JP3714117B2 - プリピット検出装置、プリピット検出方法、位置及び周波数信号の検出回路 - Google Patents
プリピット検出装置、プリピット検出方法、位置及び周波数信号の検出回路 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に予め記録されている同期信号或いはウォブリング信号等の記録媒体の回転制御に用いられる信号を的確に再生するプリピット検出装置およびプリピット検出方法に関し、また、周波数信号とこの周波数信号に重畳した位置信号を検出する際に、周波数信号を正確に検出する位置及び周波数信号の検出回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像情報等の記録情報の記録時の位置検索等に必要なアドレス情報又は同期信号或いはウォブリング信号等の回転制御に用いられる回転制御情報等(以下、これらを総称してプリレコーディング情報という)が予め記録されており、プリレコーディング情報に基づいて情報が追記可能な記録媒体としては、CDと同程度の記録容量を備える光ディスクであるCD−R(CD-Recordable)が知られている。
【0003】
そして、CD−Rにおいては、予めCD−R製造時のプリフォーマットの段階で、記録情報を記録する情報トラック(グルーブトラック又はランドトラック)を、記録すべきプリレコーディング情報を予めFM変調した信号に対応する周波数で波型にウォブリングさせることによりプリレコーディング情報が記録されていた。
【0004】
また、従来のCD−Rに対して実際に記録情報を記録する際には、当該ウォブリングされているトラックのウォブリング周波数を検出し、これに基づいてCD−Rを回転制御するための基準クロックを抽出し、当該抽出した基準クロックに基づいてCD−Rを回転させるスピンドルモータを回転制御するための駆動信号を生成すると共に、CD−Rの回転に同期したタイミング情報を含む記録用クロック信号を生成していた。
【0005】
記録情報の記録時に必要なCD−R上のアドレスを示す前記アドレス情報については、記録情報の記録時にプリレコーディング情報を再生し、これに基づいて記録すべき位置を検出して記録情報を記録していた。
【0006】
しかし、従来のCD(Compact Disk)等よりも記録密度を飛躍的に向上させたDVD(Digital Versatile Disk)等の高密度記録媒体のうち、追記可能なWO(Write Once)型の記録媒体(DVD−R)や書換え可能な記録媒体(DVD−RW)、特に例えば、DVD−RやDVD−RWにおいては、記録密度が高密度化して、隣接する情報トラックの間隔がCD−Rに比してほぼ半分程度となっているため、従来のようにDVD−RやDVD−RWにおける情報トラックをウォブリングしてプリレコーディング情報を取得しようとしても、隣接する情報トラックにおけるウォブリング周波数が干渉し合って正確にウォブリング周波数を検出できない場合がある。
【0007】
そこで、DVD−RやDVD−RWにおいては、その情報トラック(例えば、グルーブトラック)を前記基準クロックに基づいた周波数でウォブリングさせると共に、これに加えて、プリレコーディング情報が二つの前記情報トラックの間にあるトラック(例えば、ランドトラック)にプリレコーディング情報に対応するプリピットを形成することによっても記録されている。更に、必要に応じて当該プリピットからも前記基準クロックが再生できるようにするために、プリピットはDVD−Rの全面に渡ってほぼ均等に形成されている。
【0008】
従来は、このようなプリピットを検出することによってプリレコーディング情報を取得し、このプリレコーディング情報に基づいて正確な回転制御及び記録制御を行っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプリピットの検出は、次のような方法により行われていた。
まず、図8に示すように、前記情報トラックに光ビームを照射することによって得られるウォブリング周波数成分を含む信号(以下、ウォブリング信号という。)に同期したゲート信号を生成する。
また、前記ウォブリング信号と所定の固定値である閾値信号とを比較することにより、所定の固定値である閾値信号を超える信号のみを抽出する。
そして、この抽出した信号と前記ゲート信号との論理積をとることにより、ウォブリング信号に重畳されたプリピット信号を抜き出していた。
【0010】
従って、前記ウォブリング信号にノイズ成分が含まれている場合には、ウォブリング信号上のプリピット部分と他の部分とのレベル差が小さく、ノイズ成分がプリピット検出信号として誤検出される場合があるという問題点を有していた。また、特開平10−320781号公報にはこの誤検出を改善する提案が開示されているが、プリピット信号近くに発生するノイズを除去することはできないという問題点を有していた。また、前記ウォブリング信号は、記録を行うための記録用のクロック信号を生成する基の信号であり、精度の高い周波数信号である必要性があるが、前記ウォブリング信号中に重畳されたプリピット信号を正確に除去出来ないと、前記ウォブリング信号中の周波数信号がに誤差が発生し、記録用のクロック信号のジッタを少なく出来ず、結果として高密度な記録が出来ないという問題も発生した。これを、改善するためには、前記ウォブリング信号にQ及び次数の高いバンドパスフィルターを通過させる方法もあるが、この方法では、記録媒体の回転数が変化すると正しいウォブリング信号が得られない等の記録再生動作への影響と、後述する前記ウォブリング信号が隣接のトラックの干渉等の影響によって振幅が変動するために、プリピット信号の検出をウォブリング信号の振幅を用いて検出する場合に、基の信号であるプリピット信号が重畳した前記ウォブリング信号と、Q及び次数の高いバンドパスフィルターを通過させた前記ウォブリング信号との位相関係がずれてしまい正確に検出できないという問題も有していた。
また、このような記録再生装置では、省資源化の要求と既に商品化されているミニディスク等の記録装置のように携帯機器も市場から要望される中にあって、低消費電力化や低い電源電圧で動作可能な回路構成を実現する必要があるという問題点を有していた。
【0011】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決し、ウォブリング信号にノイズ成分が重畳された場合でも、精度良くプリピット信号を検出することのできるプリピット検出装置、プリピット検出方法、および位置及び周波数信号の検出回路を提供し、また、ウォブリング信号の信号品質を最良にすることにより記録のためのクロック信号の品質を向上し記録密度を上げることを可能とすると共に記録信号の品質も向上させ、しかも低消費電力、低い電源電圧で動作可能な回路構成実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した課題を解決するために、下記 ( 1 ) 〜 ( 3 ) の構成を有する位置及び周波数信号の検出回路、プリピット検出装置、プリピット検出方法を提供する。
( 1 ) 周波数信号と周波数信号に重畳した位置信号を含む位置及び周波数信号とを検出する回路であって、前記位置及び周波数信号をx倍に増幅するx倍増幅手段と、前記x倍に増幅された位置及び周波数信号から周波数信号を抽出する抽出手段と、前記抽出された周波数信号を1/x倍に増幅する1/x倍増幅手段と、前記1/x倍に増幅された周波数信号と前記位置及び周波数信号とを比較し前記位置及び周波数信号から前記位置信号を抽出する比較手段と有することを特徴とする位置及び周波数信号の検出回路。
( 2 ) 記録媒体の回転制御するための基準クロックに関する周波数で情報トラックがウォブリングして記録されていると共に、前記ウォブリングされた情報トラックと所定の位相関係を有するプリピットが形成されている記録媒体に対して、情報を記録する際に前記プリピットを検出するプリピット検出装置であって、前記情報トラック及び前記情報トラックに隣接する隣接トラックに対して光ビームを同時に照射し、前記光ビームの前記情報トラック及び前記隣接トラックからの反射光に基づいて信号を出力するピックアップ手段と、前記ピックアップ手段の出力信号から前記プリピット信号成分を含む前記ウォブリング信号成分を抽出する前記プリピット信号成分及びウォブリング信号生成手段と、前記プリピット信号成分及びウォブリング信号生成手段の信号をx倍するx倍手段と、前記x倍した信号からウォブリング信号成分を抽出するウォブリング信号抽出手段と、前記ウォブリング信号抽出手段の出力を1/x倍する1/x倍手段と、制御信号に応じて信号レベルを可変制御した基準信号を生成する基準信号生成手段と、前記プリピット信号成分を含む前記ウォブリング信号に対して前記1/x倍したウォブリング信号と前記基準信号とを比較してプリピット信号成分を抽出するプリピット信号抽出手段とを有することを特徴とするプリピット検出装置。
( 3 ) 記録媒体の回転制御するための基準クロックに関する周波数で情報トラックがウォブリングして記録されていると共に、前記ウォブリングされた情報トラックと所定の位相関係を有するプリピットが形成されている記録媒体に対して、情報を記録する際に前記プリピットを検出するプリピット検出方法であって、前記情報トラック及び前記情報トラックに隣接する隣接トラックに対して光ビームを同時に照射し、前記光ビームの前記情報トラック及び前記隣接トラックからの反射光に基づく検出信号を出力し、前記検出信号から前記プリピット信号成分を含む前記ウォブリング信号成分を抽出し、前記プリピット信号成分及びウォブリング信号生成手段の信号をx倍し、前記x倍した信号からウォブリング信号成分を抽出し、前記抽出したウォブリング信号成分を1/x倍し、制御信号に応じて信号レベルを可変制御した基準信号を生成し、前記プリピット信号成分を含む前記ウォブリング信号に対して前記1/x倍したウォブリング信号と前記基準信号とを比較してプリピット信号成分を抽出することを特徴とするプリピット検出方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について図面に基づいて説明する。初めに、記録制御情報としてのアドレス位置情報に対応したプリピットを形成すると共に後述のグルーブトラックを所定の周波数でウォブリングさせて回転制御情報を記録した記録媒体としてのDVD一R及びDVD一RWの実施例について図1及び図2を用いて説明する。
【0014】
図1を用いて本実施形態のDVD一R及びDVD一RWの構造について説明する。図1において、DVD一R1は色素膜5(または相変化膜)を備えた一回のみ情報の書込みが可能な色素型DVD−R(または相変化型DVD一RW)であり、情報トラックとしてのグルーブトラック2、およびこのグルーブトラック2に再生光又は記録光としてのレーザビーム等の光ビームBを誘導するための隣接トラックとしてのランドトラック3が形成されている。また、それらを保護するための保護膜7、および記録された情報を再生する際に光ビームBを反射するための金等の蒸着面6を備えている。そして、このランドトラック3にプリレコーディング情報に対応するプリピット4が形成されている。このプリピット4はDVD一R1を出荷する前に予め形成されているものである。
【0015】
更に、DVD一R1においては、グルーブトラック2をDVD一Rlの回転速度に対応する周波数でウォブリングさせている。このグルーブトラック2のウォブリングによる回転制御情報の記録は、上記プリピット4と同様に、DVD一Rlを出荷する前に予め実行されるものである。そして、DVD一R1に記録情報(プリレコーディング情報及び回転制御情報以外の本来記録すべき画像情報等の情報をいう。以下同じ。)を記録する際には、後述の情報記録装置においてグルーブトラック2のウォブリングの周波数を検出することにより回転制御情報を取得してDVD一R1を所定の回転速度で回転制御すると共に、プリピット4を検出することにより、予めプリレコーディング情報を取得し、それに基づいて記録光としての光ビームBの最適出力等が設定されると共に、記録情報を記録すべきDVD−R1上の位置であるアドレス情報等が取得され、このアドレス情報に基づいて記録情報が対応する記録位置に記録される。
【0016】
ここで、記録情報の記録時には、光ビームBをその中心がグルーブトラック2の中心と一致するように照射してグルーブトラック2上に記録情報に対応する記録情報ピットを形成することにより記録情報を形成する。この時、光スポットSPの大きさは、図1に示すように、その一部がグルーブトラック2だけでなくランドトラック3にも照射されるように設定される。そして、このランドトラック3に照射された光スボットSPの一部の反射光を用いてブッシュプル法(DVD一Rlの回転方向に平行な分割線により分割された光検出器を用いたプッシュプル法(以下、ラジアルプッシュプル方式という。))によりプリピット4からプリレコーディング情報を検出して当該ブリ情報が取得されると共に、グルーブトラック2に照射されている光スポットSPの反射光を用いてグルーブトラック2からウォブリング信号が検出されて回転制御用のクロック信号が取得される。
【0017】
次に、本実施例のDVD一R1に予め記録されているプリレコーディング情報及び回転制御情報の記録フォーマットについて、図2を用いて説明する。なお、図2において、上段は記録情報における記録フォーマットを示し、下段の波型波形は当該記録情報を記録するグルーブトラック2のウォブリング状態(グルーブトラック2の平面図)を示し、記録情報とグルーブトラック2のウォブリング状態の間の上向き矢印は、プリピット4が形成される位置を模式的に示すものである。ここで、図2においては、グルーブトラック2のウォブリング状態は、理解の容易のため実際の振幅よりも大きい振幅を用いて示してあり、記録情報は当該グルーブトラック2の中心線上に記録される。
【0018】
図2に示すように、本実施形態においてDVD一Rlに記録される記録情報は、予め情報単位としてのシンクフレーム毎(EVENフレーム/ODDフレーム)に分割されている。そして、26のシンクフレームにより1つのレコーディングセクタが形成され、更に、16のレコーディングセクタにより一のECC(Error Correcting Code)ブロックが形成される。なお、1つのシンクフレームは、上述した記録情報を記録する際の記録フォーマットにより規定されるビット間隔に対応する単位長さ(以下、Tという。)のl488倍(1488T)の長さを有しており、更に、1つのシンクフレームの先頭の14Tの長さの部分にはシンクフレーム毎の同斯を取るための同期情報SYが記録される。
【0019】
一方、本実施形態においてDVD一Rlに記録されるプリレコーディング情報は、シンクフレーム毎に記録される。ここで、プリピット4によるプリレコーディング情報の記録においては、記録情報における夫々のシンクフレームにおける同期情報SYが記録される領域に隣接するランドトラック3上にプリレコーディング情報における同期信号を示すものとして必ず1つのプリピット4が形成されると共に、同期情報SY以外のシンクフレーム内の前半部分に隣接するランドトラック3上に記録すべきプリレコーディング情報の内容(アドレス情報)を示すものとして2つ、または1つのプリピット4が形成される(なお、同期情報SY以外の当該シンクフレーム内の前半部分については、記録すべきブリ情報の内容によってはプリピット4が形成されない場合もある。)。この際、本実施例においては、1つのレコーディングセクタにおいては、偶数番目のシンクフレーム(以下、EVENフレームという。)のみ、または奇数番目のシンクフレーム(以下、ODDフレームという。)のみにプリピット4が形成されてプリレコーディング情報が記録される。すなわち、図2において、EVENフレームにプリピット4が形成された場合には(図2において実線上向き矢印で示す。)それに隣接するODDフレームにはプリピット4は形成されない。
【0020】
一方、グルーブトラック2は、全てのシンクフレームに渡って140kHz(一のシンクフレームが8波に相当する周波数)の一定ウォブリング周波数f0でウォブリングされている。そして、後述の情報記録装置において、当該一定のウォブリング周波数f0を検出することでスピンドルモータの回転制御のための信号が検出される。
【0021】
次に、本発明に係る情報記録装置の第1の実施例について、図3乃至図6に基づいて説明する。なお、以下の説明は、ホストコンピュータから送信されてくるディジタル情報をDVD一Rlに対して記録するための情報記録装置について本発明を適用した実施例を説明するものである。
【0022】
始めに、本実施例に係る情報記録装置の全体構成及び動作について、図3を用いて説明する。なお、以下の実施例の説明では、DVD一R1には、DVD−R1上のアドレス情報等を含む上記プリピット4及びウォブリングするグルーブトラック2が予め形成されており、ディジタル情報の記録時には、プリピット4を予め検出することによりDVD一R1上のアドレス情報を得、これによりディジタル情報を記録するDVD一R1上の記録位置を検出して記録するものとする。
【0023】
図3に示す情報記録装置Sは、ピックアップ(再生)手段、および記録手段としてのピックアップ10と、再生増幅器11と、デコーダ12と、プリピット信号デコーダ13と、回転手段としてのスピンドルモータ14と、移動制御手段としてのサーボ回路15と、プロセッサ(CPU)16と、エンコーダ17と、パワー制御回路18と、レーザ駆動回路19と、インターフェース20と、情報抽出手段としてのウォブリング信号抽出部22と、バンドパスフィルタ(BPF)27とにより構成されている。また、当該情報記録装置Sには、外部のホストコンピュータ21から記録すべきディジタル情報SRRがインターフェース20を介して入力されている。
【0024】
次に、全体の動作を説明する。ピックアップ10は、図示しないレーザダイオード、偏向ビームスプリッタ、対物レンズ、光検出器等を合み、レーザ駆動信号SDLに基づいて光ビームBをDVD−Rlの情報記録面に照射し、その反射光に基づいてラジアルプッシュプル方式により上記ブリピット4、およびグルーブトラック2のウォブリング周波数を検出して記録すべきディジタル情報SRRを記録すると共に、既に記録されているディジタル情報がある場合には、光ビームBの反射光に基づいて当該既に記録されているディジタル情報を検出する。
【0025】
そして、再生増幅器11は、ピックアップ10から出力されたプリピット4、およびグルーブトラック2のウォブリング周波数に対応する情報を合む検出信号SDTを増幅し、プリピット4、およびグルーブトラック2のウォブリング周波数に対応するプリレコーディング情報信号SPPを出力すると共に、既に記録されているディジタル情報に対応する増幅信号SPを出力する。
【0026】
その後、デコーダ12は、増幅信号SPに対して8−16復調、およびデインターリープを施すことにより増幅信号SPをデコードし、復調信号SDM、およびサーボ復調信号SSDを出力する。
【0027】
また、再生増幅器11から出力されるプリレコーディング情報信号SPPは、BPF(Band Pass Filter)27によって高周波成分を除去された後、ウォブリング信号抽出部22に入力される。また、再生増幅器11から出力されるプリレコーディング情報信号SPPは、プリピット信号デコーダ13にも入力される。再生増幅器11は記録済みの再生信号中のRF信号成分を抽出し、このRF信号レベルを検波するRF ENV検出部を持ち、再生領域でRF信号がある場合は、これから得られたRF ENV信号はプロセッサ16に供給される。
【0028】
プリピット信号デコーダ13は、プリレコーディング情報信号SPP中よりプリピット4を検出することにより得られる信号のみを抽出してプリピット検出信号SPDTを出力すると共に、これをデコードし、対応する復調プリピット信号SPDをCPU16に出力する。
【0029】
また、ウォブリング信号抽出部22は、プリレコーディング情報信号SPPに合まれるグルーブトラック2のウォブリング周波数のみを抽出し、抽出信号SDTTをサーボ回路15、およびプリピット信号デコーダ13に出力する。
【0030】
サーボ回路15は、プリピット検出信号SPDT及びサーボ復調信号SSDに基づいて、ピックアップ10におけるフォーカスサーボ制御及びトラッキングサーボ制御を行うためのピックアップサーボ信号SSPをピックアップ10に出力する。更に、サーボ回路15は、ウォブリング信号抽出部22から供給される抽出信号SDTTに含まれているウォブリング周波数f0に対応する情報を用いてスピンドルサーボ制御信号SSSをスピンドルモータ14に出力してスピンドルモータ14の回転をサーボ制御する。
【0031】
インターフェース20は、プロセッサ(CPU)16の制御の下、ホストコンピュ一夕21から送信されてくるディジタル情報SRRに関して、これを情報記録装置Sに取り込むためのインターフェースに関する処理を施したディジタル情報SRRをエンコーダ17に出力する。
【0032】
そして、エンコーダ17は、図示しないECCジェネレータ、8−16変調部、スクランブラ等を合み、ディジタル情報SRRに基づいて、再生時のエラー訂正を行う単位であるECCブロックを構成すると共に、ECCブロックに対してインターリーブ、8−16変調、スクランプル処理を所定の順で施し、変調信号SREを生成して、パワー制御回路18に供給する。
【0033】
パワー制御回路18は、変調信号SREに基づいて、ピックアップI0内の図示しないレーザダイオ一ドの出力を制御するための記録信号SDをレーザ駆動回路19に出力する。レーザ駆動回路19は記録信号SDに基づいて、実際にレーザダイオードを駆動して光ビームBを出射させるためのレーザ駆動信号SDLを光ピックアップ10に出力する。
【0034】
プロセッサ(CPU)16は、入力される復調プリピット信号SPDを用いてプリレコーディング情報を取得し、取得したプリレコーディング情報に合まれているアドレス情報に対応するDVD一R1上の位置に対応するディジタル情報SRRを記録する動作を制御する。これらと並行して、プロセッサ16は、復調信号SDMに基づいて既に記録されていたディジタル情報に対応する再生信号SOTを外部に出力すると共に、情報記録装置S全体を主として制御する。
【0035】
なお、情報記録装置Sは、DVD一R1に記録されている情報を再生することも可能であり、その際には、復調信号SDMに基づいてプロセッサ16を介して上記再生信号SOTが外部に出力されることとなる。
【0036】
次に、プリピット信号デコーダ13の細部構成について、図4乃至図7を用いて説明する。図4はプリピット信号デコーダ13細部構成を示すブロック図である。なお、図4においては、プリピット信号デコーダ13に対する入力信号の説明を行うために、BPF27、ウォブリング信号抽出部22、及びサーボ回路15についても図示している。
【0037】
図4に示すようにプリピット信号デコーダ13は、プロセッサ(CPU)16が設定する所定のレベル(値)のデジタル信号が供給され、これをデジタルアナログ変換して出力するD/A変換器23と、ウォブリング信号抽出部22の信号SDTTをピークホールドするピークホールド回路部34からの信号SphとD/A変換器23からの信号とを加算し閾値Srefを設定する閾値設定部24と、検出手段としてのコンパレーター25と、LPP及びシンク検出部36と、デコーダ26とを備えている。
【0038】
BPF27に入力されるプリレコーディング情報信号SPPは、例えば、図6(A)に示すように、高周波のノイズ成分を含んだ信号であり、このノイズはBPF27を通過した後も完全には除去されないので、ノイズ成分を含んだ状態でプリピット信号デコーダ13及びウォブリング信号抽出部22に入力されることになる。
【0039】
ウォブリング信号抽出部22は、リミッタ、BPF、及び2値化器等を備えて構成されており、プリレコーディング情報信号SPPからノイズ及びプリピット信号成分を除去して図6(B)に示すようなウォブリング周波数のみを抽出した抽出信号SDTTをサーボ回路15に出力する。
【0040】
サーボ回路15は、例えば、図5に詳細に示されているように、VCO(Voltage controlled oscillator)270、分周器(1/N)28、掛け算器29、増幅器30、LPF(Low Pass Filter)31、及びBPF32によりPLL(Phase Locked Loop)回路から構成されており、抽出されたウォブリング信号SDTTに同期し2値化したPLL信号SPLをBPF32から出力する。PLL信号SPLは、図6(C)に示すように、抽出されたウォブリング信号SDTTと同一位相及び同一周波数の信号である。
【0041】
なお、プリピット4は、上述したように、グルーブトラック2に対して予め所定の位相位置に配置されているため、ウォブリング信号SPP上に重畳される位置も一定となる。
【0042】
従って、上述のようにサーボ回路15から出力されるPLL信号SPLと、プリレコーディング情報信号SPPと所定の閾値Srefとを比較して、閾値Sref以上の信号として得られる信号SPDTとを後述する図4に示すシンク検出LPP36にて比較することにより、より正確なプリピット検出信号を得ることができる。
【0043】
しかしながら、プリレコーディング情報信号SPPは、図6(A)に示すように、グルーブトラック2のウォブリング周波数に対応する周波数の成分の他に、記録済信号の再生信号や記録時には、記録パワーの違いやライトストラテジー信号によるノイズである高周波成分が含まれ、また、このノイズ成分がディスクやピックアップのばらつきにより大幅に変動するため、プリピットの部分と他の部分のレベル差が小さくなり、固定値である所定の閾値と比較する方式では、プリピット信号を精度良く検出することは困難である。
【0044】
図4に示すウォブリング信号抽出部22の信号SDTTをピークホールドするピークホールド回路部34からの信号Sph(図6(D))にプロセッサ(CPU)16によって設定されるD/A変換器23からのDC値を閾値設定部24において加算した信号が図6(D)のSrefである。なお、図4にはピークホールド回路部34を備えた構成を示したが、ピークホールド回路部34は必須なものではなく、ウォブリング信号抽出部22の出力信号SDTTを閾値設定部24に直接供給することも可能である。また、ピークホールド回路部34の出力であるウォブリング信号の振幅値はプロセッサ(CPU)16のA/D変換器に入力され、この振幅値をA/D変換した値に基づいてD/A変換器23の出力を調整できるように構成されている。この場合、ウォブル信号の振幅値やウォブル信号に重畳するノイズ信号に差があっても容易に調整することが可能である。
【0045】
図6(E)に示すように、Sppよりプリピット信号を抽出するためにSrefの信号にて、コンパレーター25にてコンパレートした場合を示した図が図6(F)であり、Sref1信号にてコンパレーター25にてコンパレートした場合を示した図が図6(G)であり、Sref2信号にてコンパレーター25にてコンパレートした場合を示した図が図6(H)となる。プリピット信号を正常に抽出した場合を示した図が図6(F)であり、この信号に対して、図6(G)および図6(H)に示すように異常な信号になることが分かる。
【0046】
そこで、プリレコーディング情報信号SPPをコンパレートする閾値を上述したように可変設定できるように構成し、この閾値とプリレコーディング情報信号SPPとをコンパレートして得たプリピット検出の品質が最適になるように制御することにより、精度の高いプリピット検出が可能となる。
【0047】
本実施例の振幅変調に用いる同期信号としてのPLL信号SPLは、プリレコーディング情報信号SPPと位相が同一である。
【0048】
従って、プリピット信号のシンク信号を検出し、アドレス信号のゲート及び補間信号を生成するLPP及びシンク検出部36にて、このようなPLL信号SPLのH区間で、コンパレートしたSPDTをゲートすることにより、より精度の高いプリピット信号を得ることが出来る。このようにして得られたプリピット信号は、閾値によって、図6(F)、図6(G)、あるいは図6(H)に示すいずれかの信号になる可能性がある。従って、LPP及びシンク検出部36では、図7に示すように、ウォブルウィンドウ中(Sph区間)に所定の間隔のタイミングでプリピット(LPP)信号が得られるかを検出(ステップ100)して、LPP信号が得られる場合(Y)は現在の処理が適正と判断して、その判断情報をプロセッサ(CPU)16を伝送し(ステップ101)、得られない場合(N)は、ステップ102へ進み、ステップ102では所定の位置にLPP信号があるかどうかを判断し、所定の位置にLPP信号がない場合(Y)はステップ103に進み、Srefが高い(H)と判断して、その情報をプロセッサ(CPU)16へ伝送し、所定位置にLPP信号が存在する場合(N)はステップ104に進み、所定の位置に2個以上の複数回得られる場合(Y)は、ステップ105に進み、Srefが低い(L)と判断し、その判断情報をプロセッサ16に伝送する。
【0049】
プロセッサ(CPU)16はこれらの情報を複数回取り込み、傷等の影響で部分的に異常状態になっているか、平均的にこのような状態であるかを判断し、調整が必要と判断した場合、例えば、Hと判断した場合には、D/A変換器23から出力するDC電圧を低く、Lと判断した場合には、D/A変換器23から出力するDC電圧を高くなるように制御し、プリピット信号の品質を再度評価する。この評価がOKになるまでこの処理を繰り返す。
【0050】
また、本実施例では、プリピットのデコーダ26の評価結果を用いることが出来る。つまり、プリピット信号はシンク信号を含む3ビットの信号の集合体から構成され、記録信号の1つのECCブロックの領域で、1つのアドレスを示し、プリピット信号をデコードしアドレス信号とし、かつ、アドレス検出エラー訂正部にてエラー訂正を行うことにより、より正確なアドレス信号とすることが出来る。このアドレス信号のエラー状態を同様に複数回蓄積して傷等のエラーではない範囲であると判定して、同様に閾値を制御することが出来る。しかし、この場合、アドレス信号を得るのに、1ECCブロック分の時間が必要であり、調整が終了するのに上述した方法よりも処理時間が必要になる。
【0051】
また、本実施例では、ディスクを挿入した場合、ディスクの種類を判別しディスクの種類がDVD−RまたはDVD−RWと判定された場合に、ディスク毎にこの調整を行うが、特に、閾値をディスクに信号が記録されている領域と、信号が記録されていない領域とではRF信号の漏れ込みによるノイズ成分が大幅に異なるので、それぞれに対して閾値を切り換えるように、再生増幅器の中に構成されているRF信号のエンベロープ信号を検波して得られるRF ENV信号を、プロセッサ16にて検出し、この信号がある場合と、信号がない場合とのそれぞれに対して、閾値をディスクの挿入時に調整しこの調整値を記憶しておき、その領域で記録を行う等の場合に、そのアドレス位置に基づいて記憶しておいた前記閾値を出力して最適値に制御する。これにより、精度の良いプリピット検出を行うことができるのである。
【0052】
また、本実施例では、特に、閾値をディスクに信号を記録している時と、信号を再生している時とではRF信号の漏れ込みによるノイズ成分が大幅に異なるので、それぞれに対して閾値を切換えるように、記録と再生の切り換えタイミング信号にて、プロセッサ16から設定し、この記録時と再生時にそれぞれに対して、閾値をディスクの挿入時に調整しておき、そのアドレス位置に基づいて記憶しておいた閾値を出力して最適値に制御する。これにより、精度の良いプリピット検出を行うことができるのである。なお、DVD−RWにおいて記録時は、消去パワーと記録パワーによって、プリピット信号及びウオブル信号は振幅変調されるが図示しないサンプルホールド回路によって、消去パワーによってサンプリングされた信号を用いてもよい。また、ディスクの内周部のLPPの情報としてこのディスクに記録するための条件である(DVD−Rでは最適記録パワー、DVD−RWでは最適記録パワー、消去パワー値等の)記録条件が記録されている。記録を行う場合、第一段階として、このパワー値をディスク挿入時に読み出し、第二段階として、記録前にその時点での最適パワーを内周のパワーキャリブレーション領域やDVD−RWの場合はデータの記録領域で試し書きを行い、最適値を検出し、この最適値の記録パワーまたは消去パワー値に基づいて、前記の閾値Srefを設定することにより、ディスクによって記録条件の異なる場合も、より正確なLPP信号を短時間に検出する事が出来る。
【0053】
その結果、精度良いプリピット検出信号に基づいて、アドレス信号を得ることができ、DVD−R及びDVD−RWの正確な記録再生制御や回転制御を行うことができる。
【0054】
なお、本実施例においては、プリピット信号のウォブリング信号に重畳される位置が、ウォブリング信号の最大振幅位置である場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、最大振幅位置以外の位置にプリピット信号が重畳されている場合にも適用可能である。この場合には、同期信号の最大振幅位置を、このプリピット信号の重畳位置に設定するようにすれば良い。具体的には、予め判っているプリピットのウォブリング周波数に対する位相位置に基づいて、同期信号の位相をずらすようにすれば良い。
【0055】
なお、本実施例では、DVD−R及びDVD−RWについて本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、トラックのウォブリングにより記録制御のめたの情報を記録している記録媒体(例えば、テープ状記録媒体等)に対して、所定のディジタル情報を記録する場合に広く適用することができる。
【0056】
次に、本発明に係る情報記録装置の第2の実施例について、図9、図10、および図11に基づいて説明する。第2の実施例は第1の実施例に対してより高密度に記録するためにウォブリング信号や、プリピット信号の再生信号の品質を最良にするためのものであり、第1の実施例で説明した図3が図9に相当し、図4が図10に相当し、図6が図11に相当しているがそれ以外は、第1の実施例と同様であるので説明を省略する。なお、以下の説明は、ホストコンピュータから送信されてくるディジタル情報をDVD一Rlに対して記録するための情報記録装置について本発明を適用した実施例を説明するものである。
【0057】
本実施例に係る情報記録装置の全体構成及び動作について、図9を用いて説明する。なお、以下の実施例の説明では、DVD−R1には、DVD−R1上のアドレス情報等を含む上記プリピット4及びウォブリングするグルーブトラック2が予め形成されており、ディジタル情報の記録時には、プリピット4を予め検出することによりDVD−R1上のアドレス情報を得、これによりディジタル情報を記録するDVD−R1上の記録位置を検出して記録するものとする。
【0058】
図9に示す情報記録装置Sは、ピックアップ(再生)手段、および記録手段としてのピックアップ10と、再生増幅器11と、デコーダ12と、プリピット信号デコーダ13と、回転手段としてのスピンドルモータ14と、移動制御手段としてのサーボ回路15と、プロセッサ(CPU)16と、エンコーダ17と、パワー制御回路18と、レーザ駆動回路19と、インターフェース20と、情報抽出手段としてのウォブリング信号抽出部22、BPF27、X倍増幅器33、1/X倍増幅器35とにより構成されている。また、当該情報記録装置Sには、外部のホストコンピュータ21から記録すべきディジタル情報SRRがインターフェース20を介して入力されている。
【0059】
次に、全体の動作を説明する。ピックアップ10は、図示しないレーザダイオード、偏向ビームスプリッタ、対物レンズ、光検出器等を合み、レーザ駆動信号SDLに基づいて光ビームBをDVD−Rlの情報記録面に照射し、その反射光に基づいてラジアルプッシュプル方式により上記ブリピット4、およびグルーブトラック2のウォブリング周波数を検出して記録すべきディジタル情報SRRを記録すると共に、既に記録されているディジタル情報がある場合には、光ビームBの反射光に基づいて当該既に記録されているディジタル情報を検出する。
【0060】
そして、再生増幅器11は、ピックアップ10から出力されたプリピット4、およびグルーブトラック2のウォブリング周波数に対応する情報を合む検出信号SDTを増幅し、プリピット4、およびグルーブトラック2のウォブリング周波数に対応するプリレコーディング情報信号SPPを出力すると共に、既に記録されているディジタル情報に対応する増幅信号SPを出力する。
【0061】
その後、デコーダ12は、増幅信号SPに対して8−16復調、およびデインターリープを施すことにより増幅信号SPをデコードし、復調信号SDM、およびサーボ復調信号SSDを出力する。
【0062】
また、再生増幅器11から出力されるプリレコーディング情報信号SPPは、X倍増幅器33によってX倍の増幅が行われた後、ウォブリング信号抽出部22に入力される。また、再生増幅器11から出力されるプリレコーディング情報信号SPPは、プリピット信号デコーダ13にも入力される。再生増幅器11は記録済みの再生信号中のRF信号成分を抽出し、このRF信号レベルを検波するRF ENV検出部を持ち、再生領域でRF信号がある場合は、これから得られたRF
ENV信号はプロセッサ16に供給される。
【0063】
プリピット信号デコーダ13は、プリレコーディング情報信号SPP中よりプリピット4を検出することにより得られる信号のみを抽出してプリピット検出信号SPDTを出力すると共に、これをデコードし、対応する復調プリピット信号SPDをCPU16に出力する。
【0064】
また、ウォブリング信号抽出部22は、プリレコーディング情報信号SPPに合まれるグルーブトラック2のウォブリング周波数のみを抽出し、抽出した抽出信号SDTTを、BPF(Band Pass Filter)27に供給して高周波成分を除去した後、サーボ回路15に供給し、抽出信号SDTTを1/X倍増幅器35にて約1/X倍に増幅し(X倍増幅器33にてX倍に増幅した信号を1/X倍増幅器35にて1/X倍に増幅し、従って、X*1/X=1として元の信号振幅に戻す、Xは正の実数)、プリピット信号デコーダ13に出力する。図9の図3に対する相違点はこのX倍増幅器33と1/X倍増幅器35との追加、およびBPF27がウォブリング信号抽出部の後段に配置されていることが異なる点である。
【0065】
サーボ回路15は、プリピット検出信号SPDT及びサーボ復調信号SSDに基づいて、ピックアップ10におけるフォーカスサーボ制御及びトラッキングサーボ制御を行うためのピックアップサーボ信号SSPをピックアップ10に出力する。更に、サーボ回路15は、ウォブリング信号抽出部22から供給される抽出信号SDTTに含まれているウォブリング周波数f0に対応する速度情報を用いてスピンドルサーボ制御信号SSSをスピンドルモータ14に出力してスピンドルモータ14の回転をサーボ制御する。
【0066】
インターフェース20は、プロセッサ(CPU)16の制御の下、ホストコンピュ一夕21から送信されてくるディジタル情報SRRに関して、これを情報記録装置Sに取り込むためのインターフェースに関する処理を施したディジタル情報SRRをエンコーダ17に出力する。
【0067】
そして、エンコーダ17は、図示しないECCジェネレータ、8−16変調部、スクランブラ等を合み、ディジタル情報SRRに基づいて、再生時のエラー訂正を行う単位であるECCブロックを構成すると共に、ECCブロックに対してインターリーブ、8−16変調、スクランプル処理を所定の順で施し、変調信号SREを生成して、パワー制御回路18に供給する。
【0068】
パワー制御回路18は、変調信号SREに基づいて、ピックアップI0内の図示しないレーザダイオ一ドの出力を制御するための記録信号SDをレーザ駆動回路19に出力する。レーザ駆動回路19は記録信号SDに基づいて、実際にレーザダイオードを駆動して光ビームBを出射させるためのレーザ駆動信号SDLを光ピックアップ10に出力する。
【0069】
プロセッサ(CPU)16は、入力される復調プリピット信号SPDを用いてプリレコーディング情報を取得し、取得したプリレコーディング情報に合まれているアドレス情報に対応するDVD一R1上の位置に対応するディジタル情報SRRを記録する動作を制御する。これらと並行して、プロセッサ16は、復調信号SDMに基づいて既に記録されていたディジタル情報に対応する再生信号SOTを外部に出力すると共に、情報記録装置S全体を主として制御する。
【0070】
なお、情報記録装置Sは、DVD一R1に記録されている情報を再生することも可能であり、その際には、復調信号SDMに基づいてプロセッサ16を介して上記再生信号SOTが外部に出力されることとなる。
【0071】
次に、プリピット信号デコーダ13の細部構成について、図5、図7、図10、図11、および図12を用いて説明する。図10は図9のプリピット信号デコーダ13細部構成を示すブロック図である。なお、図10においては、プリピット信号デコーダ13に対する入力信号の説明を行うために、BPF27、ウォブリング信号抽出部22、X倍増幅器33、1/X倍増幅器35及びサーボ回路15についても図示している。
【0072】
図10に示すようにプリピット信号デコーダ13は、プロセッサ(CPU)16が設定する所定のレベル(値)のデジタル信号が供給され、これをデジタルアナログ変換して出力するD/A変換器23と、ウォブリング信号抽出部22の信号SDTTを1/X倍増幅器35にて約1/X倍に増幅してピークホールドするピークホールド回路部34からの信号Sphとを加算し閾値Srefを設定する閾値設定部23と、検出手段としてのコンパレーター25と、LPP及びシンク検出部36と、デコーダ26とを備えている。
【0073】
X倍増幅器33に入力されるプリレコーディング情報信号SPPは、例えば、図11(A)に示すように、サイン波状のウォブリング信号に対して、ウォブリング信号の信号振幅よりも大きなプリピット信号を含む波形である。しかも、本来必要とするプリピット信号がウォブリング信号のサイン波状のピーク位置に上方向に重畳しているのに対して、本来必要としないプリピット信号がウォブリング信号のサイン波状の下方向に重畳している。特にこの本来必要としないプリピット信号はウォブリング信号に同期しないために、後段にてウォブリング信号を中心電圧で2値化しようとした場合に、周期成分のノイズとなるために、より正確に除去する必要がある。このために、第1実施例ではBPFで、このプリピット信号成分を除去しようとしていたが、このようなBPFをこの位置に配置すると、プリピット信号がBPFを通過するためにウォブリング信号に周期変動が発生することがあり、また、後述するようにプリピット信号を抽出ためのウォブリング信号のエンベロープ信号を生成しプリピット信号と比較する時にもBPFを通過する時の遅延から位相がずれてしまうことがあった。
そこで、BPFを通過させずにウォブリング信号を行う必要がある。ウォブリング信号抽出部22は例えば、図12のような振幅制限器で構成される。このLPFはウォブリング信号を抽出可能なLPFで、このLPF通過後の信号と元信号を比較しダイオードの順方向電圧降下分の0.7V程度の電圧で元信号の両振幅方向を制限する構成であり、入力信号1と入力信号1より振幅の大きい入力信号2を入力した場合に、結果としての出力信号1と2とは明らかにウォブリング信号成分に対してのプリピット信号成分の残留成分は2の方つまり入力信号の振幅の大きい方が有利である。このようにウォブリング信号抽出部22に大きな振幅信号を入力するためには、その前段のSpp信号の振幅を大きくしておく必要があるが、例えば回路が低消費電力を必要とする構成で電源電圧が3Vの場合で、信号のダイナミックレンジが2Vとした場合、図11の(A)のようにウォブリング信号の振幅に対して、プリピット信号の振幅が1対3程度の場合、プリピット信号の全振幅をコンパレータ25の方に通過させるためにはウォブリング信号の振幅は0.5Vとなってしまい、ダイオードの効果が低いことが分かる。そこで、本案はこのSpp信号をX倍(例えば4倍)し、図11(B)に示すようにウォブリング信号の振幅を(例えば2V)とした状態で、ウォブリング信号抽出部22に入力する。そして、図11(C)に示すようにプリピット信号成分を大幅に除去した後に、先ほどX倍した信号を1/X倍(例えば1/4倍)する事により、図11(E)に示すように元信号同じ振幅にし、コンパレータ25にて比較する構成にしている。
【0074】
ウォブリング信号抽出部22は、前記したように図12のようなダイオード等からなるリミッタ、LPF等を備えて構成されており、プリレコーディング情報信号SPPからノイズ及びプリピット信号成分を除去して図11(C)に示すような抽出信号SDTTをBPF27にてさらにウォブリング周波数成分を抽出してサーボ回路15に出力する。
【0075】
サーボ回路15は、例えば、図5に詳細に示されているように、VCO(Voltage controlled oscillator)270、分周器(1/N)28、掛け算器29、増幅器30、LPF(Low Pass Filter)31、及びBPF32によりPLL(Phase Locked Loop)回路から構成されており、抽出されたウォブリング信号SDTTに同期し2値化したPLL信号SPLをBPF32から出力する。PLL信号SPLは、図11(D)に示すように、抽出されたウォブリング信号SDTTと同一位相及び同一周波数の信号である。
【0076】
なお、正規なプリピット4は、上述したように、グルーブトラック2に対して予め所定の位相位置に配置されているため、ウォブリング信号SPP上に重畳される位置も一定となる。
【0077】
従って、上述のようにサーボ回路15から出力されるPLL信号SPLと、プリレコーディング情報信号SPPと所定の閾値Srefとを比較して、閾値Sref以上の信号として得られる信号SPDTとを後述する図4に示すシンク検出LPP36にて比較することにより、より正確なプリピット検出信号を得ることができる。
【0078】
しかしながら、プリレコーディング情報信号SPPは、図11(A)に示すように、グルーブトラック2のウォブリング周波数に対応する周波数の成分の他に隣接トラックとの干渉によりウォブリング信号の振幅が変動し、記録済信号の再生信号や記録時には、消去パワーや記録パワーの違いやライトストラテジー信号によるノイズである高周波成分が含まれ、また、DVD−RとDVD−RWやこの中でヴァージョン1.0、1.1、2.0、2.1等の違いや、高周波ノイズ成分がディスクやピックアップのばらつきにより大幅に変動するため、プリピットの部分と他の部分のレベル差が小さくなり、固定値である所定の閾値と比較する方式では、プリピット信号を精度良く検出することは困難である。
【0079】
図10に示すウォブリング信号抽出部22の信号SDTTを1/X倍増幅器35により1/Xに増幅し(図11(E))、元信号の振幅に戻した後、所定の放電時定数を持ってピークホールドするピークホールド回路部34からの信号Sph(図11(F))にプロセッサ(CPU)16によって設定されるD/A変換器23からのDC値を加算した信号が図11(F)のSrefである。
【0080】
なお、図10にはピークホールド回路部34を備えた構成を示したが、ピークホールド回路部34は必須な構成ではなく、ウォブリング信号抽出部22の出力信号SDTTを閾値設定部24に直接供給することも可能である。
【0081】
この信号の関係からも分かるように元信号Sppに対して、比較すべきウォブリング信号は、X倍増幅器33と1/X倍増幅器35との各回路を通過して、プリピット信号の影響を最小限にして、元信号と同一の振幅になっており、かつ、第1実施例のようにBPF27を通過していないので、例えばディスクの線速度が変わっても元信号との間で位相がずれる等の問題も発生しない。図11(A)では、プリピット信号がウォブリング信号の3倍程度の振幅になっているが、この振幅が得られるのはディスクに記録すべき情報信号が記録されていない場合で、実際には、信号がすでに記録されている場合、あるいは、記録中の場合では、プリピット信号の振幅は大幅に変動し、実際にコンパレートして有効な信号が得られるのは図11(G)の信号振幅程度である。この場合にも、本回路構成では、元信号に対して比較すべきウォブリング信号が、X倍増幅器33と1/X倍増幅器35との各回路を通過して、プリピット信号の影響を最小限にして、元信号と同一の振幅になっており、かつ、第1実施例のように急峻な通過特性のBPF27を通過していないので、例えばディスクの線速度が変わっても元信号との間で位相が大幅にずれる等の問題も発生しないので、忠実に、元信号のプリピット信号が無い状態のウォブル信号をピークホールド回路34にてエンベロープ信号として比較できるので、位置信号でありタイミング信号であるプリピット信号を正確に抽出できる。また、ウォブリング信号を抽出するためにもX倍増幅器33の回路を通過して、プリピット信号の影響を最小限にして、BPF27を通過してウォブリング信号を生成するので、正確な周波数信号を生成することができる。
【0082】
また、ピークホールド回路部34の出力信号であるウォブリング信号の振幅値はプロセッサ(CPU)16のA/D変換器に入力され、この振幅値をA/D変換した値に基づいてD/A変換器23の出力を調整できるように構成されている。この場合、ウォブル信号の振幅値やウォブル信号に重畳するノイズ信号にレベルに差があっても容易に調整することが可能である。
【0083】
図11(G)に示すように、プリピット信号を抽出するためのSrefの信号にて、コンパレーター25でコンパレートした場合を示した図が図11(H)であり、Sref1信号にてコンパレーター25でコンパレートした場合を示した図が図11(I)であり、Sref2信号にてコンパレーター25でコンパレートした場合を示した図が図11(J)となる。プリピット信号を正常に抽出した場合を示した図が図11(H)であり、LPPの振幅が場合によって変動した場合、この信号に対して、図11(I)および図11(J)に示すように異常な信号になることが分かる。
【0084】
そこで、プリレコーディング情報信号SPPをコンパレートする閾値を上述したように可変設定できるように構成し、この閾値とプリレコーディング情報信号SPPとをコンパレートして得たプリピット検出の品質が最適になるように制御することにより、より精度の高いプリピット検出が可能となる。
【0085】
本実施例の振幅変調に用いる同期信号としてのPLL信号SPLは、プリレコーディング情報信号SPPと位相が同一である。
【0086】
従って、プリピット信号のシンク信号を検出し、アドレス信号のゲート及び補間信号を生成するLPP及びシンク検出部36にて、このようなPLL信号SPLのH区間で、コンパレートしたSPDTをゲートすることにより、より精度の高いプリピット信号を得ることが出来る。このようにして得られたプリピット信号は、閾値によって、図11(H)、図11(I)、あるいは図11(J)に示すいずれかの信号になる可能性がある。従って、LPP及びシンク検出部36では、図7に示すように、ウォブルウィンドウ中(Sph区間)に所定の間隔のタイミングでプリピット(LPP)信号が得られるかを検出(ステップ100)して、LPP信号が得られる場合(Y)は現在の処理が適正と判断して、その判断情報をプロセッサ(CPU)16を伝送し(ステップ101)、得られない場合(N)は、ステップ102へ進み、ステップ102では所定の位置にLPP信号があるかどうかを判断し、所定の位置にLPP信号がない場合(Y)はステップ103に進み、Srefが高い(H)と判断して、その情報をプロセッサ(CPU)16へ伝送し、所定位置にLPP信号が存在する場合(N)はステップ104に進み、所定の位置に2個以上の複数回得られる場合(Y)は、ステップ105に進み、Srefが低い(L)と判断し、その判断情報をプロセッサ16に伝送する。ここでは、LPP信号が所定の時間の中で得られる数をカウントしているが、カウントをしない場合、例えば、所定の間隔のタイミングでプリピット(LPP)信号が得られるかを検出(ステップ100)して、得られればOKとして、得られない場合はSrefがHまたはLと判断し、D/A変換器23の出力を少しずつL側またはH側の値に変更しながら、それぞれのD/A変換器23の値にて所定の間隔のタイミングでプリピット(LPP)信号が得られるかを検出し、これをOKになるまで繰り返すことによって、最良のSref電圧を得ることが出来る。
【0087】
プロセッサ(CPU)16はこれらの情報を複数回取り込み、平均的にこのような状態であるかを判断することにより傷等の影響で部分的に異常状態になっているかを評価する。
【0088】
また、本実施例では、プリピットのデコーダ26の評価結果を用いることが出来る。つまり、プリピット信号はシンク信号を含む3ビットの信号の集合体から構成され、記録信号の1つのECCブロックの領域で、1つのアドレスを示し、プリピット信号をデコードしアドレス信号とし、かつ、アドレス検出エラー訂正部にてエラー訂正を行うことにより、より正確なアドレス信号とすることが出来る。このアドレス信号のエラー状態を同様に複数回蓄積して傷等のエラーではない範囲であると判定して、同様に閾値を制御することが出来る。しかし、この場合、アドレス信号を得るのに、1ECCブロック分の時間が必要であり、調整が終了するのに上述した方法よりも処理時間が長く必要になる。
【0089】
また、本実施例では、ディスクを挿入した場合、ディスクの種類を判別しディスクの種類がDVD−RまたはDVD−RWと判定された場合に、ディスクの種類によって初期値であるSrefの値を予め不揮発性メモリーに記憶しておきこの値を読み出して設定する。これによって、前記の調整時間を短縮する事ができる。また、ディスク毎にこの調整を行うが、特に、閾値をディスクに信号が記録されている領域と、信号が記録されていない領域とではRF信号の漏れ込みによるノイズ成分が大幅に異なるので、それぞれに対して閾値を切り換えるように、再生増幅器の中に構成されているRF信号のエンベロープ信号を検波して得られるRF ENV信号を、プロセッサ16にて検出し、この信号がある場合と、信号がない場合とのそれぞれに対して、閾値をディスクの挿入時に調整しこの調整値を記憶しておき、その領域で記録を行う等の場合に、そのアドレス位置に基づいて記憶しておいた前記閾値を出力して最適値に制御する。これにより、精度の良いプリピット検出を行うことができるのである。
【0090】
また、本実施例では、特に、閾値をディスクに信号を記録している時と、信号を再生している時とではRF信号の漏れ込みによるノイズ成分が大幅に異なるので、それぞれに対して閾値を切換えるように、記録と再生の切り換えタイミング信号にて、プロセッサ16から設定し、この記録時と再生時にそれぞれに対して、閾値をディスクの挿入時に調整しておき、そのアドレス位置に基づいて記憶しておいた閾値を出力して最適値に制御する。
【0091】
これにより、精度の良いプリピット検出を行うことができるのである。なお、DVD−RWにおいて記録時は、消去パワーと記録パワーによって、プリピット信号及びウオブル信号は振幅変調されるが図示しないサンプルホールド回路によって、消去パワーによってサンプリングされた信号を用いてもよい。また、ディスクの内周部のLPPの情報としてこのディスクに記録するための条件である(DVD−Rでは最適記録パワー、DVD−RWでは最適記録パワー、消去パワー値等の)記録条件が記録されている。記録を行う場合、第一段階として、このパワー値をディスク挿入時に読み出し、第二段階として、記録前にその時点での最適パワーを内周のパワーキャリブレーション領域やDVD−RWの場合はデータの記録領域で試し書きを行い、最適値を検出し、この最適値の記録パワーまたは消去パワー値に基づいて、前記の閾値Srefを設定することにより、ディスクによって記録条件の異なる場合も、より正確なLPP信号を短時間に検出する事が出来る。つまり、記録パワーまたは消去パワー値が異なると、記録中又は消去中のウォブル及びプリピット信号の振幅が異なるが、これにある程度の相関を持って、これらの信号に重畳する信号の振幅も異なるので、例えばパワーの値に比例した値を出力電圧に加算してもよい。
【0092】
その結果、精度良いプリピット検出信号に基づいて、アドレス信号を得ることができ、DVD−R及びDVD−RWの正確な記録再生制御や回転制御を行うことができる。
【0093】
なお、本実施例においては、プリピット信号のウォブリング信号に重畳される位置が、ウォブリング信号の最大振幅位置である場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、最大振幅位置以外の位置にプリピット信号が重畳されている場合にも適用可能である。この場合には、同期信号の最大振幅位置を、このプリピット信号の重畳位置に設定するようにすれば良い。具体的には、予め判っているプリピットのウォブリング周波数に対する位相位置に基づいて、同期信号の位相をずらすようにすれば良い。
【0094】
なお、本実施例では、DVD−R及びDVD−RWについて本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、トラックのウォブリングにより記録制御のめたの情報を記録している記録媒体(例えば、テープ状記録媒体等)に対して、所定のディジタル情報を記録する場合に広く適用することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は再生信号から抽出したウォブリング信号と位相及び周波数が同一で、ウォブリング信号に重畳されたプリピット信号の閾値を、得られたプリピット信号の品質が最良になるように可変制御するので、再生信号にノイズ成分が重畳された場合でも、プリピット信号を精度良く検出することができると言う利点を有する。
また、プリピット信号が重畳されたウォブリング信号をX倍して、精度よくウォブリング信号を抽出し、再度1/X倍して、プリピット信号が重畳されたウォブリング信号と比較するので、精度良くプリピット信号を抽出することが可能である。これによって、高い記録密度の記録が可能となり、また、低い電源電圧で動作可能になるので、低消費電力化を実現でき、地球環境への負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のDVD一R及びDVD−RWの構成の一例を示す斜視図である。
【図2】実施例のDVD一R及びDVD−RWにおける記録フォーマットの一例を示す図である。
【図3】第1実施例の情報記録装置の概要構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施例のプリピット信号デコーダの細部構成等を示すブロック図である。
【図5】図4のプリピット信号デコーダに同期信号を出力するサーボ回路の細部構成を示すブロック図である。
【図6】第1実施例のプリピット信号デコーダにおける主要箇所の信号波形を示す図でる。
【図7】実施例におけるLPP及びシンク検出部のフローチャートである。
【図8】従来のプリピット信号検出方法を説明するための再生信号及びゲート信号の波形を示す図である。
【図9】第2実施例の情報記録装置の概要構成を示すブロック図である。
【図10】第2実施例のプリピット信号デコーダの細部構成等を示すブロック図である。
【図11】第2実施例のプリピット信号デコーダにおける主要箇所の信号波形を示す図でる。
【図12】第2実施例のウォブリング信号抽出部の細部構成及び信号波形を示す図でる。
【符号の説明】
1・・・DVD−R
2・・・グルーブトラック
3・・・ランドトラック
4・・・プリピット
5・・・色素膜
6・・・金蒸着面
7・・・保護層
10・・・ピックアップ
11・・・再生増幅器
12・・・デコーダ
13・・・プリピット信号デコーダ
14・・・スピンドルモータ
15・・・サーボ回路
16・・・プロセッサ
17・・・エンコーダ
18・・・パワー制御回路
19・・・レーザ駆動回路
20・・・インターフェーズ
21・・・ホストコンピュータ
22・・・ウォブリング信号抽出部
23・・・D/A変換器、
24・・・閾値設定部
25・・・コンパレータ
26・・・デコーダ
27・・・BPF
33・・・X倍増幅器
34・・・ピークホールド回路部
35・・・1/X倍増幅器
36・・・LPP及びシンク検出部
B・・・光ビーム
S・・・情報記録装置
SP・・・光スボット
SPP・・・プリレコーディング情報信号
SPDT・・・プリピット検出信号
SPD・・・復調プリピット検出信号
SDTT・・・抽出信号
SPL・・・PLL信号
Sref・・・基準信号
SRR・・・ディジタル情報
SD・・・記録信号
SDT・・・検出信号
SDL・・・レーザ駆動信号
SOT・・・再生信号
SP・・・増幅信号
SDM・・・復調信号
SSD・・・サーボ復調信号
SPN・・・復調プリピット信号
SSP・・・ピックアップサーボ信号
SSS・・・スピンドルサーボ制御信号
SDD・・・ディブェクト検出信号
Claims (5)
- 周波数信号と周波数信号に重畳した位置信号を含む位置及び周波数信号とを検出する回路であって、
前記位置及び周波数信号をx倍に増幅するx倍増幅手段と、
前記x倍に増幅された位置及び周波数信号から周波数信号を抽出する抽出手段と、
前記抽出された周波数信号を1/x倍に増幅する1/x倍増幅手段と、
前記1/x倍に増幅された周波数信号と前記位置及び周波数信号とを比較し前記位置及び周波数信号から前記位置信号を抽出する比較手段と有することを特徴とする位置及び周波数信号の検出回路。 - 前記位置及び周波数信号から周波数信号を抽出する抽出手段は、周波数信号に対して振幅方向に振幅を制限する振幅制限回路からなることを特徴とする請求項1記載の位置及び周波数信号の検出回路。
- 記録媒体の回転制御するための基準クロックに関する周波数で情報トラックがウォブリングして記録されていると共に、前記ウォブリングされた情報トラックと所定の位相関係を有するプリピットが形成されている記録媒体に対して、情報を記録する際に前記プリピットを検出するプリピット検出装置であって、
前記情報トラック及び前記情報トラックに隣接する隣接トラックに対して光ビームを同時に照射し、前記光ビームの前記情報トラック及び前記隣接トラックからの反射光に基づいて信号を出力するピックアップ手段と、
前記ピックアップ手段の出力信号から前記プリピット信号成分を含む前記ウォブリング信号成分を抽出する前記プリピット信号成分及びウォブリング信号生成手段と、
前記プリピット信号成分及びウォブリング信号生成手段の信号をx倍するx倍手段と、前記x倍した信号からウォブリング信号成分を抽出するウォブリング信号抽出手段と、
前記ウォブリング信号抽出手段の出力を1/x倍する1/x倍手段と、
制御信号に応じて信号レベルを可変制御した基準信号を生成する基準信号生成手段と、
前記プリピット信号成分を含む前記ウォブリング信号に対して前記1/x倍したウォブリング信号と前記基準信号とを比較してプリピット信号成分を抽出するプリピット信号抽出手段とを有することを特徴とするプリピット検出装置。 - 前記抽出されたプリピット信号成分の品質を評価する評価手段と、
前記評価手段の評価結果に対応して前記基準信号の信号レベルを可変制御するための制御信号を生成して前記基準信号生成手段に供給する基準信号制御手段とを有することを特徴とする請求項3記載のプリピット検出装置。 - 記録媒体の回転制御するための基準クロックに関する周波数で情報トラックがウォブリングして記録されていると共に、前記ウォブリングされた情報トラックと所定の位相関係を有するプリピットが形成されている記録媒体に対して、情報を記録する際に前記プリピットを検出するプリピット検出方法であって、
前記情報トラック及び前記情報トラックに隣接する隣接トラックに対して光ビームを同時に照射し、前記光ビームの前記情報トラック及び前記隣接トラックからの反射光に基づく検出信号を出力し、
前記検出信号から前記プリピット信号成分を含む前記ウォブリング信号成分を抽出し、
前記プリピット信号成分及びウォブリング信号生成手段の信号をx倍し、前記x倍した信号からウォブリング信号成分を抽出し、
前記抽出したウォブリング信号成分を1/x倍し、
制御信号に応じて信号レベルを可変制御した基準信号を生成し、
前記プリピット信号成分を含む前記ウォブリング信号に対して前記1/x倍したウォブリング信号と前記基準信号とを比較してプリピット信号成分を抽出することを特徴とするプリピット検出方法。
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