JP3942157B2 - 被加工材の曲げ加工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板等の可撓性を有する被加工材の曲げ加工方法に関し、詳しくは、予め形成したガイド凹部に従って所定位置に曲げ加工を行うようにした曲げ加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来一般に採用されている金属板等の板材からなる被加工材を曲げ加工する方法を図12に示す。即ち、予め所定の形状に裁断された被加工材100をダイス102に載置すると共に、被加工材100の一端面をダイス102の一方側に配設した当接部104の端面に当接させる。その後、被加工材100の上方から曲げパンチ101を下降してダイス102に形成したV溝103の内面に被加工材100を接合するまで押圧する。このような工程によって、被加工材100はV溝103に対応した角度θbで曲げ加工が施される。
【0003】
このとき、被加工材100に対して曲げ加工を行う曲げ基準線は、当接部104の端面からダイス102に形成したV溝103の中心までの距離Aによって決められている。従って、距離Aによって決まる被加工材100の曲げ基準線上にパンチ101の先端部を下降して押圧することにより、被加工材100が所定寸法にて曲げ加工が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の曲げ加工方法において、図13に示すように、所定の仕上がり寸法H0を得るためには、一般に被加工材100の板厚t0方向の中心線100aを曲げ基準線とし、この曲げ基準線と被加工材100の一端面との距離Aによって定められる。従って、曲げ加工を行う際には、予めこの曲げ基準線から当接部104までの寸法を上記距離Aに設定し、被加工材100の一端面を当接部104に当接させることによって曲げ位置を決めている。
【0005】
しかしながら、通常の場合、被加工材100は板厚のばらつきが大きく、図13に二点鎖線で示すように、板厚が所定値よりも大きい板厚t1になった場合には、被加工材100の板厚t1方向の中心線100bが変化することにより、曲げ基準線が寸法lだけ変化する。この状態から被加工材100の一端面を当接部104に当接させて曲げ加工を行った場合は、仕上がり寸法H1が曲げ基準線の変化量に応じて大きくなり、結果的には所望の仕上がり寸法H0とは相違することから不良品として扱われる。
【0006】
この対策として、その都度被加工材100の板厚を測定し、板厚に適した曲げ基準線を算出した後、この曲げ基準線から当接部104までの距離Aを修正することにより曲げ加工を行う必要があった。この結果、生産性が著しく阻害されるためにコストアップの要因になっていた。また、通常の場合、被加工材100は打ち抜き加工によって形成されることから、裁断面の面精度は低くなっている。このため、裁断面を当接部104に当接させたとき、上記距離Aが変化して仕上がり寸法にばらつきが生ずることになり、所望の仕上がり寸法H0とは相違することから不良品として扱われ、製品としての価値を失うことになる。
【0007】
また、被加工材100をレーザーによって裁断した場合には、溶解によって裁断することから、熱の影響によって被加工材100にそりが生じたり、或いは、裁断面が曲げ基準線に対して湾曲させることがある。従って、このような裁断面を基準として曲げ加工を行うと、やはり所望の仕上がり寸法H0を得ることができない。
【0008】
一方、被加工材100の曲げ加工は、既に曲げ加工が施された被加工材100の側面を当接部104に当接して曲げ位置を決めることがある。しかし、上述の如く既に仕上がり寸法H0に誤差が生じた場合は、曲げ基準線の位置に誤差が生じているため、更に累積された寸法誤差が生じてしまう問題があった。
【0009】
以上のように、板厚のばらつき及び裁断面の面精度によって寸法誤差が生じることから、曲げ加工が施された製品の寸法を測定し、良品を選別する品質検査工程が必要になる。この結果、不良品の発生に加えて検査工数により、必然的に製造コストが高騰する問題があった。更には、被加工材100を曲げ加工する際には、被加工材100自体の表裏を確認する必要がある。通常の場合、被加工材100の表裏は裁断面のエッジを確認しているが、表裏の判別が困難な場合があり、作業者の不注意が生じやすいことから、表裏の間違いにより不良品を発生させる人的問題もあった。
【0010】
本発明は、上記実状に鑑み、板厚のばらつきや前工程の影響を受けずに高精度な曲げ加工を可能にすると共に、測定の簡略化が可能な曲げ加工方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の被加工材の曲げ加工方法は、曲げパンチの先端部を位置決めガイドするガイド凹部をガイド用パンチによって被加工材に形成し、V溝を有するダイスに上記被加工材を載置し、上記ガイド凹部に上記曲げパンチの先端に設けたガイド部を係合させ、上記曲げパンチを押圧して上記被加工材を曲げ加工する方法であって、上記ガイド用パンチは、前記ガイド凹部を形成するためのガイド凹部形成ブロックを少なくとも2つ有しており、上記曲げパンチは上記ガイド部が形成されているガイド部形成ブロックを上記ガイド部形成ブロックと同数有しており、各ガイド凹部形成ブロックの間および各ガイド部形成ブロックの間に間隔調整ブロックを連結して、上記ガイド用パンチによって形成される上記ガイド凹部と上記曲げパンチに形成された上記ガイド部の位置を合致させ、上記ガイド用パンチによって、上記被加工材を曲げ加工する曲げ基準線上の所定位置に複数のガイド凹部を離間させて形成し、このガイド凹部に上記曲げパンチの複数のガイド部を係合させた後、上記被加工材を上記曲げパンチの押圧により上記ダイスのV溝内面に当接させて曲げ加工を行うことを特徴としている。
【0012】
かかる請求項1に記載の発明によれば、曲げパンチを当接する曲げ基準線上に曲げパンチの先端部を位置決めガイドするガイド凹部を形成したので、板厚や前工程の影響を受けずに高精度に曲げ加工を行うことができる。この結果、製品の寸法誤差が大幅に減少することから、検査等の測定を簡略化することができる。
【0013】
また、ガイド凹部形成ブロックやガイド部形成ブロックの各機能ブロックの間に間隔調整ブロックを連結させているので、被加工材の寸法、或いはガイド凹部の位置を適宜に設定することが可能となる。
【0014】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、上記ガイド凹部は、上記被加工材の一方面から他方面に向けて幅狭となるテーパ状に形成し、このテーパを延長した交点を上記曲げ基準線上に合致させたことを特徴としている。
【0015】
かかる請求項2に記載の発明によれば、テーパの交点を曲げ基準線上に合致させたので、曲げパンチの位置が曲げ基準線上に正確に設定されるので、高精度な曲げ加工を行うことができる。
【0016】
さらに、本発明の請求項3に記載の発明は、上記曲げパンチの先端に設けたガイド部は、常時は上記曲げパンチの先端から突出し、上記ガイド凹部に係合した後に上記曲げパンチの先端が上記被加工材に当接するときに後退するように構成したことを特徴としている。
【0017】
かかる請求項3に記載の発明によれば、ガイド部は当初曲げパンチの位置を正確に定め、曲げ加工時には後退させるので、ガイド部の影響を受けずに曲げ加工を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明にかかる被加工材の曲げ加工方法の実施の一形態を示す斜視図である。被加工材1は、金属板等の可撓性を有する板材からなり、例えば、レーザー裁断、プレスによる打ち抜き、ワイヤーカット、或いは、エッチング等の各種の裁断方法により所定の形状に裁断される。符号2は曲げ基準線を示し、この曲げ基準線2上に後述する曲げパンチ5の先端部を合致させるように当接した後、曲げパンチ5を押圧することによって曲げ加工が行われる。尚、曲げ基準線2は便宜上図示しているが、実際の被加工材1に記されるものではない。
【0021】
また、図1の各曲げ基準線2上の両端側には、各々2箇所に曲げパンチ5の位置を位置決めするための所定長のガイド凹部3が形成されている。このガイド凹部3は、図示のように長方形に形成され、長さは被加工材1の大きさによって適宜に設定可能である。即ち、後述する曲げパンチ5の位置を決めるために必要な大きさであれば良く、好ましくは1mm乃至10mm程度で十分である。更に、ガイド凹部3はV溝状に形成され、内面に形成されるテーパ面がなす角度を本実施例においては90度の角度に形成している。そして、両側のテーパ面が交わる交点は、曲げ基準線2の垂線に合致させている。尚、ガイド凹部3の角度は適宜に設定しても良い。
【0022】
ガイド凹部3は、曲げ基準線2の任意の位置に形成することができるが、曲げパンチ5を曲げ基準線2に当接する際の直線性精度を高くするために、各曲げ基準線2上の少なくとも2個所になるべく離間させて形成することが望ましい。このとき、曲げ基準線2に予め孔が形成されている場合には、その孔を避けた曲げ基準線2上の他の位置にガイド凹部3を形成してもよい。尚、ガイド凹部3は、2箇所に限定されるものではなく、被加工材1の大きさに応じて更に増やしてもよい。
【0023】
以上のガイド凹部3は、図3に示すようなガイド用パンチ体4により形成される。ガイド用パンチ体4は、両端に形成された一対のガイド凹部形成ブロック40、40と、その間に設けられた調整ブロック41から構成されている。両ブロック40、41は、図示しないプレス機の可動部に設けたクランプによって一体的に固定される。また、必要に応じて、図3に示すように、例えばボルト43によって一体に連結してもよい。
【0024】
更に、ガイド凹部形成ブロック40の先端には、V字状に形成されたガイド形成パンチ40aが形成され、このパンチ40aに形成されたテーパ面42,42がなす角度は、ガイド凹部3と相似形の90度の角度に設定している。そして、ガイド凹部形成ブロック40、40のパンチ40aの幅はガイド凹部3と同じ1mm乃至10mm程度に設定されている。尚、ガイド凹部形成ブロック40、40の先端は、押圧時の負荷を軽減するために、微少半径のシリンドリカル状に形成されている。尚、ガイド用パンチ体4において、2つのガイド凹部形成パンチ40、40を両端部に設けることに限定されるものではなく、ガイド凹部形成パンチ40、40の両端を調整ブロック41で挟むようにしてもよい。更に、1つのガイド用パンチ40を用いて2箇所にガイド凹部3を形成してもよい。
【0025】
ガイド凹部3を形成する際には、ガイド用パンチ体4の先端の稜線を曲げ基準線2に合致させて適宜の圧力により押圧する。この結果、被加工材1の一方面には、曲げ基準線2に沿ってガイド凹部3が形成される。このとき、場合によっては被加工材1の他方面に蒲鉾状の突起が形成される。
【0026】
上述したガイド凹部3の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、図8(A)〜(D)に示すような形状に変更することができる。即ち、図8(A)は円錐状に形成したもので、頂点を曲げ基準線2に合致させるようにしている。図8(B)は楕円形に形成したもので、最下点には稜線を形成し、この稜線を曲げ基準線2に合致させるようにしている。図8(C)は長菱形状に形成したもので、最下点に形成した稜線を曲げ基準線2に合致させるようにしている。更に図8(C)は菱形状に形成したもので、頂点を曲げ基準線2に合致させるようにしている。
【0027】
尚、図8(A)〜(D)に示す各変形例は、ガイド凹部3の最下点を点状もしくは線状に形成したが、2点鎖線で示すように、底面32を形成するようにしても良い。このとき、ガイド凹部3の内側面に形成されるテーパ面31の延長線の交点が、曲げ基準線2に合致するように形成すればよく、上記各変形例の他にも、中心点が曲げ基準線2に合致する半球状のガイド凹部3であっても良い。
【0028】
一方、ガイド凹部3が形成された被加工材1を曲げ加工する曲げパンチ5の形態を以下に示す。ここで、図4、図5には参考例を示してある。曲げパンチ5は、断面形状をV字状に形成した先端にガイド用パンチ40とほぼ同じ傾斜角度θaを有するテーパ面54を有するパンチ本体51と、このパンチ本体51の両側に配設させ、ガイド凹部3に係合させるガイド部55を設けたガイド部形成ブロック52によって構成している。
【0029】
ガイド部形成ブロック52には、ガイド凹部3に係合するようにテーパ面31と同じ傾斜角度θaを有する2つのテーパ面を形成することによりV字状の先端形状としたガイド部55が設けられている。このガイド部55はガイドピン53の先端に形成され、ガイドピン53はガイド部形成ブロック52内の挿通孔に進退自在に嵌合されている。ガイド部55の幅は、ガイド凹部3に容易に嵌合するように長手方向と長さよりやや小さく設定している。更に、ガイドピン53の他端部分には押圧バネ56の一端を当接させ、常時はガイドピン53を先端方向に付勢してガイド部55がパンチ本体51の先端から突出するようにしている。この突出量は、ガイド凹部3の深さよりもやや大きく設定するように、ガイドピン53の他端側に形成された係止部53aによって規制されている。
【0030】
次に、図6及び図7、ガイド部形成ブロックの本例における実施態様を示す。ガイド部形成ブロック6は3枚の金属板からなり、中央には先端にガイド部60を形成したガイド板61が上下に移動可能に構成されている。即ち、両側の支持板62、63は上記パンチ本体51と同形状に形成され、先端には断面形状をV字状に形成した上記ガイド用パンチ40とほぼ同じ傾斜角度を有するテーパ面64が形成されている。また、両支持板62、63の上部には、上記ガイド板61の移動を許容する厚さのスペーサ65を介在させてビス66によって固定されている。
【0031】
そして、この両支持板62、63の間に移動可能に支持されたガイド板61の先端には、上記ガイド凹部3のテーパ面31とほぼ同じ傾斜角度を有する2つのテーパ面を形成したV字状のガイド部60が形成されている。更に、中央部分には上下方向を長くした2個の長孔61aが形成され、この長孔61aには両側の支持板62、63に固定したガイドバー67を挿通している。これにより、ガイド板61は長孔61aにより移動範囲が規制されている。更に、ガイド板61の上方端面と上記スペーサ65内との間には押圧バネ68が設けられ、常時は押圧バネ68の弾力によってガイド板61を図示下方に付勢している。このとき、図7に示すように、ガイド板61先端のガイド部60が両支持板62、63の先端より僅かに突出させ、この突出部分によって上記ガイド凹部3に係合させる。
【0032】
以上のように構成したガイド部形成ブロック6は、図6においてはパンチ本体51に両側に配設しているが、幅の狭いパンチブロック7を被加工材1の曲げ幅に合致させるように連結して使用する場合には、ガイド部形成ブロック6を一つのパンチブロック7として任意の位置に配設することもできる。
【0033】
一方、曲げパンチ5に対向するダイス6には、図4に示すように、所定の角度θaで形成されたV溝61が形成されており、このV溝61の角度は、被加工材1を所定の角度θaで曲げる角度となっている。
【0034】
次に、被加工材1の曲げ方法について説明する。図2(A)、(B)は、ガイド凹部3を形成する工程を説明したものである。所定の形状に裁断された被加工材1に、図示しないプレス機等の可動機構に上部を取り付けたガイド用パンチ体4を図2(A)に示すように下降させる。そして、ガイド用パンチ体4を曲げ基準線2上に当接すると共に、ガイド用パンチ体4を所定の押圧力で押圧する。これにより、被加工材1には、図2(B)に示すようにガイド凹部3が形成される。
【0035】
図2(B)においては、このガイド凹部3の形成によって、被加工材1の他方面側が隆起するようにしているが、この隆起は被加工材の材質、板厚、または、ガイド用パンチ体の押圧力等の条件により生じる。このため、図9に示すように、他方面側に隆起させないようにガイド用パンチ体の押圧力を適宜に設定することも可能である。因みに、ガイド用パンチ体の押圧力が小さい場合には、ガイド凹部3の周囲にかえりが生じ、押圧力が大きい場合には他方面側が隆起する。しかし、かえりや隆起が発生しても、曲げ加工を施した成型品にはこれらの痕跡はほとんど視認することができない程度に消滅する。
【0036】
以上のように、被加工材1にガイド凹部3を形成した後、図2(C)〜(E)に示すように、曲げパンチ5により曲げ加工を行う。まず、被加工材1をダイス6に載置して設置する。このとき、被加工材1にはガイド凹部3が形成されているため、作業者が被加工材1の表裏面を間違えることが未然に防止される。次にガイド凹部3の位置をダイス6に形成されているV溝61の中心から垂直な垂線上にほぼ合致させる。この状態から、図示しないプレス機の可動機構に上部を取り付けた曲げパンチ5を下降する。このとき、曲げパンチ5の先端には、押圧バネ56によってガイドピン53が付勢されることによってガイド部55が突出している。
【0037】
そして、図2(C)に示すように、曲げパンチ5の下降によってガイド部55をガイド凹部3に侵入させ、ガイド部55のテーパ面とガイド凹部3内のテーパ面31を略面接合させると共に、ガイド部55の先端部をガイド凹部3の稜線に当接させる。この結果、曲げパンチ5の先端が被加工材1の曲げ基準線2に合致する。
【0038】
このようにガイド部55をガイド凹部3に侵入させるとき、ガイド部55の先端に対してガイド凹部3が変位している場合には、ガイド部55とガイド凹部3のテーパ面によって強制的に被加工材1が変位され、曲げパンチ5に対して被加工材1を正確な位置に位置決めすることができる。
【0039】
その後、更に曲げパンチ5を下降すると、図2(D)に示すように、バネ56の付勢力に抗してガイド部55が後退し、ガイド部55の先端と曲げパンチ5の先端がほぼ一致して一体的になる。この状態から更に曲げパンチ5を下降し続けると、被加工材1は所定の押圧力によって押圧され、被加工材1は曲げ基準線2に沿って曲げられ、ダイス6のV溝61内に入って行く。そして、曲げパンチ5の押圧力によって、被加工材1の他方面がダイス6のV溝61内に面接合した時点で停止すると、V溝61に対応した形状に曲げ加工が完了する。その後は図示しないが、曲げパンチ5を上昇させ、ダイス6から曲げ加工された被加工材1を取り出す。
【0040】
図1に示すように、被加工材1の3つの曲げ基準線2を曲げ、略箱形の形状に形成する場合は、上述のように一つの曲げ基準線2を曲げた後、被加工材1をダイス6のV溝61上に次の曲げ基準線2に合わせて載置する。そして、上述の方法により曲げ基準線2上に形成された左右一対のガイド凹部3に曲げパンチ5のガイド部55を侵入させると共に位置決めし、曲げパンチ5を下降することによって曲げ加工を行う。その後、残りの曲げ基準線2についても同様に曲げ加工を行うことにより完成させる。
【0041】
このように、被加工材1に予め形成した曲げ基準線2に対応するガイド凹部3に曲げパンチ5のガイド部55を侵入させると共に位置決めした後に曲げ加工を行う方法によれば、ガイド凹部3をいわゆる証として被加工材1を曲げ加工するので、被加工材1の板厚にばらつきがあったとしても、従来の曲げ加工の基準であった板厚t1方向の中心線とは無関係に高精度な仕上がり寸法を得ることができる。また、図1の例のように、複数箇所を曲げ加工する場合には、従来の方法のように、被加工材1の一端面を当接して位置を決めながら曲げ加工を行う方法と異なり、曲げ順序を考慮する必要がなく、任意の箇所から曲げ加工を施すことができる。
【0042】
図10は曲げパンチ5の他の実施態様を示し、幅の狭いパンチブロック7を被加工材1の曲げ幅に合致させるように連結して使用する例である。尚、各ブロックの幅を各々異ならせることにより、組み合わせにより更に任意の曲げ幅に対応させることが可能となる。
【0043】
なお、図11には、ガイド部55を設けない通常の曲げパンチ5を使用して曲げ加工を行う参考例を示す。ガイド凹部3の位置を光センサーによって検出した後に、曲げパンチ5によって曲げ加工を行うようにしたものであり、ダイス6のV溝61に対応位置するように光センサー8によってガイド凹部3のテーパ面31を検出し、この位置で曲げパンチ5を下降させて曲げ加工を行うようにしているこの光センサー8を使用する方法は、順送金型を使用する場合に好適である。
【0044】
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、請求項1記載の発明にかかる被加工材の曲げ加工方法では、曲げパンチを当接する曲げ基準線にパンチの先端部を位置決めガイドするガイド凹部を形成したので、板厚のばらつきや剪断面の影響を受けることなく高精度に曲げ加工を行うことができる。この結果、板厚の測定から当接位置の設定等の準備作業を省略することができ、曲げ加工工程の時間を短縮することができる。更に、板厚のばらつき等による完成品寸法の誤差による不良が防止され、生産性を向上させることができる。この結果、製品の寸法誤差が大幅に減少することから、検査等の測定を簡略化することができる。
【0046】
また、ガイド凹部形成ブロックやガイド部形成ブロックの各機能ブロックの間に間隔調整ブロックを連結させているので、被加工材の寸法、或いはガイド凹部の位置を適宜に設定することが可能となる。
【0047】
また、請求項2に記載の発明の曲げ加工方法によれば、テーパの交点を曲げ基準線上に合致させたので、曲げパンチの位置が曲げ基準線上に正確に設定することができ、この結果、高精度な曲げ加工を行うことができる。
【0048】
さらに、請求項3に記載の発明の曲げ加工方法では、ガイド部は当初曲げパンチの位置を正確に定め、曲げ加工時には後退させるので、ガイド部の影響を受けずに曲げ加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる被加工材の曲げ加工方法の実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】 (A)〜(E)は、本発明にかかる被加工材の曲げ加工方法を示す工程説明図であり、(A)、(B)は、被加工材にガイド凹部を形成する工程を示す説明図、(C)、(D)、(E)は、ガイド凹部が形成された被加工材を曲げ加工する工程を示す説明図である。
【図3】 本発明にかかる実施の一形態のガイド用パンチ体を示す斜視図である。
【図4】 被加工材の曲げ加工方法の参考例を示す斜視図である。
【図5】 図4におけるI−I’線での断面概略図である。
【図6】 本発明にかかるガイド部形成ブロックの他の実施態様を示す斜視図である。
【図7】 図6におけるガイド部形成ブロックの内部構造を示す断面図である。
【図8】 (A)〜(D)は、本発明にかかるガイド用パンチ体によって形成されるガイド凹部の変形例を示す説明図である。
【図9】 本発明にかかる実施の一形態のガイド用パンチによって形成されたガイド凹部を示す斜視図である。
【図10】 本発明にかかる他の曲げパンチを示す斜視図である。
【図11】 参考例として、ガイド凹部を光センサーにより検出することを示す斜視図である。
【図12】 従来の被加工材の曲げ加工方法を示す側面図である。
【図13】 従来の被加工材の曲げ加工方法を用いて成形された被加工材を示す側面図である。
【符号の説明】
1 被加工材
3 ガイド凹部
31 テーパ面
4 ガイド用パンチ体
40 ガイド凹部形成ブロック
5 曲げパンチ体
52 ガイド部形成ブロック
55 ガイド部
6 ダイス
61 V溝

Claims (3)

  1. 曲げパンチを位置決めガイドするガイド凹部をガイド用パンチによって被加工材に形成し、V溝を有するダイスに上記被加工材を載置し、上記ガイド凹部に上記曲げパンチの先端に設けたガイド部を係合させた後、上記曲げパンチを押圧して上記被加工材を曲げ加工する方法であって、
    上記ガイド用パンチは、前記ガイド凹部を形成するためのガイド凹部形成ブロックを少なくとも2つ有しており、
    上記曲げパンチは上記ガイド部が形成されているガイド部形成ブロックを上記ガイド部形成ブロックと同数有しており、
    各ガイド凹部形成ブロックの間および各ガイド部形成ブロックの間に間隔調整ブロックを連結して、上記ガイド用パンチによって形成される上記ガイド凹部と上記曲げパンチに形成された上記ガイド部の位置を合致させ、
    上記ガイド用パンチによって、上記被加工材を曲げ加工する曲げ基準線上の所定位置に複数のガイド凹部を離間させて形成し、
    このガイド凹部に上記曲げパンチの複数のガイド部を係合させた後、上記被加工材を上記曲げパンチの押圧により上記ダイスのV溝内面に当接させて曲げ加工を行うことを特徴とする被加工材の曲げ加工方法。
  2. 上記ガイド凹部は、上記被加工材の一方面から他方面に向けて幅狭となるテーパ状に形成し、このテーパを延長した交点を上記曲げ基準線上に合致させた請求項1記載の被加工材の曲げ加工方法。
  3. 上記曲げパンチの先端に設けたガイド部は、常時は上記曲げパンチの先端から突出し、上記ガイド凹部に係合した後に上記曲げパンチの先端が上記被加工材に当接するときに後退するように構成した請求項1または2記載の被加工材の曲げ加工方法。
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