JP3929290B2 - 掃除機梱包用パッド - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、掃除機の梱包に使用する段ボール製パッドに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、家電メーカーから掃除機を梱包して出荷する際には、図８及び図９に示すように、段ボール製の外箱５０、基台５１及び胴枠５２を用い、掃除機Ｃを基台５１に載せ、胴枠５２で包囲して外箱５０に収納している。
【０００３】
ここで、基台５１は、底板５３に巻き込みによる支持筒５４を形成し、底板５３に貫穴５５，５６を設けたものであり、胴枠５２は、各一対の側板５７及び端板５８を角筒状に連設したものである。
【０００４】
そして、梱包状態において、掃除機Ｃの本体ｂは基台５１の支持筒５４で支えられ、車輪ｓ，ｆは浮き上がる。また、延長管やノズル、ホース等の付属品は、胴枠５２の外側に収納される。
【０００５】
このように梱包すると、落下等に伴う衝撃が基台５１により緩和され、掃除機Ｃの本体ｂが保護されると共に、車輪ｓ，ｆの取付部の破損が防止され、また胴枠５２により、本体ｂと付属品の接触による損傷が防止される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、基台５１と胴枠５２とを用いて梱包する場合、これらを別々に組み立てて外箱５０に挿入しなければならず、作業効率が悪いという問題がある。
【０００７】
そこで、この発明は、掃除機を効率よく梱包できる段ボール製パッドを提供しようとするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明に係る段ボール製パッドは、底板上に掃除機を置き、一対の端板を起こすだけで、折返片が折り返されて、両側板が同時に起立し、脚片が底板から下方へ突出して、掃除機の本体が底板で持ち上げられ、車輪が脚片の抜穴から逃がされて浮き上がるようにし、また、ブランクを段目に対し傾斜させ、強度を確保しつつ、作業性の改善を図ったのである。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【００１０】
図１に示すように、この段ボール製パッドのブランクは、段目に対し４５°傾けて形成されている。そして、このブランクにおいて、底板１の周囲には各一対の側板２及び端板３が連設され、三箇所の隅部には、側板２と端板３の間に折返片４が介設されている。
【００１１】
折返片４に隣接して形成された側板２の傾斜縁と折返片４の間にはブリッジ５が渡され、端板３と折返片４の境界は半切罫６とされている。底板１の角部及び折返片４の基部には、逃穴７が設けられている。
【００１２】
側板２及び端板３には、底板１を切り込んで脚片８が突設され、その抜穴９と底板１の間には隙間が設けられている。底板１の中央部より前寄りには、円形の貫穴１０が設けられている。
【００１３】
このようなパッド１１を使用して掃除機Ｃを梱包する際には、図２に示すように、掃除機Ｃを底板１の上に置く。このとき、後方の車輪sが側板２の脚片８に載り、前方の車輪fが貫穴１０の部分に位置するようにする。
【００１４】
次に、図３に示すように、一対の端板３を同時に起こすと、ブリッジ５及び半切罫６に沿って折返片４が折り返され、これに伴い両側板２が起立し、脚片８が底板１から下方へ突出する。
【００１５】
そして、さらに一対の端板３を起こすと、図４に示すように、掃除機Ｃの本体ｂが底板１で持ち上げられ、後方の車輪ｓは脚片８の抜穴９から逃がされて浮き上がり、前方の車輪ｆは底板１の貫穴１０から逃がされて浮き上がる。
【００１６】
この状態で、図５に示すように、パッド１１と共に掃除機Ｃを外箱１２に収納すると、図６及び図７に示すように、前後方向は側板２と折返片４の張出により位置決めされ、端板３の前後に空間が形成されるので、その前方の空間に床用ノズル１３を収納する。
【００１７】
また、側板２と外箱１２の間にも空間ができるので、この空間に延長管１４を収納して、左右方向を位置決めする。そして、すきま用ノズル１５を端板３の切込に差し込み、ホース１６を掃除機Ｃの周囲を取り巻くように収納する。
【００１８】
このように梱包すると、車輪ｓ，ｆの浮き上がりにより、落下等の衝撃から本体ｂが保護され、車輪ｓ，ｆの取付部の破損も防止される。また、側板２及び端板３により、本体ｂと付属品の接触による損傷が防止される。
【００１９】
そして、この梱包時には、端板３を起こすだけで、側板２が同時に起立し、底板１で掃除機Ｃの本体ｂが持ち上げられて、車輪ｓ，ｆが浮き上がるので、梱包作業を効率的に行うことができる。
【００２０】
また、このパッド１１は、ブランクが段目に対し４５°傾けて形成され、側板２と端板３とが均等な強度を有し、掃除機Ｃの荷重が四方にバランスよく分散するので、段ボールの張りだけで、掃除機Ｃを支えることができる。
【００２１】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る段ボール製パッドは、底板上に掃除機を置き、一対の端板を起こすだけで、両側板が同時に起立し、掃除機の本体が底板で持ち上げられて、車輪が浮き上がるようにしたので、梱包作業を効率よく行うことができ、ブランクを段目に対し傾斜させたので、強度にも優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係る段ボール製パッドのブランクを示す図
【図２】同上の梱包時の初期状態を示す斜視図
【図３】同上の梱包時の中間状態を示す斜視図
【図４】同上の梱包時の箱入れ前の状態を示す斜視図
【図５】同上の梱包物品を示す分解斜視図
【図６】同上の箱入れ状態を示す斜視図
【図７】同上の封緘状態の縦断側面図
【図８】従来のパッドによる梱包を示す分解斜視図
【図９】同上の梱包状態の縦断正面図
【符号の説明】
１ 底板
２ 側板
３ 端板
４ 折返片
５ ブリッジ
６ 半切罫
７ 逃穴
８ 脚片
９ 抜穴
１０ 貫穴
１１ パッド

Claims (1)

1. 段目に対し傾斜させて、底板１の周囲に各一対の側板２及び端板３を連設し、側板２と端板３の間に折返片４を介在させ、側板２の傾斜縁と折返片４の間にブリッジ５を渡し、端板３と折返片４の境界を半切罫６とし、底板１の角部から折返片４の基部にかけてブリッジ５に臨む逃穴７を設け、側板２及び端板３の少なくとも一対に底板１を切り込んで脚片８を延設し、脚片８の抜穴９を形成すると共に、底板１の中央部前寄りに貫穴１０を設け、一対の端板３を起こすと、折返片４がブリッジ５及び半切罫６沿いに折り返されて、両側板２が同時に起立すると共に、側板２と折返片４とが端板３よりも前後方向に張り出し、脚片８が底板１から下方へ突出して、掃除機Ｃの本体ｂが底板１で持ち上げられ、後方の車輪ｓ及び前方の車輪ｆがそれぞれ抜穴９及び貫穴１０から逃がされて浮き上がるようにした段ボール製の掃除機梱包用パッド。

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