JP3929412B2 - 表面形状および/または膜厚測定方法及びその装置 - Google Patents

表面形状および/または膜厚測定方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明膜で覆われた測定対象面の凹凸形状および厚みを測定する表面形状および膜厚測定方法およびその装置に係り、特に、白色光を用いて非接触で測定対象表面形状および膜厚を測定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の装置として、半導体ウエハや液晶表示器用ガラス基板などの精密加工品の凹凸形状を白色光の干渉を用いて測定する方法を利用した表面形状測定装置が広く知られている。従来の表面形状測定装置は、図8に示すように、白色光源90からの白色光を第1レンズ91を通してハーフミラー92まで導き、ハーフミラー92で反射された白色光を第2レンズ93によって集束して、その白色光をビームスプリッタ95を介して測定対象面96上に照射するように構成された干渉計を備えている。
【0003】
干渉計のビームスプリッタ95では、測定対象面96に照射する白色光と、参照面94に照射する白色光とに分ける。参照面94に照射される白色光は、参照面94の反射部94aで反射して、ビームスプリッタ95に再び達する。一方、ビームスプリッタ95を通過した白色光は、測定対象面96上で反射してビームスプリッタ95に再び達する。ビームスプリッタ95は、参照面94で反射した白色光と、測定対象面96で反射した白色光とを再び同一の経路にまとめる。このとき、参照面94からビームスプリッタ95までの距離L1と、ビームスプリッタ95から測定対象面96までの距離L2との距離の差に応じた干渉現象が発生する。その干渉現象が発生した白色光は、ハーフミラー92を通過してCCDカメラ98に入射する。
【0004】
CCDカメラ98は、その干渉現象が発生した白色光とともに、測定対象面96を撮像する。ここで、図示しない変動手段によって、ビームスプリッタ95側のユニットを上下に変動させて、距離L1と距離L2との差を変化させることで、CCDカメラ98に入射する白色光の波長が強め合ったり、弱め合ったりする。例えば、CCDカメラ98で撮像される領域内の測定対象面96上の特定箇所に着目した場合に、距離L2<距離L1から距離L2>距離L1になるまで、ビームスプリッタ95の位置を変動させる。これにより、特定箇所における干渉した白色光(以下、単に「干渉光」と呼ぶ)の強度を測定すると、理論的には図3に示すような波形が得られる。この干渉光の強度値変化の波形が最大になる位置を求めることで、測定対象面の特定箇所の高さを求めることができる。同様にして、複数の特定箇所の高さを求めることで、測定対象面の凹凸形状を測定している。
【0005】
具体的には、所定間隔で干渉光の強度値を測定して取得した離散的な干渉光の強度値のデータ群から干渉光の強度値変化の波形が最大になる位置を求める必要がある。そこで、その波形が最大になる位置を求める方法として、離散的なデータ群の平均値を算出し、算出された平均値を各強度値から減算し、算出されたそれぞれの値を、さらに2乗することによって、プラス側の強度値を強調したデータ群に変換して、このデータ群を平滑化した波形(包絡線)を求める。この平滑化した波形の最大値になる位置を求めることにより、特定箇所の表面高さを求めている。(特許文献1参照)
【0006】
【特許文献1】
特開平11−23229
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、物体の表面が透明膜で覆われている場合に、物体の表面高さを精度よく求めることができないといった問題がある。
【0008】
つまり、物体の表面が透明膜で覆われている場合、白色光は、透明膜の表面と、透明膜を透過して透明膜の裏面と接合している測定対象物の表面とで反射する2つの反射光が発生する。この反射光が重畳した状態で取得した複数枚の画像における所定画素の強度値を輝度波形で表すと、表面が透明膜で覆われていない物体を測定したときのように、単純な単峰性ピークとならず、透明膜の表面と測定対象物の表面に対応した2個のピークが発生する。
【0009】
これら2個のピークは、透明膜の厚みよって、その現れ方が異なる。例えば、透明膜が薄い場合には、透明膜の表面と測定対象物の表面からの反射光の波形が略重畳した状態となり、それぞれのピークが波形上に重なった状態で現れる。このような場合には、従来の1個のピークの位置情報を求める方法では、2個のピークを分離することもできない。また、単純にローパスフィルタにより2個のピークを1個のピークとしてみなして平滑化処理をしてピーク位置情報を求めることとなる。したがって、測定対象物の正確な表面高さのピーク位置情報を得ることもできないし、透明膜の下にある測定対象物の表面高さのピーク位置情報をも得ることができないといった問題がある。
【0010】
また、透明膜が厚い場合には、図3に示すように、2個のピークのそれぞれが個別に現れるものの、2個のピークを分離することができない。また、単純なローパスフィルタによる処理では、図9に示すように、2個のピーク位置を単峰性のピークとしてとらえて処理するので、互いのピーク値情報が干渉しあって正確なピーク位置情報が得られないといった問題がある。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、透明膜に覆われた測定対象物の特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象物の表面高さ、および透明膜の膜厚を精度よく求めることのできる表面形状および/または膜厚測定方法及びその装置を提供することを主たる目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、白色光源からの白色光を透明膜で覆われた測定対象面と参照面とに照射しながら、前記測定対象面と参照面との距離を変動させることにより、測定対象面と参照面から反射して同一光路を戻る反射光によって干渉縞の変化を生じさせ、このときの干渉光の強度値に基づいて測定対象物面の特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める前記測定対象面の表面形状および/または膜厚測定方法において、
前記特定周波数帯域の白色光が照射された前記測定対象面と参照面との距離を変動させる第1の過程と、
前記測定対象面と参照面との距離を変動させる過程で、測定対象面の画像を所定間隔で連続して取得する第2の過程と、
前記所定間隔で連続して取得した複数枚の画像の各画素における干渉光の強度値群の変化を求める第3の過程と、
取得した前記光強度値の個数を観測レベル数L、光強度値を観測頻度数n ( ) (i=1,L)と仮定し、頻度値の総和NをN=Σn ( ) 、相対頻度p(i)をp(i)=n(i)/N、および、全体平均値μTをμT=Σ [ i・p(i) ] と特定し、これらの式から次の評価関数f(k)のモデルを作成する、
f(k)= [ μT・ω(k)−μ(k) ] [ ω(k)・{1−ω(k)} ]
ω(k)=ω(k−1)+p(k)=Σp(i)であってkまでの累積頻度、
μ(k)=μ(k−1)+k・p(k)=Σi・p(i)であってkまでの平均値、
さらに、前記kの値を1からLに変化させ、評価関数の値の最大となる箇所kを求め、この箇所kを閾値に設定し、
得られた前記閾値を基準に干渉縞波形を2つに分離する第4の過程と、
前記分離した各干渉縞波形ピークについて、前記測定対象面と参照面との距離に関連するピーク位置情報を求める第5の過程と、
前記求めた各ピーク位置情報に基づいて、測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および膜厚の少なくともいずれか一つを求める第6の過程と
を備えることを特徴とする表面形状および/または膜厚測定方法。
【請求項2】 請求項1に記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、
前記第3の過程における干渉光の強度値群の変化は、前記取得した複数枚の画像ごとの各画素における干渉光の強度値群の平均値を算出し、その平均値を各画像の所定画素の強度値から減算して算出した値であることを特徴するものである。
【0013】
(作用・効果) 請求項1に記載の発明によれば、白色光源から発生した白色光を測定対象面と参照面とに照射する。透明膜の表面および表面側と接合している物体の表面である測定対象面と参照面とでそれぞれ反射した白色光の光路差に応じて干渉した干渉縞が発生する。ここで、測定対象面と参照面との距離を変動させることにより、それぞれの光路差を変化させて干渉縞を変化させながら所定間隔で連続して複数枚の測定対象面の画像を取得し、画像ごとの各画素における干渉光の強度値群の変化を求める。この強度値群に含まれる複数個(透明膜の表面と測定対象物の表面の2個)の干渉縞波形ピークを、それぞれ個別のピークを有する干渉光の強度値群に分離する。分離した干渉縞波形ピークを前記測定対象面と参照面との距離に関連するピーク位置情報を求め、そのピーク位置情報に基づいて測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および透明膜の膜厚のそれぞれを求める。すなわち、これら求めた測定対象面の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つから、測定対象面などの表面形状などを正確に求めることができる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、前記第4の過程における干渉光の強度値群の変化は、前記取得した複数枚の画像ごとの各画素における干渉光の強度値群の平均値を算出し、その平均値を各画像の所定画素の強度値から減算して算出した値であることを特徴とするものである。
【0015】
(作用・効果)請求項2に記載の発明によれば、複数枚の画像における特定画素ごとの強度値群から強度値の平均値を算出する。その平均値を各強度値から減算した値を求めることで、調整値群は中心線を基準として分布する波形を示す値群になる。この値群を使って、特性関数を推定する。この特性関数のピーク位置は、干渉光の強度値変化の波形が最大になる位置にほぼ一致するので、そのピーク位置に基づいて特定箇所の高さを求めることが可能になる。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、前記第6の過程におけるピーク位置情報は、ローパスフィルタによって干渉縞波形を平滑化して求めることを特徴するものである。
【0017】
(作用・効果)請求項3に記載の発明によれば、ローパスフィルタによって、特定画素の強度値の実データを平滑化することができ、その平滑化した干渉縞波形から容易にピーク位置情報を得ることができる。つまり、請求項1に記載の方法を好適に実施することができる。
【0018】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、前記第6の過程におけるピーク位置情報は、干渉光の強度値群から重心となる箇所を演算により求めることを特徴とするものである。
【0019】
(作用・効果)請求項4に記載の発明によれば、特定画素の干渉光に強度値群から重心となる箇所のピーク位置情報を演算により求められる。具体的には、強度値群から強度値の平均値を算出し、その平均値を各強度値から減算した値を、さらに2乗する。この求まる値を利用してピーク位置imaxを次式imax=Σi×d2/Σd2として求める。なお、iは、データ番号(撮像間隔に対応した番号)である。さらに、この求まるピーク位置imaxとデータの間隔(標本点間隔)の積かから測定対象面の表面高を求める。つまり、請求項1に記載の方法を好適に実施することができる。
【0020】
また、請求項5に記載の発明は、透明膜で覆われた測定対象面と参照面とに照射する白色光を発生させる白色光源と、前記測定対象面と参照面との距離を変動させる変動手段と、前記白色光が照射された測定対象面と参照面との距離の変動に伴って測定対象面と参照面とから反射して同一光路を戻る反射光によって干渉縞の変化を生じさせるとともに前記測定対象面を撮像する撮像手段と、前記撮像された測定対象面上の複数の特定箇所における干渉光の強度値を取り込むサンプリング手段と、前記サンプリング手段によって取り込まれた特定箇所ごとの複数個の強度値である各干渉光強度値群を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された各干渉光強度値群に基づいて特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める演算手段とを備えた表面形状および/または膜厚測定装置において、
前記白色光源から発生した白色光の周波数帯域を特定周波数帯域に制限する周波数帯域制限手段を備え、
前記サンプリング手段は、前記変動手段による前記測定対象面と参照面との距離の変動に伴って測定対象面と参照面とから反射して同一光路を戻る反射光によって生じた干渉縞の変化に応じた特定箇所の干渉光の強度値を、前記特定周波数帯域の帯域幅に応じたサンプリング間隔で順次取込み、
前記記憶手段は、前記サンプリング間隔で取り込まれた複数個の強度値である干渉光強度値群を記憶し、
前記演算手段は、測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および/または透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを以下の処理にしたがって求める
(1)前記記憶手段に記憶された各画素における干渉光から干渉光強度値群の変化を求め、
(2)取得した前記光強度値の個数を観測レベル数L、光強度値を観測頻度数n ( ) (i=1,L)と仮定し、頻度値の総和NをN=Σn ( ) 、相対頻度p(i)をp(i)=n(i)/N、および、全体平均値μTをμT=Σ [ i・p(i) ] と特定し、これらの式から次の評価関数f(k)のモデルを作成する、
f(k)= [ μT・ω(k)−μ(k) ] [ ω(k)・{1−ω(k)} ]
ω(k)=ω(k−1)+p(k)=Σp(i)であってkまでの累積頻度、
μ(k)=μ(k−1)+k・p(k)=Σi・p(i)であってkまでの平均値、
さらに、前記kの値を1からLに変化させ、評価関数の値の最大となる箇所kを求め、この箇所kを閾値に設定し、
得られた前記閾値を基準に干渉縞波形を2つに分離し、
(3)前記分離した各干渉縞波形ピークについて、前記測定対象面と参照面との距離に関連するピーク位置情報を求め
(4)前記求めた各ピーク位置情報に基づいて、特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求めることを特徴とするものである。
【0021】
(作用・効果)白色光源は、透明膜で覆われた測定対象面と参照面とに白色光を照射する。変動手段は、測定対象面と参照面との距離とを変動させる。撮像手段は、白色光が照射された測定対象面と参照面との相対的距離の変動に伴って発生する干渉縞の変化とともに前記測定対象面を撮像する。サンプリング手段は、撮像された測定対象面上の複数の特定箇所における干渉光の強度値を取り込む。記憶手段は、サンプリング手段によって取り込まれた特定箇所ごとの複数個の強度値である各干渉光強度値群を記憶する。演算手段は、記憶手段に記憶された各画素における干渉光強度値群から求まる干渉光の強度値変化を求め、求めた干渉光の強度値群に含まれる複数個の干渉縞波形ピークを、干渉光の強度値群に基づいて分離し、分離した各干渉縞波形ピークを、前記測定対象面と参照面との距離に関連するピーク位置情報を求め、求めた各ピーク位置情報に基づいて、特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める。すなわち、請求項1に記載の方法を好適に実現することができる。
【0022】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、前記演算手段は、干渉光の強度値群の変化として、前記干渉光強度値群から強度値の平均値を算出し、その平均値を各画像の所定画素の強度値から減算して算出した値を求めることを特徴とするものである。
【0023】
(作用・効果)請求項6に記載の発明によれば、複数枚の画像における特定画素ごとの強度値群から強度値の平均値を算出する。その平均値を各強度値から減算した値を求めることで、この値群は中心線を基準として分布する波形を示す値群になる。この値群を使って、特性関数を推定する。この特性関数のピーク位置は、干渉光の強度値変化の波形が最大になる位置にほぼ一致するので、そのピーク位置に基づいて特定箇所の高さを求めることが可能になる。すなわち、請求項2に記載の方法を好適に実現することができる。
【0024】
また、請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、前記周波数帯域制限手段は、前記白色光源から前記撮像手段までの光路に取り付けられる、特定周波数帯域の白色光だけを通過させるバンドパスフィルタであることを特徴とするものである。
【0025】
(作用・効果)請求項7に記載の発明によれば、白色光源から撮像手段までの光路に取り付けられたバンドパスフィルタは、特定周波数帯域の白色光のみを通過させる。これにより、撮像手段では、特定周波数帯域の白色光による干渉縞および測定対象面が撮像される。したがって、装置構成を簡素化することができるとともに、任意の周波数帯域を通過させるバンドパスフィルタを利用することによって、特定周波数帯域を任意の周波数帯域にすることもできる。
【0026】
また、請求項8に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、前記周波数帯域制限手段は、前記白色光源から発せられた白色光の周波数帯域を特定周波数帯域にまで狭める、前記白色光源から前記撮像手段までの光学系であることを特徴とするものである。
【0027】
(作用・効果)請求項8に記載の発明によれば、白色光源から撮像手段までの光学系は、白色光源から発生した白色光が撮像手段に届くまでの間に、その白色光の周波数帯域を特定周波数帯域にまで狭める。これにより、撮像手段では、特定周波数帯域の白色光による干渉縞および測定対象面が撮像される。したがって、装置構成をより簡素化することができる。
【0028】
また、請求項9に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、前記周波数帯域制限手段は、特定周波数帯域の白色光を感知する前記撮像手段の周波数感度であることを特徴とするものである。
【0029】
(作用・効果)請求項9に記載の発明によれば、撮像手段は、その周波数特性によって、特定周波数帯域の白色光による干渉縞および測定対象面を撮像する。したがって、装置構成をより簡素化することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例について具体的に説明をする。
図1は、本発明の実施例に係る表面形状測定装置の概略構成を示す図である。
【0031】
この表面形状測定装置は、半導体ウエハ、ガラス基板や金属基板などの測定対象物30の表面を覆った透明膜31および透明膜31の裏面側と接合している測定対象物30に形成された微細なパターンに、特定周波数帯域の白色光を照射する光学系ユニット1と、光学系ユニット1を制御する制御系ユニット2とを備えて構成されている。
【0032】
光学系ユニット1は、測定対象面30、31および参照面15に照射する白色光を発生させる白色光源10と、白色光源10から白色光を平行光にするコリメートレンズ11と、コリメートレンズ11からの白色光を測定対象物30の方向に反射する一方、測定対象物30の方向からの白色光を通過させるハーフミラー13と、ハーフミラー13で反射されてきた白色光を集光する対物レンズ14と、対物レンズ14を通過してきた白色光を、参照面15へ反射させる参照光と、測定対象面30、31へ通過させる測定光とに分けるとともに、参照面15で反射してきた参照光と測定対象面30、31で反射してきた測定光とを再びまとめて、干渉縞を発生させるビームスプリッタ17と、参照面15で参照光を反射させるために設けられたミラー16と、参照光と測定光とがまとめられた白色光を結像する結像レンズ18と、干渉縞とともに測定対象面30を撮像するCCDカメラ19とを備えて構成されている。
【0033】
白色光源10は、例えば白色光ランプなどであり、比較的広い周波数帯域の白色光を発生させる。この白色光源10から発生された白色光は、コリメートレンズ11によって平行光とされ、ハーフミラー13に到達する。
【0034】
ハーフミラー13は、コリメータレンズ13からの平行光となった白色光を測定対象物30の方向に向けて反射する一方、測定対象物30の方向から戻ってきた白色光を通過させるものである。このハーフミラー13で反射された特定周波数帯域の白色光は、対物レンズ14に入射する。
【0035】
対物レンズ14は、入射してきた白色光を焦点Pに向けて集光するレンズである。この対物レンズ14によって集光される白色光は、参照面15を通過し、ビームスプリッタ17に到達する。
【0036】
ビームスプリッタ17は、対物レンズ14で集光される白色光を、参照面15で反射させるために、ビームスプリッタ17の例えば上面で反射させる参照光と、測定対象面30、31で反射させるために、ビームスプリッタ17を通過させる測定光とに分けるとともに、それら参照光と測定光とを再びまとめることによって、干渉縞を発生させるものである。ビームスプリッタ17に達した白色光は、ビームスプリッタ17の上面で反射された参照光と、ビームスプリッタ17を通過する測定光とに分けられ、その参照光は参照面15に達し、その測定光は透明膜31で覆われた測定対象物30の透明31膜の表面、および透明膜の裏面と接合した測定対象物30の表面である測定対象面30Aに達する。
【0037】
参照面15には、参照光をビームスプリッタ17の方向に反射させるためのミラー16が取り付けられており、このミラー16によって反射された参照光は、ビームスプリッタ17に達し、さらに、この参照光はビームスプリッタ17によって反射される。
【0038】
ビームスプリッタ17を通過した測定光は、焦点PおよびP’に向けて集光され、測定対象面30A,31A上で反射する。この反射した2つの測定光は、ビームスプリッタ17に達して、そのビームスプリッタ17を通過する。
【0039】
ビームスプリッタ17は、参照光と測定光とを再びまとめる。このとき、参照面15とビームスプリッタ17との間の距離L1と、ビームスプリッタ17と測定対象面30A、31Aとの間の距離L2との、距離の違いによって光路差が生じる。この光路差に応じて、参照光と測定光とは干渉し合うことで、干渉縞が生じる。この干渉縞が生じた状態の白色光は、ハーフミラー13を通過し、結像レンズ18によって結像されて、CCDカメラ19に入射する。
【0040】
CCDカメラ19は、干渉縞が生じた状態の白色光とともに、測定光によって映し出される測定対象面30A,31Aの焦点P、P’付近の画像を撮像する。この撮像した画像データは、制御系ユニット2によって収集される。また、後述で明らかになるが、本願発明の変動手段に相当する制御系ユニット2の駆動部24によって、例えば光学系ユニット1が上下左右に変動される。特に、光学系ユニット1が上下方向に駆動されることによって、距離L1と距離L2との距離が変動される。これにより、距離L1と距離L2との距離の差に応じて、干渉縞が徐々に変化する。CCDカメラ19によって、後述する所定のサンプリング間隔ごとに、干渉縞の変化とともに測定対象面30A、31Aの画像が撮像され、その画像データが制御系ユニット2によって収集される。CCDカメラ19は、本発明における撮像手段に相当する。
【0041】
制御系ユニット2は、表面形状測定装置の全体を統括的に制御や、所定の演算処理を行うためのCPU20と、CPU20によって逐次収集された画像データやCPU20での演算結果などの各種のデータを記憶するメモリ21と、サンプリング間隔やその他の設定情報を入力するマウスやキーボードなどの入力部22と、測定対象面30Aの画像などを表示するモニタ23と、CPU20の指示に応じて光学系ユニット1を上下左右に駆動する例えば3軸駆動型のサーボモータなどの駆動機構で構成される駆動部24とを備えるコンピュータシステムで構成されている。なお、CPU20は、本発明におけるサンプリング手段および演算手段に、メモリ21は本発明における記憶手段に、駆動部25は本発明における変動手段にそれぞれ相当する。
【0042】
CPU20は、いわゆる中央処理装置であって、CCDカメラ19、メモリ21及び駆動部24を制御するとともに、CCDカメラ19で撮像した干渉縞を含む測定対象面31Aの画像データに基づいて、測定対象物30の特定箇所の透明膜31の表面高さ、測定対象物30の表面高さ、および透明膜31の膜厚Dとを求める演算処理を行う。この処理については後で詳細に説明する。さらに、CPU20には、モニタ23と、キーボードやマウスなどの入力部22とが接続されており、操作者は、モニタ23に表示される操作画面を観察しながら、入力部22から各種の設定情報の入力を行う。また、モニタ23には、測定対象面30Aの測定終了後に、測定対象面30A、31Aの表面高さ、透明膜31の膜厚D、および測定対象面の凹凸形状などを数値や画像として表示される。
【0043】
駆動部24は、光学系ユニット1内の参照面15とビームスプリッタ17との間の固定された距離L1と、ビームスプリッタ17と測定対象面31Aとの間の可変の距離L2との距離の差を変化させるために、光学系ユニット1を直交3軸方向に変動させる装置であり、CPU20からの指示によって光学系ユニット1をX,Y,Z軸方向に駆動する例えば3軸駆動型のサーボモータを備える駆動機構で構成されている。なお、駆動部24は、本発明における変動手段に相当し、本発明における相対的距離とは、参照面15から測定対象面31Aまでの距離すなわち距離L1および距離L2を示す。本実施例では、光学系ユニット1を動作させるが、例えば測定対象物30が載置される図示していないテーブルを直交3軸方向に変動させるようにしてもよい。
【0044】
以下、本実施例の表面形状測定装置全体で行なわれる処理を図2のフローチャートを参照しながら具体的に説明する。なお、本実施例では、測定対象面30AであるSi基板の表面に測定対象面31Aとして酸化膜(SiO2)を形成したものを用いたものとする。
【0045】
<ステップS1> 条件設定
光学系ユニットをz軸方向に移動させるための走査速度や走査レンジなどの種々の条件を設定する。本実施例の場合、例えば、走査速度を2.4μm/sec(図3〜図7の標本点間隔=0.08μm)、走査レンジを5μmに設定している。したがって、CCDでの取得する画像枚数は、5μm/0.08μm=63枚となっている。
【0046】
<ステップS2> 測定データ取得
光学系ユニット1は、白色光源10から発生される白色光を測定対象面30A、31Aおよび参照面15に照射する。
【0047】
また、CPU20は、予め所定の測定場所に移動された光学系ユニット1をz軸方向に移動を開始させるための変動開始の指示を駆動部24に与える。駆動部24は、図示しないステッピングモータなどの駆動系を駆動して、光学系ユニット1をz軸方向に予め決められた距離だけ移動させる。これにより、参照面15と測定対象面31Aとの距離が変動される。この過程が本発明における第1の過程に相当する。
【0048】
CPU20は、光学系ユニット1がサンプリング間隔だけ移動するたびに、CCD19で撮像される干渉縞を含む測定対象面31A、の画像データを収集して、メモリ21に順次記憶する。光学系ユニット1が予め決められた距離だけ移動することで、メモリ21には光学系ユニット1の移動距離およびサンプリング間隔によって決まる複数枚の画像データが記憶される。この過程が本発明における第2の過程に相当する。
【0049】
<ステップS3> 特定箇所の干渉光強度値群を取得
例えば、取得した画像データを2値化処理し操作者がモニタ23に表示される測定対象面30Aを観察しながら、その測定対象面30A、31Aの高さを測定したい複数の特定箇所を入力部22から入力する。CPU20は、入力された複数の特定箇所を把握して、測定対象面30Aを撮像した画像上の前記複数の特定箇所に相当する画素の濃度値すなわち特定箇所における干渉光の強度値を、複数枚の画像データからそれぞれ取込む。これにより、各特定箇所における複数個の強度値(干渉光強度値群)が得られる。
【0050】
<ステップS4> 強度値の平均値から特性値を求める
CPU20は、図3に示すように、離散的に取得した特定箇所における干渉光強度値群に基づいて、干渉光の強度値の平均値を求める。さらに、干渉光強度値群の各強度値から平均値を減算した各値(調整値群)を求める。つまり、図4に示すように、干渉縞波形は、測定された全強度値を通過するような、変化の緩やかな波形の内側で上下に激しく振動する波形で表される理論的な特性値(強度値)が求まる。
【0051】
調整値をさらに2乗し、図5に示すように、強度値をプラス側に強調した特性値を求める。なお、ステップS3およびステップS4は、本発明における第3の過程に相当する。
【0052】
<ステップS5> 干渉縞波形ピークの分離
CPU20は、ステップS3で求めた特性関数から明らかなように、測定対象物が透明膜31で覆われている場合、図4に示すように、2個のピークを含む干渉縞波形が現れる。これら2個のピークを分離する。具体的な方法は、例えば、観測値レベル数をL、観測値レベルiの頻度数をni(ただし、i=1,L)とすると、頻度値総和NをN=Σn(i)と、相対頻度p(i)をp(i)=n(i)/Nと、全体平均値μTをμT=Σ[i・p(i)]の式で表すことができる。これらの式に基づいて、評価関数f(k)を次式の表すことができる。
【0053】
f(k)=[μT・ω(k)−μ(k)]2/[ω(k)・{1−ω(k)}]
【0054】
ただし、ω(k)=ω(k−1)+p(k)=Σp(i)であってkまでの累積頻度である。また、μ(k)=μ(k−1)+k・p(k)=Σi・p(i)であってkまでの平均値である。
【0055】
つまり、kの値を1からLまで順に変えてf(k)を計算し、f(k)が最大となるkの値を求める。この求まるkの値が閾値となる。この閾値に基づいて、ステップS3で導出した特性値を、図5に示すように、2個のピークのそれぞれを個別に有するように分離する。なお、ステップS5は、本発明における第4の過程に相当する。
【0056】
<ステップS6> 表面形状の測定
CPU20は、ステップS5で分離した特性値ごとにピーク位置情報を求める。つまり、特性値ごとにローパスフィルタでそれぞれの特性値を平滑化することにより、図6および図7に示すような包絡線が得られる。これら包絡線から特性値が最大になるピーク位置を求める。例えば、本実施例の場合、計算に21点の単純平滑化法であって次式のようになる。
y(n)=[x(n-10)+ x(n-9)+…x(n-1)+ x(n)+ x(n+1)… +x(n-10)]/21
【0057】
なお、本実施例では測定対象物30のピーク位置情報が図6に、透明膜31のピーク位置情報が図7に含まれている。ステップS6のここまでが、本発明における第5の過程に相当する。
【0058】
また、CPU20は、透明膜31の表面高さ、測定対象面30の表面高さ、および透明膜31の膜厚Dを算出する。本実施例の場合は、分離した干渉縞波形ピークについて、測定対象面30A,31Aと参照面との距離L1,L2に関連するので、次の通りとなる。
【0059】
透明膜31の表面高さのピーク位置は、取得画像の19枚目(図7参照)であり、測定対象物30の表面高さのピーク位置は、取得画像の42枚目(図6参照)である。また標本点間隔=0.08μであるから、透明膜の表面高さ=42×0.08=3.36μm、膜厚D=(42−19)×0.08/1.5(透明膜での屈折率)=1.23μm、測定対象面の表面高さ=透明膜の表面高さー膜厚D=2.13μmとなる。なお、ステップS6は、本発明における第6の過程に相当する。
【0060】
<ステップS7> 全特定箇所が終了?
CPU20は、全ての特定箇所が終了するまで、ステップS3〜S6の処理を繰り返し行い、全ての特定箇所の高さを求める。
【0061】
<ステップS8> 表示
CPU20は、モニタ23に透明膜の特定箇所の透明膜31の表面高さや測定対象物30の表面高さ、膜厚Dの情報を表示したり、それら各特定箇所の高さの情報に基づいた3次元または2次元の画像を表示したりする。操作者は、これらの表示を観察することで、測定対象物30の測定対象面30Aや透明膜31の表面31Aの凹凸形状を把握することができる。
【0062】
上述した実施例によれば、取得した強度値から直接的に特性値を求め、この特性値に含まれる透明膜31と測定対象物30の2個のピーク位置を、特性値(強度値群)から求めた閾値に基づいて分離する。この分離した2組の強度値群についてローパスフィルタによる平滑化処理を行って求める包絡線からそれぞれのピーク位置情報を求め、この求まるピーク位置情報に基づいて、測定対象面30の特定箇所の透明膜31の表面高さ、測定対象面30の表面高さ、および透明膜31の膜厚Dを求めることができる。また透明膜31の表面高さにより透明膜31の凹凸形状を、測定対象面30Aの表面高さから測定対象物30の凹凸形状をも測定することができる。また、特定箇所の高さを求めるのに必要なデータ量を少なくできるので、そのデータを記憶する記憶容量を小さくすることができ、表面形状測定装置を安価に製造することも可能になる。
【0063】
本発明は上述した実施例のものに限らず、次のように変形実施することもできる。
(1)上記各実施例では、測定対象面31の画像データを撮像した後で、特定箇所の干渉光の強度値を取得するように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、撮像した画像上の特定箇所に相当する画素における強度値をリアルタイムに取得して、それら干渉光の強度値を順次メモリ21に記憶するように構成することもできる。
【0064】
(2)上記実施例では、白色光源からの白色光が撮像手段であるCCDカメラ19までの光学系(光源,レンズ,各ミラーを含む)によって、白色光源からの白色光の周波数帯域が帯域制限されることを利用して、その周波数帯域を予め把握しておき、その帯域制限された周波数帯域を本発明における特定周波数帯域とすることもできる。
【0065】
(3)上記実施例では、撮像手段であるCCDカメラ19の周波数特性によって制限される周波数帯域を特定周波数帯域として、その特定周波数帯域を予め把握しておき、その帯域制限された周波数帯域を本発明における特定周波数帯域とすることもできる。
【0066】
(4)上記実施例では、撮像手段としてCCDカメラ19を用いたが、例えば、特定箇所の干渉光の強度値のみを撮像(検出)することに鑑みれば、一列または平面状に構成された受光素子など撮像手段を構成することもできる。
【0067】
(5)上記実施例では、特性関数を分離した後に、それぞれの特性関数についてローパスフィルタによって平滑化してそれぞれのピーク位置情報を得ていたが、他の方法として特性値に分離した後に、重心法を用いてピーク位置情報を得ても同様の効果が得られる。具体的には、強度値群から強度値の平均値を算出し、その平均値を各強度値から減算した値を、さらに2乗する。この求まる値を利用してピーク位置imaxを次式imax=Σi×d2/Σd2として求める。なお、iは、データ番号(撮像間隔に対応した番号)である。さらに、この求まるピーク位置imaxとデータの間隔(標本点間隔)の積かから測定対象面の表面高を求める。つまり、請求項1に記載の方法を好適に実施することができる。
【0068】
(6)上記実施例では、白色光源10から白色光をコリメートレンズ11で平行光にした後に、ハーフミラー13に向けて照射していたが、コリメートレンズ11とハーフミラー13との間に、特定周波数帯域の白色光を通過させるバンドパスフィルタを設けてもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれは、白色光を透明膜で覆われた測定対象面と参照面との距離を変動させながら照射し、取得した特定箇所における干渉光の強度値群を取得する。この強度値群から干渉光の強度値の変化を求める。この求まる強度値群から複数個の干渉縞波形ピークを分離し、各干渉縞波形ピークを測定対象面と参照面との距離に関連に基づいてピーク位置情報を求める。したがって、複数個のピーク位置情報を正確に得ることができ、このピーク位置情報に基づいて、透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さを正確に求めることができるとともに、これら両表面高さから透明膜の膜厚も正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る表面形状測定装置の概略構成を示す図である。
【図2】表面形状測定装置における処理を示すフローチャートである。
【図3】特定関数のピーク位置を求める処理を説明するための説明図である。
【図4】特定関数のピーク位置を求める処理を説明するための説明図である。
【図5】特定関数のピーク位置を求める処理を説明するための説明図である。
【図6】特定関数のピーク位置を求める処理を説明するための説明図である。
【図7】特定関数のピーク位置を求める処理を説明するための説明図である。
【図8】従来例に係る表面形状測定装置の概略構成を示す図である。
【図9】従来例の干渉光の強度値のピーク位置を求めるまでの模式図である。
【符号の説明】
1 … 光学系ユニット
2 … 制御系ユニット
10 … 白色光源
11 … コリメートレンズ
13 … ハーフミラー
14 … 対物レンズ
15 … 参照面
16 … ミラー
17 … ビームスプリッタ
18 … 結像レンズ
19 … CCDカメラ
20 … CPU
21 … メモリ
22 … 入力部
23 … モニタ
24 … 駆動部
30 … 測定対象物
30A… 測定対象面(測定対象物)
31 … 透明膜
31A… 測定対象面(透明膜)
D … 膜厚(透明膜)

Claims (9)

  1. 白色光源からの白色光を透明膜で覆われた測定対象面と参照面とに照射しながら、前記測定対象面と参照面との距離を変動させることにより、測定対象面と参照面から反射して同一光路を戻る反射光によって干渉縞の変化を生じさせ、このときの干渉光の強度値に基づいて測定対象物面の特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める前記測定対象面の表面形状および/または膜厚測定方法において、
    前記特定周波数帯域の白色光が照射された前記測定対象面と参照面との距離を変動させる第1の過程と、
    前記測定対象面と参照面との距離を変動させる過程で、測定対象面の画像を所定間隔で連続して取得する第2の過程と、
    前記所定間隔で連続して取得した複数枚の画像の各画素における干渉光の強度値群の変化を求める第3の過程と、
    取得した前記光強度値の個数を観測レベル数L、光強度値を観測頻度数n ( ) (i=1,L)と仮定し、頻度値の総和NをN=Σn ( ) 、相対頻度p(i)をp(i)=n(i)/N、および、全体平均値μTをμT=Σ [ i・p(i) ] と特定し、これらの式から次の評価関数f(k)のモデルを作成する、
    f(k)= [ μT・ω(k)−μ(k) ] [ ω(k)・{1−ω(k)} ]
    ω(k)=ω(k−1)+p(k)=Σp(i)であってkまでの累積頻度、
    μ(k)=μ(k−1)+k・p(k)=Σi・p(i)であってkまでの平均値、
    さらに、前記kの値を1からLに変化させ、評価関数の値の最大となる箇所kを求め、この箇所kを閾値に設定し、
    得られた前記閾値を基準に干渉縞波形を2つに分離する第4の過程と、
    前記分離した各干渉縞波形ピークについて、前記測定対象面と参照面との距離に関連するピーク位置情報を求める第5の過程と、
    前記求めた各ピーク位置情報に基づいて、測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および膜厚の少なくともいずれか一つを求める第6の過程と
    を備えることを特徴とする表面形状および/または膜厚測定方法。
  2. 請求項1に記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、
    前記第3の過程における干渉光の強度値群の変化は、前記取得した複数枚の画像ごとの各画素における干渉光の強度値群の平均値を算出し、その平均値を各画像の所定画素の強度値から減算して算出した値であることを特徴する表面形状および/または膜厚測定方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、
    前記第5の過程におけるピーク位置情報は、ローパスフィルタによって干渉縞波形を平滑化して求めることを特徴とする表面形状および/または膜厚測定方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、
    前記第5の過程におけるピーク位置情報は、干渉光の強度値群から重心となる箇所を演算により求めることを特徴とする表面形状および/または膜厚測定方法。
  5. 透明膜で覆われた測定対象面と参照面とに照射する白色光を発生させる白色光源と、前記測定対象面と参照面との距離を変動させる変動手段と、前記白色光が照射された測定対象面と参照面との距離の変動に伴って測定対象面と参照面とから反射して同一光路を戻る反射光によって干渉縞の変化を生じさせるとともに前記測定対象面を撮像する撮像手段と、前記撮像された測定対象面上の複数の特定箇所における干渉光の強度値を取り込むサンプリング手段と、前記サンプリング手段によって取り込まれた特定箇所ごとの複数個の強度値である各干渉光強度値群を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された各干渉光強度値群に基づいて特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める演算手段とを備えた表面形状および/または膜厚測定装置において、
    前記白色光源から発生した白色光の周波数帯域を特定周波数帯域に制限する周波数帯域制限手段を備え、
    前記サンプリング手段は、前記変動手段による前記測定対象面と参照面との距離の変動に伴って測定対象面と参照面とから反射して同一光路を戻る反射光によって生じた干渉縞の変化に応じた特定箇所の干渉光の強度値を、前記特定周波数帯域の帯域幅に応じたサンプリング間隔で順次取込み、
    前記記憶手段は、前記サンプリング間隔で取り込まれた複数個の強度値である干渉光強度値群を記憶し、
    前記演算手段は、測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および/または透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを以下の処理にしたがって求める
    (1)前記記憶手段に記憶された各画素における干渉光から干渉光強度値群の変化を求め、
    (2)取得した前記光強度値の個数を観測レベル数L、光強度値を観測頻度数n ( ) (i=1,L)と仮定し、頻度値の総和NをN=Σn ( ) 、相対頻度p(i)をp(i)=n(i)/N、および、全体平均値μTをμT=Σ [ i・p(i) ] と特定し、これらの式から次の評価関数f(k)のモデルを作成する、
    f(k)= [ μT・ω(k)−μ(k) ] [ ω(k)・{1−ω(k)} ]
    ω(k)=ω(k−1)+p(k)=Σp(i)であってkまでの累積頻度、
    μ(k)=μ(k−1)+k・p(k)=Σi・p(i)であってkまでの平均値、
    さらに、前記kの値を1からLに変化させ、評価関数の値の最大となる箇所kを求め、この箇所kを閾値に設定し、
    得られた前記閾値を基準に干渉縞波形を2つに分離し、
    (3)前記分離した各干渉縞波形ピークについて、前記測定対象面と参照面との距離に関連するピーク位置情報を求め
    (4)前記求めた各ピーク位置情報に基づいて、特定箇所の透明膜の表面高さ、測定対象面の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求めることを特徴とする表面形状および/または膜厚測定装置。
  6. 請求項5に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、
    前記演算手段は、干渉光の強度値群の変化として、前記干渉光強度値群から強度値の平均値を算出し、その平均値を各画像の所定画素の強度値から減算して算出した値を求めることを特徴する表面形状および/または膜厚測定装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、
    前記周波数帯域制限手段は、前記白色光源から前記撮像手段までの光路に取り付けられる、特定周波数帯域の白色光だけを通過させるバンドパスフィルタであることを特徴とする表面形状および/または膜厚測定装置。
  8. 請求項5または請求項6に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、
    前記周波数帯域制限手段は、前記白色光源から発せられた白色光の周波数帯域を特定周波数帯域にまで狭める、前記白色光源から前記撮像手段までの光学系であることを特徴とする表面形状および/または膜厚測定装置。
  9. 請求項5または請求項6に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、
    前記周波数帯域制限手段は、特定周波数帯域の白色光を感知する前記撮像手段の周波数感度であることを特徴とする表面形状および/または膜厚測定装置。
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