としては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが好ましく、ハードセグメントの主成分としては、1,4−ブタンジオールなどが好ましい。また、ジイソシアネートとしては、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシネートなどが好適である。特に好ましいポリウレタン材料としては、ソフトセグメントの主成分として、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを、ハードセグメントの主成分としては、1,4−ブタンジオールを、ジイソシアネートとしては、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートを使用して形成される熱可塑性セグメント化ポリウレタンであり、このポリウレタンは、商品名ペレセン2363として、ダウケミカル日本株式会社により販売されている。
【0029】
さらに、貯血部材の血液接触面は、抗血栓性表面となっている事が好ましい。抗血栓性表面は、抗血栓性材料を表面に被覆、さらには固定することにより形成できる。抗血栓性材料としては、ヘパリン、ウロキナーゼ、HEMA−St−HEMAコポリマー、ポリHEMAなどが使用できる。
抗血栓性表面は、例えば、オゾン処理により生成された基材表面の酸化物中に含まれる官能基と、ヘパリンのアミノ基とが、直接、または少なくとも一種のカップリング剤を介して共有結合することにより形成する事が好ましい。この方法であれば、溶剤を使用することなく、血液接触面にヘパリンが固定されるので、血液接触面を形成する基材の物性の変化、具体的には、可撓性、弾性、強度などの低下が少ない。
オゾン処理によって基材表面に形成される酸化物中には、種々の官能基、例えば、アルデヒド、ケトン、エポキシなど反応性の高い官能基が生成される。
そして、これらの官能基に直接官能基を結合させることも可能であるが、立体障害等の問題も有り、これらの官能基にスペーサー(カップリング剤)を導入し、ヘパリンを固定する方法が、容易で、しかも表面のヘパリン活性発現の点からも有用である。カップリング剤としては、1種または2種以上のものを用いてもよく、また2つ以上のアルデヒド基や、エポキシ基を有する化合物が好適に用いられる。
【0030】
また、複数種のカップリング剤を用いる場合は、基材上に導入された上記官能基にアミノ基等の官能基を2つ以上有する化合物からなるカップリング剤(スペーサ用カップリング剤)を予め結合させて基材にアミノ酸等を導入した後、ヘパリンを2つ以上のアルデヒド基やエポキシ基を有する化合物からなるカップリング剤(ヘパリン固定用カップリング剤)を用いて基材に結合させる事が好ましい。さらにはヘパリンを結合する際に、カップリング剤をヘパリンと同時、あるいはヘパリン投入以降に反応系内に投入することが好ましい。
特に、スペーサ用カップリング剤を用いて、アミノ基を導入すれば、ヘパリンのアミノ基と反応系内でほぼ同様な反応性を示すので、より効果的に後者のヘパリン固定用カップリング剤によるヘパリンの基材への固定を行わせることができる。
【0031】
また、ヘパリンと直接結合するカップリング剤の官能基または基材に導入された官能基がアルデヒド基である場合は、ヘパリンとして、ヘパリンのN−硫酸基の一部を脱硫化して第1級アミノ化したものを用いることが好ましい。
スペーサ用カップリング剤としては、基材上のオゾン処理により得た官能基と結合(共有結合)し、かつ2つ以上の第1級アミノ基を有するものが好ましい。アミノ基を2つ以上有するスペーサ用カップリング剤としては、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリエチレングリコールジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン等が挙げられる。
ヘパリンを基材に固定するために使用されるカップリング剤としては、アルデヒド化合物、エポキシ化合物が好適に使用できる。アルデヒド化合物としては、グルタルアルデヒド、グリオキサール、スクシンジアルデヒド、エポキシ化合物としては、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオール−ジグリシジルエーテル、ソルビトールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテルなどが好適に使用される。
【0032】
具体的には、エポキシ化合物がソルビトールジグリシジルエーテルであるデナコール EX−421、521、611、612、614、614B、ジエポキシ化合物がグリセロールジグリシジルエーテルであるデナコール EX−313、ジエポキシ化合物がポリエチレングリコールグリジジルエーテルであるEX−810、811、851、821、830、832、841、861(ナガセ化成社製)等が挙げられる。 さらにエポキシの反応性の違いから、デナコール EX−313、421、512、521、810、811、821、851等が更に好ましい。そして、上記のヘパリン固定では、基材に固定されたポリエチレンイミンとグルタールアルデヒドの結合、グルタールアルデヒドとヘパリンの結合はすべて共有結合であり、ヘパリンの離脱が少ない。
【0033】
貯血部材3と送血器具用ハウジング6aの側面部との間には、送血用駆動部4が設けられている。送血用駆動部4は、上述のような貯血部材形成用の軟質樹脂により形成され、内部に流通空間4aを備える軟質バッグ状のものが好適である。この送血用駆動部4は、ハウジング6aの側面部に設けられた送血用流体流通口41と連通している。使用時には、この流通口41には、図1に示すように送血用流体供給機が接続され、送血用流体供給機が備えるコンプレッサーによる送液(もしくは送気)および排出(もしくは排気)により、膨張および収縮といった駆動を繰り返す。送血用駆動部4は、非膨張時(収縮時)には、図6に示すように、貯血部材3に接触しない状態となっており、膨張時には、図9に示すように膨らみ、貯血部材3を貯血部材保持部32と共同して押圧し、貯血部材3内の血液を排出させる。そして、貯血部材を収納する貯血部材収納部(貯血槽ハウジング2aと送血器具用ハウジング6aにより形成される空間)は、ほぼ気密に形成されていてもよい。この場合、送血用駆動部4の膨張時には空間は陽圧になるが、逆に収縮時は、上記陽圧状態からみれば減圧状態となる。このため、貯血部材3への血液の初期流入が良好になる。このように、送血用駆動部4は、流体により膨張収縮を行う軟質バック状のものであるので、貯血部材の押圧時に貯血部材に損傷を与えることが少ない。そして、貯血部材3は、可撓性材料により形成された変形可能部を有し、送血用駆動部4は、送血の際にこの変形可能部を変形させて、貯血部材内の血液を押し出すものであるので、貯血槽の貯血量に比例した量の血液を間欠的に吐出する。
また、送血用駆動部は、内部に流入される流体の量もしくは圧力を調整することにより、貯血部材より流出する血液量を調整することもできる。つまり、送血量は、所定時間あたりの送血用駆動部材の駆動回数を固定し、送血用駆動部内部に流入される流体の量もしくは圧力を調整することにより、容易に変更できる。さらに、送血用駆動部は、貯血部材内の血液を所定量残したものを送血するものとすれば、貯血部材に過剰なストレスが掛かることが防止でき、また、貯血部材を形成するシートが密着することもなく、密着に起因した貯血部材内への血液流入障害を生じることもない。
【0034】
なお、図10に示すように、送血用駆動部4を設けないものとしてもよい。この実施例では、貯血部材3を収納する貯血部材収納部47(貯血槽ハウジング2aと送血器具用ハウジング6aにより形成される空間)は、ほぼ気密に形成されており、流通口41は、加圧手段(送血用流体供給機)への接続ポートとなる。この実施例では、送血用流体供給機が備えるコンプレッサーによる送液(もしくは送気)および排出(もしくは排気)により、直接貯血部材3が膨張および復元収縮といった駆動を繰り返すことになる。
【0035】
また、上述の実施例は、送血用駆動部4を含む血液リザーバー全体をディスポーザブルとしたものであるが、この実施例に限られるものではなく、図11に示すように、送血用駆動部4は、血液に接触する部分ではないので、血液リザーバーより、着脱できるものとしてもよい。この実施例の血液リザーバー10には、送血用駆動部4およびそのポート41がなく、これらの取付部を備えている。この実施例のリザーバー10では、ポート41を備える板状部材45と送血用駆動部4により送血用駆動部材が形成されており、送血器具用ハウジング6aに形成された開口部6bに板状部材45が取り付け可能となっている。板状部材およびリザーバーのハウジングに形成された係合部42、43が係合することにより、板状部材45(送血用駆動部材)はリザーバー10に容易に離脱しないように取り付けられる。
【0036】
そして、図5に示すように、この実施例の血液リザーバー10では、貯血部材3および送血用駆動部4は、2組設けられている。このため、図7および図8に示すように、血液流通部35も2つの血液流通部35a,35bに区分されており、両者は連通してない。このように2組以上設けることにより、個々の貯血部材3、送血用駆動部4の容量は小さくなり、血液流入および排出リスポンスは良好となる。さらに、このように2組以上設け、それぞれの送血用駆動部4の膨張タイミングをずらせばより良好な血液流を形成することができる。そして、このように送血用駆動部4の膨張タイミングをずらしても、この実施例では血液流通部35a,35bは連通しておらず、個々の貯血部材は独立した血液流通部35a,35bを備えるため、一方の貯血部材より他方の貯血部材に血液が流れることもない。なお、この実施例に限られるものではなく、貯血部材3および送血用駆動部4は、1組、さらには、3組以上でもよい。なお、送血用駆動部4としては、流体により膨張収縮を繰り返すタイプのものを用いているが、これに限られるものではなく、例えば、後述する図14の送血装置にて用いられているような、押圧板を機械的に駆動し貯血部材を押圧するようなタイプのものであってもよい。
【0037】
特に、この血液リザーバー10のように貯血部材3および送血用駆動部4を2組設け、送血用流体供給器が、送血用駆動部を個々に駆動できる制御機能を備えるものとすれば、送血される血流形態を選択することができ、患者の状態、使用される人工肺などを考慮し、拍動流もしくは定常流を選択することができ、さらには、使用時に血流形態を変更することもできる。この実施例のように、送血部材および送血用駆動部がを2組設けられている場合には、個々の送血部材より流出する血液流の位相がほぼ180度ずれるようにすること、言い換えれば、送血用駆動に流出入する流体の位相がほぼ180度ずれるようにすることにより血液流はほぼ定常流となる。逆に、個々の送血部材より流出する血液流の位相をほぼ同じもしくは±30度とすること、言い換えれば、送血用駆動に流出入する流体の位相をほぼ同じもしくは±30度とすることにより、良好な拍動流が形成される。なお、貯血部材および送血用駆動部を3組以上とした場合には、360度を組数で除した角度ごと、個々の送血部材より流出する血液流の位相をずらすことにより、血流形態は、ほぼ定常流となる。
【0038】
次に、図13に示す本発明の送血用器具70について説明する。
この送血用器具70は、貯血槽を備える体外血液循環回路に用いられるものであり、貯血槽の血液流出口と連通する貯血部材3と、貯血部材3内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部4とを備え、貯血部材3は、上述したものと同様に貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留するものであり、送血用駆動部4は、貯血部材内の血液を間欠的に押し出すものである。
送血用器具70は、内部に血液流通部35を備える血液通路形成用ハウジング73と送血部材用ハウジング71と貯血部材3と送血用駆動部4を備える。血液流路形成用ハウジング73は、一端に貯血槽の血液流出口に接続される血液流入ポート76を、他端に血液流出ポート77を備える。送血部材用ハウジング71は、下部に血液通路ハウジング73の取付部を備え、内部には、貯血部材3と送血用駆動部4を備えている。貯血部材3および送血用駆動部4としては、上述したものが好適に使用できる。
【0039】
貯血部材3は、血液流通口31を介して、ハウジング73内に形成された血液流通部35と連通しており、ハウジング73の血液流入ポート76付近には、第1の逆止弁33が設けられており、貯血槽側から血液流通部35側(言い換えれば、貯血部材3側)への血液の流通を許容し、その逆方向の血液の流通を規制している。ハウジング73の血液流出ポート77付近には、第2の逆止弁34が設けられている。逆止弁としては、ボール弁が用いられている。送血用駆動部4の内部は、送血用流体流通口41と連通している。
なお、この実施例では、送血用駆動部4は、貯血部材3の両面に接触するような形状となっている。具体的には、2つに折り畳まれた送血用駆動部内に、貯血部材3が挟まれるようになっている。また。送血用駆動部4をドーナツ状に形成し、内部に貯血部材3を配置したものでもよい。このように、送血用駆動部4が貯血部材3のほぼ全面に接触するものであれば、貯血部材3内の血液の押し出しをより確実に行うことができる。
【0040】
次に、図1に示した送血用流体供給機5について説明する。
送血用流体供給機5は、送血用駆動部4と連通する流通口41に接続されたチューブ57により、血液リザーバー10に接続されている。送血用流体供給機5は、内部に流体ポンプを備え、液体(例えば、水、生理食塩水)または気体(例えば、空気)の送血用駆動部4への流入および排出を行い、間欠的に流体の導入と排出を繰り返す。送血用流体供給機5は、正面に設けられたスイッチパネル52に、所定時間内の送血流量(例えば、1分間あたりの送血流量)入力スイッチまたは所定時間内の拍出数(例えば、1分間あたりの拍出数)入力スイッチもしくはこの両者を備えている。表示部54は、入力される送血流量および拍出数の表示を行う。供給機5は、演算機能を備えており、送血流量が入力された場合には、貯血部材3の最大容量(貯血残量が所定値以上の場合に貯血部材が保留する貯血量)を考慮して所定時間あたりの拍出数を演算し、この値が表示部に表示される。なお、この実施例の血液リザーバーでは、貯血部材および送血用駆動部が2セット設けられているので、1つの貯血部材による所定時間当たりの拍出数は、演算された拍出数の1/2となる。また、逆に、所定時間内の拍出数(例えば、1分間あたりの拍出数)が入力された場合には、貯血部材3の最大容量を考慮して所定時間あたりの送血流量が表示部に表示される。
【0041】
また、血液リザーバー10に取り付けられた液面センサ51は、送血用流体供給機に接続されている。液面センサは、貯血部材3の内部の上端もしくは若干それより上方となる位置に取り付けられている。そして、この液面センサ51により液面がセンサより下方になったことが検知されると、ランプ56が点滅し、送血量制御モードに入ったことを知らせる。これと同時に、送血量表示部55の表示が消える。この送血用流体供給機は、上述したすべての実施例に使用可能である。
なお、送血用流体供給機としては、上記のようなものに限られない。例えば、図33に示すように、血液リザーバーより下流に設けられた流量センサにより検知された血流量表示部161、送血用流体の圧力設定ノブ162と、送血用流体の圧力表示部163、血流形態選択スイッチ164[定常流(cont.),拍動流(pulse)]を備え、上記のような演算ではなく、所定時間内の送血量流体の拍出数が固定され、送血用流体の圧力をマニュアルで操作することにより、血液流量を調整するものであってもよい。
つまり、この送血用流体供給器は、送血用駆動部による貯血部材を押圧する力を調整することにより、貯血部材内の貯留血液より吐出される血液量を調整することにより、血液流量を調整するものである。
【0042】
次に、図14に示す本発明の送血装置について説明する。
この送血装置80は、送血用器具81と送血用器具押圧手段90により構成されている。送血用器具81は、血液流通部を備え、一端に貯血槽の血液流出口に接続される血液流入ポート76を、他端に血液流出ポート77を備える。そして、血液流通部と連通し、上下方向に伸縮可能な貯血部材83を備えている。つまりベローズタイプに形成されている。この蛇腹状側面を有する貯血部材83は、貯血槽2の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する。つまり、貯血槽内の血液面が所定値以下であると、貯血部材83の上端は貯血槽内の血液面に対応して上下する。
【0043】
貯血部材83の上端は平面状になっており、その上には押圧板87が設けられている。押圧板87はシリンダー89aのピストンロッド89bに固定されており、これらにより、送血用駆動部が形成されている。シリンダー89aは、空圧または油圧発生装置92に接続されており、装置92の作動により、上下に移動する。下方への移動時に、押圧板87は、貯血部材83を下方に押し下げ、貯血部材はこの押圧板87と基板88間に挟まれ、内部容積が減少し、内部の血液を排出し、排出された血液は、人工肺93側に流れる。血液流入ポート76付近には、第1の逆止弁33が設けられており、貯血槽側から血液流通部側(言い換えれば、貯血部材3側)への血液の流通を許容し、その逆方向の血液の流通を規制している。血液流出ポート77付近には、第2の逆止弁34が設けられている。逆止弁としては、ボール弁が用いられている。
【0044】
次に、図15に示す本発明の送血装置について説明する。
この送血装置100の基本構成は、上述した送血装置80と同じであり、相違点は、逆止弁の代わりに流路制御手段を用いている点である。
送血装置100は、送血用器具81と送血用器具押圧手段により構成されている。送血用器具81は、血液流通部を備え、一端に貯血槽の血液流出口に接続される血液流入ポートを、他端に血液流出ポートを備える。そして、血液流通部と連通し、上下方向に伸縮可能な貯血部材83を備えている。この蛇腹状側面を有する貯血部材83は、貯血槽2の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する。貯血部材83の上端は平面状になっており、その上には押圧板が設けられている。押圧板はシリンダー89aのピストンロッド89bに固定されている。シリンダー89aは、空圧または油圧発生装置92に接続されており、装置92の作動により、上下に移動する。下方への移動時に、押圧板は、貯血部材83を下方に押し下げ、貯血部材はこの押圧板と基板88間に挟まれ、内部の血液を排出し、排出された血液は、人工肺93側に流れる。血液流入ポート付近には、第1の流路制御手段(例えば、電磁弁が取り付けられたクランプ)96が設けられている。
【0045】
血液流出ポート付近には、第2の流路制御手段97が設けられている。この流路制御手段96、97および空圧または油圧発生装置95は、制御装置95に接続されており、制御装置95は、ピストンロッドの下降時(押圧板の下降時)には、第1の流路制御手段96により流路を遮断し、貯血部材と貯血槽間を遮断する。また、制御装置95は、ピストンロッドの上昇時(押圧板の上昇時)には、第1の流路制御手段97により流路を遮断し、貯血部材への下流側からの血液流入を阻止する。
【0046】
次に、図17に示す実施例について、説明する。
基本構成は、図11に示したものと同じであり、送血用駆動部は、血液に接触する部分ではないので、血液リザーバーより、着脱できるものとなっている。この実施例の血液リザーバーには、送血用駆動部がなく、この取付部を備えている。この実施例のリザーバーでは、板状部材と送血用駆動部により送血用駆動部材が形成されており、送血器具用ハウジング6aに形成された開口部6bに板状部材45が取り付け可能となっている。板状部材45およびリザーバーのハウジングに形成された係合部42、43が係合することにより、板状部材45(送血用駆動部材)はリザーバーに容易に離脱しないように取り付けられる。送血用駆動部は、この実施例では、湾曲した押圧板46となっており、押圧板46には、板状部材を貫通して延びる駆動シャフト46aの一端が固定されている。駆動シャフト46aの他端には、ピストンロッドコネクター46bが取り付けられている。ピストンロッドコネクター46bにより駆動シャフト46aは、シリンダー89aのピストンロッド89bに着脱可能に固定される。図17におけるピストンロッドの左側への動きにより、押圧板は、貯血部材を押しつぶし、内部容積が減少し、内部の血液を排出する。排出された血液は、人工肺側に流れる。シリンダー89aは、ピストンロッド89bを駆動するための空圧または油圧発生装置(図示せず)に接続されている。
【0047】
そこで、次に、図18〜図24に示す実施例の血液リザーバー130について説明する。
図18は、本発明の血液リザーバーの正面図、図19は、図18に示した血液リザーバーの左側面図、図20は、図18に示した血液リザーバーの平面図、図21は、図18のD−D線断面図、図22は、図18のE−E線断面図、図23は、図18の部分断面図、図24は、図18の血液リザーバーの作用を説明するための説明図である。
この実施例の血液リザーバーの基本構成は、上述し図示した図1〜図9のものと同じである。相違は、貯血部材および送血用駆動部の配置形態および弁の形状のみである。
【0048】
血液リザーバー130は、上述した実施例と同様に、貯血槽2と送血用器具6を備えている。送血用器具6は、貯血部材3、送血用駆動部4を備えている。
貯血槽2は、上述した実施例と同様に、硬質樹脂により形成された貯血槽ハウジング本体23aと蓋体23bとで構成されるハウジングを有し、蓋体23bは、図18および図19に示すように、ハウジング本体23aの上部開口を覆うように、ハウジング本体23aの上端に嵌合されている。蓋体23bは、図20に示すように、血液流入口21、22、エア排出口27、28を有している。血液流入口22は、術野からの血液を送血するカーディオトミーラインに接続される。血液流入口21は、患者の心臓上下行静脈に挿入された脱血カニューレからの血液を送血する脱血ラインと接続される。ハウジング本体23a内には、血液流入口22より流入した血液を濾過するためのカーディオトミー血液フィルター25と、血流入口21より流入した血液を濾過する静脈血フィルター24が設けられている。
【0049】
ハウジング本体23aは、下方に突出した突出部23cと、突出部23cの下部(下端)に設けられた血液流出口26を有している。
そして、貯血槽ハウジング内部には、血液を一時的に貯留しておくための貯血部29が形成されている。
【0050】
貯血槽2の下方には、送血用器具6が取り付けられている。送血用器具6は、2枚の送血器具用保持板66a,66bを備え、この保持板は、貯血槽ハウジング2aに固定されている。送血用器具6は、2枚の送血器具用保持板間に収納された貯血部材3と送血用駆動部4とを備えている。
送血用器具6は下方に血液流通部35を備え、この血液流通部を介して貯血槽2の内部29と貯血部材3は連通している。また、貯血槽の血液流出口26付近には、第1の逆止弁33が設けられ、貯血槽側から血液流通部35側(言い換えれば、貯血部材3側)への血液の流通を許容し、その逆方向の血液の流通を規制(阻止)している。この第1の逆止弁33は、送血駆動部4の作動中における貯血槽と貯血部材間の連通を遮断する流路制御部材として機能する。また、送血用器具6には、血液流通部35と連通する血液排出口7が設けられており、この血液排出口7付近には、第2の逆止弁34が設けられおり、血液流通部35側(言い換えれば、貯血部材3側)より下流側への血液流通を許容し、その逆方向の血液流通を規制している。この第2の逆止弁34は、後述する送血駆動部4の非作動時における下流側からの血液の貯血部材側(血液流通部側)への流入を遮断する流路制御部材として機能する。
【0051】
逆止弁33、34は、円盤状の可動弁体33a、34aの一部をハウジングに固定したものである。可動弁体は、血液より比重が若干軽いものが好ましく、ショアA硬度で3〜7程度のものが好適である。このような、弁体としては、例えば、スチレン系エラストマーオイル系ゲル、シリコーンゲルなど好適であり、厚さは、1〜5mm程度が好ましい。
また、貯血部材3は、貯血部材3の下方(下端)に位置し、かつ、貯血槽2の貯血部29の下端と垂直方向における同じ高さの位置に形成された血液流通口31を介して血液流通部35と連通する。そして、貯血部材3は、貯血槽2の突出部23cとほぼ平行かつほぼ垂直上方に所定距離延び、水平方向に湾曲する筒状部材と、この筒状部材の一端に固定され、水平方向に延びる袋状部材を備える。
【0052】
この貯血部材3は、軟質樹脂にて袋状に形成されており、かつ、血液が流入することにより、貯血槽2の高さ方向に膨らむ。このため、貯血部材3の内部空間の最上端より貯血槽2内の血液面が下方であれば、貯血部材3内には、この血液面に比例した量の血液が流入する。逆に、貯血部材3は、最大保留量は不変であるので、貯血部材3の内部空間の最上端より貯血槽2内の血液面が上方であれば、この最大保留量の血液がこの内部に流入する。
【0053】
つまり、この貯血部材3には、図2に示した実施例より、貯血部材3の内部空間の最上端の位置が下方となるので、貯血部材の圧力感受性(液面感受性)が機能する範囲(血液面の高さの範囲)が狭が、圧力感受性が機能する範囲においては、貯血槽の貯血量が所定量以上(この例では、貯血部材3の内部空間の最上端より貯血槽2内の血液面が上方)であれば、貯血量による圧力よりも貯血部材3の最大保留量が優先され、貯血部材3は最大保留量の血液を保留する。貯血槽の貯血量が所定量以下(この例では、貯血部材3の内部空間の最上端より貯血槽2内の血液面が下方)であれば、貯血部材3の圧力感受性が機能し、貯血槽2内の貯血量(言い換えれば、貯血槽内の血液面高さ)に比例した量の血液を保留する。つまり、この貯血部材3は、貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を自動的に保留する機能を備えている。
貯血部材3および送血用駆動部4としては、上述したものが好適に使用できる。
【0054】
なお、送血用駆動部4も、貯血部材の形態に対応して、貯血槽2に対して、水平方向に延びるものとなっている。そして、送血用駆動部4内に液体が流入すると、送血用駆動部は膨張し、2枚の送血器具用保持板66a,66bと共同して、貯血部材3を押圧し、これにより、貯血部材内の血液は吐出する。また、図19に示すように、この実施例の血液リザーバーにおいても、貯血部材3および送血用駆動部4は、2組設けられている。そして、図21に示すように、血液流通部35も2つの血液流通部35a,35bに区分されており、両者は連通しておらず、さらに、図8と異なり、図19に示すように、それぞれに血液流出口7a,7bが設けられている。
【0055】
次に、図25に示す熱交換器および人工肺一体型血液リザーバーについて説明する。
血液リザーバーの基本構成は、熱交換器67および人工肺68を取り付けるために、血液流通部を細く縦長にし、血液流出口を横向きにした以外は、図18〜図24に示したものと同じであるので、その説明を省略し、人工肺および熱交換器について説明する。
人工肺68は、図25に示すように、熱交換器付中空糸膜型人工肺であり、人工肺部68と熱交換器部67を備え、熱交換器部が上流側で人工肺が下流側となっている。
【0056】
熱交換器67は、血液リザーバーの2つの血液流出口に対応するように、2つの血液流入ポート67a(1つのみ図示)と、血液導出ポート67bと、熱媒体流入ポート67cと、熱媒体流出ポート(図示せず)とを有する熱交換器ハウジングを備える。熱交換器ハウジング内には、多数の熱交換用管体67dが収納されており、熱交換用管体67dの両端部は、熱交換器ハウジングに隔壁(図示せず)により液密に固定されている。この熱交換器では、血液が管体内を通り、熱媒体は管体の外側を通る。熱交換用管体としては、熱伝導率の高い金属管(例えば、ステンレス管、アルミ管、銅管)あるいは樹脂管が好適に使用できる。管体の内径は、0.1〜10mm、好ましくは0.5〜5mmであり、このような管体が、約100本〜2000本が管束に形成され、熱交換器ハウジング内に収納されている。
【0057】
なお、熱交換器としては、このような熱交換用管体の内部に血液が流れるタイプ(血液内部灌流型)のものに限定されず、熱交換器用管体の外側に血液が流れるタイプ(血液外部灌流型)のものであってもよい。
【0058】
人工肺68は、血液導入ポート68aと血液流出ポート68bを有する人工肺ハウジングと、人工肺ハウジング内に挿入された多数のガス交換用中空糸膜68cからなる中空糸膜束を備える。中空糸膜68cの両端部は、隔壁(図示せず)により、人工肺ハウジングに液密に固定されている。人工肺ハウジングには、隔壁面に向かい合うように、ガス流入ポート68dを備えた第1のヘッダーおよびガス流出ポートを備えた第2のヘッダー(ともに図示せず)が取り付けられている。中空糸膜は、側壁に微細孔を有し、これを介して、血液への酸素の添加および血液からの二酸化炭素の除去を行う。中空糸膜としては、肉厚が5〜80μm、好ましくは10〜60μm、空孔率20〜80%、好ましくは30〜60%、微細の孔径が0.01〜5μm、好ましくは0.01〜1μm程度、内径が100〜1000μm、好ましくは100〜300μmのものが好適に使用される。
【0059】
中空糸膜を形成する材質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、セルロースアセテート等の疎水性高分子が使用でき、好ましくは、疎水性高分子であり、特に好ましくは、ポリオレフィン系樹脂であり、より好ましくは、ポリプロピレンである。具体的には、延伸法または固液相分離法などにより微細孔を形成させたポリプロピレン製中空糸膜が望ましい。中空糸膜は、人工肺ハウジング内部を全体に広がって、10,000〜80,000本収納されている。
【0060】
この人工肺では、中空糸の外部に血液が流れ、内部にガスが流れる。なお、人工肺としては、中空糸膜の内部に血液が流れるタイプ(血液内部灌流型)のものであってもよい。このように中空糸膜型人工肺を用いることにより、上述した送血器具により血液が拍動流となって流れる場合に、この拍動流を吸収する事が少ない。多孔質平膜を用いた人工肺では、平膜の変形量が多く、拍動がかなり緩衝される。
なお、熱交換と人工肺は、順序が逆であってもよい。
【0061】
次に、図26〜図28に示す実施例の血液リザーバー140について説明する。
図26は、血液リザーバーの正面図であり、図27は、図26の血液リザーバーの側面図であり、図28は、図26の血液リザーバーの部分断面図である。
この血液リザーバーの基本構成は、送血機構以外は、図18〜図24に示したものと同じであるので、共通部分については、説明を省略する。
【0062】
この血液リザーバー140では、血液流通部と連通し、容積が実質的に一定の貯血部材側ハウジング143と、このハウジング143の下面に設けられた可撓性材料により形成された貯血部材側可動膜141を備え、これにより、貯血部材3が形成されている。流体ポート41と連通し、容積が実質的に一定の駆動部側ハウジング145と、このハウジング145の上面に設けられた可撓性材料により形成された送血用駆動部側可動膜142を備え、これにより、送血用駆動部4が形成されている。そして、貯血部側ハウジングと駆動部側ハウジングとは、両者の可動膜が接触(実質的に、面接触)するように、組み合わされ、固定されることにより、送血器具6を構成している。このように、貯血部側の可動膜と駆動部側の可動膜とを別個にすることにより、駆動部側内部が流体の排出時に陰圧状態となっても、貯血部側の可動膜を吸引することがなく、よって、貯血部自信が血液吸引を行うことを防止でき、圧力感受性に影響を与えない。
貯血部側の可動膜としては、自己形状復元性を持たないものが使用される。
【0063】
次に、図29〜図32に示す実施例の血液リザーバー150について説明する。
図29は、血液リザーバーの正面図であり、図30は、図29の血液リザーバーの側面図であり、図31は、図29の血液リザーバーの部分断面図であり、図32は、図29の血液リザーバーの作用を説明するための説明図である。
この血液リザーバーの基本構成は、送血機構以外は、図18〜図24に示したものと同じであるので、共通部分については、説明を省略する。
【0064】
この血液リザーバー150では、血液流通部35とホール153により連通し、最大容積が規定された貯血部材ハウジング151と、このハウジング151内に設けられた袋状の可撓性部材152を備え、これらにより、貯血部材3が形成されている。そして、可撓性袋状部材内には、送血用用駆動部4が収納されている。送血用駆動部4は、前述のような貯血部材形成用の軟質樹脂により形成され、内部に流通空間4aを備える軟質バッグ状のものが好適である。つまり、この血液リザーバーの送血器具は、2重袋状構造となっている。この送血用駆動部4の内部は、下端に設けられた送血用流体流通口41と連通している。使用時には、この流通口41には、送血用流体供給機が接続され、送血用流体供給機が備えるコンプレッサーによる送液(もしくは送気)および排出(もしくは排気)により、膨張および収縮といった駆動を繰り返す。送血用駆動部4は、非膨張時(収縮時)には、図31に示すように、貯血部材3に接触しても貯血部材を押圧しない状態となっている。膨張時には、図32に示すように膨らみ、貯血部材の可撓性袋状部材を押圧し、貯血部材内の容積を減少させ、貯血部材内の血液を排出させる。
【0065】
この送血器具においても、貯血部材の変形部(可撓性袋状部材)と駆動部側の変形部とは別個となっているので、駆動部側内部が流体の排出時に陰圧状態となっても、貯血部側の可動膜を吸引することがなく、よって、貯血部自信が血液吸引を行うことを防止でき、圧力感受性に影響を与えない。貯血部材の可撓性袋状部材としては、自己形状復元性を持たないものが使用される。
【0066】
次に、図16に示す本発明の送血装置について説明する。
送血装置120は、貯血槽2に取り付けられるセンサ121と、貯血槽の血液流出口に接続される送血ポンプ122と、この送血ポンプ122を作動させるためのモーター123と、センサおよびモーターと電気的に接続された制御部124を備える。制御部124は、貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例した量の血液を送血する送血量調整機能を備えている。
【0067】
センサ121は、貯血槽2の底部と連通するチューブ126の端部に取り付けられている。センサとしては、圧力トランスデューサーが好適である。また、センサとしては、例えば、ロードセルを用いて、直接貯血槽の重量を測定するものでもよい。
送血ポンプとしては、定圧ポンプ手段、ローラポンプ、ぺリスタルリックポンプなどが使用できる。好ましくは、定圧ポンプである。この実施例では、送血ポンプとして定圧ポンプを用いている。定圧ポンプとしては、遠心ポンプ、タービンポンプ、スクリューポンプなどが使用できる。
【0068】
センサ121により、逐次(例えば、10秒毎)に貯血槽2の底部での圧力に基づく信号が制御部124に入力される。なお、底部での圧力は貯血量に比例する。制御部124は、スイッチパネル128に設けられた設定流量入力スイッチ、流量制御モード移行血液残量入力スイッチなどを備えている。また、制御部は、センサ121からの信号を貯血槽の貯血残量に対応する値(X)に変換する貯血残量値演算機能を備えている。制御部は、流量制御モード移行血液残量入力スイッチにより入力された血液残量値A(l)と上記の貯血残量値X(l)とを比較する比較機能を備え、A≦Xであれば、通常送血モードを維持し、設定流量での送血を行い、A>Xであれば、送血量調整モードに移行し、送血ポンプを制御する。つまり、貯血槽内の貯血量が設定血液残量値(A)以下となったときに、送血量の調整が行われる。具体的には、設定流量入力スイッチにより入力された設定血流量をB(l/min)とすると、送血量(Y)=B/A×Xとなるように制御する。しかし、このような直線的に比例して血流量を制御する方法に限られるものではなく、例えば、送血量(Y)=B/A2×X2のように、曲線的に比例して血流量が変化するように制御してもよい。そして、再び、A<Xとなれば、送血量調整モードより通常送血モードに移行し、再び、設定血流量(C)での送血を行う。
【0069】
【発明の効果】
本発明の血液リザーバーは、貯血槽と、該貯血槽の血液流出口と連通する貯血部材と、貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備え、前記貯血部材は、前記貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、前記貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留するものであり、前記送血用駆動部は、該貯血部材内の血液を間欠的に流出させるものである。
このため、貯血槽への血液流入量が低下し、貯血槽内の貯血量が所定値より少なくなった場合、貯血残量に比例した量の血液が送られることになり、貯血残量が低下すればするほど送血量も低下し限りなく0には近づくが、0になることがなく、ごく微量でも送血を維持する。言い換えれば、貯血槽内の貯血量が所定値より少なくなった場合、血液流入量とほぼ同量の送血量となる。このため、貯血槽に血液が微量でも流入する限り、微量な送血を維持する。よって、送血停止が生じないため、体外血液循環回路におけるこの血液リザーバーより下流側での血液滞留を生じることがない。
【0070】
また、本発明の血液リザーバーは、貯血槽と、前記貯血槽の血液流出口と連通し、かつ前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材と、該貯血槽と前記貯血部材間に位置し、貯血槽側への血液の流通を抑制する第1の逆止弁と、前記貯血部材への下流側からの血液の流通を抑制する第2の逆止弁と、前記貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備えるものである。このため、上述の効果に加え、2つの逆止弁を備えるので、良好な血液の流れを形成でき、かつ、貯血部材の機能をより有効に発揮できる。
【0071】
また、本発明の送血用器具は、貯血槽を備える体外血液循環回路に用いられる送血用器具であって、貯血槽への接続部と、貯血部材と、貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備え、さらに、前記貯血部材は、前記貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留するものであり、前記送血用駆動部は、該貯血部材内の血液を間欠的に流出させるものである。
このため、貯血槽への血液流入量が低下し、貯血槽内の貯血量が所定値より少なくなった場合、貯血残量に比例した量の血液が送られることになり、貯血残量が低下すればするほど送血量も低下し限りなく0には近づくが、0になることがなく、ごく微量でも送血を維持する。言い換えれば、貯血槽内の貯血量が所定値より少なくなった場合、血液流入量とほぼ同量の送血量となる。このため、貯血槽に血液が微量でも流入する限り、微量な送血を維持する。よって、送血停止が生じないため、体外血液循環回路におけるこの送血用器具より下流側での血液滞留を生じることがない。
【0072】
また、本発明の送血用器具は、貯血槽を備える体外血液循環回路に用いられる送血用器具であって、前記貯血槽の血液流出口への接続部と、前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材と、該貯血部材側より前記貯血槽側への血液の流通を抑制する第1の逆止弁と、該貯血部材への下流側からの血液の流通を抑制する第2の逆止弁と、前記貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備えている。このため、上述の効果に加え、2つの逆止弁を備えるので、良好な血液の流れを形成でき、かつ、貯血部材の機能をより有効に発揮できる。
【0073】
また、本発明の送血装置は、貯血槽を備える体外血液循環回路に用いられる送血装置であって、前記貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例した量の血液を送血する送血量調整機能を備えるものである。
このため、貯血槽への血液流入量が低下し、貯血槽内の貯血量が所定値より少なくなった場合、貯血残量に比例した量の血液が送られることになり、貯血残量が低下すればするほど送血量も低下し限りなく0には近づくが、0になることがなく、ごく微量でも送血を維持する。言い換えれば、貯血槽内の貯血量が所定値より少なくなった場合、血液流入量とほぼ同量の送血量となる。このため、貯血槽に血液が微量でも流入する限り、微量な送血を維持する。よって、送血停止が生じないため、体外血液循環回路におけるこの送血装置より下流側での血液滞留を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の血液リザーバーと送血用流体供給機を備えた送血装置の外観図である。
【図2】 図2は、本発明の血液リザーバーの正面図である。
【図3】 図3は、図2に示した血液リザーバーの左側面図である。
【図4】 図4は、図2に示した血液リザーバーの平面図である。
【図5】 図5は、図2に示した血液リザーバーの右側面図である。
【図6】 図6は、図5のA−A線断面図である。
【図7】 図7は、図2のB−B線断面図である。
【図8】 図8は、図2のC−C線断面図である。
【図9】 図9は、本発明の血液リザーバーの作用を説明するための説明図である。
【図10】 図10は、本発明の血液リザーバーの他の実施例の部分断面図である。
【図11】 図11は、本発明の血液リザーバーの他の実施例の部分断面図である。
【図12】 図12は、本発明の血液リザーバーの他の実施例の部分断面図である。
【図13】 図13は、本発明の送血用器具の一実施例の断面図である。
【図14】 図14は、本発明の送血装置の一実施例の模式図である。
【図15】 図15は、本発明の送血装置の一実施例の模式図である。
【図16】 図16は、本発明の送血装置の一実施例の模式図である。
【図17】 図17は、本発明の血液リザーバーの他の実施例の部分断面図である。
【図18】 図18は、本発明の他の実施例の血液リザーバーの正面図である。
【図19】 図19は、図18に示した血液リザーバーの左側面図である。
【図20】 図20は、図18に示した血液リザーバーの平面図である。
【図21】 図21は、図18のD−D線断面図である。
【図22】 図22は、図18のE−E線断面図である。
【図23】 図23は、図18の部分断面図である。
【図24】 図24は、図18の血液リザーバーの作用を説明するための説明図である。
【図25】 図25は、本発明の熱交換器および人工肺一体型血液リザーバーの正面図である。
【図26】 図26は、本発明の他の実施例の血液リザーバーの正面図である。
【図27】 図27は、図26の血液リザーバーの側面図である。
【図28】 図28は、図26の血液リザーバーの部分断面図である。
【図29】 図29は、本発明の他の実施例の血液リザーバーの正面図である。
【図30】 図30は、図29の血液リザーバーの側面図である。
【図31】 図31は、図29の血液リザーバーの部分断面図である。
【図32】 図32は、図29の血液リザーバーの作用を説明するための説明図である。
【図33】 図33は、本発明の血液リザーバーに使用される送血用流体供給機を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 送血装置
2 貯血槽
3 貯血部材
4 送血用駆動部
5 送血用流体供給機
6 送血用器具
6a 送血器具用ハウジング
7 血液排出口
10 血液リザーバー
21 血液流入口
22 血液流入口
2a 貯血槽ハウジング
26 貯血槽の血液流出口
31 血液流通口
32 貯血部材保持部
33 第1の逆止弁
34 第2の逆止弁
35 血液流通部

Claims (19)

  1. 貯血槽と、該貯血槽の血液流出口と連通する貯血部材と、貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備え、前記貯血部材は、前記貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、前記貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留するものであり、前記送血用駆動部は、該貯血部材内の血液を間欠的に流出させるものであることを特徴とする血液リザーバー。
  2. 貯血槽と、該貯血槽の血液流出口と連通する貯血部材と、貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備え、前記貯血部材は、前記貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、前記貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留するものであり、前記送血用駆動部は、該貯血部材内の血液を間欠的に流出させるものであり、かつ、前記送血用駆動部は、前記貯血部内より流出する血液量を調整可能であることを特徴とする血液リザーバー。
  3. 貯血槽と、前記貯血槽の血液流出口と連通し、かつ前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材と、該貯血槽と前記貯血部材間に位置し、貯血槽側への血液の流通を抑制する第1の逆止弁と、前記貯血部材への下流側からの血液の流通を抑制する第2の逆止弁と、前記貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備えることを特徴とする血液リザーバー。
  4. 貯血槽と、前記貯血槽の血液流出口と連通し、かつ前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材と、該貯血部材を収納する貯血部材収納部と、該貯血部材収納部内を加圧するための加圧手段の取付ポートを備えることを特徴とする血液リザーバー。
  5. 貯血槽と、前記貯血槽の血液流出口と連通し、かつ前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材を備えることを特徴とする血液リザーバー。
  6. 前記貯血部材は、可撓性材料により形成された変形可能部を有し、前記送血駆動部は、送血の際に前記貯血部材を押圧し前記変形可能部を変形させて、該貯血部材内の血液を押し出すものである請求項1ないし4のいずれかに記載の血液リザーバー。
  7. 前記貯血部材は、前記貯血槽内の貯血量が前記所定値以上であれば所定量の血液を保留するものであり、前記貯血槽内の貯血量が所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例して保留する血液量が変化するものである請求項1ないし6のいずれかに記載の血液リザーバー。
  8. 前記貯血部材は、可撓性貯血部材であり、前記送血用駆動部は、該貯血部材と接触し、かつ内部に流体の流入および排出が可能な軟質容器であり、該軟質容器内への流体の注入による軟質容器の膨張により前記貯血部材を押圧し、貯血部材内の血液を吐出させるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の血液リザーバー。
  9. 前記貯血部材は、ハウジング内に設けられた可撓性材料製の可動膜により区分された第1室により構成され、前記送血用駆動部は、前記可動膜により区分された第2室により構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の血液リザーバー。
  10. 前記送血用駆動部を駆動させるための送血用流体の流入および排出を行う送血用流体供給機を備える請求項1,2,3,8または9のいずれかに記載の血液リザーバー。
  11. 前記貯血部材は、2つ以上設けられている請求項1ないし10のいずれかに記載の血液リザーバー。
  12. 前記貯血部材および前記送血用駆動部は、2組以上設けられている請求項1,2,3,8,9または10のいずれかに記載の血液リザーバー。
  13. 前記血液リザーバーは、前記送血用駆動部に接続される送血用流体供給機を備え、さらに、前記貯血部材および前記送血用駆動部は、2つ以上設けられており、前記供給機は、各貯血部材からの血液流出タイミングを制御することにより、定常流と拍動流を形成する血流形態作成機能と、定常流と拍動流の血流形態を任意に選択できる血流形態選択機能を備えているものである請求項1に記載の血液リザーバー。
  14. 前記貯血槽は、貯血部と該貯血部の下端部に設けられた血液流出口を備え、前記貯血部材は、該血液流出口より上方に位置しているものである請求項1ないし13のいずれかに記載の血液リザーバー。
  15. 貯血槽を備える体外血液循環回路に用いられる送血用器具であって、貯血槽への接続部と、貯血部材と、貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備え、さらに、前記貯血部材は、前記貯血槽内の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例した量の血液を保留するものであり、前記送血用駆動部は、該貯血部材内の血液を間欠的に流出させるものであることを特徴とする送血用器具。
  16. 貯血槽を備える体外血液循環回路に用いられる送血用器具であって、前記貯血槽の血液流出口への接続部と、前記貯血槽の貯血量が少なくとも所定値以下となったときに、貯血槽内の貯血量に比例した量の血液を保留する貯血部材と、該貯血部材側より前記貯血槽側への血液の流通を抑制する第1の逆止弁と、該貯血部材への下流側からの血液の流通を抑制する第2の逆止弁と、前記貯血部材内の血液を送血する際に駆動する送血用駆動部を備えることを特徴とする送血用器具。
  17. 前記貯血部材は、可撓性材料により形成された袋状の貯血部材であり、かつ、前記貯血槽内の貯血量が前記所定値以上であれば所定量の血液を保留するものであり、前記貯血槽内の貯血量が所定値以下となったときに、貯血槽の貯血量に比例して保留血液量が変化するものである請求項15または16に記載の送血用器具。
  18. 前記貯血部材は、可撓性貯血部材であり、前記送血用駆動部は、該貯血部材と接触し、かつ内部に流体の流入および排出が可能な軟質容器であり、該軟質容器内への流体の注入による軟質容器の膨張により前記貯血部材を押圧し、貯血部材内の血液を吐出させるものである請求項15ないし17のいずれかに記載の送血用器具。
  19. 前記送血用駆動部を駆動するために送血用流体の流入および排出を行う送血用流体供給機を備える請求項15ないし18のいずれかに記載の送血用器具。
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