JP4103351B2

JP4103351B2 - 包装箱

Info

Publication number: JP4103351B2
Application number: JP2001207325A
Authority: JP
Inventors: 晋平梶本
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 2001-07-09
Filing date: 2001-07-09
Publication date: 2008-06-18
Anticipated expiration: 2021-07-09
Also published as: JP2003020030A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばシーリングライト等の薄形の重量物などを収納する包装箱に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
シーリングライト等の円形や多角形の照明器具を包装する場合、図４に示すように、段ボールシートから成る基台５１の周縁を折り曲げて照明器具Ｌを抱持し、照明器具Ｌの外周を帯状段ボールの胴枠５２で包囲して、これらを方形の外箱５３に収納し、照明器具Ｌを衝撃や積み上げ時の荷重から保護している。
【０００３】
これに対して、照明器具を把手付きの基台に取付け、それを例えばシュリンク包装した場合、包装箱で収納することなく、そのまま自宅へ持ち運ぶことができるが、工場から販売店までは大量輸送となるため包装箱に収納して搬送する必要がある。この場合、包装箱は販売店から工場へ戻して再利用することができる。また販売店から包装箱のまま自宅へ搬送することが必要になることもある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、被包装物を収納した包装箱を平積みした時の荷重や運搬時等における衝撃によって、包装箱の側面片が折れたり、コーナ部分が凹んだり、あるいはこれらが破損する可能性があり見苦しく、さらには被包装物が損傷を受ける可能性があった。
【０００５】
したがって、この発明の目的は、折損や破損を防止することができる包装箱を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の包装箱は、正面片、背面片、一対の側面片、上面片および底面片からなり、前記一対の側面片、前記上面片および前記底面片の内面にほぼ当接する外形を有する板状の基台の片面の中央部に固定された被包装物を包装する方形の包装箱であって、
前記側面片の端部を傾斜させて傾斜部となし、前記傾斜部が前記正面片と前記背面片との間に入り込むように、前記正面片と前記背面片のコーナ部分を内向きに折り込む折込み部を前記コーナ部分に形成し、前記傾斜部の端部が前記上面片または前記底面片まで延長するとともに、前記折込み部の端縁が前記上面片または前記底面片に沿うように形成され、
さらに前記傾斜部の端部に固定片を延出しており、この固定片は、前記固定片を前記側面片の幅よりも前記基台の周縁部の厚さ分細幅に形成することにより、前記固定片と前記正面片または前記背面片との間に隙間を形成し、前記基台の前記被包装物と反対側の片面を前記正面片または前記背面片の内面に当接させて前記基台を前記包装箱内に納めたとき、前記隙間に前記基台の前記周縁部が挿入されて、前記基台を前記正面片または前記背面片の内面に押え固定するものであり、かつ前記固定片の先端角部に前記基台の前記周縁部を前記隙間に案内するガイドを形成したものである。
【０００７】
請求項１記載の包装箱によれば、コーナ部分の正面片および背面片に折返し部を形成し、側面片に傾斜部を形成したため、コーナ部分の側面片の強度が増すとともに緩衝性を得ることができ、積み荷重や衝撃による折損や破損を防止することができる。
傾斜部の端部および折込み部の延長により上面片または底面片と傾斜部および折込み部との間に隙間が形成されない。
基台を前記正面片または前記背面片の内面に押え固定する固定片を前記傾斜部の端部に延出したため、照明器具などの被包装物を小さな固定片でも押え支持することができ、固定強度が増す。
【００１２】
請求項２記載の包装箱は、請求項１において、前記折込み部が前記正面片および背面片の各コーナ部分に形成され、前記上面片側の前記傾斜部の傾斜角度を前記底面片側の前記傾斜部の傾斜角度よりも大きくし、前記上面片側の前記傾斜部の表面に縦姿勢の表示を施し、前記底面片側の前記傾斜部の表面に横姿勢の表示を施したものである。
【００１３】
請求項２記載の包装箱によれば、請求項１と同様な効果のほか、底部の安定性が増し、上下のバランスの変更によるバリエーションが可能である。また包装箱を縦置きした場合には包装箱を多数並べても上面片側の傾斜部の表示が見やすくなり、横置きした場合には底面片側の傾斜部の表示が見やすくなる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を図１から図３により説明する。すなわち、このシーリングライト用の包装箱は方形であって、正面片１、背面片２、一対の側面片３、４、上面片５および底面片６からなる。被包装物１２であるシーリングライトは図１に示すように板状の基台１３に固定されたものであり、例えば基台１３に設けた折返し片（図示せず）によりシーリングライトを基台１３に固定し、さらに例えば全体をシュリンク包装している。
【００１７】
実施の形態の包装箱は、その被包装物１２の外観形状に合わせて側面片３、４、上面片５および底面片６が細幅の薄箱型である。側面片３、４の各端部を傾斜させて傾斜部９となし、この傾斜部９が正面片１と背面片２との間に入り込むように、正面片１と背面片２の各コーナ部分を内向きに折り込む三角形状の折込み部８をコーナ部分に形成している。７は折込み部８を折り返すため正面片１と背面片２に形成される折返し斜線、１０は傾斜部９の境界折れ線である。
【００１８】
折込み部８は正面片１および背面片２の各コーナ部分に形成されているが、上面片５側の傾斜部９の傾斜角度を底面片６側の傾斜部９の傾斜角度よりも大きく、側面片３、４から傾斜させるのが好ましい。上面片５および底面片６は折込み部８によって、しかも傾斜部９の傾斜角度によって長さが制限されるため、傾斜部９の傾斜角度が小さい底面片６側が上面片５よりも長く形成され、したがって包装箱を縦置きする場合の安定性がよくなる。
【００１９】
また傾斜部９の端部は上面片５または底面片６まで延長するとともに、折込み部８の端縁が上面片５または底面片６に沿うように形成されている。このため、側面片３、４の端部および折込み部８の延長により上面片５および底面片６と側面片３、４および折込み部８との間に隙間が形成されない。
【００２０】
さらに基台１３を背面片２の内面に押え固定する固定片１１を傾斜部９の端部に延出している。各固定片１１は図３に示すように側面片３、４の幅よりも基台１３の厚さ分背面片２側を除去して細幅に形成し、かつ角縁をカットしてガイド１１ａとなしている。なお、固定片１１は４個形成しているが、３個以下でもよい。
【００２１】
さらに上面片５側の傾斜部９の表面に縦姿勢の表示（図示せず）を印刷により施し、底面片６側の傾斜部９の表面に横姿勢の表示（図示せず）を印刷により施している。
【００２２】
図３は展開状態であり、１枚の厚手の紙材、段ボール材等の包装に適した材料により、図３のように打抜き形成されている。正面片１および背面片２は四角形ではなく折返し斜線７により八角形をなしている。側面片３、４は境界折れ線１０を境に傾斜部９を形成し、傾斜部９は傾斜する前の状態では図１に示すように上面片５および底面片６よりも高く形成されるので、展開状態では上面片５および底面片６と正面片１および背面片２の境界線（折線）５ｃ、６ｃよりも高く形成されることとなる。折込み部８は傾斜部９の端部９ａと境界線５ｃ、６ｃの端部とを結ぶ線８ａを端縁としている。固定片１１は上記したように細幅で傾斜部９の端部より外方に延出している。上面片５および底面片６は、背面片２より側面片３の幅とほぼ同幅延出した下側上面片５ｂおよび下側底面片６ｂと、正面片１より側面片４の幅とほぼ同幅延出した上側上面片５ａおよび上側底面片６ａの２枚重ねになっている。下側上面片５ｂおよび下側底面片６ｂの境界線６ｃの中央に止め片１４をＵ字形の切筋により切出し、上側上面片５ａおよび上側上面片６ａの先端に止め片１４を差し込ませる切筋１５ａを付けた折返し受け片１５を延出している。なお、背面片２側の上面片５ｂおよび底面片６ｂが下側になっているが、これと反対に上側になるように構成してもよい。
【００２３】
１６は側面片４およびその傾斜部９と背面片２および側面片４の傾斜部９に隣接する背面片２の折込み部８とを接着するための接続代である。
【００２４】
組み立ては、傾斜部９を含む側面片３、４と正面片１と背面片２を各境界線で折り曲げ、接続片１６を側面片４の内側に接着して角筒を形成する。底面片６側の折込み部９を正面片１および背面片２の内側に折り返すように各傾斜部９を角筒の内方に押し込む。底面片６側の固定片１１を上面片５側に向くように折曲する。つぎに下側底面片６ｂを折曲し、折返し受け片１５を内向きに折り返して下側底面片６ｂに重なるように上側底面片６ａを折曲して重ね、止め片１４を切筋１５ａに差し込み底面片６を閉止する。この状態で図１に示すようになり、上面片５側の開口から、被包装物１２を収納し、固定片１１のガイド１１ａにガイドさせて固定片１１と背面片２との間に基台１３を挾み込ませる。折込み部８を折り返して傾斜部９を正面片１と、背面片２の間に介在し、固定片１１を底面片６側に向けて折曲することにより基台１３を押え支持する。さらに底面片６の場合と同様に、下側上面片５ｂと上側上面片５ａを折り重ね、止め片１４を切筋１５ａに差し込んで閉止する。
【００２５】
なお、図３に示すように展開状態で１枚のシート材料を打抜いて形成したが、例えば背面側を図３のＡ−Ａ線で切断し、正面側をＢ−Ｂ線で切断した２枚のシート材料の打抜きからＡ−Ｂ間の部分を接着代として接着して図３のように形成してもよい。
【００２６】
また固定片１１は正面片１側を除去して側面片３、４より細幅にし、基台１３を正面片１の内面に押え固定してもよい。
【００２７】
さらに傾斜部９は４個所に設けた３個所以下でもよい。
【００２８】
【発明の効果】
請求項１記載の包装箱によれば、コーナ部分の正面片および背面片に折返し部を形成し、側面片に傾斜部を形成したため、コーナ部分の側面片の強度が増すとともに緩衝性を得ることができ、積み荷重や衝撃による折損や破損を防止することができる。
傾斜部の端部および折込み部の延長により上面片または底面片と傾斜部および折込み部との間に隙間が形成されない。
基台を前記正面片または前記背面片の内面に押え固定する固定片を前記傾斜部の端部に延出したため、照明器具などの被包装物を小さな固定片でも押え支持することができ、固定強度が増す。
【００３１】
請求項２記載の包装箱によれば、請求項１と同様な効果のほか、底部の安定性が増し、上下のバランスの変更によるバリエーションが可能である。また包装箱を縦置きした場合には包装箱を多数並べても上面片側の傾斜部の表示が見やすくなり、横置きした場合には底面片側の傾斜部の表示が見やすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施の形態の包装箱に被包装物を挿入する前の斜視図である。
【図２】被包装物を包装箱に収納し閉止した状態の斜視図である。
【図３】包装箱の展開状態の平面図である。
【図４】従来例の斜視図である。
【符号の説明】
１正面片
２背面片
３側面片
４側面片
５上面片
６底面片
７折返し斜線
８折込み部
９傾斜部
１１固定片

Claims

正面片、背面片、一対の側面片、上面片および底面片からなり、前記一対の側面片、前記上面片および前記底面片の内面にほぼ当接する外形を有する板状の基台の片面の中央部に固定された被包装物を包装する方形の包装箱であって、
前記側面片の端部を傾斜させて傾斜部となし、前記傾斜部が前記正面片と前記背面片との間に入り込むように、前記正面片と前記背面片のコーナ部分を内向きに折り込む折込み部を前記コーナ部分に形成し、前記傾斜部の端部が前記上面片または前記底面片まで延長するとともに、前記折込み部の端縁が前記上面片または前記底面片に沿うように形成され、
さらに前記傾斜部の端部に固定片を延出しており、この固定片は、前記固定片を前記側面片の幅よりも前記基台の周縁部の厚さ分細幅に形成することにより、前記固定片と前記正面片または前記背面片との間に隙間を形成し、前記基台の前記被包装物と反対側の片面を前記正面片または前記背面片の内面に当接させて前記基台を前記包装箱内に納めたとき、前記隙間に前記基台の前記周縁部が挿入されて、前記基台を前記正面片または前記背面片の内面に押え固定するものであり、かつ前記固定片の先端角部に前記基台の前記周縁部を前記隙間に案内するガイドを形成した包装箱。
前記折込み部は前記正面片および背面片の各コーナ部分に形成され、前記上面片側の前記傾斜部の傾斜角度を前記底面片側の前記傾斜部の傾斜角度よりも大きくし、前記上面片側の前記傾斜部の表面に縦姿勢の表示を施し、前記底面片側の前記傾斜部の表面に横姿勢の表示を施した請求項１記載の包装箱。