JP3933184B2 - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばCD−DA(Compact Disc Digita Audio)等の第1の可搬性記録媒体から、例えばハードディスクドライブ(HDD)等の第2の記録媒体へデータをダビング記録する記録装置及び記録方法に関するものである。
オーディオデータが記録された記録媒体に対応する機器として、CDプレーヤや、MD(MINI DISC)レコーダ/プレーヤなどが普及している。
ユーザーサイドでのオーディオデータ等のダビング記録(複写)としては、例えばCDに収録された曲をMDにダビングするような動作が行われることがあった。
ところで従来のオーディオ機器におけるダビング機能は、当然のことながら、ユーザーが意識してCDのデータを他のメディアに録音する操作を行うことで実行されていた。つまりユーザーがMD等にダビングしたいCD(又はCDに収録されている曲)を選択し、また記録すべきMDを選択してそれぞれ装置に装填し、ダビング操作を行う。これによってユーザーの望むダビングが実行される。
一方、ユーザーがダビングに関して何ら操作を行なわないにも関わらず、ダビングが実行されてしまうということはない。例えばCDから音楽が再生されるときに、装填されているMDに装置が勝手にダビングしてしまうことはユーザーにとって不利益になるためである。即ち不要な曲をダビングしてしまったり、それによってMDの記録容量がユーザーの知らない間に消費されてしまう、ということは避けなければならない。
ところが、オーディオシステムとして使用される記録媒体の多様化や大容量化などが進むと、ダビング機能としても、新規な動作が求められる。例えばダビングされる側の記録媒体の記録容量が膨大であるなら、ユーザーの操作が無くとも装置が自動的にダビングを行ってもユーザーに対する不利益はなくなる。
そこで本発明ではこのような事情に応じて、例えばCD−DA等の第1の可搬性記録媒体から、例えばハードディスクドライブ(HDD)等の膨大な記録容量を備えた第2の記録媒体へデータをダビング記録するダビング装置において、装置が自動的に(ユーザーの操作が無くとも)記録を行うようにし、もってユーザーの使用性を向上させることを目的とする。
このため本発明の記録装置は、複数のデータが記録されている第1の記録媒体を再生する再生手段と、上記第1記録媒体に記録されるデータを第2記録媒体に記録する記録手段と、上記複数のデータの各々のデータが上記第2記録媒体に記録されているか否かを示す識別情報を有するデータベースファイルからなるデータベースを生成するデータベース生成手段と、上記第1記録媒体に記録されている特定のデータに対して該特定のデータについてデータベースファイルの識別情報を検索して、データベースファイルの検査結果に応じて上記第1の記録媒体の該特定のデータを上記第2記録媒体に記録させるように制御する記録制御手段とを備え、上記記録制御手段は、上記再生手段により再生が行うとき、ユーザーの操作が無くとも自動的に記録動作を行い、特定のデータの再生中に特殊再生操作がなされた場合には該特定のデータを上記第2記録媒体から削除するように制御する
また上記記録制御手段は、上記第1記録媒体から再生されるデータを音声出力手段に出力すると共に、上記特定のデータ対して記録動作を行うように制御する。
また、上記制御手段は、再生指示を監視して再生指示がある場合、再生開始と共に記録動作を自動的に開始するように制御する。
上記記録手段はユーザの指示を受ける操作部をさらに備え、上記制御手段は、ユーザからの再生指示が上記操作部によりある場合、記録動作を自動的に開始するように制御する。
また、本発明の記録方法は、複数のデータが記録されている第1の記録媒体を再生する再生ステップと、上記第1記録媒体に記録されるデータを第2記録媒体に記録する記録ステップと、上記複数のデータの各々のデータが上記第2記録媒体に記録されているか否かを示す識別情報を有するデータベースファイルからなるデータベースを生成するデータベース生成ステップと、 上記再生ステップにより再生が行うとき、上記第1記録媒体に記録されている特定のデータに対して該特定のデータについてデータベースファイルの識別情報を検索して、データベースファイルの検査結果に応じて上記第1の記録媒体の該特定のデータを上記第2記録媒体に記録させるように制御する記録制御ステップとを備え、上記記録制御ステップは、上記再生ステップにより再生が行うとき、ユーザーの操作が無くとも自動的に記録動作を行い、特定のデータの再生中に特殊再生操作がなされた場合には該特定のデータを上記第2記録媒体から削除するように制御する
また、上記記録制御ステップは、上記第1記録媒体から再生されるデータを音声出力手段に出力すると共に、上記特定のデータ対して記録動作を行うように制御する。
さらに、上記記録制御ステップは、再生指示を監視して再生指示がある場合、再生開始と共に記録動作を自動的に開始するように制御する。
また、上記記録ステップはユーザの指示を受ける操作ステップをさらに備え、上記記録制御ステップは、ユーザからの再生指示が上記操作ステップによりある場合、記録動作を自動的に開始するように制御する。
以上の説明から理解されるように本発明では、可搬性の第1の記録媒体が再生される際に、大容量の第2の記録媒体に対してダビング記録が行われる。特に第1の記録媒体が再生される際には、その第1の記録媒体についての識別情報に基づいてデータベース手段の検索が行なわれ、検索された記録履歴情報の結果に応じてダビング記録の実行制御が行われる。例えば第1の記録媒体から再生されるデータについて既に上記第2の記録媒体に記録されているか否かが判別され、再生されるデータが第2の記録媒体に記録されていなければダビング記録が行われるようにしている。
このため、ユーザーは何ら意識して操作を行うことなく、CD等の第1の記録媒体を再生させることでHDD等の第2の記録媒体にダビング記録されるため利便性が向上するとともに、ユーザーが操作に失敗するということもなくなる。特に既にダビングされた場合はダビングが実行されないようにすることで、第2の記録媒体の無駄な容量消費もない。
また第2の記録媒体は大容量であるため、自動ダビングによってユーザーの使用に支障がでるほど残り容量が無くなるなどのことはほとんどなく、その点でのユーザーの不利益も生じない。そしてHDD等の第2の記録媒体は、ユーザーが意識することなく曲等が保存されることになるため、例えば音楽サーバが自動的に作成され、任意の使用することが可能となり、その点でもユーザーの利便性が向上される。
またデータベースにおける第1の記録媒体の識別情報は、第1の記録媒体におけるはプログラムを管理する管理情報、例えばTOCデータに基づいて生成されることで、第1の記録媒体たる例えば各CDを正確に識別でき、適切な自動ダビング動作が実現できる。
またデータベースに記憶される記録履歴情報は、プログラム単位での第2の記録媒体への記録の有無を示す情報とされることで、プログラム(楽曲等のトラック)単位で自動ダビングを実行するか否かの判別ができ、これも無駄のないダビング動作を実現できる。
さらに、記録履歴情報では、或るプログラムについて、プログラム全体が第2の記録媒体に記録された場合に、当該プログラムが記録されたものとして記録履歴情報内容が更新されることで、完全にダビングできたデータのみをダビング済と判断できるようになる。例えばユーザーがCD等から或る楽曲を途中までしか再生させなかった場合は、曲の途中までしか第2の記録媒体にダビングできないが、そのようなデータはダビングされていないものとすることで、後のダビング機会を待つことができ、かつ完全にダビングできた楽曲等のみを第2の記録媒体上で適正に保存していくことができる。
またCD等の第1の記録媒体の再生中にFF等の特殊再生状態になった際も、第2の記録媒体側で完全なデータを記録することはできなくなるが、その場合はダビング動作を停止させ、また不完全な状態で残されたデータを消去することで、不完全なダビングデータを残したり、無駄なダビングを行うことを防止できる。
また、上記データベースにはさらに、第1の記録媒体に対応した付加情報が記録されることで、ダビングされた第1の記録媒体に関する各種情報を記録でき、ユーザーに提示できるなど、多様な利用が可能となる。
以下、本発明の実施の形態としてCDから再生されるプログラム(トラックとも呼ばれる例えば楽曲データ)をHDDに自動的にダビング記録していく記録装置(以下、ダビング装置という。)について説明する。説明は次の順序で行う。

1.ダビング装置の構成
2.CD再生部の構成
3.HD記録再生部の構成
4.音声入出力部の構成
5.CDのサブコード及びTOC
6.データベース
7.システムコントローラの処理
8.CDコントローラの処理
9.HDコントローラの処理
10.ダビング動作例
11.変形例

1.ダビング装置の構成

図1は本例のダビング装置の構成を示すものである。ダビング装置はシステムコントローラ1、CD再生部2、HD記録再生部3、音声入出力部4、操作部5、表示部6によって構成される。
システムコントローラ1、CD再生部2、HD記録再生部3は、それぞれ相互に各種制御信号CSを通信できる構成とされる。例えばバス接続構成とされるものでもよい。システムコントローラ1は、CD再生部2,HD記録再生部3に対して制御信号CSを送信し、CD再生部2,HD記録再生部3にそれぞれ所要の動作を実行させる。
またCD再生部2,HD記録再生部3はシステムコントローラ1に対して制御信号CSに対するアンサー信号や、動作状況(ステータス)、後述するサブコードやTOC等の情報、その他必要な情報を送信する。
システムコントローラ1はマイクロコンピュータにより形成され、制御信号CSの送信により全体の動作を制御する。
このシステムコントローラ1には、操作部5から入力が与えられる。操作部5には、電源キー、イジェクトキー、再生キー、一時停止キー、停止キー、選曲キー、録音キーなどが用意され、ユーザーが任意の操作を行う。システムコントローラ1は操作部5による操作に応じて、制御信号CSによりCD再生部2,HD再生部3に実行すべき動作を指示する。
またCDのトラックナンバを指定してユーザーが任意の楽曲からの再生を指示する操作や、いわゆるプログラム再生と呼ばれるユーザーが曲順を指定して再生させる操作や、シャッフル再生と呼ばれるランダムな曲順で再生させる操作なども可能とされる。
さらに後述する付加情報を入力するために、文字を入力できる操作子が用意されていてもよい。
またシステムコントローラ1には表示部6が接続され、システムコントローラ1は表示部6に表示データを与えて必要な表示を実行させる。例えば表示部6には、CD再生部2に装着されたCDに関する情報として、例えば総演奏時間、演奏中の曲の経過時間、再生中の曲の残り演奏時間、全体の残りの演奏時間等の時間情報や、演奏中の曲のトラックナンバ等が表示される。
また、ディスクネームやトラックネーム(曲名)が記録されているディスクの場合は、ディスクネームやトラックネームが表示される。
CD再生部2は、第1の記録媒体に相当するCD−DAを装填し、その再生を行う部位である。詳細な構成は後述するが、CDから再生されるオーディオデータS1(PCMデジタルオーディオデータ)は、音声入出力部4及びHD記録再生部3に供給される。
なお、CD再生部2においてはCD方式のディスクについて音楽データを再生できる部位とされ、説明上はCD−DAに対応するものとするが、例えばCD−R、CD−RWなどのCD方式の他の種のディスクに音楽データが記録されていた場合は、同様に再生できる。またCD−DAの1形態としてサブコードにテキストデータが記録されているCDテキストというディスクも存在するが、その場合は音楽データの再生とともに、サブコードからテキストデータを再生できる。
本例では第1の記録媒体をCDとした場合を例に挙げるが、第1の記録媒体は、MD、メモリカード、DAT(デジタルオーディオテープ)など、他の種のものでもよく、それらに対応する場合は、CD再生部2に代えて(或いは追加して)、MD再生部、メモリカード再生部、DAT再生部等が設けられればよい。
HD記録再生部3は、大容量の第2の記録媒体としてのHDDを備えて、HDDに対してデータの記録再生を行う部位である。第2の記録媒体たるHDDとしては例えば容量が数10GBなど、第1の記録媒体であるCDに比べて非常に大容量のものとされる。
HD記録再生部3の構成は後述するが、HD記録再生部3に対しては、CD再生部2からのオーディオデータS1、音声入出力部4からのオーディオデータS2(PCMデジタルオーディオデータ)が入力できるようにされ、HD記録再生部3はこれらのオーディオデータS1,S2をHDDに記録できる。
またHDDから再生したオーディオデータS3を音声入出力部4に対して出力できる。
音声入出力部4は、オーディオデータの入出力を行う部位であり、CD再生部2やHD記録再生部3から再生されたオーディオデータを、スピーカシステムや他の機器に対して出力したり、或いは他の機器から供給されたオーディオデータ(デジタルオーディオデータ又はアナログオーディオ信号)を入力する。システムコントローラ1は切換制御信号CSWにより、音声入出力部4による入出力経路の制御を行う。詳細は後述する。

2.CD再生部の構成

図2にCD再生部2の構成を示す。ディスク90は、CD再生部2に装填されたCDである。
ディスク90はCD再生動作時においてスピンドルモータ22によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。そして光学ヘッド23によってディスク90にピット形態で記録されているデータが読み出され、RFアンプ25に供給される。
ディスク90からのデータ読出のため、光学ヘッド23内には、図示していないがレーザ光源となるレーザダイオードや、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系等が設けられている。
対物レンズは二軸機構によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
また光学ヘッド23の全体はスレッド機構24によりディスク半径方向に移動可能とされている。
RFアンプ25では再生RF信号のほか、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号を生成する。
これらのエラー信号はサーボ回路27に供給される。サーボ回路27はフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号から、フォーカス駆動信号、トラッキング駆動信号、スレッド駆動信号を生成し、光学ヘッド23内の2軸機構やスレッド機構24の動作を制御する。
またサーボ回路27はトラッキングエラー信号の低域成分や、CDコントローラ21からのアクセス指示信号に応じてスレッド駆動信号を生成し、スレッド機構24の動作を制御して光学ヘッド23を移動させる。
またサーボ回路27はデコーダ26又はCDコントローラ21から供給されるスピンドルエラー信号やスピンドルキック/ブレーキ信号に基づいてスピンドル駆動信号を生成し、スピンドルモータ22の動作を制御する。
RFアンプ25から出力される再生RF信号はデコーダ26に供給される。デコーダ26ではEFM復調,CIRCデコード等を行なってディスク90から読み取られた情報を16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデジタルオーディオデータS1にデコードする。このデジタルオーディオデータS1は、図1に示したようにHD記録再生部3、音声入出力部4に供給される。
またデコーダ26ではTOCやサブコード等の制御データも抽出されるが、それらはCDコントローラ21に供給され、各種制御に用いられる。
CDコントローラ21はCD再生部2を制御するマイクロコンピュータとされる。
ディスク90(CD)の再生時には、CDに記録されている管理情報、即ちTOCを読み出す必要がある。CDコントローラ21はこの管理情報に応じてディスク90に収録されたトラック数、各トラックのアドレスなどを判別し、再生動作制御を行うことになる。このためCDコントローラ21はディスク90が装填された際にTOCが記録されたディスクの最内周側の再生動作を実行させることによって読み出し、例えば内部RAMに記憶しておき、以後そのディスク90に対する再生動作の際に参照できるようにしている。
また、ディスク90がCDテキストである場合は、TOCデータを形成するサブコード内にテキストデータが記録されている。CDコントローラ21はTOC読込時にこのテキストデータを読み込み、内部RAMに格納することになる。なお、テキストデータが、いわゆるTOCエリアではなく、プログラムエリアにおけるサブコード内に記録されるモードも存在するが、その場合も、プログラム(トラック)の再生進行に応じて抽出されるサブコードデータとともにテキストデータが取り込まれていくことになる。
CDコントローラ21は図1に示したようにシステムコントローラ1やHD記録再生部3(後述するHD記録再生部3内のHDコントローラ31)と各種制御信号CSの通信を行うことができる。
例えばシステムコントローラ1は、操作部5からCDの再生、FF(早送り)、REW(早戻し)、AMS(頭出し)、ポーズ(一時停止)、停止などの操作が行われた際には、それらの操作情報をCDコントローラ21に伝える。CDコントローラ21はその操作情報に応じて、ユーザーの意図する動作が実行されるようにCD再生部2の各部を制御する。
またCDコントローラ21は、CD再生部2の動作状態や、ディスク90から読み込んだTOC情報やテキスト情報、さらにはCD再生中の時間情報(アドレス)等を、システムコントローラ1に送信する。
システムコントローラ1は、これらのCDコントローラ21からの送信により、CD再生部2の動作状態を把握し、またTOCやサブコード情報に基づいて、上述したような各種表示を表示部6に実行させることができる。
また具体例は後に詳述するが、CDコントローラ21はHD記録再生部3との間で、ダビング動作の際に各種情報の送受信を行う。

3.HD記録再生部の構成

図3にHD記録再生部3の構成を示す。HD記録再生部3には大容量の第2の記録媒体としてHDD(ハードディスクドライブ)32が設けられる。
HDコントローラ31はHD記録再生部3の動作を制御するコントローラである。HDコントローラ31の内部には、HDD32へのアクセス、読み出し、書込みを実現するためのファイルシステムと呼ばれる機構が搭載されている。例えばFAT32ファイルシステムとされる。
HDコントローラ31は図1に示したようにシステムコントローラ1やCD再生部2(CDコントローラ21)と各種制御信号CSの通信を行うことができる。
例えばシステムコントローラ1は、後述するようにCD再生部2の再生動作時に行われる自動的なダビング動作の際に、HDコントローラ31に対してダビングの指示やその他の指示を行う。
またCDコントローラ21は、再生するディスク90から読み込んだTOC情報やテキスト情報が送信される。TOC情報等は、後述するデータベースにおけるディスクの識別情報の生成、検索に用いられる。
またHDコントローラ31は、システムコントローラ1やCDコントローラ21に対して動作状態(ステータス)やダビング動作に係る情報を送信する。
HDD32は、HDコントローラ31の制御によってデータの書込や読出が行われる。特にCD再生部2で再生されたデジタルオーディオデータS1や、音声入出力部4から供給されたデジタルオーディオデータS2が、所定の処理が施されたうえでHDD32に記録される。記録されたデータはFAT32ファイルシステムによって管理される。
また記録されたデータは、HDコントローラ31によって読み出され、音声入出力部4に供給されて出力される。
例えばユーザーが操作部5からHDD32に記録された楽曲等を指定して再生すべき操作を行った場合、システムコントローラ1は当該操作情報をHDコントローラ31に伝える。するとHDコントローラ31は指定された楽曲等のデータをHDD32から再生させ、音声入出力部4にオーディオデータS3として供給する。
また後述するが、CD再生部2の再生時に、HDコントローラ31が自動的にダビング動作を行うか否かを判断するために各CDに対応するデータを備えるデータベースがHDD32に構築される。
HDコントローラ31はHDD32に記憶したデータベースを必要時に参照し、また更新できる。
音声圧縮エンコード/デコード回路33、及びバッファメモリ34は、HDD32の記録データ、再生データの処理を行う部位である。
HD記録再生部3には、CD再生部2からのデジタルオーディオデータS1、もしくは音声入出力部4からのデジタルオーディオデータS2が入力されるが、これらのデジタルオーディオデータS1、S2は入力されると、音声圧縮エンコード/デコード回路33においてデータ圧縮処理が施される。例えばATRAC3方式の圧縮処理が行われる。そして圧縮処理されたデジタルオーディオデータは、バッファメモリ34に格納され、HDコントローラ31の制御によりHDD32に記録される。
HDD32からの再生時には、HDコントローラ31によりHDD32から読み出されたデータはバッファメモリ34に格納されていく。そしてバッファメモリ34から所定のレートで読み出されて音声圧縮エンコード/デコード回路33においてデータ伸張処理が施される。これによりATRAC3方式の圧縮処理が解かれ、通常のデジタルオーディオデータS3とされて音声入出力部4に出力される。
なお、圧縮方式はATRAC3でなく、例えばMPEGオーディオなどの他の圧縮方式でもよいし、又は圧縮は行わないでHDD32に記録するようにしてもよい。
また、HDD32に記録されるデータについては暗号化処理が施されるようにし、再生時に暗号解読処理が行われるようにしてもよい。

4.音声入出力部の構成

図4は音声入出力部4の構成を示すものである。図示するようにアナログオーディオ信号の出力端子41、アナログオーディオ信号の入力端子42、デジタルオーディオデータの出力端子43、デジタルオーディオデータの入力端子44、D/A変換器45,46、A/D変換器47、デジタルインターフェース48、スイッチ49,50が設けられる。
この音声入出力部4に対しては、CD再生部2で再生されたデジタルオーディオデータS1や、HD記録再生部3で再生されたデジタルオーディオデータS3が供給される。
CD再生部2で再生動作が行われている間は、システムコントローラ1は切換制御信号CSWによりスイッチ49をtc端子に接続させる。
このためCD再生部2からのデジタルオーディオデータS1は、D/A変換器45によってアナログオーディオ信号とされ、スイッチ49を介して出力端子41に供給され、アナログオーディオ信号として出力される。
またHD記録再生部3で再生動作が行われている間は、システムコントローラ1は切換制御信号CSWによりスイッチ49をth端子に接続させる。
このためHD記録再生部3からのデジタルオーディオデータS3は、D/A変換器46によってアナログオーディオ信号とされ、スイッチ49を介して出力端子41に供給され、アナログオーディオ信号として出力される。
出力端子41からのアナログオーディオ信号は、パワーアンプ回路で増幅されてスピーカ出力されたり、或いはライン出力として他の機器へ供給される。
またCD再生部2で再生されたデジタルオーディオデータS1や、HD記録再生部3で再生されたデジタルオーディオデータS3は、デジタルインターフェース48にも供給される。デジタルインターフェース48では、供給されたデジタルオーディオデータS1又はS3を、デジタルインターフェースフォーマットとしての伝送データ形態にエンコードし、出力端子43から出力する。即ち他の機器に対して再生音声をデジタルオーディオデータ形態で伝送できる。
HD記録再生部3では、CD再生部2からのデジタルオーディオデータS1だけでなく、音声入出力部4から供給されるデジタルオーディオデータS2についてもHDD32に記録できるが、このため音声入出力部4では次のようにデジタルオーディオデータS2を出力する。
まず、入力端子42に外部機器からのアナログオーディオ信号が入力される場合は、そのアナログオーディオ信号はA/D変換器47でサンプリング周波数44.1kHz、量子化ビット数16ビットのデジタルオーディオデータに変換される。このときシステムコントローラ1は切換制御信号CSWによりスイッチ50をta端子に接続させており、従ってA/D変換器47の出力がデジタルオーディオデータS2としてHD記録再生部3に供給される。
また入力端子44に外部機器からのデジタルオーディオデータが入力される場合は、その入力データはデジタルインターフェース48によりデコードされる。そしてこのときシステムコントローラ1は切換制御信号CSWによりスイッチ50をtd端子に接続させており、従ってデジタルインターフェースでデコードされた出力がデジタルオーディオデータS2としてHD記録再生部3に供給される。
またCD再生部2で再生されたデジタルオーディオデータS1を、デジタルインターフェース48を介してデジタルオーディオデータS2としてHD記録再生部3に供給することもできる。

5.CDのサブコード及びTOC

次にCDフォーマットのディスクにおいて主たるデータと共に記録されるサブコード、及びリードインエリアに記録されるTOCについて説明する。
CD方式のディスクにおいて記録されるデータの最小単位は1フレームとなる。そして98フレームで1ブロックが構成される。
1フレームの構造は図5のようになる。
1フレームは588ビットで構成され、先頭24ビットが同期データ、続く14ビットがサブコードデータエリアとされる。そして、その後にデータ及びパリティが配される。
この構成のフレームが98フレームで1ブロックが構成され、98個のフレームから取り出されたサブコードデータが集められて図6(a)のような1ブロックのサブコードデータ(サブコーディングフレーム)が形成される。
98フレームの先頭の第1、第2のフレーム(フレーム98n+1,フレーム98n+2)からのサブコードデータは同期パターンとされている。そして、第3フレームから第98フレーム(フレーム98n+3〜フレーム98n+98)までで、各96ビットのチャンネルデータ、即ちP,Q,R,S,T,U,V,Wのサブコードデータが形成される。
このうち、アクセス等の管理のためにはPチャンネルとQチャンネルが用いられる。ただし、Pチャンネルはトラックとトラックの間のポーズ部分を示しているのみで、より細かい制御はQチャンネル(Q1〜Q96)によって行なわれる。96ビットのQチャンネルデータは図9(b)のように構成される。
まずQ1〜Q4の4ビットはコントロールデータとされ、オーディオのチャンネル数、エンファシス、CD−ROM、デジタルコピー可否の識別などに用いられる。
次にQ5〜Q8の4ビットはADRとされ、これはサブQデータのモードを示すものとされている。
具体的にはADRの4ビットで以下のようにモード(サブQデータ内容)が表現される。
0000:モード0・・・基本的はサブQデータはオールゼロ(CD−RWでは使用)
0001:モード1・・・通常のモード
0010:モード2・・・ディスクのカタログナンバを示す
0011:モード3・・・ISRC(International Standard Recording Code)等を 示す
0100:モード4・・・CD−Vで使用
0101:モード5・・・CD−R、CD−RW、CD−EXTRA等、マルチセッシ ョン系で使用
ADRに続くQ9〜Q80の72ビットは、サブQデータとされ、残りのQ81〜Q96はCRCとされる。
サブQデータによってアドレスが表現されるのは、ADRによりモード1が示されている場合である。
ADR=モード1の場合のサブQデータ及びTOC構造を図7、図8で説明する。
ディスクのリードインエリアにおいては、そこに記録されているサブQデータが即ちTOC情報となる。
つまりリードインエリアから読み込まれたQチャンネルデータにおけるQ9〜Q80の72ビットのサブQデータは、図7(a)のような情報を有するものである。なお、この図7(a)は、リードインエリアにおける図6(b)の構造を72ビットのサブQデータの部分について詳しく示したものである。
サブQデータは各8ビットのデータを有し、TOC情報を表現する。
まずQ9〜Q16の8ビットでトラックナンバ(TNO)が記録される。リードインエリアではトラックナンバは『00』に固定される。
続いてQ17〜Q24の8ビットでPOINT(ポイント)が記される。
Q25〜Q32、Q33〜Q40、Q41〜Q48の各8ビットで、リードインエリア内の経過時間としてMIN(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム)が示される。
Q49〜Q56は「00000000」とされる。
さらに、Q57〜Q64、Q65〜Q72、Q73〜Q80の各8ビットで、PMIN,PSEC,PFRAMEが記録されるが、このPMIN,PSEC,PFRAMEは、POINTの値によって意味が決められている。
POINTの値が『01』〜『99』のときは、そのPOINTの値はトラックナンバを意味し、この場合PMIN,PSEC,PFRAMEにおいては、そのトラックナンバのトラックのスタートポイント(絶対時間アドレス)が分(PMIN),秒(PSEC),フレーム(PFRAME)として記録されている。
POINTの値が『A0』のときは、PMINに最初のトラックのトラックナンバが記録される。また、PSECの値によってCD−DA(デジタルオーディオ),CD−I,CD−ROM(XA仕様)などの仕様の区別がなされる。
POINTの値が『A1』のときは、PMINに最後のトラックのトラックナンバが記録される。
POINTの値が『A2』のときは、PMIN,PSEC,PFRAMEにリードアウトエリアのスタートポイントが絶対時間アドレス(分(PMIN),秒(PSEC),フレーム(PFRAME))として示される。
例えば6トラック(6プログラム:6曲)が記録されたディスクの場合、このようなサブQデータによるTOCとしては図8のようにデータが記録されていることになる。
TOCであるため、図示するようにトラックナンバTNOは全て『00』である。
ブロックNO.とは上記のように98フレームによるブロックデータ(サブコーディングフレーム)として読み込まれた1単位のサブQデータのナンバを示している。
各TOCデータはそれぞれ3ブロックにわたって同一内容が書かれている。
図示するようにPOINTが『01』〜『06』の場合、PMIN,PSEC,PFRAMEとして第1トラック#1〜第6トラック#6のスタートポイントが示されている。
そしてPOINTが『A0』の場合、PMINに最初のトラックナンバとして『01』が示される。またPSECの値によってディスクが識別され、通常のオーディオ用のCDの場合は『00』となる。また、ディスクがCD−ROM(XA仕様)の場合は、PSEC=『20』となる。
またPOINTの値が『A1』の位置にPMINに最後のトラックのトラックナンバが記録され、POINTの値が『A2』の位置に、PMIN,PSEC,PFRAMEにリードアウトエリアのスタートポイントが示される。
ブロックn+27以降は、ブロックn〜n+26の内容が再び繰り返して記録されている。
トラック#1〜トラック#nとして楽曲等が記録されているプログラム領域及びリードアウトエリアにおいては、そこに記録されているサブQデータは図7(b)の情報を有する。この図7(b)は、プログラム領域及びリードアウトエリアにおける図6(b)の構造を72ビットのサブQデータの部分について詳しく示したものである。
この場合、まずQ9〜Q16の8ビットでトラックナンバ(TNO)が記録される。即ち各トラック#1〜#nでは『01』〜『99』のいづれかの値となる。またリードアウトエリアではトラックナンバは『AA』とされる。
続いてQ17〜Q24の8ビットでインデックスが記録される。インデックスは各トラックをさらに細分化することができる情報である。
Q25〜Q32、Q33〜Q40、Q41〜Q48の各8ビットで、トラック内の経過時間(相対アドレス)としてMIN(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム)が示される。
Q49〜Q56は「00000000」とされる。
Q57〜Q64、Q65〜Q72、Q73〜Q80の各8ビットはAMIN,ASEC,AFRAMEとされるが、これは絶対アドレスとしての分(AMIN),秒(ASEC),フレーム(AFRAME)となる。
絶対アドレスとは、第1トラックの先頭(つまりプログラムエリアの先頭)からリードアウトエリアまで連続的に付されるアドレスとなる。
基本的にはサブコード及びサブコードにより形成されるTOCは以上のようになるが、サブコードにおいては更に各種情報を含むことができる。
例えばCDテキストの場合は、上述したP、Q、R、S、T、U、V、WのサブコードデータのうちのR〜Wが用いられてテキスト情報が格納される。

6.データベース

続いて本例の自動的なダビング動作において用いられるデータベースについて説明する。
本例は、CD再生部2でディスク90が再生されることに応じて、再生されるデータがHD記録再生部3において自動的にHDD32にダビング記録されるようにするものである。
ただし、常に再生されるデータをダビング記録することは無駄な動作が多いものとなる。例えばユーザーが何度も同じCDや同じ曲を再生させる場合に、その都度同じデータをダビングすることとなっては好ましくない。
そこで本例では、CD再生部2で再生されるディスク90について、既にダビング記録が行われたか否かを判別するために、HDD32内にデータベースが構築される。
このデータベースは、各種タイトルのCDのそれぞれを識別でき、かつその各CDに収録されている各トラックについて、HDD32にダビング済か否かを管理できるものととされる。
即ちデータベースを構成する1ファイルのデータは、1つのCDに対応し、そのファイル内には、CDの識別情報と、そのCDに収録された各トラックについてのダビング済か否かを示す記録履歴情報とを、少なくとも有するものとされる。
図9はデータベースを構成する1ファイル、即ち或る1つのCDに対応して形成されているデータベースファイルの例を示している。
このデータベースファイルには、特定のCDを示す識別情報DIDと、各トラックがダビング済か否かを示す記録済フラグが記録される。さらに、トラック単位に付加されるトラック付加情報や、ディスク単位で付加されるディスク付加情報も記憶される。
識別情報DIDは、ディスク90(CD)のTOCデータに基づいて生成される。例えばTOC情報が図8に示した6トラック入りのCDがCD再生部2に装填されたとする。この場合、CD再生部2ではまずディスク90のTOCデータを読み出すが、そのTOCデータはHDコントローラ31にも伝えられる。HDコントローラ31は、伝送されてきたTOCデータにより、図9に示す識別情報DIDを形成する。この図9の識別情報DIDは、図8と比較してわかるように、収録されている各トラックのトラックナンバとそのスタートポイントのアドレス(PMIN、PSEC、PFRAME)の値を用いたものである。
CDに含まれるトラック数とトラックが開始される絶対時間(スタートポイント)が分・秒・フレームという形式で書いてあるTOCデータは、それらの全ての値が、異なるCDにおいて同一となる可能性はまずない。従って、これらのTOCデータは特定のタイトルのCDの識別情報となり得るものであり、本例ではその点を利用して、データベースにおける各ファイルの識別情報DIDを生成するようにしている。
また図9のデータベースファイルに示したように、各トラックに対応して記録済フラグが設けられるが、データベースファイル生成時には記録済フラグは全てオフ「=0」とされる。そして各トラックについて、HDD32にダビングが完了する毎に、記録済フラグがオン「=1」に更新される。
図9の例の場合は、トラック2,3,6がHDD32に既にダビングされたことを示している状態である。
なお後述するが、記録済フラグがオン「=1」とされるのは、そのトラック(楽曲等)が完全な状態でHDD32にダビングできた時点である。例えば曲の途中までしかダビングできなかった場合や、曲の途中で再生側で早送りされて本来の再生データをダビングできなかった場合は、記録済フラグはオンとされない。即ちダビングしていないものと扱われるものとなる。
或るCDについて付加情報が存在する場合、或いはユーザーによって付加情報が入力された場合、或いは何らかの通信手段によって受信入力された場合などに、データベースファイルに付加情報が記憶される。
付加情報とは例えばテキストデータ、画像データ、管理データなどである。テキストデータの場合は、曲名、アーティスト名、歌詞、作詞作曲者などの関係者名、制作会社名などがある。画像データとしては、アルバムジャケット画像、アーティスト画像、イメージ画像などがある。管理データとしては例えばISRCなどの著作権管理情報その他が考えられる。
例えば再生されるディスク90がCDテキストであった場合は、サブコードから読み出されてくるテキストデータが、トラック又はディスクに対応してデータベースファイルにも記憶できる。
もちろんユーザが任意に曲名等を入力した場合も付加情報として記憶できる。
なお、付加情報を識別情報DIDとして利用することも可能である。
このようなデータベースファイルは、或るCDが初めてCD再生部2で再生される際に、そのCDに対応して生成され、データベースに登録される。
また、既にデータベースファイルが生成されているCDがCD再生部2で再生される場合は、HDコントローラ31は、CD再生部2から転送されてくるTOCデータから識別情報DIDを生成し、その識別情報DIDに基づいてデータベースを検索することで、当該CDに対応するデータベースファイルが存在することを確認できる。その場合は、記録済フラグから、当該CDの各トラックについてダビング記録済か否かを判別できる。

7.システムコントローラの処理

以下、本例のダビング装置における自動的なダビング動作に関する動作を説明していく。
なお説明では図10〜図15により、まずダビング動作に関するシステムコントローラ1の処理、CDコントローラ21の処理、HDコントローラ31の処理をそれぞれ説明し、その後、図16〜図19を参照して、各種動作例として具体的な動作の流れを説明する。
ここではまず図10を参照してシステムコントローラ1の処理を説明する。
システムコントローラ1は、ステップF101として操作部5においてユーザーがCDの再生を指示する操作を行うことを監視している。
再生指示の操作があると、ステップF102で、CD再生部2(CDコントローラ21)にユーザーの操作情報を伝えるとともに、現在CD再生部2に装填されているディスク90のTOC情報をHDコントローラ31に転送する指示を与える。
操作情報とは、単にユーザーがCDの再生を指示する操作を行った場合は、その再生操作情報となり、その場合はCD再生部2はディスク90の第1トラックから再生を行うことになるが、ユーザーがトラックナンバを指定した再生操作を行った場合は、再生操作情報としてトラックナンバも伝えられることになる。その場合はCD再生部2は指定されたトラックナンバのトラックからの再生を行うことになる。
またユーザが、曲順を指定するいわゆるプログラム再生操作を行なった場合は、その指定された曲順情報も再生操作情報として伝える。
ランダムな順序で再生をおこなういわゆるシャッフル再生をユーザーが指示した場合は、シャッフル再生操作であることを再生操作情報として伝える。
後述するが、システムコントローラ1がステップF102でCDコントローラ21に対してHDコントローラ31にTOC情報の転送指示を行うことで、CDコントローラ21はTOC情報の転送を行い、HDコントローラ31は転送されてきたTOC情報に基づいてデータベース検索や録音モード設定を行うことになる。そしてHDコントローラ31は、その結果の応答をシステムコントローラ1に対して送信してくる。
システムコントローラ1はステップF103でHDコントローラ31からの応答を待機し、応答があったらステップF104でHDコントローラ31が全トラック録音モードとされたか否かを判断する。
なお、HDコントローラ31で設定される録音モードとは、全トラック録音モード、部分トラック録音モード、無録音モードがある。
全トラック録音モードは、これから再生されるCDの全トラックについて、自動的にダビングを行う場合のモードである。
部分トラック録音モード、これから再生されるCDの一部のトラックについて、自動的にダビングを行う場合のモードである。
無録音モードは、これから再生されるCDについては既に全てのトラックについてダビングを済ませているため、ダビングを行なわない場合のモードである。
後述するがHDコントローラ31はデータベース検索結果に基づいてこれらのモードを設定する。
システムコントローラ1は、HDコントローラ31が全トラック録音モードとされた場合は、ステップF105でHDコントローラ31に対して録音開始の指示を与えるとともに、ステップF106でCDコントローラ21に対して再生開始の指示を与える。なお、CDコントローラ21に対してはHDコントローラ31で設定されたモード情報も通知する。
一方、HDコントローラ31が部分トラック録音モード又は無録音モードとされた場合は、ステップF105の処理を行わずに、ステップF106でCDコントローラ21に対して再生開始の指示と録音モードの通知を行う。
CD再生部2では、ステップF106の再生開始指示に応じてディスク90の再生動作が開始されるが、システムコントローラ1は、その間、ステップF107,F108,F109のループでユーザー操作や再生状況を監視する。
ユーザーが操作部5より、FF、REW、AMS、ポーズなどの操作を行った場合は、ステップF109からF110に進み、当該操作情報をCDコントローラ21及びHDコントローラ31に通知する。
CDコントローラ21はFF、REW、AMS、ポーズなどの操作情報に応じて、早送り、早戻し、頭出し、一時停止など、所要の動作を実行させる。なお早送り、早戻し、頭出し、一時停止など、通常の連続的な再生とは異なる状態を、本明細書では説明上、特殊再生状態と呼ぶこととしている。
なおシステムコントローラ11がHDコントローラ31にもこれらの操作情報を通知するのは、CD再生部2が特殊再生状態となった場合は、ダビング動作を中断させる必要があるためである。
ユーザーが操作部5より、停止操作を行った場合は、ステップF108からF111に進み、当該操作情報をCDコントローラ21に通知する。そして一連の処理を終える。この場合、CDコントローラ21は停止操作の通知に応じてディスク90の再生を終了させることになる。
またCD再生部2でディスク90の再生が最後まで完了した場合は、CDコントローラ21はシステムコントローラ1にCD再生終了通知を送ってくる。当該通知があった場合、システムコントローラ1はステップF107でそれを検出し、処理を終えることになる。

8.CDコントローラの処理

続いて図11,図12によりCDコントローラ21の処理を説明する。
CDコントローラ21は図11のステップF201として、システムコントローラ1からの再生指示を待機する。即ち上記図10のステップF102でシステムコントローラ1が送信してくる再生操作情報及びTOCデータの転送指示を待機するものである。
ステップF201で当該指示が検出されたら、CDコントローラ21はステップF202で、システムコントローラ1の指示に従って、現在装填されているディスク90について読み込んであったTOCデータを、HDコントローラ31に転送する。
またステップF203で変数xに再生する最初のトラックナンバをセットする。例えばユーザーが通常に再生操作を行った場合は、変数x=1とする。またユーザーがトラックナンバを指定した再生操作を行った場合は変数xにはユーザーが指定したトラックナンバがセットされる。
ユーザーがプログラム再生(曲順指定再生)操作を行った場合は、変数xにはユーザーが1曲目として再生するように指定したトラックナンバがセットされる。
ユーザーがシャッフル再生操作を行った場合は、変数xには、CDコントローラ21がランダムなトラックナンバを選択してセットする。
そしてステップF204では、システムコントローラ1からの再生開始指示を待機する。
上記図10のステップF106としてシステムコントローラ1は、CDコントローラ21に対して再生開始指示及び録音モード通知を送信してくるが、CDコントローラ21はステップF204でこれを検出すると、ステップF205に進み、ここで、通知されたHDコントローラ31の録音モードに応じて処理を分岐する。
HDコントローラ31が無録音モードとされていた場合は、そのままステップF211に進む。
HDコントローラ31が全トラック録音モードとされていた場合は、ステップF206に進むが、再生開始時点ではHD記録再生部3が録音中断中となっていることはないため、そのままステップF211に進む。
HDコントローラ31が部分トラック録音モードとされていた場合は、各トラックの再生を開始する時点で、ステップF208,F209,F210で、そのトラックをHDD32にダビングさせるか否かを設定する処理を行う。
HDコントローラ31は、部分トラック録音モードとした場合には、システムコントローラ1へのモード通知の際に、ダビングを実行するトラックナンバもあわせて通知し、そのトラックナンバはシステムコントローラ1からCDコントローラ21へのモード通知(ステップF204で再生開始指示とともに受信される情報)にも含まれている。つまりCDコントローラ21は、HD記録再生部3がダビングするトラックナンバを把握している。
そこで、ステップF208では、再生しようとするトラック#xが、ダビング録音の対象となっているトラックであるか否かを判断し、対象となっていればステップF209でHDコントローラ31に対してトラック#xの録音開始指示を行ってステップF211に進む。一方、再生しようとするトラック#xが、ダビング録音の対象となっていなければステップF210でHDコントローラ31に対して録音待機指示を行ってステップF211に進む。
ステップF211に進んだら、CDコントローラ21はトラック#xの再生を開始させる。ユーザーが通常に再生操作を行った場合は、この時点でトラック#1からの再生が開始されることになり、またユーザーがトラックナンバを指定した再生操作を行った場合は、ユーザーが指定したトラックナンバのトラックからの再生が開始されることになる。プログラム再生やシャッフル再生の場合も、最初に再生されるトラックの再生が開始される。
CDコントローラ21は、トラック#xの再生を開始した後は、ステップF212、F213、F214のループで再生進行状態やユーザー操作を監視する。
ステップF212ではトラック#xの再生完了を監視する。またステップF213ではユーザーが停止操作を行うことを監視する。ステップF214ではユーザーがFF,REW等の特殊再生に移行すべき指示の操作を行うことを監視する。
トラック#xの再生が進んで、そのトラック#xの再生が完了した場合、つまり例えば最初の曲の再生が終了した場合は、CDコントローラ21はステップF212でトラック#xの再生完了を検出し、ステップF215に進む。
このステップF212からF215に進む場合は、トラック#xとしての1曲が、通常再生状態のままで最初から最後まで再生された場合である。その場合はHDコントローラ31に対して、トラック#xについての再生完了通知を出力する。再生完了通知とは、トラック#xが通常に(特殊再生状態にならずに)最初から最後まで再生されたことをHDコントローラ31に伝える情報となる。
続いてステップF216で、現在再生しているディスク90について、再生すべき全トラックの再生が完了したか否かを判別する。
ユーザーが通常に再生操作を行ってCD再生が行われていた場合は、ディスク90に収録されている最後のトラックが再生完了した時点で、CD再生完了となる。またユーザーがトラックナンバを指定した再生操作を行っていた場合は、ユーザーが指定したトラックナンバのトラックから開始された再生が最後のトラックの再生完了に達した場合、CD再生完了となる。ユーザーがプログラム再生を指示していた場合は、曲順指定された全トラックの再生が完了した時点でCD再生完了となる。シャッフル再生の場合は、収録されている全トラックの再生が完了した時点でCD再生完了となる。
まだCD再生完了となっていなければ、CDコントローラ21はステップF217に進み、変数xに次に再生すべきトラックのトラックナンバを代入する。ユーザーが通常の再生操作、もしくは指定したトラックナンバからの再生操作を行っていた場合は、それまでの変数xに1を加えた値、つまり次のトラックナンバとする。プログラム再生の場合は、ユーザーが指定した曲順に応じた次に再生するトラックナンバを変数xに代入する。シャッフル再生の場合は、まだ再生していないトラックナンバの中からランダムにトラックナンバを選択して変数xに代入する。
そして図11のステップF205に戻る。
上記同様に、ステップF205ではHDコントローラ31の録音モードに応じて処理を行う。特に部分トラック録音モードの場合はステップF208,F209,F210の処理で、これから再生するトラック#xについて、録音対象となっているか否かを判別し、録音対象となっていればHDコントローラ31へ録音を指示し、録音対象となっていなければHDコントローラ31へ録音待機の指示を行う。
またHDコントローラ31が全トラック録音モードの場合は、ステップF206でHD記録再生部3が録音待機中か否かを判断し、録音待機中であればステップF207でHDコントローラ31に録音再開指示を行う。
そしてステップF211に進んで、トラック#x、つまり次のトラックの再生に移行する。なお、ここでは説明の都合上、ステップF211で「トラック#xの再生開始」としているが、実際には、トラックナンバ順に再生している場合は、或るトラックの再生が完了して次のトラックの再生に移行する際に、一旦再生を停止して再開するという処理は必要ない。つまり再生動作自体は連続して続けられていればよい。但し、プログラム再生やシャッフル再生の場合は、次のトラックの再生の際に、一旦再生動作を中断して光学ヘッド23のアクセス動作が必要となる場合が多い。
トラック#xの再生中にユーザーが操作部5でFF等の特殊再生を指示する操作を行った場合、上記図10のステップF110によりシステムコントローラ1からCDコントローラ21に、その操作情報が伝えられる。その操作の通知があった場合、CDコントローラ21の処理はステップF214からF218に進み、指示された動作を実行する。つまりFF操作の場合は、早送り再生、REW操作の場合は早戻し再生、ポーズ操作の場合は一時停止、AMS操作の場合は前又は後のトラック先頭位置へのアクセスが、CD再生部2において実行される。
そして指示された特殊再生状態を終了したら、ステップF219,F220,F221のループに移行し、通常再生を再開するとともに(F220)、トラックの先頭に移動したか(F219)、再生停止指示又はCD再生完了となったか(F221)を監視する。
例えばFF、REW操作に応じて早送り又は早戻し動作が行われた場合は、当該操作が終了された時点から通常再生に復帰するが、通常再生に復帰した状態で、現在のトラック又は他のトラックの先頭に達した場合は、ステップF219からF217に進み、その時点から再生するトラックナンバを変数xに代入してステップF205に戻り、上述の処理を行って再びステップF211からのトラック#xの再生状態となり、ステップF212、F213、F214のループに移行する。
また早送り又は早戻し動作から通常再生に復帰した後の時点で、ステップF221でCD再生完了となるか、或いはユーザーの停止操作がシステムコントローラ1から通知された場合は、ステップF221からF222に進む。
一時停止操作が行われた場合は、ステップF218でCD再生部2は再生一時停止状態となるが、ユーザーが一次停止解除の操作を行うことで、ステップF219,F220,F221のループに移行し、通常再生を再開する。
その後は、上記早送りの場合と同様に、ステップF219又はF221の結果に応じて処理を進める。
AMS操作により頭出し動作が行われた場合は、ステップF218でトラック先頭位置へのアクセスが行われるため、アクセスが終了した時点でステップF219でトラック先頭に移動したと判断されることになり、ステップF217に進み、当該頭出しを行ったトラックナンバを変数xに代入してステップF205に戻り、上述の処理を行って再びステップF211からのトラック#xの再生状態となり、ステップF212、F213、F214のループに移行する。
ここで、上述したように図10のステップF110では、システムコントローラ1は特殊再生を指示する操作が行われたことをHDコントローラ31にも通知している。後述するがHDコントローラ31は、CD再生部2で特殊再生が行われることとなったら、実行している記録動作を中断させる。
従って、CDコントローラ21において、特殊再生の制御を行った後に、上記のようにステップF205に戻った場合で、もしHDコントローラ31が全トラック録音モードであった場合は、ステップF206で録音中断中と判断されることになる。そこで、ステップF207でHDコントローラ31に録音再開の指示を行って、ステップF211からトラック#xの再生を行うものとなる。
なおHDコントローラ31が部分トラック録音モードであった場合は、特殊再生後にステップF205に戻った場合でも、ステップF208,F209,F210の処理は上記同様である。
トラック#xの再生中にユーザーの停止操作をシステムコントローラ1から通知された場合はステップF213からF222に進む。
またステップF216でCD再生完了と判断された場合もステップF222に進む。
さらに、特殊再生状態から通常再生状態に復帰した後の時点で、ユーザーの停止操作をシステムコントローラ1から通知されるか、又はCD再生完了となった場合は、ステップF221からF222に進む。
これらのようにしてステップF222に進んだ場合、CDコントローラ21はCD再生部2での再生動作を終了させるように制御するとともに、ステップF223で、システムコントローラ1及びHDコントローラ31対してCD再生終了通知を送信する。つまりCD再生部2が再生を終えたことを各部に通知する。そして一連の処理を終える。

9.HDコントローラの処理

続いて図13,図14,図15によりHDコントローラ31の処理を説明する。
HDコントローラ31は図13のステップF301として、CDコントローラ21からのTOCデータの転送を待機する。即ち上記図11のステップF202でCDコントローラ21が送信してくるTOCデータを待機するものである。
TOCデータが入力された場合は、HDコントローラ31はステップF302でHDD32に格納してあるデータベースの検索を行う。即ち、入力されたTOCデータの内容から、図9の識別情報DIDを生成し、当該生成した識別情報DIDを用いて、データベース内の各データベースファイルとして、同一の識別情報DIDが記録されているものがあるか否かを検索する。
同一の識別情報DIDのデータベースファイルが発見される場合とは、現在CD再生部2に装填されているディスク90が、過去にも再生され、既にそのディスク90についてデータベースファイルが作成されている場合である。一方、同一の識別情報DIDのデータベースファイルが発見されない場合は、現在CD再生部2に装填されているディスク90が、今回初めて再生される場合である。
そこで、検索結果が該当無しとなった場合は、HDコントローラ31はステップF303からF304に進み、上記作成した識別情報DIDを付したデータベースファイルを新規に作成し、データベースに追加する。
そして、その場合は、これからCD再生部2で再生されようとしているディスク90については、全トラックがまだダビングしていないものであるため、ステップF306で、全トラック録音モードに設定して録音待機状態とする。
また、検索結果として該当するデータベースファイルが発見された場合は、ステップF303からF305に進み、そのデータベースファイルの記録済フラグを確認する。全トラックについて記録済フラグがオフであった場合は、これからCD再生部2で再生されようとしているディスク90については、全トラックがまだダビングしていないものであるため、ステップF305からステップF306に進み、この場合も全トラック録音モードに設定して録音待機状態とする。
一方、全トラックについて記録済フラグがオンであった場合は、これからCD再生部2で再生されようとしているディスク90は、全トラックが既にダビング完了しており、今回ダビングする必要はない。このためステップF307からF308に進み、システムコントローラ1に無録音モードとすることを通知する。そして処理を終える。
一部のトラックについて記録済フラグがオンであり、まだダビングしていないトラックが部分的に存在する場合は、ステップF307からステップF309に進み、部分トラック録音モードに設定して録音待機状態とする。
ステップF306で全トラック録音モードとし、或いはステップF309で部分トラック録音モードとして、録音待機状態となった場合は、ステップF310で設定した録音モードと、録音待機状態となって録音の準備が完了したことをシステムコントローラ1に通知する。なお、部分トラック録音モードを通知する場合は、同時に録音対象となっているトラックナンバ(記録済フラグがオフのトラックナンバ)も通知する。
そして全トラック録音モードの場合は、図14のステップF311に進み、部分トラック録音モードの場合は図15のステップF322に進むことになる。
まず全トラック録音モードの場合を説明していく。
システムコントローラ1は、上記図10のステップF104で、HDコントローラ31がステップF310又はステップF308で行う通知を待機していることになり、上述したように、HDコントローラ31から全トラック録音モードとなったことが通知された場合は、ステップF105で、HDコントローラ31に対して録音開始指示を行う。
HDコントローラ31は図14のステップF311で、システムコントローラ1からの録音開始指示を待機しており、録音開始指示に応じてステップF312で録音動作を開始する。即ちこの場合、システムコントローラ1はCD再生部2に再生開始の指示をしている(図10のステップF106)ため、CD再生部2では上記図12のステップF211から再生が開始され、再生されたデジタルオーディオデータS1がHD記録再生部3に入力されてくる。HDコントローラ31は、この入力されるデジタルオーディオデータS1についてのHDD32への記録を開始するものとなる。
HDコントローラ31は、録音動作を開始した後は、ステップF313,F314,F315のループで、CDコントローラ21からのCD再生終了通知、システムコントローラ1からの特殊再生操作の情報、及びCDコントローラ21からのトラック#x再生完了通知のそれぞれを監視する。
上述の図12のCDコントローラ21の処理から理解されるように、CD再生部2で或るトラックが最初から最後まで通常再生状態で再生された場合のみ、CDコントローラ21はステップF215でトラック#xの再生完了通知を送信してくる。これはトラック#xについて、HDD32への記録が完了したことを意味するため、HDコントローラ31はステップF315からF316に進んで、現在再生中のディスク90に対応するデータベースファイルにおいて、当該トラック#xについての記録済フラグをオンに更新する処理を行う。
そして、入力されるデジタルオーディオデータS1についてのHDD32への録音動作は引き続き続けられているため、ステップF313,F314,F315のループに戻る。
なお、フローチャートには示していないが、HD記録再生部3側で当該トラック#xの録音中に何らかの記録エラーが発生し、トラック#xが正しく録音できなかった場合は、記録済フラグをオンとしないことはいうまでもない。
ユーザーがFF,REW等の操作を行った場合は、上述したようにCD再生部2では早送り再生などの特殊再生状態となる。この場合、正しく連続したデジタルオーディオデータS1はHD記録再生部3に入力されないことになりトラック#xの録音が適正に実行できない。そしてユーザーがFF,REW等の操作を行った場合は、その操作情報がシステムコントローラ1から送信されてくる(図10のF110)が、HDコントローラ31は、ステップF314でその特殊再生の操作情報を検出したら、ステップF317に進み、現在実行しているトラック#xのHDD32への記録を中断する。
さらに、この時点でトラック#xについては途中までHDD32への録音が進行していたため、ステップF318でHDD32に録音したトラック#xの途中までのデータを消去する。
そして、ステップF319,F320で、CDコントローラ21からの録音再開の指示か、或いはCD再生終了通知を待機する。
上記図12で述べたように、CD再生部2で早送り等の動作を行った後において通常再生が或るトラックの先頭に達する前にステップF221から再生を終了する場合は、CDコントローラ21はステップF223でCD再生終了通知を送信してくる。
この場合、HDコントローラ31の処理はステップF320からF321に進むことになる。
一方、CD再生部2で早送り等の動作を行った後において通常再生が或るトラックの先頭に達した場合は、CDコントローラ21の処理はステップF219→F217→F205と進み、HD記録再生部3が全トラック録音モードであるためステップF206に進む。そしてこの場合は、HD記録再生部3は録音中断状態であるため、CDコントローラ21はステップF207でHDコントローラ31に対して録音再開指示を出す。そしてステップF211から、次のトラック#xの先頭からの再生が行われる。
この場合、HDコントローラ31の処理はステップF319からF312に戻り、録音を再開することになる。つまりCD再生部2で或るトラックの先頭からの再生により入力されてくるデジタルオーディオデータS1についてHDD32へ記録を行う。
ユーザーの停止操作もしくはCD再生完了によりCD再生部2で再生が終了される際には、CDコントローラ21は図12のステップF223でCD再生終了通知を送信してくるが、HDコントローラ31は録音中にステップF313でこれを受信すると、ステップF321に進む。また上記のように録音中断中(待機中)にステップF320でCD再生終了通知を受信した場合もステップF321に進む。
HDコントローラ31はステップF321では、録音又は録音待機状態を終了させ、一連の処理を終了させる。
次に、上記図13の処理において部分トラック録音モードとなった場合のHDコントローラ31の処理を図15により説明する。
システムコントローラ1は、上記図10のステップF104で、HDコントローラ31からの応答が部分トラック録音モードであった場合は、ステップF106で、CDコントローラ21に対して再生開始指示を行うとともに、部分トラック録音モード及び録音対象トラックを通知する。
この場合HDコントローラ31は図15のステップF322、F323、F324のループで、CDコントローラ21からの録音待機指示、又は録音指示、又はCD再生終了通知を監視している。
上記図11で述べたように、HD記録再生部3が部分トラック録音モードの場合は、CDコントローラ21は或るトラックの再生を開始するタイミング毎に、ステップF208でこれから再生するトラック#xがHDD32への録音対象であるか否かを判別し、HDコントローラ31へ録音指示(F209)又は録音待機指示(F210)を送信してくる。
HDコントローラ31は、録音指示を受信した場合は、ステップF323からF235へ進んで、再生されるトラック#xのHDD32への録音を開始する。
一方、HDコントローラ31はステップF322で録音待機指示を受信した場合は、録音待機状態のままステップF322,F323,F324のループで、CD再生終了通知、又は次のトラックの録音指示を待機する。
例えばCD再生部2で再生される1曲目が録音対象でなく、2曲目が録音対象であった場合は、CDコントローラ21はHDコントローラ31に対して、1曲目の再生開始時には録音待機指示を与え、2曲目の再生開始時に録音指示を与えるものとなる。その場合、HDコントローラ31は1曲目の再生中にはステップF322,F323,F324のループで待機し、2曲目の再生開始時点で録音指示に応じてステップF323からF325に進み、録音を開始することになる。
HDコントローラ31は、録音動作を開始した後は、ステップF326,F327,F328のループで、CDコントローラ21からのCD再生終了通知、システムコントローラ1からの特殊再生操作の情報、及びCDコントローラ21からのトラック#x再生完了通知のそれぞれを監視する。
上記図12のCDコントローラ21の処理により、CD再生部2で或るトラックが最初から最後まで通常再生状態で再生された場合のみ、CDコントローラ21はステップF215でトラック#xの再生完了通知を送信してくる。この場合、録音対象となっているトラック#xについて、HDD32への記録が完了したことになるため、HDコントローラ31はステップF328からF329に進んで、現在再生中のディスク90に対応するデータベースファイルにおいて、当該トラック#xについての記録済フラグをオンに更新する処理を行う。そしてCDコントローラ21から指示されたトラック#xについての録音完了に伴ってステップF330で録音待機状態とし、上記ステップF322,F323,F324のループに戻る。
なお、フローチャートには示していないが、この場合も、HD記録再生部3側で当該トラック#xの録音中に何らかの記録エラーが発生し、トラック#xが正しく録音できなかった場合は、記録済フラグをオンとしない。
続いてCD再生部2では次のトラックの再生に進むが、その場合も、録音対象トラックか否かの判別に応じて録音指示又は録音待機指示を送信してくるため、HDコントローラ31はその指示に従ってステップF325からの録音開始、又はステップF322,F323,F324のループでの録音待機を行う。
録音実行中において、ユーザーがFF,REW等の操作を行った場合は、上述したようにCD再生部2では早送り再生などの特殊再生状態となる。この場合、正しく連続したデジタルオーディオデータS1はHD記録再生部3に入力されないため、HDコントローラ31はFF,REW等の操作情報がシステムコントローラ1から送信されてきたら(図10のF110)、ステップF327からF331に進み、現在実行しているトラック#xのHDD32への記録を中断し録音待機状態とする。
そしてこの時点でトラック#xについては途中までHDD32への録音が進行していたため、ステップF332でHDD32に録音したトラック#xの途中までのデータを消去する。
そして、上記ステップF322,F323,F324のループに戻り、CDコントローラ21からの次の指示又は通知を待つことになる。
ユーザーの停止操作もしくはCD再生完了によりCD再生部2で再生が終了される際には、CDコントローラ21は図12のステップF223でCD再生終了通知を送信してくるが、HDコントローラ31は録音中にステップF326でこれを受信すると、ステップF333に進む。また上記のように録音待機中にステップF324でCD再生終了通知を受信した場合もステップF333に進む。
HDコントローラ31はステップF333では、録音又は録音待機状態を終了させ、一連の処理を終了させる。

10.ダビング動作例

システムコントローラ1、CDコントローラ21、HDコントローラ31が以上のように処理を行うことで実現されるダビング動作を、図16〜図19でそれぞれ具体例に沿って説明していく。
なお、図16〜図19に示す動作には、上記図10〜図15に示したシステムコントローラ1、CDコントローラ21、HDコントローラ31で説明した処理に対応するステップ番号を付記し、図16〜図19の説明においてもそのステップ番号を利用する。
[全トラック録音モードでCDが通常に最初から最後まで再生された場合]
図16の動作例は、まずHDコントローラ31が全トラック録音モードとされた場合の例であって、さらにCD再生部2においてディスク90が第1トラック#1から最終トラック#nまでが全て通常に再生された場合の例である。つまりユーザーが1曲目からの通常再生を指示するとともに、再生途中でFF等の特殊再生状態となる操作を行わなかった場合である。
システムコントローラ1はユーザーの再生操作を検出すると(F101)、CD再生部2(CDコントローラ21)に対して操作情報とTOCデータの伝送指示を送信する(F102)。
CDコントローラ21はこれに応じてディスク90のTOCデータをHD記録再生部3(HDコントローラ31)に送信する(F202)。
HDコントローラ31はTOCデータの受信に伴って、データベース検索を行い(F302)、この場合、識別情報DIDが該当無しか、或いは該当するデータベースファイルが存在するが、全てのトラックが未録音の状態であることで、全トラック録音モードと設定する(F306)。
そしてHDコントローラ31は全トラック録音モードで録音待機状態となったことをシステムコントローラ1に通知する(F310)。
システムコントローラ1はHDコントローラ31からの応答に応じて、HDコントローラ31に対して録音開始指示を与え(F105)、またCDコントローラ21に対して再生開始指示及び全トラック録音モードの通知を与える(F106)。
これによりCD再生部2では再生が開始され(F211)、HD記録再生部3では録音が開始される(F312)。
CDコントローラ21はトラック#1の再生が完了した時点でトラック#1の再生完了通知をHDコントローラ31に送信する(F215)。
これに応じてHDコントローラ31は、当該再生中のディスク90に対応するデータベースファイル上で、トラック#1に対応する記録済フラグをオンとする(F316)。
またCDコントローラ21はトラック#2の再生が完了した時点でトラック#2の再生完了通知をHDコントローラ31に送信する(F215)。
これに応じてHDコントローラ31は、当該再生中のディスク90に対応するデータベースファイル上で、トラック#2に対応する記録済フラグをオンとする(F316)。
以降も同様に1つのトラックの再生が完了し、HDD32への録音が完了することに応じてHDコントローラ31はそのトラックの記録済フラグをオンとしていく。
CDコントローラ21は最後のトラック#nの再生が完了した時点でトラック#nの再生完了通知をHDコントローラ31に送信し(F215)、HDコントローラ31はトラック#nに対応する記録済フラグをオンとする(F316)が、この時点でCD再生が完了することとなるため、CD再生部2では再生終了となる(F222)。そしてCDコントローラ21はHDコントローラ31及びシステムコントローラ1に対してCD再生終了通知を送信する(F223)。
これに応じてHDコントローラ31は録音を終了させる(F321)。
この図16の動作例の場合は、CD再生部2でディスク90から再生された全トラックがHDD32へダビング録音されたことになり、またそのディスク90に対応するデータベースファイルでは、全トラックについて記録済フラグがオンとされたことになる。
つまりユーザーが意識せずにCDからのダビングが行われるとともに、以後は、当該CDが再び再生されたとしても、その場合はHDコントローラ31は無録音モードとなるため無駄なダビングは行われない。
[全トラック録音モードでCD再生途中にユーザーが停止操作を行った場合]
図17の動作例は、上記同様にHDコントローラ31が全トラック録音モードとされた場合の例であるが、CD再生部2においてディスク90が再生されている途中にユーザーが再生停止操作を行った場合である。
システムコントローラ1はユーザーの再生操作を検出すると(F101)、CDコントローラ21に対して操作情報とTOCデータの伝送指示を送信する(F102)。ただし例えばユーザーがトラック#3からの再生を指示したとすると、その操作情報がCDコントローラ21に伝えられる。
CDコントローラ21はTOCデータの伝送指示に応じてディスク90のTOCデータをHDコントローラ31に送信する(F202)。
HDコントローラ31はTOCデータの受信に伴って、データベース検索を行い(F302)、この場合、識別情報DIDが該当無しか、或いは該当するデータベースファイルが存在するが、全てのトラックが未録音の状態であることで、全トラック録音モードと設定する(F306)。
そしてHDコントローラ31は全トラック録音モードで録音待機状態となったことをシステムコントローラ1に通知する(F310)。
システムコントローラ1はHDコントローラ31からの応答に応じて、HDコントローラ31に対して録音開始指示を与え(F105)、またCDコントローラ21に対して再生開始指示及び全トラック録音モードの通知を与える(F106)。
これによりCD再生部2では再生が開始され(F211)、HD記録再生部3では録音が開始される(F312)。なお、ユーザーがトラック#3からの再生を指示したため、CD再生部2ではトラック#3からの再生が行われる。
CDコントローラ21はトラック#3の再生が完了した時点でトラック#3の再生完了通知をHDコントローラ31に送信する(F215)。
これに応じてHDコントローラ31は、当該再生中のディスク90に対応するデータベースファイル上で、トラック#3に対応する記録済フラグをオンとする(F316)。
またCDコントローラ21は引き続き再生が行われ、トラック#4の再生が完了した時点でトラック#4の再生完了通知をHDコントローラ31に送信する(F215)。これに応じてHDコントローラ31はトラック#4に対応する記録済フラグをオンとする(F316)。
さらに引き続き再生が行われ、トラック#5の再生が完了したらCDコントローラ21はトラック#5の再生完了通知をHDコントローラ31に送信する(F215)。これに応じてHDコントローラ31はトラック#5に対応する記録済フラグをオンとする(F316)。
ここでCD再生部2では引き続きトラック#6の再生が行われ、またHD記録再生部3ではトラック#6のデジタルオーディオデータS1をHDD32に記録していくことになるが、その途中でユーザーが停止操作を行ったとする。システムコントローラ1はユーザーの停止操作を検出すると(F108)、CDコントローラ21に対して再生停止指示を送信する(F111)。
これに応じてCDコントローラ21はCD再生動作を終了させ(F222)、HDコントローラ31及びシステムコントローラ1に対してCD再生終了通知を送信する(F223)。
これに応じてHDコントローラ31は録音を終了させる(F321)。
この図17の動作例の場合は、CD再生部2でディスク90から再生されたトラック#3、#4、#5がHDD32へダビング録音されたことになり、またそのディスク90に対応するデータベースファイルでは、トラック#3、#4、#5について記録済フラグがオンとされたことになる。トラック#6については一部録音されたとしても、データベースファイルには記録済と反映されないためまだダビングしていないものとして管理される。
従って、以後は、当該CDが再び再生される場合はHDコントローラ31は部分トラック録音モードとなり、トラック#3、#4、#5以外のトラックが録音対象となる。もしトラック#3のみが何度も再生されたとしても、それについてはダビングは行われない。
なお、上記図13、図14、図15のHDコントローラ31の処理には示さなかったが、停止操作がされた際に途中までHDD32への録音されていたトラックのデータ、例えばこの図17の場合のトラック#6のデータは、HDD32から消去するようにしてもよい。
[全トラック録音モードでCD再生中にFF操作が行われた場合]
図18の動作例は、上記各例と同様にHDコントローラ31が全トラック録音モードとされた場合の例であるが、CD再生部2における再生中にユーザーがFF操作を行った場合である。
なお、ユーザーの再生操作が行われてからCD再生部2で再生が開始され、またHD記録再生部3で録音が開始されるまでの動作は、上記図16と同様であるため、説明を省略する。
CD再生部2では再生が開始され(F211)、HD記録再生部3では録音が開始された(F312)以降は、まずCDコントローラ21はトラック#1の再生が完了した時点でトラック#1の再生完了通知をHDコントローラ31に送信する(F215)。
これに応じてHDコントローラ31は、当該再生中のディスク90に対応するデータベースファイル上で、トラック#1に対応する記録済フラグをオンとする(F316)。
この後、CD再生部2でトラック#2の再生中にユーザーがFF操作を行ったとする。
システムコントローラ1はユーザーのFF操作を検出すると(F109)、CDコントローラ21及びHDコントローラ31に、FF操作情報を送信する(F110)。
CDコントローラ21はこれに応じて早送り再生を実行する(F218)。そして早送り動作を終了した後に通常再生を再開する(F220)。
HDコントローラ31は、FF操作の通知に応じて録音動作を中断する(F317)。また、その時点でトラック#2は途中までHDD32へ録音していたため、その途中までのトラック#2のデータをHDD32から消去する(F318)。
CD再生部2でFF動作を終えて通常再生に戻った後、再生がトラック#3の先頭に達した時点で、CDコントローラ21はHDコントローラ31に対して録音再開を指示する(F207)。HDコントローラ31はこれに応じて録音動作を再開する(F312)。つまりトラック#3のデジタルオーディオデータS1についてHDD32に記録していくことを開始する。
その後CDコントローラ21はトラック#3の再生が完了した時点でトラック#3の再生完了通知をHDコントローラ31に送信する(F215)。
これに応じてHDコントローラ31は、当該再生中のディスク90に対応するデータベースファイル上で、トラック#3に対応する記録済フラグをオンとする(F316)。
ここでCD再生部2では引き続きトラック#4の再生が行われ、またHD記録再生部3ではトラック#4のデジタルオーディオデータS1をHDD32に記録していくことになるが、その途中でユーザーが停止操作を行ったとする。システムコントローラ1はユーザーの停止操作を検出すると(F108)、CDコントローラ21に対して再生停止指示を送信する(F111)。
これに応じてCDコントローラ21はCD再生動作を終了させ(F222)、HDコントローラ31及びシステムコントローラ1に対してCD再生終了通知を送信する(F223)。
これに応じてHDコントローラ31は録音を終了させる(F321)。
この図18の動作例の場合は、CD再生部2でディスク90から再生されたトラック#1、#2、#3、#4のうち、通常状態で完全に再生されたトラック#1,#3のみがHDD32へダビング録音されたことになる。つまり、そのディスク90に対応するデータベースファイルでは、トラック#1、#3についてのみ記録済フラグがオンとされたことになる。
途中で早送りが行われたトラック#2や、途中で停止されたトラック#4についてはデータベースファイルには記録済と反映されないためまだダビングしていないものとして管理される。
従って、以後は、当該CDが再び再生される場合はHDコントローラ31は部分トラック録音モードとなり、トラック#1、#3以外のトラックが録音対象となる。もしトラック#3のみが何度も再生されたとしても、それについてはダビングは行われない。
[部分トラック録音モードでトラック#1、#4が録音対象となっていた場合]
図19の動作例は、HDコントローラ31が部分トラック録音モードとされた場合の例である。例えば現在装填されているCDがトラック#1〜#4の4曲が収録されているものとし、過去にトラック#2,#3についてはHDD32への録音が行われていたものとする。ユーザーはこのCDについて通常に1曲目から再生させる操作を行ない、CD再生部2においてディスク90が第1トラック#1から最終トラック#4までが全て、通常に再生された場合の例である。
システムコントローラ1はユーザーの再生操作を検出すると(F101)、CD再生部2(CDコントローラ21)に対して操作情報とTOCデータの伝送指示を送信する(F102)。
CDコントローラ21はこれに応じてディスク90のTOCデータをHD記録再生部3(HDコントローラ31)に送信する(F202)。
HDコントローラ31はTOCデータの受信に伴って、データベース検索を行う(F302)。この場合、識別情報DIDが該当するデータベースファイルが存在し、そのデータベースファイルではトラック#2、#3については記録済フラグがオンとなっている。
そこでHDコントローラ31は部分トラック録音モードと設定し(F306)、部分トラック録音モードで録音待機状態となったこと、及び録音対象トラックはトラック#1、#4であることをシステムコントローラ1に通知する(F310)。
システムコントローラ1はHDコントローラ31からの応答に応じて、CDコントローラ21に対して再生開始指示を与える(F106)。またこのとき、HDコントローラ31が部分トラック録音モードであって録音対象トラックはトラック#1、#4であることもCDコントローラ21に通知する。
ここでCDコントローラは、まず最初に再生するトラック#1が録音対象であることから、HDコントローラ31に対してトラック#1の録音指示を送信する(F209)。
そしてCD再生部2ではトラック#1からの再生が開始され(F211)、またHD記録再生部3では録音指示に応じて録音が開始される(F325)。
CDコントローラ21はトラック#1の再生が完了した時点でトラック#1の再生完了通知をHDコントローラ31に送信する(F215)。
これに応じてHDコントローラ31は、当該再生中のディスク90に対応するデータベースファイル上で、トラック#1に対応する記録済フラグをオンとする(F329)。そして録音待機状態とする(F330)。
CDコントローラ21はトラック#2の再生を開始する時点では、トラック#2が録音対象でないことからHDコントローラ31に録音待機指示を与える(F210)。従ってHD記録再生部3ではトラック#2の録音は行われない。
トラック#3の再生開始時点でも同様であり、CDコントローラ21はトラック#3が録音対象でないことからHDコントローラ31に録音待機指示を与える(F210)。従ってHD記録再生部3ではトラック#3の録音は行われない。
CDコントローラ21はトラック#4の再生を開始する時点では、トラック#4は録音対象であるため、HDコントローラ31に録音指示を与える(F215)。従ってHD記録再生部3ではトラック#4の録音を開始する(F325)。
その後CDコントローラ21は、トラック#4の再生が完了した時点でトラック#4の再生完了通知をHDコントローラ31に送信し(F215)、HDコントローラ31はトラック#4に対応する記録済フラグをオンとし(F329)、録音待機状態となる(F330)。
CD再生部2ではこの時点でCD再生が完了することとなるため、CD再生部2では再生終了となる(F222)。そしてCDコントローラ21はHDコントローラ31及びシステムコントローラ1に対してCD再生終了通知を送信する(F223)。
これに応じてHDコントローラ31は録音待機状態を終了させ処理を終える(F333)。
この図19の動作例のように部分トラック録音モードとされる場合は、CD再生部2でディスク90から再生されたトラックのうち、まだHDD32へダビングされていないトラックのみがダビング録音されたことになる。
なお、部分トラック録音モードの場合も、再生途中でFF操作が行われた場合や、停止操作が行われた場合は、それらの操作に応じて、上記図17,図18で説明した動作と同様の動作が行われる。
以上、実施の形態について説明してきたが、本例によれば、CD(ディスク90)が再生される際に、自動的にHDD32へのダビング録音が行われる。ただし、再生される各トラックについては、データベースファイルに記録された記録済フラグが参照され、まだダビングされていない場合のみダビングが行われる。
このため、ユーザーは何ら意識して操作を行うことなく、CDを再生していれば自然にHDDにCD収録トラックが保存されていくことになり、しかも同一曲が重複してダビングされるということもない。
また、再生途中で特殊再生されたり停止されたトラックはダビングされていないものとされるため、その後の機会にダビングが行われる。つまりHDD32には、完全なトラックデータが蓄積されていく。
そしてこのようなHDD32は、ユーザーが意識することなく例えば音楽サーバとして自動的に形成されていくため、ユーザーは一度再生させたCDについては、CDを装填しなくとも、HDD32から曲の再生も楽しむということも可能となる。

11.変形例

ところで、本発明は上記実施の形態の構成例、動作例に限らず、多様な変形例が考えられる。
例えば部分トラック録音モードの場合、上記例ではCDコントローラ21側で各トラックについてダビングさせるか否かを判断するものとしたが、HDコントローラ31が判断してもよい。
即ちHDコントローラ31はCD再生部2からデジタルオーディオデータS1とともにトラックナンバの情報(つまりサブコード情報)も常時受け取るようにしていれば、現在入力されているトラックナンバが判別できる。従って、入力されているデジタルオーディオデータS1が、録音対象トラックのデータであるか否かが判別できるため、それによって録音の実行又は待機を選択すればよい。
また上記例処理で、システムコントローラ1、CDコントローラ21、HDコントローラ31の間で伝送される通知や指示は一例であり、通知や指示の送受信の主体がどのコントローラとなるかは、実際の構成に応じて適宜変更されるものであることはいうまでもない。
また例えばシステムコントローラ1が全ての動作を一元管理してCD再生やHDD32への録音を実行制御するものであってもよい。
またデータベースの格納場所はHDD32でなく、他に不揮発性メモリなどを用意してもよい。
また各CDを識別する識別情報DIDは、TOCデータから形成するものに限られず、付加情報や、或いはCDの製造番号などが用いられてもよい。
また、実施の形態では、CD再生部とHD記録再生部3を一体的に備えたダビング装置としたが、これらが別体機器とされ、ダビング可能に接続されることでダビング装置が形成されるようにしてもよい。
また第1の記録媒体はCDに限らず、MD、メモリカード、DATなどでもよく、また第2の記録媒体もHDDに限らず、固体メモリ、他の種のディスク状メディア、テープ状メディアであってもよい。
本発明の実施の形態のダビング装置のブロック図である。 実施の形態のCD再生部のブロック図である。 実施の形態のHD記録再生部のブロック図である。 実施の形態の音声入出力部のブロック図である。 CD方式のフレーム構造の説明図である。 CD方式のサブコーディングフレームの説明図である。 CD方式のサブQデータの説明図である。 CD方式のTOC構造の説明図である。 実施の形態のデータベース構造の説明図である。 実施の形態のシステムコントローラの処理のフローチャートである。 実施の形態のCDコントローラの処理のフローチャートである。 実施の形態のCDコントローラの処理のフローチャートである。 実施の形態のHDコントローラの処理のフローチャートである。 実施の形態のHDコントローラの処理のフローチャートである。 実施の形態のHDコントローラの処理のフローチャートである。 実施の形態の全トラック録音モード時の動作の説明図である。 実施の形態の全トラック録音モード時に停止操作があった場合の動作の説明図である。 実施の形態の全トラック録音モード時にFF動作があった場合の動作の説明図である。 実施の形態の部分トラック録音モード時の動作の説明図である。
符号の説明
1 システムコントローラ、2 CD再生部、3 HD記録再生部、4 音声入出力部、5 操作部、6 表示部、21 CDコントローラ、26 デコーダ、31 HDコントローラ、32 HDD、33 音声圧縮エンコード/デコード部、90 ディスク

Claims (8)

  1. 複数のデータが記録されている第1の記録媒体を再生する再生手段と、
    上記第1記録媒体に記録されるデータを第2記録媒体に記録する記録手段と、
    上記複数のデータの各々のデータが上記第2記録媒体に記録されているか否かを示す識別情報を有するデータベースファイルからなるデータベースを生成するデータベース生成手段と、
    記第1記録媒体に記録されている特定のデータに対して該特定のデータについてデータベースファイルの識別情報を検索して、データベースファイルの検査結果に応じて上記第1の記録媒体の該特定のデータを上記第2記録媒体に記録させるように制御する記録制御手段と
    を備え
    上記記録制御手段は、上記再生手段により再生が行うとき、ユーザーの操作が無くとも自動的に記録動作を行い、特定のデータの再生中に特殊再生操作がなされた場合には該特定のデータを上記第2記録媒体から削除するように制御する
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 上記記録制御手段は、上記第1記録媒体から再生されるデータを音声出力手段に出力すると共に、上記特定のデータ対して記録動作を行うように制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 上記記録制御手段は、再生指示を監視して再生指示がある場合、再生開始と共に記録動作を自動的に開始するように制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 上記記録手段はユーザの指示を受ける操作部をさらに備え、
    上記記録制御手段は、ユーザからの再生指示が上記操作部によりある場合、記録動作を自動的に開始するように制御することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 複数のデータが記録されている第1の記録媒体を再生する再生ステップと、
    上記第1記録媒体に記録されるデータを第2記録媒体に記録する記録ステップと、
    上記複数のデータの各々のデータが上記第2記録媒体に記録されているか否かを示す識別情報を有するデータベースファイルからなるデータベースを生成するデータベース生成ステップと、
    上記再生ステップにより再生が行うとき、上記第1記録媒体に記録されている特定のデータに対して該特定のデータについてデータベースファイルの識別情報を検索して、データベースファイルの検査結果に応じて上記第1の記録媒体の該特定のデータを上記第2記録媒体に記録させるように制御する記録制御ステップとを備え
    上記記録制御ステップは、上記再生ステップにより再生が行うとき、ユーザーの操作が無くとも自動的に記録動作を行い、特定のデータの再生中に特殊再生操作がなされた場合には該特定のデータを上記第2記録媒体から削除するように制御する
    ことを特徴とする記録方法。
  6. 上記記録制御ステップは、上記第1記録媒体から再生されるデータを音声出力手段に出力すると共に、上記特定のデータ対して記録動作を行うように制御することを特徴とする請求項5に記載の記録方法。
  7. 上記記録制御ステップは、再生指示を監視して再生指示がある場合、再生開始と共に記録動作を自動的に開始するように制御することを特徴とする請求項5に記載の記録方法。
  8. 上記記録ステップはユーザの指示を受ける操作ステップをさらに備え、
    上記記録制御ステップは、ユーザからの再生指示が上記操作ステップによりある場合、記録動作を自動的に開始するように制御することを特徴とする請求項7に記載の記録方法。
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