JP3930491B2 - 三次元成型可能な天然木突き板及びその製造方法 - Google Patents

三次元成型可能な天然木突き板及びその製造方法 Download PDF

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本発明は天然木突き板に関し、特には柔軟性を有して三次元成型を可能にするとともに高い透明性を有することにより、家具部材や建築部材,家電製品,音響機器,自動車内装材等の表面に天然木目模様を形成する際に有効に使用することができる新規な天然木突き板及びその製造方法に関するものである。
従来から住宅用建材や家具等の表面に天然木の模様が施された突き板を貼着して高級化をはかる方法が一般に用いられている。突き板を用いた曲面貼着方法として、突き板の裏面に和紙,不織布を裏打ちする方法とか、突き板の表面に接着剤を用いてプラスチックフィルムを接着する方法が知られている。また突き板の補強として木質内に樹脂材を含浸してから和紙や不織布と一体化する方法も用いられている。更に近年では上記突き板を貼着した建材等にあっても、高級感を高めるために天然木の模様の表面を鏡面とすることが望まれている。
また、住宅用建材等の表面に鏡面を形成するための鏡面部材も利用されており、この鏡面部材は基材の表面に下塗り及び中塗りを順次施し、研磨・バフを行った後に上塗りし、更に研磨・バフ仕上げを施すという多数の工程によって表面に鏡面を形成している。
上記に関して、特許文献1には繊維質シートに柔軟性の高い接着剤を介して突き板を接着した突き板シートの突き板表面に、サンディング層を有するプラスチックシートを積層して複合シートを作製した後に、芯材にサンディング層を外表面として複合シートを被装し、次いで複合シートの表面を研磨し、この研磨した面に塗料を塗工する鏡面部材の製造方法が記載されている。
特許文献2には、その表面および/または裏面から柔軟剤が含浸されて柔軟に形成されてなる天然木薄板素材の裏面に弾性材層が形成され、前記弾性材層は、少なくとも前記天然木薄板素材の柔軟性を阻害しない接着剤で、前記天然木薄板素材の裏面に弾性材が接着されて形成された天然木薄板材が記載されている。
特許文献3には、突板に熱可塑性樹脂を含浸させ、この突板の表裏面の少なくとも一方に、多数の孔を有する透明な熱可塑性樹脂シートを配置し、この熱可塑性樹脂シート及び前記突板をホットプレスすることにより、木質化粧材を製造するようにした木質化粧材の製造方法が記載されている。
特開2002−240008号公報 特開2000−280206号公報 特開平11−207810号公報
前記したように三次元曲面を有する音響機器や自動車内装材等に突き板を貼着して高級化をはかった際に、従来の突き板の引張による最大伸度は約2%であるため、複雑な形状及びアールを持たせた三次元曲面の成型時に突き板に皺や割れが生じたり材料が破壊してしまうという課題がある。特に曲面を有する建材等に突き板を貼る際に、建材等の曲面に沿って突き板を曲げながら貼着すると、該突き板に割れが発生する惧れがある。
前記鏡面部材を製造するには、下塗り,中塗り,研磨・バフ,上塗りおよび研磨・バフという多段で数多くの塗装と研磨を繰り返さなければならないため、作業能率及び生産性の向上に大きな制約条件がある。そのため鏡面部材の芯材に樹脂シートを貼着して上塗り塗装を施し、研磨する方法等も提案されているが、芯材の形状や部材の模様に制約があるという問題が生じる。
また、前記特許文献1,2に記載された方法は、突き板の裏面に和紙や不織布を裏打ちするという煩瑣な手段がベースとなっており、特許文献3は湿式の樹脂含浸手段がベースであるとともに熱可塑性樹脂フィルムに多数の孔を形成する必要があり、かつ、三次元成型に関しては何ら言及されていない。特に乾式法で裏打ちなしの熱可塑性樹脂フィルムを複雑な三次元曲面を有する金型で成型しても、表面に皺ができたり成型時あるいは成型後に破損しやすいという問題がある。
そこで本発明は上記課題を解消して、複雑な形状及び三次元曲面の成型時にも突き板に皺が生じたり材料が割れ等の破壊を引き起こすことなく、かつ、高い透明性を有することにより、家具部材等の表面に天然木目模様を形成して高級感を付与する際に有効に使用することができる天然木突き板及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、厚さ0.2〜1mm程度の天然木のスライスシートからなる天然木突き板と、天然木突き板の導管及び木質部に充填含浸されて、天然木突き板の表裏両面に溶着された透明の充填用熱可塑性フィルムと、充填用熱可塑性フィルムの両面に加熱圧着された伸度が400%以上の透明の延伸性フィルムとからなる三次元成型可能な天然木突き板提供する。そして、充填用熱可塑性フィルムとして溶融温度100〜180℃の充填用熱可塑性フィルムを使用するとともに、延伸性フィルムの圧締圧力を0.5〜2MPa程度とする。
具体的には、充填用熱可塑性フィルムとして、ポリアミド系ホットメルト,ポリウレタン系ホットメルト,ポリエステル系ホットメルト,EVA系ホットメルトから選択した一種又は複数を用いる構成、延伸性フィルムとして、ポリウレタン系フィルムを用いた構成を提供する。そして、三次元形状の金型を用いて三次元形状に成型し、或いはエンボス加工機を用いてエンボス加工処理する。
製造方法として、厚さ0.2〜1mm程度の天然木のスライスシートからなる天然木突き板の表裏両面に充填用熱可塑性フィルムを溶着して、天然木突き板の導管及び木質部に充填含浸させ、充填用熱可塑性フィルムの両面に伸度が400%以上の透明の延伸性フィルムを脆弱化しないように加熱圧着する方法を提供する。更に、厚さ0.2〜1mm程度の天然木のスライスシートからなる天然木突き板の表裏両面の内側に透明の充填用熱可塑性フィルムを、外側に透明の延伸性フィルムを配置し、充填用熱可塑性フィルムを100〜180℃で溶融させるとともに、延伸性フィルムを0.5〜2MPa程度の圧締圧力で加熱圧着することにより、天然木突き板の導管及び木質部に充填用熱可塑性フィルムを充填含浸させて、天然木突き板と充填用熱可塑性フィルムと延伸性フィルムを一体とする。
本発明によって得られた天然木突き板によれば、充填用熱可塑性フィルムを溶融することによって該充填用熱可塑性フィルムが流動化して天然木突き板の導管及び木質部に含浸充填されて天然木突き板自体に柔軟性が付与され、更に表面は同様な柔軟性を持つとともに延伸性の高い延伸性フィルムで保護されるので、三次元の曲面を有する複雑な形状の金型を使用して成型しても天然木突き板自体が破損したり表面に皺が発生せず、かつ、天然木突き板を構成する木材内に樹脂が充填されることによって通常の突き板よりも光透過性が高く、透明性の高い製品が得られる。従って家具部材や建築部材,家電製品,音響機器,自動車のハンドルやシフトノブ等の内装材の表面に天然木目模様を形成して高級感を付与する際に有効に使用することができる
本発明にかかる天然木突き板のシートをアルミ板等と複合化することによって該アルミ板の折曲加工が自在となって成型性が高められ、各種木材や合板,集成材,ハードボード,パーチクルボード等の木質材料やプラスチック,金属等の三次元曲面にホットプレス等により成型しても破損することがなく、前記家具部材や建築部材,家電製品,音響機器,自動車内装材等の表面に立体模様を成型して耐久性に優れた天然木突き板が得られる。更にこの天然木突き板のシートにエンボス加工処理することにより、自動車用ハンドル等に突き板のシートを貼着して用いた際に摩擦係数が増大して操作上の安全性が向上するとともに高級感を高めることができる。
以下本発明にかかる三次元成型可能な天然木突き板及びその製造方法の最良の実施形態を説明する。本発明は天然木突き板の表裏両面に溶着された充填用熱可塑性フィルムと、該充填用熱可塑性フィルムの両面に加熱圧着された延伸性フィルムとからなる三次元成型可能な天然木突き板とその製造方法を基本手段としている。
本発明で定義している天然木突き板とは、木目のある天然木を化粧板等に貼着可能に薄く削った板材を指しており、換言すれば天然木突き板は天然木のスライスシートである。図1は本発明にかかる三次元成型可能な天然木突き板の構成を示す分解模式図であり、図中の1は天然木突き板であって、該天然木突き板1の厚さは0.2〜1.0mm程度である。2a,2bは天然木突き板1の両面に溶着された透明性を有する充填用熱可塑性フィルム、3a,3bは充填用熱可塑性フィルム2a,2bの両面に、即ち充填用熱可塑性フィルム2a,2bが充填された天然木突き板1の両面に加熱圧着された透明性を有する延伸性フィルムである。
充填用熱可塑性フィルム2a,2bの溶融温度は、延伸性フィルム3a,3bを脆弱化させることのない温度設定とする。従って充填用熱可塑性フィルム2a,2bをバインダとして用いて、該充填用熱可塑性フィルム2a,2bを先ず天然木突き板1の両面で溶融させることにより、同時に延伸性フィルム3a,3bが脆弱化することなく加熱圧着される。具体的には充填用熱可塑性フィルム2a,2bの溶融温度を100〜180℃とする。また、圧締圧力を通常木材に接着する0.5〜2MPa程度にすることにより、充填用熱可塑性フィルム2a,2bを天然木突き板1を構成する木材の導管に充填することができる。但し高温のまま取り出すと蒸気圧によって天然木突き板1と充填用熱可塑性フィルム2a,2b及び延伸性フィルム3a,3bに気泡が発生する惧れがあるため、圧締したまま常温まで冷却するホットコールドプレスを行うことが必要である。なお、充填用熱可塑性フィルム2a,2bの溶着と延伸性フィルム3a,3bの加熱圧着は同時に行うのが適当であるが、先に充填用熱可塑性フィルム2a,2bを溶着し、その後に延伸性フィルム3a,3bを加熱圧着するようにしてもよい。
充填用熱可塑性フィルム2a,2bとしては、ポリアミド系ホットメルト,ポリウレタン系ホットメルト,ポリエステル系ホットメルト,EVA系ホットメルト等が使用可能である。これら充填用熱可塑性フィルム2a,2bの厚さは木材の導管の大きさによって異なっているが、木材の導管に充填できる程度の厚みがあれば充分であり、具体的には厚さが50〜100μm程度となっている。また、延伸性フィルム3a,3bは柔軟性を持つ延伸性の高い材料、具体的には伸度が400%以上、好ましくは600%以上の接着性の良好なフィルム素材を用いる。具体例として耐摩耗性及び耐熱性の高いポリウレタン系フィルムが好適である。また、充填用熱可塑性フィルム2a,2bより溶融温度の低い熱可塑性フィルムを使用することも可能である。
上記温度で充填用熱可塑性フィルム2a,2bを溶融することにより、該充填用熱可塑性フィルム2a,2bが流動化して天然木突き板1の導管及び木質部に含浸充填される。この充填用熱可塑性フィルムが果たす役割は、導管内部まで浸透した熱可塑性樹脂が、曲げたり、折ったりしたときの突き板素材の応力集中を緩和し(導管に空隙があるとそこに応力が集中し、割れが起きる)素材自身を補強すると同時に突き板と延伸性フィルムを固定する接着剤としても機能することである。従って天然木突き板1自体が柔軟性を有する充填用熱可塑性フィルム2a,2bにより充填され、更に表面は同様な柔軟性を持つとともに延伸性の高い延伸性フィルム3a,3bで保護される。
上記により天然木突き板1の両面に充填用熱可塑性フィルム2a,2bと延伸性フィルム3a,3bとが一体化されたシートをホットプレス又はホットコールドプレス,真空吸着プレス等の手段を用いて三次元の曲面を有する複雑な形状の金型を使用して成型しても、天然木突き板自体が破損したり表面に皺ができない三次元成型可能な天然木突き板が得られる。また、天然木突き板1を構成する木材内に樹脂が充填されることにより、通常の突き板よりも光透過性が高く、透明性の高い製品が得られる。
また、天然木突き板1の裏面側において、天然木突き板1としての木目模様が視認できる透明性が要求されない場合は、透明性を有する延伸性フィルム3bに代えて、紙,布,皮その他の柔軟性素材3cを貼着するようにしてもよい。
厚さ0.20mmの天然木突き板1(バーズアイメープル)の両面に充填用熱可塑性フィルム2a,2bとしてダイアミド系熱接着フィルム(100μm)を介し、延伸性フィルム3a,3bとして軟質性伸延ポリウレタンフィルム(50μm,伸度680%)を120℃、1MPaでホットプレスを用いて加熱圧着する。この後プレスしたまま常温まで冷却し、軟質性伸延ポリウレタンフィルムと一体化した柔軟性の高い突き板のシートを得た。この本願発明にかかるシートの試料寸法を0.2×15×200mmとして、該シートの繊維方向と幅方向の伸度を測定するため、テンシロン(アドバンテック社製)を用いて引張試験に供した。尚、比較例として従来の裏面に和紙を裏打ちした突き板と、含浸用樹脂を含浸させた突き板も同様な寸法のシートにして引張試験に供した。本願発明と比較例の各シートの引張試験結果を表1に、光透過性を測定した結果を図2に示す。
Figure 0003930491
表1によれば、最大点の伸びで比較すると、本願発明の突き板のシートは、繊維方向の伸びが裏打ちした従来の突き板に較べて約1.8倍、樹脂を含浸した従来の突き板に較べて約2.8倍も伸びている。また、幅方向の伸びは、裏打ちした従来の突き板に較べて約6.4倍、樹脂を含浸した従来の突き板に較べて約1.1倍も伸びていることから、本発明にかかる天然木突き板は従来の天然木だけの突き板の欠点である繊維方向と幅方向の伸びが大幅に改善されていることが分かる。更に図2に示したように本願発明にかかる天然木突き板のシートの光透過率Aは、他の比較例に比して可視光域すべての波長において約2倍の光透過性を有しており、これは天然木突き板をランプのシェードに用いた際に有効である。
実施例1で作製した突き板のシートを、ポリウレタン樹脂製のハンドル形状の台にウレタン系接着剤を用いてホットプレス機により加熱圧着させた。加熱圧着条件は、温度80℃,圧締圧力0.5MPaとし、常温になるまで約1時間圧締し、金型から取り出したところ、表面の割れや皺が見られず、良好な成型性を示した。従って通常行われている真空吸着プレス手段を用いなくても成型可能である。
実施例1で作製した突き板のシートをエンボス加工機を用いてエンボス加工を行った。ロール圧力は0.5MPa,金型ロール温度は100℃とした。突き板のシートはエンボス加工による表面の割れや皺が見られず、加工後の形状も安定していて転写性も良好に成型することができる。こように突き板のシートにエンボス加工を施すことによって、例えば自動車用ハンドルに突き板のシートを貼着して用いた際の高級感が高められるとともに摩擦係数が増大して操作上の安全性が向上する。
実施例1で作製した突き板のシートを、厚さ0.2mmのアルミ板に接着剤としてウレタンスパンボンドを用いてホットプレス機により加熱圧着させた。加熱圧着条件は、温度120℃,圧締圧力1MPaとした。アルミ板と一体化した突き板のシートを耐屈曲試験(JIS K 5600耐屈曲性試験)に準じて折り曲げ加工を行った。比較例として従来の裏面に和紙を裏打ちした突き板と含浸用樹脂を含浸させた突き板も同様な試験に供した。
折り曲げに使用したマンドレルの直径で比較すると、従来の突き板のシートは何れも直径が10mmでも割れが生じたが、本発明にかかる天然木突き板のシートは直径が2mmでも割れが生じなかった。
実施例1で作製した突き板のシートを複雑な三次元形状の皿型に成型したアクリル板にウレタン系接着剤を用いてホットプレス機により加熱圧着させた。加熱圧着条件は、温度80℃,圧締圧力1MPaとした。皿型に三次元成型しても木材部の割れや皺が見られず、良好な成型性を示した。
厚さ0.20mmの天然木突き板1(バーズアイメープル)の表面に、充填用熱可塑性フィルム2aとしてダイアミド系熱接着フィルム(100μm)を介し、延伸性フィルム3aとして軟質性伸延ポリウレタンフィルム(50μm,伸度680%)を、裏面に充填用熱可塑性フィルム2bとしてダイアミド系熱接着フィルム(100μm)を介し、柔軟性素材3cとして伸びる紙(商品名ウェイビーウェイビー;日本製紙株式会社製)を120℃、1MPaでホットプレスを用いて加熱圧着した後、常温まで冷却し、柔軟性の高い突き板のシートを得た。この突き板のシートは縦方向20%以上、横方向15%以上の伸び特性がある。このシートを用いて複雑な三次元形状の皿型に成型したアクリル板にウレタン系接着剤を用い、80℃、1MPaでホットプレスを用いて加熱圧着した。皿形に三次元成型しても木材部の割れや皺が見られず、良好な成型性を示した。つまり、裏面には柔軟性があり、延伸性の高い素材であれば透明でなくても、三次元成型可能であり、皮,布でも使用可能である。
以上詳細に説明したように、本発明にかかる天然木突き板を三次元の曲面を有する複雑な形状の金型を使用して成型しても破損したり皺が発生せず、天然木突き板を構成する木材内に樹脂が充填されることによって通常の突き板よりも光透過性が高くなって透明性の高い製品が得られるので、各種家具部材や建築部材,家電製品,音響機器,自動車内装材等の外、各種木材や合板,集成材,ハードボード,パーチクルボード等の木質材料やプラスチック,金属等の三次元曲面の表面に天然木目模様を形成する際に有効に使用することができる。
本発明にかかる三次元成型可能な天然木突き板の構成を示す分解模式図。 本発明と比較例の各シートの光透過性を測定した結果を示すグラフ。
符号の説明
1…天然木突き板
2a,2b…充填用熱可塑性フィルム
3a,3b…延伸性フィルム

Claims (8)

  1. 厚さ0.2〜1mm程度の天然木のスライスシートからなる天然木突き板と、天然木突き板の導管及び木質部に充填含浸されて、天然木突き板の表裏両面に溶着された透明の充填用熱可塑性フィルムと、充填用熱可塑性フィルムの両面に加熱圧着された伸度が400%以上の透明の延伸性フィルムとからなることを特徴とする三次元成型可能な天然木突き板。
  2. 充填用熱可塑性フィルムとして溶融温度100〜180℃の充填用熱可塑性フィルムを使用するとともに、延伸性フィルムの圧締圧力を0.5〜2MPa程度とした請求項1に記載の三次元成型可能な天然木突き板。
  3. 充填用熱可塑性フィルムとして、ポリアミド系ホットメルト,ポリウレタン系ホットメルト,ポリエステル系ホットメルト,EVA系ホットメルトから選択した一種又は複数をを用いた請求項1又は2に記載の三次元成型可能な天然木突き板。
  4. 延伸性フィルムとして、ポリウレタン系フィルムを用いた請求項1,2又はに記載の三次元成型可能な天然木突き板。
  5. エンボス加工機を用いてエンボス加工処理した請求項1,2,3又は4に記載の三次元成型可能な天然木突き板。
  6. 三次元形状の金型を用いて三次元形状に成型した請求項1,2,3,4又は5に記載の三次元成型可能な天然木突き板。
  7. 厚さ0.2〜1mm程度の天然木のスライスシートからなる天然木突き板の表裏両面に充填用熱可塑性フィルムを溶着して、天然木突き板の導管及び木質部に充填含浸させ、充填用熱可塑性フィルムの両面に伸度が400%以上の透明の延伸性フィルムを脆弱化しないように加熱圧着することを特徴とする三次元成型可能な天然木突き板の製造方法。
  8. 厚さ0.2〜1mm程度の天然木のスライスシートからなる天然木突き板の表裏両面の内側に透明の充填用熱可塑性フィルムを、外側に透明の延伸性フィルムを配置し、充填用熱可塑性フィルムを100〜180℃で溶融させるとともに、延伸性フィルムを0.5〜2MPa程度の圧締圧力で加熱圧着することにより、天然木突き板の導管及び木質部に充填用熱可塑性フィルムを充填含浸させて、天然木突き板と充填用熱可塑性フィルムと延伸性フィルムを一体としたことを特徴とする三次元成型可能な天然木突き板の製造方法。
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