JP3931675B2 - ズームレンズ鏡胴 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラに用いるズームレンズ鏡胴に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンパクトカメラにおいては、非使用時にはレンズ鏡胴を結像面の近傍に後退(以下、沈胴という)させてカメラ本体からレンズ鏡胴の突出をなくし、携帯性を向上させたカメラが普及している。
【0003】
また、最近のデジタルカメラにおいては、レンズ群が3群からなるズームレンズを備えたカメラがあり、ズーミングのときは第1レンズ群と第2レンズ群とを移動させ、フォーカシングのときは第3レンズ群を移動させている。この第1レンズ群と第2レンズ群とを移動させるのにカム溝を有するカム筒を回転させているが、第1レンズ群と第2レンズ群とが広角時に離間し、望遠時に接近する構成が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如き、第1レンズ群と第2レンズ群とが広角時に離間し、望遠時に接近する構成のズームレンズを用いたとき、第1レンズ群と第2レンズ群との相対距離の変化に対応するカム溝を有するカム筒が必要になるが、ズームレンズを沈胴させるときにカム筒の長さが制約になる。
【0005】
即ち、各レンズ群の相互の移動量が大きいと、カム筒の全長が長くなり、沈胴の障害になる。また、単純に各レンズ群の移動量が小さいズームレンズを用いると、各レンズ群のパワーが強くなり、誤差感度が敏感になって生産性を悪化させるという問題が生ずる。
【0006】
このような問題を解決することを目的とした技術が特開平3−180823号公報に開示されているが、この公報においては二つのカム筒を用いてカム筒の全長を短くしている。しかし、二つのカム筒を用いると、原価高になる
【0007】
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、レンズ群の相互の移動量が大きいズームレンズであっても、カム筒の全長を長く形成することなく、充分に沈胴可能なコンパクトなズームレンズ鏡胴を提案することを発明の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は下記の何れかの手段により達成される。
【0009】
複数のレンズ群の群間距離を変化させることにより変倍を行うズームレンズを保持し、且つ沈胴が可能なズームレンズ鏡胴において、
複数のカム溝を有するカム筒と、
前記カム筒の第1カム溝によって案内されて光軸方向に移動する駆動部材と、
所定のレンズ群を保持し、前記駆動部材に設けられた案内部材に案内されて前記駆動部材に対して所定の範囲内で接近及び離間可能なレンズ鏡枠と、
前記レンズ鏡枠と前記駆動部材とを離間させる方向に付勢する付勢部材と、
を備え、
沈胴時には、前記駆動部材及び前記レンズ鏡枠が結像面の近傍に移動して、前記レンズ鏡枠が前記付勢部材の付勢力に抗して前記駆動部材に接近し、
広角端近傍の変倍領域では、前記レンズ鏡枠は、前記付勢部材の付勢力によって前記駆動部材に対して最も離間して前記カム筒の第2カム溝と係合する前記レンズ鏡枠のカムピンが前記カム筒より結像面側に離脱すると共に、前記カム筒の第1カム溝によって案内されて光軸方向に移動する前記駆動部材と一体化して移動し、
望遠端近傍の変倍領域では、前記レンズ鏡枠は、前記カム筒の第2カム溝によって案内されて移動し、前記付勢部材の付勢力に抗して前記駆動部材に接近することを特徴とするズームレンズ鏡胴。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のズームレンズ鏡胴に関する2種の実施の形態を図を参照して詳細に説明する。
【0014】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態を図1乃至図5を参照して説明する。図1はズームレンズ鏡胴を沈胴させたときの縦断面図、図2はズームレンズ鏡胴を広角端まで繰り出したときの縦断面図、図3はズームレンズ鏡胴を望遠端まで繰り出したときの縦断面図、図4は固定胴のカム溝の展開図、図5はカム筒のカム溝の展開図である。
【0015】
図1乃至図3において、本ズームレンズは第1レンズ群L1、第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3から構成され、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2が互いの群間距離を変化させながら繰り出されることにより変倍動作を行い、第3レンズ群L3が繰り出されることにより合焦動作を行ってCCD等からなる撮像素子Cに結像する。被写体の光像が撮像素子Cに結像すると周知の如く光電変換されて画像信号になり、適切な画像処理が施された後、メモリに記憶されたり、液晶モニタに表示されたりする。
【0016】
第1レンズ群L1は第1レンズ枠11、第2レンズ群L2は第2レンズ枠12、第3レンズ群L3は第3レンズ枠13に各々保持されている。また、第1レンズ枠11の外周は直進案内筒14の内周と嵌合し、直進案内筒14の外周はカム筒15の内周と嵌合し、カム筒15の外周は固定胴16の内周と嵌合している。
【0017】
カム筒15は後述するように内周に複数のカム溝を有し、図示していないズームモータと連結した減速歯車と歯合する歯車を有しており、ズームモータによって回転する。
【0018】
また、固定胴16はズームレンズ鏡胴の基体となる部材であって、カメラ本体に固定され、撮像素子Cを保持している。また、固定胴16には第3レンズ枠13を光軸Oの方向に直進案内する複数の案内軸17が立設している。
【0019】
第1レンズ枠11にはカムピン21が立設し、第2レンズ枠12にはカムピン22が立設していて、図5に示すようにカムピン21はカム筒15の内周に設けたカム溝15aに案内され、カムピン22はカム筒15の内周に設けたカム溝15bに沿って移動したり案内されたりする。
【0020】
更に、カム筒15にはカムピン25が立設していて、図4に示すようにカムピン25が固定胴16の内周に設けたカム溝16aに係合している。
【0021】
第1レンズ枠11の内周と第2レンズ枠12の外周との空隙には駆動筒31が配置され、第1レンズ枠11の内周と駆動筒31の外周が嵌合している。駆動筒31にはカムピン32が立設していて、図5に示すようにカムピン32がカム筒15の内周に設けたカム溝15cに係合している。また、駆動筒31には第2レンズ枠12を光軸Oの方向に直進案内する複数の案内軸33が立設しており、案内軸33に設けた圧縮バネ34が、第2レンズ枠12が駆動筒31から撮像素子Cの方向に離間する方向に第2レンズ枠12を付勢している。
【0022】
また、直進案内筒14の構成については図示していないが、直進案内筒14に光軸Oと平行に形成した複数の長溝がカムピン21,32と係合し、直進案内筒14の後端が固定胴16の内周に光軸Oと平行に形成した長溝と係合している。そして、直進案内筒14はカム筒15に対して回転はするが、光軸Oの方向にはカム筒15と一体に移動する。従って、カム筒15が固定胴16に対して回転しながら光軸方向に移動しても、直進案内筒14は回転せずに光軸方向に移動のみする。従って、第1レンズ枠11及び駆動筒31は回転せずに光軸方向に移動のみする。
【0023】
次に、以上の如き構成のズームレンズ鏡胴の作動について説明する。
最初は、ズームレンズ鏡胴が非使用状態であって、図1の如き沈胴状態であったとする。この沈胴状態で図示していないカメラ本体のパワースイッチをオンにすると、ズームモータが回転し、カム筒15が回転するので、カム筒15のカムピン25が固定胴16のカム溝16aに案内され、カム筒15は図4における沈胴位置(沈)から広角端(W)まで繰り出される。カム筒15が回転すると、第1レンズ枠11のカムピン21がカム筒15のカム溝15aに案内され、第1レンズ枠11は図5における沈胴位置(沈)から広角端(W)まで繰り出される。従って、第1レンズ枠11は自身の繰り出しにカム筒15の繰り出しが加わって、図2の如く大きく繰り出されることになる。
【0024】
このとき、駆動筒31のカムピン32が案内されるカム筒15のカム溝15cは光軸Oと直交し、光軸Oの方向には全く変化していない。従って、駆動筒31はカム筒15に対しては全く繰り出されず、固定胴16に対するカム筒15の繰り出しのみによって繰り出される。
【0025】
更に、図1の如き沈胴状態では、圧縮バネ34が圧縮された状態であって、第2レンズ枠12は圧縮バネ34によって撮像素子Cの方向に付勢され、光軸方向の後端12aが第3レンズ枠13の前端13aに圧着している。一方、第2レンズ枠12のカムピン22は幅広のカム溝15b内に遊嵌していて、カムピン22がカム溝15bによって案内されることはない。しかし、カム筒15の繰り出しによって駆動筒31が次第に繰り出されると、圧縮バネ34が次第に伸長し、第2レンズ枠12の後端12aが第3レンズ枠13の前端13aに圧着した状態を維持しながら、光軸Oの方向における駆動筒31と第2レンズ枠12のが次第に離間してゆく。やがて、第2レンズ枠12のフランジ後面12bが案内軸33の頭部33aに当接し、図5に示す如く第2レンズ枠12のカムピン22はカム筒15より撮像素子C側に離脱した状態になる。この後は駆動筒31が案内軸33を介して第2レンズ枠12と一体化し、第2レンズ枠12はカム筒15のカム溝15bに案内されることなく、駆動筒31に追随して繰り出されてゆく。そして、図2に示す広角端の状態になる。
【0026】
以上により、広角端では第1レンズ枠11と第2レンズ枠12とが最も離間した状態、即ち、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2とが最も離間した状態になる。
【0027】
ここで、更に望遠側に変倍するときは、カメラ本体にあって図示していないズームスイッチを作動し、ズームモータを回転させてカム筒15を回転させる。但し、本ズームレンズ鏡胴においては、固定胴16に形成したカム溝16aが図4に示す如く広角端(W)から望遠端(T)まで光軸Oに対して直交していて光軸O方向に全く変化していない。従って、カム筒15は回転のみするが、広角端(W)からこれ以上繰り出されることがない。
【0028】
しかし、カム筒15が回転すれば、カム溝15a,15b,15cは各々回転する。従って、図5に示す如く広角端(W)から望遠端(T)に至る過程で、第1レンズ枠11はカム溝15aによって撮像素子C側に一旦繰り込まれて、再度繰り出される。また、駆動筒31はカム溝15cの軌跡に沿って繰り出される。駆動筒31が繰り出されると、案内軸33を介して第2レンズ枠12が駆動筒31に追随して繰り出される。そして、広角端(W)から所定の中間位置(M)まではカム溝15cとカム溝15bが平行で、且つカム溝15bが幅広であるので、第2レンズ枠12は駆動筒31に単に追随するのみである。
【0029】
中間位置(M)を越えて望遠端(T)までの間になると、カム溝15bの幅が狭くなって、カム溝15bによってカムピン22の移動が規制される。また、カム溝15cはカム溝15bと平行でなく傾斜が緩やかになり、カム溝15bの方が急な傾斜になる。従って、第2レンズ枠12は駆動筒31より移動速度が速くなって、第2レンズ枠12は圧縮バネ34に抗して駆動筒31に次第に接近し、図3の如く望遠端では第2レンズ枠12は駆動筒31に最も接近する。即ち、第2レンズ群L2が第1レンズ群L1に最も接近する。
【0030】
本ズームレンズは変倍に際して、広角端では第1レンズ群L1と第2レンズ群L2が最も離間し、望遠端では第1レンズ群L1と第2レンズ群L2が最も接近するといった移動を行うが、駆動筒31を設けたために図5により説明した如く、広角端(W)では第2レンズ枠12のカムピン22がカム筒15から離脱した状態になって第1レンズ群L1と第2レンズ群L2が最も離間する。従って、カム筒15の全長を短くすることができ、非使用時にはカム筒15を充分に沈胴させることができる。
【0031】
なお、広角端(W)から望遠端(T)の間で適宜ズームモータを停止させて所望の焦点距離で撮影することができる。そして、撮影距離に応じて図示していないフォーカスモータを駆動して第3レンズ枠13を案内軸17に沿って繰り出し、被写体の光像を撮像素子Cに合焦する。
【0032】
また、望遠端(T)から広角端(W)に変倍するときは、上述の逆の作動となり、カム筒15が逆回転し、望遠端(T)から中間位置(M)の間は、第1レンズ枠11、駆動筒31及び第2レンズ枠12が共に撮像素子C側に繰り込まれるが、第1レンズ枠11及び駆動筒31に対して第2レンズ枠12は次第に離間する。続いて、中間位置(M)から広角端(W)の間は、圧縮バネ34によって第2レンズ枠12のフランジ後面12bが案内軸33の頭部33aに当接した状態になって、第2レンズ枠12は駆動筒31に一体になり、駆動筒31によって広角端(W)まで繰り込まれる。
【0033】
広角端(W)から沈胴するときは、カム筒15が繰り込まれるので、第1レンズ枠11が繰り込まれ、第2レンズ枠12が駆動筒31によって繰り込まれる。その途中で、第2レンズ枠12の後端12aが第3レンズ枠13の前端13aに当接するが、駆動筒31は圧縮バネ34の付勢力に抗して更に繰り込まれ、第1レンズ枠11も繰り込まれることによって、図1の沈胴状態になる。
【0034】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態を図6乃至図11を参照して説明する。図6はズームレンズ鏡胴を沈胴させたときの縦断面図、図7はズームレンズ鏡胴を広角端まで繰り出したときの縦断面図、図8はズームレンズ鏡胴を望遠端まで繰り出したときの縦断面図、図9はカム筒のカム溝の展開図、図10は沈胴及び望遠端における各レバーの作動図、図11は広角端における各レバーの作動図である。
【0035】
図6乃至図8において、本ズームレンズは第1レンズ群L1、第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3から構成され、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2が互いの群間距離を変化させながら繰り出されることにより変倍動作を行い、第3レンズ群L3が繰り出されることにより合焦動作を行ってCCD等からなる撮像素子Cに結像する。被写体の光像が撮像素子Cに結像すると周知の如く光電変換されて画像信号になり、適切な画像処理が施された後、メモリに記憶されたり、液晶モニタに表示されたりする。
【0036】
第1レンズ群L1は第1レンズ枠41、第2レンズ群L2は第2レンズ枠42、第3レンズ群L3は第3レンズ枠43に各々保持されている。また、第1レンズ枠41の外周は直進案内筒44の内周と嵌合し、直進案内筒44の外周はカム筒45の内周と嵌合し、カム筒45の外周は固定胴46の内周と嵌合している。
【0037】
カム筒45は後述するように内周に複数のカム溝を有し、図示していないズームモータと連結した減速歯車と歯合する歯車を有しており、ズームモータによって回転する。
【0038】
また、固定胴46はズームレンズ鏡胴の基体となる部材であって、カメラ本体に固定され、撮像素子Cを保持している。また、固定胴46には第3レンズ枠43を光軸Oの方向に直進案内する複数の案内軸47が立設している。
【0039】
第1レンズ枠41にはカムピン51が立設していて、図9に示すようにカムピン51はカム筒45の内周に設けたカム溝45aに案内される。
【0040】
更に、カム筒45にはカムピン55が立設していて、カムピン55が固定胴46の内周に設けたカム溝に係合しているが、このカム溝は図4に示したカム溝16aと同一形状である。
【0041】
第1レンズ枠41の内周と第2レンズ枠42の外周との空隙には駆動筒61が配置され、第1レンズ枠41の内周と駆動筒61の外周が嵌合している。駆動筒61にはカムピン62が立設していて、図9に示すようにカムピン62がカム筒45のカム溝45bに係合している。また、駆動筒61には第2レンズ枠42を光軸Oの方向に直進案内する複数の案内軸63が立設しており、案内軸63に設けた圧縮バネ64が、第2レンズ枠42が駆動筒61から撮像素子Cの方向に離間する方向に第2レンズ枠62を付勢している。
【0042】
ここで、駆動筒61には回転レバー65及び摺動レバー66が設けられているが、これらのレバーについては図10及び図11に基づいて説明する。なお、図10は図6及び図8の状態のときに上方から見た図であり、図11は図7の状態のときに上方から見た図である。
【0043】
回転レバー65は駆動筒61に設けた支軸61aに軸支されて、支軸61aを中心に回転自在である。また、摺動レバー66は駆動筒61に設けた支軸61bに長孔66aが嵌合し、光軸Oの方向に直進移動する。回転レバー65の一端に設けた二股65aは第2レンズ枠42の上部に立設した係合ピン42aと係合し、回転レバー65の他端に設けた二股65bは摺動レバー66に立設した係合ピン66bに係合している。
【0044】
また、直進案内筒44の構成については図示していないが、第1の実施の形態の直進案内筒14と同様であり、カム筒45が固定胴46に対して回転しながら光軸方向に移動しても、直進案内筒44は回転せずに光軸方向に移動のみし、第1レンズ枠41及び駆動筒61が回転せずに光軸方向に移動のみするように規制している。
【0045】
次に、以上の如き構成のズームレンズ鏡胴の作動について説明する。
最初は、ズームレンズ鏡胴が非使用状態であって、図6の如き沈胴状態であったとする。この沈胴状態で図示していないカメラ本体のパワースイッチをオンにすると、ズームモータが回転し、カム筒45が回転するので、カム筒45のカムピン55が固定胴46のカム溝に案内され、カム筒45は沈胴位置(沈)から広角端(W)まで繰り出される。カム筒45が回転すると、第1レンズ枠41のカムピン51がカム筒45のカム溝45aに案内され、第1レンズ枠41は図9における沈胴位置(沈)から広角端(W)まで繰り出される。従って、第1レンズ枠41は自身の繰り出しにカム筒45の繰り出しが加わって、図7の如く大きく繰り出されることになる。
【0046】
このとき、駆動筒61のカムピン62が案内されるカム筒45のカム溝45bは光軸Oと直交し、光軸Oの方向には全く変化していない。従って、駆動筒61はカム筒45に対しては全く繰り出されず、固定胴46に対するカム筒45の繰り出しのみによって繰り出される。
【0047】
更に、図6の如き沈胴状態では、摺動レバー66の先端部66cが駆動筒61に設けた孔61cを貫通し、第1レンズ枠41の裏面41aに当接している。そして、図10の如く、回転レバー65を時計方向に回転させていて、第2レンズ枠42を圧縮バネ64の付勢力に抗して駆動筒61に接近させている。しかし、沈胴位置から広角端に移動するに伴い、第1レンズ枠41が繰り出されるので、第2レンズ枠42は圧縮バネ64の付勢力によって駆動筒61から離間する方向に移動すると共に、回転レバー65が反時計方向に回転し、摺動レバー66は第1レンズ枠41に追随して摺動する。やがて、第2レンズ枠42のフランジ後面42bが案内軸63の頭部63aに当接する。この後は、第1レンズ枠41が更に繰り出されるので、摺動レバー66の先端部66cが第1レンズ枠41の裏面41aより離間し、第2レンズ枠42はそのフランジ後面42bが案内軸63の頭部63aに当接した状態を維持して、駆動筒61との距離を一定に保った状態になる。そして、図7に示す広角端の状態になる。
【0048】
以上により、広角端では第1レンズ枠41と第2レンズ枠42とが最も離間した状態、即ち、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2とが最も離間した状態になる。
【0049】
ここで、更に望遠側に変倍するときは、カメラ本体にあって図示していないズームスイッチを作動し、ズームモータを回転させてカム筒45を回転させる。但し、本ズームレンズ鏡胴においては、第1の実施の形態にける図4と同様に固定胴46に形成したカム溝が広角端(W)から望遠端(T)まで光軸Oに対して直交していて光軸O方向に全く変化していない。従って、カム筒45は回転のみするが、広角端(W)からこれ以上繰り出されることがない。
【0050】
しかし、カム筒45が回転すれば、カム溝45a,45bは各々回転する。従って、図9に示す如く広角端(W)から望遠端(T)に至る過程で、第1レンズ枠11はカム溝45aによって撮像素子C側に一旦繰り込まれて、再度繰り出される。また、駆動筒61はカム溝45bの軌跡に沿って繰り出される。駆動筒61が繰り出されると、案内軸63を介して第2レンズ枠42が駆動筒61に追随して繰り出される。
【0051】
望遠端(T)に変倍するのに伴って駆動筒61は次第に第1レンズ枠41に接近し、やがて摺動レバー66の先端部66cが第1レンズ枠41の裏面41aに当接する。なおも、駆動筒61が第1レンズ枠41に接近するのに伴って、摺動レバー66の先端部66cが第1レンズ枠41の裏面41aより押圧されて、駆動レバー66は後退する。これによって、回転レバー65は時計方向に回転し、第2レンズ枠42は圧縮バネ64の付勢力に抗して駆動筒61に接近し、図8及び図10の状態になる。そして、望遠端では第2レンズ枠42は駆動筒61に最も接近し、第2レンズ群L2が第1レンズ群L1に最も接近する。
【0052】
本ズームレンズは変倍に際して、広角端では第1レンズ群L1と第2レンズ群L2が最も離間し、望遠端では第1レンズ群L1と第2レンズ群L2が最も接近するといった移動を行うが、駆動筒61を設けたために、第2レンズ枠42は駆動筒61の移動量以上の移動量で移動する。即ち、駆動筒61のカムピン62の移動量以上の移動量で第2レンズ枠42が移動するので、第2レンズ枠42にカムピンを設けてカム筒で駆動したときと比較して、カム筒45の全長を短くすることができ、非使用時にはカム筒45を充分に沈胴させることができる。
【0053】
なお、広角端(W)から望遠端(T)の間で適宜ズームモータを停止させて所望の焦点距離で撮影することができる。そして、撮影距離に応じて図示していないフォーカスモータを駆動して第3レンズ枠43を案内軸47に沿って繰り出し、被写体の光像を撮像素子Cに合焦する。
【0054】
また、望遠端(T)から広角端(W)に変倍するときは、上述の逆の作動となり、カム筒45が逆回転して、第1レンズ枠41、駆動筒61及び第2レンズ枠42が繰り込まれる。そして、駆動筒61は第1レンズ枠41から次第に離間し、圧縮バネ64の付勢力によって第2レンズ枠42が駆動筒61から次第に離間してゆく。やがて、摺動レバー66の先端部66cが第1レンズ枠41の裏面41aより離間し、第2レンズ枠42はそのフランジ後面42bが案内軸63の頭部63aに当接した状態を維持して、駆動筒61との距離を一定に保った状態になる。そして、この状態で広角端(W)に移動する。
【0055】
広角端(W)から沈胴するときは、カム筒45に対して駆動筒61が繰り込まれないにも拘わらず、第1レンズ枠41は急速に繰り込まれる。従って、第1レンズ枠41が駆動筒61に急速に接近し、やがて、摺動レバー66の先端部66cが第1レンズ枠41の裏面41aより押圧されて、駆動レバー66は後退する。これによって、回転レバー65は時計方向に回転し、第2レンズ枠42は圧縮バネ64の付勢力に抗して駆動筒61に接近し、図6及び図10の状態になる。
【0056】
なお、以上の如く述べた二つの実施の形態は一例であって、下記の如く形態を変えても本発明の範疇に入るものである。
【0057】
・カム筒15,45は広角端(W)から望遠端(T)の間でも繰り出されてもよい。
【0058】
・カム溝15c,45bは沈胴位置(沈)と広角端(W)で傾斜していてもよい。
【0059】
・カム溝15a,45aは広角端(W)から望遠端(T)の間でどのような軌跡であってもよい。
【0060】
・カム溝15bにおける中間位置(M)と望遠端(T)の間の傾斜がカム溝15cにおける中間位置(M)と望遠端(T)の間の傾斜よりきつければよいので、カム溝15bにおける中間位置(M)と望遠端(T)の間の傾斜を広角端(W)と中間位置(M)の傾斜よりきつくし、カム溝15cにおける中間位置(M)と望遠端(T)の間の傾斜を沈胴端(W)と中間位置(M)との間の傾斜と同等にしてもよい。
【0061】
・ズームレンズのレンズ群は2群でも4群以上であってもよい。
・合焦動作は3群レンズを移動させるだけでなく、他のレンズ群を移動させてもよいし、全てのレンズ群を移動させてもよい。
【0062】
その他に、上述の二つの実施の形態以外に、駆動筒に対して第2レンズ枠の位置がモータ等のアクチュエータによって変化するように構成してもよい。
【0063】
また、駆動筒と第2レンズ枠との間に形状記憶合金を配置し、所定の焦点距離のときは該形状記憶合金を加熱して、駆動筒に対して第2レンズ枠の位置が変化するように構成してもよい。
【0064】
なお以上の形態は、被写体の光像がズームレンズにより撮像素子に結像するデジタルカメラであるが、フィルムに結像するカメラであってもよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明のズームレンズ鏡胴によれば、レンズ群の相互の移動量が大きいズームレンズであっても、カム筒の全長を長く形成することなく、充分に沈胴可能なコンパクトに形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ズームレンズ鏡胴を沈胴させたときの縦断面図である。
【図2】ズームレンズ鏡胴を広角端まで繰り出したときの縦断面図である。
【図3】ズームレンズ鏡胴を望遠端まで繰り出したときの縦断面図である。
【図4】固定胴のカム溝の展開図である。
【図5】カム筒のカム溝の展開図である。
【図6】ズームレンズ鏡胴を沈胴させたときの縦断面図である。
【図7】ズームレンズ鏡胴を広角端まで繰り出したときの縦断面図である。
【図8】ズームレンズ鏡胴を望遠端まで繰り出したときの縦断面図である。
【図9】カム筒のカム溝の展開図である。
【図10】沈胴及び望遠端における各レバーの作動図である。
【図11】広角端における各レバーの作動図である。
【符号の説明】
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
11,41 第1レンズ枠
12,42 第2レンズ枠
13,43 第3レンズ枠
15,45 カム筒
15a,15b,15c,16a,45a,45b カム溝
16 固定胴
21,22,25,32,51,55,62 カムピン
31,61 駆動筒
33,63 案内軸
34,64 圧縮バネ
65 回転レバー
66 摺動レバー

Claims (4)

  1. 複数のレンズ群の群間距離を変化させることにより変倍を行うズームレンズを保持し、且つ沈胴が可能なズームレンズ鏡胴において、
    複数のカム溝を有するカム筒と、
    前記カム筒の第1カム溝によって案内されて光軸方向に移動する駆動部材と、
    所定のレンズ群を保持し、前記駆動部材に設けられた案内部材に案内されて前記駆動部材に対して所定の範囲内で接近及び離間可能なレンズ鏡枠と、
    前記レンズ鏡枠と前記駆動部材とを離間させる方向に付勢する付勢部材と、
    を備え、
    沈胴時には、前記駆動部材及び前記レンズ鏡枠が結像面の近傍に移動して、前記レンズ鏡枠が前記付勢部材の付勢力に抗して前記駆動部材に接近し、
    広角端近傍の変倍領域では、前記レンズ鏡枠は、前記付勢部材の付勢力によって前記駆動部材に対して最も離間して前記カム筒の第2カム溝と係合する前記レンズ鏡枠のカムピンが前記カム筒より結像面側に離脱すると共に、前記カム筒の第1カム溝によって案内されて光軸方向に移動する前記駆動部材と一体化して移動し、
    望遠端近傍の変倍領域では、前記レンズ鏡枠は、前記カム筒の第2カム溝によって案内されて移動し、前記付勢部材の付勢力に抗して前記駆動部材に接近することを特徴とするズームレンズ鏡胴。
  2. 沈胴時には、前記レンズ鏡枠が結像面の近傍に位置する部材に当接することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ鏡胴。
  3. 前記レンズ鏡枠は第2レンズ群を保持し、前記レンズ鏡枠の被写体側に第1レンズ群を保持し前記カム筒のカム溝によって案内されて光軸方向に移動する第1レンズ鏡枠を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズームレンズ鏡胴。
  4. 広角端では前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが最も離間し、望遠端では前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが最も接近することを特徴とする請求項3に記載のズームレンズ鏡胴。
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