JP6890817B2 - 血液循環システム - Google Patents

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Description

本発明は、脱血された血液を循環させる血液循環システムに用いられる血液循環システムに関する。
周知のように、心臓手術等の手術中や手術後には、心臓を停止あるいは停止に近い状態にすることから、必要に応じて人工心肺や補助循環のための血液循環システムが広く使用されている。
従来、人工心肺装置を操作するには、例えば、脱血の程度や患者の動脈圧を確認しながら、各ラインの流量調整や送血ポンプ(ローラポンプ、遠心ポンプ)の回転数を手動操作することから複雑で高度な技術が必要である。
そこで、人工心肺装置による脱血流量の調整を正確かつ簡易に操作するために、種々の技術が開示されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
しかしながら、脱血する血液の量は手術の状況等により変動することから、上記特許文献1、2に記載された技術を用いても脱血流量に応じて送血することは容易ではなく、送血ポンプの送血流量を脱血流量と連動させて、脱血流量が変動しても適切な流量の血液を安定して循環させることが可能な血液循環システムが開発されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開昭62−027966号公報 特開2006−020712号公報 特許第5839212号公報
しかしながら、特許文献3のように送血流量を脱血流量と連動させる場合であっても、例えば、出血した血液を吸引してリザーバに流入させる場合など、手術の状況に応じてリザーバ液位が変動する場合がある。また、連動送血制御をしていない場合には、リザーバ液位はさらに変動する要因を抱えている。
そこで、リザーバ液位を安定して検知するための技術が望まれている。
一方、送血流量を脱血流量と連動させる連動送血制御において、患者に出血が生じた場合や脱血流量が過小又は過大である場合には、患者に大きな負担が生じるのを抑制しながらリザーバに貯留された血液により送血流量を増減することが望ましい場合がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、リザーバに貯留された血液の液位を効率的かつ安定して検知することが可能とされる血液循環システムを提供することを目的とする。
この明細書において、圧力センサとは、液体の液面下に配置され液体を介して液体の圧力を検知する種々の圧力センサを適用することが可能である。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、血液循環システムであって、血液を貯留する貯留槽を構成するリザーバ本体と、前記リザーバ本体に貯留された血液の液位を検知するリザーバ液位検知センサと、を備え、前記リザーバ液位検知センサは、前記リザーバ本体に貯留される血液の下限液位よりも下方に配置されて血液を介して受ける圧力を検知する圧力センサにより構成されたリザーバと、脱血した血液を前記リザーバに移送する脱血ラインと、前記脱血ラインに設けられ脱血流量を測定する脱血流量測定手段と、前記リザーバから人体に血液を移送する送血ラインと、前記送血ラインを介して血液を送血する送血ポンプと、前記リザーバ液位検知センサにより前記リザーバの基準液位を設定可能とする基準液位設定手段と、前記送血ポンプの送血流量を前記脱血流量に対して特定範囲内に連動送血制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記リザーバ液位検知センサが検知したリザーバ液位が前記基準液位より低い場合に、前記送血ポンプの送血流量を減少させ、かつ前記リザーバ液位が前記基準液位より高い場合に、前記送血ポンプの送血流量を増加する送血流量増減制御可能に構成されており、前記リザーバ液位と前記基準液位に基づく基準液位に対する血液貯留量差から算出される増減送血流量と、前記連動送血制御における連動送血流量と、を合計することにより、前記送血流量増減制御における送血流量を算出するように構成されていることを特徴とする。
この発明に係る血液循環システムによれば、送血流量を脱血流量に対して連動送血制御するとともに、リザーバ液位が基準液位より低い場合には送血ポンプの送血流量を減少させ、リザーバ液位が基準液位より高い場合には送血ポンプの送血流量を増加する。したがって、リザーバ内の血液によって送血流量を調整することが可能とである。
また、基準液位設定手段によりリザーバの基準液位を任意の位置に設定することが可能であるので、操作者が効率的に基準液位を設定することができる。
その結果、手術中の状況により送血流量を増減する必要が生じた場合に、効率的かつ安定して血液循環させることができる。
この明細書において、連動送血制御とは、送血流量を脱血流量に対して設定された特定範囲内に制御することをいい、脱血流量に対する流量差(例えば、上限流量差や下限流量差)や比率等により表すことができる。また、送血流量と脱血流量を同期(等しくする)場合を含む。
また、この明細書において、基準液位設定手段とは、例えば、圧力センサから出力される電気信号に基づいて基準位置を設定するものの他、リザーバに対する圧力センサの高さ方向位置を機械的に変化させて基準位置を調整するもの等、種々の基準液位設定手段が含まれる。
この発明に係る血液循環システムによれば、制御部が、リザーバ液位と基準液位に基づいて基準液位に対する血液貯留量差を算出し、基準液位に対する血液貯留量差に基づいて送血流量増減制御における送血流量を算出するので、手術状況等に応じて送血流量を柔軟に増減することができる。
この明細書において、基準液位に対する血液貯留量差に基づいて算出する「送血流量増減制御における送血流量」とは、例えば、血液貯留量差を設定時間で除して得られるリザーバ液位を設定時間で基準液位にすることが可能な送血流量のほか、血液貯留量差を所定範囲内とする際に送血流量を関数やパターンに沿って増減する等、適用可能な種々の算出が含まれる。
この発明に係る血液循環システムによれば、リザーバに貯留された血液の液位を効率的かつ安定して検知することができる。
本発明の第1実施形態に係る人工心肺装置の概略構成を説明する回路図である。 本発明の第1実施形態に係るリザーバの概略構成を説明する縦断面図であり、圧力センサを取付けていない状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るリザーバの概略構成を説明する概念図である。 本発明の第1実施形態に係る人工心肺装置の制御部の概略構成を説明するブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る人工心肺装置の作動手順を説明する図であり、脱血流量に対して送血流量を連動させる連動送血制御する場合のフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る人工心肺装置の作動手順を説明する図であり、送血流量を連動送血流量に対して増減させる送血流量増減制御する場合のフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るリザーバの概略構成を説明する概念図である。
<第1実施形態>
以下、図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態に係る人工心肺装置(血液循環システム)について説明する。
図1は、第1実施形態に係る人工心肺装置の概略構成を説明する回路図である。また、図2は第1実施形態に係るリザーバの概略構成を説明する縦断面図であり、図3は第1実施形態に係るリザーバの概略構成を説明する概念図である。図1〜3において、符号100は人工心肺装置を、符号102はリザーバを、符号102Sは圧力センサ(基準液位設定手段)を、符号111は脱血流量センサを、符号120はローラポンプ(送血ポンプ)を、符号140は制御部を、符号160は基準液位設定スイッチ(基準液位設定手段)を示している。
人工心肺装置100は、図1に示すように、例えば、脱血ライン101と、リザーバ102と、血液ライン103と、第1の送血ライン(送血ライン)104と、人工肺105と、第2の送血ライン(送血ライン)106と、脱血流量センサ(脱血流量測定手段)111と、ローラポンプ(送血ポンプ)120と、脱血レギュレータ(流量調整手段)121と、制御部140とを備えている。
また、脱血ライン101、リザーバ102、血液ライン103、ローラポンプ120、第1の送血ライン104、人工肺105、第2の送血ライン106は、この順に接続され、脱血ライン101及び送血ライン106を介して患者(人体)Pに接続可能とされている。
そして、脱血された血液はリザーバ102に一時的に貯留され、ローラポンプ(送血ポンプ)120によって、第1の送血ライン104、人工肺105、第2の送血ライン106を介して患者Pに循環されるようになっている。
脱血ライン101は、一端が患者Pに接続可能とされていて、静脈から受け取った血液をリザーバ102に移送するようになっている。
また、脱血ライン101には、必要に応じて血液の濃度や酸素の濃度をモニターするためのセンサ等(不図示)が設けられている。なお、上記センサ等は、脱血ライン101に代えて、血液ライン103、第1の送血ライン104に設けてもよい。
また、脱血ライン101は、例えば、ポリ塩化ビニルなどの樹脂により形成されたチューブにより構成されている。
また、脱血ライン101には、脱血レギュレータ121、脱血流量センサ111がこの順に配置されている。なお、脱血流量センサ111、脱血レギュレータ121の順に配置してもよい。
リザーバ102は、リザーバ本体102Aと、リザーバ本体102Aの上部に取り付けられるヘッドキャップ102Bと、リザーバ本体102Aの内部に配置される仕切板102Cと、フィルタ102Fと、圧力センサ102Sとを備え、リザーバ本体102A内に脱血された血液及び吸引した血液が貯留可能とされている。図2は、第1実施形態に係るリザーバの概略構成を説明する縦断面図であり、圧力センサを取付けていない状態を示す図である。また、図3は、圧力センサを取付けた状態の概略構成を説明する概念図である。
リザーバ本体102Aは、図2に示すように、部分的に下方に伸びる突出部を有する形態とされていて、仕切板102C及びフィルタ102Fによって第1貯留室Q1及び第2貯留室Q2が画成されている。
また、リザーバ本体102Aの外面には、リザーバ102に貯留される血液を目視することが可能な液位目盛102Gが表示されている。
また、リザーバ本体102Aは、上部に血液が流入する流入口P1が形成されていて、流入口P1が脱血ライン101に接続され、脱血ライン101を介して脱血した血液が第1貯留室Q1に流入するようになっている。
また、リザーバ本体102Aには、必要に応じて、ヘッドキャップ102Bに形成された吸引血液流入口P2を介して吸引した血液が第2貯留室Q2に流入するようになっている。
第2貯留室Q2に流入した血液は、仕切り板102Cによって血液をフィルタ102Fに向かって導かれ、フィルタ102Fは第2貯留室Q2の血液を濾過して第1貯留室Q1に移動するようになっている。
第1貯留室Q1は、流入口P1を介して流入する血液とフィルタ102Fを介して流入する血液を一時的に貯留し、リザーバ本体102Aの突出部の下端部に形成された流出口P3を介して血液ライン103に血液が流出されるようになっている。
また、リザーバ本体102Aは、突出部の側面に圧力センサ102Sを取付けるためのセンサポート102Pを備えている。
センサポート102Pは、リザーバ本体102Aの下方に形成された突出部の内方と外方とを貫通する貫通穴102Hが形成されていて、図3に示すように、貫通穴102Hに圧力センサ102Sを液密に挿入して圧力センサ102Sを取付けるようになっている。
なお、圧力センサ102Sを用いない場合には、図2に示すように、圧力センサ102Sに代えてプラグ102Tを貫通穴102Hに液密に挿入するようになっている。
このように構成により、圧力センサ102Sを使用するかどうかを容易かつ任意に設定することができる。
圧力センサ102Sは、圧力検出部が圧力を伝達可能に構成された樹脂膜等によって被覆された構成とされ、例えば、リザーバ本体102A内に貯留された血液の液面下に配置されて血液の液圧を血液を介して直接的に検知するように構成されている。
そして、圧力センサ102Sは、図3に示すように、例えば、血液流出口P3近傍に配置されている。
血液ライン103は、脱血ライン101と同様の構成とされていて、リザーバ102から受け取った血液をローラポンプ120に移送するようになっている。
ローラポンプ120は、例えば、回転ローラと、回転ローラの外方に配置され柔軟な樹脂により形成されたチューブとを備えていて、回転ローラが回転してチューブをしごいて血液を吸引、送り出すことにより、リザーバ102に貯留された血液を血液ライン103を介して吸引するとともに、第1の送血ライン104を介して人工肺105に血液を移送するようになっている。
また、ローラポンプ120は、制御部140が出力した回転制御信号によって回転ローラの回転数が制御され、回転ローラの回転数に応じた量の血液を吸引、送血するようになっている。
第1の送血ライン104は、脱血ライン101と同様の構成とされていて、ローラポンプ120から送り出された血液を人工肺105に移送するようになっている。
人工肺105は、例えば、気体透過性に優れた中空糸膜または平膜などを備えており、血液中の二酸化炭素を排出して酸素を付加するように構成されている。
なお、人工肺105は、例えば、血液の温度を調整するための熱交換器が一体に形成されている。
第2の送血ライン106は、二酸化炭素を排出して酸素を付加された血液を人工肺105から受け取って、患者Pの動脈に移送するようになっている。
なお、第2の送血ライン106には、例えば、血栓や気泡など血液中の異物を取り除くためのフィルター(不図示)が設けられている。
また、第2の送血ライン106は、脱血ライン101と同様の構成とされている。
脱血レギュレータ121は、脱血ライン101に設けられ、例えば、一対のクランプ部材からなるクランパ121Aと、このクランパ121Aを動作させるサーボモータ(不図示)と、脱血レギュレータ操作部121Bとを備え、操作者が、脱血レギュレータ操作部121Bを手動操作して、サーボモータによりクランパ121Aのクランプ量(挟込量)を調整することで、脱血ライン101の断面積を変化させて脱血ライン101を流れる脱血流量を調整するように構成されている。
脱血流量センサ(脱血流量測定手段)111は、脱血ライン101に設けられていて、例えば、超音波によって血液の流速を測定する超音波センサが用いられており、測定した脱血流量信号を制御部140に送るようになっている。
次に、図4を参照して、制御部140の概略構成について説明する。
図4は、第1実施形態に係る制御部140の概略構成を説明するブロック図である。
制御部140は、ローラポンプ120の送血流量を脱血流量に対して特定範囲内に送血する連動送血制御と送血流量増減制御が可能とされている。
また、制御部140は、送血増減制御起動スイッチ(不図示)を起動することにより、リザーバ102の液位が基準液位より低い場合に送血流量を連動送血流量に対して減少させ、リザーバ102の液位が基準液位より高い場合に送血流量を連動送血流量に対して増加させる送血流量増減制御を実施する。そして、所定時間経過した後に送血流量増減制御を終了して連動送血制御するようになっている。
送血流量増減制御は、送血増減制御起動スイッチ(不図示)を起動することにより開始され、リザーバ102の液位が基準液位より低い場合に送血流量を連動送血流量に対して減少させ、リザーバ102の液位が基準液位より高い場合に送血流量を連動送血流量に対して増加させる。そして、送血流量増減制御が終了すると連動送血制御するようになっている。
制御部140は、例えば、脱血流量信号受付部141と、脱血流量算出部142と、ローラポンプ送血流量算出部143と、ローラポンプ制御量算出部144と、ローラポンプ制御部145と、リザーバ液位信号受付部151、リザーバ調整量算出部152と、基準液位設定スイッチ(基準液位設定手段)160と、基準液位信号受付部161とを備えている。
また、制御部140は、脱血流量センサ111、圧力センサ102S、ローラポンプ120、基準液位設定スイッチ(基準液位設定手段)160とケーブルによって接続されている。
脱血流量信号受付部141は、脱血流量センサ111と接続されていて、脱血流量センサ111から送られる脱血流量信号を受け取るようになっている。
脱血流量算出部142は、脱血流量信号受付部141から送られた信号に基づいて脱血量を算出するようになっている。具体的には、例えば、脱血流量信号から算出した脱血流速と、脱血ライン101の流路面積の積により脱血流量を算出することができる。
リザーバ液位信号受付部151は、圧力センサ102Sから送られるリザーバ液位検知信号を受け取るようになっている。そして、リザーバ液位検知信号をリザーバ調整量算出部152に送るようになっている。
基準液位設定スイッチ(基準液位設定手段)160は、例えば、設定つまみにより構成されていて、設定つまみを回転させて圧力センサ102Sに基準液位と対応する基準液位設定信号を出力するようになっている。
また、基準液位設定スイッチ160は、基準液位信号受付部161と接続されていて、基準液位設定信号を基準液位信号受付部161に送るようになっている。
基準液位信号受付部161は、基準液位設定スイッチ160から基準液位設定信号を受け取りリザーバ調整量算出部152に送るようになっている。
リザーバ調整量算出部152は、リザーバ液位信号受付部151から受け取ったリザーバ液位信号を、例えば、データベース(不図示)を参照してリザーバ液位を算出するようになっている。
また、リザーバ調整量算出部152は、基準液位信号受付部161から受け取った基準液位信号に基づいて、基準液位と対応するリザーバ液位を設定するようになっている。
また、リザーバ調整量算出部152は、送血増減制御起動スイッチ(不図示)が起動されたときのリザーバ液位が基準液位の上側に位置するか下側に位置するかを判断するようになっている。
また、リザーバ調整量算出部152は、例えば、基準液位に対するリザーバ液位の液位差をデータベース(不図示)に参照して、送血増減制御起動スイッチ(不図示)が起動されたときのリザーバ液位における血液貯血量と基準液位における血液貯血量を算出するとともに、リザーバ液位を基準液位にするために必要なリザーバ調整量(基準液位に対する血液貯留量差)を算出するようになっている。
ローラポンプ送血流量算出部143は、脱血流量算出部142から受け取った脱血流量に基づいて、例えば、脱血流量と連動する連動送血流量を算出する。
なお、この実施形態では、ローラポンプ120の送血流量は、例えば、送血流量を脱血流量に対して特定範囲内に制御する連動制御の一態様である同期制御とされている。
また、ローラポンプ制御量算出部143は、送血増減制御起動スイッチ(不図示)が起動されてリザーバ調整量算出部152から送られた場合は、リザーバ調整量(基準液位に対する血液貯留量差)を予め設定した設定時間で除して、送血流量増減制御において単位時間あたりに増減する増減送血流量を算出するとともに、連動送血流量と増減送血流量を合計して送血流量増減制御における送血流量を算出する。
なお、送血流量増減制御する際の設定時間は、例えば、設定時間入力部(不図示)から入力可能とされている。
そして、ローラポンプ制御量算出部143は、連動送血制御又は送血流量増減制御における送血流量をローラポンプ送血流量信号としてローラポンプ制御量算出部144に送るようになっている。
ローラポンプ制御量算出部144は、ローラポンプ送血流量算出部143から受け取ったローラポンプ送血流量信号に基づいて、例えば、ローラポンプ120の送血流量と送血回転数の流量特性を示すデータテーブルやローラポンプ120の送血流量と送血回転数の関係を示す算出式を用いて、ローラポンプ制御量(回転数)を算出する。
ローラポンプ制御部145は、ローラポンプ制御量算出部144から受け取ったローラポンプ制御量(回転数)と対応する信号をローラポンプ120に出力する。
次に、図5を参照して、第1実施形態に係る人工心肺装置100において、脱血流量に対して送血流量を連動制御する場合の動作手順について説明する。図5は、第1実施形態に係る人工心肺装置の作動手順を説明する図であり、送血流量を脱血流量に対して連動させる連動送血制御する場合のフローチャートである。
(1)まず、脱血流量信号を受け取る(S11)。
(2)次に、受取った脱血流量信号に基づいて脱血流量を算出する(S12)。
(3)次いで、算出した脱血流量に基づいて脱血流量と連動するローラポンプ送血流量を算出する(S13)。
(4)次に、ローラポンプ送血流量を送血流量特性に参照してローラポンプ制御量(回転数)を算出する(S14)。
(5)次いで、ローラポンプ制御量と対応する信号をローラポンプ120に出力する(S15)。S15を実行したらS11に移行する。
上記S11〜S15を、例えば、手術が完了して血液循環を終了するまで、所定の周期で繰り返して実行する。
次に、図6を参照して、第1実施形態に係る人工心肺装置100において、送血流量増減制御の場合の動作手順について説明する。図6は、第1実施形態に係る人工心肺装置の作動手順を説明する図であり、送血流量増減制御する場合のフローチャートである。
なお、図6に示すフローチャートは、送血増減制御起動スイッチ(不図示)によって送血流量増減制御する指示がされた場合のものであり、送血増減制御起動スイッチを入れた後にリザーバ102に脱血ライン101以外から血液が流入しないものとする。
(1)まず、リザーバ液位信号を受け取る(S21)。
(2)次に、リザーバ液位信号に基づいて、リザーバ液位が基準液位の上側に位置するか下側に位置するかを判断するとともに、リザーバ液位と基準液位に基づいてリザーバ調整量(基準液位に対する血液貯留量差)を算出する(S22)。
なお、リザーバ調整量は、例えば、リザーバ液位と基準液位をデータベース(不図示)に参照して算出する。
(3)次いで、脱血流量信号を受け取る(S23)。
(4)次に、受取った脱血流量信号に基づいて脱血流量を算出する(S24)。
(5)次に、S22で算出したリザーバ調整量を設定時間で除して単位時間あたりの増減送血流量を算出し、この増減送血流量とS24で算出した脱血流量に基づく連動送血流量を合計してローラポンプ送血流量を算出する(S25)。
(6)次いで、ローラポンプ送血流量を送血流量特性に参照してローラポンプ制御量(回転数)を算出する(S26)。
(7)次に、ローラポンプ制御量と対応する信号をローラポンプ120に出力する(S27)。
(8)次いで、送血流量増減制御を開始してから設定時間が経過したかどうかを判断する(S28)。設定時間が経過した場合(S28:Yes)はフローチャートを終了して通常の連動制御を開始し、設定時間が経過していない場合(S28:No)はS23に移行する。
第1実施形態に係るリザーバ102及び血液循環システム100によれば、液位検知センサが圧力センサ102Sによって構成されているので、液位及び液位の変化を連続的かつリアルタイムに検知することができる。
第1実施形態に係るリザーバ102及び血液循環システム100によれば、液位検知センサが圧力センサ102Sによって構成され、圧力センサ102Sが血液の液面下に位置される流出口P3近傍に配置されているので、液面が揺れてもチャタリングすることが抑制され、リザーバ液位を安定して検知することができる。
また、第1実施形態に係るリザーバ102及び血液循環システム100によれば、圧力センサ102Sが血液を介して受ける圧力を検知するので液位及び液位の変化を効率的かつ安定して検知することができる。
また、第1実施形態に係るリザーバ102及び血液循環システム100によれば、基準液位設定スイッチ160によって圧力センサ102Sの位置を変更することなくリザーバ102の基準液位P0を任意の位置に設定することが可能であるので、手術状況等に応じて基準液位を効率的に調整することができる。
また、第1実施形態に係る血液循環システム100によれば、連動送血制御に加えて送血流量増減制御が可能であるので、リザーバ102内の血液によって送血流量を調整することができる。
また、第1実施形態に係る血液循環システム100によれば、基準液位に対する血液貯留量差に基づいて送血流量増減制御における送血流量を算出するので、手術状況等に応じて送血流量を柔軟に設定し、効率的かつ安定して血液循環させることができる。
<第2実施形態>
次に、図7を参照して、第2実施形態について説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係るリザーバの概略構成を説明する概念図である。図7において、符号202はリザーバを示している。
第2実施形態に係るリザーバ202が第1実施形態に係るリザーバ102と異なるのは、圧力センサ102Sが、流出部P3近傍に代えて突出部上端から横方向に拡がる中間棚部に配置されている点である。その他は、第1実施形態と同様であるので第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、第1実施形態においてはリザーバ102を送血流量を脱血流量と連動送血制御する人工心肺装置100に適用する場合について説明したが、連動送血制御を実施しない人工心肺装置に適用してもよい。
また、人工心肺装置100に代えて、外科手術の用いる種々の血液循環システムに適用してもよい。
また、第1実施形態においては、圧力センサ102Sをセンサポート102Pを介して流出口P3近傍に配置する場合について説明したが、圧力センサをリザーバ102をいずれの位置に配置するかは任意に設定することが可能であり、例えば、センサポートを介することなくリザーバ本体102Aの内方に配置する構成としてもよい。
また、第2実施形態のように、リザーバ本体102Aの棚部に配置する場合に、センサポートを介して配置してもよい。
また、上記実施形態においては、設定時間が経過してリザーバ液位が基準液位に到達したら送血流量増減制御を終了する場合について説明したが、時間設定せずにリザーバ液位が基準液位に到達したら送血流量増減制御を終了する構成としてもよいし、リザーバ液位が基準液位の上側又は下側で送血流量増減制御を終了する構成としてもよく、送血流量増減制御を実施する条件は任意に設定することができる。
また、上記実施形態においては、送血流量増減制御における増減送血流量をリザーバ調整量を設定時間で除して算出する場合について説明したが、送血流量増減制御における送血流量は任意に設定可能であり、例えば、連動送血流量に対して一定流量を増減してもよいし、予め設定された関数やパターン等に基づいて増減してもよい。
また、上記実施形態においては、送血ポンプがローラポンプ120により構成されている場合について説明したが、ローラポンプ120に代えて遠心ポンプにより構成してもよい。
また、第1実施形態においては、図5、図6に、ローラポンプ120に係るフローチャートの概略構成の一例を示したが、上記フローチャート以外のアルゴリズムを用いてもよいことはいうまでもない。
この発明に係る血液循環システムによれば、血液循環システムにおいてリザーバ液位を効率的かつ安定して検出することができるので、産業上利用可能である。
P 患者(人体)
100 人工心肺装置(血液循環システム)
101 脱血ライン
102、202 リザーバ
102S、202S 圧力センサ
105 人工肺
120 ローラポンプ(送血ポンプ)
140 制御部
160 基準液位設定スイッチ(基準液位設定手段)
161 基準液位信号受付部

Claims (1)

  1. 血液を貯留する貯留槽を構成するリザーバ本体と、前記リザーバ本体に貯留された血液の液位を検知するリザーバ液位検知センサと、を備え、前記リザーバ液位検知センサは、前記リザーバ本体に貯留される血液の下限液位よりも下方に配置されて血液を介して受ける圧力を検知する圧力センサにより構成されたリザーバと、
    脱血した血液を前記リザーバに移送する脱血ラインと、
    前記脱血ラインに設けられ脱血流量を測定する脱血流量測定手段と、
    前記リザーバから人体に血液を移送する送血ラインと、
    前記送血ラインを介して血液を送血する送血ポンプと、
    前記リザーバ液位検知センサにより前記リザーバの基準液位を設定可能とする基準液位設定手段と、
    前記送血ポンプの送血流量を前記脱血流量に対して特定範囲内に連動送血制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記リザーバ液位検知センサが検知したリザーバ液位が前記基準液位より低い場合に、前記送血ポンプの送血流量を減少させ、かつ前記リザーバ液位が前記基準液位より高い場合に、前記送血ポンプの送血流量を増加する送血流量増減制御可能に構成されており、
    前記リザーバ液位と前記基準液位に基づく基準液位に対する血液貯留量差から算出される増減送血流量と、前記連動送血制御における連動送血流量と、を合計することにより、前記送血流量増減制御における送血流量を算出するように構成されていることを特徴とする血液循環システム。
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