JP3929354B2 - サーボプレスのスライド制御装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーボモータでクランク軸やエキセン軸などの偏心軸を回転駆動し、トグルリンク機構を介してスライドを駆動するサーボプレスのスライド制御装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プレス加工製品の高精密化(形状、寸法の精度が高い)、及び生産性向上のためのプレス加工の高速化が要求されて来て久しい。これに答えるプレスとして、例えば、サーボモータで上下方向へボールスクリューを直線駆動し、これにより直接スライドの位置及び速度を精度良く制御してスライドを精密に上下駆動する、いわゆる直動型サーボプレスが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようにボールスクリューで直接スライドを上下方向に駆動する構成では、スライドに掛かる負荷がボールスクリューにも掛かってしまうので、ボールスクリューが磨耗し易く、ボールスクリューの耐久性がプレスの性能に大きく影響するという問題がある。
【0004】
このため、従来からある機械式リンクプレスの良さを生かしつつ、サーボモータ駆動によるスライド精密制御性を取り入れた構造の、トグルリンク機構を有するサーボプレスの実現が強く要望されている。このようなサーボプレスは、例えば、サーボモータでクランク軸やエキセン軸などの偏心軸の回転を駆動し、この偏心軸の偏心位置に連結されたトグルリンク機構を介してスライドを上下駆動するように構成することで可能であり、図6および図7にそれぞれ側面一部断面図、背面一部断面図を示すようなサーボプレスが考えられる。同プレス機械1は、サーボモータ21でエキセン軸などの偏心軸28の回転を駆動し、この偏心軸28の偏心位置に連結されたトグルリンク機構(リンク13,12a,12bで構成される)を介してスライド3を上下駆動するように構成されている。そして、前記サーボモータ21を所定の回転速度で定速回転させると、偏心軸28の偏心長さ、トグルリンク機構の各リンク長さ、偏心軸28の回転中心位置とトグルリンクとの関係等により決定される所定のリンクモーションでスライド3が駆動されることになる。なお、モーションは、スライド位置と時間との関係を表したものである。
【0005】
図8はこのような場合のリンクモーション例を表し、横軸に偏心軸の回転角度を、縦軸にスライド位置をそれぞれとっている。図8に示すように、偏心軸の一回転はスライドの最大ストローク長さSmax つまり上死点から下死点までのストローク長さに対応しているから、サーボモータを連続で一方向に回転させると、スライドは最大ストローク長さSmax で上下動することとなる。ところが、金型形状や加工条件によっては、必要なストローク長さが例えばS0で図示するように短くても良い場合があるが、この場合でも最大ストローク長さSmax でスライドを駆動することは、動力を無駄に使用するだけでなく、プレスの加工ストローク数(1分間当りの加工サイクル数)を大きくできないため生産性を上げることができないという問題が生じる。従って、スライドストローク長さを最大ストローク長さSmax よりも小さくしてスライドを制御できるようにする必要がある。
【0006】
一方、リンクモーションプレスとしての良さを生かすために、トグルリンク機構による下死点での加圧能力の高さを利用する加工方法があり、このとき、下死点を基準にしてスライドストローク長さを設定し、下死点を通過させてスライドを制御することが考えられる。この場合の制御方法として、例えば、下死点に対応する偏心軸の角度(図8のθd)と、必要ストローク長さS0に対応する角度(図8のθ0)との間を往復駆動するようにサーボモータを制御することが考えられる。しかしながら、このような制御方法によると、プレス1サイクル中に下死点及びスライド上限位置U0の2個所でスライドを停止させなければならないので、サーボモータの加速と減速、及び正転と逆転を頻繁に繰り返すことになり、よってモータ負荷が増大するため過負荷になり易いと共に、スライドストローク数を上げることが困難なため生産性が低下するという問題がある。
【0007】
また、スライド下限位置を精度良く位置決めしてスライドを駆動するために、例えば図9に示すように下死点より手前の所定位置を下限位置Daとして制御することも考えられるが、この場合にも同様に、設定ストロークSaに対応した上限位置Ua及び下限位置Daの2個所で停止させなければならないので、上記と同じ問題が生じる。
【0008】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、任意のスライドストローク長さで、しかもプレスストローク数を上げることができるサーボプレスのスライド制御装置およびその制御方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、スライドの駆動用のサーボモータと、該サーボモータで回転駆動される偏心軸と、偏心軸の偏心位置とスライドとの間に設けられたトグルリンク機構と、スライド下死点又は上死点に対応する前記偏心軸の回転角度をはさんで、前記偏心軸を正逆回転駆動するとき、少なくとも加工行程においてはサーボモータの速度を制御して、正逆ほぼ同一のモーションでスライドを制御する制御器とを備えたことを特徴とするサーボプレスのスライド制御装置である。
【0010】
また第3発明は、装置発明である第1発明に対応する方法発明であり、サーボモータで偏心軸を回転駆動し、トグルリンク機構を介してスライドを駆動するサーボプレスのスライド制御方法において、スライド下死点又は上死点に対応する前記偏心軸の回転角度をはさんで、前記偏心軸を正逆回転駆動するとき、少なくとも加工行程においてはサーボモータの速度を制御して、正逆ほぼ同一のモーションでスライドを制御する方法としている。
【0011】
第1または第3発明によれば、下死点通過往復制御モードのとき、または上死点通過往復制御モードのときは、それぞれ、下死点または上死点に対応する偏心軸の位置(回転角度)をはさんだ、正転側と逆転側との所定ストローク長さに応じた上限位置または下限位置に対応した位置の間で往復させて回転駆動することにより、スライドが上限位置から下死点を通過して上限位置まで、または下限位置から上死点を通過して下限位置まで連続して移動する。従って、プレス1サイクル中に、スライドが上限位置または下限位置でのみ停止するので、サーボモータの加速、減速、正転および逆転を繰り返す頻度が低減し、サーボモータの過負荷を防止できる。また、1サイクル所要時間を短縮できるので、加工ストローク数を上げて生産性を向上できる。
【0012】
さらに、このとき、偏心軸の正転時と逆転時とで少なくとも加工行程のモーションを略等しくするようにサーボモータの速度を制御するので、正転と逆転を繰り返すことによるモーションの変動を無くして、常に安定したリンクモーションでスライドを駆動することができる。この結果、加工製品の品質を高精度に維持できる。
【0013】
第2発明は、第1発明において、少なくともスライドのストローク長さを含むモーションデータを設定するモーション設定手段を備え、前記制御器は、スライドの最大ストロークよりも小さいストロークが設定されたら、スライド下死点又は上死点に対応する前記偏心軸の回転角度から正転側及び逆転側の、このストロークに対応するそれぞれの角度の間を正逆回転するように、モーションを演算する構成としている。
【0014】
また第4発明は、第3発明において、スライドの最大ストロークよりも小さいストロークが設定されたら、スライド下死点又は上死点に対応する前記偏心軸の回転角度から正転側及び逆転側の、このストロークに対応するそれぞれの角度の間を正逆回転駆動する方法としている。
【0015】
第2または第4発明によれば、ストローク長さを加工条件、運転条件等に合わせて最大ストローク長さよりも小さく設定可能となり、この設定ストローク長さに対応した偏心軸の回転角度の間を往復駆動するので、ストローク長さの変更に柔軟に対応でき、またこれにより生産性を向上できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0017】
図6及び図7は、それぞれ本発明が適用されるサーボプレスの側面一部断面図及び背面一部断面図である。
図6及び図7において、プレス機械1はサーボプレスであり、サーボモータ21によりスライド3を駆動している。プレス機械1の本体フレーム2の略中央部にはスライド3が上下動自在に支承されており、スライド3に対向する下部には、ベッド4上に取付けられたボルスタ5が配設されている。スライド3の上部に形成された穴内には、ダイハイト調整用のねじ軸7の本体部が抜け止めされた状態で回動自在に挿入されている。ねじ軸7のねじ部7aは上方に向けてスライド3から露出し、ねじ軸7の上方に設けたプランジャ11の下部の雌ねじ部に螺合している。
【0018】
ねじ軸7の本体部外周にはウォームギヤ8のウォームホイール8aが装着されており、このウォームホイール8aに螺合したウォームギヤ8のウォーム8bはスライド3の背面部に取付けたインダクションモータ9の出力軸にギヤ9aを介して連結されている。インダクションモータ9は、軸方向長さを短くしてフラット形状に、コンパクトに構成されている。
【0019】
前記プランジャ11の上部は、第1リンク12aの一端部とピン11aにより回動自在に連結されており、この第1リンク12aの他端部と、本体フレーム2に一端部が回動自在に連結されている第2リンク12bの他端部との間には、三軸リンク13の一側に設けた2つの連結孔がピン14a,14bにより回動自在に連結されている。三軸リンク13の他側の連結孔は、詳細を後述するスライド駆動部20の偏心軸28に回動自在に連結されている。第1リンク12a、第2リンク12bおよび三軸リンク13により、トグルリンク機構を構成している。
【0020】
本体フレーム2の側面部にはスライド駆動用のサーボモータ21が軸心をプレス左右方向に向けて取付けられており、該サーボモータ21の出力軸に取付けた第1プーリ22aと、サーボモータ21の上方に軸心をプレス左右方向に向けて回動自在に設けている中間シャフト24に取付けた第2プーリ22bとの間にはベルト23(通常はタイミングベルトで構成される)が巻装されている。また、中間シャフト24の上方の本体フレーム2には駆動軸27が回動自在に支承されており、駆動軸27の一端側に取付けたギヤ26は中間シャフト24に取付けたギヤ25と噛合している。そして、駆動軸27の軸方向中間部には偏心軸28が形成されており、この偏心軸28の外周部に前記三軸リンク13の他側が回動自在に連結されている。
【0021】
また、スライド3内には前記ねじ軸7の下端面部との間に密閉された油室6が形成されており、この油室6はスライド3内に形成されている油路6aを経由して切換弁16に接続されている。切換弁16は、油室6内への操作油の給排を切り換えるものである。プレス加工時には、油室6内に給油して、加圧時の押圧力を油室6内の油を介してスライド3に伝達するようにしている。スライド3に過負荷が加わり、油室6内の油圧が所定の値を越えると油が図示しないリリーフ弁からタンクへ戻され、スライド3が所定量クッションし、スライド3および金型が破損しないようになっている。
【0022】
また、スライド3の背面部には、上下2箇所から本体フレーム2の側面部に向けて突出した1対のブラケット31,31が取付けてあり、上下1対のブラケット31,31間に位置検出ロッド32が取付けられている。位置検出用のスケール部が設けられている位置検出ロッド32には、リニアスケール等の位置センサ33の本体部が上下動自在に嵌挿している。位置センサ33は、本体フレーム2の側面部に設けられている補助フレーム34に固定されている。この補助フレーム34は上下方向に縦長に形成されており、下部がボルト35により本体フレーム2の側面部に取付けられ、上部が図示しない上下方向長孔内に挿入されたボルト36により上下方向摺動自在に支持され、側部が前後1対の支持部材37,37により当接、支持されている。
【0023】
補助フレーム34は、上下いずれか一側(本例では下側)のみを本体フレーム2に固定し、他側を上下動自在にして支持する構造としているため、本体フレーム2の温度変化による伸縮の影響を受けないようになっている。これにより、前記位置センサ33は、本体フレーム2の温度変化による伸縮の影響を受けずに、スライド位置及びダイハイトを正確に検出可能としている。
【0024】
図1は本発明に係る制御装置のハード構成ブロック図であり、図1により制御構成を説明する。
本制御装置は制御器10、モーション設定手段17、メモリ10a、位置センサ33、サーボアンプ45およびスライド駆動用のサーボモータ21を備えている。
モーション設定手段17はスライドモーションを設定可能となっており、スライドストローク長さ及びスライドストローク数(SPM) を設定するためのテンキー等のスイッチ、または予め設定されたスライドモーションデータを記憶したICカード等の外部記憶媒体からのデータ入力装置を有している。なお、無線や通信回線を介してデータを送受信する通信装置により構成してもよい。
【0025】
メモリ10aは上記設定されたスライドモーションデータ(ストローク長さ及びストローク数等)を記憶すると共に、スライド制御のためのモータ回転角度とスライド位置との関係データを記憶している。このモータ回転角度とスライド位置との関係データは、前記トグルリンク機構の各リンク12a,12b,13の長さ、偏心軸28の偏心長さ、および偏心軸28の回転中心位置とトグルリンクとの関係などの機械的寸法によって決まる関数式で求まるものであり、この関数式自体を記憶してもよいし、または関数式をテーブルデータとして記憶してもよい。
【0026】
前記位置センサ33は、検出したスライド位置を制御器10に出力している。制御器10はコンピュータ装置やPLC(プログラマブルロジックコントローラ、所謂プログラマブルシーケンサである)等の高速演算装置から構成されている。制御器10は、前記メモリ10aに記憶したモータ回転角度とスライド位置との関係データを参照して、前記モーション設定手段17により設定されたスライドストローク長さ及びスライドストローク数のデータに基づいて、スライドが前記設定されたモーションに沿って移動するように、詳細は後述する演算処理を行い、サーボモータ21の速度指令を求めてサーボアンプ45に出力する。
【0027】
サーボアンプ45には、図示しないサーボモータ回転角度センサからのモータ回転角度がフィードバックされている。サーボアンプ45は、制御器10からの速度指令とこのモータ回転角度から求まる速度フィードバック信号との偏差値を演算し、求めた偏差値に基づき、該偏差値を小さくするようにサーボモータ21を制御する。これにより、スライドの位置および速度が精度良く制御される。
【0028】
次に、図2に示す制御機能ブロック図に基づき、図3〜図5にそれぞれ示すスライド制御方法の説明図を参照して、制御装置の各制御機能を説明する。ここで、図3は前記偏心軸28の回転とスライド位置との関係を概念的に表し、図4は下死点をはさんだ往復駆動時のモーション説明図であり、また図5は上死点をはさんだ往復駆動時のモーション説明図である。
【0029】
まず、本発明における制御方法の基本概念を説明する。本発明に係るスライド制御方法の第1実施例では、スライド下死点に対応する位置をはさんで偏心軸28を正逆回転で往復駆動する場合を説明し、第2実施例では、スライド上死点に対応する位置をはさんで偏心軸28を正逆回転で往復駆動する場合を説明する。図3に示すように、リンクモーションの下死点に対応する偏心軸28の回転角度をθd(通常、180度より大きい)と呼び、上死点に対応する偏心軸28の回転角度をθu(通常、360度より小さい)と呼ぶ。第1実施例では、この角度θdからマイナス方向(以下、逆転方向と言う)に所定角度θ1離れた回転角度とプラス方向(以下、正転方向と言う)に所定角度θ2離れた回転角度との間で偏心軸28を往復駆動することにより、スライドを下死点をはさんで一方の上限位置U1と他方の上限位置U2との間で連続で往復駆動するようにしている。ここで、逆転方向に所定角度θ1離れた角度に対応する上限位置U1と、正転方向に所定角度θ2離れた角度に対応する上限位置U2とは同一位置であるものとし、これらの上限位置U1,U2と下死点との距離が設定ストローク長さS1に対応する。
【0030】
第2実施例では、上死点に対応する偏心軸28の回転角度θuから逆転方向に所定角度θ3離れた回転角度と正転方向に所定角度θ4離れた回転角度との間で偏心軸28を往復駆動することにより、スライドを上死点をはさんで一方の下限位置D1と他方の下限位置D2との間で連続で往復駆動するようにしている。ここで、逆転方向に所定角度θ3離れた角度に対応する下限位置D1と、正転方向に所定角度θ4離れた角度に対応する下限位置D2とは同一位置であるものとし、これらの下限位置D1,D2と上死点との距離が設定ストローク長さS2に対応する。
【0031】
ところが、前述のように偏心軸28の偏心長さ、トグルリンク機構の各リンク長さ、偏心軸28の回転中心位置とトグルリンクとの関係等によって決まるリンクモーションは、図3にも示すように下死点または上死点を挟んで正転側と逆転側とで回転角度θとスライド位置との関係が非対称で、異なっている。すなわち、下死点から逆転側では一定速度で変化する回転角度θに対してスライド位置が緩やかに変化し、反対に正転側では急激に変化するモーションである。また、上死点から正転側ではスライド位置が緩やかに変化し、反対に逆転側では急激に変化するモーションである。しかしながら、加工行程(ワークに当接する位置近傍)でのスライド速度は製品品質を左右する非常に重要な成形条件であるため、正逆回転駆動する場合でも加工行程のスライド速度を等しくする必要がある。
【0032】
そこで、第1実施例では、ストロークS1の上限位置U1または上限位置U2から下死点に向かうスライド下降行程の、少なくとも加工行程のときに、常に、上記の緩やかなリンクモーションと略等しくなるように、サーボモータ21で偏心軸28の回転速度を制御して、スライドの位置および速度を精密に制御するようにしている。
第2実施例では、上死点からストロークS2の下限位置D1または下限位置D2に向かうスライド下降行程の、少なくとも加工行程のときに、それぞれ所定のリンクモーションと略等しくなるように、サーボモータ21で偏心軸28を制御して、スライドの位置および速度を精密に制御するようにしている。
【0033】
これを達成するために、図2に示す各機能部を有している。
モーション設定部43は、前記モーション設定手段17により設定されたスライド駆動モード、スライドストローク長さS1およびストローク数N(SPM) 等のモーションデータに基づき、制御実行時間tとスライド位置Pとの関係を表すモーションを決定する。
【0034】
より具体的には、スライド駆動モードが、第1実施例のパターンでスライドを駆動する下死点通過往復制御モードのときには、下死点を挟んだ前記一方の上限位置U1またはU2から下死点を経由して前記他方の上限位置U2またはU1までの間でのモーションを決定する。すなわち、図4左側に示すように、サーボモータ21により偏心軸28を正転方向に駆動して、スライドを上限位置U1から下死点を経由して上限位置U2までの間で往復制御するときには、一定速度で正転させる(または、少なくとも上昇行程では最大モータ速度とする)場合のモーションを決定する。これにより、スライドは、前述のように上限位置U1から下死点までの間は緩やかなリンクモーションで下降し、下死点から上限位置U2までの間は急激な上昇モーションで上昇する。このときの1サイクル所要時間Tcは、前記設定されたストローク数Nによって決まる時間とする。また、図4右側に示すように、偏心軸28を逆転方向に駆動して、スライドを上限位置U2から下死点を経由して上限位置U1までの間で往復制御するときには、上限位置U2から下死点までの間に、上記の正転方向駆動時の上限位置U1から下死点までと同じ緩やかなリンクモーションでスライドを下降させるために、これと略等しいリンクモーションを決定する。なお、ここで、少なくとも両者の加工行程Awのモーションのみを等しくしてもよい。そして、下死点から上限位置U1までの間は、逆転方向に一定速度(通常は最大速度)で回転駆動するモーションを決定する。これにより、逆転時の加工モーションを正転時と略等しくすることができる。
【0035】
またスライド駆動モードが、第2実施例のパターンでスライドを駆動する上死点通過往復制御モードのときには、上死点を挟んだ前記一方の下限位置D1またはD2から上死点を経由して前記他方の上限位置D2またはD1までの間でのモーションを決定する。すなわち、図5左側に示すように、まずサーボモータ21により偏心軸28を正転方向に駆動して、スライドを上死点から下限位置D2までの間で制御するときには、一定速度で正転させる場合のモーションを決定する。これにより、スライドは、上死点から下限位置D2までの間は緩やかなリンクモーションで下降する。
【0036】
次に、サーボモータ21により偏心軸28を逆転方向に駆動して、スライドを下限位置D2から上死点を経由して下限位置D1までの間で制御する。このとき、下限位置D2から上死点までは一定速度(通常は最大速度)で逆転させる場合のモーションを決定する。また、上死点から下限位置D1まではサーボモータ21の速度を制御するようにして、上記の正転方向駆動時の上死点から下限位置D2までと略同一の緩やかなリンクモーションを決定する。なお、ここで、少なくとも両者の加工行程Awのみのモーションを略同一としてもよい。これにより、スライドは前記上死点から下限位置D2までと略対称なモーションで上昇した後、略同一のモーションで下降する。
【0037】
次に、図5右側に示すように、偏心軸28を正転方向に駆動して、スライドを下限位置D1から上死点を経由して下限位置D2までの間で往復制御するときには、下限位置D1から上死点までは、一定速度(通常は最大速度)で正転させる場合のモーションを決定し、上死点から下限位置D2までは前述したように一定速度で正転させる場合のモーションを決定する。
以下、上記のモーションを繰り返し往復制御を行う。
【0038】
モータ/スライド関係データ記憶部44は、前述のサーボモータ21の回転角度とスライド位置との関係を表したデータを前記メモリ10a内に記憶している。なお、このサーボモータ21の回転角度とスライド位置との関係を、例えば図8で示すものと同様に、偏心軸28の回転角度θ(0度〜360度)とスライド位置との関係で表すと、スライドのリンクモーションが分かり易くなる。そして、このリンクモーションの関数式は前記トグルリンク機構の各リンク長さ、偏心軸28の偏心長さ、偏心軸28の回転中心位置とトグルリンク機構との関係、および偏心軸28の回転角度θの三角関数により求まるので、これらの関数式を上記関係データとして記憶してもよいし、または関数テーブルデータとして記憶してもよい。
【0039】
スライド位置指令演算部41は、モーション設定部43で決定したモータ正転時および逆転時のそれぞれのスライドモーションに沿ってスライドが移動するように、所定のサーボ演算周期時間毎のスライド位置の目標値を前記モーションに基づき演算により求める。そして、求めたスライド位置目標値を指令演算部42に出力する。
【0040】
指令演算部42は、前記スライド位置指令演算部41からのスライド位置目標値と、位置センサ33により検出したスライド位置との偏差値を小さくするように、該求めた偏差値に基づきモータ速度指令を演算し、サーボアンプ45に出力する。なお、このモータ速度指令の演算時に用いる位置偏差ゲインは、前記モータ/スライド関係データ記憶部44のスライド位置とモータ回転角度との関係データを参照して、スライド位置に応じて補正する。
なお、偏心軸28の回転角度を検出して、上記スライド位置のフィードバックの代わりにこの偏心軸28の回転角度を位置フィードバックに用いてもよい。
【0041】
次に、以上の構成による作動を、図3〜図5を参照して説明する。
最大ストローク長さSmax よりも小さいスライドストローク長さS1、およびそのときの制御モード(第1実施例に相当する下死点通過往復制御モードと、第2実施例に相当する上死点通過往復制御モード)が設定されると、その制御モードに応じて、モーションが決定される。下死点通過往復制御モードが設定されると、図3に示すようにスライド下死点に対応する偏心軸28の回転角度θdを挟んで逆転方向と正転方向とにそれぞれ所定角度θ1,θ2だけ離れ、かつ上記設定ストローク長さS1に対応した上限位置U1,U2がそれぞれ求められる。次に、図4に示すように、この一方の上限位置U1から下死点を通過して他方の上限位置U2に達する、偏心軸正転でのスライドモーションと、他方の上限位置U2から下死点を通過して一方の上限位置U1に達する、偏心軸逆転でのスライドモーションとが決定される。このとき、少なくとも上記偏心軸逆転での加工行程Awのモーションは、偏心軸正転での加工行程Awのリンクモーションと略等しく設定される。
【0042】
そして、予め決められたスライド位置と偏心軸回転角度との関係、すなわちスライド位置とモータ回転角度との機械的な関係を表すデータを参照して、上記決定されたスライドモーションに沿ってスライドが下死点をはさんで往復駆動されるように、サーボモータ21の位置および速度を制御する。この結果、スライドは、ストローク長さが互いに等しい2つの上限位置U1,U2の間を下死点を経由して連続で往復移動することになり、従って、プレス1サイクル運転中にサーボモータ21は上限位置U1またはU2でのみ停止するだけでよい。
【0043】
また、上死点通過往復制御モードが設定されると、図3に示すようにスライド上死点に対応する偏心軸28の回転角度θuを挟んで、この角度θuから逆転方向と正転方向とにそれぞれ所定角度θ3,θ4だけ離れ、かつ設定ストローク長さS2に対応した下限位置D1,D2がそれぞれ求められる。次に、図5に示すように、この一方の下限位置D1から上死点を通過して他方の下限位置D2に達する、偏心軸正転でのスライドモーションと、他方の下限位置D2から上死点を通過して一方の下限位置D1に達する、偏心軸逆転でのスライドモーションとが決定される。このとき、少なくとも上記偏心軸逆転での加工行程Awのモーションは、偏心軸正転での加工行程Awのリンクモーションと略等しく設定される。
【0044】
そして、前記同様に、予め決められたスライド位置とモータ回転角度との機械的な関係を表すデータを参照して、上記決定されたスライドモーションに沿ってスライドが上死点をはさんで往復駆動されるように、サーボモータ21の位置および速度を制御する。この結果、スライドは、ストローク長さが互いに等しい2つの下限位置D1,D2の間を上死点を経由して連続で往復移動することになり、従って、プレス1サイクル運転中にサーボモータ21は下限位置D1またはD2でのみ停止するだけでよい。
【0045】
また、上死点通過往復制御モードの場合の利点の一つは、熱変形等に伴うダイハイト変化に対し、スライド駆動用のサーボモータ21でダイハイト調整ができることにある。したがって該モードの場合、前記下限位置D1,D2は、ダイハイト調整で下限位置決めした後の該下限位置も含まれることになる。
【0046】
なお、上記実施形態では、正転時と逆転時の下降モーションまたはその内の少なくとも加工行程モーションが、定速回転での正転時にトグルリンク機構等の機械的な関係から決まるリンクモーションと略等しくなるように、サーボモータの位置および速度を制御する例を示したが、これに限定されず、例えば加工条件、運転条件等に適合して設定した任意のモーションになるように制御してもよい。
【0047】
本発明により、以下の効果が得られる。
下死点通過往復制御モードのとき、下死点に対応する偏心軸の回転角度を挟んだ正転側および逆転側の各スライド上限位置に対応した2つの回転角度の間で、偏心軸を往復駆動するようにサーボモータを制御するので、上限位置から上限位置までの1サイクル運転中にサーボモータを前記2つの上限位置でのみ停止するだけでよい。このため、下死点と1つの上限位置とに対応したそれぞれの回転角度の間で反転駆動する方法よりも、サーボモータの起動、停止の頻度、および正転、逆転の繰り返し回数を低減できる。これにより、サーボモータの負荷率を低減して発熱を減少できるため、サーボモータの過負荷を防止できるとともに、1サイクルの所要時間を短縮して生産性を向上できる。
【0048】
上死点通過往復制御モードのとき、上死点に対応する偏心軸の回転角度を挟んだ正転側および逆転側の各スライド下限位置に対応した2つの回転角度の間で、偏心軸を往復駆動するようにサーボモータを制御するので、下限位置から下限位置まで(等価的には、上死点から下限位置位置決めした後、上死点まで)の1サイクル運転中にサーボモータを前記2つの下限位置でのみ停止するだけでよい。このため、上記同様に、例えば1つの下限位置と上限位置(又は上死点)とに対応したそれぞれの回転角度の間で反転駆動する方法よりも、サーボモータの起動、停止の頻度、および正転、逆転の繰り返し回数を低減できるので、サーボモータの負荷率を低減して発熱を減少できるとともに、1サイクルの所要時間を短縮して生産性を向上できる。
【0049】
また、このとき、トグルリンク機構に関わる本来のリンクモーションは下死点または上死点を挟んでサーボモータの正転側と逆転側とで対称形になっていないが、少なくとも加工モーションではサーボモータ(偏心軸)の逆転時のモーションが正転時のリンクモーションと略等しくなるように、スライドの位置および速度を精度良く制御するので、サーボモータの往復駆動によるモーションの変動は無く、安定した高い加工精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御構成ブロック図である。
【図2】本発明に係る制御機能ブロック図である。
【図3】偏心軸の回転とスライド位置との関係を表す概念図である。
【図4】下死点をはさんだ往復駆動時のモーション説明図である。
【図5】上死点をはさんだ往復駆動時のモーション説明図である。
【図6】本発明が適用されるサーボプレスの側面一部断面図である。
【図7】本発明が適用されるサーボプレスの背面一部断面図である。
【図8】リンクモーション例と短いストロークのスライド駆動例である。
【図9】他の短いストロークのスライド駆動例である。
【符号の説明】
1…プレス機械、3…スライド、4…ベッド、5…ボルスタ、6…油室、7…ねじ軸、9…インダクションモータ、10…制御器、10a…メモリ、11…プランジャ、12a…第1リンク、12b…第2リンク、13…三角リンク、16…切換弁、17…モーション設定手段、20…スライド駆動部、21…サーボモータ、22a…第1プーリ、22b…第2プーリ、23…ベルト、27…駆動軸、28…偏心軸、33…位置センサ、34…補助フレーム、41…スライド位置指令演算部、42…指令演算部、43…モーション設定部、44…モータ/スライド関係データ記憶部、45…サーボアンプ。
Claims (4)
- スライド(3)の駆動用のサーボモータ(21)と、
該サーボモータ(21)で回転駆動される偏心軸(28)と、
偏心軸(28)の偏心位置とスライド(3)との間に設けられたトグルリンク機構と、
スライド下死点又は上死点に対応する前記偏心軸(28)の回転角度をはさんで、前記偏心軸(28)を正逆回転駆動するとき、少なくとも加工行程においてはサーボモータ(21)の速度を制御して、正逆ほぼ同一のモーションでスライド(3)を制御する制御器(10)とを備えた
ことを特徴とするサーボプレスのスライド制御装置。 - 請求項1記載のサーボプレスのスライド制御装置において、
少なくともスライド(3)のストローク長さを含むモーションデータを設定するモーション設定手段(17)を備え、
前記制御器(10)は、スライド(3)の最大ストロークよりも小さいストローク長さが設定されたら、スライド下死点又は上死点に対応する前記偏心軸(28)の回転角度から正転側及び逆転側の、このストローク長さに対応するそれぞれの角度の間を正逆回転するように、モーションを演算する
ことを特徴とするサーボプレスのスライド制御装置。 - サーボモータ(21)で偏心軸(28)を回転駆動し、トグルリンク機構を介してスライド(3)を駆動するサーボプレスのスライド制御方法において、
スライド下死点又は上死点に対応する前記偏心軸(28)の回転角度をはさんで、前記偏心軸(28)を正逆回転駆動するとき、少なくとも加工行程においてはサーボモータ(21)の速度を制御して、正逆ほぼ同一のモーションでスライド(3)を制御する
ことを特徴とするサーボプレスのスライド制御方法。 - 請求項3記載のサーボプレスのスライド制御方法において、
スライド(3)の最大ストロークよりも小さいストロークが設定されたら、スライド下死点又は上死点に対応する前記偏心軸(28)の回転角度から正転側及び逆転側の、このストロークに対応するそれぞれの角度の間を正逆回転駆動する
ことを特徴とするサーボプレスのスライド制御方法。
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