JP3935741B2 - 板材の曲げ加工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板等の板材の曲げ加工方法に関し、詳しくは、板材に予め形成した位置係合部に従って所定位置に曲げ加工を行うようにした曲げ加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来一般に採用されている金属板等の板材からなる被加工材を曲げ加工する方法を図13に示す。即ち、予め所定の形状に裁断された板材100をダイス102に載置すると共に、板材100の一端面をダイス102の一方側に配設した当接部104の端面に当接させる。その後、板材100の上方から曲げパンチ101を下降してダイス102に形成したV溝103の内面に板材100を接合するまで押圧する。このような工程によって、板材100はV溝103に対応した角度θbで曲げ加工が施される。
【0003】
このとき、板材100に対して曲げ加工を行う曲げ基準線は、当接部104の端面からダイス102に形成したV溝103の中心までの距離Aによって決められている。従って、距離Aによって決まる板材100の曲げ基準線上にパンチ101の先端部を下降して押圧することにより、板材100が所定寸法にて曲げ加工が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の曲げ加工方法において、図14に示すように、所定の仕上がり寸法H0を得るためには、一般に板材100の板厚t0方向の中心線100aを曲げ基準線とし、この曲げ基準線と板材100の一端面との距離Aによって定められる。従って、曲げ加工を行う際には、予めこの曲げ基準線から当接部104までの寸法を上記距離Aに設定し、板材100の一端面を当接部104に当接させることによって曲げ位置を決めている。
【0005】
しかしながら、通常の場合、板材100は板厚のばらつきが大きく、図14に二点鎖線で示すように、板厚が所定値よりも大きい板厚t1になった場合には、板材100の板厚t1方向の中心線100bが変化することにより、曲げ基準線が寸法lだけ変化する。この状態から板材100の一端面を当接部104に当接させて曲げ加工を行った場合は、仕上がり寸法H1が曲げ基準線の変化量に応じて大きくなり、結果的には所望の仕上がり寸法H0とは相違することから不良品として扱われる。
【0006】
この対策として、その都度板材100の板厚を測定し、板厚に適した曲げ基準線を算出した後、この曲げ基準線から当接部104までの距離Aを修正することにより曲げ加工を行う必要があった。この結果、生産性が著しく阻害されるためにコストアップの要因になっていた。また、板材100を打ち抜きによって裁断した場合、裁断面の面精度は低くなっている。このため、裁断面を当接部104に当接させたとき、上記距離Aが変化して仕上がり寸法にばらつきが生ずることになり、所望の仕上がり寸法H0とは相違することから不良品として扱われ、製品としての価値を失うことになる。
【0007】
また、板材100をレーザーによって裁断した場合には、溶解による熱の影響によって被加工材100にそりが生じたり、或いは、裁断面が曲げ基準線に対して湾曲させることがある。従って、このような裁断面を基準として曲げ加工を行うと、やはり所望の仕上がり寸法H0を得ることができない。
【0008】
一方、板材100の曲げ加工は、既に曲げ加工が施された板材100の側面を当接部104に当接して曲げ位置を決めることがある。しかし、上述の如く、既に仕上がり寸法H0に誤差が生じた場合は、曲げ基準線の位置に誤差が生じているため、更に累積された寸法誤差が生じてしまう問題があった。
【0009】
以上のように、板厚のばらつき及び裁断面の面精度によって寸法誤差が生じることから、曲げ加工が施された製品の寸法を測定し、良品を選別する品質検査工程が必要になる。この結果、不良品の発生に加えて検査工数により、必然的に製造コストが高騰する。更には、板材100を曲げ加工する際には、板材100自体の表裏を確認する必要がある。通常の場合、板材100の表裏は裁断面のエッジを確認しているが、表裏の判別が困難な場合があり、作業者の不注意が生じやすいことから、表裏の間違いにより不良品を発生させる人的問題もあった。
【0010】
本発明は、上記実状に鑑み、板厚のばらつきや前工程の影響を受けずに高精度な曲げ加工を可能にすると共に、測定の簡略化が可能な曲げ加工方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の板材の曲げ加工方法は、V溝を有するダイスに板材を載置すると共に、上記板材に曲げパンチを押圧して上記板材を曲げ加工する方法であって、
所定の幅を有する上記板材の側端面に曲げ加工する曲げ線に対応させた位置係合部を形成し、
この位置係合部と上記V溝の基準線と対応位置させて上記板材を上記ダイスに載置した後、
上記V溝の基準線に上記曲げパンチの先端線を合致させて押圧し、
上記板材の曲げ線位置で曲げ加工し、
上記位置係合部は、板材の両端面に形成した凹部からなり、この凹部に形成した一対のテーパ面の中心点を曲げ線に一致させ、
上記板材を曲げ加工したとき、屈曲した板材の内面側角部が膨出することを考慮し、上記位置係合部の容積と膨出部分の肉量とをほぼ等しくなるように設定したことを特徴としている。
【0012】
かかる請求項1に記載の発明によれば、板材の側端面に形成した曲げ加工する曲げ線に対応させた位置係合部に基づいて曲げパンチを下降して曲げ加工を行うので、板厚や裁断等の前工程の影響を受けずに高精度に曲げ加工を行うことができる。この結果、製品の寸法誤差が大幅に減少することから、検査等の測定を簡略化することができる。また、板材の複数個所を曲げ加工する場合にも、以前の曲げ加工の状態に関係なく高精度に曲げ加工することができ、累積誤差を防止することができると共に、順序にとらわれることなく曲げ加工できる。
【0013】
また、位置係合部を凹部によって形成し、テーパ面の中心点を曲げ線に一致させたので、位置係合部と曲げ線との精度が高くなり、高精度に曲げ加工を行うことができる。
【0015】
本発明の請求項3に記載の発明は、V溝を有するダイスに板材を載置すると共に、上記板材に曲げパンチを押圧して上記板材を曲げ加工する方法であって、
所定の幅を有する上記板材の側端面に曲げ加工する曲げ線に対応させた位置係合部を形成し、
この位置係合部と上記V溝の基準線と対応位置させて上記板材を上記ダイスに載置した後、
上記V溝の基準線に上記曲げパンチの先端線を合致させて押圧し、
上記板材の曲げ線位置で曲げ加工し、
上記板材の表裏を上記位置係合部を目視することにより判別できるように、上記位置係合部を、上記板材の両側または一方の側端面に、非対称に形成したことを特徴としている。
【0016】
かかる請求項3に記載の発明によれば、位置係合部と曲げ線とを対応させることにより高精度に曲げ加工を行うことができ、更に、位置係合部の位置、形状、或いは有無によって非対称に形成しているので、板材の表裏の判別が目視により容易に判別することができ、表裏の間違いによる不良品の発生を未然に防止することができる。
【0017】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、上記V溝の基準線と上記板材の曲げ線とを一致させるガイド部を形成したガイドアームを上記ダイス上に対応位置させて配設し、上記ダイスに上記板材を載置したとき、上記ガイド部に上記板材の上記位置係合部を係合させて曲げ線と上記V溝の基準線に合致させたことを特徴としている。
【0018】
かかる請求項4に記載の発明によれば、ガイドアームのガイド部に板材の位置係合部を係合させて曲げ線と上記V溝の基準線に対応位置させるので、板材の位置係合部の位置決め精度が高くなり、曲げ加工の精度を向上することができる。
【0019】
更に、本発明の請求項5に記載の発明は、上記ダイスの載置面上に配設したガイドアームを上記曲げパンチの移動に従動させて進退自在に構成し、上記曲げパンチが上昇位置のときは上記ガイドアームが前進して上記ガイド部を上記板材の位置係合部に係合する位置に規制され、上記曲げパンチが下降して上記板材に近接するまでに上記ガイドアームを後退させて上記位置係合部から係合を解除させることを特徴としている。
【0020】
かかる請求項5に記載の発明によれば、板材の位置係合部に係合させて位置決めするガイドアームを、曲げパンチが下降するときに板材の位置係合部から解除するので、曲げパンチによる曲げ加工時にガイドアームによる影響が未然に回避され、容易に曲げ加工を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明にかかる板材の曲げ加工方法の実施の一形態を示す斜視図である。板材1は、可撓性を有する金属板等からなり、例えば、レーザー裁断、プレスによる打ち抜き、ワイヤーカット、或いは、エッチング等の各種の裁断方法により所定の形状に裁断される。板材1は、仮想的に示す曲げ線2に後述する曲げパンチ5の先端線51を合致させた後、曲げパンチ5を押圧することによって曲げ加工が行われる。尚、曲げ線2は便宜上図示したもので、実際の板材1に記す必要はない。
【0023】
また、図1の曲げ線2上の両端側には、各々曲げパンチ5の先端線51を位置決めするための位置係合部3が形成されている。この位置係合部3は、図示のように、端面から板材1の中央方向にV溝状に形成した凹部によって形成されている。この位置係合部3の大きさは適宜に設定可能であるが、後述するガイドアーム4のガイド部41に係合して位置を決めるために必要な大きさであれば良い。また、一般的に板材を曲げ加工したとき、屈曲した板材の内面側角部が膨出することを考慮し、上記位置係合部3の容積と膨出分の肉量とをほぼ等しくするように設定することが望ましい。
【0024】
更に、本実施例においては、V溝状に形成された位置係合部3の内面に形成されるテーパ面31がなす角度を90度の角度に形成している。そして、両側のテーパ面31が交わる交点は曲げ線2に合致させている。尚、位置係合部3の角度は90度以外の適宜に設定しても良い。
【0025】
以上の位置係合部3は、板材1をレーザー裁断やプレスによる打ち抜き加工等により所定の幅に切断するときに形成することができる。更に、位置係合部3の形状は、例えば図7(A)〜(C)に示すような形状に変更することができる。即ち、図7(A)は半円状に形成したもので、中心点を曲げ線2に合致させている。図7(B)は半楕円形に形成したもので、やはり楕円の中心点を曲げ線2に合致させている。図7(C)は略台形状に形成したもので、両側に形成したテーパ面が、延長線の交点を曲げ線2に合致させている。
【0026】
図8は、位置係合部の変形例を示し、板材1の曲げ線2上の両端側に形成する位置係合部32を三角形の凸部としたものである。更に、位置係合部32の両側にはテーパ面が形成され、この2辺のテーパ面の頂点が曲げ線2に合致するようにしている。尚、この凸部とした位置係合部32についても、図7に示した変更例を逆にした、半円状、半楕円状、あるいは、略台形状に形成しても良い。
【0027】
図9は、位置係合部の更に他の変形例を示し、板材1の曲げ線2上の両端側に形成する位置係合部33を、板厚の半分程度の深さとして三角形の凹部としたものである。この位置係合部33にも両側にはテーパ面が形成され、この2辺のテーパ面の頂点が曲げ線2に合致するようにしている。また、この凹部とした位置係合部33についても、図7に示した変更例を逆にした、半円状、半楕円状、あるいは、略台形状に形成しても良い。
【0028】
以上説明した位置係合部3に係合して板材1を位置決めするためのガイド部41は、左右一対のガイドアーム4の先端に各々形成されている。即ち、ガイド部41は、位置係合部3のV溝状の凹部に嵌合するように略三角形の凸部に形成されている。この凸部の頂点は、位置係合部3に係合したとき板材1の曲げ線2に合致するようにしている。
【0029】
一方、位置係合部3が形成された板材1を曲げ加工する曲げパンチ5は、下方の先端を上記板材1の曲げ角度に設定したV字状に形成されている。更に、上方は図示しないプレス機の可動部に周知の手段により取り付けられている。
【0030】
この曲げパンチ5と共同して板材1を曲げ加工するダイス6には、図1に示すようにV溝61が形成され、このV溝61の角度は板材1を所定の角度で曲げる角度となっている。更に、V溝61の底部には、一対のテーパ面が交差する基準線62が仮想的に形成されている。この基準線62により板材1が曲げられる。
【0031】
そして、ダイス6のV溝61に形成される基準線62と、曲げパンチ5のV字状に形成された先端の先端線51、及び、左右一対のガイドアーム4に形成した両ガイド部41がなす仮想的な平面は、上記曲げパンチ5の先端の移動するときに形成される仮想的な平面と合致させている。
【0032】
次に、板材1の曲げ方法について、図2乃至図5を参照しながら説明する。図2乃至図5に示す板材1の曲げ加工装置は、本発明による好適な一実施態様を示している。即ち、曲げ加工装置7は、V溝61を形成したダイス6と、このダイス6上面の左右両側に配設した一対のガイドアーム4と、上方を図示しないプレス機の可動部に取り付けた曲げパンチ5とを基本的に備えている。
【0033】
上記左右一対のガイドアーム4の基端は各々スライダー71に固着され、曲げパンチ5の動作に連動して進退自在に移動するように構成されている。即ち、ダイス6の両側には保持台72が一体的に配設され、この保持台72の上面には支持体73が配設されている。この支持体73には、スライダー71が図示の左右に移動可能に支持されている。このスライダー71は、付勢バネ74によって互いに中央方向に付勢され、常時は支持体73の中央側のストッパー部73aに当接させることにより、スライダー71及びガイドアーム4の位置を決めている。また、スライダー71の先端には、ローラ75が回転自在に配設されている。一方、曲げパンチ5の左右両側には、カム部52が一体に設けられている。
【0034】
そして、プレス機の可動部の下降に伴い曲げパンチ5が下降すると、カム部52によりローラ75が押圧され、スライダー71が付勢バネ74の弾力に抗して外方側に後退する。また反対に、曲げパンチ5の上昇に伴ってローラ75がカム部52から離脱し、スライダー71は付勢バネ74の弾力により支持体73のストッパー部73aに当接して原点に復帰する。ガイドアーム4はスライダー71の移動と一体に移動し、スライダー71が原点位置のとき、ガイドアーム4に形成されたガイド部41が原点位置となる。このように、左右一対のガイド部41が原点位置のとき、両ガイド部41の間隔は、板材1の曲げ線2上の両端側に形成した一対の位置係合部3の各々係合するように設定される。
【0035】
以上説明した曲げ加工装置7による板材1の曲げ加工について説明すると、まず、曲げ加工を施す板材1を図2に示すように曲げ加工装置7のダイス6より上方から下降させ、図3に示すようにダイス6上に載置する。このとき、板材1の両端側に形成された一対の位置係合部3を図1に示す状態で両側のガイド部41に係合する。この係合によって板材1の曲げ線2は、ダイス6のV溝61に形成される基準線62と合致する位置に固定される。
【0036】
その後、前述したように、ダイス6の基準線62と先端線51が合致する曲げパンチ5を下降し、板材1に接近すると、左右両側に設けたカム部52がローラ75に当接すると共に、図4に示すように、スライダー71を付勢バネ74の弾力に抗して外方側に後退することによりガイドアーム4が後退し、ガイド部41が板材1の位置係合部3から離脱する。その直後に曲げパンチ5の先端線51が板材1の曲げ線2に合致した状態で当接し、曲げパンチ5の押圧によって板材1の曲げ線2から曲げ加工が始まる。その後、曲げパンチ5が板材1を押圧し、図5に示すように、板材1がダイス6のV溝61の表面に面接合することによって曲げ加工が完了し、図6に示すような曲げ加工された製品となる。
【0037】
このように、板材1に予め形成した左右一対の位置係合部3をダイス6のV溝61の基準線62に合致させて位置決めした後に曲げ加工を行う方法によれば、位置係合部3を証として板材1を曲げ加工するので、板材1の板厚にばらつきがあったとしても、従来の曲げ加工の基準であった板厚t1方向の中心線とは無関係に、所望の仕上がり寸法H0となる高精度な寸法を得ることができる。
【0038】
また、板材1の複数個所を曲げ加工する場合にも、位置係合部3を証として板材1の曲げ加工を行うことにより、従来、前工程において曲げ加工された面を証として次の曲げ加工を行うことにより発生する累積誤差が未然に防止できる。その上、個々の位置係合部3により曲げ加工を行うので、曲げ順序の制約を受けることなく複数個所に対して容易に曲げ加工を行うことができる。
【0039】
図10は曲げパンチ5の他の実施態様を示し、幅の狭いパンチブロック55を板材1の曲げ幅に合致させるように連結して使用する例である。尚、各ブロック55の幅を各々異ならせることにより、組み合わせにより更に任意の曲げ幅に対応させることが可能となる。
【0040】
図11は本発明による他の実施態様を示し、位置係合部33の位置を光センサーによって検出した後に、曲げパンチ5によって曲げ加工を行うようにしたものである。即ち、前述した例のように、ダイス6のV溝61に対応位置するように光センサー8によって位置係合部33のテーパ面を検出し、この位置で曲げパンチ5を下降させて曲げ加工を行うようにしている。これによれば、ガイド部41を形成したガイドアーム4を設ける必要がなく、通常の曲げパンチ5が使用できる。また、センサーにより位置係合部3の位置を検出する方法は、順送金型を使用する場合に好適である。
【0041】
図12(A)乃至(C)は、本発明による更に他の実施態様を示し、位置係合部を板材1の両側または一方の側端面に形成すると共に、板材1の左右の側端面を非対称に形成したものである。即ち、 図12(A)は、板材1の両側に形成する位置係合部34、35の形状を異ならせて非対称に形成している。例えば図示左方の位置係合部34は前述した位置係合部3と同様に略三角形の凹部とし、図示右方の位置係合部35は図7(A)に示した半円状に形成している。また、図示しないが、前述したガイドアーム4に形成するガイド部41も、これら位置係合部34、35に係合する形状に対応させる。
【0042】
図12(B)は、板材1の一方の側端面には2個の位置係合部36を形成すると共に、他方の側端面には前述した位置係合部3と同様の位置係合部37を形成している。一方の位置係合部36は2個形成しているが、曲げ線2に対して対称位置に形成することが、バランスを保つ上で望ましい。この場合も、前述したガイドアーム4に形成するガイド部41を、これら位置係合部36、37に係合する形状に対応させる。
【0043】
図12(C)は、板材1の一方の側端面のみに2個の位置係合部38を互いに離間させて形成したものである。この例においては、例えば前述したガイドアーム4を板材1の一方の側端面に当接させると共に、2個の位置係合部38をガイド部41に係合形成することにより、板材1の両側に形成した位置係合部と同等の機能を果たすようにしている。
【0044】
上述した図12(A)乃至(C)に示す実施態様は、いずれも位置係合部を板材1の両側に非対称に形成しているので、板材1の表裏の判別が目視により容易になり、表裏の間違いにより不良品の発生を未然に防止することができる特徴がある。
【0045】
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、請求項1記載の発明にかかる板材の曲げ加工方法では、板材の両側に曲げ加工する曲げ線に合致させた位置係合部を形成し、この位置係合部に対応させて曲げパンチを下降して曲げ加工を行うので、板厚のばらつきや剪断面の影響を受けることなく高精度に曲げ加工を行うことができる。この結果、板厚の測定から当接位置の設定等の準備作業を簡略化することができると共に、曲げ加工後の製品の寸法誤差が大幅に減少することから、検査等の測定を簡略化することができ、製造から検査工程の時間を短縮することができる。更に、板厚のばらつき等による完成品寸法の誤差による不良が防止され、生産性を向上させることができる。
【0047】
また、請求項2に記載の発明の曲げ加工方法によれば、位置係合部を凹部または凸部によって形成し、テーパ面の中心点を曲げ線に一致させたので、位置係合部と曲げ線との精度が高くなり、高精度に曲げ加工を行うことができる。
【0048】
さらに、請求項3に記載の発明の曲げ加工方法では、位置係合部と曲げ線とを対応させることにより高精度に曲げ加工を行うことができる他、更に、位置係合部の位置、形状、或いは有無によって非対称に形成しているので、板材の表裏の判別が目視により容易に判別することができ、表裏の間違いによる不良品の発生を未然に防止することができる。
【0049】
また、請求項4に記載の発明の曲げ加工方法では、ガイドアームのガイド部に板材の位置係合部を係合させて曲げ線と上記V溝の基準線に対応位置させるので、板材の位置係合部の位置決め精度が高くなり、曲げ加工の精度を向上することができる。
【0050】
また、請求項5に記載の発明の曲げ加工方法では、板材の位置係合部に係合させて位置決めするガイドアームを、曲げパンチが下降するときに板材の位置係合部から解除するので、曲げパンチによる曲げ加工時にガイドアームによる影響が未然に回避され、容易に曲げ加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる板材の曲げ加工方法の実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】本発明にかかる曲げ加工の前段階を示す正面図である。
【図3】本発明の曲げ加工方法において板材を設置した状態を示す正面図である。
【図4】本発明の曲げ加工方法において曲げ加工を開始する状態を示す正面図である。
【図5】本発明の曲げ加工方法において曲げ加工が終了した状態を示す正面図である。
【図6】本発明の曲げ加工方法により曲げ加工した製品を示す斜視図である。
【図7】(A)〜(C)は、本発明にかかる位置係合部の変形例を示す説明図である。
【図8】本発明にかかる位置係合部の他の変形例を示す斜視図である。
【図9】本発明にかかる位置係合部の更に他の変形例を示す斜視図である。
【図10】本発明にかかる他の曲げパンチの例を示す斜視図である。
【図11】本発明にかかる位置係合部を光センサーにより検出することを示す斜視図である。
【図12】(A)〜(C)は、本発明にかかる位置係合部を非対称の形成した例を示す説明図である。
【図13】従来の被加工材の曲げ加工方法を示す側面図である。
【図14】従来の被加工材の曲げ加工方法を用いて成形された被加工材を示す側面図である。
【符号の説明】
1 板材
2 曲げ線
3 位置係合部
31 テーパ面
4 ガイドアーム
40 ガイド部
5 曲げパンチ
6 ダイス
61 V溝
62 基準線
7 曲げ加工装置

Claims (5)

  1. V溝を有するダイスに板材を載置すると共に、上記板材に曲げパンチを押圧して上記板材を曲げ加工する方法であって、
    所定の幅を有する上記板材の側端面に曲げ加工する曲げ線に対応させた位置係合部を形成し、
    この位置係合部と上記V溝の基準線と対応位置させて上記板材を上記ダイスに載置した後、
    上記V溝の基準線に上記曲げパンチの先端線を合致させて押圧し、
    上記板材の曲げ線位置で曲げ加工し、
    上記位置係合部は、板材の両端面に形成した凹部からなり、この凹部に形成した一対のテーパ面の中心点を曲げ線に一致させ、
    上記板材を曲げ加工したとき、屈曲した板材の内面側角部が膨出することを考慮し、上記位置係合部の容積と膨出部分の肉量とをほぼ等しくなるように設定した板材の曲げ加工方法。
  2. 上記位置係合部を、上記板材における上記曲げパンチが当る面の側に形成した板厚の半分程度の深さの三角形の凹部とした請求項1に記載の板材の曲げ加工方法。
  3. V溝を有するダイスに板材を載置すると共に、上記板材に曲げパンチを押圧して上記板材を曲げ加工する方法であって、
    所定の幅を有する上記板材の側端面に曲げ加工する曲げ線に対応させた位置係合部を形成し、
    この位置係合部と上記V溝の基準線と対応位置させて上記板材を上記ダイスに載置した後、
    上記V溝の基準線に上記曲げパンチの先端線を合致させて押圧し、
    上記板材の曲げ線位置で曲げ加工し、
    上記板材の表裏を上記位置係合部を目視することにより判別できるように、上記位置係合部を、上記板材の両側または一方の側端面に、非対称に形成した板材の曲げ加工方法。
  4. 上記V溝の基準線と上記板材の曲げ線とを一致させるガイド部を形成したガイドアームを上記ダイス上に対応位置させて配設し、
    上記ダイスに上記板材を載置したとき、上記ガイド部に上記板材の上記位置係合部を係合させて曲げ線と上記V溝の基準線に合致させた請求項1ないし3のうちのいずれかの項に記載の板材の曲げ加工方法。
  5. 上記ダイスの載置面上に配設したガイドアームを上記曲げパンチの移動に従動させて進退自在に構成し、
    上記曲げパンチが上昇位置のときは上記ガイドアームが前進して上記ガイド部を上記板材の位置係合部に係合する位置に規制され、
    上記曲げパンチが下降して上記板材に近接するまでに上記ガイドアームを後退させて上記位置係合部から係合を解除させる請求項4に記載の板材の曲げ加工方法。
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