JP3931161B2 - X線構造解析における回折斑点の強度算出方法 - Google Patents

X線構造解析における回折斑点の強度算出方法 Download PDF

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本発明は,単結晶試料のX線構造解析の分野において,単結晶試料の回折X線の斑点(以下,回折斑点という。)の強度を算出する方法に関するものである。
従来,単結晶試料のX線構造解析において,その回折斑点を記録するには,例えば次のようにしている。図1はX線検出器として平板状のイメージングプレートを使った単結晶X線構造解析装置の斜視図である。X線源10を出たX線11は平板状のグラファイトモノクロメータ12で単色化されてからコリメータ13を通過して単結晶試料14に入射する。単結晶試料14で回折し,かつ,この試料14を透過した回折X線16は,イメージングプレート18に入射する。このイメージングプレート18に単結晶試料14の結晶構造を反映した回折斑点が潜像として記録される。この潜像にレーザを照射すると,X線強度に応じた強さの蛍光が発生する。この蛍光をレーザ照射位置(2次元の位置座標)ごとに検出して記憶していくと,2次元の位置座標に応じた回折X線強度分布(回折斑点図)が得られる。このX線強度分布のデータを仮想的に示したのが図2である。この図2のような回折斑点図は,コンピュータのメモリ上に記録したX線強度分布のデータであり,これをディスプレイに表示することで,人間にも見える状態になる。上述のようにイメージングプレートをX線記録媒体として用いた場合は,X線強度が記録されている領域(X線記録領域)は,最終的には,コンピュータ上のメモリ空間(2次元の位置座標で指定されるメモリ領域)となる。
図2における中心点Oは,図1において試料14に入射するX線15の延長線20がイメージングプレート18と交わる点Oに対応する。図2において,多数の回折斑点21が中心点Oを中心とする多くの同心円22上に現れる。同じ回折角を有する複数の回折斑点21は同一の円22上に位置することになる。
次に,従来の強度算出方法を説明する。イメージングプレートの画素サイズ(レーザ照射による読み取りサイズ)を200μm×200μm,イメージングプレートの全体のサイズを400mm×400mmと仮定すると,1辺あたり2000個の画素が並ぶことになるので,X線記録領域は2000×2000=400万個の画素から構成される。そして,それぞれの回折斑点の広がりは一般に複数の画素にまたがるので,回折斑点の広がりに相当するだけの複数の画素に記録されたX線強度を合計することで,その回折斑点の積分強度を求めることができる。
従来は,回折斑点21を取り囲むように正方形の強度算出枠24を設定して,この強度算出枠24の内側のすべての画素についてX線強度を合計して,これを回折斑点21の積分強度としている。正方形の強度算出枠24は,対向する1対の辺がイメージングプレートのX方向に平行であり,残りの1対の辺がイメージングプレートのY方向に平行である。従来,この強度算出枠24は,どの回折斑点21に対しても同じ大きさに設定されている。
ところで,単結晶のX線構造解析をするときは,その前段階として,単結晶の単位格子と結晶の入射X線に対する向きとを決定している。これを指数付けと呼んでいる。入射X線に対する結晶の向きを決定できれば,結晶の単位格子に基づいて,回折斑点の出現位置を理論的に求めることができる。ゆえに,現実の強度算出方法では,回折斑点の理論的な出現位置をあらかじめ求めておいて,この出現位置を取り囲むように所定の大きさの正方形の強度算出枠をあらかじめ設定している。一方,理論的な出現位置を使わずに,実際に検出した各回折斑点について,その中心位置を求めて,それを取り囲むように強度算出枠を作る,という手法も一応は考えられるが,そのような処理をすると,強度算出枠を作るだけでも膨大なコンピュータ処理時間を必要とし,現実的ではない。
正方形の強度算出枠を用いるこのような従来技術は,次の非特許文献1及び非特許文献2に開示されている。非特許文献1では11画素×11画素の強度算出枠を例示しており,非特許文献2では21画素×21画素の強度算出枠を例示している。
Rossmann, M. G., Journal of Applied Crystallography (1979) 12, p.225-238 Bolotovsky, R. et al., Journal of Applied Crystallography (1995) 28, p.86-95
上述した従来の強度算出方法は,強度算出枠が正方形であるために,次のような問題がある。図3は結晶性の悪い単結晶試料について回折斑点を測定したことを想定した回折斑点図である。単結晶の単位格子自体は図2と同じものであると想定している。したがって,図2と図3を比較すると,回折斑点34の出現位置は同じである。しかし,図3では回折斑点34の形状が細長く延びている点が図2とは異なっている。すなわち,回折角一定の同心円22の周方向に沿って回折斑点34が細長く延びている。結晶性が悪い単結晶というのは,「多くの結晶粒(各結晶粒は単結晶)から構成されていて,かつ,これらの結晶粒がほぼ同じ方向を向いているような状態」(擬似的な単結晶)と言うことができる。もし多くの結晶粒がランダムな方向を向いていれば,これは多結晶であり,単結晶のX線構造解析の対象にはならない。「結晶性が悪い単結晶」は,多くの結晶粒がほぼ同じ方向を向いているので,単結晶とほぼ同じ回折斑点が得られるが,個々の回折斑点は上述のように細長くなる。その理由は次のとおりである。結晶粒の向きがわずかにばらつくと,同じ結晶格子面からの回折X線でも,その出射方向がわずかにばらつくことになる。同じ結晶格子面からの回折X線であるから,回折角2θは変わらず,回折角一定の曲線に沿って回折X線の出射方向がわずかにばらつくことになる。その結果,回折斑点が細長く延びることになる。
細長い回折斑点34に対して,正方形の強度算出枠24をそのまま適用すると,図3に示すように回折斑点34の一部が強度算出枠24の外に出るおそれがある。特に,回折角が大きいところ(同心円22の半径が大きいところ)では,回折角が小さいところよりも回折斑点34がより細長くなり,強度算出枠24から回折斑点がはみ出すおそれが高くなる。強度算出枠24から外れた回折斑点の部分は積分強度として算出されないので,算出された積分強度は,本来の積分強度よりも小さくなってしまう。一方,サイズの大きな強度算出枠25を使えば,長く延びた回折斑点34aを取り込むことができるが,そうすると,回折角が異なる別の回折斑点34bにまで強度算出枠25がかかってしまい,別の回折斑点34bの強度まで誤って回折斑点34aの積分強度に含めてしまうことになる。
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであり,その目的は,結晶性の悪い単結晶試料でも回折斑点の積分強度を正しく求めることのできる強度算出方法を提供することにある。
本発明による,単波長X線を用いたX線構造解析における回折斑点の強度算出方法は,回折角一定の曲線に沿って延びるような細長い強度算出枠を用いることを特徴とするものであり,次の各段階を備えている。(a)2次元のX線記録領域上に単結晶試料の回折斑点を複数個記録する段階。(b)前記X線記録領域において,前記回折斑点のそれぞれについて,その中心位置を通過する回折角一定の曲線を求める段階。(c)前記回折斑点のそれぞれを取り囲む強度算出枠であって,前記曲線に垂直な方向における第1寸法と,この第1寸法よりも大きくて前記曲線に沿った方向における第2寸法とを備える前記強度算出枠を,前記X線記録領域上に設定する段階。(d)前記強度算出枠の内側の領域で前記X線記録領域上の回折X線の積分強度を求めて,これを前記回折斑点の強度とする段階。
結晶性の悪い単結晶の場合,回折斑点は,回折角一定の曲線に沿った方向に細長く延びることになるが,上述のような強度算出枠を用いることにより,そのような細長く延びた回折斑点の全体を強度算出枠で取り囲むことができる。これにより,回折斑点の一部が強度算出枠の外に出ることがなく,正しい積分強度を算出できる。
強度算出枠の形状は長方形にすることができる。その場合,前記第1寸法は長方形の短辺の長さに等しく,前記第2寸法は長方形の長辺の長さに等しい。
強度算出枠の前記第1寸法と前記第2寸法の差は,回折角が大きくなるほど大きくすることが好ましい。その理由は,回折角が大きくなるほど回折斑点が細長く延びる傾向が強くなるからである。この場合に,第2寸法と第1寸法の差は,回折斑点図の中心点から各回折斑点の中心までの距離に比例するように設定し,その比例係数を変更可能にするのが好ましい。
本発明の回折斑点の強度算出方法は,回折角一定の曲線に沿って延びる細長い強度算出枠を用いることにより,結晶性の悪い単結晶試料でも回折斑点の強度を正しく求めることができる。
次に,本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図4は,本発明のひとつの実施形態で用いる強度算出枠を図3の回折斑点に重ね合わせた状態を示す回折斑点図である。強度算出枠26の形状は長方形である。図5はひとつの強度算出枠26を取り出して,その特徴を説明した説明図である。強度算出枠26は理論的な斑点中心28を取り囲むように設定されている。斑点中心28を通過する回折角一定の曲線22を想定すると,強度算出枠26の短辺の長さa(第1寸法)は,曲線22に垂直な方向における寸法である。一方,長辺の長さb(第2寸法)は,曲線22に沿った寸法(厳密に言えば,斑点中心28において曲線22に接線を引いて,その接線に平行な方向の寸法)である。長さbは曲線22の曲率半径rと比較して十分に小さいので,曲線22に沿った寸法と,曲線22の接線に平行な寸法は,実質的に同じである。
長辺の長さbは,短辺の長さaよりも,rδだけ長くなっている。ここで,rは回折斑点図の中心点O(試料に入射するX線の延長線上に位置する点)から斑点中心28までの距離である。この実施形態では曲線22は中心点Oを中心とする円弧であるから,rは曲線22の半径に等しい。δはラジアンで表した,中心点Oを中心とした角度である。δをゼロにすると,強度算出枠26は正方形になる。本実施形態は強度算出枠26を長方形にしたことに特徴がある。b=aにすると正方形になるが,b>aであるから長方形である。そして,上述のように,長方形の長辺が曲線22に沿う方向に延びている。回折斑点の広がりは,単結晶試料の結晶性に関係しており,結晶性が良好であれば,回折斑点はそれほど延びないが,結晶性が悪いと,曲線22に沿った方向に回折斑点が延びることになる。長方形の強度算出枠26は,この延びた回折斑点を取り囲むことを意図している。
短辺aの長さはrに依存せずに一定に設定している。一方,長辺bの長さはrに依存して増加するように設定している。したがって,rが大きくなるほど(すなわち回折角が大きくなるほど),長辺bと短辺aの差が拡大する。長辺bと短辺aの差は,上述の距離rに比例することになり,その比例係数がδ(ラジアンで測定した角度)に等しいと言うことができる。強度算出枠にこのような特徴をもたせたことにより,回折角が大きくなるほど回折斑点が細長く延びる性質に対応できる。
ところで,多数の結晶粒の方向が完全にランダムになると,回折X線の強度分布は回折斑点ではなくてリング状になり,いわゆるデバイリングとなる。これに対して,本発明は,あくまでも単結晶の構造解析に関するものであるから,結晶性が悪いと言っても,結晶粒はほぼ同じ方向を向いている。したがって,強度算出枠を長方形にすれば,回折斑点の広がりをカバーすることが可能である。逆に言えば,あくまでも,単結晶に近いものを測定対象としている。
回折斑点の延びを十分にカバーする上述の角度δは,例えば2度である。一方,結晶性の良好な単結晶についての回折斑点のスポットサイズは,中心点Oからの見込み角で計ると0.5度程度である。そこで,r=100mmにおいて,短辺aに対する見込み角εを1度(0.0175ラジアンに等しい)と仮定すると,a=100(mm)×0.0175(rad)=1.75mmとなる。したがって,aの数値としては1〜2mm程度である。また,δ=2度(0.0349ラジアンに等しい)と仮定すると,rδ=100(mm)×0.0349(rad)=3.49mmとなる。したがって,bとaの寸法差は,rにも依存するが,数mm程度である。
角度δは,実際に測定した回折斑点をディスプレイ上でオペレータが目視した状態で,その適切な値を決定できる。すなわち,長辺bと短辺aの差と距離rとの間の比例係数δをオペレータが任意に変更できる。このように,希望のδを数値入力するだけで,所望の縦横比を有する長方形の強度算出枠26を簡単に設定することができる。
上述のように長方形の強度算出枠を設定できるようにしたことにより,図4に示すように,細長く延びたそれぞれの回折斑点34の全体を強度算出枠26できちんと取り囲むことができて,正しい積分強度を求めることが可能になった。そして,回折角が大きいところでは,回折斑点34がより細長く延びることになるが,それに応じて,強度算出枠26もより細長くなるようにしている。
強度算出枠26の形状は長方形に限らない。曲線22に沿う寸法がそれに垂直な方向の寸法よりも長くなっていれば,その他の形状でもよい。図6は強度算出枠の変更例を示す。この強度算出枠32は楕円形であり,その長軸(寸法b)が曲線22に沿う方向に延び,短軸(寸法a)がそれに垂直な方向に延びている。このような形状の強度算出枠32を作っても,曲線22に沿って延びる回折斑点をカバーすることができる。
上述の実施形態は,図1に示すような平板状のイメージングプレート18を用いることを想定しているが,本発明は,平板状の2次元記録媒体に限らず,曲面状の2次元記録媒体にも適用できる。次に,曲面状の2次元記録媒体に適用する例を説明する。
図7はX線検出器として曲面状のイメージングプレート38を使った単結晶X線構造解析装置の斜視図である。このイメージングプレート38の表面は,円筒面の一部からなる曲面40である。上述の円筒面の中心線42は,試料14に入射するX線15に対して垂直で,試料14上のX線照射位置を通過する。
このような曲面状のイメージングプレート38に回折斑点を記録すると,回折角一定の曲線は円弧にはならず,図8に示すような曲線44になる。この曲線44の方程式は次の数1のようになる。
Figure 0003931161
この数1において,Rはイメージングプレート38の曲面40を構成する円筒面の半径,2θは回折角,XとYはイメージングプレート38上の2次元座標(曲面を平面に展開した状態での横軸座標Xと縦軸座標Y)である。数1では,座標XとYを半径Rで規格化した状態(X/RとY/R)で表現している。図8のグラフは,数1の曲線を,回折角2θをパラメータとしてグラフ化したものである。横軸は規格化した座標X/Rを,縦軸は規格化した座標Y/Rをとっている。回折角が等しい複数の回折斑点は,このグラフに示したような同一曲線の上に載ることになる。なお,図8のグラフは,イメージングプレートの記録領域の一部分だけを示している。
次に,本発明の強度算出方法を現実の測定データにあてはめた実施例を説明する。使用した単結晶X線構造解析装置の基本的な構成は図7に示すものと同じである。X線源10にはCuターゲットの回転対陰極X線管を用いた。使用したX線波長はCuKα線=0.154nmである。モノクロメータ12は平板状のグラファイトモノクロメータである。X線記録媒体は曲面状のイメージングプレート38である。その円筒面の半径Rは127.4mmであり,検出面のサイズは460mm×256mmである。試料14の材質はC281642である。
また,試料駆動機構は図9に示すものを用いた。図9において,試料14は三つの回転軸の周りの回転,すなわちω回転とχ(カイ)回転とφ回転,が可能になっている。ω回転台46は鉛直な回転中心線47の周りを回転する。ω回転台46には湾曲ガイド48が固定されている。χ回転台50は湾曲ガイド48に沿って水平な回転中心線51の周りを回転する。χ回転台50にはφ回転台52が回転可能に搭載されている。φ回転台52は回転中心線53の周りを回転する。回転中心線53はχ回転の回転中心線51に対して垂直である。三つの回転中心線47,51,53は試料14上で交差する。
回折斑点を記録する際は,結晶振動法により試料14を振動させながら記録した。その詳細は次のとおりである。まず,φとχを固定し,ωを所定の角度範囲内で振動させながら,試料14にX線を照射する。そのときの回折X線をイメージングプレートに記録する。次に,X線照射と試料の振動を停止して,イメージングプレートを読み取り,回折斑点のデータファイルを作成する。このデータファイルは,イメージングプレート上の2次元位置座標に対応するメモリ空間上にX線強度が記録されたものである。以上の一連の作業を1回と数えて,試料の姿勢を変えて60回実施した。したがって,60個のデータファイルを作成した。60回の測定における角度設定は次の表1のとおりである。
Figure 0003931161
この表1において,「50〜230°の間を15°振動で12セット」の意味は,50〜230°の間を15°きざみで12区間に分けて,各区間について15°の角度範囲で振動させる,という意味である。すなわち,1セット目は50〜65°の間でωを振動させ,2セット目は65〜80°の間でωを振動させ,という具合でなる。χとφの組み合わせが6種類あり,そのそれぞれについて12セットのω振動があるので,合計で60通りの測定をすることになる。1回の測定には,X線の照射が52分,イメージングプレートの読み取り時間が2分で,合計54分を要した。これが60回なので,合計で54時間を要した。
ひとつのデータファイル(1回分の測定)についての回折斑点とそのための強度算出枠を図10に示す。この斑点図では,主として強度算出枠26を示しており,それによって取り囲まれる回折斑点34については,一部のデータだけを示している。強度算出枠26は理論的に求めたものであり,円筒状のX線記録媒体の形状及びサイズ,X線の波長,結晶の単位格子や向きをもとにして求めたものである。図5におけるaは1mm,δは2°に設定した。測定した回折斑点34は長方形の強度算出枠26の外に出ることがなく,各回折斑点34の積分強度を正しく求めることができた。
単結晶X線構造解析装置の斜視図である。 図1の装置で測定した回折斑点の分布図である。 結晶性の悪い単結晶について測定した回折斑点の分布図である。 本発明のひとつの実施形態で用いる強度算出枠を図3の回折斑点に重ね合わせた状態を示す回折斑点分布図である。 強度算出枠の特徴を示す説明図である。 強度算出枠の変更例を示す説明図である。 X線検出器として曲面状のイメージングプレートを使った単結晶X線構造解析装置の斜視図である。 曲面状のイメージングプレートを使った場合の回折角一定の曲線を示すグラフである。 試料駆動機構の斜視図である。 図7の装置で測定した回折斑点に本発明の強度算出枠を重ね合わせた状態の回折斑点分布図である。
符号の説明
10 X線源
14 単結晶試料
15 入射X線
16 回折X線
18 イメージングプレート
22 回折角一定の曲線
26 強度算出枠
34 回折斑点

Claims (5)

  1. 次の各段階を備える,単波長X線を用いたX線構造解析における回折斑点の強度算出方法。
    (a)2次元のX線記録領域上に単結晶試料の回折斑点を複数個記録する段階。
    (b)前記X線記録領域において,前記回折斑点のそれぞれについて,その中心位置を通過する回折角一定の曲線を求める段階。
    (c)前記回折斑点のそれぞれを取り囲む強度算出枠であって,前記曲線に垂直な方向における第1寸法と,この第1寸法よりも大きくて前記曲線に沿った方向における第2寸法とを備える前記強度算出枠を,前記X線記録領域上に設定する段階。
    (d)前記強度算出枠の内側の領域で前記X線記録領域上の回折X線の積分強度を求めて,これを前記回折斑点の強度とする段階。
  2. 請求項1に記載の強度算出方法において,前記強度算出枠の形状は長方形であり,前記第1寸法は前記長方形の短辺の長さに等しく,前記第2寸法は前記長方形の長辺の長さに等しいことを特徴とする強度算出方法。
  3. 請求項1に記載の強度算出方法において,前記第2寸法と前記第1寸法の差は,回折斑点の回折角が大きくなるほど大きくなることを特徴とする強度算出方法。
  4. 請求項3に記載の強度算出方法において,前記第2寸法と前記第1寸法の差は,回折斑点図の中心点から各回折斑点の中心までの距離に比例することを特徴とする強度算出方法。
  5. 請求項4に記載の強度算出方法において,前記比例する場合の比例係数を変更可能であることを特徴とする強度算出方法。
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