次に本発明に好適な実施の形態について図面に基づいて説明する。
(I)移動制御情報記録装置及び記録媒体の実施形態
初めに、プリ情報に対応したプリピットを形成すると共にプリ情報に対応して後述のグルーブトラックをウォブリングさせることにより当該プリ情報を記録媒体としてのDVD−Rに記録するための本発明の移動制御情報記録装置の実施形態であるカッティング装置について、図1乃至図9を用いて説明する。なお、以下のカッティング装置の実施形態の説明においては、当該カッティング装置によりプリピットが形成されると共にグルーブトラックがウォブリングされた記録媒体としてのDVD−Rの実施形態についても併せて説明する。
初めに、図1を用いて後述の本実施形態のカッティング装置によりプリピットが形成されると共にグルーブトラックがウォブリングされているDVD−Rの構造について説明する。
図1において、DVD−R1は色素膜5を備えた一回のみ情報の書込みが可能な色素型DVD−Rであり、トラックとしてのグルーブトラック2と当該グルーブトラック2に再生光又は記録光としてのレーザビーム等の光ビームBを誘導するための隣接トラックとしてのランドトラック3が後述のカッティング装置により形成されている。また、それらを保護するための保護膜7及び記録された情報を再生する際に光ビームBを反射するための金蒸着膜6を備えている。そして、このランドトラック3に後述のカッティング装置によりプリ情報に対応するプリピット4が形成されている。このプリピット4はDVD−R1を出荷する前に予め形成されているものである。
更に、当該DVD−R1においては、グルーブトラック2を記録すべきプリ情報に対応する周波数及び後述の所定の一定ウォブリング周波数でウォブリングさせることにより上記プリピット4と重複して同様の内容のプリ情報が記録されている。このグルーブトラック2のウォブリングによるプリ情報の記録は、上記プリピット4と同様に、後述のカッティング装置によりDVD−R1を出荷する前に予め実行されるものである。
そして、DVD−R1に記録情報(プリ情報以外の本来記録すべき画像情報等の情報をいう。以下同じ。)を記録する際には、後述の情報記録装置においてこのプリピット4及びグルーブトラック2のウォブリングの周波数を検出することにより予めプリ情報を取得し、それに基づいて記録光としての光ビームBの最適出力等が設定されると共に、記録情報を記録すべきDVD−R1上の位置であるアドレス情報等が取得され、このアドレス情報に基づいて記録情報が対応する記録位置に記録される。
ここで、記録情報の記録時には、光ビームBをその中心がグルーブトラック2の中心と一致するように照射してグルーブトラック2上に記録情報に対応する記録情報ピットを形成することにより記録情報を形成する。この時、光スポットSPの大きさは、図1に示すように、その一部がグルーブトラック2だけでなくランドトラック3にも照射されるように設定される。そして、このランドトラック3に照射された光スポットSPの一部の反射光を用いて後述のプッシュプル法(DVD−R1の回転方向に平行な分割線により分割された光検出器を用いたプッシュプル法(以下、ラジアルプッシュプル法という。))によりプリピット4からプリ情報を検出して当該プリ情報が取得されると共に、グルーブトラック2に照射されている光スポットSPの反射光を用いてグルーブトラック2のウォブリングの周波数からプリ情報を検出して当該プリ情報が取得される。
次に、本実施形態のカッティング装置により記録されるプリ情報の記録フォーマットについて、図2を用いて説明する。なお、図2において、上段は記録情報における記録フォーマットを示し、下段の波型波形は当該記録情報を記録するグルーブトラック2のウォブリング状態(グルーブトラック2の平面図)を示し、記録情報とグルーブトラック2のウォブリング状態の間の上向き矢印は、プリピット4が形成される位置を模式的に示すものである。ここで、図2においては、グルーブトラック2のウォブリング状態は、理解の容易のため実際の振幅よりも大きい振幅を用いて示してあり、記録情報は当該グルーブトラック2の中心線上に記録される。
図2に示すように、本実施形態においてDVD−R1に記録される記録情報は、予め情報単位としてのシンクフレーム毎に分割されている。また、26のシンクフレームにより一のレコーディングセクタが形成され、更に、16のレコーディングセクタにより一のECC(Error Correcting Code)ブロックが形成される。なお、一のシンクフレームは、上記記録情報を記録する際の記録フォーマットにより規定されるビット間隔に対応する単位長さ(以下、Tという。)の1488倍(1488T)の長さを有しており、更に、一のシンクフレームの先頭の14Tの長さの部分にはシンクフレーム毎の同期を取るための同期情報SYが記録される。
一方、本実施形態においてDVD−R1に記録されるプリ情報は、シンクフレーム毎に記録される。ここで、プリピット4によりDVD−R1にプリ情報が記録される場合は、記録情報における夫々のシンクフレームにおける同期情報SYが記録される領域に隣接するランドトラック3上に、プリ情報における同期信号を示すものとして必ず一のプリピット4が形成されると共に、当該同期情報SY以外の当該シンクフレーム内の前半部分に隣接するランドトラック3上に、記録すべきプリ情報の内容を示すものとして二又は一のプリピット4が形成される(なお、同期情報SY以外の当該シンクフレーム内の前半部分については、記録すべきプリ情報の内容によってはプリピット4が形成されない場合もある。)。この際、本実施形態においては、一のレコーディングセクタにおいては、偶数番目のシンクフレーム(以下、EVENフレームという。)のみ又は奇数番目のシンクフレーム(以下、ODDフレームという。)のみにプリピット4が形成されてプリ情報が記録される。すなわち、図2において、EVENフレームにプリピット4が形成された場合には(図2において実線上向き矢印で示す。)それに隣接するODDフレームにはプリピット4は形成されない。
一方、グルーブトラック2のウォブリングの周波数を変化させることによりプリ情報が記録される場合には、始めに、記録すべきプリ情報の内容に拘らず全てのシンクフレームにおける前半部分が所定の一定ウォブリング周波数(図2において、符号f0で示す。)でウォブリングされ、更に、夫々のシンクフレームにおける後半部分が記録すべきプリ情報の内容に対応した周波数でウォブリングされる。この場合に、夫々のシンクフレームの後半部分のウォブリング周波数には、二通りの周波数(図2において、符号f1又はf2で示す。)があり、記録すべきプリ情報の内容に応じて後述のように区分して使用される。また、本実施形態では、二つの隣接するシンクフレーム(一組のEVENフレームとODDフレーム)により記録すべきプリ情報における「0」又は「1」が表現される。
次に、図2に示すプリピット4及びグルーブトラック2を図2に示す形態で図1に示す形状に形成するための本実施形態に係るカッティング装置について、図3乃至図9を用いて説明する。
初めに、実施形態に係るカッティング装置の構成について図3乃至図6を用いて説明する。なお、図3乃至図6に示すカッティング装置は、本発明によりプリピット4及びウォブリングするグルーブトラック2が形成されてプリ情報が記録されたDVD−R1を大量生産するためのスタンパディスクを製作するためのものである。
先ず、カッティング装置の全体構成について、図3を用いて説明する。
図3に示すように、実施形態のカッティング装置Cは、記録すべきプリ情報SPPを生成するデータ発生部20と、プリ情報SPPをパラレル/シリアル変換するパラレル/シリアル変換器21と、本発明の特徴であり、プリ情報SPPに基づき、図2に示すフォーマットでプリピット4及びグルーブトラック2を形成するための記録プリ情報SR及び後述のウォブリング信号SWを生成する特定ウォブリング信号生成手段、制御ウォブリング信号生成手段及びピット形成信号生成手段としてのプリフォーマット用エンコーダ22と、プリフォーマット用エンコーダ22に対してプリフォーマッティングに使用するクロック信号CLK(周期は上記Tとされている。)を出力するクロック信号発生部23と、DVD−R1の基板に対して図1に示すグルーブトラック2をウォブリングさせつつ形成するための光ビームLGを出射すると共に、図1に示すランドトラック3及びプリピット4を形成するための光ビームLLを出射するレーザ発生装置24と、出射された光ビームLL又はLGを記録プリ情報SRに基づいて変調する光変調器25と、光ビームLG及びLLをスタンパディスク上に集光する対物レンズ26と、スタンパディスクを回転させるスピンドルモータ29と、スタンパディスクの回転数を検出する回転検出器30と、検出された回転数に基づいて、スタンパディスクの回転をサーボ制御すると共に、スタンパディスクの一回転に一回の一回転検出信号SSをプリフォーマット用エンコーダ22に出力する回転サーボ回路31と、螺旋状のグルーブトラック2及びランドトラック3を形成するために、スタンパディスクの回転に対応してスピンドルモータ29及びスタンパディスクを当該スタンパディスクの半径方向に送る送りユニット32と、送りユニット32の位置を検出する位置検出器33と、検出された送りユニット32の位置に基づいて送りユニットの移動をサーボ制御する送りサーボ回路34と、後述のウォブリング信号SWに基づいて光ビームLGをスタンパディスクの半径方向に振動させ、上記ウォブリングするグルーブトラック2を形成するための電磁石35と、光変調器25に固定され、当該電磁石35との磁気的相互作用により実際に光変調器25をスタンパディスクの半径方向に振動させて光ビームLGを振動させることによりウォブリングするグルーブトラック2を形成するための永久磁石36とにより構成されている。ここで、レーザ発生装置24は、光ビームLGを出射する出射装置24Gと、光ビームLLを出射する出射装置24Lとにより構成される。そして、光ビームLLは光変調器25により記録プリ情報SRに基づいて変調されるが、光ビームLGは図示しないDC(直流)駆動装置により常に一定の強度を保ちつつ且つスタンパディスクの半径方向に振動しながら当該スタンパディスクに照射される。更に、ランドトラック3を形成する光ビームLLとグルーブトラック2を形成する光ビームLGは、照射位置をスタンパディスクの半径方向にずらしつつ照射され、同心螺旋状のランドトラック3とグルーブトラック2を同時に形成していく。
一方、スタンパディスクは、スタンパディスク本体としてのガラス基盤27と、ガラス基盤上にコーティングされたプリピット4及び各トラックを形成するためのレジスト(感光材)28とにより構成されている。
なお、以上の構成において、レーザ発生装置24、光変調器25及び対物レンズ26により記録手段を構成している。
次に、プリフォーマット用エンコーダ22の細部構成について、図4を用いて説明する。
図4に示すように、プリフォーマット用エンコーダ22は、入力されたクロック信号CLKに基づいて、図2に示す各シンクフレームに対応するタイミングにおいて、EVENフレームに対応するEVENフレーム信号SEと、ODDフレームに対応するODDフレーム信号SOを出力すると共に、一のEVENフレームに対応するEVENフレーム信号SEが発生する度にリセットされる後述のEVENフレームカウンタから出力されるEVENフレームカウント信号SECを出力し、更に、夫々のレコーディングセクタの先頭を示す先頭フレーム信号SHを出力するフレーム信号発生器40と、クロック信号CLK及び一回転検出信号SSに基づいてスタンパディスクにおける一周に対応する期間に記録するプリピット4を形成すべきシンクフレームを、EVENフレームとするか又はODDフレームとするかの判別のためのゲート信号SGを出力するODD・EVEN判定用ゲート信号発生器41と、EVENフレーム信号SE、ゲート信号SG及び一回転検出信号SSに基づいて、プリピット4を形成すべきシンクフレームをEVENフレームとするか或はODDフレームとするかを判定するための判定信号SJを出力する判定器42と、先頭フレーム信号SH、EVENフレーム信号SE、ODDフレーム信号SO、クロック信号CLK及びプリ情報SPPに基づいて、記録情報のEVENフレームに対応したプリピット4を形成するための偶数記録プリ情報SRE及び記録情報のODDフレームに対応したプリピット4を形成するための奇数記録プリ情報SROを出力する記録プリ情報発生器44と、判定信号SJに基づいて、偶数記録プリ情報SRE又は奇数記録プリ情報SROを選択的に切り換えて出力するスイッチ43と、EVENフレーム信号SEを初期化信号として用いることにより初期化されつつクロック信号CLKに含まれるクロック信号をカウントし、シンクフレームの先頭及びその半分のクロック数となる度にカウント信号SCを出力するカウンタ45と、カウント信号SC及びプリ情報SPPに基づいて、シンクフレームの前半に対応するグルーブトラック2を上記所定の一定ウォブリング周波数f0によりウォブリングさせるための予め記憶されているウォブリング信号SW(ディジタル信号)又はシンクフレームの後半に対応するグルーブトラック2を上記プリ情報SPPに対応する周波数f1又はf2によりウォブリングさせるための予め記憶されているウォブリング信号SW(ディジタル信号)を出力するROM(Read Only Memory)46と、出力されたウォブリング信号SWを光変調器25を振動させるためのアナログ信号であるウォブリング信号SWに変換するためのD/A変換器47とにより構成されている。なお、上記の構成において、スイッチ43は、通常は偶数記録プリ情報SRE側に切り換えられている。
次に、フレーム信号発生器40及びODD・EVEN判定用ゲート信号発生器41の細部構成について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、フレーム信号発生器40は、クロック信号CLKに基づいて、ODDフレーム信号SOを発生すべきタイミングからの経過時間を計時してODDフレームカウント信号SOCを出力するODDフレーム用カウンタ50と、クロック信号CLKに基づいて、EVENフレーム信号SEを発生すべきタイミングからの経過時間を計時してEVENフレームカウント信号SECを出力するEVENフレーム用カウンタ51と、ODDフレーム用カウンタ50から出力されたODDフレームカウント信号SOCに基づいて、次のODDフレーム信号SOを出力すべき時間になったとき、長さ2TのパルスをODDフレーム信号SOとして出力するデコーダ52と、EVENフレーム用カウンタ51から出力されたEVENフレームカウント信号SECに基づいて、次のEVENフレーム信号SEを出力すべき時間になったとき、長さ2TのパルスをEVENフレーム信号SEとして出力するデコーダ53と、EVENフレーム信号SEをカウントし、13個目のEVENフレーム信号SEが出力される度にレコーディングセクタの境界であるとしてカウント信号SCCを出力するカウンタ54と、カウント信号SCCに基づいてレコーディングセクタの先頭を示す先頭フレーム信号SHを出力するデコーダ55とにより構成されている。
一方、図5に示すように、ODD・EVEN判定用ゲート信号発生器41は、EVENフレームカウント信号SEC及び一回転検出信号SSに基づいて、一の一回転検出信号SSが入力される度に(換言すれば、スタンパディスクが一回転する度に)、そのときのEVENフレームカウント信号SECの値をラッチするラッチ回路60と、クロック信号CLK及び一回転検出信号SSに基づいて、上記のEVENフレーム用カウンタ51と同じ値及び周期でリセットされつつ計時すると共に、一回転検出信号SSが入力される度に、その値がラッチ回路60に記録されている値に更新されるゲート用カウント信号SGCを出力するゲート用カウンタ61と、ゲート用カウント信号SGCに基づいて、ゲート用カウンタ61の値が最大値となってリセットされる度に所定の長さのゲート信号SGを出力するモノマルチバイブレータ62とにより構成されている。
次に、上記記録プリ情報発生器44の構成について、図6(a)を用いて説明する。
図6(a)に示すように、記録プリ情報発生器44は、EVENフレーム信号SE及びクロック信号CLKに基づいて、上記偶数記録プリ情報SREを出力するEVEN部44Eと、ODDフレーム信号SO及びクロック信号CLKに基づいて、上記奇数記録プリ情報SROを出力するODD部44Oとにより構成されている。
この内、EVEN部44Eは、EVENフレーム信号SE及びクロック信号CLKに基づいて、EVENフレームにおける夫々のプリピット4(ランドトラック3におけるEVENフレーム内の同期信号SY(図2参照)の領域に形成されるべき一のプリピット4並びに同期信号SY以外の領域に形成されるべきその他のプリピット4)を形成すべきタイミングを示すタイミング信号SB0(ランドトラック3におけるEVENフレーム内の同期信号SYの領域に形成されるべき一のプリピット4に対応する。)及びタイミング信号SB1、SB2(同期信号SY以外のEVENフレーム内の領域に形成されるべきその他のプリピット4に対応する。)を出力するビットタイミング発生器65と、夫々に図6(a)に示す構成で上記タイミング信号SB0、SB1及びSB2、プリ情報SPP及び先頭フレーム信号SHが入力され、最終的に上記偶数記録プリ情報SREを出力するOR回路69、AND回路66、68並びにOR回路67により構成されている。
一方、ODD部44Oは、ODDフレーム信号SO及びクロック信号CLKに基づいて、ODDフレームにおける夫々のプリピット4(ランドトラック3におけるODDフレーム内の同期信号SY(図2参照)の領域に形成されるべき一のプリピット4並びに同期信号SY以外の領域に形成されるべきその他のプリピット4)を形成すべきタイミングを示すタイミング信号SB0(ランドトラック3におけるODDフレーム内の同期信号SYの領域に形成されるべき一のプリピット4に対応する。)及びタイミング信号SB1、SB2(同期信号SY以外のODDフレーム内の領域に形成されるべきその他のプリピット4に対応する。)を出力するビットタイミング発生器70と、夫々に図6(a)に示す構成で上記タイミング信号SB0、SB1及びSB2、プリ情報SPP及び先頭フレーム信号SHが入力され、最終的に上記奇数記録プリ情報SROを出力するAND回路71、72及びOR回路73により構成されている。
次に、上記記録プリ情報発生器44におけるビットタイミング発生器65又は70の構成について、図6(b)を用いて説明する。なお、ビットタイミング発生器65とビットタイミング発生器70とは基本的に同様の構成を備えている。
図6(b)に示すように、ビットタイミング発生器65(70)は、クロック信号CLK及びEVENフレーム信号SE(又はODDフレーム信号SO)に基づいて、夫々のフレーム信号におけるパルスにより初期化されると共に、クロック信号CLKにおけるクロックの内、各フレーム信号のパルスから7番目のクロックのタイミングと、各フレーム信号のパルスから193番目のクロックのタイミングと、各フレーム信号のパルスから379番目のクロックのタイミングと、において夫々カウント信号SCCCを出力するカウンタ74と、カウント信号SCCCに基づいて、各フレーム信号のパルスから7番目のクロックのタイミングで上記タイミング信号SB0を出力し、各フレーム信号のパルスから193番目のクロックのタイミングで上記タイミング信号SB1を出力し、各フレーム信号のパルスから379番目のクロックのタイミングで上記タイミング信号SB2を出力するデコーダ75とにより構成されている。
以上の構成を有するカッティング装置Cについて、次に、その動作を図7乃至図9に示すタイミングチャートを用いて説明する。
初めに、図7(a)を用いて、ODDフレーム信号SO、EVENフレーム信号SE、先頭フレーム信号SH及びEVENフレームカウント信号SECを生成するフレーム信号発生器40の動作について説明する。
図7(a)に示すように、各シンクフレームを示すフレーム信号が一シンクフレームの長さ1488Tの間隔でパルスが発生しているのに対し、ODDフレーム信号SOにおいては、第1番目のシンクフレームに対応するタイミングからフレーム信号の2倍の間隔で夫々2Tの長さのパルスが発生する。このODDフレーム信号SOのパルスは、ODDフレーム用カウンタ50において、第1番目のシンクフレームのタイミングから2976T(=1488T×2)に対応する時間を計時し、この時間が経過する度に、デコーダ52において長さ2Tのパルスを発生することを繰返すことにより連続して発生される。
一方、EVENフレーム信号SEにおいては、第0番目のシンクフレームに対応するタイミングからフレーム信号の2倍の間隔で夫々2Tの長さのパルスが発生する。このEVENフレーム信号SEは、ODDフレーム信号SOの場合と同様に、EVENフレーム用カウンタ51において、第0番目のシンクフレームのタイミングから2976Tに対応する時間を計時し、この時間が経過する度に、デコーダ53において長さ2Tのパルスを発生することを繰返すことにより連続して発生される。なお、このとき、EVENフレーム用カウンタ51が出力するEVENフレーム用カウント信号SECは、ODD・EVEN判定用ゲート信号発生器41内のラッチ回路60に出力されている。
更に、先頭フレーム信号SHにおいては、第0番目のシンクフレームに対応するタイミングからフレーム信号の2倍の長さ(2976T)に対応するパルスが発生する。この先頭フレーム信号SHの発生については、先ず、第0番目のシンクフレームに対応するEVENフレーム信号SEのタイミングにおいてカウンタ54からカウント信号SCCを出力すると共に当該EVENフレーム信号SEのカウントを開始し、当該カウント信号SCCを受けたデコーダ55においてカウント信号SCCをトリガとして“H”となりその後2976Tの間“H”の値を維持する信号を生成することにより、上記先頭フレーム信号SHが発生される。なお、カウンタ54においては、カウント信号SCCを出力した後もEVENフレーム信号SEのカウントを継続し、13個のEVENフレーム信号SEのパルスをカウントしたタイミングで次のカウント信号SCCを出力する。これにより、常に一のレコーディングセクタ毎にレコーディングセクタの先頭のタイミングから2976Tの長さのパルスを有する先頭フレーム信号SHが出力されることとなる。
次に、フレーム信号発生器40からの上記EVENフレーム信号SE、ODDフレーム信号SO及び先頭フレーム信号SH、クロック信号CLK並びにプリ情報SPPを用いた記録プリ情報発生器44の動作について、図4、図6及び図8を用いて説明する。
先ず、当該記録プリ情報発生器44に対しては、図8に示すタイミングで、EVENフレーム信号SE、ODDフレーム信号SO、先頭フレーム信号SH及びクロック信号CLKが入力されている。このとき、EVENフレーム信号SE及びODDフレーム信号SOについては、2シンクフレーム毎に常に夫々のパルスが入力されている。
そして、当該EVENフレーム信号SE、ODDフレーム信号SO、先頭フレーム信号SH及びクロック信号CLKが入力されたビットタイミング発生器65及び70(カウンタ74及びデコーダ75を夫々含む。)は、EVENフレーム信号SE又はODDフレーム信号SOにおけるパルスをトリガ信号としてクロック信号CLKのカウントを開始し、EVENフレーム信号SE又はODDフレーム信号SOのパルスが入力されたタイミングから7クロック目、193クロック目及び379クロック目において、夫々上記タイミング信号SB0、タイミング信号SB1及びタイミング信号SB2を出力する。このときビットタイミング発生器65は、EVENフレーム信号SEをトリガ信号として上記タイミング信号SB0、タイミング信号SB1及びタイミング信号SB2を出力し、ビットタイミング発生器70は、ODDフレーム信号SOをトリガ信号として上記タイミング信号SB0、タイミング信号SB1及びタイミング信号SB2を出力することとなる。
なお、上記タイミング信号SB0を各フレーム信号から7クロック目に出力するのは、当該タイミング信号SB0に対応して形成されるプリピット4(一のシンクフレームにおける最初のプリピット4。以下、プリピットB0という。)を、記録情報における同期情報SYが記録される範囲内(各フレーム信号のタイミングから14Tの間)に形成して、これをプリピット4により記録されるプリ情報SPPにおける同期信号(シンクフレーム内の先頭を示す信号)とするべく、各フレーム信号のタイミングから7T(7クロック目)に相当する位置にプリピットB0を形成するためである。
また、上記タイミング信号SB1及びSB2を各フレーム信号から夫々193クロック目及び379クロック目に出力する理由については、本実施形態のDVD−R1においては、ディジタル情報SRRの記録におけるプリ情報SPP検出時の位相同期を取り易くするため、グルーブトラック2のウォブリングによるプリ情報SPPの記録とプリピット4によるプリ情報SPPの記録について、後述のように当該ウォブリングの最大振幅の位置にプリピット4を形成することとしている。このとき、プリ情報SPPに無関係な上述の所定の一定ウォブリング周波数は、記録情報の記録時に当該一定ウォブリング周波数を容易に検出できるようにするため、一のシンクフレームに8波分のウォブリングが入るだけの周波数(140kHz)とされている。よって、この一定ウォブリング周波数のウォブリングに合わせて一のシンクフレームにおける第2及び第3のプリピット4(以下、夫々をプリピットB1及びB2という。)を形成するためには、プリピットB0から186T(1488T÷8)分ずつ離れて当該プリピットB1及びB2に対応する上記タイミング信号SB1及びタイミング信号SB2を出力する必要があるので、当該夫々のタイミング信号SB1及びSB2の間隔も186Tとされている。これらの理由により、タイミング信号SB1は各フレーム信号から193T(7+186)目に出力され、タイミング信号SB2は各フレーム信号から379T(7+186×2)目に出力されるのである。
次に、EVENフレーム信号SEに基づいてビットタイミング発生器65から出力されたタイミング信号SB0はそのままOR回路67に入力され、タイミング信号SB1はAND回路66に入力される。そして、当該AND回路66の他方の入力端子には先頭フレーム信号SHが入力される。一方、タイミング信号SB2はAND回路68に入力されている。そして、当該AND回路68の他方の入力端子には、プリ情報SPPと先頭フレーム信号SHが入力されているOR回路69の出力信号が入力されている。そして、最終的にAND回路66の出力信号とAND回路68の出力信号とが夫々OR回路67の他の二つの入力端子に入力される。従って、OR回路67の出力信号である偶数記録プリ情報SREについては、一のレコーディングセクタの先頭のシンクフレームの間では、上記各タイミング信号SB0、SB1及びSB2に基づいて、図8下から4段目に示す偶数記録プリ情報SREが出力される(なお、本実施形態においては、一のレコーディングセクタの先頭のシンクフレームの間に対応するプリ情報SPPは「0」に対応するプリ情報SPPとされることが予め設定されている。)。一方、一のレコーディングセクタの先頭シンクフレーム以外のシンクフレームの間では、上記各タイミング信号SB0、SB1及びSB2に基づいて、「0」に対応するプリ情報SPPについては、図8下から2段目に示す偶数記録プリ情報SREが出力され、「1」に対応するプリ情報SPPについては、図8最下段に示す偶数記録プリ情報SREが出力される。
また、ODDフレーム信号SOに基づいてビットタイミング発生器70から出力されたタイミング信号SB0はそのままOR回路73に入力され、タイミング信号SB1はAND回路71に入力される。そして、当該AND回路71の他方の入力端子には先頭フレーム信号SHが入力される。一方、タイミング信号SB2はAND回路72に入力されている。そして、当該AND回路72の他方の入力端子には、プリ情報SPPが入力されている。そして、最終的にAND回路56の出力信号とAND回路72の出力信号とが夫々OR回路73の他の二つの入力端子に入力される。従って、OR回路73の出力信号である奇数記録プリ情報SROについては、一のレコーディングセクタの先頭のシンクフレームの間では、上記各タイミング信号SB0、SB1及びSB2に基づいて、図8下から3段目に示す奇数記録プリ情報SROが出力される。一方、一のレコーディングセクタの先頭シンクフレーム以外のシンクフレームの間では、上記各タイミング信号SB0、SB1及びSB2に基づいて、「0」に対応するプリ情報SPPについては、偶数記録プリ情報SREと同様の図8下から2段目に示す奇数記録プリ情報SROが出力され、「1」に対応するプリ情報SPPについても、偶数記録プリ情報SREと同様の図8最下段に示す奇数記録プリ情報SROが出力される。
次に、図5及び図9を用いて、ODD・EVEN判定用ゲート信号発生器41の動作を説明する。
図9に示すように、フレーム信号発生器40において、フレーム信号に対応してEVENフレーム信号SEを生成するためのEVENフレーム用カウント信号SECが生成されると、ラッチ回路60は、一回転検出信号SSが入力されるタイミングにおけるEVENフレーム用カウント信号SECの値をラッチ(記憶)する。
このとき、ゲート用カウンタ61は、クロック信号CLKに基づいてEVENフレーム用カウンタ51と同じ値及び周期でリセットされつつ計時しているが、一の一回転検出信号SSが入力される度にそのときのラッチ回路60に記憶されている値に更新され、その値から計時することを繰返す。すなわち、ゲート用カウンタ61は、スタンパディスクにおける一回転前のEVENフレーム用カウンタ51と同じ動作を当該一回転の直後の一回転において繰返すこととなる。換言すれば、ゲート用カウンタ61の出力値には、一回転前のEVENフレームに記録されたプリピット4の位置情報が含まれていることとなる。
そして、このゲート用カウンタ61の出力値が最大値となってリセットされる度にモノマルチバイブレータ62がゲート信号SGとしてのパルス信号を生成する。従って、このゲート信号SGにも一回転前のEVENフレームに記録されたプリピット4の位置情報が含まれていることとなる。このゲート信号SGのパルス幅としては、同期プリ情報の長さ14Tに、スタンパディスク一回転分に相当するランドトラック3の長さにおけるスタンパディスクが一回転することによって増加する増加分Δ(より具体的には、Δ=2×π×(ランドトラック3相互間のトラックピッチ))に相当する長さを加えた、(14T+Δ)のパルス幅とされる。
次に、判定器42の動作について、図7(b)を用いて説明する。
図7(b)に示すように、判定器42においては、EVENフレーム信号SEがゲート信号SGの範囲内にある場合に、そのEVENフレーム信号SEの立上がりタイミングにおいて、通常は偶数記録プリ情報SRE側に切り換わっているスイッチ43を奇数記録プリ情報SRO側に切り換えるべく、図7(b)に示すような判定信号SJを出力し、これにより記録プリ情報発生器44からの奇数記録プリ情報SROがスイッチ43を介して記録プリ情報SRとして出力される。
従って、通常は、記録プリ情報発生器44からの偶数記録プリ情報SREがスイッチ43を介して出力されることにより、当該偶数記録プリ情報SREに基づき、EVENフレームの位置にプリピット4が形成されてプリ情報SPPが記録されることとなるが、判定器42において、EVENフレーム信号SEがゲート信号SGの範囲内に入った場合、すなわち、スタンパディスクにある回転の一回転前のプリピット4(プリピットB0、B1及びB2)の位置(ゲート信号SGにその情報が含まれている。)が当該回転におけるプリピットの位置(EVENフレームの位置)に近い(一回転前のプリピット4の位置に対して(14T+Δ)の範囲に入っている)場合には、スイッチ43を奇数記録プリ情報SRO側に切り換えるべく判定信号SJが出力され、当該回転におけるプリピット4はODDフレームの位置に形成されることとなる。
そして、ODDフレームの位置にプリピット4が記録されている状態で一回転したことが一回転検出信号SSにより検出されると、その後の回転においては、再びEVENフレームの位置にプリピット4を形成すべく、スイッチ43を偶数記録プリ情報SRE側に切り換えるための判定信号SJが判定器42から出力され、これにより、当該偶数記録プリ情報SREが記録プリ情報SRとして出力される。
次に、上記ウォブリング信号SWを生成するためのカウンタ45、ROM46及びD/A変換器47の動作について、図4及び図2を用いて説明する。
始めに、カウンタ45は、入力されているEVENフレーム信号SEを初期化信号として、当該EVENフレーム信号SEが入力される度に初期化されつつクロック信号CLKのクロック数をカウントし、その計数値をカウント信号SCとして出力する。
そして、上記カウント信号SC及びプリ情報SPPは、ROM46におけるアドレスデータとして入力され、これによりROM46は、当該カウント信号SC及びプリ情報SPPの内容に対応して予め設定され当該ROM47内にテーブル化されて記憶されている出力値をウォブリング信号SW(ディジタル値)として出力する。
ここで、本実施形態においては、上記一定ウォブリング周波数f0は、140kHz(一のシンクフレーム内に8波分のウォブリングが入る周波数)とされ、上記周波数f1及びf2は夫々105kHz(140kHz×(3/4)。すなわち一のシンクフレームの半分の領域に3波分のウォブリングが入る周波数)及び175kHz(140kHz×(5/4)。すなわち一のシンクフレームの半分の領域に5波分のウォブリングが入る周波数)とされることが予め設定されている。夫々のウォブリング周波数をこのように設定したのは、上述のように夫々のウォブリング周波数でウォブリングされているグルーブトラック2の全てのウォブリング周波数を、記録情報の記録時に確実に検出するためであり、また、夫々のシンクフレーム内における異なるウォブリング周波数の領域相互の接続をスムーズにするため、すなわち、異なるウォブリング周波数の領域に移行する際にグルーブトラック2の形状の連続性を保ちつつ移行するためでもある。そして、一のEVENフレームとそれに続くODDフレームにおけるグルーブトラック2のウォブリング周波数と上記各プリピット4(プリピットB0、B1及びB2)の有無の関係は、当該一のEVENフレームがレコーディングセクタの先頭であるか否か、及び当該一のEVENフレームとそれに続くODDフレームに記録すべきプリ情報の内容に対応して以下の表1に示すように設定されている。
この表において、プリピットの有無の欄の「有」は対応するプリピット4が形成されることを示し、「無」は対応するプリピット4が形成されないことを示しており、夫々の「有」、「無」の組合わせは、図8下から4段目乃至最下段に示す偶数記録プリ情報S
RE又は奇数記録プリ情報S
ROの波形に対応している。すなわち、レコーディングセクタの先頭のシンクフレームにおいては、それがEVENフレームである場合には図8下から4段目に示す偶数記録プリ情報S
REに対応して全てのプリピット4(プリピットB
0、B
1及びB
2)が形成され、レコーディングセクタの先頭のシンクフレームがODDフレームである場合には図8下から3段目に示す奇数記録プリ情報S
ROに対応してプリピットB
0及びB
1のみが形成され、レコーディングセクタの先頭以外のシンクフレームにおいては、当該シンクフレームに記録すべきプリ情報S
PPが「1」のときには、図8最下段に示す偶数記録プリ情報S
RE(又は奇数記録プリ情報S
RO)に対応してプリピットB
0及びB
2のみが形成され、レコーディングセクタの先頭以外のシンクフレームに記録すべきプリ情報S
PPが「0」のときには、図8下から2段目に示す偶数記録プリ情報S
RE(又は奇数記録プリ情報S
RO)に対応してプリピットB
0のみが形成される。
また、グルーブトラック2のウォブリング周波数については、レコーディングセクタの先頭のシンクフレームにおいては、それがEVENフレームである場合には当該EVENフレームの前半のウォブリング周波数がf0(140kHz)、後半のウォブリング周波数がf2(175kHz)、当該EVENフレームの次のODDフレームの前半のウォブリング周波数がf0(140kHz)、後半のウォブリング周波数がf1(105kHz)とされる。更に、レコーディングセクタの先頭のシンクフレームがODDフレームである場合には、当該ODDフレームの前半のウォブリング周波数がf0、後半のウォブリング周波数がf1、当該ODDフレームの次のEVENフレームの前半のウォブリング周波数がf0、後半のウォブリング周波数がf2とされる。また、レコーディングセクタの先頭以外のシンクフレームにおいて、当該シンクフレームに記録すべきプリ情報SPPが「1」のときには、当該シンクフレームの内、第1のシンクフレーム(EVENフレーム又はODDフレームに拘らず)の前半のウォブリング周波数がf0、後半のウォブリング周波数がf2、第2のシンクフレームの前半のウォブリング周波数がf0、後半のウォブリング周波数がf1とされる。更にまた、レコーディングセクタの先頭以外のシンクフレームにおいて、当該シンクフレームに記録すべきプリ情報SPPが「0」のときには、当該シンクフレームの内、第1のシンクフレーム(EVENフレーム又はODDフレームに拘らず)の前半のウォブリング周波数がf0、後半のウォブリング周波数がf1、第2のシンクフレームの前半のウォブリング周波数がf0、後半のウォブリング周波数がf2とされる。このようにウォブリング周波数を組合わせることにより、後述の情報記録装置において、夫々のシンクフレームにおけるウォブリング周波数f0の部分を移動制御情報として検出することでスピンドルモータの回転制御のための信号が検出されると共に、更にウォブリング周波数f1又はf2の部分を制御情報として検出することでその組合わせによりプリ情報SPP(本実施形態においては、二つのシンクフレームで一のプリ情報SPPが記録されることとなる。)が検出される。
そして、グルーブトラック2のウォブリング周波数を表1に示す組合わせとするべく上記ウォブリング信号SWを出力するためのテーブルがROM47に記憶されており、上記カウント信号SC及びプリ情報SPPに基づいて当該テーブルの内容をウォブリング信号SWとして出力する。なお、具体的なROM47における記憶の形態としては、例えば、プリ情報SPPをアドレスデータにおけるMSB(Most Significant Bit)とし、カウント信号SCをアドレスデータにおけるMSB以外の桁(2SB、3SB……LSB)として使用し、ROM47内のアドレス「0000」から「0FFF」に二つのシンクフレームについての「f0」−「f1」−「f0」−「f2」というデータを記憶しておき、アドレス「1000」から「1FFF」に二つのシンクフレームについての「f0」−「f2」−「f0」−「f1」というデータを記憶しておき、入力されるプリ情報SPPとカウンタ信号SCに基づいてこれらのうちのいずれかをウォブリング信号SWとして読み出せばよい。
より具体的には、例えば、プリ情報SPPが「0」の場合、カウンタ45のカウント値が「0」、「744」、「1488」及び「2232」のときに、夫々の値に対応するカウント信号SCを出力する。これは、カウント値が「0」(EVENフレームの先頭)から「744」(EVENフレームの半分の位置)までの間と「1488」(ODDフレームの先頭)から「2232」(ODDフレームの半分の位置)までの間におけるグルーブトラック2のウォブリング周波数を図2に示すように一定ウォブリング周波数f0とすると共に、カウント値が「744」から「1488」の間におけるグルーブトラック2のウォブリング周波数を例えば図2に示す周波数f1とし、更にカウント値が「2232」から次に初期化されるまでの間におけるグルーブトラック2のウォブリング周波数を例えば図2に示す周波数f2とするデータが記憶されるのである。
なお、プリ情報SPPが「1」の場合には、カウンタ45のカウント値が「744」から「1488」の間におけるウォブリング周波数をf2とし、カウント値が「2232」から次に初期化されるまでの間におけるウォブリング周波数をf1とするデータが記憶されている。
この後、当該ウォブリング信号SWがD/A変換器47によりアナログ信号に変換され、当該アナログ信号に変換されたウォブリング信号SWに基づく電磁石35と永久磁石36の動作により、光変調器25がスタンパディスクの半径方向に移動(振動)され、これにより、所望の周波数でウォブリングするグルーブトラック2が形成されると共に、シンクフレームの先頭にプリピット4が形成されることとなる。また、同時に、ウォブリング周波数f0の部分における最大振幅の位置にプリピット4が形成されることとなる。
以上説明した本実施形態のカッティング装置Cの動作について、その特徴となる部分を纏めると、本実施形態のカッティング装置Cのうち、特にODD・EVEN判定用ゲート信号発生器41及び判定器42の動作により、スタンパディスクにおける一回転前のプリピット4の位置(通常はEVENフレーム位置に記録されている)が次の回転におけるプリピット4の位置に近い場合、より具体的には、一回転前のプリピット4の位置の情報を含んだゲート信号SGの範囲に当該次の回転におけるEVENフレーム信号SEが入ることが判定器42において判定された場合には、当該次の回転におけるプリピット4はODDフレーム信号SOの位置に記録されるように記録プリ情報SRが生成され、これに基づいて光変調器25により光ビームLLが変調され、プリピット4を含むランドトラック3がDVD−R1に形成される。このとき、当該光ビームLLと同時に出力される光ビームLGによりランドトラック3に並行するようにグルーブトラック2が形成される。更に、ウォブリング信号SWに基づく光変調器25の移動により、光ビームLGがウォブリングしつつ照射され、各プリピット4及び記録すべきプリ情報SPPに対応したウォブリング周波数でグルーブトラック2が形成される。
以上説明したように、本実施形態のカッティング装置Cによれば、全てのシンクフレームに対応するグルーブトラック2について、相互に同じ位置(前半部)におけるウォブリングの周波数が予め設定された所定の一定ウォブリング周波数f0となっているので、記録情報の記録時において、当該一定ウォブリング周波数f0を検出し、これに基づいてDVD−R1の回転を制御すれば、シンクフレーム毎の周期で正確に検出される一定ウォブリング周波数f0に基づいて回転制御することとなり、記録情報の記録におけるDVD−R1の回転を正確に制御することができる。
また、一のシンクフレーム内のグルーブトラック2として、一定ウォブリング周波数f0のグルーブトラック2に加えて記録すべきプリ情報SPPに対応したウォブリング周波数f1又はf2のグルーブトラック2が形成されるので、記録情報の記録時において、当該プリ情報SPPに対応したウォブリング周波数がシンクフレーム毎の周期で正確に検出されることとなり、DVD−R1の回転制御を正確に行いつつ記録情報の記録に必要なアドレス情報等を取得することができる。
更に、一のシンクフレーム内のグルーブトラック2について、上記一定ウォブリング周波数f0でウォブリングされている領域が当該一のシンクフレーム内のグルーブトラック2の前半部分であるので、グルーブトラック2の形成処理を簡略化することができ、更に、記録情報の記録時において一定ウォブリング周波数f0とプリ情報SPPに対応したウォブリング周波数f1又はf2の双方を確実に検出することができる。
更にまた、グルーブトラック2のウォブリングに加えて、プリピット4によってもプリ情報SPPが記録されるので、ウォブリングにより記録されたプリ情報SPP又はプリピット4により記録されたプリ情報SPPのうちのいずれか一方が検出されない場合でも、確実にDVD−R1の回転を制御することができる。
更に、実施形態のカッティング装置Cによれば、DVD−R1における一回転前のEVENフレーム位置に記録されたプリピット4の位置が次の回転におけるプリピット4の位置の近い場合には、当該次の回転においては、ODDフレームの位置にプリピット4が形成され、更にそのまま一回転した後は、元のEVENフレーム位置にプリピット4が形成されるので、隣り合うランドトラック3においては、プリピット4の位置が重なることがなく、後述の記録情報の記録におけるプリ情報SPPの検出において、一のランドトラック3上のプリ情報SPPを読み取る際に、隣り合うランドトラック3のプリ情報SPPが洩れ込むことを防止することができ、正確なプリ情報SPPの読み取りを行うことができる。
なお、このとき、ゲート信号SGが、スタンパディスクにおける一回転毎のランドトラック3の一周に対応する長さの増加分Δを含んだ長さ(14T+Δ)のパルス幅とされているので、スタンパディスク上の半径位置の変化により隣合うランドトラック3上のプリピット4の位置が近接することがない。従って、スタンパディスク上のいずれの部分においても、隣合うランドトラック3上のプリピット4の位置を半径方向の同一直線上にない位置とすることができる。
また、一のシンクフレーム中におけるウォブリング周波数がf0である区間の長さは、上述した1/2シンクフレーム分に限られるものではなく、上記プリピット4に対応して、少なくとも三のプリピット4(上記プリピットB0乃至B2)が形成される区間のウォブリング周波数がf0であれば一シンクフレーム分以内のいずれの長さであってもよい。
(II)情報記録装置の実施形態
次に、本発明に係る情報記録装置の実施の形態について、図10乃至図12に基づいて説明する。なお、以下の説明は、ホストコンピュータから送信されてくるディジタル情報を上記DVD−R1に対して記録するための情報記録装置について本発明を適用した実施の形態を説明するものである。
始めに、本実施形態に係る情報記録装置の全体構成及び動作について、図10を用いて説明する。なお、以下の実施の形態では、DVD−R1において、当該DVD−R1上のアドレス情報等を含む上記プリピット4及びウォブリングされたグルーブトラック2が予め形成されており、ディジタル情報の記録時には、当該プリピット4及びグルーブトラック2のウォブリング周波数を予め検出することによりDVD−R1上のアドレス情報を得、これによりディジタル情報を記録するDVD−R1上の記録位置を検出して記録するものとする。
図10に示すように、実施形態の情報記録装置Sは、ピックアップ手段、記録手段としてのピックアップ76と、再生増幅器77と、デコーダ78と、プリピット信号デコーダ79と、駆動手段としてのスピンドルモータ80と、駆動信号生成手段としてのサーボ回路81と、プロセッサ82と、エンコーダ83と、パワー制御回路84と、レーザ駆動回路85と、インターフェース86と、フィルタ88と、波形整形器89と、抽出手段としての制御信号抽出器90とにより構成されている。また、当該情報記録装置Sには、外部のホストコンピュータ87から記録すべきディジタル情報SRRがインターフェース86を介して入力されている。
次に、全体の動作を説明する。
ピックアップ76は、図示しないレーザダイオード、偏向ビームスプリッタ、対物レンズ、光検出器等を含み、レーザ駆動信号SDLに基づいて光ビームBをDVD−R1の情報記録面に照射し、その反射光に基づいてラジアルプッシュプル方式により上記プリピット4及びグルーブトラック2のウォブリング周波数を検出して記録すべきディジタル情報SRRを記録すると共に、既に記録されているディジタル情報がある場合には、上記光ビームBの反射光に基づいて当該既に記録されているディジタル情報を検出する。
そして、再生増幅器77は、ピックアップ76から出力されたプリピット4及びグルーブトラック2のウォブリング周波数に対応する情報を含む検出信号SDTを増幅し、プリピット4及びグルーブトラック2のウォブリング周波数に対応するプリ情報信号SPPPを出力すると共に、既に記録されているディジタル情報に対応する増幅信号SPを出力する。
その後、デコーダ78は、増幅信号SPに対して8−16復調及びデインターリーブを施すことにより当該増幅信号SPをデコードし、復調信号SDM及びサーボ復調信号SSDを出力する。
一方、プリ情報信号デコーダ79は、プリ情報信号SPPPに含まれるプリピット4を検出して得られた信号のみをデコードして復調プリピット信号SPDを出力する。
そして、サーボ回路81は、復調プリピット信号SPD及びサーボ復調信号SSDに基づいて、ピックアップ76におけるフォーカスサーボ制御及びトラッキングサーボ制御のためのピックアップサーボ信号SSPを出力する。更に、サーボ回路81は、後述のスピンドルサーボ信号SSPSに基づいてスピンドルサーボ制御信号SSSを出力してスピンドルモータ80の回転をサーボ制御する。
これらと並行して、プロセッサ82は、復調信号SDMに基づいて既に記録されていたディジタル情報に対応する再生信号SOTを外部に出力すると共に、情報記録装置S全体を主として制御する。
一方、インターフェース86は、プロセッサ82の制御の下、ホストコンピュータ87から送信されてくるディジタル情報SRRに対して、これを情報記録装置Sに取り込むためのインターフェース動作を行い、当該ディジタル情報SRRをエンコーダ83に出力する。
そして、エンコーダ83は、図示しないECCジェネレータ、8−16変調部、スクランブラ等を含み、ディジタル情報SRRに基づいて、再生時のエラー訂正を行う単位であるECCブロックを構成すると共に、当該ECCブロックに対してインターリーブ及び8−16変調並びにスクランブル処理を施し、変調信号SREEを生成する。
その後、パワー制御回路84は、変調信号SREEに基づいて、ピックアップ76内の図示しないレーザダイオードの出力を制御するための記録信号SDを出力する。
更にレーザ駆動回路85は、記録信号SDに基づいて、実際に上記レーザダイオードを駆動して光ビームBを出射させるための上記レーザ駆動信号SDLを出力する。
一方、フィルタ88は、プリ情報信号SPPPに含まれるグルーブトラック2のウォブリング周波数のみを抽出し、夫々のウォブリング周波数(上記周波数f0、f1及びf2)に対応する抽出信号SP1を出力する。
そして、当該抽出信号SP1は、波形整形器89に出力され、抽出信号SP1に含まれる雑音等が除かれてもとの各ウォブリング周波数を有する整形信号SP2が出力される。
最後に、制御信号抽出器90は、整形信号SP2に基づいて、上記スピンドルサーボ信号SSPSを出力すると共に、整形信号SP2にウォブリング周波数の組合わせとして含まれるアドレス情報をアドレス信号SDTTとしてプロセッサ82に出力する。
なお、上記の情報記録装置Sは、DVD−R1に記録されている情報を再生することも可能であり、その際には、復調信号SDMに基づいてプロセッサ82を介して再生信号SOTが外部に出力されることとなる。
次に、本発明に係るフィルタ88、波形整形器89及び制御信号抽出器90の細部構成について図11を用いて説明する。
図11に示すように、フィルタ88は、アナログ信号であるプリ情報信号SPPPをディジタル信号に変換するA/D変換器91と、ディジタル化されたプリ情報信号SPPPから上記ウォブリング周波数を抽出するための、105kHz乃至175kHzの周波数を有するプリ情報信号SPPPのみを通過させるバンドパスフィルタ92とにより構成されている。
また、波形整形器89は、スイッチ94と、ディレイ回路95と、ウインドウコンパレータ96と、予測演算器93とにより構成されている。
更に、制御信号抽出器90は、コンパレータ97と、エッジ抽出器98と、カウンタ99と、ホールド器100と、ウインドウコンパレータ/コンパレータ101と、データ判定回路102とにより構成されている。
次に、図11及び図12を用いてフィルタ88、波形整形器89及び制御信号抽出器90の動作について説明する。
再生増幅器77から出力されたプリ情報信号SPPPはフィルタ88に入力され、ディジタル信号に変換された後、グルーブトラック2のウォブリング周波数に対応する周波数成分のみが抽出され、抽出信号SP1として出力される。
そして、当該抽出信号SP1は、波形整形器89におけるスイッチ94(通常は抽出信号SP1側に切り換えられている。)に出力されると共に、ディレイ回路95及びウインドウコンパレータ96に出力される。そして、当該抽出信号SP1をディレイ回路95により所定時間遅延させ、当該遅延させた信号の振幅と現在の抽出信号SP1の振幅とをウインドウコンパレータ96により比較して当該遅延させた信号と現在の抽出信号SP1との振幅の差を検出し、その差が予め設定された所定の値より大きいときはスイッチ94を抽出信号SP1側から後述の予測演算器93の出力信号側に切り換える。この動作は、図12最上段に示すように、抽出信号SP1にはグルーブトラック2に隣接しているランドトラック3上のプリピット4によるインパルス状のノイズ(図12最上段において、実線矢印で示す。)が含まれており、これを取り除くために、遅延させた信号と現在の抽出信号SP1とを上記ウインドウコンパレータ96において比較し、その差が上記所定の値以上であるときは現在の抽出信号SP1には上記インパルス状ノイズが含まれているとして、当該現在の抽出信号SP1をスイッチ94から整形信号SP2として出力せずに、これに代えて予測演算器93の出力信号を整形信号SP2として出力するためである。
ここで、上記予測演算器93は、一又は数サンプル前の抽出信号SP1の振幅の平均値から現在の抽出信号SP1の振幅値を予測して出力するものであり、例えば、
(1つ前のサンプルにおける振幅値)+(平均変化分)=(現在の抽出信号SP1の振幅値)
という演算を行い、算出された現在の振幅値をスイッチ94に出力するものである。
このようにしてインパルス状ノイズが除去された抽出信号SP1は、整形信号SP2として制御信号抽出器90に出力される。
そして、制御信号抽出器90中のコンパレータ97は、整形信号SP2を二値化して、その周波数(ウォブリング周波数)の変化に対応した三種類のパルス長を有する比較信号SP3を出力する。これにより、エッジ抽出器98は、当該比較信号SP3のエッジを抽出し、図12に示すように元のウォブリング周波数に対応した三種類の間隔を有するエッジ信号SP4を出力する。このエッジ信号SP4は、カウンタ99、ホールド器100、ウインドウコンパレータ/コンパレータ101及びデータ判定回路102に出力されている。
エッジ信号SP4が入力されるカウンタ99は、当該エッジ信号SP4をトリガ信号として別途入力されているクロック信号CLKをカウントし、エッジ信号SP4が入力される度にそのときのカウント値をカウント信号SP5として出力する。このカウント信号SP5には、上記元のウォブリング周波数対応して三種類の値(図12において「K」、「L」及び「M」で示す。)が含まれることとなる。その後、当該カウント信号SP5が入力されているホールド器100は、エッジ信号SP4に基づいてカウント信号SP5の夫々の値をホールドし、カウント信号SP5に含まれる三種類の値に対応した三値のレベルを有するホールド信号SP6を出力する。そして、当該ホールド信号SP6が入力されているウインドウコンパレータ/コンパレータ101は、エッジ信号SP4に基づいて、入力されたホールド信号SP6を、カウント信号SP5における元のウォブリング周波数f0に対応するレベルと、カウント信号SP5におけるそれ以外の値に対応するレベルの二種類のレベルを有するスピンドルサーボ信号SSPSを生成し、サーボ回路81に出力する。このスピンドルサーボ信号SSPSは、プリ情報SPPの値に拘らず、正確に一シンクフレーム分の周期を有する信号であるので、当該波形を有するスピンドルサーボ信号SSPSをサーボ回路81に出力し、これと予め設定された基準信号とを比較すれば、現在のDVD−R1の回転数の基準値からのずれが正確に検出できる。
一方、これと並行してウインドウコンパレータ/コンパレータ101は、入力されたホールド信号SP6における三種類のレベルから元のウォブリング周波数により記録されていたアドレス信号(「0」又は「1」に対応した105kHzの周波数又は175kHzを示す信号)SP7をデータ判定回路102に出力する。
そして、データ判定回路102は、アドレス信号SP7及び復調プリピット信号SPDに基づいて、当該復調プリピット信号SPDにより現在検出しているのがEVENフレームであることが認識され、且つ、アドレス信号SP7により現在検出しているウォブリング周波数が175kHzであるときは現在検出されているプリ情報SPPが「1」であるとしてこれを示すアドレス信号SDTTをプロセッサ82に出力する。一方、復調プリピット信号SPDにより現在検出しているのがEVENフレームであることが認識され、且つ、アドレス信号SP7により現在検出しているウォブリング周波数が105kHzであるときは現在検出されているプリ情報SPPが「0」であるとしてこれを示すアドレス信号SDTTをプロセッサ82に出力する。
また、データ判定回路102は、復調プリピット信号SPDにより現在検出しているのがODDフレームであることが認識され、且つ、アドレス信号SP7により現在検出しているウォブリング周波数が175kHzであるときは現在検出されているプリ情報SPPが「0」であるとしてこれを示すアドレス信号SDTTをプロセッサ82に出力する。一方、復調プリピット信号SPDにより現在検出しているのがODDフレームであることが認識され、且つ、アドレス信号SP7により現在検出しているウォブリング周波数が105kHzであるときは現在検出されているプリ情報SPPが「1」であるとしてこれを示すアドレス信号SDTTをプロセッサ82に出力する。
そして、アドレス信号SDTTが入力されたプロセッサ82は、当該アドレス信号SDTTと復調プリピット信号SPDに基づいて、現在ディジタル情報SRRを記録しようとしているDVD−R1上のアドレス情報を取得することとなる。
なお、アドレス信号SDTTと復調プリピット信号SPDには、同じアドレス情報が含まれていることとなるが、この使い分けについては、通常は、復調プリピット信号SPDに基づいてアドレス情報を取得すると共にアドレス信号SDTTを予備とし、ノイズ等により復調プリピット信号SPDが検出されないときにのみアドレス信号SDTTに基づいてアドレス情報を取得する。
以上説明したように、本実施形態の情報記録装置Sによれば、プリ情報SPPの値に拘らず、正確に一シンクフレーム分の周期を有する信号であるスピンドルサーボ信号SSPSに基づいて現在のDVD−R1の回転数の基準値からのずれを正確に検出し、スピンドルサーボ制御信号SSSを生成してスピンドルモータ80を回転制御するので、DVD−R1の実際の回転数に対応した正確な回転制御が可能となる。
また、DVD−R1上のグルーブトラック2のウォブリングによりプリ情報SPPも記録されているので、DVD−R1の回転制御を正確に行いつつ記録情報の記録に必要なアドレス情報を取得することができる。
更に、一シンクフレームの前半部分が一定ウォブリング周波数f0とされ、後半部分がプリ情報SPPに対応したウォブリング周波数とされているので、双方を確実に検出して記録情報を記録することができる。
更にまた、DVD−R1にプリピット4によってもプリ情報SPPが記録されているので、ウォブリングにより記録された回転制御のためのプリ情報SPP又はプリピット4により記録された回転制御のためのプリ情報SPPのうちのいずれか一方が検出されない場合でも、確実にDVD−R1の回転を制御して情報を記録することができる。
なお、上記の各実施形態は、DVD−R1について本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、トラックのウォブリングにより移動制御のための情報を検出する記録媒体(例えば、テープ状記録媒体等)に対して、所定の情報単位毎の情報を記録する場合に広く適用することができる。